JP2834173B2 - 走査型トンネル音響顕微鏡 - Google Patents

走査型トンネル音響顕微鏡

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JP2834173B2
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    • Y10S977/86Scanning probe structure
    • Y10S977/861Scanning tunneling probe

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、走査型トンネル顕微鏡の改良に係り、特に
試料内部の格子の歪み等を観察するのに好適なように改
良された走査型トンネル音響顕微鏡に関する。
【従来の技術】
従来の走査型トンネル顕微鏡(以下、これをSTMと略
称する)については、例えば、特開昭61−220260号公
報,特開昭61−206148号公報、あるいは、アプライド
フィジィクス レターズ,40(2)1982年,第178頁から
第180頁(Appl.Phys.Lett,40(2)1982,pp.178−180)
において論じられている。 STMの原理的構成は次のようなものである。すなわ
ち、タングステン針を導電性試料の表面に接近させ、両
者の間にトンネル電流を流し、このトンネル電流を一定
に保つように針と試料との間隔を調節しながら、針ある
いは試料を走査する。これにより、試料表面の形状情報
が得られる。
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術においては、主として試
料表面の凹凸などの形状情報を得ることについて述べら
れているのみで、試料内部の情報を得ることおよびその
ための具体的手段については提示されていない。また、
試料が絶縁体である場合についての配慮もなされていな
い。 本発明の目的は、結晶試料内の歪あるいはクラック等
の、従来のSTMにおいては観察できなかった試料内部の
情報を得ることにある。 また、本発明の他の目的は、STM測定中の針と試料と
の間隔(真空ギャップ)の測定や絶縁体表面形状の観察
をも可能ならしめることにある。
【課題を解決するための手段】
上記目的は、試料に入射されるトンネル電流を周期的
に増減させる(変調させる)ことにより発生ずる試料内
部の歪波を、ピエゾ板より成るトランスデューサで検出
することにより達成される。 真空ギャップの測定及び絶縁体表面の観察は、針を試
料表面に接触させることにより試料に歪を生じさせ、こ
れを検出することにより達成される。
【作用】
トンネル電流を変調させることにより試料内に発生す
る歪波の大きさ及び位相は、試料内の物理的情報を反映
しているため、これらの分布を示す画像が得られる。 また、針が試料表面に対し数オングストローム以下の
距離に接近すると両者の間に働く原子間力により試料に
歪が発生する。この歪の検知により、針と試料表面との
距離がわかるので、STM測定時の真空ギャップの測定及
び絶縁体表面構造の観察が可能となる。針と試料の間に
働く原子間力を、歪波として遠方に伝播させ、これをト
ランスデューサあるいは別途に設けたSTM等で検出する
ことにより、引力と斥力との識別及びその大きさまで知
ることができる。
【実施例】
以下、本発明の一実施例を第1図により説明する。導
電性試料1は、導電性ブロック2の表面に貼り付けら
れ、該ブロック2の裏面には、ピエゾ板3,4が貼り付け
られている。ピエゾ板3,4は、分極方向が互いに逆向き
である以外は、大きさ及び材質は同一のものである。こ
の2枚のピエゾ板3,4に誘起される電圧vP1,vP2は、差
動アンプ5で引き算され、差分出力ΔvPがロックインア
ンプ6に入力される。 先端を鋭利に尖らせた金属針11には電源7により直流
電圧vdが与えられ、該針11を試料1の表面に接近させる
と両者間にトンネル電流iが流れる。このトンネル電流
iは電流計8により検出され、その検出信号Siはサーボ
回路9に入力され、該サーボ回路9は駆動信号Svを出力
して微動機構10を動作させることにより、針11と試料1
との間隔を調整し、トンネル電流iの直流成分を一定に
保つように動作する。走査回路12は走査信号Shを出力し
て微動機構13により針11を試料面と平行な面内で2次元
的に走査する。微動機構10への駆動信号Svを、微動機構
13への走査信号Shとの関係において、ディスプレイ14に
表示することによりSTM像が得られる。 発振器15からの交流電圧vfもまた、針11に前述の直流
電圧vdに重畳して与えられ、この交流電圧vfは、同時に
ロックインアンプ6のリファレンス信号となる。ここ
で、発振器15からの交流電圧vfの周波数はピエゾ板3,4
の厚さ方向の共振周波数であり、サーボ回路9の時定数
よりも高い。これによって、発振器15からの交流電圧vf
によって変化するトンネル電流iの交流成分にサーボ回
路9は追従せず、したがってトンネル電流iは交流電圧
vfの周波数で変調される。 試料1に入射されるトンネル電流量により、試料中に
生じる歪の大きさが変化するため、試料表面に発生した
歪は歪波となって試料中およびブロック2中を伝播し、
ピエゾ板3,4を歪ませる。2つのピエゾ板は、互いに分
離方向が逆であるため、出力電圧は互いに逆極性であ
る。このため、ピエゾ板3,4の誘起電圧vP1,vP2を差動
アンプ5により引き算処理することにより、誘導ノイズ
はその大部分がカットされる。ロックインアンプ6は、
差動アンプ5の出力信号の振幅ΔvPと該出力信号の位相
の交流電圧vfの位相に対する位相ずれΔφとを出力で
き、これを走査信号Shとの関係においてディスプレイ14
上に表示できる。これが本発明で言うところの走査型ト
ンネル音響顕微鏡像である。 次に、歪の発生原因について簡単に説明する。半導体
結晶中に生じる電気的歪は、すでに1961年、フィジルス
キ(T.Figielski)により論じられている(Phys.Statu
s.Solidi.Vol.1,306(1961))。さらに、近年スターン
(R.G.Stearns)らによって、電気的歪と熱的歪との大
きさの比較がなされた(Appl.Phys.Lett.Vol.47,1048
