JP2831022B2 - 熱可塑性メタクリルイミド基含有樹脂組成物 - Google Patents
熱可塑性メタクリルイミド基含有樹脂組成物Info
- Publication number
- JP2831022B2 JP2831022B2 JP5295189A JP5295189A JP2831022B2 JP 2831022 B2 JP2831022 B2 JP 2831022B2 JP 5295189 A JP5295189 A JP 5295189A JP 5295189 A JP5295189 A JP 5295189A JP 2831022 B2 JP2831022 B2 JP 2831022B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- weight
- methacrylimide
- polymer
- parts
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、改良された耐候性を有する熱可塑性メタク
リルイミド基含有樹脂組成物に関する。
リルイミド基含有樹脂組成物に関する。
メタクリルイミド基含有重合体は高い熱変形温度と高
度な透明性を保持する熱可塑性樹脂であることはよく知
られている(特公昭60−38404号公報)。
度な透明性を保持する熱可塑性樹脂であることはよく知
られている(特公昭60−38404号公報)。
しかしながら、メタクリルイミド基含有重合体の太陽
光線、風雨、寒暖等に対する抵抗力、即ち耐候性はあま
りよくなく、透明性の低下、外観の劣化等が生じ実用上
極めて重要な問題となっている。
光線、風雨、寒暖等に対する抵抗力、即ち耐候性はあま
りよくなく、透明性の低下、外観の劣化等が生じ実用上
極めて重要な問題となっている。
このようなメタクリルイミド基含有重合体の耐候性を
向上させるために例えばベンゾフェノン系やベンゾトリ
アゾール系の各種紫外線吸収剤を添加する試みがある。
しかしながらかかる方法によっても最も耐候性に優れる
透明樹脂であるメチルメタクリレート樹脂に匹敵しうる
メタクリルイミド基含有重合体は得られていない。
向上させるために例えばベンゾフェノン系やベンゾトリ
アゾール系の各種紫外線吸収剤を添加する試みがある。
しかしながらかかる方法によっても最も耐候性に優れる
透明樹脂であるメチルメタクリレート樹脂に匹敵しうる
メタクリルイミド基含有重合体は得られていない。
上記のような現状に鑑み、本発明の目的は、改良され
た耐候性を有するメタクリルイミド基含有樹脂組成物を
提供することにある。
た耐候性を有するメタクリルイミド基含有樹脂組成物を
提供することにある。
本発明は、下記構造式(I) (式(I)において、R1は水素原子または炭素数1〜20
の置換または非置換のアルキル基、シクロアルキル基、
アリール基、アルカリル基もしくはアラルキル基または
アリル基である)で示されるイミド環構造単位5〜100
重量%と少くとも一種のモノエチレン系不飽和単量体か
ら導かれる単位0〜95重量%とからなるメタクリルイミ
ド基含有重合体100重量部に対して、下記構造式(II)
または(III) で表される単位を分子中に少なくとも1つ有するテトラ
メチルピペリジン誘導体を0.01〜10重量部および2−
(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,
3−テトラメチルブチル)フェノールおよび2−(3,5−
ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリ
アゾールから選ばれる少なくとも1つの紫外線吸収剤を
0.01〜5.0重量部配合してなることを特徴とするメタク
リルイミド基含有樹脂組成物を提供する。
の置換または非置換のアルキル基、シクロアルキル基、
アリール基、アルカリル基もしくはアラルキル基または
アリル基である)で示されるイミド環構造単位5〜100
重量%と少くとも一種のモノエチレン系不飽和単量体か
ら導かれる単位0〜95重量%とからなるメタクリルイミ
ド基含有重合体100重量部に対して、下記構造式(II)
または(III) で表される単位を分子中に少なくとも1つ有するテトラ
メチルピペリジン誘導体を0.01〜10重量部および2−
(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,
3−テトラメチルブチル)フェノールおよび2−(3,5−
ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリ
アゾールから選ばれる少なくとも1つの紫外線吸収剤を
0.01〜5.0重量部配合してなることを特徴とするメタク
リルイミド基含有樹脂組成物を提供する。
本発明におけるメタクリルイミド基含有重合体は、好
ましくは、次のように製造される。すなわち、メタクリ
ル重合体とアンモニアまたは炭素数1〜20の第一アミン
(以下、これらのアンモニアおよび第一アミンをイミド
化剤という。)とを不活性ガス雰囲気下、不活性溶媒中
で180〜350℃、好ましくは200〜330℃の温度で反応させ
る。不活性ガスとしては窒素ガスが有用であり、不活性
溶媒としては、原料メタクリル重合体と生成物メタクリ
ルイミド基含有重合体とを溶解する単独溶媒もしくは二
種以上の混合溶媒が好ましい。その例としてベンゼン、
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類及びメタノー
ル、エタノール、プロパノール等の脂肪族アルコール類
が挙げられる。
ましくは、次のように製造される。すなわち、メタクリ
ル重合体とアンモニアまたは炭素数1〜20の第一アミン
(以下、これらのアンモニアおよび第一アミンをイミド
化剤という。)とを不活性ガス雰囲気下、不活性溶媒中
で180〜350℃、好ましくは200〜330℃の温度で反応させ
る。不活性ガスとしては窒素ガスが有用であり、不活性
溶媒としては、原料メタクリル重合体と生成物メタクリ
ルイミド基含有重合体とを溶解する単独溶媒もしくは二
種以上の混合溶媒が好ましい。その例としてベンゼン、
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類及びメタノー
ル、エタノール、プロパノール等の脂肪族アルコール類
が挙げられる。
上記イミド環構造単位において、R1は水素原子、また
は炭素数1〜20の置換または非置換のアルキル基、シク
ロアルキル基、アリール基、アルカリル基もしくはアラ
ルキル基またはアリル基である。これらの中で、実質的
には、水素原子、メチル基、エチル基、t−ブチル基、
シクロヘキシル基およびフェニル基が好ましい。上記イ
ミド環構造単位を得るためのイミド化剤としては、アン
モニア、メチルアミン、エチルアミン、t−ブチルアミ
ン、シクロヘキシルアミンが好ましく使用される。
は炭素数1〜20の置換または非置換のアルキル基、シク
ロアルキル基、アリール基、アルカリル基もしくはアラ
