JP2839219B2

JP2839219B2 - シリンダ洗浄装置

Info

Publication number: JP2839219B2
Application number: JP13704892A
Authority: JP
Inventors: 昭三犬山
Original assignee: JEE PII II KK
Current assignee: JEE PII II KK
Priority date: 1992-05-28
Filing date: 1992-05-28
Publication date: 1998-12-16
Anticipated expiration: 2013-12-16
Also published as: JPH05330026A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、オフセット印刷機のブ
ランケット胴、圧胴と等の各種シリンダを洗浄するシリ
ンダ洗浄装置に係り、特に圧着パッドをシリンダ外周面
に均一に圧接させるための押圧機構に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】オフセット印刷による印刷に際して、シ
リンダの表面にインキ、紙粉、塵埃等の異物が付着する
ことがある。このような異物は印刷物の品質を劣化する
恐れがあり、高い印刷品質を維持するためには、印刷作
業準備中または運転中にシリンダ表面を時々洗浄して、
該表面に付着している上述の異物を除去する必要があ
る。そして、印刷作業完了後は、付着しているインキを
完全に除去するため、シリンダ表面を完全に洗浄しなけ
ればならない。

【０００３】シリンダ表面を洗浄布で洗浄する従来の装
置として、例えば特開平２−７６７４０号公報が知られ
ている。この装置では、圧着パッドにソリッド状のパッ
ドが使用されており、押圧機構として両端にエアーシリ
ンダを配置し、圧着パッドを保持しているフレームを介
して、圧着パッドにより洗浄布をシリンダの外周面に圧
着し、表面に付着した異物を拭き取っている。この場
合、フレームの両端のみで圧着パッドが押されるため、
圧着パッド全幅にわたって均一に押圧することは極めて
困難である。

【０００４】また、他のタイプとして、例えば特公平２
−６６２９号公報が知られている。この装置では圧縮空
気膨脹式の圧着パッドが使用されており、シリンダ全幅
にわたって均一に押圧できる特徴を持っている。しか
し、拭き取り効果の点からは、シリンダと洗浄布との押
圧時の接触面長（シリンダと圧着パッドの間の棒圧と呼
ばれる）は小さく押える必要があるため（通常約１０ｍ
ｍ）、圧着パッド内部の圧縮空気の圧力は高くならざる
を得ないという問題がある。さらに、特開昭６２−７４
６５６号公報には圧着パッド保持金具の後方位置に圧縮
空気膨脹式のエクスパンションを設けた印刷機のシリン
ダ洗浄装置が記載されている。しかしながらかかる公知
技術では複数個のエアシリンダを用いているので印刷シ
リンダ外周面の全幅にわたって均一に押圧することはで
きない。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した従
来技術の問題点に鑑みて提案されたもので、シリンダ外
周面に付着した異物を洗浄布で拭き取る際、圧着パッド
による押圧を前記シリンダ外周面の全幅にわたって均一
にすることにより、洗浄布の拭き取り効果を向上させ、
また圧縮空気の消費量の節減を可能とする圧着パッド押
圧機構の提供を目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明によれば、印刷機
のシリンダ外周面に対し相対的に移動する洗浄布を、圧
着パッド保持金具に装着した圧着パッドにより、前記シ
リンダ外周面に押しつけ該シリンダ外周面を洗浄するシ
リンダ洗浄装置において、圧着パッド保持金具の後方位
置に、該圧着パッドの全幅に亘り１個の圧縮空気膨脹式
のエクスパンションを設けたことを特徴とする圧着パッ
ド押圧機構を持つ印刷機のシリンダ洗浄装置を提供する
ことである。

【０００７】更にその後方位置に、前記エスクパンショ
ンに圧縮空気を供給するヘッドを設けて、該ヘッドをサ
ポートフレームと固着し、該サポートフレームに複数個
のガイド金具を該圧着パッド保持金具の上方及び下方に
配置して固着突出させ、前記圧着パッド保持金具の上下
面にコロを配設し、前記ガイド金具と前後方向に転動自
在に且つ横方向に移動不能に係合させたことを特徴とす
る圧着パッド押圧機構を持つ印刷機のシリンダ洗浄装置
を提供することである。

【０００８】

【作用】圧縮空気がヘッドを通じてエクスパンションに
供給されると、エクスパンションは膨張して圧着パッド
をシリンダの方向に押し出し、洗浄布は圧着パッドを介
してシリンダの外周面に圧着され、シリンダ表面の洗浄
作業を行う。圧着パッドの押出しはコロの転動によりス
ムーズに行われ、横方向の移動は圧着パッド保持金具下
方に配設された下部コロにより規制される。洗浄作業が
終れば、エクスパンションの内部の圧縮空気は排出さ
れ、エクパンションとスプリングの付勢力により圧着パ
ッドは戻され、洗浄布はシリンダから確実に離脱する。

【０００９】

【実施例】本発明のシリンダ洗浄装置について実施例に
より説明する。図１は実施例に係るシリンダ洗浄装置の
要部断面構成図を示し、図２は図１のＡ−Ａ矢視の正面
図を示し、図３は図２のＢ−Ｂ矢視の断面図を示す。こ
のシリンダ洗浄装置では、洗浄布供給ロール１と洗浄布
巻取ロール２とは、印刷機本体フレーム３に取付フレー
ム４を介して取付けられた一対のサイドフレーム５によ
って支持され、シリンダ６の回転軸と平行なそれぞれの
回転軸３０、３１に着脱可能になっている。前記両ロー
ル１、２には帯状の洗浄布７の両端が巻き回されてお
り、所定の張力が与えられている。前記洗浄布巻取ロー
ル２は、エアーシリンダ８とそのアーム９及び図示しな
いワンウエイクラッチにより所定の速度で間欠的に回転
駆動されるようになっている。前記両ロール１、２の前
方（シリンダ６側）には断面がほぼＬ字形のサポートフ
レーム１０が設けられており、両端は前記サイドフレー
ム５に固定されている。このサポートフレーム１０の前
方に圧着パッド押圧機構１１が取付けられている。圧着
パッド押圧機構１１は、圧着パッド押圧機構１１は、圧
着パッド部１２、圧縮空気膨張式エクスパンション部１
３及びガイド部１４より構成される。

