JP2976252B2 - 適応フィルタにおける係数制御方法及び装置並びにノイズ除去の方法及び装置 - Google Patents

適応フィルタにおける係数制御方法及び装置並びにノイズ除去の方法及び装置

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JP2976252B2 JP29616891A JP29616891A JP2976252B2 JP 2976252 B2 JP2976252 B2 JP 2976252B2 JP 29616891 A JP29616891 A JP 29616891A JP 29616891 A JP29616891 A JP 29616891A JP 2976252 B2 JP2976252 B2 JP 2976252B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は適応フィルタを用いて未
知システムを近似する際に、未知システム出力信号に妨
害信号が重畳されている場合の適応フィルタの係数制御
方法及び装置に関する。実際の応用としては、主入力端
子に混入して信号に妨害を与えるノイズを適応フィルタ
によって除去するノイズ・キャンセラ、広帯域信号に埋
れた周期信号を取り出したり、広帯域信号に対する周期
妨害波を抑圧する適応線スペクトラム強調器がある。
【0002】また、本発明は主入力端子に混入して信号
に妨害を与えるノイズをアダプティブ・フィルタによっ
て除去するための方法及び装置に関する。このような装
置は一般にノイズ・キャンセラ(ノイズ除去装置)と呼
ばれており、自動車内、航空機乗務員及び潜水夫と地上
との通信等に際して背景雑音を消去するために用いられ
ている。
【0003】
【従来の技術】適応フィルタを用いて未知システムを近
似する際に、未知システム出力信号に妨害信号が重畳さ
れている場合の応用の代表的な例として、ノイズ・キャ
ンセラ及び適応線スペクトラム強調器(ADAPTIV
E LINE ENHANCER;以下「ALC」)が
公知である。(プロシーディングス・オブ・アイイーイ
ーイー(PROCEEDINGS OF IEEE)63
巻12号、1975年、1692-1716 ページ;以下、「文献1
」) 。
【0004】ノイズ・キャンセラはノイズ源から主入力
端子までノイズが通る経路のインパルス応答を近似する
伝送関数を持つ適応(アダプティブ) ・フィルタを用い
て、主入力端子に混入するノイズ成分に対応した疑似ノ
イズ( ノイズ・レプリカ) を生成することにより、主入
力端子に混入して信号に妨害を与えるノイズを抑圧する
ように動作する。この時、アダプティブ・フィルタの各
タップ係数は、ノイズと信号が混在した混在信号からノ
イズ・レプリカを差し引いた差信号と参照入力端子にて
得られる参照ノイズとの相関をとることにより逐次修正
される。
【0005】一方、ALCは周期信号の周期に等しい周
期を持った信号だけを通過させるような伝送関数を持つ
アダプティブ・フィルタを用いて、広帯域信号に埋れた
周期信号を強調するように動作する。この時、アダプテ
ィブ・フィルタの各タップ係数は、周期信号を予測する
ための予測係数となり、主入力端子で得られる広帯域信
号と周期信号が混在した混在信号からアダプティブ・フ
ィルタ出力である予測された周期信号を差引いた差信号
と参照入力として得られる遅延された混在信号との相関
をとることにより逐次修正される。周期信号の強調の際
には、アダプティブ・フィルタ出力をALC出力として
用いるが、ALCはまた、広帯域信号に対する周期妨害
波を抑圧するためにも用いることができる。この場合ア
ダプティブ・フィルタ出力の代りに、出力信号を差信号
とする。
【0006】このようなアダプティブ・フィルタの係数
修正すなわち収束アルゴリズムの代表的なものとしてL
MSアルゴリズム(LMS ALGORITHM)(文
献1)とラーニング・アイデンティフィケーション・メ
ソッド(LEARNINGIDENTIFICATIO
N METHOD;LIM)(アイイーイーイー・トラ
ンザクションズ・オン・オートマティック・コントロー
ル(IEEE TRANSACTIONS ON AU
TOMATIC CONTROL)12巻3号、1967年、
282-287 ページ;以下、「文献2」)が知られている。
【0007】図8は、従来のノイズ・キャンセラの一構
成例を示したブロック図である。主入力端子1において
検出された信号とノイズとの混在信号は、減算器4に供
給される。一方、参照入力端子2において検出された参
照ノイズはアダプティブ・フィルタ3に供給される。ア
ダプティブ・フィルタ3によって発生されたノイズ・レ
プリカが、減算器4にて混在信号から減算されることに
よってノイズ成分が消去され、信号が出力端子6へ供給
される。減算器4の出力は同時に乗算器5へ供給されて
2α倍され、アダプティブ・フィルタ3の係数更新に使
用される。ここにαは定数で、ステップ・サイズと呼ば
れる。いま、信号をsk(但し、Kは時刻を示す指
標)、参照ノイズをnk 、消去しようとするノイズをv
k 、sk が受ける付加ノイズをδkとすると、入力端子
1より減算器4に供給される信号uk は次式で表され
