JP2841999B2 - 内燃機関用フィルタ再生装置 - Google Patents

内燃機関用フィルタ再生装置

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JP2841999B2
JP2841999B2 JP4011768A JP1176892A JP2841999B2 JP 2841999 B2 JP2841999 B2 JP 2841999B2 JP 4011768 A JP4011768 A JP 4011768A JP 1176892 A JP1176892 A JP 1176892A JP 2841999 B2 JP2841999 B2 JP 2841999B2
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    • F01NGAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; GAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR INTERNAL COMBUSTION ENGINES
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    • F01N3/02Exhaust or silencing apparatus having means for purifying, rendering innocuous, or otherwise treating exhaust for cooling, or for removing solid constituents of, exhaust
    • F01N3/021Exhaust or silencing apparatus having means for purifying, rendering innocuous, or otherwise treating exhaust for cooling, or for removing solid constituents of, exhaust by means of filters
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    • F01N3/027Exhaust or silencing apparatus having means for purifying, rendering innocuous, or otherwise treating exhaust for cooling, or for removing solid constituents of, exhaust by means of filters using means for regenerating the filters, e.g. by burning trapped particles using electric or magnetic heating means
    • F01N3/028Exhaust or silencing apparatus having means for purifying, rendering innocuous, or otherwise treating exhaust for cooling, or for removing solid constituents of, exhaust by means of filters using means for regenerating the filters, e.g. by burning trapped particles using electric or magnetic heating means using microwaves

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はディーゼルエンジンから
排出される排気ガス中に含まれるパティキュレート(粒
子状物質)を捕集する内燃機関用フィルタを再生する装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】欧米および日本などのいわゆる先進国の
高度な経済成長は地球上の文明に大きく貢献してきた。
しかしながら、先進国の経済成長を中心とした化石燃料
エネルギの浪費は地球の大気を汚染してきた。
【0003】地球環境保全に関して、今日では地球温暖
化対策すなわちCO2 低減対策が大きくクローズアップ
