JP2833118B2 - 垂直搬送装置 - Google Patents

垂直搬送装置

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JP2833118B2 JP6043990A JP6043990A JP2833118B2 JP 2833118 B2 JP2833118 B2 JP 2833118B2 JP 6043990 A JP6043990 A JP 6043990A JP 6043990 A JP6043990 A JP 6043990A JP 2833118 B2 JP2833118 B2 JP 2833118B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、大深度地下に設けられる設備と地上をつ
ないで運送物を高速かつ大量に運送するための垂直搬送
装置に関する。
〔従来の技術〕 大都市のような超密集地の諸問題を抜本的に解決する
ための対策として大深度地下の利用が検討されている。
数十mの地下に設けられる地下鉄と地上との間を郵便物
などの運送物を運送するためには、高速かつ大量の運送
手段が必要になる。この運送手段は高度差が大きいの
で、エレベータのような垂直搬送手段が適している。
垂直搬送装置として従来多く使用されているものにエ
レベータがあり、また、立体駐車場で自動車を垂直搬送
するために使用されているような巻き上げ方式のものが
ある。
エレベータは高度差が大きいものに対しては高速にす
ることが可能であるが、1つの装置に1台の搬送器しか
設けられないので、1つの装置当たりの搬送量は大きく
はならない。したがって、大量輸送のためには実際に採
用されているように多数のエレベータを設ける必要があ
る。
巻き上げ方式は立体駐車場のもので分かるように多数
の搬送器を設けることができるが、1台の搬送器で搬送
物の積み込み、積み下ろしの度ごとに全部の搬送器が同
時に停止するので、走行停止が頻繁になるために最高速
度を高くできないばかりでなく走行時間に対して停止時
間の割合が大きくなるので、平均走行速度は低くなり、
結局この方式の場合も1つの搬送装置当たりの搬送量は
大きくはできない。
巻き上げ方式で、積み込み・積み下ろしの場合に走行
装置から搬送台車を外して他の搬送台車の走行を停止し
ない方式が考えられ、このような方式はロープウエーに
採用されている例がある。しかし、このような方式を垂
直搬送装置に採用すると、搬送台車を走行装置に取り外
し可能に取付ける構造が複雑になって実用するのは困難
である。
このように、従来方式による垂直搬送装置では、1つ
の装置当たりの搬送量を大きくすることができないため
に、大きな搬送量を必要とする場合には複数台を並べて
配置する必要がある。そのために、垂直搬送装置全体が
占める空間が大きくなって掘削体積が増大して搬送装置
を設置するための空間確保に多大の費用を必要とするば
かりでなく、地上面積を大きく専有することになるため
に地価の高い土地を確保するに要する費用も増大すると
いう問題がある。
このような問題を解決するために、リニアモータの推
進力を利用した方式がこの発明と同じ出願人によって提
案されている。この方式は、高さの異なる場所間を垂直
に結ぶ垂直軌道を設け、この垂直軌道にリニアモータの
一次側を、搬送台車にリニアモータの二次側をそれぞれ
設け、垂直軌道に設けられる一次巻線は垂直方向に分割
してそれぞれが独立して制御が可能の複数の電源に接続
する構成とする。このような構成をとることによって1
本の垂直軌道に複数台の搬送台車を同時に使用すること
ができることになり、リニアモータを使用するので、移
動速度を高くすることもできることから、垂直軌道1本
当たりの搬送量の大きい垂直搬送装置とすることができ
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
前述のように、リニアモータを利用した垂直搬送装置
では、停電が生ずると電源からの電流供給が停止するの
で、リニアモータは推進力を発生しなくなり、搬送台車
は落下することになる。したがって、この方式では停電
時の落下防止装置が必須になる。落下防止装置としては
機械的ストッパ等が考えられるが、狭いトンネル内では
このような機械的ストッパを取付けるのに余計な空間を
必要とすることになり、そのために建設コストが高くな
るという問題がある。
この発明の目的は、停電が生じてもリニアモータ自身
で搬送台車の自重を支持することのできる垂直搬送装置
