JP2834478B2 - 粉糖の製造方法およびその利用方法 - Google Patents

粉糖の製造方法およびその利用方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は粉糖の製造方法およびその利用方法に関し、
より詳しくは、フラクトースを含有する粉糖の製造方法
および、その粉糖を食品用甘味料または製菓原料として
利用する方法に関するものである。
〔従来技術および発明が解決しようとする課題〕
蔗糖の粉糖は主に製菓原料として製菓業界で大量に使
用されているが、それ以外にも、一般の家庭で利用され
る甘味料として広く市販されている。しかしながら、こ
の蔗糖の粉等は固結し易く、その取扱が不便であるとい
う欠点があり、このような問題を解決するため、特公昭
56−46760号公報、特開昭60−92000号公報および特開昭
62−74276号公報に、この粉糖の固結を防止する試みが
提案されている。
一方、フラクトース(果糖)は、糖類中では最も強い
甘味を感じさせるばかりりでなく、その甘味は優雅であ
り、特に低温でその甘味の強さが増大し、グルコース等
に比べて比較的緩やかな吸収代謝を起こすという特性を
有する。しかし、このフラクトースは蔗糖よりも水溶性
が高く、温度の上昇に伴う溶解度の増大も蔗糖より著し
いので、例えば80℃ではその溶解度は蔗糖の5倍にも達
し、また、吸湿性が強いために、周囲の相対湿度が65%
以上になると、急速に吸湿し始める。水分に対するフラ
クトースのこのような挙動のために、フラクトースは上
述の優れた特性が活用される粉糖として実用化されるに
至ってはいない。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者等は、フラクトースが強い吸湿性を持ちなが
らも、その優れた前記特性が生かされた実用的な粉糖を
得るべく鋭意研究を重ねた結果、このフラクトースにイ
ソマルチュロースおよび還元イソマルチュロースのうち
のいずれか一方または双方を添加し、そしてその結果得
られた混合物を粉砕したところ、フラクトース単独では
見られないようなサラサラした流動性に富む粉糖が得ら
れ、しかもこの粉糖は一定条件の下に行われる保存試験
において固結を起こすことがなく、実用的にも優れてお
り、したがってこの粉糖が食品用甘味料または製菓原料
として極めて有用であることを見出した。
したがって、本発明は、 1.フラクトースと、イソマルチュロースおよび還元イソ
マルチュロースのうちのいずれか一方または双方とから
なる粉糖の製造方法であって、フラクトースにイソマル
チュロースおよび還元イソマルチュロースのうちのいず
れか一方または双方を添加し、そしてその結果得られた
混合物を粉砕することを特徴とする、前記粉糖の製造方
法、および 2.この方法によって得られた粉糖を食品用甘味料または
製菓原料として利用する方法、 に係わるものである。
イソマルチュロースは非う蝕性甘味料として従来用い
られてきた糖であって、例えば特公昭58−36959号公報
に開示されている方法によって製造される。また、還元
イソマルチュロースは、ラネーニッケルを触媒として、
中性水溶液の状態にあるイソマルチュロースを水素添加
することによって得られるα−D−グルコピラノシド1,
6−ソルビトール(GPS)とα−D−グルコピラノシド−
1,6−マンニトール(GPM)との混合物である。本発明で
は、このイソマルチュロースまたは還元イソマルチュロ
ースのいずれかを用いてもよく、またこの両者の混合物
を用いてもよい。そのいずれのものも蔗糖に比べて水に
対する溶解度が低く、吸湿性は弱い。
フラクトースに対するイソマルチュロースおよび還元
イソマルチュロースのうちのいずれか一方または双方の
混合割合は、混合物全体の重量を基にして、10%であっ
ても、それらの固結防止効果は認められるけれども、そ
の混合割合が30%〜70%で固結防止効果は顕著となり、
この割合はそれ以上であってもよい。
吸湿性の強いフラクトースを満足に粉砕するためには
相当量のイソマルチュロースまたは還元イソマルチュロ
ースが加えられるが、それらの過量の添加による弊害は
全く生じない。粉糖の粒子の大きさは特に限定されない
が、一般には通常のグラニユー糖の粒子よりも更に細か
い大きさに粉砕される。実施例で挙げられた粉糖粒子の
平均粒径はいずれも30ミクロン程度であるが、本発明に
よる粉糖粒子の大きさはこれに限定されない。
フラクトースは吸湿性が強いため、従来粉糖としては
使用できないで、実用上は止むを得ず溶液状としてしか
使用されていなかったが、本発明によれば、フラクトー
スの粉糖化が可能となり、したがって、粉糖でなければ
使用できないか、あるいは水分が存在していては不都合
となるような菓子の製造における製菓原料としてもフラ
クトースを用いることができる。
また、本発明によれば、蔗糖の約1/2という低い甘味
度を有するイソマルチュロースまたは還元イソマルチュ
ロースの甘味度が、フラクトースの高い甘味度により補
完することができて、食品に対する甘味料としてイソマ
ルチュロースまたは還元イソマルチュロースの利用性が
一段と深まることになる。さらにまた、フラクトースの
有する優雅の甘味と、イソマルチュロースまたは還元イ
ソマルチュロースの有する非う蝕性という両方の特性を
併せ持つ製菓原料としても有利に使用することが可能に
なる。本発明の粉糖は、具体的には、チョコレート、チ
ューインガムまたはクッキー等の菓子の原料として好都
合に使用される。