ルキル基またはアリル基である。これらの中で、実質的
には、水素原子、メチル基、エチル基、t−ブチル基、
シクロヘキシル基およびフェニル基が好ましい。上記イ
ミド環構造単位を得るためのイミド化剤としては、アン
モニア、メチルアミン、エチルアミン、t−ブチルアミ
ン、シクロヘキシルアミンが好ましく使用される。
また、本発明におけるメタクリルイミド基含有重合体
は、式(I)で表わされるイミド環構造単位を5〜100
重量%、好ましくは20重量%以上含有する。イミド環構
造単位の含有量が5重量%未満の場合は該重合体の耐熱
温度が低く、本発明の効果が十分に発揮されない。
は、式(I)で表わされるイミド環構造単位を5〜100
重量%、好ましくは20重量%以上含有する。イミド環構
造単位の含有量が5重量%未満の場合は該重合体の耐熱
温度が低く、本発明の効果が十分に発揮されない。
本発明におけるメタクリルイミド基含有重合体の製造
に使用されるメタクリル重合体としては、メタクリル酸
メチルその他のメタクリル酸エステルの単独重合体もし
くは複数のメタクリル酸エステルの共重合体、またはメ
タクリル酸エステルと、他のモノエチレン系不飽和単量
体との共重合体が挙げられる。
に使用されるメタクリル重合体としては、メタクリル酸
メチルその他のメタクリル酸エステルの単独重合体もし
くは複数のメタクリル酸エステルの共重合体、またはメ
タクリル酸エステルと、他のモノエチレン系不飽和単量
体との共重合体が挙げられる。
共重合されるモノエチレン系不飽和単量体としては、
例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリ
ル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソ
ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸シクロヘキ
シル、アクリル酸ベンジルなどのアクリル酸エステル、
スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系モノマー
およびアクリロニトリルが挙げられる。また、メタクリ
ル酸エステルとしては、例えば、メタクリル酸メチル、
メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリ
ル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル
酸t−ブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリ
ル酸ベンジルなどが挙げられる。
例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリ
ル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソ
ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸シクロヘキ
シル、アクリル酸ベンジルなどのアクリル酸エステル、
スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系モノマー
およびアクリロニトリルが挙げられる。また、メタクリ
ル酸エステルとしては、例えば、メタクリル酸メチル、
メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリ
ル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル
酸t−ブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリ
ル酸ベンジルなどが挙げられる。
メタクリルイミド基含有重合体の製造に用いられるメ
タクリル重合体としては、メタクリル酸メチル単独重合
体およびメタクリル酸メチル−アクリル酸メチル共重合
体、メタクリル酸メチル−スチレン共重合体が特に好ま
しい。これらの共重合体において、メタクリル酸メチル
の含有量は特に制限はないが、70重量%以上であること
が好ましい。
タクリル重合体としては、メタクリル酸メチル単独重合
体およびメタクリル酸メチル−アクリル酸メチル共重合
体、メタクリル酸メチル−スチレン共重合体が特に好ま
しい。これらの共重合体において、メタクリル酸メチル
の含有量は特に制限はないが、70重量%以上であること
が好ましい。
本発明において使用されるテトラメチルピペリジン誘
導体の具体例としては4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6
−テトラメチルピペリジン、4−ベンゾイルオキシ−1,
2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、4−(p−t−ブ
チルベンゾイルオキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペ
リジン、4−(p−t−ブチルベンゾイルオキシ)−1,
2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、4−サリシロイル
オキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、4−ア
セトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ブ
チロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、
4−ステアロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペ
リジン、4−シクロヘキサノイル−2,2,6,6−テトラメ
チルピペリジン、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジル)アジペート、ビス(2,2,6,6−テトラメチ
ル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−
ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ドデカンジオ
エート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリ
ジル)テレフタレート、1−[2−〔3−(3,5−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオ
キシ〕エチル]−4−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕−2,2,
6,6−テトラメチルピペリジン、8−ベンジル−7,7,9,9
−テトラメチル−3−オクチル−1,3,8−トリアザスピ
ロ〔4,5〕ウンデカン−2,4−ジオン、7,7,8,9,9−ペン
タメチル−3−オクチル−1,3,8−トリアザスピロ〔4,
