JP2840855B2 - ジヒドロピリジン誘導体の製造方法 - Google Patents

ジヒドロピリジン誘導体の製造方法

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JP2840855B2
JP2840855B2 JP1129924A JP12992489A JP2840855B2 JP 2840855 B2 JP2840855 B2 JP 2840855B2 JP 1129924 A JP1129924 A JP 1129924A JP 12992489 A JP12992489 A JP 12992489A JP 2840855 B2 JP2840855 B2 JP 2840855B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はジヒドロピリジン誘導体の製造方法に関す
る。さらに詳細には、医薬として有用なジヒドロピリジ
ン誘導体及びその塩の製造方法に関する。
[従来の技術及び発明が解決しようとする課題] 本発明の目的化合物である下記一般式(1) [式中、R1、R2及びR3は同一又は異なってアルキル、シ
クロアルキル又はアルコキシアルキル;R4はフェニル又
はピリジルを示し、該フェニル又はピリジルは、ニト
ロ、シアノ、ハロゲン、ハロゲン化アルキル、アルキル
スルホニル、アルキルスルフィニル、アルキルチオ、ア
ルコキシ、アルコキシカルボニル、ハロゲン化アルコキ
シ、アルキル及びシクロアルキルから選ばれた1又は2
の基で置換されていてもよい;Aはアルキレン;Bは基: (式中、R5は水素原子、アルキル、シクロアルキル、ア
ラルキル、アリール又はピリジル;Arはアリール又はピ
リジル;nは0〜2の整数を示す)] で表されるジヒドロピリジン誘導体は、カルシウム拮抗
作用、降圧作用、血小板凝集抑制作用、ホスホジエステ
ラーゼ阻害作用等を有し、例えば、冠血管拡張剤、脳血
流増加剤、降圧剤、血栓症の予防ないし治療剤、ホスホ
ジエステラーゼ阻害剤等の医薬として有用な化合物であ
り、例えば、特開昭63−225356号公報に開示されてい
る。
一般式(1)で表される化合物の製造方法としては、
上記特開昭63−225356号公報に記載の方法が知られてい
る。この方法は、アミノクロトン酸誘導体、置換基を有
することのあるベンズアルデヒド又はピリジンアルデヒ
ド、及びアセト酢酸誘導体の三者を反応させて、一般式
(1)で表されるジヒドロピリジン誘導体を得るもので
あり、一工程で反応が終了するという利点がある。しか
し、この方法は一工程で閉環反応まで行なうため反応時
間が長く(通常15時間以上を要する)、また副反応が生
じ易く、目的化合物の分離操作が繁雑となり、更に収率
が低いという問題がある。
本発明は上記従来技術の問題を解消すべくなされたも
ので、短時間で反応が終了し、目的物の分離操作が容易
であると共に高収率で目的化合物が得られるジヒドロピ
リジン誘導体の製造方法を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 上記の課題を解決するためになされた本発明のジヒド
ロピリジン誘導体の製造方法は、下記一般式(2) (式中、R1及びR2は前記と同じ) で表される化合物と、下記一般式(3) (式中、R3、R4、A及びBは前記と同じ) で表される化合物とを反応させ、必要に応じて塩を形成
させて下記一般式(1) (式中、R1、R2、R3、R4、A及びBは前記と同じ) で表されるジヒドロピリジン誘導体及びその塩を得るこ
とを特徴とするものである。
上記式中、R1、R2及びR3で示されるアルキルは直鎖
状、分岐鎖状のいずれでもよく、特に炭素数1〜6の低
級アルキルが好ましく、例えば、メチル、エチル、プロ
ピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチ
ル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチ
ル、ヘキシル等が挙られ、とりわけ炭素数1〜4のもの
が好ましい。これらのアルキルは末端に更に炭素数3〜
6の低級シクロアルキル(例えば、シクロプロピル、シ
クロブチル、シクロペンチル等)を有していてもよい。