されているが、森林破壊を招く酸性雨の対策も無視でき
ない。
【0004】酸性雨は硫黄酸化物や窒素酸化物などの大
気汚染物質が汚染源となって生じる自然現象であり、近
年世界各国でこのような大気汚染物質の排出規制がコ・
ジェネレーションなどの固定発生源や自動車などの移動
発生源に対して強化される動きにある。特に、自動車の
排気ガスに関する規制は従来の濃度規制から総量規制へ
移行され規制値自体も大幅な削減がなされようとしてい
る。
【0005】自動車の中でもディーゼル車は窒素酸化物
と同時にパティキュレートの排出規制の強化が行われ
る。燃料噴射時期遅延などの燃焼改善による従来の排気
ガス中の汚染物質低減対策だけでは排出ガス規制値を達
成することは不可能とされ、現状では排気ガスの後処理
装置の付設が不可欠である。この後処理装置はパティキ
ュレートを捕集するフィルタを有するものである。
【0006】ところが、パティキュレートが捕集され続
けるとフィルタは目詰まりを生じて捕集能力が大幅に低
下するとともに排気ガスの流れが悪くなってエンジン出
力の低下あるいはエンジンの停止といったことに至る。
【0007】したがって、現在世界中でフィルタの捕集
能力を再生させるための技術開発がすすめられている
が、今だ実用には至っていない。
【0008】パティキュレートは600℃程度から燃焼
することが知られている。パティキュレートをこの高温
度域に昇温するためのエネルギを発生する手段として、
バーナ方式、電気ヒーター方式あるいはマイクロ波方式
などが考えられている。
【0009】本発明者らは昇温効率の良さ、安全性、装
置構成の容易さあるいは再生制御性の良さなどを考慮し
てマイクロ波方式によるフィルタ再生装置を開発してき
た。
【0010】マイクロ波方式によるフィルタ再生装置と
しては、たとえば特開昭59−126022号公報があ
る。同公報に開示されている装置を図5に示す。同図に
おいて、1はエンジン、2は排気マニフォールド、3は
排気管、4は排気分岐管、5はフィルタ、6はフィルタ
を収納した加熱室、7はマイクロ波発生手段、8はマイ
クロ波発生手段の発生したマイクロ波を加熱室に導く導
波管、9はマイクロ波反射板、10は空気ポンプ、11
は空気供給路、12はマイクロ波発生手段の駆動電源、
13はマフラー、14は空気切換バルブ、15は排気ガ
ス流切換バルブである。
【0011】上記した構成において、エンジンの排気ガ
スは排気ガス流切換バルブ15によってフィルタ5に導
かれたり、直接大気へ排出されたりする。パティキュレ
ート捕集サイクルにおいて、排気ガスはフィルタ5に導
かれ排気ガス中に含まれるパティキュレートはフィルタ
5に捕集されるが前述したようにフィルタ5の捕集能力
は有限である。捕集能力が限界に達すると排気ガス流切
換バルブ15が制御され排気管3への排気ガスは遮断さ
れ排気ガスのすべては排気分岐管4を経て大気に排出さ
れる。この間にフィルタ5の再生が行われる。このフィ
ルタ再生サイクルにおいてパティキュレートを加熱する
エネルギはマイクロ波発生手段7からまた燃焼に必要な
空気が空気ポンプ10より同時に供給される。所定の時
間を経てフィルタ再生が完了すると排気ガス流切換バル
ブ15が再び制御されてフィルタ5に排気ガスが導かれ
る。この捕集と再生のサイクルがくり返される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の装置は、フィルタに捕集されるパティキュレートを加
熱する場合に以下のような課題を有している。この課題
は、パティキュレート加熱を実行するタイミングがエン
ジン動作時(車体走行時)かまたはエンジン停止時かと
いう実使用環境時に特に顕著に発生する。すなわち、こ
の両者において著しい違いはフィルタの温度である。課
題の内容を具体的に言えば次のようなことが上げられ
る。エンジン動作時のフィルタ温度を主体にパティキュ
レート加熱時間が制御されていると仮定すると、エンジ
ン停止時にはその加熱条件ではパティキュレートが燃焼
移行に十分な温度まで加熱されずフィルタ再生が不十分
になる。また、エンジン停止時のフィルタ温度を主体に
加熱時間が制御されている場合には、エンジン動作時に
はパティキュレートの加熱が促進されすぎてパティキュ
レート燃焼時の燃焼温度が高温になりすぎてフィルタの
クラックあるいは溶損の発生する危険性が増大する。以
上のように従来の装置は、パティキュレート加熱時の制
御内容を明確にしていないためにフィルタの耐久性の保
証が不十分であった。
