JP2837233B2 - 放射線硬化型樹脂及びその塗料組成物 - Google Patents

放射線硬化型樹脂及びその塗料組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、硬化塗膜の機械的特性に優れた放射線硬化
型樹脂に関するものであり、さらに詳しくは、硬化塗膜
の機械的特性、特に硬度と加工性のバランスに優れたプ
レコートメタル用として有用な放射線硬化型塗料組成物
に関する。
〔従来の技術〕
放射線硬化型樹脂としては、ウレタン変性(メタ)ア
クリレートが、コーティング剤、インキ、塗料、接着
剤、磁気記録媒体のバインダーなどに使用されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
これらに使用されているウレタン変性(メタ)アクリ
レートは、ポリオール成分として、比較的分子量1000以
上のジオール類が多用されている。
又、電子線、紫外線などに対する硬化性の向上及び目
的の硬化塗膜特性を得るために、各種の単官能(メタ)
アクリレート類、及び/又は多官能(メタ)アクリレー
ト類を配合しているが、硬化塗膜特性の制御には非常に
困難な事が多い。
特に、プレコートメタル用の樹脂は、硬化塗膜の耐擦
傷性の面より、高硬度と折り曲げ等の加工性に追随出来
る伸度及び耐汚染性、鮮映性などが要求されている。
従来のポリオール成分として、分子量1000以上のジオ
ール類を使用して製造したウレタン変性(メタ)アクリ
レートは、架橋点間分子量が大きくなり、架橋密度が小
さい。
従って樹脂の性質としては軟質となり、電子線、紫外
線などに対する硬化性の向上及び高硬度の硬化塗膜を得
るためには、多官能(メタ)アクリレート類を多く配合
する必要がある。このため樹脂本体を持つ柔軟性が犠牲
になる欠点がある。
一方、ポリオール成分として、分子量1000以下のジオ
ール類を使用して製造されたウレタン変性(メタ)アク
リレートは、架橋点間分子量は小さくなり、架橋密度は
大きい。
従って電子線、紫外線などに対する硬化性の向上、及
び高硬度の硬化塗膜を得るためには、多官能(メタ)ア
クリレート類の配合は少なくて済むが、樹脂本来の性質
はポリオール成分のジオール類の分子量が小さくなれば
なるほどに硬くなり、柔軟性に乏しく、伸度が不足して
加工性に劣る欠点がある。
本発明は、硬化塗膜の機械的特性に優れた放射線硬化
型樹脂及び硬度と加工性のバランスが良好で耐汚染性、
鮮映性に優れたプレコートメタル用の放射線硬化型塗料
組成物を提供するものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者等は、これらの問題点を解決するために種々
検討した結果、ポリオール成分として、ポリカプロラク
トントリオールを使用して製造したウレタン変性(メ
タ)アクリレートは、電子線、紫外線などに対する硬化
性と硬化塗膜の硬度と伸度のバランスが良好であり、
又、一般式(I)で表わされる多官能アクリレートは、
電子線、紫外線などに対する硬化性に優れ、強度のある
硬化塗膜が得られる事が判明し、両者の配合物がその相
乗硬化で硬化塗膜の機械的特性に優れた放射線硬化型樹
脂である事を見出し本発明に至った。
すなわち、本発明は、 (a)分子量500以上のポリカプロラクトントリオール
と、 (b)ジイソシアネート化合物、及び (c)ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリル酸エステ
ル、 を反応させて得られるウレタン型(メタ)アクリレート
(A)と、 式(I) で表わされる多官能アクリレート(B)を含有する放射
線硬化型樹脂、及び 上記の放射線型硬化型樹脂に顔料を添加したものを主
成分とする放射線硬化型塗料組成物に関する。
本発明において用いられるウレタン変性(メタ)アク
リレートという表現は、アクリレートとメタクリレート
の両方を意味する。その他単官能(メタ)アクリレー
ト、多官能(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸
エステル、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒ
ドロキシプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アク
リロイル基、(メタ)アクリル酸などの表現も同様であ
る。
本発明において用いられるウレタン変性アクリレート
(A)とは、(a)分子量500以上のポリカプロラクト
ントリオールと、(b)ジイソシアネート化合物、及び
(c)ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリル酸エステ
ル、の3者を反応させて得られる化合物である。
前記した(a)成分の、分子量500以上のポリカプロ
ラクトントリオールとしては、分子中に3個の水酸基を
