JP2839917B2 - 感熱記録体の製造方法 - Google Patents

感熱記録体の製造方法

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JP2839917B2
JP2839917B2 JP1279300A JP27930089A JP2839917B2 JP 2839917 B2 JP2839917 B2 JP 2839917B2 JP 1279300 A JP1279300 A JP 1279300A JP 27930089 A JP27930089 A JP 27930089A JP 2839917 B2 JP2839917 B2 JP 2839917B2
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は支持体がポリプロピレンフィルム又はポリプ
ロピレン樹脂を主成分とする合成紙からなり、かつオー
バーコート層を施した感熱記録体の製造方法に関し、特
に記録画質及び操業性に優れたフィルム感熱記録体の製
造方法に関するものである。
「従来の技術」 従来、感熱ヘッドからの熱エネルギーを利用して発色
せしめる感熱記録体は良く知られている。かかる感熱記
録体は比較的安価であり、また記録機器がコンパクトで
かつその保守も比較的容易であるため、ファクシミリや
各種計算機等の記録媒体としてのみならず感熱ラベル等
巾広い分野において使用されている。
近年、写真調の高品位な画像を提供するビデオプリン
ター等の各種プリンターが使用されるようになり、プリ
ントアウトのための感熱記録体についてもより優れた階
調性を有する記録体への要求が高まっている。
かかる階調性を発揮する為に、フィルムや合成紙等の
高平滑な支持体を利用することが試みられ、これらの支
持体上に如何に均一に塗液を塗布・乾燥するかが重要な
課題となっている。
ところで近年、フィルムを支持体とする感熱記録体に
おいて、ポリエチレンテレフタレートフィルム(以下PE
Tフィルムという)に代わってより安価なポリプロピレ
ンフィルム(以下PPフィルムという)やより高濃度の画
像記録を得るべくポリプロピレン樹脂(以下PP樹脂とい
う)を主成分とする合成紙を支持体とする感熱記録体が
主流になりつつある。かかるフィルムや合成紙はPETフ
ィルムに比べ耐熱性や抗張力が劣る為、従来からの製造
方法ではドライヤーの熱や、特にコーターにおけるワイ
ンダー及びアンワインダーのテンションでの伸びの為、
フィルムの片伸びやボコツキ現象が発生し、操業上の問
題と共にオーバーコートを施した記録体では記録画質に
欠点が現れるというトラブルが続出した。
「発明が解決しようとする課題」 本発明は、PPフィルムまたはPP樹脂を主成分とする合
成紙を支持体とする感熱記録体の操業性及び記録画質の
改良を目的として、その適性な製造方法を提供すること
である。
「課題を解決するための手段」 本発明者等は、巻取状のポリプロピレンフィルム又は
ポリプロピレン樹脂を主成分とする合成紙からなる支持
体上に、少なくとも発色剤及び該発色剤を熱時発色せし
める呈色剤を含有する記録層、及びオーバーコート層を
順次積層した感熱記録体の製造方法において、該記録層
及び該オーバーコート層用塗液を塗布・乾燥する際のコ
ーターにおけるワインダー及びアンワインダー部の張力
を、支持体の断面積1cm2当たり5〜50kgに調整すること
により、かかる課題が極めて効率よく解決されることを
見出し本発明を完成するに至った。
「作用」 本発明は、PPフィルム又はPP樹脂を主成分とする合成
紙を支持体とし、且つオーバーコート層を設けた感熱記
録体において、フィルムや合成紙を通引し、塗液を塗布
・乾燥する際のコーターでのワインダー及びアンワイン
ダーの張力を支持体の断面積1cm2当たり5〜50kg、好ま
しくは5〜30kgに調整する所に重大な特徴を有するもの
である。
所で、コーターの操業面からすると、一般的に高い張
力で操業するのが好ましく、例えばPETフィルムの場合
は通常60kg/cm2前後の張力で操業される。しかし前述し
た様に、PPフィルム及びPP樹脂を主成分とする合成紙は
PETフィルムに比べ耐熱性や、特に抗張力が劣る為、従
来の様に高温乾燥、高張力で操業するとコーターでの片
伸び(支持体の左右の塗抹方向の寸法違い)やボコツキ
現象が現れ易くなる。因みにPPフィルム及びPP樹脂を主
成分とする合成紙の場合、50kg/cm2を越えると極端に片
伸びやボコツキ現象が現れ、操業面からも品質面からも
好ましくない。なお、5kg/cm2未満では張力が低すぎ、
支持体のたるみが起き易い為好ましくない。
また、PPフィルム又はPP樹脂を主成分とする合成紙の
