JP2836373B2 - 既存鋼製煙突の補強方法 - Google Patents

既存鋼製煙突の補強方法

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JP2836373B2
JP2836373B2 JP4126209A JP12620992A JP2836373B2 JP 2836373 B2 JP2836373 B2 JP 2836373B2 JP 4126209 A JP4126209 A JP 4126209A JP 12620992 A JP12620992 A JP 12620992A JP 2836373 B2 JP2836373 B2 JP 2836373B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、火力発電所等で排煙
に使用されている、既存の鋼製煙突を補強する方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】火力発電所等で排煙に使用されている既
存の鋼製煙突を輪切りにした一部分を図3(a)に示
す。図3(a)に示すような鋼製煙突は、例えば高さ2
00mに対して厚さ7mmの筒身1を有する。このよう
な鋼製煙突においては、経年変化、腐食等により、図3
(b)に示すように、筒身の一部A1において肉厚が薄
くなる場合がある。
【0003】このように肉厚が部分的に薄くなると、図
4(a)、(b)に示すように、座屈A2が発生する可
能性がある。この座屈は、煙突を使用不能とし、例えば
火力発電所等ではその発電能力を低下させる原因ともな
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように煙突に座屈
が発生することは、火力発電所の発電能力を低下させる
などのため、重大な問題であった。
【0005】しかしながら、従来は、既存鋼製煙突の図
4に示すような座屈を防止する方法が無く、該煙突の補
強方法の案出が要望されていた。
【0006】この発明は、上記要望に応えるためになさ
れたものであり、その目的とするところは、経年変化、
腐食等により座屈のおそれがある既存の鋼製煙突の筒身
を強固に補修することができる既存鋼製煙突の補強方法
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明は、既存鋼製煙突の筒身の内周面に、その
周方向に沿って間隔を隔てて縦方向リブを接合する工程
と、上記筒身の内周面に、その高さ方向に沿って間隔を
隔ててかつ上記縦方向リブと井桁をなすように、横方向
リブを接合する工程と、上記筒身の外周面に、炭素繊維
の線材を巻き付ける工程と、からなることを特徴とす
る。
【0008】また本発明は、上記補強方法において、上
記縦方向リブに、上記筒身の高さ方向に間隔を隔ててそ
の周方向に鉄筋を接合する工程と、上記縦方向リブ及び
上記横方向リブ相互間にモルタルを充填する工程と、上
記鉄筋に、これを覆ってメッシュ筋を接合する工程と、
該メッシュ筋の上面からモルタルをさらに覆設する工程
と、を含むことを特徴とする。
【0009】
【作用】この発明による既存鋼製煙突の補強方法におい
ては、既存鋼製煙突の筒身の内周面に井桁状に接合した
縦方向リブ及び横方向リブで筒身をその内周面側から補
強すると共に、かつ筒身の外周面に巻き付けた炭素繊維
の線材で筒身をその外周面側から補強し、筒身の脆弱化
によってこれが内側乃至は外側に倒れようとすること
を、強固にかつ適切に補強することができる。
【0010】また、筒身の内周面側においては、鉄筋及
びメッシュ筋を埋設しつつ筒身を覆うようにモルタルを
充填・覆設して、筒身並びに補強用のリブを排煙から保
護することができる。
【0011】
【実施例】以下に本発明の好適な一実施例を、添付図面
を参照して説明する。図1は、この発明による既存鋼製
煙突の補強方法の一実施例の説明図である。図2は、既
存鋼製煙突の補強のため、筒身1の内周面に縦方向リブ
2、横方向リブ3を溶接し、さらに縦方向リブ2にリン
グ状の鉄筋4を溶接したときの、既存鋼製煙突の一部を
煙突内側から見た部分斜視図である。
【0012】本実施例は基本的には、既存鋼製煙突の筒
身1の内周面1aに、その周方向に沿って間隔を隔てて
縦方向リブ2を接合する工程と、筒身1の内周面1a
に、その高さ方向に沿って間隔を隔ててかつ縦方向リブ
2と井桁をなすように、横方向リブ3を接合する工程
と、筒身1の外周面1bに、炭素繊維線材8を巻き付け
る工程とからなる。そしてさらに筒身1の内周面1aに
対しては、縦方向リブ2に、筒身1の高さ方向に間隔を
隔ててリング状の鉄筋4を接合する工程と、縦方向リブ
2及び横方向リブ3相互間にモルタル7を充填する工程
と、リング状の鉄筋4に、これを覆ってメッシュ筋5を
接合する工程と、メッシュ筋5の上面からモルタル7を
さらに覆設する工程が施工される。
【0013】図1(a)に示すように、まず例えば10
m程度の長さの縦方向リブ2を、例えば1m間隔で配置
して筒身1の内周面1aに溶接する。次に、横方向リブ
3を例えば1m間隔で配置して内周面1aおよび上記溶
接された縦方向リブ2に溶接する。続いて、リング状の
鉄筋4を例えば1m間隔で配置して縦方向リブ2に溶接
する。なお、図1(a)で1bは筒身1の外周面を示
す。
【0014】このようにして補強用の部材を筒身1の内
周面1aに接合したならば、図1(b)に示すように、