る。 uk =sk +vk +δk …(1) ノイズ・キャンセラの目的は、式(1)におけるノイズ
成分vk のレプリカVk を生成し、ノイズを消去するこ
とである。図8において、アダプティブ・フィルタ3、
減算器4、乗算器5からなる閉ループ回路を用いて、適
応的にノイズ・レプリカVk を生成することにより、減
算器4の出力信号として次式に示す差信号dk を得るこ
とができる。但し、一般にδk はsk に比較して十分小
さいと考えられるから、これを無視している。 dk =sk +vk −Vk …(2) 式(2)において、(vk −Vk )は残留ノイズと呼ば
れる。LMSアルゴリズムを仮定すれば、アデプティブ
・フィルタ3のm番目の係数cm,k は次式に従って更新
される。 cm,k =cm,K-1 +2α・dk ・nm,K-1 …(3) N個の係数全てに関する式(3)を行列形式で表せば、 ck =ck-1 +2α・dk ・nk-1 …(4) となる。ここに、ck とnk はそれぞれ次式で与えられ
る。 ck =[co 1 … cN-1 T …(5) nk =[no 1 … nN-1 T …(6) 一方、LIMでは式(4)の代りに、式(7)に従って
係数の更新が行われる。 ck =ck-1 +(2μ/Nσn 2 )・dk ・nk-1 …(7) μは、LIMに対するステップ・サイズ、σn 2 はアダ
プティブ・フィルタ3に入力される平均電力である。σ
n 2 はステップ・サイズμの値を前記平均電力に反比例
させ、安定な収束を行なわせるために用いられる。σn
2 を求めるためにはいくつかの方法があるが、例えば式
(8)によって求めることができる。
【数1】
【0008】適応フィルタ収束後はvK ≒Vk なので、
k =vk −VK すなわちsk =0と仮定すればdk
0となり、式(4)右辺第2項の係数修正値は零にな
る。一方、sk ≠0のときはvk ≒Vk が成立したとし
てもdk ≠0となり、式(4)に従った係数更新が行な
われる。後者の場合、本来零であるべきdk が非零の値
を持って係数が更新されるので、LMSアルゴリズムを
仮定すればステップ・サイズαの値に応じた残留ノイズ
が発生する。
【0009】適応フィルタが収束過程にあるときの残留
ノイズは、sk とvk −VK の関係及びαの値に依存す
る。式(4)右辺第2項の係数修正値は、sk の信号対
雑音比(Signal-to-Noise Ratio;SNR)、sk のスペクト
ラム及びステップ・サイズαの関数となる。SNRが大
きいときは、|sk |>|vk −VK |がほとんど常に
成立し、式(4)右辺第2項の係数修正値は正しい値を
与えない。SNRが信号と雑音の瞬時電力の数学的期待
値の比であることを考慮すれば、仮にSNRが小さくて
も、sk がより多くの高周波数成分を持つほど瞬間的に
|sk |>|vk −VK |となる確率は高くなる。別の
言い方をすれば、sk がより多くのピークとディップを
持つほど、SNRが十分小さくても、いくつかのピーク
で|sk |が|vk −Vk |より大きくなる可能性が高
くなる。これは、式(4)右辺第2項の係数修正値が正
しい値を与える確率が少ないことを意味する。従って、
収束過程での発散を防ぐために、sk の振幅分布を考慮
して十分小さいステップ・サイズαを用いなければなら
ない。その結果、不必要に小さいαを選択するか、発散
しない程度に大きなαでsk の妨害による不正確な修正
をある確率で許容することになり、収束速度を低下させ
る。
【0010】図9は、図8のノイズ・キャンセラに対応
する従来のALCのブロック図である。構成は図8と全
く同じであるが、入出力信号が異なる。入力端子1に供
給される混在信号は、広帯域信号sK と周期波vK 及び
付加ノイズをδK からなる。一方、参照入力端子2には
参照信号nK が供給される。参照信号nK は混在信号を
Lだけ遅延させた信号、すなわち、 nK =sK-L +VK-L …… (9) である。アダプティブ・フィルタ3によって生成された
K の予測信号VK が式(1)の混在信号uK から減算
されて、式(2)の差信号dK を得る。出力端子6には
周期妨害波を抑圧された広帯域信号が、出力端子7には
広帯域雑音を抑圧されて強調された周期波が得られる。
アダプティブ・フィルタ3の係数更新は本来、周期信号
の予測誤差である(vK −Vk )を用いて行なわれるべ
きであるが、実際に得られる差信号dK には広帯域信号
K が含まれている。従って、ノイズ・キャンセラの|
K |と|vK −VK |に関する上記の議論はALCに
もそのままあてはまる。唯一異なる点は、sK が広帯域
であるために一般にノイズ・キャンセラの場合ほどその
平均電力が変動しないことである。従って、平均電力が
既知であればステップ・サイズは平均電力に応じて予め
最適値に設定することが出来るが、実際には未知である
のでノイズ・キャンセラの場合と同じ問題が発生する。
すなわち、従来法であるLMSアルゴリズム又はLIM
をALCに適用すると、不必要に小さいαを選択する
か、発散しない程度に大きなαでsK の妨害による不正
確な修正をある確率で許容することになり、収束速度を
低下させる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】以上から明らかなよう