【0013】第2の課題は、マイクロ波エネルギのフィ
ルタ内部への浸透性改善である。従来の装置では、マイ
クロ波エネルギを用いてフィルタに堆積したパティキュ
レートを加熱する場合にマイクロ波が放射される側のフ
ィルタ端面側に片寄ったマイクロ波エネルギ分布になっ
ているためにパティキュレート燃焼時にフィルタ内部に
生じる熱応力を緩和させることが困難であった。
【0014】本発明は上記課題を解決するために、マイ
クロ波エネルギのフィルタ内部への浸透性を改善するマ
イクロ波加熱機構を構成することでフィルタの高い再生
性能を保証し耐久性能を保証する内燃機関用フィルタ再
生装置を提供することを目的としたものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、内燃機関の排気ガスを排出する排気管と、前
記排気管内に収納され前記排気ガス中に含まれるパティ
キュレートを捕集するフィルタと、前記パティキュレー
トを誘電加熱するマイクロ波を発生するマイクロ波発生
手段と、前記フィルタが収納された排気管近傍の排気管
壁面に対面して設けられた給電孔と、前記マイクロ波発
生手段が発生するマイクロ波を略180°の位相差でも
って前記給電孔に導くマイクロ波導波手段とを備えてい
る。
【0016】
【0017】
【0018】さらには、マイクロ波導波手段は矩形導波
管で構成され、給電孔は前記導波管の管軸に対してフィ
ルタ収納側に片寄って設けられた構成からなっている。
【0019】
【作用】上記の構成により、フィルタに給電されるマイ
クロ波はフィルタの排気ガス流通方向の中央部を強いエ
ネルギ分布とするTE01Pモードのマイクロ波エネル
ギ分布を発生させる。この効用は、マイクロ波をフィル
タの一端面側から給電する場合にフィルタ内部へのマイ
クロ波の浸透性を促進させる。
【0020】
【0021】このマイクロ波エネルギのフィルタ内部へ
の浸透性の改善によってパティキュレート燃焼時にフィ
ルタ内部に発生する温度勾配を緩和できフィルタに生じ
る熱応力を緩和することができる。この効果によってフ
ィルタは、パティキュレート燃焼に伴って発生しやすい
クラックあるいは溶損から回避されフィルタ自体の機械
的な構造を維持することができるので耐久性を保証させ
ることができる。
【0022】
【実施例】以下本発明の実施例を添付図面を参照して説
明する。
【0023】図1、図2において、16は内燃機関の排
気ガスを排出する排気管、17は排気管16の途中に設
けられた加熱空間、18は加熱空間内に収納され排気ガ
スが通過する間に排気ガス中に含まれるパティキュレー
トを捕集するハニカム構造からなるフィルタ、19はパ
ティキュレートを誘電加熱するために加熱空間に給電さ
れるマイクロ波を発生させるマイクロ波発生手段(パテ
ィキュレートの加熱手段)、20,21はマイクロ波発
生手段の発生したマイクロ波を加熱空間に伝送する直線
状の矩形導波管および環状の矩形導波管、22は加熱空
間にマイクロ波を給電する給電孔、23は誘電加熱され
たパティキュレートの燃焼を促進させるために加熱空間
に導かれる酸素を含む気体を供給する気体供給手段であ
り送風機にて構成されている。24は加熱空間に供給さ
れる気体の導流管、25は「閉」のとき排気管側からリ
ークしようとする排気ガスを遮断するとともに「開」の
ときに加熱空間に供給する気体が吸引されるように制御
されるバルブA、26はフィルタ18の再生時に排気ガ
スをバイパスするとともに加熱空間に供給された気体の
フィルタ流通後の排気路である排気バイパス管、27,
28は排気ガスの流通を開放あるいは遮断制御する排気
ガスバルブ、29はマイクロ波発生手段19、気体供給
手段23、バルブA25、および排気ガスバルブ27,
28の動作を制御する制御部である。
【0024】加熱空間17はフィルタを収納支持するフ
ィルタ支持管30とその両端に設けられた排気管31,
32およびパンチング穴構成あるいはハニカム構成など
からなるマイクロ波遮蔽手段33,34でもってマイク
ロ波を実質的に閉じ込める空間が限定されている。35
はフィルタ18の外周とフィルタ支持管31との間に設
けられた断熱材でありフィルタ支持をも兼ねている。
【0025】36はフィルタ支持管30の管壁に設けら
れフィルタ18の側面温度を検出するフィルタ温度検出
手段である。この温度検出手段の検出信号は制御部29
に導かれ、この信号に基づいて制御部29はマイクロ波
発生手段19の動作時間あるいは気体供給手段23の動
作時間を最適に制御している。
【0026】環状の矩形導波管21は排気管31の壁面
