JP2838814B2 - パルプスラリー処理機械用流入口スライス組立体 - Google Patents

パルプスラリー処理機械用流入口スライス組立体

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Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は一般に、製紙用圧縮バッフルや、製紙機械の
典型であるツインロールプレスに使用されるパルプスラ
リー処理用として特に設計された機械に関し、特に、そ
のような機械に使用される流入口スライス組立体に関す
る。
〔背景技術〕
流入口スライス組立体はパルプスラリーを圧縮バッフ
ルフィルター及び/またはツインロールプレスへ送るた
めに使用される。それらの組立体はその機械の全長にわ
たって均等な流れを確実に分配するために使用され、そ
こを通るスラリーの流れを関連機械の形成ゾーンへ分配
するために計量開口(metering opening)を有する。そ
のような流れの分配は、流入口スライス組立体の流入口
チェンバと関連機械の形成ゾーンとの間に1平方インチ
当たり5ポンドの圧力差を生じさせることにより達成さ
れる。前述の圧力差に応答して計量開口を制御する手段
を備えている。
さらに、流入口スライス組立体は紙料、即ちパルプス
ラリーの固りをほどく。この濃度のパルプは、フロック
ス、即ち、小球集塊を形成する。小球集塊はパルプの洗
滌にとって望ましくないものである。なぜなら、それら
の小球集塊のまわりに流れのチャンネルができて、即
ち、洗滌水の短い循環が生じて不均質のマットができて
しまうからである。ツインロールプレスにおいて、小球
集塊はプレスされると硬いしわとなり、こうなると、そ
れは崩れて溶解されることが難しい。溶解されなかった
場合、これらの硬いしわは、紙となったとき、望ましく
ない、“魚の目”として表れる。計量開口に蓄積したパ
ルプ或いは小球集塊を通過させるために、流入口スライ
ス組立体の開口を定期的に、例えば30分毎に広げる。
通常の操作では、そのスライス組立体の計量開口は約
5〜8mmである。総トン数が少ない時や洗滌シリンダの
直径が小さい時、開口はさらに小さく形成される。小球
集塊のサイズは、パルプの繊維の長さの約1.5倍であ
り、軟木の平均繊維長さは約4mmである。かくして、小
球集塊のサイズは直径、約6mmとなる。
流入口スライス組立体は、計量開口が小球集塊より小
さい場合、ほとんど直ちに閉塞する(数秒以内に)。前
述の制御手段は計量開口をより大きくすることにより閉
塞したスライス組立体を補正する。しかしながら、これ
は、この機械の全長にわたって均等な流れを行わせると
いうこの組立体の主たる目的を損なうことになり、関連
機械の形成ゾーンに閉塞を生じさせることになる。この
問題は、ツインロールプレスの場合のように、シリンダ
の直径がより小さい場合、一層深刻となる。なぜなら、
その場合、ロールの長さ1フィート当たりの流量が少な
くなるからである。総トン数が小さい場合もまた、その
問題は深刻である。この問題を補正する試みは、多量の
流れを保持するために、総トン数が小さくて、低供給濃
度を使って行われるが、これは穴あき排液板からの微繊
維の損失量を増大させ、洗滌効率を低下させる。また、
1フィート当たりの流れも、遅速排出紙料の場合、低速
となるが、これらの紙料はまた、普通、繊維の長さがよ
り短くなり、小球集塊もより小さくなる。
上記記述は、従来技術に見られる周知の制限要素を詳
述したものである。かくして、前述の制限要素のうち1
つ以上の要素を克服したものを提供することは効果的で
あることは明らかである。従って、新規な流入口スライ
ス組立体に実施された適切な改良体をここに記載する。
それは、以下十分に開示した特徴を有する。
〔発明の開示〕
本発明は、例えば、圧縮バッフルフィルター、或いは
ツインロールプレスのようなパルプスラリー処理機械用
の流入口スライス組立体に用いて好適である。それは、
伸長チェンバを有し、前記チェンバはその一端に、
(a)スラリー流入口と、前記チェンバの長さ方向に沿
って、その両端から中間位置に形成された(b)計量開