(1985年)。光により励起された電子−正孔対のエネル
ギーが最低となるように結晶格子間隔が変化する。歪の
大きさは、dEg/dP(Egは禁制帯のエネルギー幅、Pは圧
力)及び電子−正孔対の密度に比例した量である。 STMにおいては、電子−正孔対ではなく、電子あるい
は正孔のみを半導体試料中に高密度に注入する。このよ
うな現象による歪は、いまだ詳しくは論じられていない
が、例えば電子を伝導帯に高密度に注入した場合におい
ては、格子間隔の変化に対する伝導帯下端のエネルギー
レベルの変化の割合が重要であり、正孔を価電子帯に多
く注入した場合においては、価電子帯上端及び下端のエ
ネルギーレベルの変化の割合が歪に大きく寄与する。 すなわち、歪波の大きさ及びその位相(例えば、正孔
を注入した場合、膨張するか収縮するか)を調べること
により、電子準位(バンド)構造がわかり、ひいては、
結晶内応力による格子間隔のずれを知ることができる。 分子線成長などの手法により、格子間隔の異なる物質
を多数積層して製作される半導体素子の格子間隔の不整
による内部応力の分布及び不純物の打ち込みによる結晶
内応力の分布などの測定に最適である。 電源7の電圧をmVオーダに設定して、半導体試料を観
察する場合には、ペルティエ効果による熱的歪が観測さ
れる。例えば、金属の針から試料に電子を注入すれば、
n型半導体では吸熱(収縮)がおこり、p型半導体では
発熱(膨張)がおこる。すなわち、p型とn型ではロッ
クインアンプ6からの位相ずれ出力Δφの極性が逆転す
るので、両者を明確に識別することができる。また、試
料内部にpnジャンクションがあり、ここを電流が流れる
とペルチェ効果がおこる。これにより、試料内部のジャ
ンクションについての情報が得られる。 電源7の電圧をより高く設定すると、試料内の抵抗に
よる発熱が生じる。これは、トンネル電流の向き及び試
料の電気的性質によらず、常に発熱(膨張)する。この
場合の歪発生のメカニズムは電子線超音波顕微鏡の場合
とほぼ同様であり、得られる像のコントラストも似通っ
ている。しかし、低い電圧で大きい電流を狭い領域に注
入できるトンネル音響顕微鏡の方が分解能に優れる。電
子線超音波顕微鏡は、応用物理,第51巻,第2号(198
2),205頁〜209頁に延べられている。 次に、STMおよび原子間力顕微鏡(Atomic Force Micr
oscope;AFM)を応用した歪波の検出方法を示す。STM及
びAFMは、試料表面の原子オーダの凹凸を検出できるた
め、非常に微小な振幅の歪波の検出にも応用できる。構
成の一例を第2図に示す。試料1中の破線は、ある時点
における歪波の最大振幅、一点破線は振幅0の位置を示
す。電流回路58,59により針17,18と試料1との間には適
当な電圧が加えられ、それぞれの針と試料との間に流れ
る電流(トンネル電流)i1,i2が計測される。帰還回路
60,61は、この電流値i1,i2がそれぞれ一定になるよう
に微動機構19,20を伸縮させ、その結果針17,18と試料1
との間隔が一定に保たれる。移動機構21,22の働きによ
り、針11,17,18はほぼ一直線上に設定され、かつ針17,1
8の間隔は試料1の表面波の半波長に設定される。試料
1端部には表面波吸収剤が塗布されており、表面波の反
射は起こらないよう考慮されている。この方法による
と、表面波の振幅に対する量が針17,18の変位、すなわ
ち帰還回路60,61の出力信号Sv1,Sv2として検出され
る。針17,18の振幅の比較により、波の減衰係数がわか
る。これにより、歪の発生源(針11近傍の試料表面)で
の振幅が推定でき、トンネル電流iの注入量に対する歪
の絶対量がわかるので、試料1の弾性的電気的性質が判
明する。 移動機構21,22による針17,18の位置決めは、針17,18
の変位の位相差が180°となるようにすればよい。これ
により、両者の間隔は表面波の半波長となり、表面波の
速度もわかる。針11の走査による画像取得は、この後行
われる。 第1図のピエゾ板3,4の出力電圧に変わり、針17,18の
変位信号(帰還回路60,61の出力信号Sv1,Sv2)が差動
アンプ5に入力される。歪波検出手段以外の機能,構成
は、第1図と同様である。発振器15の周波数が高く、針
17,18が追従しない状態においては、電流回路58,59の出
力信号(トンネル電流値i1,i2)が、差動アンプ5に入
力される。 試料1に電流を流すことなく試料表面の波を検出する
には、AFMを用いる(第3図)。薄い金属板より成るカ
ンチレバー29の一方の端に絶縁物製の針30が取り付けら
れ、他方の端は導電性の枠31に固定されている。枠31に
は微動機構32と導電性の針33が取り付けられ、針33とカ
ンチレバー29との間には電流回路62により電圧が印加さ
れ両者の間の電流i′が計測される。帰還回路63は、こ
の電流i′が一定になるように微動機構32を伸縮させ、
カンチレバー29と針33との間隔を一定に保つ。針30は絶
縁体であるので、試料1に電流は流れ込まない。針30と
試料1との間には、弱い原子間力(斥力)が働いてい
る。 試料表面波は、針30の変位を介して針33の変位として
検出される。帰還回路63の出力信号(針33の変位信号)
Sv′が、第1図におけるピエゾ板3あるいは4の起電
力、あるいは第2図における帰還回路60あるいは61の出
力信号に対応するものである。 ピエゾ板による歪波の検出とSTM及びAFMによる検出と
を比較すると、前者は高い周波数まで検出できるのに対
し、後者は非常に微小な振幅の波が測定でき、かつ歪発
生源での歪量が容易に推定できる。 次に、トンネル音響顕微鏡を応用した測定例を第1図
の構成を引用しながら述べる。 導電性の試料1表面に絶縁性の被膜35がある表面をST
Mで観察する様子を第4図に示す。針11と試料1との間
には一定の電圧が印加され、トンネル電流が一定になる
ように針11は図中の破線で示すような軌跡を描く。被膜
35と真空との誘電率の差により、針11の軌跡は被膜35の
形状をわずかに反映している。しかし、被膜35の厚い所
では、針11が被膜35の凸部に衝突する。このとき、大き
な歪波が発生し、第1図中のピエゾ板3,4からは、パル
ス状の強い信号が出る。このパルス発生の位置を記憶し