に対面して設けられた給電孔22(一方は図示されてい
ない)を終端に配している。また、対面配設の給電孔か
ら略180°の位相差でもってマイクロ波を放射させる
ために環状の矩形導波管はE面T分岐構造を有してこの
分岐部から各給電孔に至る伝送路長さはほぼ等しくなる
ように構成されている。この環状の矩形導波管21と直
線状の矩形導波管20とは各導波管のフランジでもって
連結されている。この連結部には排気ガスの流通を遮断
するマイクロ波低損失材料からなる板あるいはある程度
の厚みを有する構造体が設けられている(図示していな
い)。
【0027】内燃機関から排出される排気ガス37は排
気管16内を流れてフィルタに流入される。フィルタ1
8はウォールフロータイプのハニカム構造体で構成さ
れ、排気ガスに含まれるパティキュレートを捕集する機
能を有している。このフィルタに捕集されたパティキュ
レートの量が増大すると、フィルタの圧損が増大し内燃
機関であるエンジンの負荷が増加するとともに最悪の場
合にはエンジン停止に至る。
【0028】したがって適当な時期にフィルタに捕集さ
れたパティキュレートを除去する必要がある。この適当
な時期の判断手段としては、フィルタの圧損レベル検
出、電気的手段によるパティキュレート捕集量の検出あ
るいはエンジンの動作状態の積算値などによってなされ
る。フィルタに捕集されたパティキュレートは加熱燃焼
させて除去させる。このプロセスをフィルタ再生と称し
ている。
【0029】つぎに図3について説明する。同図は、マ
イクロ波給電側のフィルタ端面から15mm、フィルタ外
周面より10mmの位置を一例とした再生時の温度変化を
示している。一点破線の特性はエンジン停止状態での再
生に対応する再生直前のフィルタ温度が室温(TF1)の
場合を示し、実線特性はエンジン動作状態での再生に対
応するフィルタ温度が約150℃(TF2)の場合を示し
ている。
【0030】各特性曲線において加熱されたパティキュ
レートが燃焼状態に容易に移行できる温度である約65
0℃に達した時点(それぞれt1,t2)で燃焼を促進
させる気体(通常は空気)を約50l/分の流量にてフ
ィルタに供給すると図示したように、パティキュレート
の燃焼熱の発生に伴って温度は速やかに高温化する。図
の場合、約200℃の温度上昇を伴ってその点でのパテ
ィキュレートが除去されていく。これに伴ってこの点で
の温度は漸減していく。この漸減特性の緩やかさは、こ
の点の近傍からの伝熱の影響である。
【0031】気体供給を実行せずに加熱を継続していく
と、この点の温度上昇は700℃強で飽和していく。こ
れは、酸素欠乏によって燃焼が抑えられるためである。
【0032】一方、実線特性(エンジン動作状態での再
生)の場合に、加熱時間を一定としてt1時刻において
空気を供給するとパティキュレート燃焼にともなって生
じる温度上昇は約250℃以上に達する。コージライト
材料からなるフィルタの場合、フィルタの機械的破壊防
止に対する一つの目安として約900℃という境界温度
がある。フィルタの再生直前温度が室温に対して約15
0℃高い場合にはフィルタ再生直前温度を室温とした場
合の再生条件にてフィルタ再生を実行するとフィルタ内
部温度の高温化を避けることができずフィルタに機械的
なダメージを与えることを図3の温度特性は示してい
る。
【0033】
【0034】次に図4について説明する。図4(a)〜
(c)において図1および図2と同一部材あるいは同一
機能部材は同一番号で示す。
【0035】図4(a)においてフィルタ18は加熱空
間17の略中央部に収納されている。加熱空間の軸方向
長さを適当に選択することで図中一点破線38で示すよ
うなマイクロ波電界分布を生じさせることができる。こ
の場合、注意すべきこととしてはフィルタの誘電特性は
捕集されたパティキュレート量に依存することである。
【0036】したがって、図示したようなマイクロ波電
界分布は普遍的なものではないことをあらかじめ断わっ
て以下の説明をする。
【0037】ディーゼルエンジンから排出されるパティ
キュレートはいわゆる煤と、SOF分とに大別される。
この発生割合はエンジンの動作状態によって変わるので
一般的な数値とは言えないが、煤発生割合が多い高負荷
状態での排気ガスをフィルタに流通させた時のフィルタ
のマイクロ波誘電特性は、捕集量0〜10g/lに対し
て比誘電率は約1.1〜約1.6、誘電正接は0.05〜0.2
5である。
【0038】フィルタ18を加熱空間17の略中央部に
配置した場合、フィルタの略中央部にマイクロ波の強い
