JP2833092B2 - 輪郭線データの圧縮装置および復元装置 - Google Patents

輪郭線データの圧縮装置および復元装置

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JP2833092B2
JP2833092B2 JP2016454A JP1645490A JP2833092B2 JP 2833092 B2 JP2833092 B2 JP 2833092B2 JP 2016454 A JP2016454 A JP 2016454A JP 1645490 A JP1645490 A JP 1645490A JP 2833092 B2 JP2833092 B2 JP 2833092B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、複数の部分構成線の連なりにより構成され
る輪郭線を表す輪郭線データを圧縮する輪郭線データ圧
縮装置、およびその圧縮された輪郭線データを復元する
ための輪郭線データ復元装置に関するものである。
従来の技術 文字、記号などの輪郭線(アウトライン)を表す輪郭
線データが、その文字、記号などの印字或いは表示に際
して用いられている。この輪郭線データは、印字或いは
表示可能な文字或いは記号の種類だけ予め記憶されてお
り、文字或いは記号を示すコード記号が供給されると、
それに対応した輪郭線データが読み出されるとともに、
その輪郭線データおよび字体の寸法を示すデータに基づ
いてビットマップフォント〔文字、記号など表すために
画素(ドット)毎に「1」或いは「0」を示すデータ〕
が発生させられる。これによれば、あらゆる寸法のビッ
トマップフォントを記憶しなくてもよいので、比較的少
ない記憶容量によって、字体の寸法の多様化や印字文字
の高解像度化に適応できる。
上記輪郭線データは、文字或いは記号などの輪郭線を
表すために連ねられる複数の部分構成線、すなわち直線
や曲線に対応して、その部分構成線の位置を特定するた
めの部分構成線特定点を表す点データと、その部分構成
線の種類を示す種類データとの対により順次構成されて
いる。そして、上記部分構成線が直線である場合には、
その直線の始点および終点がその直線の位置を特定する
特定点となり、また、部分構成線がベジェ(BEZIER)曲
線である場合には、そのベジェ曲線の始点および終点と
2つの制御点とがそのベジェ曲線を特定する特定点とな
り、それら特定点は、通常、X軸座標値およびY軸座標
値により表される。
発明が解決すべき課題 ところで、上記輪郭線データはROMなどの記憶装置に
記憶された状態で機器内に用意され、文字などを示すコ
ード信号によりその文字に対応した1組の輪郭線データ
が読み出されて、ビットマップフォントなどを発生させ
るために用いられるのであるが、機器の印字或いは表示
可能な文字の種類が多くなるほど、たとえばJIS第1水
準に加えて第2水準の日本語フォントの印字或いは表示
を可能とするほど、大きな容量の記憶装置が必要となる
問題があった。
本発明は以上の事情を背景として為されたものであ
り、その目的とするところは、少ない容量で記憶するこ
とができるようにする輪郭線データ圧縮装置、および圧
縮された輪郭線データを復元するための輪郭線データ復
元装置を提供することにある。
課題を解決するための第1の手段 かかる目的を達成するための本発明の要旨とするとこ
ろは、文字或いは記号などの輪郭線を表すために連ねら
れる複数の部分構成線に対応して、その部分構成線の位
置を特定するための部分構成線特定点を表す点データ
と、その部分構成線の種類を示す種類データとを順次含
む輪郭線データの圧縮装置であって、(a)前記点デー
タにおいて、隣接する前記部分構成線特定点を表すX座
標値またはY座標値が相互に共通するか否かを判定する
共通値判定手段と、(b)その共通値判定手段により前
記X座標値またはY座標値が共通すると判定された場合
には、共通する複数のX座標値またはY座標値のうちの
少なくとも1つを残して他を省略することにより前記輪
郭線データを圧縮するデータ圧縮手段とを、含むことに
ある。
作用および第1発明の効果 このようにすれば、前記隣接する前記部分構成線特定
点を表すX座標値またはY座標値が相互に共通すると判
定された場合には、データ圧縮手段により、共通する複
数のX座標値またはY座標値のうちの少なくとも1つを