次に、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明す
る。
〔実施例〕
実施例1 結晶果糖(F)と結晶イソマルチュロース(I.M)と
を様々な割合で互いに混合した後、その混合物を粉砕装
置により粉砕して粉等を製造した。ここで粉砕に用いた
装置は不二パウダル(株)製エックサンプルミルKII−
1型(スイング・ハンマー方式、ハンマー数:6個、スク
リーン穴径:0.5mm、ハンマーライニング間隔:0.5mm)で
あり、原料供給速度を25kg/hrとした。製造された粉糖
について、下記の条件の下で固結試験を実施した。
寸法法約7cm×9cmのポリプロピレン袋に前記粉糖の試
料80gづつを詰めて熱シールを施した後、各々の袋を木
製の板の上に並べた。その各袋の上から、それぞれの袋
に20kg/袋(0.3kg/cm2)相当の荷重を掛けて、室温で1
週間の期間放置した。期間経過後に袋から取り出した固
結試料を切断して、一辺約2cmの大きさの立方体を取り
出し、その立方体状の固結試料を押し崩すのに要する力
の大きさ(=固結度、kg)を測定した。その結果を表1
に示す。
実施例2 実施例1で使用したイソマルチュロース(I.M)に代
えて還元イソマルチュロース(R.I.M)を使用した点を
除き、実施例1と同様に試料を作製して固結度を測定し
た。その結果を表2に示す。
実施例3 実施例1で使用したイソマルチュロース(I.M)に代
えて、イソマルチュロースに10%の還元イソマルチュロ
ース(R.I.M)を添加した混合物を使用した点を除き、
実施例1と同様に試料を作製して固結度を測定した。そ
の結果を表3に示す。
比較例 実施例1で使用したイソマルチュロース(I.M)に代
えて、グラニュー糖を使用した点を除き、実施例1と同
様に試料の作製して固結度を測定した。その結果を表4
に示す。
実施例4 結晶果糖と結晶イソマルチュロースとを30:70の割合
で混合した後、その混合物を、実施例1で使用したのと
同じ粉砕装置により粉砕して粉糖を製造した。この粉糖
を用いて、表5に示される配合に基づき常法でミルクチ
ョコレートを試作した。このチョコレートを試食したと
ころ、イソマルチュロースの甘味を補った十分な甘味を
示す口あたりのよい美味しいチョコレートであることが
判った。
表5 イソマルチュロース 210g 果糖 90 ココアバター 124 全脂肪乳 100 カカオマス 92 植物性油脂 80 脱脂粉乳 80 ココア 20 香料 若干量 実施例5 結晶果糖と結晶イソマルチュロースとを60:40の割合
で混合した後、その混合物を、実施例1で使用したのと
同じ粉砕装置により粉砕して粉糖を製造した。この粉糖
を用いて、表6に示される配合に基づき常法で板ガムを
試作した。官能検査の結果、このチューインガムはザラ
ツキ感がなく、香料と良く調和がとれた味質を示すこと
が判った。
表6 イソマルチュロース 96g 果糖 144 混合ガムベース 88 水あめ 60 炭酸カルシウム 8 香料 若干量 実施例6 結晶果糖と結晶還元イソマルチュロースとを50:50の
割合で混合した後、その混合物を、実施例1で使用した
のと同じ粉砕装置により粉砕して粉糖を製造した。この
粉糖を用いて、表7に示される配合に基づき常法でクッ
キーを試作した。クッキーのような菓子が製造される場
合のように、通常水を用いないでその製菓原料が混ぜ合
わせられる配合に対して結晶性の糖類が使用されると、
この結晶が生地の中に溶解しない状態で残り、その糖が
果糖のように熱に弱い糖である場合には、焼かれる時に
分解して着色成分を生ずる結果、出来上がったクッキー
に斑点が現れ、さらにその糖が果糖のように還元性を有
する糖であればメーラード反応を伴って、その着色の傾
向は一般にますます強くなるけれども、本実施例で製造
されたクッキーは斑点を生ずることなく外観が奇麗で、
しかも美味しいクッキーであった。
表7 小麦粉 150g バター 100 還元イソマルチュロース 50 果糖 50 卵黄 30 ベーキングパウダー 1.5 〔発明の効果〕 以上述べた説明から明らかなように、本発明による
と、吸湿性が非常に強いフラクトースと、甘味度が低く
ても非う蝕性であるイソマルチュロースまたは還元イソ
マルチュロース、あるいはこの両者とから、これらの成
分の有利な特性がそれぞれ生かされた、優雅の甘味を十
分に備え、かつ保存中にも固結を起こし難いサラサラと
した、食品用甘味料として利用するのに便利であるのは
勿論のこと、製菓原料としても利用するのに適した、取
扱いし易い粉糖が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A23L 1/22 - 1/237 A23L 1/24

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フラクトースと、イソマルチュロースおよ
    び還元イソマルチュロースのうちのいずれか一方または
    双方とからなる粉糖の製造方法であって、フラクトース
    にイソマルチュロースおよび還元イソマルチュロースの
    うちのいずれか一方または双方を添加し、そしてその結
    果得られた混合物を粉砕することを特徴とする、前記粉
    糖の製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の方法によって得られた粉糖
    を食品用甘味料または製菓原料として利用する方法。
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