JP2841732B2 - レーザ光による高さ計測方法 - Google Patents

レーザ光による高さ計測方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はレーザ光による高さ計測方法に関し、レーザ
光を位置検出素子のゼロ点に正確に入射させることな
く、反射点の高さを求めるようにしたものである。
(従来の技術) 第2図は、レーザ光により対象物の高さを計測する3
次元測定装置のような精密測定装置の原理を示すもので
ある。8は計測部であり、レーザ照射手段10とPSDのよ
うな位置検出素子11が内蔵されている。このものは、対
象物5にレーザ光を照射し、その反射光を位置検出素子
11に入射させて、位置検出素子11の2個の出力部13,14
の出力電圧VA,VBを検出し、両出力部13,14の出力電圧V
A,VBが丁度等しくなるまで計測部8をZ方向に昇降さ
せ、その昇降量から、反射点15の高さを求めるようにな
っている。このように、両出力電圧VA,VBが等しくなる
点は、ゼロ点と呼ばれる。
(発明が解決しようとする課題) 上記従来手段にあっては、計測精度を高めるために
は、出力電圧VAと出力電圧VBが等しくなるまで計測部8
を精密に昇降させて、ゼロ点を正確に検出しなければな
らない。しかしながら、このように計測部8をZ方向に
昇降させて、正確なゼロ点を検出することは、装置の制
御上きわめて困難であり、またかなりの時間を要する問
題があった。
(課題を解決するため手段) 本発明は、レーザ光の入射点がゼロ点に至近した位置
で位置検出素子の昇降を停止させ、次いで対象物をレー
ザ照射手段および位置検出素子に対して相対的に水平移
動させることにより、反射点の周囲の複数点の高さを計
測し、これらの複数点の高さの平均値を算出するととも
に、位置検出素子の出力信号の微差からこの平均値の補
正値を算出して、反射点の高さを求めるようにしたもの
である。
(作用) 上記構成によれば、厳密に正確なゼロ点を検出せずと
もよいので、位置検出素子の昇降制御が簡単であり、し
かも複数点の高さの平均値を算出し、且つ出力信号の微
差からこの平均値の補正値を算出するようにしているの
で、迅速正確に反射点の高さを計測することができる。
(実施例) 次に、図面を参照しながら本発明の実施例を説明す
る。
第1図は精密測定装置を示すものであって、1はテー
ブル部、2は支柱部であり、テーブル部1にはXテーブ
ル3とYテーブル4がX方向やY方向すなわち水平方向
に摺動自在に配設されており、Yテーブル4上に電子部
品のような対象物5がセットされている。また支柱部2
からテーブル部1上に延出するアーム部6の先端部には
Z軸部7が昇降自在に装着されており、Z軸部7の下部
に計測部8が装着されている。第2図は計測部8の構造
を示すものであって、10はレーザ照射手段、16はプリズ
ム、11はPSDのような位置検出素子、13,14は出力部、5
は対象物、15は計測点であるレーザ光の反射点である。
本装置は上記のような構成より成り、次に計測方法を
説明する。
レーザ照射手段10から対象物5にレーザ光を照射し、
その反射光を位置検出素子11に入射させながら、Z軸部
7を駆動して計測部8をZ軸方向に昇降させ、両出力部
13,14の出力信号としての出力電圧VA,VBが等しくなるゼ
ロ点を求める。この場合、正確なゼロ点を求めるために
は、Z軸部7をきわめて精密に制御しなければならず、
制御技術上きわめて面倒であり、また時間も要すること
から、両出力部13,14の出力電圧VA,VBが大凡等しくなっ
てゼロ点に至近した位置で、計測部8の昇降を停止させ
る。
次いで、第3図に示すように、Xテーブル3とYテー
ブル4を駆動して対象物5をX方向やY方向へ水平移動
させながら、計測点15の周囲の複数点P1〜Pnの高さを計
測する。本実施例では、計測点15を1辺が40μmの4辺
形で取り囲むよう計測している。次いで各点P1〜Pnの高
さの平均値を算出することにより、計測点15の高さを求
める。このように複数点P1〜Pnの高さを求め、その平均
値を算出して計測点15の高さを求めれば、対象物5の表
面の凹凸による誤差を解消できる。
第4図は、高さZと出力電圧の差(VA−VB)の関係を
示すグラフである。上記のように、計測部8は正確なゼ
ロ点で停止させていないことから、出力電圧VAと出力電
圧VBには微差があり、上記のようにして算出された平均
値には、誤差ΔZが含まれている。ところが微小範囲に
おいては、この誤差ΔZは、この誤差ΔZに基づく出力
電圧の微差Δ(VA−VB)に比例すると考えてよいので、
この微差Δ(VA−VB)から、この誤差ΔZすなわち上記
平均値の補正値を簡単に算出できる。したがってこの補
正値を平均値に加えることにより、正確な反射点の高さ
を求めることができる。
(発明の効果) 以上説明したように本発明は、入射点がゼロ点に至近
した位置で位置検出素子の昇降を停止させ、次いでXYテ
ーブルを駆動することにより、反射点の周囲の複数点の
高さを計測し、これらの複数点の高さの平均値を算出す
るとともに、位置検出素子の出力信号の微差からこの平
均値の補正値を算出して、反射点の高さを求めるように
しているので、迅速正確に計測点の高さを求めることが
できる。
【図面の簡単な説明】
図は本発明の実施例を示すものであって、第1図は精密
測定装置の斜視図、第2図は計測部の詳細図、第3図は
計測点の斜視図、第4図は特性図である。 3,4……XYテーブル 5……対象物 10……レーザ照射手段 11……位置検出素子 15……反射点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01C 3/00 - 3/32 G01B 11/00 - 11/30

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レーザ照射手段から対象物にレーザ光を照
    射してその反射光を位置検出素子に入射させ、この入射
    点がゼロ点となるように上記位置検出素子を昇降させる
    ことにより、反射点の高さを計測するようにした精密測
    定方法において、 上記入射点がゼロ点に至近した位置で上記位置検出素子
    の昇降を停止させ、次いで上記対象物を上記レーザ照射
    手段および上記位置検出素子に対して相対的に水平方向
    へ移動させることにより、上記反射点の周囲の複数点の
    高さを計測し、これらの複数点の高さの平均値を算出す
    るとともに、位置検出素子の出力信号の微差からこの平
    均値の補正値を算出して、反射点の高さを求めるように
    したことを特徴とするレーザ光による高さ計測方法。
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