有する物質で、その具体例としては、ダイセル化学製で
市販品の、プラクセル305T、プラクセル305、プラクセ
ル306T、プラクセル308、プラクセル308T、プラクセル3
12、プラクセル312AL、プラクセル320、プラクセル320A
Lが挙げられる。
分子量は通常500以上であるが、好ましくは、500〜12
50である。分子量が500未満では硬化塗膜の硬度が高く
なり伸度が不足し加工性に劣る。また、分子量が1250を
超える場合は、硬化性が劣る。
前記した(b)成分の、ジイソシアネート化合物とし
ては、分子中に2個のイソシアネート基を有する物質
で、その具体例としては、2,4−トリレンジイソシアネ
ート、2,6−トリレンジイソシアネート、ジフェニルメ
タン−4,4′−ジイソシアネート、キシリレンジイソシ
アネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロ
ンジイソシアネートなどのジイソシアネート化合物及び
これらのジイソシアネート化合物のダイマー、トリマー
類、更にこれらのジイソシアネート化合物とエチレング
リコール、ヘキサンジオール、グリセリンなどのポリオ
ール類をイソシアネート基が過剰な条件で反応させた化
合物などが挙げられる。
本発明の効果を十分に引き出すためには、上記のうち
脂環族のジイソシアネート化合物が好ましい。
前記した(c)成分の、ヒドロキシ基を有する(メ
タ)アクリル酸エステルとしては、分子中に1個のヒド
ロキシ基と1個以上の(メタ)アクリロイル基を有する
不飽和モノヒドロキシ化合物であり、その具体例として
は、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートのようなヒド
ロキシアルキル(メタ)アクリレート、N−ヒドロキシ
メチル(メタ)アクリルアミドのようなN−ヒドロキシ
アルキル(メタ)アクリルアミド、エチレングリコール
モノ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ
(メタ)アクリレートのようなポリアルキレングリコー
ルモノ(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アク
リレートと(メタ)アクリル酸との等モル反応生成物な
どが挙げられ、これらは単独もしくは2種以上を併用す
ることが出来る。
本発明において用いられるA成分の、ウレタン変性
(メタ)アクリレートの製造法については、(a)成分
の、分子量500以上のポリカプロラクトントリオール
と、(b)成分の、ジイソシアネート化合物を反応させ
末端NCOのプレポリマーを得た後に、更に(c)成分
の、ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリル酸エステル
を反応させて製造する事が出来る。
又、別に(a)、(b)、(c)を同時に反応させる
か、又は(a)と(c)を反応させてから(b)を反応
させる方法もある。
(a)、(b)、(c)の量は通常(b)1molに対し
て(a)2.5〜3.5mol、(c)2.5〜3.5molであり、好ま
しくは、(a)2.8〜3.2mol、(c)2.9〜3.3molであ
る。
通常反応温度は約20℃から150℃である。
この際に、反応を促進するためにトリエチルアミン、
ジブチルスズラウレート等の通常ウレタン化反応の触媒
を用いたり、また(メタ)アクリロイル基の重合を防止
するためにハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチル
エーテル、フェノチアジンなどの通常のラジカル重合禁
止剤を用いたり、反応系に空気または酸素を導入しても
よい。
本発明において用いられるB成分の、一般式(I)で
表わされる多官能アクリレートは、例えば、トリスアク
リロイルオキシエチレイソシアヌレートであり、市販品
として東亜合成製のアロニックスM−315が挙げられ
る。
A成分の、ウレタン変性アクリレートと、B成分の、
一般式(I)で表わされる多官能アクリレートの使用割
合は、AとBの合計を100重量部とすると、Aは60〜80
重量部、Bは40〜20重量部であり、好ましくはAは65〜
75重量部、Bは35〜25重量部である。
A成分が60重量部未満で、B成分が40重量部を超えた
場合には、硬化塗膜は硬くなり、伸度が不足し加工性に
劣る。又、A成分が80重量部を超えB成分が20重量部未
満の場合には、硬化塗膜は軟らかくなり、高硬度が得ら
れず耐摩擦性に劣る。
本発明の放射線硬化型樹脂及びその塗料組成物には、
樹脂粘度の調整や硬化塗膜特性の微調整を目的として、
硬度と加工性を損なわない範囲で、単官能(メタ)アク
リレート及び又は多官能(メタ)アクリレートを使用す
る事が出来る。
その具体例として、単官能(メタ)アクリレートは、
