JP2842026B2 - 適応フィルタの係数制御方法及び装置 - Google Patents

適応フィルタの係数制御方法及び装置

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JP2842026B2
JP2842026B2 JP4061159A JP6115992A JP2842026B2 JP 2842026 B2 JP2842026 B2 JP 2842026B2 JP 4061159 A JP4061159 A JP 4061159A JP 6115992 A JP6115992 A JP 6115992A JP 2842026 B2 JP2842026 B2 JP 2842026B2
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    • H03H2021/007Computation saving measures; Accelerating measures
    • H03H2021/0076Measures relating to the convergence time
    • H03H2021/0078Measures relating to the convergence time varying the step size

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は適応フィルタを用いて未
知システムの同定もしくは周期信号の予測を行なう際
に、未知システム出力信号に妨害信号が重畳されている
場合の適応フィルタの係数制御方法及び装置に関する。
実際の応用としては、主入力端子に混入して信号に妨害
を与えるノイズを除去するノイズ・キャンセラ、2線4
線変換回路の不整合やマイクロホンからスピーカーへの
音響結合に起因する回り込み信号を除去するエコー・キ
ャンセラ、伝送路で受ける歪を等化する線路等化器、広
帯域信号に埋れた周期信号を取り出したり、広帯域信号
に対する周期妨害波を抑圧する適応線スペクトラム強調
器がある。
【0002】
【従来の技術】適応フィルタを用いて未知システムの同
定もしくは同期信号の予測を行なう際に、未知システム
出力信号に強い妨害信号が重畳されている場合の応用の
代表的な例として、ノイズ・キャンセラ及び適応線スペ
クトラム強調器(ADAPTIVE LINE ENH
ANCER;以下「ALE」)が公知である(プロシー
ディングス・オブ・アイイーイーイー(PROCEED
INGS OF IEEE)63巻12号、1975
年、1692−1716ページ;以下、「文献1」)。
また、同様の公知例としてエコー・キャンセラがある
(アイイーイーイー・ジャーナル・オン・セレクテット
・エアリアス・イン・コミュニケーションズ(IEEE
JOURNAL ON SELECTED AREA
S IN COMMUNICATIONS)2巻2号、
1984年、283−297ページ;以下、「文献
2」)。エコー・キャンセラにおいては、ダブルトーク
の検出が正しく行なわれない場合、近端信号が強い妨害
信号として働く。2線双方向伝送に用いられるエコー・
キャンセラではダブルトークの検出を行なわないが、こ
の場合も伝送路で重畳される付加雑音がフィルタの適応
動作に対する弱い妨害信号となる。
【0003】ノイズ・キャンセラはノイズ源から主入力
端子までノイズが通る経路のインパルス応答を近似する
伝送関数を持つ適応(アダプティブ)・フィルタを用い
て、主入力端子に混入するノイズ成分に対応した擬似ノ
イズ(ノイズ・レプリカ)を生成することにより、主入
力端子に混入して信号に妨害を与えるノイズを抑圧する
ように動作する。この時、アダプティブ・フィルタの各
タップ係数は、ノイズと信号が混在した混在信号からノ
イズ・レプリカを差し引いた差信号と参照入力端子にて
得られる参照ノイズとの相関をとることにより逐次修正
される。
【0004】一方、エコー・キャンセラは、2線双方向
伝送や長距離電話回線の2線4線変換回路における不整
合やマイクロホンからスピーカーへの音響結合に起因す
る回り込み信号から、これらの回り込み経路のインパル
ス応答を近似する伝送関数を持つアダプティブ・フィル
タを用いて発生させた疑似エコーを差引くことで、エコ
ーを抑圧するように動作する。アダプティブ・フィルタ
の各タップ係数は、エコーと付加雑音が混在した混在信
号からエコー・レプリカを差引いた差信号と参照入力端
子にて得られる参照信号との相関をとることにより逐次
修正される。
【0005】また、ALEは周期信号の周期に等しい周
期を持った信号だけを通過させるような伝送関数を持つ
アダプティブ・フィルタを用いて、広帯域信号に埋れた
周期信号を強調するように動作する。この時、アダプテ
ィブ・フィルタの各タップ係数は、周期信号を予測する
ための予測係数となり、主入力端子で得られる広帯域信
号と周期信号が混在した混在信号からアダプティブ・フ
ィルタ出力である予測された周期信号を差引いた差信号
と参照入力として得られる遅延された混在信号との相関
をとることにより逐次修正される。周期信号の強調の際
には、アダプティブ・フィルタ出力をALE出力として
用いるが、ALEはまた、広帯域信号に対する周期妨害
波を抑圧するためにも用いることができる。この場合ア