を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決するためにこの発明によれば、垂直位
置の異なる少なくとも2つの水平面間を接続する垂直軌
道とこの垂直軌道に沿って走行する搬送車とからなる垂
直搬送装置において、前記搬送車に設けられた、走行方
向に所定の間隔で並んだ少なくとも9個の歯を備えた少
なくとも1つのコアと、前記搬送車の全走行範囲にわた
って前記垂直軌道に沿って並べて配置し、それぞれが前
記コアの歯と同じ間隔の2つの歯を持つコア及びこのコ
アに鎖交するコイルからなりコイルに励磁電流が流れる
ことにより前記2つの歯にそれぞれ反対方向に磁束が流
れる励磁セクションと、補助電源としてのバッテリーを
内蔵した直流電流を供給する電源装置と、この電源装置
から直流電流を供給されて前記励磁セクションごとに励
磁電流を供給する互いに独立に制御可能で前記励磁セク
ションをその配置の順にしたがって順次励磁状態にする
制御ユニットからなり、前記励磁セクションのコアの2
つの歯が前記搬送車のコアの歯に所定の間隔を隔てて対
向し、この歯の前記搬送車のコアの歯に対する相対位置
が励磁セクションの配置の順に従って歯の間隔の4分の
1ずつ走行方向にずれており、前記励磁セクションの並
びの3つおきの励磁セクションがそのコイルが発生する
起磁力と同量の起磁力を反対方向に発生させる永久磁石
を備えたものとする。
〔作用〕
この発明の構成において、走行方向に所定の間隔で並
んだすくなくとも9個数の歯を備えたコアを搬送車に少
なくとも1つ設け、このコアに対向する位置に、それぞ
れが前記コアの歯と同じ間隔の2つの歯を持つコア及び
このコアに鎖交するコイルからなりコイルに励磁電流が
流れることによりこの2つの歯にそれぞれ反対方向に磁
束が流れる励磁セクションを、搬送車の全走行範囲にわ
たって垂直軌道に沿って並べて配置し、更に、励磁セク
ションのコアの歯を励磁セクションの配置の順に従って
歯の間隔の4分の1ずつ走行方向にずらして配置するこ
とにより、励磁セクションを一次側のコアとコイル、搬
送車に設けたコアを二次側のコアとするリニアリラクタ
ンスモータを構成する。直流電流を供給する電源装置か
ら直流電流を供給されて励磁セクションごとに励磁電流
を供給する制御ユニットを設け、この制御ユニットは互
いに独立に制御可能で前記励磁セクションにその配置の
順にしたがって順次励磁状態にすることにより、リラク
タンスモータの原理に基づいて搬送車に上向きの推進力
を与えることができる。励磁セクションの並びの3つお
きの励磁セクションをそのコイルが発生する起磁力と同
量の起磁力を反対方向に発生する永久磁石を設けること
により、停電で全ての励磁セクションのコイルの電流が
0になっても永久磁石の吸引力によって搬送車の落下を
防止することができる。その際、永久磁石を持った励磁
セクションは推進力が働位置にある必要があるので、電
源装置にバッテリーを補助電源として内蔵しておき、停
電後その位置まではこの補助電源の電力で搬送車を移動
させる。
〔実施例〕
以下この発明を実施例に基づいて説明する。第1図は
この発明の実施例を示す垂直搬送装置の斜視図である。
この図において、搬送車6は垂直軌道5をガイドにして
走行する貨物室60とこの貨物室の両側に取付けたコア7
とからなっている。両側のコア7にそれぞれ対向して図
示しない支持方法で支持されている励磁セクション1,2,
3,4が設けてあり、これら励磁セクション1,2,3,4はこの
図では両側にそれぞれ4個ずつ記載してあるが、実際に
は搬送車6の全走行範囲にわたって図示の4個のセクシ
ョンを1組として同じ構成のものが垂直方向に並べて配
置してある。励磁セクション2はエの字状のコア21と励
磁コイル22とからなっており、励磁コイル22はコア21の
形状を分かり易くするために、図の手前側を切断して図
示してある。励磁セクション3,4も励磁セクション2と
同じ構成であり、左側と右側の励磁セクションはそれぞ
れ対称である。
励磁セクション1は永久磁石12の上と下にそれぞれ設
けた上コア11と下コア14及び永久磁石12の図の上下方向
の起磁力を打ち消すための消磁コイル13とからなってい
る。励磁セクション2,3,4は励磁コイル22,32,42に電流
が流れることによりコア21,31,41に磁束が発生する励磁
状態になるのに対して、励磁セクション1は消磁コイル
13に電流を流していない状態のときに永久磁石12の起磁
力によって磁束が発生している励磁状態になっている。
すなわち、励磁セクション1は電流が流れないときが励
磁状態であり、励磁セクション2,3,4は逆に電流が流れ