例えば、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ド
デシル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メ
タ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレー
ト、イソボロニル(メタ)アクリレート、ジシクロペン
テニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキ
シエチル(メタ)アクリレートなどが挙げられ、これら
は単独あるいは2種以上併用しても良い。
また、多官能(メタ)アクリレートとしては、例え
ば、エチレングルコールジ(メタ)アクリレート、ネオ
ペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブ
タンジオールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノール
A・エチレンオキシド付加物のジ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレー
トなどが挙げられ、これらは単独あるいは2種以上併用
しても良い。
本発明で使用される顔料としては、通常、色材工業で
使用される各種顔料が適用できる。
例えば、バライト粉、沈降性硫酸バリウム、重質炭酸
カルシウム、沈降性炭酸カルシウム、タルク、クレー、
アルミナホワイト、ホワイトカーボン、鉛白、亜鉛華、
硫化亜鉛、リトボン、二酸化チタン、群青、紺青、コバ
ルトブルー、酸化クロム、ビリジアン、クロムグリー
ン、黄鉛、モリブデートオレンジ、カドミウム系顔料、
チタンエロー、黄色酸化鉄、べんがら、鉄黒、カーボン
ブラック、アルミニウム粉、ブロンズ粉、鉛丹、ジンク
クロメート、ストロンチウムクロメート、亜鉛末等の無
機顔料及びアゾ顔料、フタロシアニン顔料、キナクリド
ン顔料、イソインドリノン顔料、バシト系顔料、染めつ
けレーキ顔料等の有機顔料が挙げられる。これらのうち
目的とする色や性能に応じたものを選択すれば良い。
これらの顔料の分散方法としては、従来公知の方法が
用いられる。
分散機としては、色材工業で一般に用いられる分散機
で、例えば、サンドグラインドミル、ボールミル、ロー
ルミル、アトライター、ディゾルバー等が用いられる。
本発明の放射線硬化型樹脂及びその塗料組成物は溶剤
を含有していても良く、その場合には通常、放射線照射
前にフラッシュオフされる。
溶剤としては、例えば、n−ヘキサン、シクロヘキサ
ン、メチルシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類、ベン
ゼントルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、エタノ
ール、i−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール
等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、シ
クロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸n−ブ
チル等のエステル類、メチルセロソルブ、n−ブチルセ
ロソルブ、カルビトール等のエーテルアルコール類、酢
酸セロソルブ、酢酸3−メトキシブタノール等のエーテ
ルアルコール類、クロロホルム、四塩化炭素、パークロ
ルエチレン等の塩素化炭化水素等が挙げられる。
本発明の放射線硬化型樹脂及びその塗料組成物は、前
記の成分に加えて他の成分を含ませることが出来る。
例えば、種々の添加剤、酸化防止剤、帯電防止剤、消
泡剤、可塑剤、界面活性剤、光重合開始剤などが挙げら
れる。これらの成分は本発明の硬度と加工性を損わない
範囲で必要に応じて使用される。
この放射線硬化型塗料組成物は、プレコートメタルに
使用される素材に塗装され、硬化塗膜を形成する。
上記素材としては、亜鉛鉄板、冷延鋼板、電気亜鉛メ
ッキ鋼板、アルミニウムメッキ鋼板、ブリキ、ティンフ
リースチール、ステンレス薄板などの鋼板類及びアルミ
ニウム板などが挙げられる。
塗料の密着性と耐蝕性を付与するために、これらの素
材に結晶質のリン酸塩処理、非晶質のクロメート処理、
複合酸化膜処理等の前処理を行ったものを使用される。
本塗料組成物を用いて、上記素材上に形成される塗膜
構造は、一種類の組成物から成る一層構造であってもよ
いし、異なる組成物から成る二層以上の多層構造であっ
てもよい。
また、本塗料組成物を、素材上に直接適用してもよい
が、素材上にプライマーを適用し、その上に本塗料組成
物を適用するのが一般的である。
本塗料組成物を用いて塗装を行う場合には、従来公知
の各種の方法が可能である。例えば、スプレー、ロール
コート、カーテンフローコート、ナイフエッジコートな
どが挙げられる。
塗膜は放射線を照射する事により硬化する。