ダプティブ・フィルタ出力の代りに、出力信号を差信号
とする。
【0006】このようなアダプティブ・フィルタの係数
修正すなわちノイズ・キャンセラの収束アルゴリズムの
代表的なものとしてLMSアルゴリズム(LMS AL
GORITHM)(文献1)とラーニング・アイデンテ
イケーション・メソッド(LEARNING IDEN
TIFICATION METHOD:LIM)(アイ
イーイーイー・トランザクションズ・オン・オートマテ
イック・コントロール(IEEE TRANSACTI
ONS OF AUTOMATIC CONTROL)
12巻3号、1967年、282−287ページ;以
下、「文献3」)が知られている。
【0007】図14は、従来のノイズ・キャンセラの一
構成例を示したブロック図である。主入力端子1におい
て検出された信号とノイズとの混在信号は、減算器4に
供給される。一方、参照入力端子2において検出された
参照ノイズは、アダプティブ・フィルタ3に供給され
る。アダプティブ・フィルタ3によって発生されたノイ
ズ・レプリカが、減算器4にて混在信号から減算される
ことによってノイズ成分が消去され、信号が出力端子6
へ供給される。減算器4の出力は同時に乗算器5へ供給
されて2α倍され、アダプティブ・フィルタ3の係数更
新に使用される。ここに、αは定数で、2αはステップ
・サイズと呼ばれる。今、信号をS(但し、kは時刻
を示す指標)、参照ノイズをn、消去しようとするノ
イズをV、Sが受ける付加ノイズをδとすると、
入力端子1より減算器4に供給される信号uは次式で
表される。 ノイズ・キャンセラの目的は、式(1)におけるノイズ
成分VkのレプリカVを生成し、ノイズを消去するこ
とである。図14において、アダプティブ・フィルタ
3、減算器4、乗算器5からなる閉ループ回路を用い
て、適応的にノイズ・レプリカVを生成することによ
り、減算器4の出力信号として次式に示す差信号d
得ることができる。但し、一般にδはSに比較して
十分小さいと考えられるから、これを無視している。 式(2)において、(v−V)は残留ノイズと呼ば
れる。LMSアルゴリズムでは、アダプティブ・フィル
タ3のm番目の係数Cは次式に従って更新され
る。 N個の係数全てに関する式(3)を行列形式で表せば、 となる。ここに、cとnはそれぞれ次式で与えられ
る。 但し、[・]は、行列の転置を示す。一方、LIMで
は式(4)の代りに、式(7)に従って係数の更新が行
なわれる。 μは、LIMに対するステップ・サイズ、δnはアダ
プティブ・フィルタ3に入力される平均電力である。δ
はステップ・サイズμの値を前記平均電力に反比例
させ、安定な収束を行なわせるために用いられる。δn
を求めるためにはいくつかの方法があるが、たとえば
式(8)によって求めることができる。
【数8】
【0008】式(4)と式(7)におけるステップ・サ
イズは、アダプティブ・フィルタの収束の速度と収束後
の残留ノイズ・レベルを規定する。LMSの場合には、
αが大きいほど収束は速くなるが、残留ノイズ・レベル
は大きくなる。反対に、十分小さい最終残留ノイズ・レ
ベルを達成するためには、それに見合った小さいαを採
用する必要があり、収束速度の低下を招く。LIMのス
テップ・サイズμについても、同様である。
【0009】収束速度と最終残留ノイズのステップ・サ
イズに対する相反する要求を満たすために、VSアルゴ
リズムが提案されている(アイイーイーイー・トランザ
クションズ・オン・アクースティクス・スピーチ・アン
ド・シグナル・プロセシング(IEEE TRANSA
CTIONS ON ACOUSTICS,SPEEC
H AND SIGNAL PROCESSING)3
4巻2号,1986年,309−316ページ参照;以
下、「文献4」)。VSアルゴリズムは、式(4)のL
MSアルゴリズムのステップ・サイズ2αの代りに、ス
テップ・サイズ行列2Aを用い、Aの各成分の大きさを
アダプティブ・フィルタの収束の進み具合によって制御
している。各係数に対して共通のステップ・サイズでは
なく、ステップ・サイズ行列Aで与えられる個別のステ
ップ・サイズを用いることにより、自己相関行列成分の
大きさのバラツキに対応した最適なステップ・サイズを
各係数に用いることができ、収束速度の向上をはかるこ
とができる。実際の係数更新は次式による。 ck =ck-1 +2A・dk ・nk-1 …………………………………(9) A=[ai,j ] ai,j =0 for i≠j ≠0 for i=j am,m は、対応するm番目のタップの傾き成分▽m,k
極性sgn[▽m,k ]を抽出し、該極性の変化パターン
によって大きさが制御される。但し、▽m,k は ▽m,k =2・am,m ・dk ・nm,k-1 …………………………(10) で与えられる。dk =vk −Vk が成立する理想的な場
合には、▽m,k の極性が直接収束の進み具合を表すが、
一般にdk =sk +vk −Vk で表されるようにdk
k の影響を受けるので、これを軽減するために、sg
n[▽m,k ]がm0 回連続して変化したときにはam,m
を1/2し、m1 回連続して等しいときにはam,m を2
倍する。すなわち、同一極性の連続、もしくは極性の変
化の連続を検出することによって、等価的にsk +vk
−Vk ≒vk −Vk が成立するようにしていることがV
Sアルゴリズムの特徴である。但し、am,m の変化範囲