に、ノイズ・キャンセラにおいてもALCにおいても、
K ≠0のときには、sK が係数更新に対する妨害信号
として働いて収束速度を低下させ、残留ノイズもしくは
予測誤差(以下、単に誤差)も増加させる。以上の議論
はLIMに対しても全く同様である。従って、式(4)
と式(7)におけるステップ・サイズは、アダプティブ
・フィルタの収束の速度と収束後の誤差レベルを規定す
る。ステップ・サイズα又はμが大きいほど収束は速く
なるが、最終誤差レベルは大きくなる。反対に、十分小
さい最終誤差レベルを達成するためには、それに見合っ
た小さいαを採用する必要があり、収束速度の低下を招
く。本発明の目的は、小さい最終誤差で高速収束し、か
つハード・ウェア規模の小さい、適応フィルタにおける
係数制御方法及び装置に提供することにある。
【0012】また、本発明の別の目的は、収束時間が短
くハード・ウェア規模の小さい、アダプティブ・フィル
タによるノイズ除去の方法及び装置を提供することにあ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の適応フィルタに
おける係数制御方法は、未知系の出力信号と妨害信号の
混在した混在信号から適応フィルタの出力信号を差引い
て得られる差信号を小さくするように前記適応フィルタ
の係数を更新することにより未知系を同定する方法にお
いて、前記妨害信号の強さに関する情報を求め、該情報
を用いて前記適応フィルタの係数修正量を適応的に変化
させることを特徴とする。
【0014】また、本発明の適応フィルタにおける係数
制御値は、参照信号を受けて未知系に対する疑似出力を
発生する適応フィルタと、前記疑似出力を未知系の出力
信号と妨害信号よりなる混在信号から差引く減算器とを
用いて未知系の同定または周期信号の予測を行なう装置
において、該減算器の出力を受けて前記妨害信号の強さ
に関する情報を抽出する情報抽出回路と、該情報抽出回
路の出力aを受けてb=f〔a〕で定義される演算を行
なう演算回路と、該演算回路出力を定数倍する第1の乗
算器と、該第1の乗算器の出力と前記減算器の出力を乗
算する第2の乗算器とを少なくとも具備し、該第2の乗
算器の出力を用いて前記適応フィルタの係数を更新する
ことを特徴とする。
【0015】本発明の第1のノイズ除去方法は、受信信
号とノイズとが混在した混在信号を主入力端子で受け、
ノイズだけを参照入力端子で受け、該参照入力端子で得
られる参照信号に基づきアダプティブ・フィルタでノイ
ズ・レプリカを生成し、前記主入力端子にて得られる混
在信号から該ノイズ・レプリカを減算器で差引いて差信
号を生成し、誤差信号に応じて誤差信号を小さくするよ
うに前記アダプティブ・フィルタの係数を修正し、減算
器の出力においてノイズを除去した信号を得る際に、前
記差信号の電力を求め、該電力を平均化した後に逆数化
した値に対応して前記アダプティブ・フィルタの係数修
正量を適応的に変化させることを特徴とする。
【0016】また、本発明の第1のノイズ除去装置は、
参照ノイズを受けてノイズ・レプリカを発生するアダプ
ティブ・フィルタと、前記ノイズ・レプリカを信号とノ
イズよりなる混在信号から差引く減算器と、該減算器の
出力を二乗する乗算器と、該乗算器の出力を平均化する
平均化回路と、該平均化回路の出力に対応する値の逆数
を生成する逆数回路と、該逆数回路の出力を定数倍する
第1の乗算器と、該第1の乗算器の出力と前記減算器の
出力を乗算する第2の乗算器とを少なくとも具備し、該
第2の乗算器の出力を用いて前記アダプティブ・フィル
タの係数を更新することを特徴とする。
【0017】本発明の第2のノイズ除去方法は、受信信
号とノイズとが混在した混在信号を主入力端子で受け、
ノイズだけを参照信号として参照入力端子で受け、該参
照入力端子で得られる参照信号に基づきアダプティブ・
フィルタでノイズ・レプリカを生成し、前記主入力端子
にて得られる混在信号から該ノイズ・レプリカを減算器
で差引いて差信号を生成し、誤差信号に応じて該差信号
を小さくするように前記アダプティブ・フィルタの係数
を修正し、前記減算器の出力においてノイズを除去した
信号を得るノイズ除去方法であって、前記差信号の絶対
値を求め、該差信号の絶対値を平均化した後に逆数化し
た値に対応して前記アダプティブ・フィルタの係数修正
量を適応的に変化させることを特徴とする。
【0018】また、本発明の第2のノイズ除去装置は、
参照ノイズを受けてノイズ・レプリカを発生するアダプ
ティブ・フィルタと、前記ノイズ・レプリカを信号とノ
イズよりなる混在信号から差引く減算器と、該減算器の
出力の絶対値をとる絶対値回路と、該絶対値回路の出力
を平均化する平均化回路と、該平均化回路の出力に対応
する値の逆数を生成する逆数回路と、該逆数回路の出力
を定数倍する第1の乗算器と、該第1の乗算器の出力と
前記減算器の出力を乗算する第2の乗算器とを少なくと
も具備し、該第2の乗算器の出力を用いて前記アダプテ
ィブ・フィルタの係数を更新することを特徴とする。
【0019】
【作用】本発明の適応フィルタにおける係数制御方法及
び装置は、差信号に含まれて収束に妨害を与える信号の
強さに関する情報を得た後、該情報に応じてステップ・
