JP2839984B2 - めっき鋼板用クロメート処理液 - Google Patents

めっき鋼板用クロメート処理液

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JP2839984B2
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博文 武津
幸夫 内田
圭二 和泉
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Nippon Steel Nisshin Co Ltd
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Nisshin Steel Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C22/00Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals
    • C23C22/05Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions
    • C23C22/06Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions using aqueous acidic solutions with pH less than 6
    • C23C22/24Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions using aqueous acidic solutions with pH less than 6 containing hexavalent chromium compounds
    • C23C22/30Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions using aqueous acidic solutions with pH less than 6 containing hexavalent chromium compounds containing also trivalent chromium

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Description

【発明の詳細な説明】
【001】
【産業上の利用分野】本発明は、水分散性有機樹脂を含
有していても、ロ−ルコ−ト法による連続塗布時や処理
液貯蔵時にゲル化しないめっき鋼板用クロメート処理液
に関する。
【002】
【従来技術】クロメート処理は、従来より亜鉛めっき鋼
板、亜鉛系合金めっき鋼板、アルミニウムめっき鋼板、
アルミニウム系合金めっき鋼板などのめっき鋼板の一時
防錆処理や塗装下地処理として広く使用されている。こ
のクロメート処理には、大別して浸漬またはスプレ−処
理後水洗する反応型クロメート処理、電解処理後水洗す
る電解クロメート処理、塗布後加熱硬化させる塗布型ク
ロメート処理などがあるが、近年は高耐食性を要求され
ることから、電解クロメート処理と塗布型クロメート処
理が主流になっている。
【003】これらの高耐食性クロメート処理の代表的な
ものは、3価のクロムを主体とするクロメート皮膜中に
シリカゾル、アルミナゾルなどの無機コロイドや無機粉
末を含有させる処理で、反応型クロメート処理に比べて
著しく耐食性が優れている。しかし、このクロメート皮
膜は、皮膜自体がバリヤ−になるため、ハンダ付け性や
塗膜密着性が劣り、また、潤滑性も乏しいため、プレス
加工などの際に皮膜がかじられ、加工部の耐食性が低下
してしまう。
【004】本発明者らは、かかる問題のない高耐食性ク
ロメート処理として、前記のようなクロメート処理液に
アクリルエマルジョンのような水分散性有機樹脂を添加
した塗布型クロメート処理液を提案した(特開平2−2
43772号)。この処理液による皮膜は、樹脂中にク
ロム酸が分散されるため、ハンダ付け性を阻害するクロ
ム酸のバリヤ−作用が小さくなり、また、塗膜密着性を
阻害する極性成分も分散されるため、塗膜密着性が向上
する。さらに、樹脂により潤滑性も付与されるため、プ
レス加工などの際の皮膜かじり現象も軽減される。
【005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、水分散
性樹脂を含有するクロメート処理液は、ロ−ルコ−ト法
で鋼板に連続的に塗布する際、処理液の循環、ロ−ルの
回転によるエア−の巻き込み、ロ−ル間またはロ−ルと
鋼板との間の機械的シェアなどにより処理液の安定性が
なくなり、ゲル化するという問題があった。また、長期
間貯蔵すると、処理液中の樹脂成分がゲル化して、沈降
するという問題もあった。この貯蔵時の樹脂成分ゲル
化、沈降は、処理液温度が上昇する夏期には特に促進さ