には制限があり、最大値αmax =1/λ、αmin は所望
の最終残留ノイズによって規定される。ここに、λは自
己相関行列の最大固有値である。この方法が問題なく動
作するか否かは、sk とvk −Vk の関係に大きく依存
する。前記▽m,k の極性変化パターンはsk の信号対雑
音比(Signal- to- Noise Ratio;SNR)とスペクトラム
の関数となる。SNRが良いときは、|sk|>|vk
−Vk|がほとんど常に成立し、前記極性検出に深刻な
影響を与える。SNRが信号と雑音の瞬時電力の数学的
期待値の比であることを考慮すれば、仮にSNRが悪く
ても、skがより多くの高周波数成分を持つほど瞬間的
に|sk|>|vk −Vk|となる確率は高くなる。別の
言い方をすれば、sk がより多くのピークとディップを
持つほど、SNRが十分悪くても、いくつかのピークで
|sk|が|vk −Vk|より大きくなる可能性が高くな
る。
【0010】図15は、図14のノイズ・キャンセラに
対応する従来のALEのブロック図である。入力端子1
に供給される混在信号は、広帯域信号skと周期波vk
及び付加ノイズをδk からなる。一方、アダプティブ・
フィルタ3には入力端子で得られる混在信号を遅延素子
8でLだけ遅延させた信号、すなわち、
【数11】 が供給される。但し、δk はsk に比較して十分小さい
と考えられるから、これを無視している。アダプティブ
・フィルタ3によって生成されたvk の予測信号Vk
式(1)の混在信号uk から減算されて、式(2)の差
信号dk を得る。出力端子6には周期妨害波を抑圧され
た広帯域信号が、出力端子7には広帯域雑音を抑圧され
て強調された周波数が得られる。アダプティブ・フィル
タ3の係数更新は本来、周期信号の予測誤差である(v
k −Vk )を用いて行なわれるべきであるが、実際に得
られる差信号dk には広帯域信号sk が含まれている。
従って、ノイズ・キャンセラの|sk|と|vk −Vk
に関する上記の議論はALEにもそのままあてはまる。
すなわち、VSアルゴリズムにおける正しいステップ・
サイズ制御は、|sk|と|vk −Vk|の関数に依存
し、|sk |が|vk −Vk|より大きい場合にはもは
や正しいステップ・サイズが得られない。
【0011】図16は、図14のノイズ・キャンセラに
対応する従来のエコー・キャンセラのブロック図であ
る。図16の構成は、図14の構成と全く等しいが、入
力信号が異なる。入力端子1に供給される信号は、エコ
ーvk及び付加ノイズδk からなる。
【数12】
【0012】一方、アダプティブ・フィルタ3には入力
端子2に供給されるnk が伝達される。nk は、2線双
方向伝送の場合には2線4線変換トランスへの入力信
号、音響結合によるエコーの場合にはスピーカーへ供給
される信号である。アダプティブ・フィルタ3によって
生成されたvk の近似信号Vk が入力端子1で得られる
信号である、式(12)のuk から減算されて、式(1
3)の差信号dk を得る。
【数13】 出力端子6にはエコーを消去された信号が得られる。ア
ダプティブ・フィルタ3の係数更新は本来、残留エコー
である(vk −Vk )を用いて行なわれるべきである
が、実際に得られる差信号dk には付加雑音δk が含ま
れている。通常δkは十分小さいが、残留エコーが十分
に小さくなると残留エコーに対して妨害を与える。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】妨害信号の影響を最小
限に押えるためには、前記m0 とm1 を大きく、αmin
を小さくしなければならないが、これはVSアルゴリズ
ムの優位性を減少させる。さらに、式(9)からわかる
ように、VSアルゴリズムでは係数と同じ数のステップ
・サイズをメモリ内に保持しなければならず、タップ数
が増すほどたくさんのメモリが必要になり、ハード・ウ
ェアの負担となる。本発明の目的は、収束時間が短くハ
ード・ウェア規模の小さい適応フィルタの係数制御方法
及び装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の適応フィルタの
係数制御方法及び装置は、未知系の出力信号と妨害信号
の混在した混在信号から適応フィルタの出力信号を差引
いて得られる差信号を小さくするように前記適応フィル
タの係数を更新することにより未知系の同定もしくは周
期信号の予測を行なう際に、前記適応フィルタ係数の大
きさに関する情報を求め、該情報に対応して前記アダプ
ティブ・フィルタの係数修正量を適応的に変化させるこ
とを特徴とする。また、本発明の適応フィルタの係数制
御方法及び装置は、前記適応フィルタ出力信号の大きさ
に関する情報を求め、該情報に対応して前記アダプティ
ブ・フィルタの係数修正量を適応的に変化させることを
特徴とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の適応フィルタの
係数制御方法及び装置は、適応フィルタ係数の絶対値が
係数の収束と共に大きくなり、かつ飽和することを用い
てステップ・サイズの大きさを制御することにより、収
束時間を短縮する。係数絶対値は近似しようとする経路
の伝達関数に依存するので、係数絶対値の長時間平均と
短時間平均の比をステップ・サイズ制御に用いること