場合、フィルムの裏面(記録層と反対側)の温度が65℃
を越える場合も上記の様なトラブルが起こり易い為、65
℃以下、より好ましくは60℃以下で操業するのが望まし
い。
本発明においては、記録層用塗液を塗布・乾燥した
後、記録層上にオーバーコート層用塗液を塗布・乾燥す
るものであるが、この場合も記録層形成時と同様に、オ
ーバーコート層用塗液を塗布する前(アンワインダー直
後)に高い張力で通引せしめると、フィルムの伸びによ
るムラが特にオーバーコート塗布面の厚薄ムラにつなが
り、ひいては記録画質が低下するといったトラブルが生
じる。その為アンワインダーの張力は5〜50kg/cm2、好
ましくは5〜30kg/cm2の範囲に調節する必要がある。ま
たワインダー時点の張力も乾燥工程後の片伸びやボコツ
キ現象が生じない様に上記と同条件に調節する必要があ
る。
またこの場合にも、オーブン温度はフィルム裏面の温
度が65℃、好ましくは60℃を越えない様に調節し、温度
による伸びを極力制限するのがより望ましい。
かかる操業条件で本発明のフィルムベースの感熱記録
体が製造されるものであるが、本発明で使用されるPPフ
ィルムは二軸延伸されたフィルムであり、合成紙として
は、フィルム法あるいはファイバー法で製造される合成
紙が使用でき、本発明の場合、フィルム法ではPP樹脂と
充填剤及び添加剤を溶融混練後、押し出して成膜化する
内部紙化方式が好ましく、その他顔料塗工層を設ける表
面塗工方式等も有効であり、またファイバー法合成紙で
は合成パルプ紙、スパボンド紙が使用できる。
本発明において感熱記録層に含有される材料にについ
ては特に限定されるものではなく、感熱ヘッドより発生
する熱エネルギーにより呈色反応を起こすような組み合
わせなら何れも使用可能であり、例えば無色ないし淡色
の塩基性染料と無機ないし有機の酸性物質との組み合わ
せ、ステアリン酸第二鉄等の高級脂肪酸金属塩と没食子
酸のようなフェノール類との組み合わせや、ジアゾニウ
ム化合物、カプラー化合物および熱溶融時に塩基性雰囲
気を呈する化合物を含有する所謂、光定着型感熱記録体
等が例示される。
上記の中でも発色剤として無色ないし淡色の塩基性染
料を使用し、呈色剤として無機ないし有機の酸性物質を
使用した組み合わせに本発明を適用した場合には、特に
記録濃度が高く地肌の着色も少ない感熱記録体が得られ
るため、とりわけ好ましい実施態様である。
かかる無色ないし淡色の塩基性染料としては各種のも
のが公知であり、例えば下記が例示される。3,3−ビス
(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノ
フタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)
フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−
(1,2−ジメチルインドール−3−イル)フタリド、3
−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メチル
インドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(1,2−ジ
メチルインドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフ
タリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−イ
ル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(9−
エチルカルバゾール−3−イル)−6−ジメチルアミノ
フタリド、3,3−ビス(2−フェニルインドール−3−
イル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−p−ジメチ
ルアミノフェニル−3−(1−メチルピロール−3−イ
ル)−6−ジメチルアミノフタリド等のトリアリルメタ
ン系染料、4,4′−ビス−ジメチルアミノベンズヒドリ
ルベンジルエーテル、N−ハロフェニル−ロイコオーラ
ミン、N−2,4,5−トリクロロフェニルロイコオーラミ
ン等のジフェニルメタン系染料、ベンゾイルロイコメチ
レンブルー、p−ニトロベンゾイルロイコメチレンブル
ー等のチアジン系染料、3−メチルースピロ−ジナフト
ピラン、3−エチル−スピロ−ジナフトピラン、3−フ
ェニル−スピロ−ジナフトピラン、3−ベンジル−スピ
ロ−ジナフトピラン、3−メチル−ナフト(6′−メト
キシベンゾ)スピロピラン、3−プロピル−スピロ−ジ
ベンゾピラン等のスピロ系染料、ローダミン−B−アニ