サイズの大きさを制御することにより、収束時間を短縮
することができる。
【0020】本発明のアダプティブ・フィルタによる第
1のノイズ除去の方法及び装置は、差信号に含まれて収
束に妨害を与える受信信号の電力を推定し、該推定値に
応じてステップ・サイズの大きさを制御することによ
り、収束時間を短縮することができる。
【0021】本発明のアダプティブ・フィルタによる第
2のノイズ除去の方法及び装置は、差信号に含まれて収
束に妨害を与える受信信号の絶対値を推定し、該推定値
に応じてステップ・サイズの大きさを制御することによ
り、収束時間を短縮することができる。
【0022】
【実施例】次に図面を参照して本発明について詳細に説
明する。図1は、本発明になる適応フィルタにおける係
数制御装置をノイズ・キャンセラに適用した際の一実施
例を示すブロック図である。同図において、図8と同一
の参照番号を付与された機能ブロックは図8と同一の機
能を有するものとする。図1と図8の相違点は、乗算器
5に供給されるステップ・サイズが音声信号sK の大き
さに従って変化する点にある。これに伴って、ステップ
・サイズを制御する情報抽出回路8、演算回路9、乗算
器10が付加されている。情報抽出回路8で、アダプテ
ィブ・フィルタ3の適応動作に妨害となるsK の強さに
関する情報が得られる。得られた情報を演算回路9で処
理して強さに応じた信号を乗算器10に供給する。乗算
器10では演算回路からの信号にさらに差信号dKを乗
算してステップ・サイズを得た後、アダプティブ・フィ
ルタ3へ供給する。具体的な演算回路9の出力は、適応
動作の妨害となるsK が強いときは小さく、弱いときは
大きくなるように自動的に制御される。これにより、妨
害の強いときは小さなステップ・サイズで正確性を期し
た適応動作を、妨害が弱いときには大きなステップ・サ
イズで高速な適応動作を実現することができ、総合的に
高速収束と低最終誤差を達成できる。
【0023】図2は情報抽出回路8の一具体例を示す。
情報抽出回路8は絶対値回路11と平均回路12から構
成される。すなわち、妨害信号の強さの情報として、そ
の絶対値が用いられる。ステップ・サイズ制御に必要な
信号はsK の絶対値であるが、sK の絶対値だけを直接
に検出することは出来ない。減算器4の出力において得
られるのは差信号dK だけなので、残留ノイズvK −V
K がsK に対して検出の妨害となる。そこで、sK の大
きさをdK を絶対値回路11と平均回路12で処理した
値を用いて近似する。絶対値回路11の出力はdK の絶
対値になるから、次式で与えられる。 |dK |=|sK +vK −VK | ……(10) |sK |≫|vK −VK |が成立すれば、sK +vK
K ≒sK となり、dK でsK を近似することができ
る。|sK |≫|vK −VK |が成立しない場合でも、
アダプティブ・フィルタの係数適応化と共に|vK −V
K |は減少するので、適応開始からいくらかの時間が立
てば|sK |≫|vK −VK |が成立することになる。
|sK |≫|vK −VK |が成立するまでの時間はアダ
プティブ・フィルタの収束速度に依存し、時間と共にd
K による近似精度が増加すること、及び本発明で収束時
間自体が短縮されることを考慮すれば、|dK |≒|s
K |の近似は|sK |≫|vK −VK |が成立しない場
合でも時間と共に正確になる。さらに、平均回路12で
は、入力信号に対して時定数の短い移動平均をとり、入
力信号を平滑する。このときの時定数は、平均回路出力
がsK の変動に追従できる程度に選択する。平均化によ
って、小さな近似誤差は平滑され、近似精度の向上に貢
献する。によって時定数の短い移動平均を表せば、平
均回路12の出力は式(11)で与えられる。 |dK |sK ……(11) すなわち、絶対値回路11で情報抽出回路8に供給され
る差信号の絶対値を求め、平均回路12で平均化された
後、得られた|sK |の近似値|sK が演算回路9へ
伝達される。
【0024】図3は情報抽出回路8の他の具体例を示
す。情報抽出回路8は乗算器13と平均回路12から構
成される。すなわち、妨害信号の強さの情報として、そ
の電力が用いられる。乗算器13の出力には差信号の電
力dK 2 が得られ、図2の|sK |と|vK −VK |に
関する議論と同様の議論をsK 2 と(vK −VK 2
対して行なえば、平均回路12の出力には K 2 K 2 ……(12) が得られる。すなわち、乗算器13で情報抽出回路8に
供給される差信号の電力を求め、平均回路12で平均化
された後、得られたsK 2 の近似値K 2 が演算回路9
へ伝達される。
【0025】図4は演算回路9の一具体例を示す。演算
回路9は逆数回路14から構成される。すなわち、情報
抽出回路8から供給される妨害信号の強さaの逆数1/
aが出力bとして乗算器10へ伝達される。従って、演
算回路9の出力は、適応動作の妨害となるsK が強いと
きは小さく、弱いときは大きくなる。
【0026】図5は演算回路9の他の具体例を示す。演
算回路9は加算器15と逆数回路14から構成される。
すなわち、情報抽出回路8から供給される妨害信号の強
さaに加算器15で定数ξが加算された後、a+ξの逆
数1/(a+ξ)が出力bとして乗算器10へ伝達され
