JP2842417B2 - ゴルフクラブヘッド - Google Patents
ゴルフクラブヘッドInfo
- Publication number
- JP2842417B2 JP2842417B2 JP8317232A JP31723296A JP2842417B2 JP 2842417 B2 JP2842417 B2 JP 2842417B2 JP 8317232 A JP8317232 A JP 8317232A JP 31723296 A JP31723296 A JP 31723296A JP 2842417 B2 JP2842417 B2 JP 2842417B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- titanium alloy
- casting
- golf club
- opening
- sole
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、内部に空洞部を
有するチタン合金製ゴルフクラブヘッドに関するもので
ある。
有するチタン合金製ゴルフクラブヘッドに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、ゴルフクラブでドライバー等のヘ
ッドは木製であり、上記木製ヘッドのソール面に金属板
を取付け、さらにフェース面に樹脂等のインサートを取
付けて補強したものが一般に使用されていた。ところ
が、近年ではメタルウッドと称される金属または合金製
ヘッドを有するドライバー等のゴルフクラブ(以下、メ
タルウッドという)も出現し、このメタルウッドは打球
の飛距離を伸ばし、方向性も正確で打ち易く、次第に木
製ヘッドを有するドライバー等のゴルフクラブに代りつ
つある。
ッドは木製であり、上記木製ヘッドのソール面に金属板
を取付け、さらにフェース面に樹脂等のインサートを取
付けて補強したものが一般に使用されていた。ところ
が、近年ではメタルウッドと称される金属または合金製
ヘッドを有するドライバー等のゴルフクラブ(以下、メ
タルウッドという)も出現し、このメタルウッドは打球
の飛距離を伸ばし、方向性も正確で打ち易く、次第に木
製ヘッドを有するドライバー等のゴルフクラブに代りつ
つある。
【0003】特に最近では、金属または合金のうちでも
反撥力および耐食性にすぐれ、かつ、軽いチタン合金製
ヘッドを有するメタルウッドが提案されている(特開昭
63−154186号公報参照)。このチタン合金製ヘ
ッドは第5図に示されるように、フェース面殻片11、
上面殻片12およびソール面殻片13をそれぞれチタン
合金をプレスすることにより作製し、上記ソール面殻片
13の内面にバランスウェイト14を取付けたのち、上
記複数の殻片11,12,13を溶接により一体化し、
チタン合金製ヘッドを作製していた。
反撥力および耐食性にすぐれ、かつ、軽いチタン合金製
ヘッドを有するメタルウッドが提案されている(特開昭
63−154186号公報参照)。このチタン合金製ヘ
ッドは第5図に示されるように、フェース面殻片11、
上面殻片12およびソール面殻片13をそれぞれチタン
合金をプレスすることにより作製し、上記ソール面殻片
13の内面にバランスウェイト14を取付けたのち、上
記複数の殻片11,12,13を溶接により一体化し、
チタン合金製ヘッドを作製していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようにプレス成形
された複数のチタン合金製殻片をきれいに溶接するには
熟練を要し、さらに、溶接して得られた溶接ビードは研
削および研摩して表面をなめらかにするために溶接部分
の長さが長くなるほど製造コストがかかるという問題点
があった。また、鍛造組織を有するプレス成形された複
数の殻片を溶接すると、殻片の鍛造組織と溶接ビードの
溶接組織とは組織が異なるために、接合部に歪が残存
し、その溶接接合部分が長いほど残存歪量も多く、さら
に、溶接接合部分にはピンホール等の微小な溶接欠陥が
存在すると、その部分から亀裂が発生し、チタン合金の
もつ優れた反撥力を十分に活用することができない等の
問題点があった。
された複数のチタン合金製殻片をきれいに溶接するには
熟練を要し、さらに、溶接して得られた溶接ビードは研
削および研摩して表面をなめらかにするために溶接部分
の長さが長くなるほど製造コストがかかるという問題点
があった。また、鍛造組織を有するプレス成形された複
数の殻片を溶接すると、殻片の鍛造組織と溶接ビードの
溶接組織とは組織が異なるために、接合部に歪が残存
し、その溶接接合部分が長いほど残存歪量も多く、さら