リノラクタム、ローダミン(p−ニトロアニリノ)ラク
タム、ローダミン(o−クロロアニリノ)ラクタム等の
ラクタム系染料、3−ジメチルアミノ−7−メトキシフ
ルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メトキシフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−7−メトキシフルオラン、3
−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチ
ルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジ
エチルアミノ−6,7−ジメチルフルオラン、3−(N−
エチル−p−トルイジノ)−7−メチルフルオラン、3
−ジエチルアミノ−7−N−アセチル−N−メチルアミ
ノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−N−メチルア
ミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジル
アミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−N−メチ
ル−N−ベンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミ
ノ−7−N−クロロエチル−N−メチルアミノフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−7−N−ジエチルアミノフル
オラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メ
チル−7−フェニルアミノフルオラン、3−(N−エチ
ル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−(p−トルイ
ジノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−
7−フェニルアミノフルオラン、3−ジブチルアミノ−
6−メチル−7−フェニルアミノフルオラン、3−ジエ
チルアミノ−7−(2−カルボメトキシ−フェニルアミ
ノ)フルオラン、3−(N−エチル−N−iso−アミル
アミノ)−6−メチル−7−フェニルアミノフルオラ
ン、3−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)−
6−メチル−7−フェニルアミノフルオラン、3−ピロ
リジノ−6−メチル−7−フェニルアミノフルオラン、
3−ピペリジノ−6−メチル−7−フェニルアミノフル
オラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−キシリ
ジノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロ
ロフェニルアミノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−
7−(o−クロロフェニルアミノ)フルオラン、3−ピ
ロリジノ−6−メチル−7−p−ブチルフェニルアミノ
フルオラン等のフルオラン系染料等。
またかかる塩基性無色染料と接触して呈色する無機な
いし有機の酸性物質も各種のものが公知であり、例えば
下記が例示される。
活性白土、酸性白土、アタパルジャイト、ベントナイ
ト、コロイダルシリカ、珪酸アルミニウム等の無機酸性
物質、4−tert−ブチルフェノール、4−ヒドロキシジ
フェノキシド、α−ナフトール、β−ナフトール、4−
ヒドロキシアセトフェノン、4−tert−オクチルカテコ
ール、2,2′−ジヒドロキシジフェニル、2,2′−メチレ
ンビス(4−メチル−6−tert−イソブチルフェノー
ル)、4,4′−イソプロピリデンビス(2−tert−ブチ
ルフェノール)、4,4′−sec−ブチリデンジフェノー
ル、4−フェニルフェノール、4,4′−イソプロピリデ
ンジフェノール(ビスフェノールA)、2,2′−メチレ
ンビス(4−クロルフェノール)、ハイドロキノン、4,
4′−シクロヘキシリデンジフェノール、4−ヒドロキ
シ安息香酸ベンジル、4−ヒドロキシフタル酸ジメチ
ル、ヒドロキノンモノベンジルエーテル、ノボラック型
フェノール樹脂、フェノール重合体等のフェノール性化
合物、安息香酸、p−tert−ブチル安息香酸、トリクロ
ル安息香酸、テレフタル酸、3−sec−ブチル−4−ヒ
ドロキシ安息香酸、3−シクロヘキシル−4−ヒドロキ
シ安息香酸、3,5−ジメチル−4−ヒドロキシ安息香
酸、サリチル酸、3−イソプロピルサリチル酸、3−te