る。図4の場合と同様に、演算回路9の出力は、適応動
作の妨害となるsK が強いときは小さく、弱いときは大
きくなるが、定数ξが加算されているためにaの影響は
弱くなる。また、bの最大値、最小値はξの値に影響さ
れる。
【0027】以上から、演算回路9の出力にはsK の振
幅又は電力の近似値の逆数、1/|sK |又は1/K
2 が得られることがわかる。従って、演算回路9の出力
は、適応動作の妨害となるsK が強いときは小さく、弱
いときは大きくなる。この値を乗算器10で定数αO
して本来のステップ・サイズαに乗算して用いることに
より、実効的なステップ・サイズがsK から受ける妨害
の影響を無視できる程度に軽減し、収束時間の短縮をは
かることができる。
【0028】図6は平均回路12の一具体例で、漏れ係
数β(0<β≪1)の一次漏れ積分回路として知られて
いる。入力端子21に供給された信号は乗算器22でβ
倍され加算器23に供給される。加算器23の出力信号
は出力端子26に達すると共に遅延素子25に供給され
る。遅延素子25で1クロック分遅延された信号は乗算
器24で1−β倍され、加算器23に供給される。全体
では、入力端子21に供給される信号が遅延素子25で
1クロック遅延されてから加算器23で繰返し加算され
るので、積分されることになる。このとき、乗算器24
によって“漏れ”が生じる。入力端子21に供給される
信号の平均値がほぼ一定の場合には、乗算器22と24
の値からわかるように、出力端子26にて得られる出力
信号は徐々に増加した後、飽和する。定数βを適当に選
ぶことにより、この飽和値で前記入力信号の平均値を近
似することができる。βが小さい場合には1−β≒1と
なり、出力端子26の信号がほぼそのまま加算器23に
帰還され、時定数の長い移動平均回路になる。反対にβ
が大きいと、出力端子26から加算器23に帰還される
信号は急速に減衰し、入力端子21から乗算器22をへ
て供給される現在の信号の寄与分が大きくなるので、移
動平均回路の時定数は短くなる。従って、図6に示した
平均回路は、漏れ係数βを適当に設定することにより、
平均回路12として使用することができる。このとき、
入力信号21が絶対値回路11又は乗算器13からの信
号、出力信号26が演算回路9への信号に相当する。図
6では一例として巡回型の平均回路を示したが、トラン
スバーサル型構成を持つ回路等も同様に使用できる。
【0029】既に説明したように、LIMとLMSの違
いはステップ・サイズμをアダプティブ・フィルタ3に
入力される平均電力σn 2 で割ったものをαの代りに使
用することなので、これまで説明してきたステップ・サ
イズをsK に対応して可変にする方法はそのまま適用す
ることができる。
【0030】図7は、本発明になる適応フィルタにおけ
る係数制御装置をALCに適用した際の一実施例を示す
ブロック図で、図1に相当する。同図において、各機能
ブロックは図1と全く同一の働きをする。図1と図7の
相違点は、入力端子1及び2へ供給される信号と出力端
子6及び7において得られる信号である。図7のALC
では、図8で説明したように入力端子1に広帯域信号s
K と周期波vK 及び付加ノイズδK からなる混在信号u
K が供給される。一方、参照入力端子2には混在信号を
Lだけ遅延させた信号である参照信号nK が供給され
る。アダプティブ・フィルタ3によって生成されたvK
の予測信号VK が減算器4で混在信号uK から減算され
て、差信号dk となる。係数更新に用いられる誤差vK
−VK に対する妨害となるsK の影響を減少させるため
に、sK の大きさに応じてステップ・サイズを制御す
る。このステップ・サイズの制御は、既に説明したノイ
ズ・キャンセラの場合と全く同様に、情報抽出回路8、
演算回路9、乗算器10によって行なわれる。出力端子
6には周期妨害波を抑圧された広帯域信号が、出力端子
7には広帯域雑音を抑圧された周期信号が得られる。情
報抽出回路8、演算回路9の具体例については、図2、
3、4、5を用いて説明したノイズ・キャンセラの場合
と全く等しい。
【0031】図10は、本発明になるノイズ除去装置の
一実施例を示すブロック図である。同図において、図8
と同一の参照番号を付与された機能ブロックは図8と同
一の機能を有するものとする。図10と図8の相違点
は、乗算器5に供給されるステップ・サイズが受信信号
K の電力に従って変化する点にある。これに伴って、
ステップ・サイズを制御する乗算器13、平均回路1
2、逆数回路14、乗算器10が付加されている。ステ
ップ・サイズ制御に必要な信号は受信信号sK の電力で
あるが、受信信号だけを直接に検出することは出来な
い。減算器4の出力において得られるのはdK だけなの
で、残留ノイズvK −VK が受信信号sK に対して検出
の妨害となる。そこで、受信信号sK の電力を乗算器1
3と平均回路12で推定する。乗算器7の出力はdK
二乗になるから、次式で与えられる。 dK 2 =(sK +vK −VK 2 ……(13) 平均回路12では、入力信号に対して時定数の短い移動
平均をとり、入力信号を平滑する。によって時定数の
短い移動平均を表せば、平均回路12の出力は式(1