に、溶接接合部分にはピンホール等の微小な溶接欠陥が
存在すると、その部分から亀裂が発生し、チタン合金の
もつ優れた反撥力を十分に活用することができない等の
問題点があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は、
溶接欠陥および残存歪の少ないチタン合金製ゴルフクラ
ブヘッドを作製すべく研究を行なった結果、小さな開口
部を有しかつ空洞部を有するチタン合金製中空ヘッド本
体を精密鋳造で作製し、ついで、上記開口部から空洞内
にバランスウェイトを固着したのち、上記開口部を精密
鋳造により得られたチタン合金製ソール蓋で密封したチ
タン合金製ゴルフクラブヘッドは、鋳肌がきれいなので
研磨する必要がなく、上記開口部を小さくすることがで
きるので密封するための溶接ビードの長さを極めて短く
することもでき、溶接欠陥および残存歪も少なく、さら
に上記溶接ビードを研削および研摩する溶接後処理も少
なく、したがって製造コストを大幅に低減することがで
き、またチタン合金のもつ反撥力を十分に発揮すること
のできるゴルフクラブヘッドを製造することができると
いう知見を得たのである。
溶接欠陥および残存歪の少ないチタン合金製ゴルフクラ
ブヘッドを作製すべく研究を行なった結果、小さな開口
部を有しかつ空洞部を有するチタン合金製中空ヘッド本
体を精密鋳造で作製し、ついで、上記開口部から空洞内
にバランスウェイトを固着したのち、上記開口部を精密
鋳造により得られたチタン合金製ソール蓋で密封したチ
タン合金製ゴルフクラブヘッドは、鋳肌がきれいなので
研磨する必要がなく、上記開口部を小さくすることがで
きるので密封するための溶接ビードの長さを極めて短く
することもでき、溶接欠陥および残存歪も少なく、さら
に上記溶接ビードを研削および研摩する溶接後処理も少
なく、したがって製造コストを大幅に低減することがで
き、またチタン合金のもつ反撥力を十分に発揮すること
のできるゴルフクラブヘッドを製造することができると
いう知見を得たのである。
【0006】この発明は、かかる知見にもとづいてなさ
れたものであって、空洞部を有する金属製ゴルフクラブ
ヘッドにおいて、ソール部に空洞部に連通する開口部を
有するチタン合金製中空ヘッド本体鋳物と、前記開口部
に一致するチタン合金製ソール蓋鋳物からなり、該チタ
ン合金製中空ヘッド本体鋳物の開口部に該チタン合金製
ソール蓋鋳物を溶接したチタン合金製中空ゴルフクラブ
ヘッドに特徴を有するものである。
れたものであって、空洞部を有する金属製ゴルフクラブ
ヘッドにおいて、ソール部に空洞部に連通する開口部を
有するチタン合金製中空ヘッド本体鋳物と、前記開口部
に一致するチタン合金製ソール蓋鋳物からなり、該チタ
ン合金製中空ヘッド本体鋳物の開口部に該チタン合金製
ソール蓋鋳物を溶接したチタン合金製中空ゴルフクラブ
ヘッドに特徴を有するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】つぎに、この発明の実施例を図面
にもとづいて具体的に説明する。
にもとづいて具体的に説明する。
【0008】図1は、ロストワックス法により作製した
アルミナ製精密鋳造鋳型1の断面図であり、このアルミ
ナ製精密鋳造鋳型1の内部にはメタルウッドのヘッドの
形状をした中空2が形成されており、この中空2にTi
−6%Al−4%V(以上重量%)の組成を有するチタ
ン合金の溶湯を注入し凝固せしめて、メタルウッドの中
空ヘッド本体を作製するのである。
アルミナ製精密鋳造鋳型1の断面図であり、このアルミ
ナ製精密鋳造鋳型1の内部にはメタルウッドのヘッドの
形状をした中空2が形成されており、この中空2にTi
−6%Al−4%V(以上重量%)の組成を有するチタ
ン合金の溶湯を注入し凝固せしめて、メタルウッドの中
空ヘッド本体を作製するのである。
【0009】図2は、上記精密鋳造鋳型1の中空2にチ
タン合金溶湯を注入し作製した中空ヘッド本体の鋳物0
1の側面図であり、この鋳物01はヘッドのフェース面
3、上面4、シャフト部5、開口部6および空洞部7を
有している。
タン合金溶湯を注入し作製した中空ヘッド本体の鋳物0
1の側面図であり、この鋳物01はヘッドのフェース面
3、上面4、シャフト部5、開口部6および空洞部7を
有している。
【0010】一方、Ti−6%Al−4%Vの組成を有
する上記チタン合金の溶湯を注入し凝固せしめて開口部
6に一致する形状および大きさを有するソール蓋9を精
密鋳造により別に作製し、そのソール蓋9の片面にバラ
ンスウェイト14を取付けたのち、上記開口部6にソー
ル蓋9を合せて溶接により一体化し、開口部6を密封し
た。
する上記チタン合金の溶湯を注入し凝固せしめて開口部