で、この依存を回避する。また、定常入力信号の場合は
係数絶対値の飽和と共に適応フィルタ出力絶対値の平均
値も飽和するので、フィルタ係数の大きさに関する情報
の代わりにフィルタ出力信号の大きさに関する情報を用
いてステップ・サイズを制御することにより、収束時間
を短縮する。
【0016】
【実施例】次に図面を参照して本発明について詳細に説
明する。図1は、本発明の一実施例を示すブロック図で
ある。同図において、図14と同一の参照番号を付与さ
れた機能ブロックは図14と同一の機能を有するものと
する。図1と図14の相違点は、乗算器5に供給される
固定ステップ・サイズ2αがアダプテイブ・フィルタの
係数値の大きさに従って変化する点にある。これに伴っ
て、係数値の大きさに関する情報を抽出するための情報
抽出回路9及び得られた情報を用いてステップ・サイズ
を制御するための演算回路10が付加されている。
【0017】図1を参照すると、情報抽出回路9には、
アダプティブ・フィルタ係数値がアダプティブ・フィル
タ3から供給されている。情報抽出回路9は、係数値の
大きさに関する情報を抽出し、演算回路10に伝達す
る。演算回路10では、情報抽出回路9から供給される
信号aに対してb=f[a]で定義される演算を行な
い、出力をアダプティブ・フィルタ3へ供給する。
【0018】図2は図1のアダプティブ・フィルタ3を
さらに詳細に表したものである。簡単のため、アダプテ
ィブ・フィルタ3のタップ数は2と仮定した。図2の入
力端子201には図1の入力端子2から入力信号が供給
される。また、入力端子209には図1の減算器4の出
力、すなわち誤差信号が伝達され、出力端子212に得
られる出力は図1のアダプティブ・フィルタ3の出力と
して減算器4に供給される。また、出力端子222及び
223に得られる信号は共に情報抽出回路9へ伝達さ
れ、演算回路10の出力信号は入力端子221へ供給さ
れる。入力端子201に供給された入力信号は遅延素子
202、乗算器205及び207に伝達される。遅延素
子202に供給された信号は1サンプル周期遅延された
後、乗算器206及び208に伝達される。すなわち、
乗算器205と206、207と208に供給される信
号は、それぞれ互いに1サンプル周期の時間差を有する
ことになる。時刻kT(Tはサンプル周期)に入力端子
201に供給される入力信号サンプルをnk と表すと、
乗算器205と207にはnk が、乗算器206と20
8にはnk-1 が供給されていることになる。一方、入力
端子209に供給されて乗算器210に伝達される誤差
信号をdk 、演算回路10から入力端子213を経て乗
算器210に伝達される信号をyk とすると、乗算器2
10の出力は2α・yk・dk となる。乗算器210の
出力は、乗算器205及び206で入力信号nk 及びn
k-1 とそれぞれ乗算され、出力はそれぞれ加算器213
及び214に伝達される。すなわち、加算器213及び
214に供給される信号は、それぞれ、2α・yk・dk
・nk 及び2α・yk・dk ・nk-1 となる。加算器2
13及び214にはそれぞれ遅延素子203及び204
の出力が帰還されている。遅延素子203及び204の
出力は、アダプティブ・フィルタの係数で、それぞれの
時刻kTにおける値をc0,k 、c1,k と表すと、加算器
213及び214から遅延素子203及び204に伝達
される加算出力は、c0,k +2α・yk・dk・nk 及び
1,k +2α・yk・dk ・nk-1 となる。これらの信
号は遅延素子203及び204で1サンプル周期遅延さ
れて出力されるので、以下の式が成立する。 c0,k+1 =c0,k +2α・yk・dk ・nk ………………(14) c1,k+1 =c1,k +2α・yk・dk ・nk-1 …………(15) 、 c0,k とc1,k はそれぞれ出力端子222及び223
に供給され、ステップ・サイズ制御使用される。
【0019】図3は情報抽出回路9の第1の構成例で、
アダプティブ・フィルタ係数値の大きさに関する情報と
して係数値の2乗値を用いる。入力端子300 ,30
1 ,………,30N-1 にはアダプティブ・フィルタ3か
らN個の係数値が供給される。但し、Nはアダプティブ
・フィルタ3のタップ数で、図2のアダプティブ・フィ
ルタを例にとればN=2である。入力端子300 ,30
1 ,………,30N-1 に供給された信号はそれぞれ対応
した2乗回路310 ,311 ,………,31N-1に伝達
されて2乗され、多入力加算器32に供給される。多入
力加算器32は供給された2乗値の総和を求めて出力端
子33へ伝達する。図2に関する説明を参照すれば、出
力端子33において得られる信号aK は、
【数16】 で表される。
【0020】図4は情報抽出回路9の第2の構成例で、
アダプティブ・フィルタ係数値の大きさに関する情報と
して係数の絶対値を用いる。各フィルタ係数値はアダプ
ティブ・フィルタの適応化が進行するにつれて絶対値が
飽和するので、絶対値の総和も飽和し、収束程度を評価
する尺度として用いることができる。すなわち、フィル
タ係数値2乗の代りに絶対値を求め、この総和でステッ
プ・サイズを制御することもできる。入力端子300
301 ,………,30N-1 にはアダプティブ・フィルタ
3からN個の係数値が供給される。入力端子300 ,3
1 ,………,30N-1 に供給された信号はそれぞれ対