4)で与えられる。 K 2 (sK +vK −VK 2 K 2 +2sk(vK −VK (vK −VK 2 ……(14) 式(14)右辺第2項K (vK −VK は、一般にs
K とvK −VK が無相関であることを考慮すると、近似
的に0になる。また、式(14)右辺のvK −VK は急
速に減衰することを考慮すると、平均回路12の出力と
して近似的に式(15)を得る。 K 2 K 2 ……(15) 従って、逆数回路14の出力は、1/K 2 となる。
【0032】以上の説明からわかるように、vK −VK
≒0が成立する程度まで収束が進むと、逆数回路14の
出力には受信信号sKの電力推定値の逆数1/K 2
得られる。この値を乗算器10で定数α0 倍して本来の
ステップ・サイズαと同等になるように補正して用いる
ことにより、実効的なステップ・サイズが受信信号sK
から受ける妨害の影響を無視できる程度に軽減し、収束
時間の短縮をはかることができる。
【0033】図6に示した平均回路は、漏れ係数βを適
当に設定することにより、平均回路12として使用する
ことができる。このとき、入力信号21が乗算器13か
らの信号、出力信号26が逆数回路14への信号に相当
する。図6では一例として巡回型の平均化回路を示した
が、トランスバーサル型構成を持つ回路等も同様に使用
できる。
【0034】既に説明したように、LIMとLMSの違
いはステップ・サイズμをアダプティブ・フィルタ3に
入力される平均電力σn 2 で割ったものをαの代りに使
用することなので、これまで説明してきたステップ・サ
イズを受信信号sK に対応して可変にする方法はそのま
ま適用することができる。
【0035】図11は、本発明の一実施例を示すブロッ
ク図である。同図において、図8と同一の参照番号を付
与された機能ブロックは図8と同一の機能を有するもの
とする。図11と図8の相違点は、乗算器5に供給され
るステップ・サイズが受信信号sK の大きさに従って変
化する点にある。これに伴って、ステップ・サイズを制
御する絶対値回路11、平均回路12、逆数回路14、
乗算器10が付加されている。ステップ・サイズ制御に
必要な信号は受信信号sK であるが受信信号だけを直接
に検出することは出来ない。減算器4の出力において得
られるのはdK だけなので、残留ノイズvK −VK が受
信信号sK に対して検出の妨害となる。そこで、受信信
号sK の大きさを絶対値回路11と平均回路12で推定
する。
【0036】絶対値回路11の出力はdK の絶対値にな
るから、次式で与えられる。 |dK |=|sK +vK −VK | ……(16) 平均化回路8では、入力信号に対して時定数の短い移動
平均をとり、入力信号を平滑する。によって時定数の
短い移動平均を表せば、平均化回路8の出力は式(1
2)で与えられる。 |dK |sK +vK −VK ……(17) 式(12)右辺のvK −VK は急速に減衰することを考
慮すると、平均化回路8の出力として式(13)を得る |dK |sK ……(18) 従って、逆数回路14の出力は、1/|sK となる。
【0037】以上の説明からわかるように、vK −VK
≒0が成立する程度まで収束が進むと、逆数回路9の出
力には受信信号sK の振幅の推定値の逆数1/|sK
が得られる。この値を乗算器10で定数α0 倍して本来
のステップ・サイズαに乗算して用いることにより、実
効果的なステップ・サイズが受信信号sK から受ける妨
害の影響を無視できる程度に軽減し、収束時間の短縮を
はかることができる。
【0038】図6に示した平均回路は、漏れ係数βを適
当に設定することにより、図11における平均回路12
として使用することができる。このとき、入力信号21
が絶対値回路11からの信号、出力信号26が逆数回路
14への信号に相当する。図6では一例として巡回型の
平均回路を示したが、トランスバーサル型構成を持つ回
路等も同様に使用できる。
【0039】既に説明したように、LIMとLMSの違
いはステップ・サイズμをアダプティブ・フィルタ3に
入力される平均電力σn 2 で割ったものをαの代りに使
用することなので、これまで説明してきたステップ・サ
イズを受信信号sK に対応して可変にする方法はそのま
ま適用することができる。
【0040】
【発明の効果】以上に詳しく述べたように、本発明にな
る適応フィルタにおける係数制御方法及び装置によれ
ば、差信号に含まれて収束に妨害を与える信号の強さに
関する情報を得た後、該情報に応じてステップ・サイズ
の大きさを制御することにより、収束時間を短縮し、最
終誤差レベルを減少させることができる。また、収束後
の誤差レベル変動が減少し、平均レベルを低下させるこ
とができる。さらに、ステップ・サイズを適応的に制御
する回路は絶対値回路、平均化回路、逆数回路及び乗算
器だけから構成されるため、ハード・ウェア規模の小さ
い適応フィルタにおける係数制御方法及び装置を提供す
ることができる。
【0041】また、請求項15及び16にそれぞれ記載
した発明になる第1のノイズ除去方法及び装置によれ
ば、係数の適応動作に妨害を与える受信信号電力を用い
てステップ・サイズの大きさを制御し、この妨害の影響
を減少させることにより、収束時間を短縮することがで
きる。また、収束後の残留ノイズレベル変動が減少し、