れるため、貯蔵が難しいものであった。
【006】
【課題を解決するための手段】本発明は、ロ−ルコ−ト
法による塗布時や処理液貯蔵時にゲル化しないめっき鋼
板用クロメート処理液を提供するもので、全クロム(C
3++Cr6+)1〜20g/l、水分散性有機樹脂20
〜500g/l、親水性−親油性比が12以上のノニオ
ン系乳化剤2〜10質量%およびシリコ−ン変性ポリエ
−テル系消泡剤0.05〜3.0質量%を含むことを特徴
とするクロメート処理液である。
【007】
【作用】本発明者らは、水分散性樹脂を含有するクロメ
ート処理液のロ−ルコ−ト法による連続塗布時や処理液
貯蔵時にゲル化させる因子について種々追及した結果、
水分散性樹脂エマルジョン中の乳化剤の種類や量が大き
な影響を与えていることを見いだした。
【008】水分散性樹脂エマルジョンは、一般に乳化重
合により製造されているが、この際の乳化剤としては、
ノニオン系乳化剤またはノニオン系とアニオン系の混合
乳化剤が使用され、カチオン系のものは重合を抑制する
傾向があるため、使用されていない。このため、エマル
ジョン中には、ノニオン系やアニオン系の乳化剤が含ま
れている。
【009】このエマルジョンをクロメート処理液中に添
加して、塗膜密着性、潤滑性のクロメート皮膜を形成す
るには、水分散性樹脂含有量を20〜500g/lにす
る必要があるが、樹脂量をこのようにした場合、乳化剤
は希釈されて、0.08〜10.0質量%になってしま
い、樹脂粒子が不安定になり、ゲル化してしまう。
【010】そこで、本発明は、ノニオン系またはアニオ
ン系の乳化剤をクロメート処理液中に別途添加して、樹
脂粒子を安定化させるようにしたのであるが、ノニオン
系乳化剤の場合、親水性−親油性比が12以上のもので
あれば、2〜10質量%の添加によりゲル化を防止でき
ることを見いだした。ここで、乳化剤の親水性−親油性
比が12未満のものであると、2〜10質量%の添加で
はゲル化してしまう。また、添加量が2質量%未満であ
ると、処理液が不安定で、ゲル化を起こし易く、10質
量%を超えると、塗布皮膜中に乳化剤が多量に残存し
て、乾燥時に皮膜が硬化しない。
【011】しかし、アニオン系乳化剤の場合は、ゲル化
防止作用がなく、強いて添加する場合はノニオン系のも
のと併用する必要がある。この場合全乳化剤量に対する
アニオン系乳化剤の比率が0.7以上になるようにしな
いと、ゲル化が起こってしまう。
【012】ノニオン系乳化剤としては、一般に市販され
ているノニオン系界面活性剤、例えば、ポリオキシエチ
レンアルキルエ−テル、ポリオキシエチレンアルキルフ
ェノ−ルエ−テル、ポリオキシエチレンアルキルエステ
ル、ソルビタルアルキルエステル、ポリオキシエチレン
ソルヒタルアルキルエステル、ポリオキシエチレン−ポ
リオキシプロピレンブロックポリマ−などで、親水性−
親油性比が12以上のものを使用すればよい。
【013】また、アニオン系乳化剤を併用する場合は、
セッケン、アルキル硫酸ナトリウム、アルキルベンゼン
スルホン酸ナトリウムなどのようなアニオン系界面活性
剤を使用すればよい。
【014】本発明のクロメート処理液では、乳化剤の増
量に伴い、処理液の循環や撹拌により泡が発生し易くな
り、泡が塗布皮膜に転写されて、その部分の皮膜が局部
的に薄くなるので、消泡剤を添加して泡の発生を抑制す
る必要がある。この消泡剤としては、シリコ−ン変性ポ
リエ−テル系のもの、例えば、ポリエチレンオキシドと
ポリプロピレンオキシドを重合させたポリエ−テルを主
骨格とし、その一部をシリコ−ンで変性したものなどを
使用する必要がある。アルコ−ル系、有機リン酸系、ポ
リエ−テル系またはグリコ−ル系の場合、消泡効果に持
続性がなく、また、シリコ−ン系やフッ素系の消泡剤
は、優れた消泡効果を示すが、塗布時にはじきが発生
し、皮膜が均一にならない。
【015】このシリコ−ン変性ポリエ−テル系消泡剤の
添加量は、0.05〜3.0質量%にする必要がある。
0.05質量%未満であると、消泡効果が不十分で、泡
の巻込みが起こり、3.0質量%を超えると、はじきが
発生する。
【016】このクロメート処理液では、全クロム(Cr
3++Cr6+)濃度を1〜20g/lにする。全クロム濃
度が1g/l未満であると、クロメート皮膜の耐食性が
不十分であり、20g/lを超えると、処理液がゲル化
し易くなり、不安定になる。クロム酸供給源としては、
クロム酸、クロム酸塩(例えば、クロム酸アンモニウ
ム、クロム酸亜鉛、クロム酸ナトリウム、クロム酸バリ
ウムなど)、重クロム酸塩(例えば、重クロム酸アンモ
ニウムなど)を用いればよい。
【017】また、クロメート処理液には、Cr3+/Cr
6+の比率を調整するために有機還元剤(例えば、糖類、
アルコ−ル類など)や無機還元剤を添加してもよく、さ
らに、耐食性を向上させるために、シリカゾル、アルミ
ナゾルなどの無機コロイドを、また、めっき鋼板表面と
の反応性を高めるために、硫酸、リン酸、硝酸、フッ酸