本発明において使用する放射線は、紫外線、電子線、
γ性、中性子線などである。紫外線を使用する場合には
放射線硬化型樹脂及びその塗料組成物に光重合開始剤を
添加する。
このような光重合開始剤としては、アセトフェノン、
ベンゾフェノン、ベンゾインエチルエーテル、ベンジル
ジメチルケタール、ヒドロキシジメチルフェニルケト
ン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ
−2−メチルプロピオフェノン、ジエチルチオキサント
ン、ベンゾイルエトキシホスフィンオキサイド等が挙げ
られる。
また必要に応じてn−ブチルアミン、トリエチルアミ
ンなどのアミン類を併用してもよい。
電子線照射機としては、スキャニング方式、あるいは
カーテンビーム方式が採用でき、吸収線量は通常は1〜
20Mardで好ましくは2〜15Mardがよい。
吸収線量が1Mard未満では硬化反応が不十分であり、2
0Mardを超えると硬化に使用されるエネルギー効率が低
下したり、過度の架橋が進行したりするため好ましくな
い。
本発明の放射線硬化型樹脂及び放射線硬化型塗料組成
物は、その硬化塗膜の機械的特性に優れる。
本放射線硬化型塗料組成物を用いて製造されるプレコ
ートメタルは、硬度の加工性のバランスが良好で耐汚染
性、鮮映性に優れたものとなる。
又、本発明の放射線硬化型樹脂は機械的特性に非常に
優れるという特徴を生かし、コーティング剤、インキ、
塗料、接着剤、磁気記録媒体のバインダー等の用途にも
使用できる。
〔実施例〕
以下、本発明を、更に具体的に説明するため、実施例
及び比較例をあげて説明するが、本発明はこれらの実施
例に限定されるものではない。
ウレタン変性アクリレートの合成 合成例1 分子量500のポリカプロラクトントリオール(ダイセ
ル化学製:プラクセル305T)150重量部、イソホロンジ
イソシアネート199.8重量部及びシクロヘキサノンを245
重量部を、撹拌機、温度計、冷却器を装備した1000mlの
フラスコに仕込み、窒素気流下に、70℃で4時間反応さ
せたところ、NCO基が初期の1/2になった。
次にこの反応液に、2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト105重量部、ハイドロキノン0.1重量部、ジブチルスズ
ラウレート0.05重量部を加え、空気を反応液中にバブリ
ングしながら、70℃で更に5時間反応を行って、ウレタ
ン変性アクリレート(A−1)を合成した。
合成例2 分子量1250のポリカプロラクトントリオール(ダイセ
ル化学製:プラクセル312)250重量部、イソホロンジイ
ソシアネート133.2重量部、及びシクロヘキサノン244重
量部を撹拌機、温度計、冷却器を装備した1000mlのフラ
スコに仕込み、窒素気流下に、70℃で4時間反応させた
ところ、NCO基が初期の1/2になった。
次にこの反応液に、2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト70重量部、ハイドロキノン0.1重量部、ジブチルスズ
ラウレート0.05重量部を加え、空気を反応液中にバブリ
ングしながら、70℃で更に5時間反応を行って、ウレタ
ン変性アクリレート(A−1)を合成した。
合成例3 分子量1000のポリテトラメチレングリコール(保土ヶ
谷化学製:PTG−1000)291.3重量部、イソホロンジイソ
シアネート129.3重量部、及びシクロヘキサノン245重量
部を撹拌機、温度計、冷却器を装備した1000mlのフラス
コに仕込み、窒素気流下に、70℃で4時間反応させたと
ころNCO基が初期の1/2になった。
次にこの反応液に、2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト34.4重量部、ハイドロキノン0.1重量部、ジブチルス
ズラウレート0.05重量部を加え、空気を反応液中にバブ
リングしながら、70℃で更に5時間反応を行ってから、
ウレタン変性アクリレート(A−3)を合成した。
合成例4 分子量850のポリテトラメチレングリコール(保土ヶ
谷化学製:PTG−850)273.7重量部、イソホロンジイソシ
アネート143重量部及びシクロヘキサノン245重量部を撹
拌機、温度計、冷却器を装備した1000mlのフラスコに仕
込み、窒素気流下に、70℃で4時間反応させたところ、
NCO基が初期の1/2になった。
次にこの反応液に、2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト38重量部、ハイドロキノン0.1重量部、ジブチルスズ
ラウレート0.05重量部を加え、空気を反応液中にバブリ
ングしながら、70℃で更に5時間反応を行ってから、ウ
レタン変性アクリレート(A−4)を合成した。
塗膜の性能評価 実施例1〜6及び比較例1〜2 合成例1〜4で得られたウレタン変性アクリレート使