平均レベルを低下させることができる。さらに、ステッ
プ・サイズを適応的に制御する回路は平均化回路、逆数
回路及び2つの乗算器だけから構成されるため、ハード
・ウェア規模の小さいノイズ除去装置を提供することが
できる。さらに、請求項17及び18にそれぞれ記載し
た発明になる第2のノイズ除去方法及び装置によれば、
残留ノイズの平均電力が係数の収束と共に小さくなるこ
とを用いてステップ・サイズの大きさを制御し、このと
き残留ノイズの平均電力を検出するための妨害となる信
号成分電力は、その推定値を求めて遂次差引くことによ
り、収束時間を短縮することができる。また、収束後の
残留ノイズレベル変動が減少し、平均レベルを低下させ
ることができる。さらに、ステップ・サイズを適応的に
制御する回路は絶対値回路、平均化回路、逆数回路及び
乗算器だけから構成されるため、ハード・ウェア規模の
小さいアダプティブ・フィルタによるノイズ除去装置を
提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる適応フィルタにおける係数制御装
置をノイズ・キャンセラに適用した一実施例を示すブロ
ック図である。
【図2】演算回路の一具体例を示すブロック図である。
【図3】演算回路の他の具体例を示すブロック図であ
る。
【図4】情報抽出回路の一具体例を示すブロック図であ
る。
【図5】情報抽出回路の他の具体例を示すブロック図で
ある。
【図6】平均化回路の一具体例を示すブロック図であ
る。
【図7】本発明をALCに適用した一実施例を示すブロ
ック図である。
【図8】従来のノイズ除去装置の一構成例を示すブロッ
ク図である。
【図9】従来のALCの構成を示すブロック図である。
【図10】本発明になる第1のノイズ除去装置を示すブ
ロック図である。
【図11】本発明になる第2のノイズ除去装置を示すブ
ロック図である。
【符号の説明】
1 主入力端子 2 参照入力端子 3 アダプティブ・フィルタ 4 減算器 5,10,13 乗算器 6 出力端子 7 出力端子 8 情報抽出回路 9 演算回路 11 絶対値回路 12 平均回路 14 逆数回路
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−121515(JP,A) 特開 平2−65310(JP,A) 特開 昭64−62011(JP,A) 特開 昭63−316963(JP,A) 特開 昭61−73434(JP,A) 特開 昭56−98943(JP,A) 特開 平2−179020(JP,A) 特開 平1−220911(JP,A) 特開 昭62−284511(JP,A) 特開 昭62−172807(JP,A) 特開 昭61−245636(JP,A) 特開 昭61−87410(JP,A) 特開 昭59−22430(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H03H 21/00 H04B 1/10 - 1/14 H04B 3/04 - 3/23 H04B 15/00 - 15/06

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 未知系の出力信号と妨害信号の混在した
    混在信号から適応フィルタの出力信号を差引いて得られ
    る差信号を小さくするように前記適応フィルタの係数を
    更新することにより未知系を同定する方法において、前
    記妨害信号の強さに関する情報を求め、該情報を用いて
    前記適応フィルタの係数修正量を適応的に変化させるこ
    とを特徴とする適応フィルタにおける係数制御方法。
  2. 【請求項2】 妨害信号の強さに関する情報に逆比例し
    て適応フィルタの係数修正量を適応的に変化させること
    を特徴とする請求項1に記載の適応フィルタにおける係
    数制御方法。
  3. 【請求項3】 妨害信号の強さに関する情報に定数を加
    算した値に逆比例して適応フィルタの係数修正量を適応
    的に変化させることを特徴とする請求項1に記載の適応
    フィルタにおける係数制御方法。
  4. 【請求項4】 妨害信号の強さに関する情報として、近
    似された該妨害信号の振幅を用いることを特徴とする請
    求項1、2又は3に記載の適応フィルタにおける係数制
    御方法。
  5. 【請求項5】 妨害信号の強さに関する情報として、近
    似された該妨害信号の電力を用いることを特徴とする請
    求項1、2又は3に記載の適応フィルタにおける係数制
    御方法。
  6. 【請求項6】 妨害信号振幅の近似は、差信号に絶対値
    を求め、該絶対値を平均化して行なうことを特徴とする
    請求項4に記載の適応フィルタにおける係数制御方法。
  7. 【請求項7】 妨害信号電力の近似は、差信号の電力を
    求め、該電力を平均化して行なうことを特徴とする請求
    項5に記載の適応フィルタにおける係数制御方法。
  8. 【請求項8】 参照信号を受けて未知系に対する疑似出
    力を発生する適応フィルタと、前記疑似出力を未知系の
    出力信号と妨害信号よりなる混在信号から差引く減算器
    とを用いて未知系の同定または周期信号の予測を行なう