またR1、R2及びR3で示されるシクロアルキルとして
は、炭素数3〜6のシクロアルキルが好ましく、例え
ば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、
シクロヘキシル等が挙げられる。さらにR1、R2及びR3
示されるアルコキシアルキルとしては、アルコキシ部分
とアルキル部分の炭素数の合計が3〜7のものが好まし
く、例えば、メトキシエチル、エトキシエチル、プロポ
キシエチル、イソプロポキシエチル、ブトキシエチル、
メトキシプロピル、2−メトキシ−1−メチルエチル、
2−エトキシ−1−メチルエチル等が挙げられる。
R4で示されるピリジルとしては、2−ピリジル、3−
ピリジル及び4−ピリジルが例示される。また、R4で示
されるフェニル及びピリジルは、ニトロ、シアノ、ハロ
ゲン、ハロゲン化アルキル、アルキルスルホニル、アル
キルスルフィニル、アルキルチオ、アルコキシ、アルコ
キシカルボニル、ハロゲン化アルコキシ、アルキル及び
シクロアルキルから選ばれた1又は2の基で置換されて
いてもよく、2置換の場合にはそれらの置換基は同一又
は異なっていてもよい。上記置換基を具体的に説明する
と、ハロゲンとしてはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素の各
原子が例示され、特にフッ素又は塩素原子が好ましい。
ハロゲン化アルキルのハロゲン部分としては上記ハロゲ
ンが挙げられ、またアルキル部分としては前記R1〜R3
例示したものが挙げられ、該ハロゲン化アルキルはアル
キル基の一部の水素原子がハロゲン化されたもの、その
全部の水素原子がハロゲン化されたものであってもよ
く、例えば、クロロメチル、ジクロロメチル、ブロモメ
チル、フルオロメチル、トリフルオロメチル、2−クロ
ロエチル、2−ブロモエチル、2−フルオロエチル、1,
2−ジクロロエチル、3−クロロプロピル等が包含され
る。アルキルスルホニル、アルキルスルフィニル及びア
ルキルチオにおけるアルキル部分としては前記R1〜R3
例示したものが挙げられ、特に炭素数1〜3のものが好
ましく、より具体的にはメタンスルホニル、エタンスル
ホニル、プロパンスルホニル、メタンスルフィニル、エ
タンスルフィニル、プロパンスルフィニル、メチルチ
オ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ等が
それぞれ包含される。アルコキシとしては炭素数1〜3
のものが好ましく、例えば、メトキシ、エトキシ、プロ
ポキシ、イソプロポキシ等が挙げられる。アルコキシカ
ルボニルとしては炭素数2〜4のものが好ましく、アル
コキシ部分としては上記で例示されたアルコキシが挙げ
られ、より具体的にはメトキシカルボニル、エトキシカ
ルボニル、プロポキシカルボニル等が包含される。ハロ
ゲン化アルコキシにおけるハロゲン部分としては前記ハ
ロゲンが挙げられ、またアルコキシ部分としては上記で
例示したものが挙げられる。アルキル及びシクロアルキ
ルとしては、前記R1〜R3で例示されたものがそれぞれ挙
げられる。上記置換基の内、特にニトロ、シアノ及びハ
ロゲン化アルキル(とりわけトリフルオロメチル)が好
ましい。また上記の置換基は、R4で示されるフェニル又
はピリジルの任意の位置で置換していてよいが、ジヒド
ロピリジン骨格の4位の位置に結合する炭素原子に対し
てオルト位及び/又はメタ位で置換するのが好ましい。
Aで示されるアルキレンとしては直鎖状、分岐鎖状の
いずれでもよく、炭素数2〜4のものが好ましく、例え
ば、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、1,2−
ジメチルエチレン等が挙げられる。
基Bにおいて、R5で示されるアルキル及びシクロアル
キルとしては前記R1〜R3で例示されたものが挙げられ
る。またアラルキルとしては、例えば、ベンジル、α−
フェネチル、β−フェネチル、γ−フェニルプロピル等
のフェニル(C1−C3)アルキルが挙げられる。アリール
としては、例えば、フェニル、ナフチル等が挙げられ、
該芳香環は任意の位置に同一又は異なる置換基を有して
いてもよく、これらの置換基としては前記R4のフェニル
又はピリジルの置換基として例示されたものが挙げられ