その後縦方向リブ2と横方向リブ3とで区画された空隙
部分に筒身1の内周面1aへ向かってモルタル7を吹き
付ける。このモルタル吹付け作業は、その吹付け面がリ
ング状の鉄筋4位置にほぼ達する程度まで行う。次に、
図1(c)に示すように、モルタル7が充填された部分
を覆うようにして、リング状の鉄筋4にメッシュ筋5を
溶接する。その後、図1(d)に示すように、リング状
の鉄筋4及びメッシュ筋5を覆いつつ、所要厚さでモル
タル7をさらに覆設する。
【0015】他方、筒身1の外周面1b側においては、
筒身1の外周面1bに、巻付け機械によって炭素繊維線
材8を巻き付けて、補強構造を構築する。
【0016】上述したような各溶接工程、モルタル7の
吹付け・覆設工程および炭素繊維線材8の巻付け工程
を、筒身1の高さ方向に所要回数繰り返す。繰返しは、
上記補強構造が必要な高さ、例えば既存鋼製煙突の1/
10の高さに達するまで行われる。必要な高さが20m
で縦方向リブ2の長さが2mの場合には、所定回数は1
0回である。必要な高さは、座屈を生じるおそれのある
部位を考慮して定められる。
【0017】以上説明した本実施例にあっては、既存鋼
製煙突の筒身1の内周面1aに井桁状に接合した縦方向
リブ2及び横方向リブ3で筒身1をその内周面1a側か
ら補強すると共に、かつ筒身1の外周面1bに巻き付け
た炭素繊維線材8で筒身1をその外周面1b側から補強
し、筒身1の脆弱化によってこれが内側乃至は外側に倒
れようとすることを、強固にかつ適切に補強することが
できる。
【0018】また、筒身1の内周面1a側においては、
鉄筋4及びメッシュ筋5を埋設しつつ筒身1を覆うよう
にモルタル7を充填・覆設して、筒身1並びに補強用の
リブ2,3を排煙から保護することができる。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に係る既
存鋼製煙突の補強方法は、既存鋼製煙突の筒身の内周面
に、その周方向に沿って間隔を隔てて縦方向リブを接合
する工程と、筒身の内周面に、その高さ方向に沿って間
隔を隔ててかつ縦方向リブと井桁をなすように、横方向
リブを接合する工程と、筒身の外周面に、炭素繊維の線
材を巻き付ける工程と、からなるので、既存鋼製煙突の
筒身の内周面に井桁状に接合した縦方向リブ及び横方向
リブで筒身をその内周面側から補強できると共に、かつ
筒身の外周面に巻き付けた炭素繊維の線材で筒身をその
外周面側から補強でき、筒身の脆弱化によってこれが内
側乃至は外側に倒れようとすることを、強固にかつ適切
に補強することができる。従って、経年変化、腐食等に
より座屈のおそれがある既存の鋼製煙突の筒身を強固に
補修することができる。
【0020】また上記補強に際して、縦方向リブに、筒
身の高さ方向に間隔を隔ててその周方向に鉄筋を接合す
る工程と、縦方向リブ及び横方向リブ相互間にモルタル
を充填する工程と、鉄筋に、これを覆ってメッシュ筋を
接合する工程と、メッシュ筋の上面からモルタルをさら
に覆設する工程と、を実施することにより、筒身の内周
面側において、鉄筋及びメッシュ筋を埋設しつつ筒身を
覆うようにモルタルを充填・覆設することができて、筒
身並びに補強用のリブを排煙から保護することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による既存鋼製煙突の補強方法の一実
施例の説明図である。
【図2】既存鋼製煙突の内周面にリブ等を溶接したとき
の既存鋼製煙突の一部を該煙突内側から見た部分斜視図
である。
【図3】既存鋼製煙突を輪切りした一部分を示す部分斜
視図およびその縦断面図である。
【図4】既存鋼製煙突で発生した座屈を示す部分斜視図
およびその縦断面図である。
【符号の説明】
1 筒身 1a 内周面 1b 外周面 2 縦方向リブ 3 横方向リブ 4 鉄筋 5 メッシュ筋 7 モルタル 8 炭素繊維線材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−83768(JP,A) 実開 昭60−132540(JP,U) 特公 昭47−49846(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04G 23/02 E04H 12/28

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 既存鋼製煙突の筒身の内周面に、その周
    方向に沿って間隔を隔てて縦方向リブを接合する工程
    と、 上記筒身の内周面に、その高さ方向に沿って間隔を隔て
    てかつ上記縦方向リブと井桁をなすように、横方向リブ
    を接合する工程と、 上記筒身の外周面に、炭素繊維の線材を巻き付ける工程
    と、 からなることを特徴とする既存鋼製煙突の補強方法。
  2. 【請求項2】 上記縦方向リブに、上記筒身の高さ方向
    に間隔を隔ててかつその周方向に鉄筋を接合する工程
    と、 上記縦方向リブ及び上記横方向リブ相互間にモルタルを
    充填する工程と、 上記鉄筋に、これを覆ってメッシュ筋を接合する工程
    と、 該メッシュ筋の上面からモルタルをさらに覆設する工程
    と、 を含むことを特徴とする請求項1に記載の既存鋼製煙突
    の補強方法。
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