rt−ブチルサリチル酸、3−ベンジルサリチル酸、3−
(α−メチルベンジル)サリチル酸、3−クロル−5−
(α−メチルベンジル)サリチル酸、3,5−ジ−tert−
ブチルサリチル酸、3−フェニル−5−(α,α−ジメ
チルベンジル)サリチル酸、3,5−ジ−α−メチルベン
ジルサリチル酸等の芳香族カルボン酸、およびこれらフ
ェノール性化合物、芳香族カルボン酸と例えば亜鉛、マ
グネシウム、アルミニウム、カルシウム、チタン、マン
ガン、スズ、ニッケル等の多価金属との塩等の有機酸性
物質等であるが、本発明においては、加熱により均一に
溶解する有機酸性物質が特に好ましく用いられる。
本発明の感熱記録体において、記録層中の発色剤と呈
色剤の使用比率は用いられる発色剤、呈色剤の種類に応
じて適宜選択されるもので、特に限定するものではない
が、例えば塩基性無色染料と酸性物質を用いる場合に
は、一般に塩基性無色染料1重量部に対して1〜50重量
部、好ましくは1〜10重量部程度の酸性物質が使用され
る。
これらの物質を含む塗布液の調製には、一般に水を分
散媒体とし、ボールミル、アトライター、サンドグライ
ンダー等の撹拌・粉砕機により発色剤と呈色剤とを一緒
に又は別々に分散し、塗液として調製される。
かかる塗液中には、接着剤としてデンプン類、ヒドロ
キシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシ
メチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、アラビアゴ
ム、ポリビニルアルコール、ジイソブチレン・無水マレ
イン酸共重合体塩、スチレン・無水マレイン酸共重合体
塩、エチレン・アクリル酸共重合体塩、スチレンア・ア
クリル酸共重合体塩、スチレン・ブタジエン共重合体エ
マルジョン等が全固形分の10〜40重量%、好ましくは15
〜30重量%程度用いられる。
顔料成分として、例えば珪藻土、焼成珪藻土、カオリ
ン、焼成カオリン、ホワイトカーボン、炭酸マグネシウ
ム、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸
化チタン、酸化珪素、水酸化アルミニウム、硫酸バリウ
ム、硫酸亜鉛、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウ
ム、天然珪酸塩、合成珪酸塩、微粒子状無水シリカ、タ
ルク、クレー、焼成クレー等の無機顔料、スチレンマイ
クロボール、ナイロンパウダー、ポリエチレンパウダ
ー、尿素・ホルマリン樹脂フィラー、生澱粉粉等の有機
顔料等が添加されるが、勿論これらの例示物質に限定さ
れるものではなく、また必要に応じて2種以上を併用す
ることも可能である。
さらに、塗液中には各種の助剤を添加することがで
き、例えば、ジオクチルスルフォコハク酸ナトリウム、
ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム、ラウリルア
ルコール硫酸エステル・ナトリウム塩、アルギン酸塩、
脂肪酸金属塩等の分散剤、ベンゾフェノン系、トリアゾ
ール系等の紫外線吸収剤、その他消泡剤、螢光染料、着
色染料等が挙げられる。
また必要に応じてステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カ
ルシウム、ポリエチレンワックス、カルナバロウ、パラ
フィンワックス、エステルワックス等の滑剤、ステアリ
ン酸アミド、ステアリン酸メチレンビスアミド、オレイ
ン酸アミド、パルミチン酸アミド、抹香オレイン酸アミ
ド、ヤシ脂肪酸アミド等の脂肪酸アミド類、2,2′−メ
チレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノー
ル)、4,4′−ブチリデンビス(6−tert−ブチル−3
−メチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−
4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェノール)ブタン
等のヒンダードフェノール類、ジベンジルテレフタレー
ト、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジ
フェノキシエタン、p−ベンジルビフェニル、1−ヒド
ロキシ−2−ナフトエ酸フェニルエステル、4,4′−エ
チレンジオキシ−ビス−安息香酸ジフェニルメチルエス
テル及び各種公知の熱可融性物質等を併用することもで
きる。
記録層を塗布する方法は特に限定されるものではな
く、従来から周知慣用の技術に従って形成することがで