用し、表−1に示す配合比で放射線硬化型樹脂を得た。
尚、この時の配合比は樹脂固形分比であり、又重量部
である。
次に各々の放射線硬化型樹脂をブリキ板上に乾燥し、
溶剤揮散後の厚みが50μになる様に、バーコーターを用
いて塗布した。
次いで、100℃で10分間乾燥した後、加速電圧160kv電
流5mA、吸収線量5Mardの電子線照射を行った。
この様な方法で得られた硬化フィルムの硬度と又、こ
の硬化フィルムを水銀アマルガム法にてブリキ板より剥
離したフィルムの破断強度、破断伸度及びゲル分率を下
記方法で評価し、その結果を表−2に示す。
評価方法 硬度:三菱鉛筆ユニを用いてキズがつく最低の硬さの1
ランク下の硬さで表わす。
破断強度及び破断伸度:JIS K 7113に準ずる。
ゲル分率:硬化フィルムを同筒濾紙に入れ、ソックスレ
ー抽出機を用いてメチルエチルケトンにより24時間抽出
を行い、溶剤揮散させた後、秤量し、抽出前、抽出後の
重量より算出する。
プレコートメタルの性能評価 実施例7〜14及び比較例3〜4 合成例1〜4で得られたウレタン変性アクリレートを
使用し、表−3に示す配合比でプレコートメタル用の樹
脂を得た。尚、この時の配合比は樹脂固型分比であり、
又、部数は重量部である。
次に各々の樹脂を0.4mmの電気亜鉛メッキ鋼板にバー
コーターを用いて乾燥し、溶剤揮散後の膜厚が15μにな
る様に塗布した。
次いで、140℃で2分間乾燥し、溶剤を揮散させた
後、加速電圧160kv、電流5mA、吸収線量5Mardの電子線
照射を行い、プレコートメタルを得 このプレコートメタルの性能を下記の方法で評価し、
その結果を表−4に示す。
性能評価方法 硬度:三菱鉛筆ユニを用いて、キズがつく最低の硬さの
1ランク下の硬さで表わす。
加工性:屈曲試験機を用い、プレコートメタルを180゜
折り曲げる。この時塗面に亀裂又は剥離が生じない最少
の芯棒の直径で表示する。
基板目密着性:基板目密着試験用規定を用い、カッター
ナイフで、1mm×1mmの100個の基盤目を塗膜上に作成
し、ニチバン(株)製セロテープNo.405を貼り付け、剥
離を入った。この時に、塗膜が剥離せず密着している基
盤目の数を評価した。
耐汚染性:赤、青、黒の三色のマジックインキを使用し
て、塗面に線描きし、24時間放置後、ガーセにエタノー
ルを含ませ拭き取り、線の跡を評価した。
○:跡が残っていない。
△:跡がわずかに残る。
×:跡がはっきり残る。
鮮映性:鮮明度光沢度を用いてテストパターンの映像の
見え方でGd値を測定した。繰り返し5回の測定の平均値
を測定値とした。値が大きいほど鮮映性は優れている。
〔発明の効果〕
本発明の放射線硬化型樹脂及び放射線硬化型塗料組成
物は、その硬化塗膜の機械的特性が優れ、特にプレコー
トメタル等に使用した場合、硬度と加工性のバランス及
び耐汚染性、鮮映性に非常に優れた性能を発揮するは、
表−2及び4から明らかである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08F 220:36) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08F 290/00 - 290/06 C08G 18/00 - 18/67 C09D 4/00 - 4/06 C09D 175/00 - 175/16

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)分子量500以上のポリカプロラクト
    ントリオールと、 (b)ジイソシアネート化合物、及び (c)ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリル酸エステ
    ル を反応させて得られるウレタン変性(メタ)アクリレー
    ト(A)と、 式(I) で表わされる多官能アクリレート(B)を含有する放射
    線硬化型樹脂。
  2. 【請求項2】ウレタン変性(メタ)アクリレート(A)
    が請求項1記載の(b)成分1molに対して、 (a)成分が2.5〜3.5mol、(c)成分が2.5〜3.5molの
    割合で反応して得られるものである請求項1記載の放射
    線硬化型樹脂。
  3. 【請求項3】ウレタン変性(メタ)アクリレート(A)
    と多官能アクリレート(B)の割合が、 A:B=60〜80:40〜20(重量部)の割合である請求項1記
    載の放射線硬化型樹脂。
  4. 【請求項4】請求項1記載の放射線硬化型樹脂に、顔料
    を添加したものを主成分とする放射線硬化型塗料組成
    物。
JP2110168A 1990-04-27 1990-04-27 放射線硬化型樹脂及びその塗料組成物 Expired - Lifetime JP2837233B2 (ja)

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