電界分布が生じる。また、図のような電界分布に対して
加熱空間にマイクロ波を給電する場合の給電点は39〜
41の任意の点が選択できる。
【0039】しかしながら、その各給電点は断熱材35
で覆われる位置であり、仮に断熱材を部分削除したとす
るとフィルタに直面する位置にあたる。このような給電
位置は、給電孔近傍に存在するパティキュレートを集中
的に加熱するためフィルタの機械的破壊を防止すること
が困難である。この点を考慮して給電点を同図(b)に
示すようにフィルタからずらして本発明は設けている。
(b)のような給電点の場合、加熱空間に生じるマイク
ロ波電界分布との結合の程度が問題になる。強い結合を
達成させるために給電孔22a,22bをフィルタ18
側に片寄らせた配置構成としている。また、各給電孔か
ら逆相のマイクロ波を放射させることで加熱空間にTE
01F (図の場合P=3)モード(電界分布42)を強く
励振させることができる。この励振モードはフィルタの
径方向の加熱を促進できる。さらにフィルタの略中央部
が強い電界分布となるように配置されたフィルタは、フ
ィルタの一端面からのマイクロ波給電下にあってマイク
ロ波エネルギをフィルタのより内部まで浸透させる。こ
の結果フィルタ内部の熱勾配は緩和されるとともに大き
な熱応力発生を抑制できるのでフィルタの機械的ダメー
ジを回避させ耐久性を保証することができる。
【0040】図4(c)は同軸給電構成を示している。
TE01F モード加熱空間を同軸線路で励振させる場合に
は、磁界結合が適する。これに対応して同軸線の中心導
体は先端をループ状43,44に構成され加熱空間17
の端面45の所定位置に設けられる。各ループアンテナ
に導かれるマイクロ波の位相は180°ずれている。ま
た、排気ガスは端面45の略中央部のパンチング孔構造
体46から排出される。
【0041】次にこのフィルタ再生の基本プロセスの詳
細を説明する。フィルタが捕集したパティキュレート捕
集量がフィルタ再生を実行すべき捕集量領域に達する
と、フィルタ再生プロセスを開始させる。
【0042】この再生制御指令は制御部29より発せら
れる。この制御部の指令に基づいて、排気ガスバルブ2
7,28が制御される。内燃機関が動作している時には
フィルタへ流入していた排気ガスが遮断され排気ガスが
バイパス管26に導かれる。次に、マイクロ波発生手段
19に駆動電力が供給される。マイクロ波発生手段が発
生するマイクロ波は導波手段を経てフィルタ収納加熱空
間に給電される。このマイクロ波により、フィルタに捕
集されたパティキュレートが誘電加熱されるが、その加
熱領域はフィルタの内部までの拡がりをもっている。時
間経過に伴って、マイクロ波入射側のフィルタ端面近傍
に存在するパティキュレートから順次燃焼可能温度に到
達していくが、マイクロ波給電は継続される。燃焼可能
温度に達するとその領域のパティキュレートは赤熱し一
部燃焼状態になるが酸素の欠乏により蒸し焼き状態とな
って温度上昇は飽和していく。マイクロ波給電の継続に
より、パティキュレートの燃焼可能温度に至った領域は
フィルタの約1/2まで拡がる。この時、フィルタ内の
排気ガスおよびその他の気体の流れはほぼ完全に遮断さ
れているのでマイクロ波加熱されたパティキュレートは
その燃焼可能温度域に向かって効率よく温度上昇してい
く。
【0043】再生直前のフィルタ温度に基づいて決定さ
れたマイクロ波予熱時間経過の後、バルブA25が開放
状態に制御され気体供給手段23が動作を開始し適当な
流量の酸素を含む気体が加熱空間に導流される。この気
体によってフィルタ内の高温化されたパティキュレート
が燃焼状態に移行する。この燃焼領域は酸素を含む気体
の流通方式に移動しつつフィルタ中央方向に拡大してい
き、適当な時間を経てフィルタのほぼ全域のパティキュ
レートが燃焼し除去される。気体供給手段による気体供
給能力の可変は気体供給手段の駆動電源の電圧を可変し
て実行させることができる。
【0044】フィルタ再生サイクルが終了するとマイク
ロ波発生手段、気体供給手段は動作を停止するとともに
各バルブは元の状態に制御される。その後、適当な時期
にフィルタ18に排気ガスを流入しパティキュレートの
捕集を実行することができる。
【0045】なお、マイクロ波を入射させるフィルタ端
面は排気ガス流に対して下流側のフィルタ端面から実行
することがより好ましい。また、マイクロ波遮蔽手段は
排気管の径によっては不要にすることもできる。
【0046】また、気体供給能力を気体供給時間に伴っ
て増すことで再生性能を高めるとともにパティキュレー