き、コーターヘッドとして例えばバー、エアーナイフ、
ロッドブレード、ピュアーブレード、グラビア等により
塗液を塗布し、本発明の特定の方法により製造される。
なお、支持体の表面に予めコロナ放電、電子線照射等の
処理を施すことによって、塗布効率を高めることもでき
る。
本発明の感熱記録体では、かくして得られた感熱記録
層上に、保存性向上のため、接着剤成分を主成分とする
オーバーコート層が設けられる。また必要に応じて記録
層とオーバーコート層の間に耐水性やステッキングを改
良する為、顔料及び接着剤成分を主成分とする中間層を
設けることも可能である。
本発明のオーバーコート層に用いる接着剤成分として
は例えば下記の如き水溶性樹脂又は水分散性樹脂物質が
例示される。
水溶性樹脂としては、例えば完全ケン化または部分ケ
ン化ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコールとジ
ケテンを反応させる等によってアセトアセチル基を導入
したアセトアセチル化ポリビニルアルコール、酢酸ビニ
ルとマレイン酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、
アクリル酸、メタアクリル酸等のエチレン性不飽和カル
ボン酸との共重合体のケン化物として得られるカルボキ
シ変性ポリビニルアルコール、シリコン変性ポリビニル
アルコール、酢酸ビニルとエチレンスルフォン酸、アリ
ルスルフォン酸等のオレフィンスルフォン酸あるいはそ
の塩との共重合体のケン化物として得られるスルフォン
酸変性ポリビニルアルコール、酢酸ビニルとエチレン、
プロピレン、イソブチレン、α−オクテン、α−ドテセ
ン、α−オクタドデセン等のオレフィン類との共重合体
をケン化して得られるオレフィン変性ポリビニルアルコ
ール、酢酸ビニルとアクリロニトリル、メタクリロニト
リル等のニトリル類との共重合体のケン化物として得ら
れるニトリル変性ポリビニルアルコール、酢酸ビニルと
アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド類との共
重合体をケン化して得られるアミド変性ポリビニルアル
コール、酢酸ビニルとN−ビニルピロリドンとの共重合
体をケン化して得られるピロリドン変性ポリビニルアル
コール、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロ
キシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等
のセルロース誘導体、カゼイン、アラビアゴム、酸化澱
粉、エーテル化澱粉、ジアルデヒド澱粉、エステル化澱
粉等の澱粉類が挙げられる。
また、水分散性樹脂としては、例えばスチレン−ブタ
ジエン共重合体エマルジョン、酢酸ビニル−塩化ビニル
−エチレン共重合体エマルジョン、メタクリレート−ブ
タジエン共重合体エマルジョンなどの各種合成樹脂エマ
ルジョン等である。
さらに、より良好な走行性を得るために、シリコーン
オイルを添加するのがこのましく、例えばジメチルポリ
シロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、さ
らにアミノ変性、エポキシ変性、エポキシ・ポリエーテ
ル変性、カルボニル変性、及びアルコール変性等の変性
シリコンオイル等が挙げられるが、これらの中で親水性
の変性シリコーンオイルは適宜希釈して用いられ、疎水
性のシリコーンオイルはエマルジョン化して用いられ
る。
また、水溶性樹脂又は水分散性樹脂を架橋させるため
に、オーバーコート層を形成する塗料中に、グリオキザ
ール、メチロールメラミン、過硫酸カリウム、過硫酸ア
ンモニウム、過硫酸ソーダ、塩化第二鉄、塩化マグネシ
ウム、ホウ酸、塩化アンモニウム等の硬化剤を添加して
も良い。なお、硬化剤を併用する場合には、硬化剤をオ
ーバーコート層を形成する塗液中とは別に塗布すること
もでき、別に塗布してやると塗液のポットライフを懸念
する必要がなく、強力な硬化剤を選択できる利点があ
る。さらに必要に応じて前述の感熱記録層において用い
られるような滑剤、界面活性剤、紫外線吸収剤、消泡
剤、蛍光染料、及び着色染料等の各種助剤を適宜選択す
ることもできる。
尚、オーバーコート層塗液には前述の如く記録層にお
いて用いられるような無機や有機の顔料を添加してもよ
い。かかる塗液は、一般に水性系塗液として調製され、
必要に応じてミキサー、アトライター、ボールミル、ロ
ールミル等の混合・撹拌機によって十分混合分散された
後、記録層と同様のコーターヘッドを使用して本発明の
特定の塗布方法により感熱記録層上に塗布される。
塗液の塗布量は、特に限定されるものではないが、0.