のような無機酸を少量添加してもよい。
【018】クロメート処理液の水分散性有機樹脂濃度
は、20〜500g/lにする。20g/l未満である
と、潤滑性の向上に必要な樹脂塗布量が得られず、50
0g/lを超えると、乳化剤の添加にも拘わらず、処理
液がゲル化し易くなり、不安定になる。この樹脂として
は、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、
エポキシ樹脂などを使用すればよい。
【019】本発明のクロメート処理液は、ロ−ルコ−ト
法でめっき鋼板に塗布しても、ゲル化を起こさないの
で、撹拌がこれより弱い他の塗布法、例えば、静電霧化
法、スプレ−法などでも塗布できる。
【020】
【実施例】無水クロム酸をCr3+/Cr6+=0.45に
還元したクロム酸水溶液にアクリル樹脂エマルジョン、
乳化剤およびシリコ−ン変性ポリエ−テル系消泡剤を添
加して、第1表に示す組成のクロメート処理液を調製
し、この処理液のロ−ルコ−タ−での連続塗布時安定
性、貯蔵安定性および均一塗布性を次のようにして調査
した。この調査結果を第2表に示す。 (1)ロ−ルコ−タ−での連続塗布時安定性試験 温度40℃の処理液をロ−ルコ−タ−にセットして、2
4時間運転し、処理液の安定性を次の基準で評価した。 ○ 処理液中に樹脂のゲル化、沈降が認められない。 × 処理液中に樹脂のゲル化、沈降が認められる。
【021】(2)貯蔵安定性試験 処理液を40℃で3カ月貯蔵して、処理液の安定性を前
記ロ−ルコ−タ−での連続塗布時安定性試験の場合と同
様の基準で評価した。
【022】(3)均一塗布性試験 処理液をロ−ルコ−タ−で電気亜鉛めっき鋼板に塗布し
て、塗布外観を次の基準で評価した。 ○ 均一に塗布でき、良好な外観を示す。 × 塗布が不均一であるか、処理液のゲル化等により塗
布できない。
【023】
【第1表】 (注1)ノニオン系乳化剤のAはポリオキシエチレンア
ルキルエ−テル、Bはポリオキシエチレンアルキルフェ
ノ−ルエ−テルである。 (注2)アニオン系乳化剤のCはアルキル硫酸ナトリウ
ムである。 (注3)実施例No.5のA/C=0.73であり、N
o.7のA/C=0.58である。
【024】
【第2表】
【025】また、前記均一塗布性試験で作製したクロメ
ート処理電気亜鉛めっき鋼板を次のようなハンダ付け性
試験、潤滑性試験、加工部耐食性試験および塗装性試験
に供し、性能を調査した。この結果を第3表に示す。
【026】(4)ハンダ付け性試験 鋼板を300℃のハンダ浴に浮かべて、表面に0.5g
のハンダ(松脂2.2質量%入り)を滴下して、30秒
間に拡がる面積を次の基準で評価した。 ◎ 0.7cm2以上 ○ 0.5cm2以上、0.7cm2未満 △ 0.3cm2以上、0.5cm2未満 × 0.3cm2未満
【027】(5)潤滑性試験 表面性状測定機によりステンレス鋼板(SUS304、
BA仕上げ)表面に対する動摩擦係数を荷重200g
f、移動速度60mm/minで測定し、次の基準で評
価した。 ◎ 0.2未満 ○ 0.2以上、0.3未満 △ 0.3以上、0.4未満 × 0.4以上
【028】(6)加工部耐食性試験 ドロ−ビ−ド(摺動変形)試験を加圧力200kgf、
引き抜き速度500mm/minで実施した後、塩水噴
霧試験(JIS Z 2371)を100時間行い、赤錆
発生率を次の基準で評価した。 ○ 赤錆発生率0% △ 赤錆発生率20%未満 × 赤錆発生率20%以上
【029】(7)塗装性試験 溶剤系アクリル樹脂塗料を乾燥塗膜厚で20μmになる
ように塗装した後、焼付け乾燥して、ゴバン目(1m
m)エリクセン張り出し(3mm)試験を行って、試験
後加工部をセロハンテ−プで強制剥離し、塗膜残存率を
次の基準で評価した。 ○ 塗膜残存率90%以上 △ 塗膜残存率60%以上、90%未満 × 塗膜残存率60%未満
【030】
【第3表】 (注1)第2表で均一塗布性のないものは、(4)のハ
ンダ付け性以下の試験を実施することができなかった。
【031】
【発明の効果】以上のように、本発明のクロメート処理
液は、水分散性有機樹脂を含有していても、ロ−ルコ−
ト法による連続塗布時や処理液貯蔵時にゲル化しない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C23C 22/00 - 22/86 B05D 3/10

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 全クロム(Cr3++Cr6+)1〜20
    g/l、水分散性有機樹脂20〜500g/l、親水性
    −親油性比が12以上のノニオン系乳化剤2〜10質量
    %およびシリコ−ン変性ポリエ−テル系消泡剤0.05
    〜3.0質量%を含むことを特徴とするめっき鋼板用ク
    ロメート処理液。
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