6に一致する形状および大きさを有するソール蓋9を精
密鋳造により別に作製し、そのソール蓋9の片面にバラ
ンスウェイト14を取付けたのち、上記開口部6にソー
ル蓋9を合せて溶接により一体化し、開口部6を密封し
た。
【0011】図2の鋳物01では、開口部6をソール面
全面に設けているが、図4に示されるようにソール面の
一部10も精密鋳造により一体に作製し、開口部6をで
きるだけ小さくし、溶接部の長さをできるだけ短くする
ことも可能である。
全面に設けているが、図4に示されるようにソール面の
一部10も精密鋳造により一体に作製し、開口部6をで
きるだけ小さくし、溶接部の長さをできるだけ短くする
ことも可能である。
【0012】上記図2または図4に示される鋳物01ま
たは02を作製し、ソール蓋9を溶接したのち、溶接ビ
ード8の外面を研削し、ついで研摩してゴルフクラブヘ
ッドに仕上げた。
たは02を作製し、ソール蓋9を溶接したのち、溶接ビ
ード8の外面を研削し、ついで研摩してゴルフクラブヘ
ッドに仕上げた。
【0013】
【発明の効果】この発明のゴルフクラブヘッドは、チタ
ン合金製中空ヘッド本体およびソール蓋がいずれも精密
鋳造により作製されるために、 (イ) 中空ヘッド本体およびソール蓋の鋳肌の研磨を
行う必要がなく、従来の鍛造板の張り合せにより作製し
たゴルフクラブヘッドに比べて完成形状での寸法精度を
高く作ることができ、したがってチタンまたはチタン合
金が本来有する反撥力を十分に発揮させることができ
る、 (ロ) 溶接により封着すべき開口部を小さくすること
ができるために溶接ビードの長さが短かくなり、そのた
め、溶接ビードによる重量誤差、残存歪および溶接欠陥
を少なくすることができ、さらに手間のかかる溶接後処
理作業を大幅に低減することができる、などのすぐれた
効果を奏するものである。
ン合金製中空ヘッド本体およびソール蓋がいずれも精密
鋳造により作製されるために、 (イ) 中空ヘッド本体およびソール蓋の鋳肌の研磨を
行う必要がなく、従来の鍛造板の張り合せにより作製し
たゴルフクラブヘッドに比べて完成形状での寸法精度を
高く作ることができ、したがってチタンまたはチタン合
金が本来有する反撥力を十分に発揮させることができ
る、 (ロ) 溶接により封着すべき開口部を小さくすること
ができるために溶接ビードの長さが短かくなり、そのた
め、溶接ビードによる重量誤差、残存歪および溶接欠陥
を少なくすることができ、さらに手間のかかる溶接後処
理作業を大幅に低減することができる、などのすぐれた
効果を奏するものである。
【図1】精密鋳造鋳型の断面図である。
【図2】図1の精密鋳造鋳型を用いて鋳造して得られた
中空ヘッド本体の鋳物の側面図である。
中空ヘッド本体の鋳物の側面図である。
【図3】上記中空ヘッド本体の鋳物の開口部にソール蓋
を溶接して作製したゴルフクラブヘッドの側面図であ
る。
を溶接して作製したゴルフクラブヘッドの側面図であ
る。
【図4】他の実施例の側面図である。
【図5】従来のチタン合金製ヘッドの製造方法を示す説
明図である。
明図である。
1 精密鋳造鋳型 2 中空 3 フェース面 4 上面 5 シャフト部 6 開口部 7 空洞部 8 溶接ビード 9 ソール蓋 10 ソール面 14 バランスウェイト01 ,02 鋳物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A63B 53/04
Claims (1)
- 【請求項1】 空洞部を有する金属製ゴルフクラブヘッ
ドにおいて、ソール部に空洞部に連通する開口部を有す
るチタン合金製中空ヘッド本体鋳物と、前記開口部に一
致するチタン合金製ソール蓋鋳物からなり、該チタン合
金製中空ヘッド本体鋳物の開口部に該チタン合金製ソー
ル蓋鋳物を溶接したことを特徴とするチタン合金製中空
ゴルフクラブヘッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8317232A JP2842417B2 (ja) | 1996-11-28 | 1996-11-28 | ゴルフクラブヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8317232A JP2842417B2 (ja) | 1996-11-28 | 1996-11-28 | ゴルフクラブヘッド |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1011539A Division JP2626020B2 (ja) | 1989-01-20 | 1989-01-20 | ゴルフクラブヘッドの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09173512A JPH09173512A (ja) | 1997-07-08 |