残して他が省略されることにより前記輪郭線データが圧
縮されるので、同じ文字数に関して少ない容量で輪郭線
データを記憶することができる。
第2の手段 また、前記輪郭線データ圧縮装置により圧縮された輪
郭線データを復元する装置の要旨とするところは、文字
或いは記号などの輪郭線を表すために連ねられる複数の
部分構成線に対応して、その部分構成線の位置を特定す
るための部分構成線特定点を表す点データと、その部分
構成線の種類を示す種類データとを順次含み、隣接する
部分構成線特定点を表すX座標値またはY座標値が相互
に共通している場合にそれら共通する複数のX座標値ま
たはY座標値のうちの少なくとも1つを残して他が省略
された輪郭線データを復元するための輪郭線データ復元
装置であって、(a)前記点データにおいて前記部分構
成線特定点を表すX座標値またはY座標値が省略されて
いるか否かを判定する省略判定手段と、(b)その省略
判定手段により前記部分構成線特定点を表すX座標値ま
たはY座標値が省略されていると判定された場合には、
X座標値またはY座標値が省略されている点データに対
して、隣接している点データに少なくとも1つ残されて
いるX座標値またはY座標値と同じ値を、省略されてい
る座標値に替えて加えるデータ付加手段とを、含むこと
にある。
作用および第2発明の効果 このようにすれば、隣接する前記部分構成線特定点を
表すX座標値またはY座標値が相互に共通しているとそ
れら共通する複数のX座標値またはY座標値のうちの少
なくとも1つを残して他が省略されることにより圧縮さ
れた輪郭線データにおいて、省略判定手段により前記部
分構成線特定点を表すX座標値またはY座標値が省略さ
れていると判定されると、データ付加手段により、X座
標値またはY座標値が省略されている点データに対し
て、隣接している点データに少なくとも1つ残されてい
るX座標値またはY座標値と同じ値が省略されている座
標値に替えて加えられることにより、輪郭線データが復
元される。そして、復元された輪郭線データに基づいて
所定の大きさのビットマップフォントが作成され、それ
により、文字或いは記号が印字或いは表示される。した
がって、本発明によれば、少ない記憶容量で多数の輪郭
線データを記憶することができ、機器において輪郭線デ
ータを記憶するために設けられる記憶装置を小型或いは
安価とすることができるし、同じ容量の記憶装置を用い
る場合には記憶文字数を多くすることができる。
実施例 以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明
する。
第1図は、元字(書体原版)の輪郭線データを作成
し、それを圧縮する輪郭線データ作成装置10を示してい
る。原版に表示された所定の元字は、所謂イメージスキ
ャナ或いはイメージリーダとして知られる画像読込装置
11により読み取られ、その元字の形状を表す画像信号が
画像読込装置11からデータ処理装置12に供給される。こ
のデータ処理装置12は、所謂コンピュータであり、予め
記憶されたデータ処理プログラムに従って画像信号をデ
ータ処理することにより、元字の形状を輪郭線データに
変換するとともに、その輪郭線データを圧縮し、圧縮さ
れた輪郭線データを記憶装置13に記憶させる。上記デー
タ処理装置12は、機能的には、前記画像信号を輪郭線デ
ータに変換するための輪郭線データ変換部14と、部分構
成線である直線およびベジェ曲線を特定する部分構成線
特定点のうち隣接する特定点の座標値が共通するか否か
を判定し、共通する場合にはデータ圧縮処理部18に共通
する座標値の少なくとも1つを残して他を省略させるデ
ータ処理制御部16とを備えている。この意味において、
本実施例では、上記データ処理制御部16は共通値判定手
段として機能し、上記データ圧縮処理部18はデータ圧縮
手段として機能している。
第2図は、上記データ処理装置12の作動の要部を説明
するフローチャートである。図において、ステップS1で
は、画像読込装置11から出力された画像信号が読み込ま
れるとともに、ステップS2では、予め記憶された画像処
理プログラムに従って元字の形状を表す輪郭線が抽出さ
れる。この輪郭線を抽出するための画像処理プログラム
はよく知られたものであるので、説明を省略する。ま
た、上記輪郭線は閉曲線であり、元字は少なくとも1つ
の輪郭線により表される。第3図は、上記輪郭線の一例
であり、アルファベット文字「D」の外周側輪郭線を示