ておくことにより、STM像上での被膜35の厚い場所がわ
かる。 針11と試料1との接触がおこると針先の変形によりト
ンネル電流の流れる場所が変わり、STM像が不連続にな
り、かつ再現性もそこなわれる。そこで、接触がおこる
と、電源7の電圧vdを上げ、サーボ回路9の働きにより
針11と試料1とのギャップをひろげる。これにより、針
11と試料1との間には、常に真空ギャップが存在し、再
現性良くSTM像が得られる。電源7の電圧vdを上げる代
りに、トンネル電流iの設定値を小さくしても同様であ
る。 試料表面に急峻な段差がある場合、サーボ回路9の応
答速度が十分でないと衝突が起こる。このときには、走
査速度を遅くすることにより衝突をさけることができ
る。 以上は、針と試料との間に働く力による歪の検出を、
衝突防止の目的に応用した例を示したが、真空ギャップ
の測定及び絶縁体の観察にも応用することができる。こ
れは第5,6図により説明する。第4図に示したような絶
縁性被膜35の存在する試料1表面の観察を考える。第6
図中の走査回路12は針11を試料面1に沿いラスタースキ
ャンする。さらに走査回路12からの走査信号Shにより画
素毎にサーボ回路9の出力信号Svはホールドされ針11は
停止する。次に、パルス発振器36からのパルス信号Spが
サーボ回路9の出力信号Svに加えられ、パルス高に応じ
て針11を試料1に近づける。第5図に示すように、時間
とともにパルスSpのパルス高は増し、あるパルス番号の
ときに針11は試料表面に接触する。この際発生する歪
は、針37,微動機構38,帰還回路39,電流回路40より成るS
TM方式の歪検出系により検出される。歪量は、帰還回路
39の出力信号Sv″として、波高分別器41に出力される。
波高分別器41は、針11と試料1とが接触したときの大き
な信号が入力された際、パルス信号Sgをゲート42に出力
する。このときゲート42は開き、その時の発振器36の出
力パルスSpの波高値がメモリ43に入力される。例えば、
5番目のパルスで針11と試料1とが接触したときには、
ゲート42は5番と6番とのパルスの間の時間に開くが、
発振器36からゲート42への出力パルスはパルス間隔の時
間分遅延されており、5番目のパルスがメモリ43に入力
されるようになっている。ゲート42が開かれると同時に
発振器36は出力を止め、6番目のパルスは出力されな
い。波高分別器41の出力パルスSgは走査回路12にも入力
され、サーボ回路9のホールドを解除し、次の一画素分
の距離だけ針11を走査する。第5図は、このような方法
で走査を行い、各位置においてそれぞれ5,4,3番のパル
スがメモリ43に記憶された状態を示す。このようにして
記憶されたパルスのパルス高(または、パルス番号)が
真空ギャップに対応していることがわかる。 この測定方法により、真空ギャップが測定でき絶縁性
被膜の厚さあるいは試料の電子状態が判明する。 サーボ回路9のホールド時において、針11を試料1に
近づけるに従いトンネル電流iは増大し、これによる歪
発生は真空ギャップ測定の誤差要因となる。このため、
サーボホールド時には、同時に電源7の電圧も0とし、
トンネル電流を流さないようにする。 しかし、トンネル電流を流した場合と流さない場合で
の真空ギャップ値の比較をすることにより、トンネル電
流による試料の歪量が測定できる。また、電源7の電圧
値vdを一定に保ったときの接触時のトンネル電流値は、
絶縁性被膜の厚さあるいは試料表面の導電性を反映する
ので、表面観察の際には有益な情報であるので、トンネ
ル電流信号Siをゲート42を通してメモリ43に格納するこ
ともできる。 試料1と針11との間のギャップ測定のための針11の変
位をギャップ電圧(試料1と針11との間の電圧)の変調
により行い、サーボ回路9を常に働かせることによりト
ンネル電流を一定に保てば、上記の歪の影響はなくな
る。この構成を第7図に示す。歪検出系は、試料1表面
に取り付けられたピエゾ板64,アンプ65である。このよ
うに、ピエゾ板64を試料1の表面に取り付けることによ
り、歪波検出効率は向上することが多い。試料材質にも
依存するが歪エネルギーの大部分が表面を伝播するため
である。 発振器36からは、第5図と同様のパルスSpが出力さ
れ、ギャップ電圧vdに加えられる。このパルスSpはギャ
ップ電圧vdとは逆極性であり、パルスSpが加えられると
ギャップ電圧は減少する。このとき、トンネル電流iを
一定に保つため、サーボ回路9は針11を試料1に近づけ
る。パルスが大きくなるにつれ、針11は試料1に近づ
き、あるパルス高のとき、針11は試料1に接触し、発振
器36は出力を止める。接触したときのサーボ回路9の出
力信号値SvCは、波高分別器41からのゲート信号Sgでゲ
ート42が開くことによりメモリ43に取り込まれる。一
方、一画素分走査した直後のパルス高0のときのサーボ
回路9の出力信号値Sv0は、走査回路12からの走査信号
Shでゲート42が開くことにより同じくメモリ43に取り込
まれる。前者の信号SvCは真の試料面を表わし、後者の
信号Sv0は、STM像信号としての針11の先端位置を表わ
す。両者の差SvC−Sv0が、真空ギャップ値に対応す
る。 上述のギャップ測定方法を応用すると、第8図の如く
して絶縁体の観察が可能である。その場合の装置構成と
しては、第6図中の電源7,電流計8,サーボ回路9が不要
であり、発振器36の出力パルス信号Spが直接微動機構10
に入力される。歪の検出方法は、第6図と同様STM方式
でもよいが、その場合は針37周辺の試料表面は金を蒸着
するなどして導電性をもたせる必要がある。第8図のよ
うにAFM方式を用いれば、試料表面の導電性化処理の必
要はない。AFM方式は、第3図と同様であるので説明は
省略する。 次に、第8,9図を用いて動作の説明をする。第8図中
の発振器36からは第5図に示したパルスSpが微動機構10
へ出力され、針11は試料1に近づく。最大パルス高でも
歪が検出されない場合には、発振器36から粗動機構制御
部45へ信号が出され、粗動機構46は制御部45からの制御
信号Svtを受けて最大パルス高以下の距離だけ針11を試
料1に近づける。この状態から、発振器36は再びパルス
Spを出力する。この手段で、針11は試料1に近づき、あ