ト燃焼の進行を促進させるので再生時間を短縮化するこ
とが可能だし、気体供給開始の初期にはごく微量な気体
供給を実行するように制御することでより高い再生性能
を得ることができる。微流量の気体供給は燃焼に必要な
酸素を十分に補給しないので燃焼温度の高温化を抑制で
きる。したがって、フィルタ内部に生じる急峻な温度勾
配の発生を抑制できフィルタをその機械的な破損から回
避させることができる。
【0047】パティキュレート燃焼領域がフィルタの他
端側に移動していった時にフィルタ内部に気体流の吹き
溜まりが発生しフィルタの気体流通方向への燃焼領域の
移動が停滞することが生じやすい。これは、フィルタ端
面近傍に捕集されたパティキュレートはフィルタ外部の
雰囲気温度の影響を受けてその温度上昇が緩やかになり
燃焼可能温度への到達が困難なことに起因する。したが
って、フィルタの端面近傍に燃焼領域が移動したときに
その燃焼領域の発熱によってフィルタ端面近傍が燃焼可
能温度に達するまで燃焼領域の移動が行われない。この
状態が上述の吹き溜まり現象と解釈している。この吹き
溜まり状態では、燃焼領域の高温化が進む。
【0048】この高温化を回避するための手段として、
吹き溜まり状態になると加熱手段の動作を停止させて加
熱手段からの熱エネルギ供給を絶ち高温化を抑制させる
制御方法や気体供給能力を増大させて燃焼領域を強制的
に移動させるとともに気体流による冷却作用によって高
温化を回避させるように制御させる必要がある。なお、
加熱手段の停止制御および気体流量の増大制御を実行す
る時刻は、たとえば供給される気体流の流量を検出する
手段を付加し、気体流量の変化(送風機使用の場合、気
体流量が増加し始める時刻)に基づいて抽出することが
できる。
【0049】
【0050】
【発明の効果】以上説明したように本発明の内燃機関用
フィルタ再生装置によれば、以下の効果が得られる。
電孔をフィルタ端面の近傍の排気管壁に対面して設け1
80°の位相差でもって各給電孔からマイクロ波を給電
することで加熱空間をTE 01P モードの強い励振状態に
させることができフィルタの径方向の加熱を促進できる
とともに、フィルタの機械的な破損を防止して耐久性を
保証することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明一実施例を示す内燃機関用フィルタ再生
装置の一部切欠き斜視図
【図2】本発明一実施例を示す内燃機関用フィルタ再生
装置の断面構成図
【図3】本発明一実施例を示すフィルタ再生時のフィル
タ内部温度変化特性図
【図4】本発明一実施例を示すマイクロ波加熱機構の構
成および機能説明図
【図5】従来の内燃機関用フィルタ再生装置の構成図
【符号の説明】
16 排気管 17 加熱空間(マイクロ波閉じ込め空間) 18 フィルタ 19 マイクロ波発生手段(再生手段) 20,21 矩形導波管(導波手段) 22,22a,22b 給電孔 29 制御部 33,34,46 マイクロ波遮断手段 36 温度検出手段
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−64610(JP,A) 特開 平4−203411(JP,A) 特開 平2−146217(JP,A) 特開 昭61−11416(JP,A) 特開 昭63−9611(JP,A) 特開 平4−12113(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F01N 3/02 301 - 341

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関の排気ガスを排出する排気管と、
    前記排気管内に収納され前記排気ガス中に含まれるパテ
    ィキュレートを捕集するフィルタと、前記パティキュレ
    ートを誘電加熱するマイクロ波を発生するマイクロ波発
    生手段と、前記フィルタが収納された排気管近傍の排気
    管壁面に対面して設けられた給電孔と、前記マイクロ波
    発生手段が発生するマイクロ波を略180°の位相差で
    もって前記給電孔に導くマイクロ波導波手段とを備えた
    内燃機関用フィルタ再生装置。
  2. 【請求項2】マイクロ波導波手段は矩形導波管で構成さ
    れ、給電孔は前記導波管の管軸に対してフィルタ収納側
    に片寄って設けられた構成からなる請求項記載の内燃
    機関。
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