る。ピリジルとしては、2−ピリジル、3−ピリジル、
4−ピリジルが挙げられ、該ピリジルは任意の位置に同
一又は異なる置換基を有していてもよく、これらの置換
基としては前記R4のフェニル又はピリジルの置換基とし
て例示されたものが挙げられる。Arで示されるアリール
及びピリジルとしては、上記R5で例示されたものが挙げ
られる。
一般式(1)で表される化合物の塩としては薬理学的
に許容される無毒性の酸付加塩が挙げられ、例えば、無
機酸との塩(例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸
塩、硫酸塩等)、有機酸との塩(例えば、酢酸塩、マレ
イン酸塩、フマール酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩等)が
挙げられる。
本発明の製造方法は下記の反応工程式−1で表すこと
ができる。
(式中、R1、R2、R3、R4、A及びBは前記と同じ) 上記反応工程式において、一般式(2)で表される化
合物と一般式(3)で表される化合物との反応は、通
常、溶媒中で行われる。使用される溶媒としては、この
反応に不活性のものであればいずれの溶媒も使用するこ
とができ、例えば、メタノール、エタノール、プロパノ
ール、イソプロピルアルコール、ブタノールなどのアル
コール類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族
炭化水素類、クロロホルム、塩化メチレン、1,2−ジク
ロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、ジエチルエー
テル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、モノグライ
ム、ジグライムなどのエーテル類、N,N−ジメチルホル
ムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルモルホリ
ン、アセトニトリルなどの非プロトン性極性溶媒又はこ
れらの混合溶媒等が例示される。
一般式(2)で表される化合物及び一般式(3)で表
される化合物の使用量としては、一般式(3)で表され
る化合物1モルに対して一般式(2)で表される化合物
を0.8〜2モル程度、好ましくは1〜1.2モル程度使用さ
れる。
本反応の反応温度は特に限定されないが、通常、室温
〜約200℃、好ましくは約30℃〜約150℃で行われ、反応
は、通常、1〜10時間程度で終了する。
斯くして製造される一般式(1)で表されるジヒドロ
ピリジン誘導体は、公知の分離精製手段、例えば、濃
縮、抽出、クロマトグラフィー、再沈澱、再結晶等を適
宜用いることにより単離することができる。
また、一般式(1)で表されるジヒドロピリジン誘導
体は、薬理学的に許容される無毒性の酸を作用させる慣
用の方法にて酸付加塩に導くことができる。これらの塩
としては、前記の無機酸塩及び有機酸塩が例示される。
なお、反応工程式−1において、出発原料である一般
式(2)で表される化合物は公知化合物であり、また一
般式(3)で表される化合物は、例えば、下記反応工程
式−2で示される方法により得ることができる。
(式中、R3、R4、A及びBは前記と同じ) 上記反応は、一般式(4)で表される化合物と一般式
(5)で表される化合物を反応させて、一般式(3)で
表される化合物を得るもので、該反応は、塩基性化合物
の存在下、無溶媒又は溶媒中で行われる。
本反応に使用される塩基性化合物としては、アンモニ
ア、第1アミン、第2アミン及びそれらの塩等が挙げら
れ、例えば、酢酸アンモニウム、エチルアミン、ジエチ
ルアミン、ピペリジン、モルホリン、グリシン、β−ア
ラニン等が例示される。
使用される溶媒としては、この反応に悪影響を及ぼさ
ない溶媒であればいずれの溶媒も使用できるが、本反応
は生成する水を共沸脱水しながら行なうのが好ましいの
で、n−ブタノール、ベンゼン、トルエン等の溶媒を用
いるのがよい。
また本反応は、カルボン酸化合物の存在下に行なうの
が好ましく、該カルボン酸としては、例えば、酢酸、プ
ロピオン酸、安息香酸等が例示される。
一般式(4)で表される化合物及び一般式(5)で表