1g/m2未満ではオーバーコートの効果を充分に得ること
ができず、また、20g/m2を越すと感熱記録体の記録感度
を著しく低下させる恐れがあるため、一般には乾燥重量
で0.1〜20g/m2、好ましくは0.5〜6g/m2程度の範囲で調
節されるのが望ましい。
尚、本発明では、必要に応じてスーパーキャレンダー
を感熱記録層塗工後、もしくはオーバーコート層塗工後
に施し、画質・画像濃度を一層向上させることもでき
る。
また、必要に応じて支持体裏面に導電処理を施した
り、水溶性樹脂を主体とするコート層を設けることも可
能である。さらに、支持体にアンカーコート層を設けた
り、記録体裏面に粘着剤処理を施して粘着ラベルに加工
する等、フィルム感熱記録体構造分野における各種の公
知技術が必要に応じて付加し得るものである。
「実施例」 以下に実施例を示し、本発明をより具体的に説明する
が、勿論これらに限定されるものではなく特に断らない
限り例中の部および%はそれぞれ重量部および重量%を
示す。
実施例−1 A液調製 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−フェニルアミ
ノフルオラン 10部 1,2−ジフェノキシエタン 20部 メチルセルロースの5%水溶液 15部 水 55部 この組成物をサンドグラインダーで平均粒子径が1μ
mとなるままで粉砕した。
B液調製 4,4′−イソプロピリデンジフェノール 20部 メチルセルロースの5%水溶液 5部 水 35部 この組成物をサンドグラインダーで平均粒子径が2μ
mとなるまで粉砕した。
記録層〔I〕の形成 A液100部、B液60部、酸化珪素顔料(商品名:ミズ
カシールP−527、水澤化学社製)40部、ポリビニルア
ルコール(商品名:PVA−105、クラレ社製)の10%水溶
液100部を混合・撹拌し塗液とした。得られた塗液を支
持体巾1150mm、厚み80μmのPP樹脂を主成分とする合成
紙(商品名:FPG−80、王子油化社製)に乾燥後の塗布量
が4g/m2となるように塗布・乾燥しその時のワインダー
及びアンワインダー部の張力を45kg/cm2に調整して記録
層のみの巻取状中間製品を得た。尚、この時の乾燥オー
ブン出口での支持体裏面の温度は57℃に調節した。
オーバーコート層の形成 得られた記録層形成後の中間製品上に、下記組成より
なる塗液を乾燥後の塗布量が2g/m2となるように塗布・
乾燥し、その時のワインダー及びアンワインダー部の張
力を28kg/cm2に調整し更にスーパーキャレンダーで平滑
化処理してオーバーコート層を有する感熱記録体を得
た。尚、この時の乾燥オーブン出口での支持体裏面の温
度も57℃に調節した。
ポリビニルアルコール(商品名:PVA−117、クラレ社
製)の8%水溶液 1000 部 ポリエーテル変成シリコーンオイル(商品名:SH−374
6、東レシリコーン社製) 8.0部 実施例2 支持体として巾1150mm、厚み60μmのコロナ放電処理
された二軸延伸PPフィルム(商品名:パイレンP−226
4、東洋紡社製)を用いた以外は実施例1と同様にして
感熱記録体を製造した。
実施例3 オーバーコート層塗布時の乾燥オーブン出口での支持
体裏面の温度を68℃に調節した以外は実施例2と同様に
して感熱記録体を製造した。
比較例1 オーバーコート層塗布時のアンワインダー及びワイン
ダーの張力を共に55kg/cm2に調整した以外は実施例2と
同様にして感熱記録体を製造した。
参考例1 実施例1において、支持体として巾1150mm、厚み50μ
mのPETフィルム(商品名:メリネックス505、ICI社
製)を使用し、感熱層及びオーバーコート層塗布時のワ
インダー及びアンワインダーの張力を全て64kg/cm2に調
整し、乾燥オーブン出口での支持体裏面の温度を共に68
℃に調節した以外は実施例1と同様にして感熱記録体を
製造した。
かくして得らてた5種類の記録体を以下のテスト条件
及び評価基準に従って評価し、その結果を表−1に示し
た。
「記録画質」 6ドット/mmのサーマルヘッド(京セラ社製、発熱体
抵抗557Ω/ドット)を用い、ヘッド入力0.26W/ドッ
ト、発色エネルギー2.1mJ/ドットの条件で記録し、画質
評価した。
「操業性」 オーバーコート層の形成時の支持体の片伸びやボコツ
キで評価した。
「評価基準」 ○………………△………………× 優れている 劣っている 「効果」 表−1の結果から明らかな様に、本発明の方法で得ら
れた感熱記録体は記録画質に優れ、操業性にも極めて優
れていた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−23778(JP,A) 特開 昭48−101551(JP,A) 特開 昭63−207684(JP,A) 特開 昭62−282970(JP,A) 特開 昭60−225665(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41M 5/28 - 5/34 B65D 1/28 B05D 7/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】巻取状のポリプロピレンフィルム又はポリ
    プロピレン樹脂を主成分とする合成紙からなる支持体上
    に、少なくとも発色剤及び該発色剤を熱時発色せしめる
    呈色剤を含有する記録層、及びオーバーコート層を順次
    積層した感熱記録体の製造方法において、該記録層及び
    該オーバーコート層用塗液を塗布・乾燥する際のコータ
    ーにおけるワインダー及びアンワインダー部の張力を、
    支持体の断面積1cm2当たり5〜50kgに調整することを特
    徴とする感熱記録体の製造方法。
  2. 【請求項2】コーターにおいて塗液を乾燥する際に、支
    持体の裏面温度が65℃以下となるように調整する請求項
    (1)記載の感熱記録体の製造方法。
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