応した絶対値回路410 ,411 ,………,41N-1
伝達されて絶対値化され、多入力加算器32に供給され
る。多入力加算器32は供給された絶対値の総和を求め
て出力端子33へ伝達する。従って、出力端子33にお
いて得られる信号aK は、
【数17】 で表される。以下、説明を簡単にするために、aK が式
(16)で定義される場合を例として説明する。得られ
たaK は演算回路10に供給される。演算回路10では
定義式に従った出力bK =f[aK ]が計算され、bK
は入力端子221を経てアダプティブ・フィルタ3へ伝
達される。すなわち、次式が成立する。
【数18】 式(14)、式(15)は基本的に式(3)と等しく、
違いは固定ステップ・サイズ2αの代りに可変ステップ
・サイズ2α・yK を用いることである。高速に安定な
収束を実現するためには、yK の制御方法、すなわちf
[・]としてどのような演算を行なうかが重要となる。
【0021】図5はyk を得るための演算回路10の一
実施例である。入力端子51で得られた入力信号は平均
化回路52と平均化回路53に供給される。平均化回路
52及び53の入力は、情報抽出回路9の出力であるa
kになる。平均化回路52では、入力信号に対して時定
数の短い移動平均を、平均化回路53では、時定数の長
い移動平均を、[・]によって時定数の長い移動平均
を、によって時定数の短い移動平均を表せば、平均化
回路52及び53の出力uk 、zk はそれぞれ式(1
9),(20)で与えられる。
【数19】
【数20】 除算回路54はuk とzk の比yk をとり、出力端子5
5に供給する。yk は式(21)で与えられる。
【数21】
【0022】今、ak はkと共に増加して飽和する。a
k の短時間平均k と長時間平均[ak]は、k の方が
[ak ]よりも速く増加する。また、ak は飽和するの
で、両者の比yk=ak /[ak ]は1より大きな値か
ら徐々に減少し、最終的に1に収束する。従って、除算
回路54から出力端子55に供給される信号ykは、係
数更新開始直後は大きく、アダプティブ・フィルタ3の
適応が進み収束に近づくにつれて小さくなり、最終的に
1に等しくなる。以上のようにして得られた信号yk
図1の演算回路10の出力として図2の入力端子221
に伝達される。この値を式(14)及び(15)に従っ
て本来の固定ステップ・サイズに乗算して用いることに
より、実効的なステップ・サイズを、最初は大きく、収
束後は本来のステップ・サイズ2αに等しく、収束時間
の短縮を図ることができる。
【0023】図6は平均化回路の一構成例で、漏れ係数
β(0<β《1)の一次漏れ積分回路として知られてい
る。入力端子61に供給された信号は乗算器62でβ倍
され加算器63に供給される。加算器63の出力信号は
出力端子66に達すると共に遅延素子65に供給され
る。遅延素子65で1クロック分遅延された信号は乗算
器64で1−β倍され、加算器63に供給される。全体
では、入力端子61に供給される信号が遅延素子65で
1クロック遅延されてから加算器63で繰返し加算され
るので、積分されることになる。このとき、乗算器64
によって“漏れ”が生じる。入力端子61に供給される
信号の平均値がほぼ一定の場合には、乗算器62と64
の値からわかるように、出力端子66にて得られる出力
信号は徐々に増加した後、飽和する。定数βを適当に選
ぶことにより、この飽和値で前記入力信号の平均値を近
似することができる。βが小さい場合には1−β≒1と
なり、出力端子66の信号がほぼそのまま加算器63に
帰還され、時定数の長い移動平均化回路になる。反対に
βが大きいと、出力端子66から加算器63に帰還され
る信号は急速に減衰し、入力端子61から乗算器62を
へて供給される現在の信号の寄与分が大きくなるので、
移動平均化回路の時定数は短くなる。従って、図6に示
した平均化回路は、漏れ係数βを適当に設定することに
より、平均化回路52としても53としても使用するこ
とができる。図6の一次漏れ積分回路を平均化回路とし
て使用した場合、平均化回路52の漏れ係数をβs 、平
均化回路53の漏れ係数をβ1 とすると、式(19),
(20)から
【数22】
【数23】 を得る。従って、yk は時式で与えられる。
【数24】 0 =u0 =0で、yk は減少関数であることを考慮す
ると、yk の最大値はy1 =βs /β1 となり、アダプ
テイブ・フィルタ係数値や参照信号などの外部条件には
無関係な定数となる。図6では一例として巡回型の平均
化回路を示したが、トランスバーサル型構成を持つ回路
等も同様に使用できる。
【0024】図7は除算回路54の一構成例で、逆数回
路と乗算器で構成される。図5の除算回路54に平均化
回路52から供給される信号は入力端子70に、平均化
回路53から供給される信号は入力端子71に伝達され
る。逆数回路72では、入力端子71に供給された信号
の逆数をとり、乗算器73へ伝達する。乗算器73で
は、この逆数と入力端子70に供給された信号を乗算
し、積を出力端子74へ伝達する。出力端子74へ供給
された積は、図5の乗算器55へ供給される。
【0025】図8は逆数回路32の一構成例で、逆数演
算を2のべき乗を用いた近似演算で行なう。逆数をとる
対象をpk 、その逆数をqk =1/pk とすると、qk