される化合物の使用量としては、一般式(4)で表され
る化合物1モルに対して一般式(5)で表される化合物
を1〜1.5モル程度、好ましくは1〜1.2モル程度使用さ
れる。また塩基性化合物の使用量は、一般式(4)で表
される化合物1モルに対して、0.01〜0.3モル程度、好
ましくは0.2モル程度使用される。カルボン酸化合物の
使用量は、一般式(4)で表される化合物1モルに対し
て0.2〜3モル程度、好ましくは1〜1.5モル程度使用さ
れる。
反応温度は特に限定されないが、通常、前記の溶媒を
用い、加熱還流し共沸脱水条件下に行われ、反応は、通
常、0.5〜2時間程度で終了する。
斯くして製造される一般式(3)で表される化合物は
単離して又は単離することなく、前記反応工程式−1に
示される本発明方法の原料として使用することができ
る。一般式(3)で表される化合物の単離精製は、公知
の分離精製手段、例えば、濃縮、抽出、クロマトグラフ
ィー、再沈澱、再結晶等を適宜用いることにより行なう
ことができる。
なお、反応工程式−2において、出発原料である一般
式(5)で表される化合物は公知化合物であるか又は公
知の方法に準じて製造することができる。また、一般式
(4)で表される化合物は、例えば、特開昭63−225356
号公報に記載の方法で得ることができ、より詳細には、
下記反応工程式−3に示される方法により得ることがで
きる。
(式中、R3、A及びBは前記と同じ、Rはエステル残
基を示す) 即ち、一般式(4)で表される化合物は、一般式
(6)で表される化合物とジケテン又は一般式(7)で
表される化合物とを反応させることによって製造され
る。一般式(7)で表される化合物におけるRで示され
るエステル残基としては、例えば、メチル、エチル、プ
ロピル、イソプロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシルな
どの低級アルキル基、フェニル、4−ニトロフェニル、
4−クロロフェニル、2,4−ジクロロフェニルなどの置
換基を有することのあるアリール基等が例示される。
一般式(6)で表される化合物とジケテンとの反応
は、無溶媒又はこの反応に不活性な溶媒中で行われ、不
活性溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラ
ヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジオキサン等のエー
テル類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭
化水素類、クロロホルム、塩化メチレン、1,2−ジクロ
ロエタンなどのハロゲン化炭化水素類等が挙げられる。
本反応は塩基性化合物の存在下に行なうのが好まし
く、塩基性化合物としては有機塩基が好ましい。有機塩
基としては、例えば、4−ジメチルアミノピリジン、N,
N−ジメチルアニリン、トリエチルアミン等が挙げられ
る。
一般式(6)で表される化合物及びジケテンの使用量
としては、一般式(6)で表される化合物1モルに対し
てジケテンを0.8〜2モル程度、好ましくは1〜1.2モル
程度使用される。また、塩基性化合物の使用量として
は、一般式(6)で表される化合物1モルに対して0.00
01〜0.1モル程度、好ましくは0.001〜0.01モル程度使用
される。
本反応は冷却下〜加温下、好ましくは−20℃〜60℃程
度で行われ、反応は1〜10時間程度で終了する。
また、一般式(4)で表される化合物は、一般式
(6)で表される化合物と一般式(7)で表される化合
物とを反応させることによっても得ることができる。本
反応は無溶媒又は不活性溶媒中、塩基性化合物の存在下
に行われる。
不活性溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、テ
トラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジオキサン等の
エーテル等、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香
族炭化水素類等が挙げられる。また、塩基性化合物とし