【００１０】前記圧着パッド部１２は、ゴム等のソリッ
ド状の弾性体の前記圧着パッド１６と、圧着パッド１６
を保持するための圧着パッド保持金具１７とから構成さ
れている。前記圧着パッド保持金具１７は、主金具１８
と上下面押え金具１９及び側面押え金具２０からなり、
ボルト等により前記圧着パッド１６を保持している。

【００１１】前記圧縮空気膨張式エクスパンション部１
３は、硬質ゴム等を使用したエクスパンション２１と、
圧縮空気を供給するためのヘッド２２及び接続金具等と
から構成され、前記サポートフレーム１０にボルト等に
より固着されている。

【００１２】前記ガイド部１４は、前記サポートフレー
ム１０にボルト等により固着された複数個の上部ガイド
部材２３及び下部ガイド部材２４と、前記上部ガイド部
材２３の下面に配設された前記圧着パッド保持金具１７
を上方より押え込む上部コロ２５と、前記下部ガイド部
材２４の上面に配設されたレール２６と係合し前記圧着
パッド星金具１７を、前後方向に転動自在に且つ横方向
に移動不能に支持する下部コロ２７とからなっている。

【００１３】前記エクスパンション２１の付勢力を補う
ため、前記サポートフレーム１０と圧着パッド保持金具
１７との間に、エクスパンション２１を収縮方向に付勢
するスプリング２８が設けられている。

【００１４】また、圧着パッド１６の前面上方には、洗
浄液を噴霧するスプレイバー１５が設けられ、前面下方
には、洗浄布をガイドスるガイドビーム２９が設けられ
ている。

【００１５】洗浄に際し、洗浄布７は、洗浄布供給ロー
ル１からサポートフレーム１０の上縁、スプレイバー１
０、ガイドビーム２９及びサポートフレーム１０の下縁
を介して洗浄布巻取ローラ２に所定速度で間欠的に巻取
られる。

【００１６】この際、スプレイバー１０で洗浄液を噴霧
された洗浄布７は、移動量Ｃだけ移動した圧着パッド１
６により、印刷機の矢印ａ方向に回転するシリンダ６の
外周面に押し付けられて矢印ｂ方向に移動し、シリンダ
６の外周面を洗浄して外周面に付着した異物を除去す
る。

【００１７】

【発明の効果】本発明によれば、シリンダ外周面に付着
した異物等を洗浄布で拭き取る際、圧着パッドによる押
圧を前記シリンダ外周面の全幅にわたって均一にする事
により、洗浄布の拭き取り効果を向上させ、また圧縮空
気膨張式のエスクパンションの使用により、圧縮空気の
圧力を減少できるので、大幅な圧縮空気量の節減が期待
できる。またエクスパンションの付勢力を補うため、ス
プリングを設けたことにより、エクスパンションの収縮
時の作動を確実にすることが可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す要部構成図。

【図２】図１のＡ−Ａ矢視を示す正面図（一部断面
図）。

【図３】図２のＢ−Ｂ矢視を示す断面図。

【符号の説明】

１・・・洗浄布供給ロール２・・・洗浄布巻取ロール３・・・印刷機本体フレーム４・・・取付フレーム５・・・サイドフレーム６・・・シリンダ７・・・洗浄布８・・・エアーシリンダ９・・・アーム１０・・・サポートフレーム１１・・・圧着パッド押圧機構１２・・・圧着パッド部１３・・・圧縮空気膨張式エクスパンション部１４・・・ガイド部１５・・・スプレイバー１６・・・圧着パッド１７・・・圧着パッド保持金具１８・・・主金具１９・・・上下面押え金具２０・・・側面押え金具２１・・・エクスパンション２２・・・ヘッド２３・・・上部ガイド部材２４・・・下部ガイド部材２５・・・上部コロ２６・・・レール２７・・・下部コロ２８・・・スプリング２９・・・ガイドビーム３０、３１・・・回転軸

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】印刷機のシリンダ外周面に対し相対的に
移動する洗浄布を、圧着パッド保持金具に装着した圧着
パッドにより、前記シリンダ外周面に押しつけ該シリン
ダ外周面を洗浄するシリンダ洗浄装置において、圧着パ
ッド保持金具の後方位置に、該圧着パッドの全幅に亘り
１個の圧縮空気膨脹式のエクスパンションを設けたこと
を特徴とする圧着パッド押圧機構を持つ印刷機のシリン
ダ洗浄装置。
【請求項２】前記エクスパンションの後方位置に、該
エクスパンションに圧縮空気を供給するヘッドを設け、
該ヘッドをサポートフレームと固着し、該サポートフレ
ームに複数個のガイド金具を圧着パッド保持金具の上方
及び下方に配置して固着突出させ、該圧着パッド保持金
具の上下面にコロを配設し、前記ガイド金具と前後方向
に転動自在に且つ横方向に移動不能に係合させたことを
特徴とする請求項１の印刷機のシリンダ洗浄装置。