ているときが励磁状態である。
コア7には図示のように、歯70ないし79の10個の歯を
一定間隔に設けてある。これらの歯71ないし79の間隔を
Dtとし、その4分の1の寸法をDとすると、励磁セクシ
ョン1の上コアと下コアの歯111,112の間隔もこの間隔D
tとなっている。同じようにして励磁セクション2の歯2
11,212の間隔、並びに励磁セクション3,4の歯311,312、
411,412もそれぞれ同じ間隔にしている。励磁セクショ
ン4の歯411,412はコア7の歯78,79に丁度対向してお
り、励磁セクション3の歯311,312は歯76,77に対して寸
法Dだけ下に位置している。同じようにして励磁セクシ
ョン2の歯211,212は2Dだけずれている。励磁セクショ
ン1の歯111,112は歯70,71に対してDだけ上に位置して
いる。このように、4つの励磁セクション1,2,3,4はそ
れぞれ歯70ないし79に対する相対位置を上から順に寸法
Dずつずらして取付けてある。コア7は貨物室60ととも
に搬送車6として移動するのであるから、これらの相対
位置は搬送車6の移動とともに変化するのであるが、4
つの励磁セクション1,2,3,4間の位置関係は変わること
はなく、更に、歯70ないし79との位置関係は搬送車6の
移動にともなって間隔Dtを1周期として周期的に変化す
ることになる。例えば、図で搬送車6が上に向かって走
行していると仮定すると、図の状態から搬送車6が寸法
Dだけ上に移動した状態では、励磁セクション1の歯11
1,112が歯71,70と丁度対向する状態になり、励磁セクシ
ョン2では歯211,212が歯73,72に対して寸法Dだけ上に
なり、励磁セクション3では歯311,312が歯77,76に対し
て2Dだけ位置がずれ、励磁セクション4では歯411,412
が歯79,78に対して寸法Dだけ下に位置することにな
る。このような歯間の相対位置関係では励磁セクション
2が搬送車6に対して上向きの力、すなわち推進力を発
生する。
同じようにして、更に搬送車6が寸法Dだけ上に移動
すると、今度は励磁セクション3が推進力を発生するこ
とができるようになる。
このように、搬送車6が寸法Dだけ進むごとに搬送車
6に上向きの力を与えることのできる励磁セクションが
順次移動してゆくことになる。搬送車6が下向きに移動
する場合も同様である。これら励磁セクション1,2,3,4
は励磁状態のときだけ磁束が発生し、したがって励磁セ
クションの歯とコア7の歯との間に吸引力が働き前述の
ように4組の励磁セクションのうちの1つだけが上向き
の力を発生するので、この上向きの力を発生する励磁セ
クションだけが常に励磁状態になるように搬送車6の移
動にしたがってそれぞれの励磁セクションの励磁コイル
22,32,42及び消磁コイル13に流す電流を制御すれば搬送
車6に常に上向きの力をあたえることができ、その力を
搬送車の重量よりも大きい値になるようにすれば搬送車
6は上向きの推進力が与えられたことになり、重力より
も少し小さな値の上向きの力にすると下降のための推進
力となる。このような上向きの力の大きさは励磁セクシ
ョン2,3,4の場合は励磁コイルに流す電流によって制御
が可能であるし、励磁セクション1の場合も消磁コイル
13に流す電流によって制御することができる。
第2図は励磁セクション2の斜視図であり、励磁コイ
ル22は断面がエの字状をしたコア21の真ん中のコア脚21
3に巻回された状態に形成してある。実際には下継鉄212
とコア脚213とを一体に成形し、別に製作しておいた励
磁コイル22をコア脚213に挿入し上継鉄211を組み合わせ
るなどの方法で製作される。励磁セクション3,4はこの
図の励磁セクション2と全く同じ構成である。また、励
磁セクション1はコア脚213が永久磁石になるという点
が異なる。
第3図はそれぞれの励磁セクションの各励磁コイル又
は消磁コイルに電流を流すための励磁電源を示すブロッ
ク図である。この図において、電源装置80は直流電源で
あり、交流電力を整流することによって得られるもので
ある。また、具体的には後述の停電対策のために補助電
源としてバッテリーを内蔵している。制御ユニット81な
いし84はそれぞれ励磁セクション1ないし4に対応して
おり、制御ユニット81は励磁セクション1の消磁コイル
13に電流I1を流し、制御ユニット82は励磁セクション2
の励磁コイル22に電流I2を流すものであり、制御ユニト
83,84も同様に電流I3,I4を励磁セクション3,4に流す。
この図では制御ユニットの数を4個だけ図示したが、こ