している。
ステップS3では、上記輪郭線が部分構成線である直線
およびベジェ曲線(BEZIER)を連ねることにより構成さ
れることから、それら直線およびベジェ曲線を特定する
部分構成線特定点のX−Y座標上の座標値を順次表す輪
郭線データが作成される。たとえば第3図に示す輪郭線
は、始点(X1,Y1)から終点(X2,Y2)に至る直線、始点
(X2,Y2)および終点(X5,Y5)と第1制御点(X3,Y3)
および第2制御点(X4,Y4)とにより特定されるベジェ
曲線、始点(X5,Y5)から終点(X6,Y6)に至る直線、始
点(X6,Y6)および終点(X9,Y9)と第1制御点(X7,Y
7)および第2制御点(X8,Y8)とにより特定されるベジ
ェ曲線、始点(X9,Y9)から終点(X10,Y10)に至る直
線、および始点(X10,Y10)から終点(X1,Y1)に至る直
線の連なりによって構成されるので、第4図に示す輪郭
線データが作成されるのである。第4図において、
「S」は閉曲線の開始点を示すフラグ(flag)、「L」
は直線の終点を示すフラグ、「B」はベジェ曲線の2つ
の制御点および終点を示すフラグ、「*」は閉曲線の終
了を示すフラグ、「!」は1文字分のデータの終了を示
すフラグである。本実施例では、上記の輪郭線データに
おいて、座標値XおよびYはそれぞれ2バイト、フラグ
は1バイトで表現され且つ記憶される。なお、上記ベジ
ェ曲線は、その始点P1の座標値を(P1x,P1y)、終点P4
の座標値を(P4x,P4y)、第1制御点P2の座標値を(P
2x,P2y)、第2制御点P3の座標値を(P3x,P3y)とす
ると、次式(1)および(2)で定義されるものであ
る。なお、上記第1制御点P2は曲線の始点P1における接
線上に存在し、第2制御点P3は曲線の終点P4における接
線上に存在している。
Px(t)=(1-t)3P1x+3(1-t)2P2x+3(1-t)t2P3x+t3P
4x ・・・(1) Py(t)=(1-t)3P1y+3(1-t)2P2y+3(1-t)t2P3y+t3P
4y ・・・(2) そして、ステップS4では、第5図に示すデータ圧縮ル
ーチンが実行されることにより上記の輪郭線データが圧
縮される。すなわち、ステップSS1ではステップS3にお
いて作成された輪郭線データのフラグが読み込まれると
ともに、ステップSS2においてはフラグの内容が「S」
であるか否かが判断される。このステップSS2において
フラグの内容が「S」であると判断された場合には、ス
テップSS3において輪郭線データの開始点の座標値およ
びフラグ「S」がそのまま圧縮データとして読み込まれ
る。第4図の第1段目に示す輪郭線データでは、座標値
(X1,Y1)およびフラグ「S」がそのまま圧縮データと
して読み込まれる。しかし、ステップSS2においてフラ
グの内容が「S」でないと判断された場合には、ステッ
プSS4において上記読み込まれたフラグの内容が「L」
であるか否かが判断される。
このステップSS4において、読み込まれたフラグの内
容が「L」であると判断された場合には、ステップSS5
においてそのフラグLが示す直線の終点のY座標値と始
点のY座標値とが同じであるか否かが判断される。その
フラグLが示す直線の終点のY座標値と始点のY座標値
とが同じであれば、ステップSS6においてそのフラグL
が示す直線の終点のY座標値が省略されるとともにフラ
グ「L」が「L1」に変換される。また、上記ステップSS
5の判断が否定された場合には、ステップSS7においてそ
のフラグLが示す直線の終点のX座標値と始点のX座標
値とが同じであるか否かが判断される。そのフラグLが
示す直線の終点のX座標値と始点のX座標値とが同じで
あれば、ステップSS8においてそのフラグLが示す直線
の終点のX座標値が省略されてその終点のX座標値が圧
縮データとして読み込まれるとともにフラグ「L」が
「L2」に変換されるが、同じでないならば、ステップSS
1以下が再び実行される。第4図の第2段目に示す直線
の終点(ベジェ曲線の始点)を示す輪郭線データでは、
フラグが「L1」に変換されるとともに、「Y2」が省略さ
れて「X2」が圧縮データとして読み込まれる。
ステップSS9では、前記読み込まれたフラグの内容が
「B」であるか否かが判断される。その読み込まれたフ
ラグの内容が「B」であると判断された場合には、ステ
ップSS10において、ベジェ曲線の第1制御点と直前の点