るパルス高のとき歪が検出されると、この番号がメモリ
43に記憶され、その直後、発振器36の出力パルスSpは0
となり、針11が引っ込む。ついで針11は次の一画素分の
距離だけ走査回路12,微動機構13により走査され、各画
素において、歪発生時のパルス番号が記憶される。 第9図には、針先の原子と試料表面原子との間に働く
力を示した。針11を試料1に近づけていくと、図中イの
距離までは引力が働き、これ以上近づくと斥力となる。
最初に観測される歪は引力であり試料表面がもちあが
り、さらに高いパルスでは斥力により表面が下がる。こ
の様子を第8図に破線で示す。引力か斥力かにより、検
出される歪信号の位相は逆転する。それぞれの状態での
パルスSpの番号を一画素毎に記憶することにより、吸着
原子や化学的に活性な場所の影響をより強く反映する引
力の分布と原子位置を強く反映する斥力の分布とを同時
に得ることができる。波高分別器44のレベル設定によ
り、検出される歪の大きさすなわち原子間力の強さを選
択できる。 第10図は、超音波による試料内部観察の実施例を示
す。基本的構成はSTMと同様である。電源7、電流計
8、サーボ回路9、微動機構10,13、走査回路12によ
り、トンネル電流iを一定に保ちながら針11を走査す
る。針11の根元には圧電振動子48が取り付けられ、該圧
電振動子48には該圧電振動子の共振周波数に等しい周波
数の高周波電圧vfが発振器15により印加される。それに
より針11は試料面に対し垂直方向に振動し、針11と試料
1との接触点から超音波が試料内を伝播する。この超音
波振動を、ピエゾ板49,50及び51,52と差動アンプ53,54
により検出する。波長が短いため、ピエゾ板49と50の出
力信号vP11とvP12との間、およびピエゾ板51と52の出力
信号vP21とvP22との間には、それぞれわずかではあるが
位相差が生ずるが、遅延器55,56で位相差は補償され
る。差動アンプ53,54の出力信号ΔvP1,ΔvP2は2チャ
ンネルロックインアンプ66に入力される。ロックインア
ンプ66のリファレンス信号としては発振器15の出力信号
vfを用いる。ロックインアンプ66の出力信号ΔvP1,Δv
P2は、演算回路67へ入力され、そこで例えば引き算さ
れ、その引算結果ΔvPがメモリ43へ格納される。 針11を図中右から左に走査する場合を考える。試料1
中には、図示したような欠陥があり、超音波を反射,散
乱する。最初の破線の位置では、差動アンプ53の出力信
号ΔvP1は差動アンプ54の出力信号ΔvP2よりも大きく、
実線の針の位置ではΔvP1とΔvP2は等しく、最後の破線
の針の位置では差動アンプ53の出力信号ΔvP1の方が差
動アンプ54の出力信号ΔvP2よりも小さくなる。2個の
差動アンプの信号強度の差ΔvPは、欠陥の位置を反映
(微分形)していることがわかる。 分解能を向上させるために非常に高い周波数で振動さ
せているため、針11の振動によるトンネル電流iの変化
を電流計8は計測できず、従ってSTMフィードバック系
は何ら影響を受けない。 本実施例においては2個の検出系について延べたが、
二次元像を得るためには4個の検出系を設け、それらの
信号強度の比較を行う必要がある。ピエゾ板は、できる
限り面積の小さいものを用いる。 第11図には、STMの撮像と同時に真空ギャップを連続
的に測定できる装置構成を示す。STM関係のコンポーネ
ントの記載は省略した。トンネル電流が一定に保たれて
いる状態で圧電振動子48を共振させる。針11と試料1と
の接触による歪波の大きさはロックインアンプ6の出力
信号ΔvPとして検出される。この信号ΔvPが一定になる
ようにサーボ回路57は発振器15の出力電圧vfの振幅を調
整する。この振幅が真空ギャップに対応する。発振器15
からロックインアンプ6へ出力されるリファレンス信号
vf′は常に一定の振幅である。圧電振動子48の共振点は
STMのフィードバック系よりも高い周波数にあり、STMに
影響を与えることがないのは前記実施例の場合と同様で
ある。 絶縁体試料の観察には、第12図の構成を用いる。発振
器15の出力電圧vfは一定である。ロックインアンプ6の
出力信号ΔvPが一定になるようにサーボ回路9は微動機
構10を動かし、針11と試料1との間隔を調整する。微動
機構10の変位量Svを微動機構13の変位量Shに対応して、
ディスプレイ68に表示することにより絶縁物試料1の表
面形状が得られる。 通常、ロックインアンプ6の出力信号ΔvPを小さい値
で一定に保つと引力による像が得られ、大きい値を設定
すると斥力による像となる。引力と斥力との明確な識別
は、ロックインアンプ6の位相出力によりなされる。引
力と斥力とでは位相が逆転するためである。 上記2つの実施例においては、第5,6,7,8図に挙げた
方法に比べ、撮像時間が短い。常に針11を振動させてい
るため、サーボ回路9をホールドする必要がないためで
ある。さらに、圧電振動子48の共振状態を用いるため、
小さい電圧で十分な変位が得られる。 本発明のさらに具体的な一実施例を第13図により説明
する。先端を鋭利に尖がらせた針69は、ピエゾ振動子70
により先端方向に振動させられる。この振動周波数は、
発振器71と72により設定され、それぞれf1,f2であり、
それぞれの出力電圧vf1,vf2は加算器73により加算さ
れ、ピエゾ振動子70に印加される。f1,f2は、歪検出用
の圧電板74の共振周波数であるが、振動モードのちがい
により、その周波数は1桁以上異なる(f2>f1)。弾性
支持板93はピエゾ振動子70の振動がステージ94を伝播
し、圧電板74に到達することを防止するためのものであ
る。試料75は圧電板74上に直接貼り付けられている。シ
ールドボックス76は、電気的ノイズ遮断のためのもので
あり、シールドボックス76内にはプリアンプ77が設けら
れている。圧電板74の起電力vPはアンプ78でも増幅さ
れ、2個のバンドパスフィルタ79,80により、それぞれf
1,f2の周波数成分のみが通過せしめられる。これらの
バンドパスフィルタ79,80はディジタルフィルタであ
り、通過させる周波数幅は非常に狭く応答速度は速い。
整流回路81,82はバンドパスフィルタ79,80を通過してき
た交流電圧を整流し、直流電圧v1,v2として出力し、該