ては、例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエト
キシド、カリウム第三級ブトキシド、水素化ナトリウ
ム、ナトリウムアミド、金属ナトリウム等が挙げられ
る。
一般式(6)で表される化合物及び一般式(7)で表
される化合物の使用量としては、一般式(6)で表され
る化合物1モルに対して一般式(7)で表される化合物
を0.8〜2モル程度、好ましくは1〜1.2モル程度使用さ
れる。また、塩基性化合物の使用量としては、一般式
(6)で表される化合物1モルに対して0.0001〜0.1モ
ル程度、好ましくは0.001〜0.01モル程度使用される。
本反応は、室温〜加熱下、好ましくは20℃〜100℃程
度で行われ、反応は2〜10時間程度で終了する。
一般式(4)で表される化合物の単離精製は、公知の
分離精製手段、例えば、濃縮、抽出、クロマトグラフィ
ー、再沈澱、再結晶等を適宜用いることにより行なうこ
とができる。
なお、反応工程式−3において、出発原料である一般
式(6)で表される化合物は、例えば、特開昭63−2253
56号に記載の方法で得ることができ、また一般式(7)
で表される化合物は公知化合物であるか又は公知の方法
に準じて製造することができる。
[発明の効果] 本発明のジヒドロピリジン誘導体の製造方法によれ
ば、反応が短時間に終了し、また副反応が少ないので目
的物の分離操作が簡便であると共に高収率で目的物を得
ることができるという効果を奏する。
[実施例] 以下、製造例及び実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明するが、本発明はこれら例に限定されるものでは
ない。
製造例1 2−[4−(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イ
ル)フェニル]エチル アセトアセテート 1−ベンズヒドリル−4−[4−(2−ヒドロキシエ
チル)フェニル]ピペラジン(103.03g、0.28mol)にト
ルエン(227ml)を加え溶解した。氷−食塩浴で冷却し
た後、ジケテン(27.90g、0.33mol)及び4−ジメチル
アミノピリジン(227mg、1.86mmol)を添加し、同温度
で30分間撹拌した。次いで氷浴を除き、室温で5時間撹
拌した。反応液にトルエン(800ml)を加え、0.1%水酸
化ナトリウム水溶液(340ml×3回)及び飽和食塩水(3
40ml×2回)で洗浄し、乾燥後、溶媒を減圧留去して標
記化合物131.05g(収率略定量的)を得た。
IR(液膜)cm-1:1740(C=O)、1720(C=O)1 H−NMR(CDCl3)δ: 7.6−6.9(12H)、6.9−6.65(2H)、4.29(2H,t,J=
6.5Hz)、4.24(1H,s)、3.39(2H,s)、3.35−3.0(4
H)、2.85(2H,t,J=6.5Hz)、2.7−2.4(4H)、2.18
(3H,s) 製造例2 2−[4−(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イ
ル)フェニル]エチル 2−(3−ニトロベンジリデ
ン)アセトアセテート 2−[4−(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イ
ル)フェニル]エチル アセトアセテート(126.28g、
0.28mol)にベンゼン(350ml)を加えて溶解後、m−ニ
トロベンズアルデヒド(41.80g、0.28mol)を加え、さ
らにベンゼン(250ml)を加えた。この溶液に氷酢酸(1
6.61g、0.28mol)及びピペリジン(4.71g、55.3mmol)
を加え、ディーン−スタークトラップを用い、共沸脱水
下に1時間20分間加熱還流した。反応液にベンゼン(40
0ml)を加え、水(300ml×1回)、10%炭酸カリウム水
溶液(300ml×1回)及び飽和食塩水(300ml×1回)で
洗浄し、乾燥後、溶媒を減圧留去し、幾何異性体の混合
物として標記化合物171.80g(収率定量的)を得た。
IR(CHCl3)cm-1: 1725、1700、1610、1530、13501 H−NMR(CDCl3)δ: 8.3−8.15、7.7−6.65、4.55−4.35、4.27、3.25−3.
