JP2842857B2 - 無線選択呼出受信機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は無線選択呼出受信機
に関し、特にメッセージ受信の通報動作に特定の制限を
与えることができる無線選択呼出受信機に関する。

【０００２】

【従来の技術】無線選択呼出受信機において誤ダイヤル
による誤呼出を防止するために、発呼側の電話機から送
出する無線選択呼出受信機の電話番号にパスワードを付
加するようにしている（特開平１−１８３９２４号公
報）。また、特開平６−１５２４９９号公報によれば、
パスワードを含む受信メッセージを照合して通報する手
段の他に、通報時刻を設定する手段を設けることによ
り、発信者を時間によって限定できるようにしている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上述した従来の無線選
択呼出受信機では、無線選択呼出受信機側においてパス
ワードが照合できた受信メッセージは全て無条件に受信
している。このため、例えば、重要でない発信者からの
不必要なメッセージに対して受信制限することができ
ず、メッセージ格納用メモリに格納された重要なメッセ
ージが不必要なメッセージによって廃棄されてしまうと
いった問題点がある。

【０００４】本発明の目的は、無線選択呼出受信機側に
おいて受信通報動作に制限を与えることができる無線選
択呼出受信機を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の無線選択呼出受
信機は、発信者によって付加される発信者識別用の特定
の数字列を含む受信メッセージを受信し、受信メッセー
ジに含まれる数字列と予め記憶されている数字列とを比
較照合して一致したか否かを判定する手段と、数字列照
合処理のオン／オフを指示するスイッチおよび数字列不
一致時のメッセージ格納オン／オフを指示するスイッチ
を設け、このスイッチが数字列照合オンを指示している
場合は、数字列一致の受信メッセージを記憶して通報処
理を行い、また、スイッチが、数字列照合オンを指示す
ると共に数字列不一致時のメッセージ格納オフを指示し
ている場合は、数字列一致の受信メッセージを記憶して
通報処理を行い、数字列不一致の受信メッセージを廃棄
するようにする。更に、スイッチが数字列不一致時のメ
ッセージ格納オンを指示している場合は、数字列不一致
の受信メッセージを記憶するが通報処理は行わないよう
にする。

【０００６】

【発明の実施の形態】次に本発明について図面を参照し
て説明する。

【０００７】図１は本発明の一実施形態を示すブロック
図である。アンテナ１が受信した無線信号を復調する受
信部２と、操作用のスイッチ部３と、受信機全体を制御
する制御部４と、受信メッセージに含まれる発信者識別
用の特定の数字列を照合する数字列照合部５と、特定の
数字列を予め記憶している数字列記憶部６と、受信した
メッセージを格納するメッセージ記憶部７と、メッセー
ジの受信を通報する通報部８と、受信メッセージを表示
する表示部９とを有している。

【０００８】受信部２は無線信号を復調し、数字列を含
む受信メッセージを制御部４へ送出する。この発信者識
別用の数字列は、発信者により受信メッセージと共に入
力される数字列であり、例えば、発信者の電話番号の下
４桁を受信メッセージの末尾に入力するように予め決め
ておく。

【０００９】スイッチ部３は、無線選択呼出受信機の動
作設定を行うスイッチであり、スイッチ操作に応じて制
御部４が各種の制御動作を行う。数字列照合部５は、制
御部４により制御されて、受信メッセージに含まれてい
る数字列と数字列記憶部６に予め記憶されている数字列
とを比較照合し、一致したか否かを示す照合結果を制御
部４へ通知する。数字列記憶部６は複数の数字列を記憶
でき、スイッチ部３の操作により制御部４が数字列記憶
部６に対して数字列の書換え削除等の処理を行なうこと
が可能である。

【００１０】メッセージ記憶部７は、制御部４により制
御されて、受信メッセージおよび受信メッセージに含ま
れる特定の数字列を記憶する。通報部８は、数字列が照
合できたときに、制御部４の指示によりメッセージを受
信したことを音声により通報する。表示部９は制御部４
により制御されて、受信メッセージデータを表示文字に
変換し表示する。

【００１１】次に制御部４の動作例について図２を参照
して説明する。

【００１２】制御部４は、受信部２から数字列を含む受
信メッセージを受け、制御部の内部メモリに一旦保持す
る（ステップ１０１）。そして、スイッチ部３に設けら
れた数字列照合オン／オフスイッチの状態を確認する。
いま、数字列照合オンにスイッチが設定されているなら
ば（ステップ１０２）、受信メッセージを解析して数字
列の有無を確認し（ステップ１０３）、数字列が有るな
らば、予め数字列記憶部６に記憶された数字列との照合
処理を行い、予め記憶された数字列と一致したならば
（ステップ１０４）、受信メッセージをメッセージ記憶
部７に格納する（ステップ１０５）。

【００１３】ステップ１０４での照合結果が不一致であ
るならば、数字列不一致フラグをセットする（ステップ
１０６）。そして、スイッチ部３に設けられた数字列不
一致時のメッセージ格納オン／オフスイッチの状態を確
認する（ステップ１０７）。ここで、メッセージ格納オ
フ（格納しない）であれば、受信メッセージを廃棄する
（ステップ１０８）。また、メッセージ格納オン（格納
する）であれば、数字列が不一致であっても受信メッセ
ージを格納する（ステップ１０５）。