口とを有している。さらに、前記開口のすぐ近くで、前
記チェンバ内に入れられ、前記開口へのスラリー流れを
制御する手段を有し、前記制御手段は、前記開口へのス
ラリー流れを制限する平らなランド、及び同ランドによ
って分離され、前記ランドに比べ前記開口へのスラリー
の流れを許容する溝を形成されたほぼ丸い伸長バーを有
している。
本発明のその他の側面は、その新規な特徴と共に、添
付図面に関連して説明した次の記載から明らかとなるで
あろう。
〔図面の簡単な説明〕
図1は本発明の実施例に従った流入口スライス組立体
の部分横断面図であり、その組立体は通常の開放位置で
示す。
図2は図1の類似図であって、組立体はスライス放出
位置で示す。
図3は制御バーの一部分に沿った軸方向の断面図であ
る。
図4〜図8は、それぞれ、制御バーの溝の他の形を示
す断面図である。
〔発明を実施するための最良の形態〕
流入口スライス組立体の一般目的と機能との背景技術
を理解するために、ここに米国特許No.5,104,011を引用
する。この特許は1992年4月14日付で、イアンH.クラー
クパウンダー氏及びエドワードL.ファラー氏に許され、
その名称は、セルフクリーニングフィード装置である。
上記目的のために、その特許を参考として引用する。そ
の引用特許において、流入口スライス組立体は、伸長チ
ェンバを有し、その伸長チェンバは、一端に、スラリー
流入口を有し、その反対端に、スラリー排出口を有し、
その長さ方向に沿ってその両端から中間位置にチェンバ
には、計量開口が形成される。前記計量開口のすぐ近く
でチェンバ内に、回転バーが入れられる。回転バーは、
その直径の一部分だけ切欠され、ほぼ半円形の空隙セグ
メントを形成し、流入口スライス組立体にスロートを形
成する。また、回転バーを回転させ、開口を通って流れ
る流量を計量し、スライス組立体から放出させるため
に、液圧手段が開示されている。
本発明では、図1〜3に示すように、新規な流入口ス
ライス組立体10もまた、伸長チェンバ12を有し、その伸
長チェンバ12は一端にスラリー流入口14を有し、他端
に、流出口16を有し、その長手方向に沿ってその両端か
ら中間位置に、計量開口18を有する。開口18のすぐ近く
で、チェンバ12内で回転するバー20は、開口18へのスラ
リー流路を制御する。
バー20はその軸方向の両端から中間位置に弦を横切っ
て平らなレリーフ22を有する。さらに、バー20は、第1
の複数の実質的に等間隔をおいて形成された溝24を有す
る。それらの溝24は複数のランド26により離されて位置
する。溝24は深さが漸減するように形成され、その最も
深い溝は、バー20の最外側面へ開口するところに位置
し、他端では、溝はレリーフ22へつながる。前述のよう
に、溝24は、実質的に等間隔をおいて位置し、1つの溝
24の中心部から隣接する溝24の中心部までの寸方は“D"
で示す。それらの溝24の間に介在するランド26は、前記
寸法“D"の約半分の幅“D1"を有する。
この流入口スライス組立体10は、開口18への最小の流
路を与えるが、それは、溝24を備えることにより全操作
状態でパルプの小球集塊の最大直径よりも大きいものに
している。開口18への流路を均等幅にするのではなく
て、組立体10は溝24内に複数の個々の大きな開口を与え
ている。
ランド26の幅“D1"は溝24の間隔“D"の寸法の半分に
し、ランドの幅が大きければ大きいほど、最小開口の寸
法もそれだけ大きくするようにした。
図1に示す通常の流路の幅“W"は約10〜18mmであり、
前述の特許No.5,104,011に開示されているように、その
流路の幅は、チェンバ12内の圧力とそれに関連する機械
“M"の形成ゾーンの圧力との間の差圧によって変化す
る。従って、その特許に記載の液圧手段、或いはその類
似手段が、幅“W"を調整するようバー20を回転させる。
組立体10は勿論、図2に示すように、その放出に適応す
るように幅広く開放することができる。
関連機械“M"の形成ゾーンは、端部壁の流体摩擦によ
り、その両端部が詰まり易い。従って、両端部の流れを
増すために、バー20の端部の溝24aをより深くするのが