は式(25)で直線近似することができる。 qk =−2-2r-1k +2-r-1・(2-1+1) …………………(25) 但し、rはlog2 (pk )を越えない最大の整数。式
(25)は2のべき乗と加減算だけから構成されるの
で、実現が容易となる。以下図8の逆数回路の動作を詳
細に説明する。
【0026】図8の入力端子800には図7の入力端子
71から逆数回路72に伝達される信号が供給される。
この信号は振幅評価回路801と乗算器809に供給さ
れる。振幅評価回路801では、入力信号pk に対して
log2 (pk )を越えない最大の整数rが計算され、
乗算器802へ伝達される。乗算器802では振幅評価
回路801から供給された信号に−1を乗算して加算器
803及び804へ伝達する。加算器803では乗算器
802から供給された信号に−1が加算され、−r−1
なる信号がアドレス発生回路806へ供給される。加算
器804では乗算器802から供給された信号に乗算器
803の出力である−r−1なる信号が加算され、得ら
れた−2r−1なる信号がアドレス発生回路805へ供
給される。アドレス発生回路805及び806は、それ
ぞれに供給された信号に対応した2のべき乗値をランダ
ムアクセスメモリ(RAM)から取りだすために、対応
するアドレスを発生し、RAM807に供給する。RA
M807はアドレス発生回路805に対応して2-2r-1
を乗算器808に、アドレス発生回路806に対応して
-r-1を乗算器810に供給する。乗算器810では、
RAM807から供給された信号に1.5が乗算されて
乗算器811に伝達される。乗算器808はRAM80
7から供給された信号を−1倍した後、乗算器809に
供給する。乗算器809に供給された−2-2r-1 なる信
号は入力端子800から伝達されている入力信号pk
乗算され、加算器811へ供給される。加算器811で
は、乗算器809から供給される信号−2-2r-1kと乗
算器810から供給される1.5・2-r-1が加算されて
1.5・−2-2r-1k+2-r-1となり、出力端子812
へ伝達される。出力端子812で得られる信号は図7の
乗算器73へ供給される信号となる。
【0027】これまでの説明では、ak が式(16)で
定義される場合、すなわちフィルタ係数値の2乗総和を
演算回路10に供給する場合について説明してきたが、
kが式(17)で定義される場合、すなわちフィルタ
係数値の絶対値総和を演算回路10に供給する場合につ
いても全く同様に説明できる。また、実施例ではアダプ
ティブ・フィルタのタップ数を2と仮定して説明した
が、2の代りに任意の整数に対して同様の説明が成立
つ。
【0028】以上、フィルタ係数の2乗値総和を用いて
ステップ・サイズを制御する場合について説明してきた
が、定常入力信号の場合は係数絶対値の飽和と共にアダ
プティブ・フィルタ出力絶対値又は2乗値の平均値も飽
和するので、フィルタ係数の大きさに関する情報の代り
にフィルタ出力信号の大きさに関する情報を用いてステ
ップ・サイズを制御することもできる。図9はフィルタ
出力を用いてステップ・サイズを適応制御する実施例で
ある。図1に示した実施例との違いは、情報抽出回路9
へ供給される信号がアダプティブ・フィルタ3の出力に
なっている点である。これに伴って、情報抽出回路9は
一入力になっているが、構成は図3又は図4に示したも
のをそのまま用いることができる。情報抽出回路9の入
力端子の数が複数の時には、そのうちの任意の一つを選
んで、アダプティブ・フィルタ3の出力を供給すればよ
い。また、アダプティブ・フィルタ3の構成も図2に示
した通りで良いが、出力端子214及び215には何も
接続しない。
【0029】情報抽出回路9として図3に示す第1の構
成例を用いる場合に出力端子33において得られる信号
k は、
【数26】 で表される。情報抽出回路9として図4に示す第2の構
成例を用いる場合に出力端子33において得られる信号
k は、
【数27】 で表される。以下、説明を簡単にするために、ak が式
(26)で定義される場合を例とすれば、式(18)−
(24)に対応して次式が得られる。
【数28】
【数29】
【数30】
【数31】
【数32】
【数33】
【数34】 その他の回路動作は図1を用いて説明した場合と等しい
ので、詳細説明は省略する。
【0030】図10は、図1のノイズ・キャンセラに対
応する本発明のALEのブロック図である。入力端子1
に供給される混在信号は、広帯域信号sk と周期波vk
及び付加ノイズδk からなる。アダプティブ・フィルタ
3には入力端子1で得られる混在信号を遅延素子8でL
だけ遅延させた信号、すなわち式(11)で与えられる
k-L が供給される。アダプティブ・フィルタ3によっ
て生成されたvk の予測信号Vk が式(1)の混在信号
k から減算されて、式(2)の差信号dkを得る。出
力端子6には周期妨害波を抑圧された広帯域信号が、出
力端子7には広帯域雑音を抑圧されて強調された周期波
が得られる。アダプティブ・フィルタ3の係数更新はフ
ィルタ係数値を用いて図1の実施例と全く同様に行なわ
れる。
【0031】図11は、図9のノイズ・キャンセラに対
応する本発明のALEのブロック図である。図11と図
10の実施例の関係は図9と図1の実施例の関係に等し
いので、詳細な説明は省略する。
【0032】本発明は、また、エコー・キャンセラにも