のY座標値が同じであるか否か、と、第2制御点と終点
のX座標値が同じであるか否かが判断され、2つの条件
がともに同じであればステップSS11において第1制御点
のY座標値と終点のX座標値が省略されるとともにフラ
グ「B」が「B1」に変換される。また、ステップSS10の
判断が否定された場合には、ステップSS12において、ベ
ジェ曲線の第1制御点と直前の点のX座標値が同じであ
るか否か、と、第2制御点と終点のY座標値が同じであ
るか否かが判断され、2つの条件がともに同じであれば
ステップSS13において第1制御点のX座標値と終点のY
座標値が省略されるとともにフラグ「B」が「B2」に変
換されるが、同じでない場合には、前記ステップSS1以
下が再び実行される。第4図の第3段目に示すベジェ曲
線の第1制御点、第2制御点、および終点(直線の始
点)を示す輪郭線データでは、フラグが「B1」に変換さ
れるとともに、「Y3」および「X5」が省略されて「X
3」、「X4」、「Y4」および「Y5」が圧縮データとして
読み込まれる。
このようなサイクルが繰り返し実行されるうち、第6
図に示す圧縮された輪郭線データの第6段目までの変換
が完了すると、ステップSS14において、読み込まれたフ
ラグが「*」であると判断されることにより、ステップ
SS15にてそのフラグ「*」がそのまま圧縮データとして
読み込まれるとともに、ステップSS16において、読み込
まれたフラグが「!」であると判断されることにより、
ステップSS17にてそのフラグ「!」がそのまま圧縮デー
タとして読み込まれる。これにより、第6図に示す圧縮
データに変換され、記憶装置13に記憶されるのである。
上記のようにして圧縮された輪郭線データは、同じ文
字数を記憶するのに従来より少ない容量でよいので、印
字機或いは表示器のような機器のROMに記憶されるに際
しては、記憶容量の小さく安価な記憶装置を選択でき
る。或いは、従来と同じ容量の記憶装置を用いる場合に
は、従来より多い文字数を記憶させることができる。本
発明者の実験によれば、プリンタに必要なJISの第1水
準、第2水準、および記号を含む70000字の書体の輪郭
線データについて上記のデータ圧縮を行ったところ、約
20%の記憶容量の削減効果が得られている。
第7図は、印字機19内において、圧縮された輪郭線デ
ータを通常の輪郭線データに復元することに関連する回
路構成を示すブロック線図である。図において、所謂RO
M或いはフロッピディスクなどのデータ記憶装置20に
は、たとえば前記第6図に示す圧縮された輪郭線データ
が、文字の種類に対応して予め記憶されている。データ
処理装置22にはデータ処理制御部24およびデータ復元処
理部26が設けられており、データ処理制御部24は、印字
すべき文字を表すコード信号に基づいて、その文字に対
応した圧縮輪郭線データのフラグを順次読み出すととも
に、そのフラグに従って座標値データを読み出す。さら
に、データ処理制御部24は、本実施例では省略判定手段
として機能するものであり、読み出したフラグが座標値
を省略していることを示すものであると判定すれば、デ
ータ復元処理部26において、省略されていた座標値デー
タを復元させ、復元した座標値をRAM28内に記憶させ
る。上記データ復元処理部26は、本実施例でのデータ復
元手段として機能するものであり、座標値が省略されて
いる部分構成線特定点に隣接した特定点、すなわち本実
施例では座標値が省略されている部分構成線特定点の前
に隣接している特定点の座標値と同じ値を、省略されて
いる座標値に替えて加えることにより、データを復元さ
せる。そして、データ処理装置22では、復元された輪郭
線データに基づいて所定の大きさのビットマップフォン
トが作成され、それにより、文字或いは記号が印字表示
される。
以下、第8図の輪郭線データ復元ルーチンに基づい
て、上記データ処理装置22の輪郭線データ復元作動を説
明する。先ず、ステップSF1ではフラグが読み出される
とともに、ステップSF2ではフラグの内容が「S」であ
るか否かが判断される。フラグの内容が「S」であれ
ば、ステップSF2′において輪郭線の開始点の座標値お
よびフラグ「S」がそのまま復元データとして読み込ま
れる。第6図の第1段目に示す輪郭線データでは、座標
値(X1,Y1)およびフラグ「S」がそのまま圧縮データ
として読み込まれる。しかし、ステップSF2においてフ
ラグの内容が「S」でないと判断された場合には、ステ