【００１４】メッセージ記憶部７に格納された受信メッ
セージの内、数字列が一致した受信メッセージを選択し
（ステップ１０９）、表示部９に表示させると共に（ス
テップ１１０）、メッセージの受信を通報部８に通報さ
せる（ステップ１１１）。なお、メッセージ記憶部７に
格納されたメッセージの内、数字列が不一致のものは、
スイッチ部３のスイッチ操作により随時に読出して表示
させることができる。

【００１５】このように受信機側において、任意に数字
列を設定して発信者を選定し、必要な受信メッセージだ
けを受信し通報させることができる。また、メッセージ
記憶部にメッセージを格納するか否かも選定できるの
で、メッセージ記憶部を有効に利用できる。

【００１６】次に、制御部４の他の動作例をについて図
３を参照して説明する。

【００１７】制御部４は、受信部２から受信メッセージ
および受信メッセージに含まれる特定の数字列を受け
（ステップ２０１）、メッセージ記憶部７に格納する
（ステップ２０２）。そして、スイッチ部３に設けられ
た数字列照合オン／オフスイッチの状態を確認し、数字
列照合オンにスイッチが設定されているならば（ステッ
プ２０３）、受信メッセージを解析して数字列の有無を
確認し、数字列が有るならば（ステップ２０４）、予め
数字列記憶部６に記憶された数字列との照合処理を行
い、予め記憶された数字列と一致したならば（ステップ
２０４）、受信メッセージを表示部９に表示させ（ステ
ップ２０６）、更に、メッセージの受信を通報部８に通
報させる（ステップ２０７）。

【００１８】なお、ステップ２０５において、数字列の
照合結果が不一致であるならば、受信メッセージの表示
および通報は中止する。また、ステップ２０３におい
て、数字列照合オフにスイッチが設定されているなら
ば、数字列の照合処理を省略して受信メッセージの表示
および通報処理を実行する。このように受信機側におい
て、受信通報動作を自由に制限することができる。

【００１９】

【発明の効果】以上説明したように本発明は、無線選択
呼出受信機側において発信者識別用の数字列を任意に設
定し、また、数字列照合オン／オフおよび数字列不一致
時のメッセージ格納オン／オフを選定することにより、
メッセージ格納用メモリを有効に使用できる。また、パ
スワードとして任意の数字列を設定できるので、より便
利な無線選択呼出受信機として利用できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態を示すブロック図である。

【図２】図１に示した制御部４の動作例を示すフローチ
ャートである。

【図３】図１に示した制御部４の他の動作例を示すフロ
ーチャートである。

【符号の説明】

２ 受信部 ３ スイッチ部 ４ 制御部 ５ 数字列照合部 ６ 数字列記憶部 ７ メッセージ記憶部 ８ 通報部 ９ 表示部

Claims (4)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 発信者によって付加される発信者識別用
   の特定の数字列を含む受信メッセージを復調する受信部
   と、指定された複数の数字列を予め記憶する数字列記憶
   部と、前記受信メッセージを格納するメッセージ記憶部
   と、前記受信メッセージに含まれる数字列と前記数字列
   記憶部に記憶されている数字列とを比較照合して一致し
   たか否かを判定する数字列照合部と、メッセージの受信
   を通報する通報部と、メッセージ内容を表示する表示部
   と、数字列照合動作のオン／オフを指示するスイッチを
   有するスイッチ部と、各部を制御する制御部とを備え、
   前記制御部は、前記スイッチ部が数字列照合オンを指示
   している場合、前記数字列照合部が数字列一致と判定し
   た受信メッセージを前記メッセージ記憶部に格納し、前
   記通報部および前記表示部をそれぞれ機能させることを
   特徴とする無線選択呼出受信機。
2. 【請求項２】 前記スイッチ部が数字列不一致メッセー
   ジの格納オン／オフを指示するスイッチを有し、前記制
   御部は、前記スイッチ部が数字列照合オンを指示すると
   共に数字列不一致メッセージ格納オフを指示している場
   合、前記数字列照合部が数字列一致と判定した受信メッ
   セージを前記メッセージ記憶部に格納して前記通報部お
   よび前記表示部をそれぞれ機能させ、数字列不一致の受
   信メッセージは廃棄することを特徴とする請求項１記載
   の無線選択呼出受信機。
3. 【請求項３】 前記制御部は、前記スイッチ部が数字列
   不一致メッセージ格納オンを指示している場合、前記数
   字列照合部が数字列不一致と判定した受信メッセージを
   前記メッセージ記憶部に格納するが前記通報部および前
   記表示部は機能させないことを特徴とする請求項１記載
   の無線選択呼出受信機。
4. 【請求項４】 前記スイッチ部が前記数字列記憶部に記
   憶される数字列を任意に書換えるスイッチを有し、前記
   数字列記憶部は前記スイッチ部の操作に応じて記憶する
   数字列を書替えることを特徴とする請求項１，２または
   ３記載の無線選択呼出受信機。