適応することができる。本発明をエコー・キャンセラに
適用した場合の実施例を図12及び図13に示す。図1
2及び図13は、図1及び図9において、sk +vk
k +δk で、sk +vk −Vk をvk −Vk +δk
置換することでそのまま得ることができるので、詳細な
説明は省略する。
【0033】既に説明したように、LIMとLMSの違
いはステップ・サイズμをアダプティブ・フィルタ3に
入力される平均電力σn 2 で割ったものをαの代りに使
用することなので、以上の本発明に関する全ての説明に
おいてステップ・サイズを可変にする方法は、そのまま
LIMに適用することができる。
【0034】
【発明の効果】以上詳細に述べたように、本発明によれ
ば各係数値の絶対値が係数の収束と共に大きくなること
を用いてステップ・サイズの大きさを制御することによ
り、収束時間を短縮することができる。また、定常入力
信号の場合は、フィルタ係数の大きさに関する情報の代
わりにフィルタ出力信号の大きさに関する情報を用いて
ステップ・サイズを制御することにより、収束時間を短
縮することができる。さらに、一つのステップ・サイズ
をすべての係数に共通に使用するので、ハード・ウェア
規模の小さいアダプティブ・フィルタによる適応フィル
タの係数制御方法及び装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明をノイズ・キャンセラに適用した一実施
例を示すブロック図である。
【図2】アダプティブ・フィルタ部の詳細ブロック図で
ある。
【図3】情報抽出回路の第1の構成例を示すブロック図
である。
【図4】情報抽出回路の第2の構成例を示すブロック図
である。
【図5】演算回路の一構成例を示すブロック図である。
【図6】平均化回路の一構成例を示すブロック図であ
る。
【図7】除算回路の一構成例を示すブロック図である。
【図8】逆数回路の一実施例を示すブロック図である。
【図9】本発明をノイズ・キャンセラに適用した他の実
施例を示すブロック図である。
【図10】本発明をALEに適用した一実施例を示すブ
ロック図である。
【図11】本発明をALEに適用した他の実施例を示す
ブロック図である。
【図12】本発明をエコー・キャンセラに適用した一実
施例を示すブロック図である。
【図13】本発明をエコー・キャンセラに適用した他の
実施例を示すブロック図である。
【図14】ノイズ・キャンセラの従来例を示すブロック
図である。
【図15】ALEの従来例を示すブロック図である。
【図16】エコー・キャンセラの従来例を示すブロック
図である。
【符号の説明】
1 主入力端子 2 参照入力端子 3 アダプティブ・フィルタ 4 減算器 6 出力端子 7 出力端子 8 遅延端子 9 情報抽出回路 10 演算回路

Claims (19)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】未知系の出力信号と妨害信号の混在した混
    在信号から適応フィルタの出力信号を差引いて得られる
    差信号を小さくするように前記適応フィルタの係数を更
    新することにより未知系の同定もしくは周期信号の予測
    を行なう際に、前記適応フィルタ係数の大きさに関する
    情報を求め、該情報に対応して前記アダプティブ・フィ
    ルタの係数修正量を適応的に変化させることを特徴とす
    る適応フィルタの係数制御方法。
  2. 【請求項2】未知系の出力信号と妨害信号の混在した混
    在信号から適応フィルタの出力信号を差引いて得られる
    差信号を小さくするように前記適応フィルタの係数を更
    新することにより未知系の同定もしくは周期信号の予測
    を行なう際に、前記適応フィルタ出力信号の大きさに関
    する情報を求め、該情報に対応して前記アダプティブ・
    フィルタの係数修正量を適応的に変化させることを特徴
    とする適応フィルタの係数制御方法。
  3. 【請求項3】係数の大きさに関する情報として適応フィ
    ルタ係数値を2乗して2乗値を求め、該2乗値の総和を
    用いることを特徴とする請求項1に記載の適応フィルタ
    の係数制御方法。
  4. 【請求項4】出力信号の大きさに関する情報として適応
    フィルタ出力を2乗して2乗値を求め、該2乗値を用い
    ることを特徴とする請求項2に記載の適応フィルタの係
    数制御方法。
  5. 【請求項5】係数の大きさに関する情報として適応フィ
    ルタ係数値の絶対値を求め、該絶対値の総和を用いるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の適応フィルタの係数制
    御方法。
  6. 【請求項6】出力信号の大きさに関する情報として適応
    フィルタ出力の絶対値を求め、該絶対値を用いることを
    特徴とする請求項2に記載の適応フィルタの係数制御方
    法。
  7. 【請求項7】係数の大きさに関する情報を短時間平均化
    したものと長時間平均化したものの比に対応して適応フ
    ィルタの係数修正量を適応的に変化させることを特徴と
    する請求項1に記載の適応フィルタの係数制御方法。
  8. 【請求項8】出力信号の大きさに関する情報を短時間平
    均化したものと長時間平均化したものの比に対応して適