ップSF3において上記読み込まれたフラグの内容が
「L」であるか否かが判断される。
このステップSF3において、読み込まれたフラグの内
容が「L」であると判断された場合には、ステップSF
3′においてそのフラグLに対応した直線の終点の座標
値およびフラグ「L」がそのまま復元データとして読み
込まれる。また、ステップSF3において、読み込まれた
フラグの内容が「L」でないと判断された場合には、ス
テップSF4において上記読み込まれたフラグの内容が
「B」であるか否かが判断され、「B」であると判断さ
れた場合には、ステップSF4′においてそのフラグBに
対応したベジェ曲線の第1制御点、第2制御点、および
終点の座標値およびフラグ「B」がそのまま復元データ
として読み込まれる。第6図に示す圧縮された輪郭線デ
ータでは、フラグLおよびフラグBがないので、上記ス
テップSF3およびSF4の判断が共に否定される。
続くステップSF5では、読み込まれたフラグの内容が
「L1」であるか否かが判断される。フラグの内容が「L
1」であれば、ステップSF5′においてフラグL1に対応す
る直線の終点の座標データのうち省略されているY座標
値が復元されるとともに、フラグの内容が「L1」から
「L」に更新される。この復元されるY座標値にはその
直線の始点のY座標値が採用される。また、上記ステッ
プSF5の判断が否定された場合には、ステップSF6におい
て、読み込まれたフラグの内容が「L2」であるか否かが
判断される。フラグの内容が「L2」であれば、ステップ
SF6′においてフラグL2に対応する直線の終点の座標デ
ータのうち省略されているX座標値が復元されるととも
に、フラグの内容が「L2」から「L」に更新される。こ
の復元されるX座標値にはその直線の始点のX座標値が
採用される。第6図に示す圧縮された輪郭線データのう
ち第2、第4、第6段目のデータが、上記の復元処理に
より、第4図の第2、第4、第6段目のデータに示すよ
うに復元される。
続くステップSF7では、読み込まれたフラグの内容が
「B1」であるか否かが判断される。そのフラグの内容が
「B1」であると判断された場合には、ステップSF7′に
おいて、ベジェ曲線の第1制御点、第2制御点、および
終点をそれぞれ示す座標値のうち省略されている第1制
御点のY座標値および終点のX座標値が復元されるとと
もに、フラグの内容が「B1」から「B」に更新される。
上記復元されるY座標値は上記ベジェ曲線の始点のY座
標値が採用されるとともに、上記復元されるX座標値は
上記ベジェ曲線の第2制御点のX座標値が採用される。
また、上記ステップSF7の判断が否定された場合には、
ステップSF8において、読み込まれたフラグの内容が「B
2」であるか否かが判断される。そのフラグの内容が「B
2」であると判断された場合には、ステップSF8′におい
て、ベジェ曲線の第1制御点、第2制御点、および終点
をそれぞれ示す座標値のうち省略されている第1制御点
のX座標値および終点のY座標値が復元されるととも
に、フラグの内容が「B2」から「B」に更新される。上
記復元されるX座標値は上記ベジェ曲線の始点のX座標
値が採用されるとともに、上記復元されるY座標値は上
記ベジェ曲線の第2制御点のY座標値が採用される。
このようなサイクルが繰り返し実行されるうち、第6
図に示す圧縮された輪郭線データの第6段目までの復元
が完了すると、ステップSF9において、読み込まれたフ
ラグが「*」であると判断されることにより、ステップ
SF9′にてそのフラグ「*」がそのまま復元データとし
て読み込まれるとともに、ステップSF10において、読み
込まれたフラグが「!」であると判断されることによ
り、ステップSF10′にてそのフラグ「!」がそのまま復
元データとして読み込まれる。これにより、第6図に示
す圧縮データは第4図に示す輪郭線データに復元され、
RAM28に記憶されるのである。
以上、本発明の一実施例を図面に基づいて説明した
が、本発明はその他の態様においても適用される。
たとえば、前述の実施例において輪郭線の一部を構成
する部分構成線は直線およびベジェ曲線であったが、そ
のベジェ曲線に替えて円弧が用いられる、所謂ライン&
アーク方式の輪郭線データ、ベジェ曲線に替えて3次ス
プライン曲線が用いられる輪郭線データに対しても、本
発明が適用される。また、たとえば直線だけの部分構成
線により輪郭線が構成される所謂直線ショートベクトル