出力直流電圧v1,v2は帰還回路83およびメモリ84へ入力
される。 針69と試料75との間には電源89により直流電圧vdが印
加されており、両者の間に流れるトンネル電流iは電流
計90により計測され、電流計90の出力信号Siがメモリ84
へ入力される。 帰還回路83は、入力信号v1あるいはv2あるいはSiを、
あらかじめ設定された値になるようにz方向ピエゾ素子
85を伸縮させる。帰還回路83への入力信号の切り換え
は、スイッチ91により行う。 走査回路86は、走査信号Shを出力してx方向ピエゾ素
子87、y方向ピエゾ素子88を伸縮させることにより、針
69を試料75に沿って2次元的にラスター方式で走査する
(だだし、図ではx方向ピエゾ素子87とy方向ピエゾ素
子88への走査信号を分けて示すことを省略している)。
x,y,z方向ピエゾ素子87,88,85の一端は枠99に固定され
ており、他の一端が一点で交わるトライポット構造をと
っている。 メモリ84には、走査回路86の出力信号Sh、すなわち、
試料75上の針69のx,y平面内位置に対応して、v1,v2,Si
及び、帰還回路83の出力信号Svが記録される。v2とSi
は、発振器71の出力電圧vf1に対応しても記録される。 針69と試料75との間に何らかの力が働いた状態では、
針69の振動が試料75へ伝わり圧電板74の起電力vP(さら
には、その周波数成分v1,v2)として検出される。まず
第1に原子間力について説明する。この場合にはvdはOV
に設定する。第14図は、整流回路82の出力信号v2の典型
的な測定例を示す。発振器72の出力信号vf2による針69
の振幅は、0.1nmから最大でも数nmと小さい。一方、発
振器71からの出力信号vf1による針69の振幅は、第14図
中AからBの距離である。整流回路81の出力信号v1は、
帰還回路83によるzピエゾ85の伸縮により、一定に保た
れているため、A点,B点は図示した位置に保たれる。 第14図中、B〜Cまでは、引力の大きさを示す。針69
がC点よりも試料75に近づくと急激に斥力が働く。C点
からv2がいったん減少する原因は、引力と斥力とによる
起電力の位相差が180°あること及び、原子間力も引力
から斥力に変わるさい0になるからである。 バンドパスフィルタ80,整流回路82のかわりに、ロッ
クインアンプ92を用いると、振幅だけではなく、位相の
情報も同時に得られるため、第15図に示すような、原子
間力の分布が得られる。 メモリ84には、試料75上一点毎の原子間力分布(試料
75と針69との間隔に対応したv2あるいはロックインアン
プ92の出力信号v2′の値)が記憶されると同時に、z方
向ピエゾ素子85の変位量に応じた信号Svが帰還回路83か
ら入力され記憶される。これら2つの情報は、x,y走査
回路86からの走査信号Shに対応して記憶されるため、試
料面上の二次元的分布が得られる。これによって、原子
間力は三次元的な分布が得られる。帰還回路83からの信
号Svは試料75の表面形状をあらわす。原子オーダの分解
能が得られる。 電源89の電圧vdを適当な値に設定し、トンネル電流i
の測定信号Siを出力信号v2と同時に記録することによ
り、電気的性質をも知ることができる。例えば、vdを数
vに設定すれば、電界放射共鳴(Field Emission Reson
ance)が観察される。これは、vf1(探針69と試料75と
の間隔)に対するトンネル電流iが振動する現象であ
り、電流の波長及び位相を反映する。このことについて
は、フィジカル・レビュー・レターズ、1985年,第55
巻,第9号,第987〜990頁(Physical Review Letters
Vol.55,No.9,1985,987〜990)に述べられている。 電界放射共鳴測定時には、発振器72の出力vf2は、0
に設定する方が望ましい。 原子間力の三次元分布を得ることにより、表面近傍原
子の結合状態を、試料の導電性にかかわりなく知ること
ができる。また、試料表面の吸着分子の結合状態、吸着
分子の種類,吸着による試料表面状態の変化なども知る
ことができる。 本実施例は、化学反応を研究するうえで非常に重要な
手段である。例えば、試料75上に任意の物質を塗布し、
この物質の特定の部位に結合する物質を針69に塗布し、
三次元の原子間力分布をとる。結合部位は、原子間力
(引力)のひろがりが大きく、その力の強い位置である
ので、その位置を知ることができる。さらに、針69に白
金などを用いれば、その触媒効果が判明する。 スイッチ91をハの位置にし、整流回路82からの信号v2
が一定になるようにz方向ピエゾ素子85を伸縮させれば
1回の走査では、帰還回路83内で設定される特定の大き
さの原子間力がつくる曲面のみが得られる。例えば、第
14図中、D点でのv2の値を保つように針69のz方向位置
を制御すれば、引力の分布が得られ、A点に設定すれ
ば、斥力の分布が得られる。斥力分布は、ほぼ格子点
(原子位置)に対応する。引力のひろがりがひろい場所
は、化学的に活性かあるいは吸着分子が存在する位置で
あり、斥力の分布に対応させることにより、容易に各原
子の引力のひろがりを判断できる。vdを適当に設定し、
iを同時に記録することにより、試料75の電気的特性を
得ることができる。 次に、針69と試料75との間に磁力が働く場合について
説明する。針69は、強磁性体よりなり、電界研磨によっ
て先端径を〜0.1μmに尖がらせたものを用いる。観察
すべき試料75の情報は、磁性体の磁区構造及びその表面
形状である。スイッチ91はイの位置にあり、v1が一定に
保たれることにより帰還回路83からのメモリ84への出力
信号Svは試料表面形状を表す。 原子間力の到達距離は1nmから最大でも10nm程度であ
るのに対し、漏れ磁場は通常、これよりもはるかに遠距
離まで存在する。そのため、vf1による針69の振動が磁
力のみを介して圧電板74の起電力v1成分を誘起せしめ
る。しかし、この状態では試料75表面形状は得られない
ので、帰還回路83で一定に保つべきv1の値(例えばv1C
は、原子間力(斥力)を感じなければ発生しないよう
に、十分大きな値に設定する。これにより、xy走査回路
86からの走査信号Shに対応して記録される帰還回路83か
らの信号Svは、表面形状を表わす。 発振器71からの交流出力電圧vf1に対応して変化する