05、3.0−2.8、2.65−2.45、2.37、2.28 製造例3 2−[4−(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イ
ル)フェニル]エチル 2−(3−ニトロベンジリデ
ン)アセトアセテート 1−ベンズヒドリル−4−[4−(2−ヒドロキシエ
チル)フェニル]ピペラジン(7.733g、20.8mmol)のベ
ンゼン(17ml)溶液を氷冷し、3.5℃にて4−ジメチル
アミノピリジン(17mg、0.14mmol)を添加した後、3.5
〜12.5℃にてジケテン(2.094g、24.9mmol)を10分間か
けて滴下した。滴下終了後、氷浴を除き、1.5時間撹拌
した。反応液にベンゼン(60ml)を加え、0.1%水酸化
ナトリウム水溶液(26ml×3回)及び飽和食塩水(26ml
×2回)で洗浄し、乾燥後、約45mlまで濃縮した。斯く
して、2−[4−(4−ベンズヒドリルピペラジン−1
−イル)フェニル]エチル アセトアセテートのベンゼ
ン溶液を得た。
上記で得られたベンゼン溶液に、m−ニトロベンズア
ルデヒド(3.137g、20.8mmol)、氷酢酸(1.247g、20.8
mmol)及びピペリジン(345mg、4.15mmol)を加え、デ
ィーン−スタークトラップを用い、共沸脱水下に1時間
加熱還流した。反応液にベンゼン(30ml)を加え、水
(22ml×1回)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(22ml
×1回)及び飽和食塩水(22ml×1回)で洗浄し、乾燥
後、溶媒を減圧留去し、標記化合物12.09g(収率99%)
を得た。
製造例4 2−[4−(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イ
ル)フェニル]エチル 2−(3−ニトロベンジリデ
ン)アセトアセテート 1−ベンズヒドリル−4−[4−(2−ヒドロキシエ
チル)フェニル]ピペラジン(101.3g、0.271mol)のベ
ンゼン(223ml)溶液を氷冷し、4℃にて4−ジメチル
アミノピリジン(223mg、1.83mmol)を添加した後、4
〜13℃にてジケテン(27.36g、0.325mol)を40分間かけ
て滴下した。滴下終了後、氷浴を除き、1.5時間撹拌し
た。反応液にベンゼン(780ml)を加え、0.1%水酸化ナ
トリウム水溶液(330ml×3回)及び飽和食塩水(330ml
×2回)で洗浄し、乾燥後、約600mlまで濃縮した。斯
くして、2−[4−(4−ベンズヒドリルピペラジン−
1−イル)フェニル]エチルアセトアセテートのベンゼ
ン溶液を得た。
上記で得られたベンゼン溶液に、m−ニトロベンズア
ルデヒド(40.99g、0.271mol)、氷酢酸(16.29g、0.27
1mol)及びピペリジン(4.62g、54.2mmol)を加え、デ
ィーン−スタークトラップを用い、共沸脱水下に1時間
15分加熱還流した。反応液にベンゼン(400ml)を加
え、水(300ml×1回)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液(300ml×1回)及び飽和食塩水(300ml×1回)で洗
浄し、乾燥後、溶媒を減圧留去し、標記化合物156.97g
(収率98%)を得た。
実施例1 2−[4−(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イ
ル)フェニル]エチル メチル 1,4−ジヒドロ−2,6−
ジメチル−4−(3−ニトロフェニル)ピリジン−3,5
−ジカルボキシレート及び二塩酸塩 2−[4−(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イ
ル)フェニル]エチル 2−(3−ニトロベンジリデ
ン)アセトアセテート(13.733g、23.2mmol)、3−ア
ミノクロトン酸メチル(2.681g、23.2mmol)及びイソプ
ロピルアルコール(35ml)の混合物を7時間加熱還流し
た。反応液に酢酸エチル(17ml)を加え、溶媒を減圧留
去した。残渣に酢酸エチル(84ml)を加え、飽和食塩水
(15ml×2回)で洗浄し、乾燥後、溶媒を減圧留去し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出
液;クロロホルム:メタノール=45:1)に付して単離精
製を行ない、標記化合物(フリー体)8.337g(収率53.3
%)を得た。
IR(KBr)cm-1:1680(C=O)、1520(−NO21 H−NMR(DMSO−d6)δ: 8.06(1H,t,J=2Hz)、7.97(1H,ddd,J=8;2;1Hz)、