    応フィルタの係数修正量を適応的に変化させることを特
    徴とする請求項2に記載の適応フィルタの係数制御方
    法。
  9. 【請求項9】短時間平均と長時間平均の比をとる際に、
    これを逆数と乗算で実現し、逆数演算は2のべき乗を用
    いた直線近似で実現することを特徴とする請求項7又は
    8に記載の適応フィルタの係数制御方法。
  10. 【請求項10】逆数演算において、変数xの逆数は、l
    og2(x)を越えない最大の整数rを用いて−2-2r-1
    ・x+2-r-1・(2-1+1)で直線近似することを特
    徴とする請求項9に記載の適応フィルタの係数制御方
    法。
  11. 【請求項11】参照信号を受けて未知系に対する疑似出
    力を発生する適応フィルタと、前記疑似出力を未知系の
    出力信号と妨害信号よりなる混在信号から差引く第1の
    減算器とを用いて未知系の同定もしくは周期信号の予測
    を行なう装置において、前記適応フィルタの各係数値を
    受けて該係数の大きさに関する情報を抽出する情報抽出
    回路と、該情報抽出回路の出力aを受け、該出力aが大
    きくなると小さくなり、小さくなると大きくなる信号b
    を演算出力する演算回路とを少なくとも具備し、前記第
    1の減算器の出力と前記演算回路の出力と前記参照信号
    を用いて前記適応フィルタの係数を更新することを特徴
    とする適応フィルタの係数制御装置。
  12. 【請求項12】参照信号を受けて未知系に対する疑似出
    力を発生する適応フィルタと、前記疑似出力を未知系の
    出力信号と妨害信号よりなる混在信号から差引く第1の
    減算器とを用いて未知系の同定もしくは周期信号の予測
    を行なう装置において、前記適応フィルタの出力を受け
    て該出力の大きさに関する情報を抽出する情報抽出回路
    と、該情報抽出回路の出力aを受け、該出力aが大きく
    なると小さくなり、小さくなると大きくなる信号bを演
    算出力する演算回路とを少なくとも具備し、前記第1の
    減算器の出力と前記演算回路の出力と前記参照信号を用
    いて前記適応フィルタの係数を更新することを特徴とす
    る適応フィルタの係数制御装置。
  13. 【請求項13】情報抽出回路は、各係数値の2乗値を求
    める2乗回路群と、該2乗回路群の出力の総和を求める
    第1の加算器から構成されることを特徴とする請求項1
    1に記載の適応フィルタの係数制御装置。
  14. 【請求項14】情報抽出回路は、適応フィルタ出力の2
    乗値を求める2乗回路であることを特徴とする請求項1
    2に記載の適応フィルタの係数制御装置。
  15. 【請求項15】情報抽出回路は、各係数値の絶対値を求
    める絶対値回路群と、該絶対値回路群の出力の総和を求
    める第1の加算器から構成されることを特徴とする請求
    項11に記載の適応フィルタの係数制御装置。
  16. 【請求項16】情報抽出回路は、適応フィルタ出力の絶
    対値を求める絶対値回路であることを特徴とする請求項
    12に記載の適応フィルタの係数制御装置。
  17. 【請求項17】演算回路は、入力信号を平均化する第1
    の平均化回路と、前記第1の平均化回路とは異なったパ
    ラメータで平均化する第2の平均化回路と、前記第1の
    平均化回路の出力と前記第2の平均化回路の出力の比を
    とる除算回路とから構成されることを特徴とする請求項
    11又は12に記載の適応フィルタの係数制御装置。
  18. 【請求項18】除算回路は、第2の平均化回路出力の逆
    数をとる逆数回路と、前記逆数と第1の平均化回路出力
    を乗算する第1の乗算器とから構成される請求項17に
    記載の適応フィルタの係数制御装置。
  19. 【請求項19】逆数回路は、入力信号xに対してlog
    2(x)を越えない最大の整数rをとる振幅評価回路
    と、振幅評価回路出力を−1倍する第2の乗算器と、該
    第2の乗算器出力に−1を加算する第2の加算器と、前
    記第2の乗算器出力と前記第2の加算器出力との和をと
    る第3の加算器と、該第3の加算器出力に対応した2の
    べき乗を与えるRAMのアドレスを出力する第1のアド
    レス生成回路と、前記第2の加算器出力に対応した2の
    べき乗を与えるRAMのアドレスを出力する第2のアド
    レス生成回路と、前記第1及び第2のアドレス生成回路
    の出力を受けて対応した2のべき乗出力を与えるRAM
    と、該RAMの前記第1のアドレス生成回路で生成され
    たアドレスに対応した出力を−1倍する第3の乗算器
    と、該第3の乗算器出力と前記入力端子400に供給さ
    れる入力信号を乗算する第4の乗算器と、前記RAMの
    前記第2のアドレス生成回路で生成されたアドレスに対
    応した出力を1.5倍する第5の乗算器と、該第5と前
    記第4の乗算器出力を加算して出力端子に伝達する第4
    の加算器からと構成される請求項18に記載の適応フィ
    ルタの係数制御装置。
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