針69と試料75との間隔に対する、整流回路82からの出力
信号v2は、試料75の表面に垂直方向の磁力分布(磁場の
微分係数)を表わす。これをxy走査回路86の走査信号Sh
に対応して記録することにより、3次元の磁力分布が得
られる。 整流回路82の応答速度を周波数f1程度まで下げること
により、v2は試料75の表面に垂直方向の磁力分布を平均
化した値となり、垂直方向分解能はなくなるが、磁区構
造の特定は可能である。 また、xy走査回路86の一画素毎の走査信号に対して、
帰還回路83からz方向ピエゾ素子85への出力信号Svをホ
ールド(その時点の値を保つこと)し、さらにvf1の値
も一定の電圧vf1Cにホールドする。そのときの針69の位
置でのv2の値を記録する方法もとられる。この場合、設
定されるべき電圧vf1Cにより針69と試料75との間隔は決
定され、この位置での磁力強度がv2として得られる。こ
のためには、針69と試料75との間に原子間力が働かない
ような位置に針69の位置をホールドすることが必要であ
る。ホールド中に、vf1Cを変え、各々の値でのv2を記録
すれば、試料75の表面に垂直方向の磁力分布が得られ
る。この手法は、磁力測定以外にも広く応用でき、バン
ドパスフィルタ80,整流回路82,メモリ84等の電気回路系
の応答速度が遅い場合に便利である。 第15図に示すように、ロックインアンプ92からの情報
v2′は、発振器72からの出力信号vf2に対する、圧電板7
4の起電力v2(周波数f2成分)の位相情報をも得られる
ので、この位相情報から磁力線の方向をも特定できる。
ただし、この場合、試料75からの漏れ磁場で磁圧が変化
しないような磁性材で針69を形成する必要がある。この
針69を装置に取り付ける前に、先端方向の外部磁場中
で、キュリー温度以上に加熱した後、室温にもどす。こ
れにより、針69先端の磁圧は外部磁場方向(先端方向)
にそろう。針69と試料75との間に引力が働いた場合は、
試料75の漏れ磁場は、針69先端方向の磁場成分をもち、
斥力の場合には逆方向の磁場成分をもつことが判る。 導電性試料の場合は、スイッチ91をロの位置として、
試料75表面をなぞる機能を従来STM方式とし、単一の周
波数f2のみで針69を振動させてもよい。電源89により針
69と試料75との間に電圧vdを印加し、電流計90により両
者の間に流れるトンネル電流iを計測する。トンネル電
流iが一定になるように、帰還回路83はz方向ピエゾ素
子85に電圧Svを加える。これによって、針69と試料75と
の間隔は制御され、xy走査回路86とx,y方向ピエゾ素子8
7,88の働きにより針69を走査すると、針69は試料75面を
なぞり、メモリ84には試料75表面形状が記録される。 STMでは、通常針69と試料75との間隔は1nm程度に保た
れているといわれている。発振器72からの交流電圧vf2
がピエゾ振動子70に印加され、それにより針69が振動す
るが、その振幅は1nm以下におさえられ、針69と試料75
との間には強い原子間力(斥力)は働かない。針69の振
動を試料75に伝達させる力は、主として磁力であり、xy
走査回路86からの走査信号Shに対応する圧電板74の起電
力v2は、試料75表面の磁力分布を示す。 本実施例においては、針69と試料75とが極めて接近し
た状態での磁力分布が得られるため、分解能が高い。 第16図には、電気的力を測定するための装置構成を示
す。発振器71からの交流電圧vf1をピエゾ振動子70に印
加し、針69を振動させ、圧電板74の起電力v1を一定に保
つように帰還回路83によってz方向ピエゾ素子85を伸縮
させる。このためのフィードバック系は、第13図の場合
と同様である。本実施例においては、発振器72からの交
流電圧vf2は直流電圧vdに重畳させて針69に印加され
る。これにより針69と試料75との間には、周波数f2で変
化する電場がつくられる。試料75に電荷がトラップされ
ていない限り、両者の間には電界強度に応じた引力が働
く。針69には、電源89からの任意の直流電圧vdがvf2
加算され印加される。電圧計97により針69の電圧vtが計
測される。針69と試料75との間に電流が流れなければ、
vtは〜(vd+vf2)となる。電流計98は針69と試料75と
の間の電流を計測する。 試料75が金属の場合には、電界は針69と試料75との間
にのみ存在する。抵抗R95とコンデンサC96とは、試料75
と針69とが強く接触した際に、両者の間に大電流が流れ
ることを防止するためのものである。歪を発生させる電
気的引力は、針69と試料75との静電容量及び電圧に依存
する。このため、走査信号Shに対するv2の分布は、試料
(金属)75表面に形成された酸化層(絶縁層)の厚さ等
を反映したものになる。 試料75が半導体試料の場合には、試料75の内部にも電
界は存在し、さらに針69との間の静電容量も電源89の電
圧値vdによって、および発振器72からの電圧vf2の周波
数f2で変化する。また、表面酸化層近傍には、電荷がト
ラップされている。従って、v2は半導体の多数電荷担体
の種類(例えば電子かホールかの区別)、その密度分
布、表面酸化層近傍にトラップされた電荷等の情報を与
える。このためには、xy走査回路86からの走査信号Sh,v
f1およびvtそれぞれに対するv2の分布をメモリ84へ記録
する必要がある。 絶縁体試料の場合には、試料75の厚さを非常に薄くす
る必要がある。vf2及びvtによる電場が、針69先端から
試料75裏面(圧電板74表面)の基準電位(アース電位)
の広い領域にわたり存在するため、電気的力が弱くなる
と同時にv2の空間分布が得られにくいためである。v2
試料75の誘電率を反映する。 本実施例においては、針69と試料75との間に働く力を
検出しているため、静電容量を検出する手法に比べ、分
解能が高い。力の方が静電容量よりも針69と試料75との
間隔に敏感であるからである。 圧電板74は、試料75の表の面(針69が接する面)に取
り付ける方が感度があがるが、裏面に取り付けると試料
75の弾性的性質により歪信号(v1,v2等)の強度が大き
く異なるので、弾性的性質を知るためには有効である。
例えば、シリコンウェーハ上の化学的処理をほどこされ