方式の輪郭線データに対しても本発明が適用されること
により、データ圧縮ができる。
また、前述の実施例におけるデータ圧縮は、共通する
座標値を有する隣接する部分構成線特定点のうち、後の
部分構成線特定点の座標値が省略されていたが、前の部
分構成線特定点の座標値が省略されてもよいのである。
なお、上述したのはあくまでも本発明の一実施例であ
り、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において種々変
更が加えられ得るものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の輪郭線データ作成装置の構
成を示すブロック線図である。第2図は第1図のデータ
処理装置の作動の要部を説明するフローチャートであ
る。第3図は書体の輪郭線およびその輪郭線を構成する
直線およびベジェ曲線を示す図である。第4図は圧縮さ
れる前の或いは圧縮されたデータから復元された輪郭線
データを示す図である。第5図は第2図のフローチャー
トの要部を説明するデータ圧縮ルーチンを示す図であ
る。第6図は第5図のデータ圧縮ルーチンによって圧縮
された輪郭線データを示す図である。第7図は、圧縮さ
れた輪郭線データを復元する装置の構成を示すブロック
線図である。第8図は、第7図の装置のデータ復元作動
を説明する復元ルーチンを示す図である。 10:輪郭線データ作成装置 16:データ処理制御部(共通値判定手段) 18:データ圧縮処理部(データ圧縮手段) 19:印字機 24:データ処理制御部(省略判定手段) 26:データ復元処理部(データ復元手段)
フロントページの続き (72)発明者 青木 一磨 愛知県名古屋市瑞穂区堀田通9丁目35番 地 ブラザー工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−48777(JP,A) 特開 昭63−249194(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G06T 9/00 - 9/40 H04N 1/41 - 1/419

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】文字或いは記号などの輪郭線を表すために
    連ねられる複数の部分構成線に対応して、該部分構成線
    の位置を特定するための部分構成線特定点を表す点デー
    タと、該部分構成線の種類を示す種類データとを順次含
    む輪郭線データの圧縮装置であって、 前記点データにおいて、隣接する前記部分構成線特定点
    を表すX座標値またはY座標値が相互に共通するか否か
    を判定する共通値判定手段と、 該共通値判定手段により前記X座標値またはY座標値が
    共通すると判定された場合には、共通する複数のX座標
    値またはY座標値のうちの少なくとも1つを残して他を
    省略することにより前記輪郭線データを圧縮するデータ
    圧縮手段と、 を含むことを特徴とする輪郭線データの圧縮装置。
  2. 【請求項2】文字或いは記号などの輪郭線を表すために
    連ねられる複数の部分構成線に対応して、該部分構成線
    の位置を特定するための部分構成線特定点を表す点デー
    タと、該部分構成線の種類を示す種類データとを順次含
    み、隣接する部分構成線特定点を表すX座標値またはY
    座標値が相互に共通している場合にそれら共通する複数
    のX座標値またはY座標値のうちの少なくとも1つを残
    して他が省略された輪郭線データを復元するための輪郭
    線データ復元装置であって、 前記点データにおいて前記部分構成線特定点を表すX座
    標値またはY座標値が省略されているか否かを判定する
    省略判定手段と、 該省略判定手段により前記部分構成線特定点を表すX座
    標値またはY座標値が省略されていると判定された場合
    には、X座標値またはY座標値が省略されている点デー
    タに対して、隣接している点データに少なくとも1つ残
    されているX座標値またはY座標値と同じ値を、省略さ
    れている座標値に替えて加えるデータ付加手段と、 を含むことを特徴とする輪郭線データ復元装置。
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