れは第1図と対応させて図示したものであって、前述の
ように励磁セクションは4個を1組として搬送車6の走
行範囲全体にわたって設けられているものであり、制御
ユニット81,82,83,84もこれら4個を1組として励磁セ
クションと同じ数だけ設けられている。ただし、第1図
で同じ参照符号をつけてある左右の2つの励磁セクショ
ンは共通の制御ユニットによって同時に励磁、制御され
る。
第4図はそれぞれのコイルに流す電流と発生する力と
の関係を示すタイムチャートである。この図において、
横軸は時間であり、最左の原点は第1図のそれぞれの歯
の相対位置の状態に相当しており、点線で区切った期間
a,b,c,dはそれぞれ搬送車6が寸法dずつ移動したとき
の期間を示しており、4つの期間a,b,c,dで1周期を表
しているので、期間dの後はまた期間aに戻る。
最初の期間aでは電流I1は0なので励磁セクション1
は永久磁石13の起磁力によって吸引力が働いていて励磁
状態にある。一方、励磁セクション2,3,4の電流I2,I3,I
4も0であるが、この場合は磁束が発生しないので吸引
力F2,F3,F4は働かず非励磁状態にある。このように期間
aでは励磁セクション1だけが励磁状態にある吸引力F1
が働いている。前述のように、この吸引力は搬送車6に
対して上向きの力としての推進力Fを発生している。
期間bに移ると前述のように励磁セクション2が推進
力を発生することができる位置に来ているので、他の励
磁セクション1,3,4は非励磁状態に励磁セクション2だ
けを励磁状態にすることによって吸引力F2だけが発生
し、これにより推進力Fが発生する。励磁セクション1
にはこれを非励磁状態にするために電流I1を流して永久
磁石12の起磁力を消磁する。同じように、励磁セクショ
ン2,3,4の何れかが励磁状態にあるときには、励磁セク
ション1を非励磁状態にするために電流I1が流れるよう
に制御される。
期間cでは励磁セクション3が励磁状態、期間dでは
励磁セクションが励磁状態となって推進力Fを発生す
る。このように、期間a,b,c,dを順次経過するにつれて
励磁状態になる励磁セクションが上に移動してゆく。期
間dでは搬送車6は第1図の位置に対して励磁セクショ
ン4が図の励磁セクション1に来ており、したがって、
期間dの次の期間では励磁セクション4の上にある励磁
セクション1と同一構成の励磁セクションが励磁状態に
なる。このようにして励磁状態にある励磁セクションを
順次上の方に移動してゆくことによって搬送車6を上方
向に移動させることができる。
上昇する際には推進力Fは搬送車6の重力よりも僅か
でも大きい必要がある。代わりに下降の際には僅かでも
小さければよい。搬送車6の重力をGとすると、F−G
が正のとき上昇のための加速度又は下降の際の減速度を
与え、逆に、F−Gが負のときは下降のための加速度又
は上昇の際の減速度を与えることになる。いずれの場合
でも、コア7の歯と励磁セクション1,2,3,4の歯との相
対位置を検出することによってそれぞれの励磁セクショ
ンに流れる電流をそれぞれの制御ユニットによって制御
する。
停電になると、第3図の電源装置80の主電源としての
交流電力を整流して得られる直流はなくなる。この停電
を検出すると、励磁セクション1が第1図に示す推進力
を発生する位置に搬送台車6が移動するまでの励磁電力
の供給を補助電源によって賄う。励磁セクション1,2,3,
4の全ての電流が0になると、励磁セクション1だけが
吸引力を発生する。その際、第1図の位置に励磁セクシ
ョン1があるときには上向きの力が働いて搬送車6の落
下を防止するが、もし、図の励磁セクション3の位置に
あると逆に下向きの力を与えることになる。したがっ
て、停電と同時に全ての励磁セクションの電流がなくな
ると、搬送車6の落下を防止できない場合がある。この
ようなことのないようにするために、前述のように、電
源装置に補助電源を設けておいて、励磁セクション1の
吸引力による搬送車6の落下防止を有効に働かすもので
ある。その際、停電直後の搬送車6の位置から励磁セク
ション1が有効に働く位置までの距離は最大で間隔Dt
ので、この移動に要する補助電源の容量は僅かでよい。
コア7の歯である歯70ないし79は第1図に示すように
10個を図示してあるが、励磁セクション2と3の間隔を
間隔Dtだけ詰めても実際上問題はない。したがって、コ
ア7の歯の数は最小9個であればよい。
補助電源としては前述のように、バッテリーが妥当で
あり、常時は主電源としての整流された直流によって充
電状態にしておき、交流電源が停電してこの直流電圧が
0になると、バッテリーから制御ユニットへ電力を供給