た領域の特定などに便利である。 次に、圧電体薄膜の分域測定について説明する。第16
図の試料75として圧電体薄膜を取り付ける。周波数f2
交流電界の印加により、圧電体薄膜は伸縮し、その振動
はv2として検出される。この場合のv2は試料75の微小領
域の圧電定数等をあらわす。f2を圧電体薄膜の厚さ方向
の共振周波数に設定すれば、ごくわずかの薄膜の厚さ変
化でv2が変化するので、厚さ分布がわかる。ロックイン
アンプ(位相検波)を用いて、vf2に対する圧電板74の
起電力(周波数f2の成分)の位相差を検出すれば、分域
方向が特定できる。分域方向が180°異なれば、位相差
も180°異なるためである。 第17図には、探針100を試料75表面の電位測定のため
の電極として利用した例を挙げた。発振器72の出力電圧
vf2(周波数f2)はピエゾ振動子70に印加され、先端を
鋭利に尖がらせた金属の探針100を先端方向に振動させ
る。探針100と試料75との相互作用により試料75に発生
した歪は圧電板74の起電力として検出され、プリアンプ
77,アンプ78により増幅され、バンドパスフィルタ80に
入力される。バンドパスフィルタ80は周波数f2の成分の
みを整流回路82へ出力し、その振幅v2が整流回路82から
帰還回路83へ出力される。帰還回路83はz方向ピエゾ素
子85を伸縮させることによりv2をあらかじめ設定された
一定値に保つ。探針100の電位vtは電圧計101で計測さ
れ、ロックインアンプ92に入力される。ロックインアン
プ92の参照周波数はf2であり、探針100の電位vtの振幅
及び発振器72出力信号vf2に対する位相差が出力され
る。xy走査回路86はx方向ピエゾ素子87,y方向ピエゾ素
子88を伸縮させることにより探針100を試料75面に沿っ
て二次元的にラスター方式で走査する。この走査信号Sh
に対応して、帰還回路83の出力信号Sv及びロックインア
ンプ92の出力信号がvt′がメモリ84に記録される。 帰還回路83の出力信号Svの分布は、試料75表面形状を
表わす。ロックインアンプ92の出力信号vt′の分布は試
料75表面の電位分布を示す。例えば、圧電体薄膜試料に
おいては、ロックインアンプ92の出力信号vt′の振幅情
報は圧電定数を示し、位相情報は分極方向を示す。よっ
て、微小電子素子の動作状態での電位分布の測定に有効
である。
【発明の効果】
本発明によれば、内部応力などの結晶内部の情報が得
られる。 さらに、STM測定と同時に真空ギャップが測定できる
ので、試料の表面状態及び電子状態がわかる。 絶縁体表面の観察においては、従来のAFMでは得られ
なかった引力による像が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示すブロック図、第2図及
び第3図は歪波検出法を示す原理図、第4図はSTMでの
針の走査状態を示す模式図、第5図は真空ギャップ測定
の様子を示す模式図、第6図及び第7図はそれぞれ本発
明の他の一実施例を示すブロック図、第8図は本発明の
さらに他の一実施例及びそれにおける測定状態を示すブ
ロック図、第9図は原子間力を示す曲線図、第10図,第
11図及び第12図はそれぞれ本発明のさらに他の一実施例
を示すブロック図、第13図は本発明のさらに他の一実施
例を示すブロック図、第14図,第15図は第13図の装置構
成で得られた測定結果を示す曲線図、第16図,17図は、
それぞれ本発明の、さらに他の一実施例を示すブロック
図である。 1…試料、2…ブロック、3,4…ピエゾ板、5…差動ア
ンプ、6…ロックインアンプ、7…電源、8…電流計、
9…サーボ回路、10,13…微動機構、11…針、12…走査
回路、14…ディスプレイ、15…発振器、17,18…針、19,
20…微動機構、21,22…移動機構、29…カンチレバー、3
0…針、31…枠、32…微動機構、33…針、35…絶縁被
膜、36…発振器、37…針、38…微動機構、39…帰還回
路、40…電流回路、41…波高分別器、42…ゲート、43…
メモリ、44…波高分別器、45…粗動機構制御部、46…粗
動機構、48…圧電振動子、49,50,51,52…ピエゾ板、53,
54…差動アンプ、55,56…遅延器、57…サーボ回路、58,
59…電流回路、60,61…帰還回路、62…電流回路、63…
帰還回路、64…ピエゾ板、65…アンプ、66…ロックイン
アンプ、67…演算回路、68…ディスプレイ、69…針、70
…ピエゾ振動子、71,72…発振器、73…加算器、74…圧
電板、75…試料、76…シールドボックス、77…プリアン
プ、78…アンプ、79,80…バンドパスフィルタ、81,82…
整流回路、83…帰還回路、84…メモリ、85…z方向ピエ
ゾ素子、86…xy走査回路、87…x方向ピエゾ素子、88…
y方向ピエゾ素子、89…直流電源、90…電流計、91…ス
イッチ、92…ロックインアンプ、93…弾性支持板、94…
ステージ、95…抵抗、96…コンデンサ、97…電圧計、98
…電流計、99…枠、100…探針、101…電圧計。
フロントページの続き (72)発明者 保坂 純男 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (56)参考文献 特開 平1−169338(JP,A) 実開 平2−109205(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01B 7/34 H01J 37/28 G01N 37/00

Claims (22)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】先端を鋭利に尖がらした針と試料との間隔
    を接近させることにより両者の間にトンネル電流を流
    し、該試料表面を観察する走査型トンネル顕微鏡におい
    て、該針の先端近傍の試料に歪波を発生させる歪波発生
    手段と、該試料あるいは該試料の近傍に該試料内に発生
    した歪波を検出する手段を設けたことを特徴とする走査
    型トンネル音響顕微鏡。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項記載の走査型トンネ
    ル音響顕微鏡において、前記歪波を検出する手段は、分