JP2842417B2 true JP2842417B2 (ja) | 1999-01-06 |
Family
ID=18085959
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8317232A Expired - Lifetime JP2842417B2 (ja) | 1996-11-28 | 1996-11-28 | ゴルフクラブヘッド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2842417B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20180078996A1 (en) * | 2016-04-06 | 2018-03-22 | Callaway Golf Company | Unit Cell Titanium Casting |
EP3439814B1 (en) * | 2016-04-06 | 2020-12-09 | Callaway Golf Company | Unit cell titanium casting |
JP7131251B2 (ja) * | 2018-09-26 | 2022-09-06 | 住友ゴム工業株式会社 | ゴルフクラブヘッド及びその製造方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6317493Y2 (ja) * | 1985-09-12 | 1988-05-18 | ||
JPS63154186A (ja) * | 1986-12-19 | 1988-06-27 | 株式会社 遠藤製作所 | ゴルフクラブ用ヘツド |
-
1996
- 1996-11-28 JP JP8317232A patent/JP2842417B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09173512A (ja) | 1997-07-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0409233B1 (en) | Method of manufacturing golf club head | |
JP2814919B2 (ja) | ゴルフクラブ | |
CN100563759C (zh) | 高尔夫球杆头 | |
US5797176A (en) | Golf club head manufacturing method | |
US7025117B2 (en) | Golf club head | |
JP4009359B2 (ja) | ゴルフクラブヘッドの製造方法 | |
JP4335059B2 (ja) | ゴルフクラブヘッド | |
JP2842417B2 (ja) | ゴルフクラブヘッド | |
JP2626020B2 (ja) | ゴルフクラブヘッドの製造方法 | |
JP2004121395A (ja) | ゴルフクラブヘッド | |
JP3769314B2 (ja) | ゴルフクラブヘッド | |
JPH0999121A (ja) | ゴルフクラブヘッド | |
JP2002065913A (ja) | ゴルフクラブヘッド及びその製造方法 | |
JPH06170019A (ja) | ゴルフクラブヘッドの製造方法 | |
JPH067876B2 (ja) | ゴルフクラブの金属ヘッド | |
JP2545766B2 (ja) | ゴルフクラブヘッド | |
JP3099320B2 (ja) | ゴルフクラブヘッドとその製造方法 | |
JP3135396B2 (ja) | ゴルフクラブヘッドの製造方法 | |
JP2970971B2 (ja) | ゴルフクラブヘッドの製造方法 | |
JPH06121850A (ja) | ゴルフクラブヘッドの製造方法 | |
JP2993389B2 (ja) | 複合ゴルフクラブヘッド | |
JP3086319B2 (ja) | ゴルフクラブヘッドの製造方法 | |
JP2545767B2 (ja) | ゴルフクラブヘッド | |
JPH06121848A (ja) | ゴルフクラブヘッドの製造方法 | |
JPH0576627A (ja) | ゴルフクラブヘツドの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19980922 |