7.1−7.6(12H)、7.03(2H,d,J=8.6Hz)、6.80(2H,
d,J=8.6Hz)、6.02(1H,s)、5.07(1H,s)、4.26(1
H,s)、4.22(2H,t,J=7Hz)、3.64(3H,s)、3.15(4
H,dd,J=5;4.7Hz)、2.81(2H,t,J=7Hz)、2.55(4H,d
d,J=5;4.7Hz)、2.33(3H,s)、2.28(3H,s) 上記で得られたフリー体全量にジクロロメタン(36m
l)を加えて溶解後、室温下で塩化水素ガスを導入し
た。徐々に発熱し、約5分後には還流しはじめるので、
約40℃の温浴で適宜加温しながら45分間還流させた。次
いで、氷−食塩浴で冷却しながら更に15分間塩化水素ガ
スを導入した。ガス導入終了後、同温で17時間撹拌し、
徐々に室温に戻した。析出結晶を濾取し、ジクロロメタ
ン(10ml×5回)で洗浄後、減圧乾燥して標記化合物
(二塩酸塩)8.761g(収率50%)を得た。
IR(KBr)cm-1:2450(≡NH+Cl-)、1680(C=O)、15
20(−NO21 H−NMR(CDCl3)δ: 9.17(1H,s)、8.1−7.9、7.5−7.3(14H)、7.08(2
H,d,J=8Hz)、6.85(2H,d,J=8Hz)、5.73(1H,d,J=9
Hz)、4.97(1H,s)、4.14(2H,t,J=6Hz)、3.8−3.55
(7H)、3.23(4H,brs)、2.77(2H,t,J=6Hz)、2.30
(3H,s)、2.26(3H,s) 実施例2 2−[4−(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イ
ル)フェニル)エチル メチル 1,4−ジヒドロ−2,6−
ジメチル−4−(3−ニトロフェニル)ピリジン−3,5
−ジカルボキシレート二塩酸塩 2−[4−(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イ
ル)フェニル]エチル 2−(3−ニトロベンジリデ
ン)アセトアセテート(162.85g、0.28mol)、3−アミ
ノクロトン酸メチル(31.79g、0.28mol)及びイソプロ
ピルアルコール(420ml)の混合物を6.5時間加熱還流し
た。反応液に酢酸エチル(200ml)を加え、溶媒を減圧
留去した。残渣に酢酸エチル(1)を加え、飽和食塩
水(170ml×2回)で洗浄し、乾燥後、溶媒を減圧留去
した。残渣にジクロロメタン(432ml)を加えて溶解
後、室温下で塩化水素ガスを導入した。徐々に発熱し、
約20分後には還流しはじめるので、約40℃の温浴で適宜
加温しながら1時間還流させた。次いで、氷−食塩浴で
冷却しながら更に15分間塩化水素ガスを導入した。ガス
導入終了後、同温で17時間撹拌し、徐々に室温に戻し
た。析出結晶を濾取し、ジクロロメタン(100ml×5
回)で洗浄後、減圧乾燥して標記化合物100.04g(収率4
7%)を得た。
物性値は実施例1で得られた二塩酸塩と同一であっ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 31/445 ADD A61K 31/445 ADD C07D 295/08 C07D 295/08 A

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (式中、R1及びR2は同一又は異なってアルキル、シクロ
    アルキル又はアルコキシアルキルを示す) で表される化合物と、一般式 [式中、R3はアルキル、シクロアルキル又はアルコキシ
    アルキル;R4はフェニル又はピリジルを示し、該フェニ
    ル又はピリジルは、ニトロ、シアノ、ハロゲン、ハロゲ
    ン化アルキル、アルキルスルホニル、アルキルスルフィ
    ニル、アルキルチオ、アルコキシ、アルコキシカルボニ
    ル、ハロゲン化アルコキシ、アルキル及びシクロアルキ
    ルから選ばれた1又は2の基で置換されていてもよい;A
    はアルキレン;Bは基: (式中、R5は水素原子、アルキル、シクロアルキル、ア
    ラルキル、アリール又はピリジル;Arはアリール又はピ
    リジル;nは0〜2の整数を示す)] で表される化合物とを反応させ、必要に応じて塩を形成
    させることを特徴とする一般式 (式中、R1、R2、R3、R4、A及びBは前記と同じ) で表されるジヒドロピリジン誘導体及びその塩の製造方
    法。
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