    極方向が互いに逆である一対の圧電板であることを特徴
    とする走査型トンネル音響顕微鏡。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第1項記載の走査型トンネ
    ル音響顕微鏡において、前記試料あるいはその近傍に設
    けられたトンネル顕微手段により歪波を検出することを
    特徴とする走査型トンネル音響顕微鏡。
  4. 【請求項4】特許請求の範囲第1項記載の走査型トンネ
    ル音響顕微鏡において、歪波を発生させるために前記針
    を変位させる手段を設けたことを特徴とする走査型トン
    ネル音響顕微鏡。
  5. 【請求項5】特許請求の範囲第1項記載の走査型トンネ
    ル音響顕微鏡において、前記針と試料との間に流れるト
    ンネル電流を変調させる手段を設けたことを特徴とする
    走査型トンネル音響顕微鏡。
  6. 【請求項6】先端を鋭利に尖がらした針と試料との間隔
    を接近させることにより両者の間にトンネル電流を流
    し、該試料表面を観察する走査型トンネル顕微鏡におい
    て、前記針と試料との間に流れるトンネル電流を変調さ
    せる手段と、該試料あるいは該試料の近傍に該試料内に
    発生した歪波を検出する手段と、を設けたことを特徴と
    する走査型トンネル音響顕微鏡。
  7. 【請求項7】先端を鋭利に尖らした針と試料との間隔を
    接近させ、両者の間の相互作用により発生する物理量を
    検出する機構と、該物理量に基づき該針と該試料との間
    隔を調整する間隔制御機構と、該針を該試料面上で二次
    元的に走査する走査機構と、該走査機構からの走査信号
    に対応して該針の高さ位置或いは該物理量を表示する表
    示機構とを有することにより、該試料表面を観察する走
    査型顕微鏡であって、該試料或いは該試料の近傍に歪波
    を検出する手段を設けたことを特徴とする走査型トンネ
    ル音響顕微鏡。
  8. 【請求項8】特許請求の範囲第7項記載の走査型トンネ
    ル音響顕微鏡において、前記歪波を検出する手段は、分
    極方向が互いに逆である一対の圧電板であることを特徴
    とする走査型トンネル音響顕微鏡。
  9. 【請求項9】特許請求の範囲第7項記載の走査型トンネ
    ル音響顕微鏡において、前記試料或いはその近傍に設け
    られたトンネル顕微手段により歪波を検出することを特
    徴とする走査型トンネル音響顕微鏡。
  10. 【請求項10】特許請求の範囲第7項記載の走査型トン
    ネル音響顕微鏡において、歪波を発生させるために前記
    針を変位させる手段を設けたことを特徴とする走査型ト
    ンネル音響顕微鏡。
  11. 【請求項11】特許請求の範囲第7項記載の走査型トン
    ネル音響顕微鏡において、前記針と試料との間に流れる
    トンネル電流を変調させる手段を設けたことを特徴とす
    る走査型トンネル音響顕微鏡。
  12. 【請求項12】特許請求の範囲第7項記載の走査型トン
    ネル音響顕微鏡において、前記物理量がトンネル電流ま
    たは原子間力であることを特徴とする走査型トンネル音
    響顕微鏡。
  13. 【請求項13】先端を鋭利に尖らした針と試料との間隔
    を接近させ、両者の間の相互作用により発生する物理量
    を検出する機構と、該物理量に基づき該針と該試料との
    間隔を調整する間隔制御機構と、該針を該試料面上で二
    次元的に走査する走査機構と、該走査機構からの走査信
    号に対応して該針の高さ位置或いは該物理量を表示する
    表示機構を有することにより、該試料表面を観察する走
    査型顕微鏡であって、該探針近傍の該試料に歪を発生さ
    せるための歪発生機構と、該歪を検出するための検出器
    とを有することを特徴とする走査型トンネル音響顕微
    鏡。
  14. 【請求項14】特許請求の範囲第13項記載の走査型トン
    ネル音響顕微鏡において、前記検出器は、分極方向が互
    いに反対であるところの1対の圧電板であることを特徴
    とする走査型トンネル音響顕微鏡。
  15. 【請求項15】特許請求の範囲第13項記載の走査型トン
    ネル音響顕微鏡において、前記検出器は、トンネル顕微
    手段であることを特徴とする走査型トンネル音響顕微
    鏡。
  16. 【請求項16】特許請求の範囲第13項記載の走査型トン
    ネル音響顕微鏡において、前記検出器を複数個設けたこ
    とを特徴とする走査型トンネル音響顕微鏡。
  17. 【請求項17】特許請求の範囲第13項記載の走査型トン
    ネル音響顕微鏡において、前記歪発生機構は、試料面に
    対して針の位置を変化させる機構であることを特徴とす
    る走査型トンネル音響顕微鏡。
  18. 【請求項18】特許請求の範囲第13項記載の走査型トン
    ネル音響顕微鏡において、前記歪発生機構は、試料と針
    との間に電流を流す機構であることを特徴とする走査型
    トンネル音響顕微鏡。
  19. 【請求項19】特許請求の範囲第13項記載の走査型トン
    ネル音響顕微鏡において、前記歪発生機構は、試料と針
    との間に電圧を加える機構であることを特徴とする走査
    型トンネル音響顕微鏡。
  20. 【請求項20】特許請求の範囲第13項記載の走査型トン
    ネル音響顕微鏡において、前記歪発生機構は、試料と針
    との間に磁界を加える機構であることを特徴とする走査
    型トンネル音響顕微鏡。
  21. 【請求項21】特許請求の範囲第13項記載の走査型トン
    ネル音響顕微鏡において、前記検出器は、原子間力顕微
    手段であることを特徴とするトンネル音響顕微鏡。
  22. 【請求項22】特許請求の範囲第13項記載の走査型トン
    ネル音響顕微鏡において、前記間隔制御機構は、前記検
    出器からの出力信号に基づき動作することを特徴とする
    走査型トンネル音響顕微鏡。
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