    装置において、該減算器の出力を受けて前記妨害信号の
    強さに関する情報を抽出する情報抽出回路と、該情報抽
    出回路の出力aを受けてb=f[a]で定義される演算
    を行なう演算回路と、該演算回路出力を定数倍する第1
    の乗算器と、該第1の乗算器の出力と前記減算器の出力
    を乗算する第2の乗算器とを少なくとも具備し、該第2
    の乗算器の出力を用いて前記適応フィルタの係数を更新
    することを特徴とする適応フィルタにおける係数制御装
    置。
  9. 【請求項9】 演算回路は、b=f[a]で定義される
    演算としてb=1/aの逆数演算を行なうことを特徴と
    する請求項8に記載の適応フィルタにおける係数制御装
    置。
  10. 【請求項10】 演算回路は、b=f[a]で定義され
    る演算として定数ξを用いたb=1/(a+ξ)の逆数
    演算を行なうことを特徴とする請求項8に記載の適応フ
    ィルタにおける係数制御装置。
  11. 【請求項11】 情報抽出回路は、振幅近似回路である
    ことを特徴とする請求項8、9又は10に記載の適応フ
    ィルタにおける係数制御装置。
  12. 【請求項12】 情報抽出回路は、電力近似回路である
    ことを特徴とする請求項8、9又は10に記載の適応フ
    ィルタにおける係数制御装置。
  13. 【請求項13】 振幅近似回路は、入力信号の絶対値を
    とる絶対値回路と、該絶対値回路の出力を平均化する平
    均化回路から構成されることを特徴とする請求項11に
    記載の適応フィルタにおける係数制御装置。
  14. 【請求項14】 電力近似回路は、入力信号を二乗する
    第3の乗算器と、該第3の乗算器の出力を平均化する平
    均化回路から構成されることを特徴とする請求項12に
    記載の適応フィルタにおける係数制御装置。
  15. 【請求項15】 受信信号とノイズとが混在した混在信
    号を主入力端子で受け、ノイズだけを参照入力端子で受
    け、該参照入力端子で得られる参照信号に基づきアダプ
    ティブ・フィルタでノイズ・レプリカを生成し、前記主
    入力端子にて得られる混在信号から該ノイズ・レプリカ
    を減算器で差引いて差信号を生成し、該差信号に応じて
    誤差信号を小さくするように前記アダプティブ・フィル
    タの係数を修正し、減算器の出力においてノイズを除去
    した信号を得るノイズ除去方法において、前記差信号の
    電力を求め、該電力を平均化した後に逆数化した値に対
    応して前記アダプティブ・フィルタの係数修正量を適応
    的に変化させることを特徴とするノイズ除去方法。
  16. 【請求項16】 参照ノイズを受けてノイズ・レプリカ
    を発生するアダプティブ・フィルタと、前記ノイズ・レ
    プリカを信号とノイズよりなる混在信号から差引く減算
    器と、該減算器の出力を二乗する乗算器と、該乗算器の
    出力を平均化する平均化回路と、該平均化回路の出力に
    対応する値の逆数を生成する逆数回路と、該逆数回路の
    出力を定数倍する第1の乗算器と、該第1の乗算器の出
    力と前記減算器の出力を乗算する第2の乗算器とを少な
    くとも具備し、該第2の乗算器の出力を用いて前記アダ
    プティブ・フィルタの係数を更新することを特徴とする
    ノイズ除去装置。
  17. 【請求項17】 受信信号とノイズとが混在した混在信
    号を主入力端子で受け、ノイズだけを参照信号として参
    照入力端子で受け、該参照入力端子で得られる参照信号
    に基づきアダプティブ・フィルタでノイズ・レプリカを
    生成し、前記主入力端子にて得られる混在信号から該ノ
    イズ・レプリカを減算器で差引いて差信号を生成し、該
    差信号に応じて該差信号を小さくするように前記アダプ
    ティブ・フィルタの係数を修正し、前記減算器の出力に
    おいてノイズを除去した信号を得るノイズ除去方法にお
    いて、前記差信号の絶対値を求め、該差信号の絶対値を
    平均化した後に逆数化した値に対応して前記アダプティ
    ブ・フィルタの係数修正量を適応的に変化させることを
    特徴とするアダプティブ・フィルタによるノイズ除去方
    法。
  18. 【請求項18】 参照ノイズを受けてノイズ・レプリカ
    を発生するアダプティブ・フィルタと、前記ノイズ・レ
    プリカを信号とノイズよりなる混在信号から差引く減算
    器と、該減算器の出力の絶対値をとる絶対値回路と、該
    絶対値回路の出力を平均化する平均化回路と、該平均化
    回路の出力に対応する値の逆数を生成する逆数回路と、
    該逆数回路の出力を定数倍する第1の乗算器と、該第1
    の乗算器の出力と前記減算器の出力を乗算する第2の乗
    算器とを少なくとも具備し、該第2の乗算器の出力を用
    いて前記アダプティブ・フィルタの係数を更新すること
    を特徴とするノイズ除去装置。
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