望ましい。その溝24aの1つを図1、図3に示した。本
発明はまた、図4〜図8に溝24b〜24fで示すように、溝
の形と寸方を種々変化させることにより実際にうまくい
く。
これまで、本発明を実施例に関連して説明してきたけ
れども、その実施例は例示にすぎないのであって、その
実施の態様と請求の範囲に記載した本発明の範囲はその
実施例に制限されるものではない。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D21F 1/02 D21F 1/06

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】両端を有する伸長型チェンバであって、
    (a)一端に、スラリー流入口を有し、(b)チェンバ
    の長手方向に沿ってその両端から中間位置に計量開口を
    有する伸長型チェンバと; 前記開口のすぐ近くの位置で、前記チェンバ内に入れら
    れた、前記開口へのスラリーの流れの制御手段であっ
    て、同制御手段は、前記開口へのスラリー流れを制限す
    る平らなランド、及び同ランドによって分離され同ラン
    ドに比べ前記開口へのスラリー流れを許容する溝を形成
    されたほぼ丸い伸長バーを有するスラリー流れの制御手
    段と; を有している;パルプスラリー処理機械用流入口スライ
    ス組立体。
  2. 【請求項2】前記各対の溝は、それらの溝間に前記ラン
    ドの1つを有する、請求の範囲1記載の流入口スライス
    組立体。
  3. 【請求項3】各対の前記ランドは、それらのランド間に
    前記溝の1つを有する、請求の範囲1に記載の流入口ス
    ライス組立体。
  4. 【請求項4】前記溝の各々は深さが前記計量開口近くの
    端部から上流端に向かって漸減している、請求の範囲1
    記載の流入口スライス組立体。
  5. 【請求項5】前記溝の各々は、深さが前記計量開口近く
    の端部から上流端に向かって均等に漸減している、請求
    の範囲1記載の流入口スライス組立体。
  6. 【請求項6】前記バーはその両端から中間位置に、弦を
    横切って形成された平らなレイーフを有し、前記溝は、
    前記平らなレリーフに形成されている、請求の範囲1記
    載の流入口スライス組立体。
  7. 【請求項7】前記計量開口は所与の幅を有し、前記レリ
    ーフは、寸法が前記所与の幅に対応する幅を有してい
    る、請求の範囲6記載の流入口スライス組立体。
  8. 【請求項8】前記第2の複数の手段は、前記バーに形成
    された一連の事実上等間隔をおいて位置する溝を有し、 前記一連の溝のうち、端部にある溝は、その次の隣接す
    る溝より深さも深く、その上流端と下流端の間の長さも
    長く形成した、請求の範囲1記載の流入口スライス組立
    体。
  9. 【請求項9】前記溝は1つの溝の中心から次の隣接する
    溝の中心まで所与の寸法をもって実質的に等間隔に配置
    されており、 前記各ランドは、前記所与の寸法の約半分の幅を有して
    いる、請求の範囲1記載の流入口スライス組立体。
  10. 【請求項10】前記バーに形成された前記溝は断面が円
    弧状の底を有する、請求の範囲1記載の流入口スライス
    組立体。
  11. 【請求項11】前記各溝の横断面は矩形である、請求の
    範囲1記載の流入口スライス組立体。
  12. 【請求項12】前記各溝は対角状に配置された壁を有し
    ている、請求の範囲1記載の流入口スライス組立体。
  13. 【請求項13】前記制御手段はパルプや小球集塊を流出
    させるために回転可能とした、請求の範囲1記載の流入
    口スライス組立体。
JP8508180A 1994-08-22 1995-08-16 パルプスラリー処理機械用流入口スライス組立体 Expired - Fee Related JP2838814B2 (ja)

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