するシステムとする。このようなシステムは例えば自動
車の電源システムとして使用されている一般的なもので
ある。
〔発明の効果〕
この発明は前述のように、少なくとも9個の歯を備え
たコアを搬送車に設け、このコアに対向する位置に、そ
れぞれが前記コアの歯と同じ間隔の2つの歯を持つコア
及びこの歯に反対方向の磁束を流すように励磁するコイ
ルとからなる励磁セクションを、搬送車の全走行範囲に
わたって垂直軌道に沿って並べて配置し、更に、励磁セ
クションのコアの歯を励磁セクションの配置の順に従っ
て歯の間隔の4分の1ずつ走行方向にずらして配置する
ことにより、励磁セクションを一次側コアとコイル、搬
送車に設けたコアを二次コアとするリニアリラクタンス
モータを形成する。これら励磁セクションを互いに独立
に制御可能の制御ユニットから励磁電流を供給すること
によりリラクタンスモータの原理に基づいて搬送車に上
向きの力としての推進力を与えることができる。それぞ
れの励磁セクションは全て独立して制御することができ
るので、1本の垂直軌道に複数台の搬送車を同時に走行
させることができるので、1つの垂直搬送装置での搬送
量を大きくすることができる。励磁セクションの並びの
3つおきの励磁セクションをそのコイルが発生する起磁
力と同量の起磁力を反対方向に発生する永久磁石を備え
ることにより、停電で全ての励磁セクションのコイルの
電流が0になっても永久磁石の吸引力によって搬送車の
落下を防止することができる。その際、永久磁石を持っ
た励磁セクションが推進力の働く位置に止まるようにす
るために、電源装置にバッテリーを補助電源として内蔵
しておき、停電後その位置まではこの補助電源の電力で
搬送車を移動させる。リニアモータを利用した従来の垂
直搬送装置では停電対策として建設コストの高い大がか
りな機械的ストッパが必要であるという欠点があったの
を、停電が生じても搬送車が落下する恐れがなくなるの
で、安全性の高い垂直搬送装置とすることができるとい
う効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の実施例を示す垂直搬送装置の斜視
図、第2図は励磁セクションの斜視図、第3図は励磁セ
クションの励磁電源のブロック図、第4図は励磁セクシ
ョンの作電流と発生する力のタイムチャートである。 1,2,3,4:励磁セクション、11:上コア、12:永久磁石、1
3:消磁コイル、14:下コア、21,31,41:コア、211:上継
鉄、212:下継鉄、213:コア脚、22,32,42:励磁コイル、
5:垂直軌道、6:搬送車、7:コア、70,71,72,73,74,75,7
6,77,78,79、111,112,211,212,311,312,411,412:歯、8
0:電源装置、81,82,83,84:制御ユニット。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】垂直位置の異なる少なくとも2つの水平面
    間を接続する垂直軌道とこの垂直軌道に沿って走行する
    搬送車とからなる垂直搬送装置において、前記搬送車に
    設けられた、走行方向に所定の間隔で並んだ少なくとも
    9個の歯を備えた少なくとも1つのコアと、前記搬送車
    の全走行範囲にわたって前記垂直軌道に沿って並べて配
    置し、それぞれが前記コアの歯と同じ間隔の2つの歯を
    持つコア及びこのコアに鎖交するコイルからなりコイル
    に励磁電流が流れることにより前記2つの歯にそれぞれ
    反対方向に磁束が流れる励磁セクションと、補助電源と
    してのバッテリーを内蔵した直流電流を供給する電源装
    置と、この電源装置から直流電流を供給されて前記励磁
    セクションごとに励磁電流を供給する互いに独立に制御
    可能で前記励磁セクションをその配置の順にしたがって
    順次励磁状態にする制御ユニットからなり、前記励磁セ
    クションのコアの2つの歯が前記搬送車のコアの歯に所
    定の間隔を隔てて対向し、この歯の前記搬送車のコアの
    歯に対する相対位置が励磁セクションの配置の順に従っ
    て歯の間隔の4分の1ずつ走行方向にずれており、前記
    励磁セクションの並びの3つおきの励磁セクションがそ
    のコイルが発生する起磁力と同量の起磁力を反対方向に
    発生させる永久磁石を備えたことを特徴とする垂直搬送
    装置。
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