5〕ウンデカン−2,4−ジオン、7,7,8,9−テトラメチル
−3−オクチル−1,3,8−トリアザスピロ〔4,5〕ウンデ
カン−2,4−ジオン、ポリ〔{6−(1,1,3,3−テトラメ
チルブチル)イミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイ
ル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イ
ミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4
−ピペリジル)イミノ}〕、2−(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロン
酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジ
ル)、コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチ
ル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリ
ジン縮合物、N.N′−ビス(3−アミノプロピル)エチ
レンジアミン−2,4−ビス〔N−ブチル−N−(1,2,2,
6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ〕−6−
クロロ−1,3,5−トリアジン縮合物、1,2,3,4−ブタンテ
トラカルボン酸−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメ
チルピペリジン縮合物、1,2,3,4−ブタンテトラカルボ
ン酸−4−ヒドロキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペ
リジン縮合物などが挙げられる。
導体の具体例としては4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6
−テトラメチルピペリジン、4−ベンゾイルオキシ−1,
2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、4−(p−t−ブ
チルベンゾイルオキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペ
リジン、4−(p−t−ブチルベンゾイルオキシ)−1,
2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、4−サリシロイル
オキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、4−ア
セトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ブ
チロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、
4−ステアロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペ
リジン、4−シクロヘキサノイル−2,2,6,6−テトラメ
チルピペリジン、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジル)アジペート、ビス(2,2,6,6−テトラメチ
ル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−
ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ドデカンジオ
エート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリ
ジル)テレフタレート、1−[2−〔3−(3,5−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオ
キシ〕エチル]−4−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕−2,2,
6,6−テトラメチルピペリジン、8−ベンジル−7,7,9,9
−テトラメチル−3−オクチル−1,3,8−トリアザスピ
ロ〔4,5〕ウンデカン−2,4−ジオン、7,7,8,9,9−ペン
タメチル−3−オクチル−1,3,8−トリアザスピロ〔4,
5〕ウンデカン−2,4−ジオン、7,7,8,9−テトラメチル
−3−オクチル−1,3,8−トリアザスピロ〔4,5〕ウンデ
カン−2,4−ジオン、ポリ〔{6−(1,1,3,3−テトラメ
チルブチル)イミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイ
ル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イ
ミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4
−ピペリジル)イミノ}〕、2−(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロン
酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジ
ル)、コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチ
ル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリ
ジン縮合物、N.N′−ビス(3−アミノプロピル)エチ
レンジアミン−2,4−ビス〔N−ブチル−N−(1,2,2,
6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ〕−6−
クロロ−1,3,5−トリアジン縮合物、1,2,3,4−ブタンテ
トラカルボン酸−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメ
チルピペリジン縮合物、1,2,3,4−ブタンテトラカルボ
ン酸−4−ヒドロキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペ
リジン縮合物などが挙げられる。
上記テトラメチルピペリジン誘導体の配合量はメタク
リルイミド基含有重合体100重量部に対し0.01重量部以
上10重量部以下、さらに好ましくは0.05重量部以上3重
量部以下である。0.01重量部未満であれば、耐候性向上
の寄与が低く、また10重量部を超えると、メタクリルイ
ミド基含有重合体の機械的強度の低下を招くため好まし
くない。
リルイミド基含有重合体100重量部に対し0.01重量部以
上10重量部以下、さらに好ましくは0.05重量部以上3重
量部以下である。0.01重量部未満であれば、耐候性向上
の寄与が低く、また10重量部を超えると、メタクリルイ
ミド基含有重合体の機械的強度の低下を招くため好まし
くない。
本発明で用いる上記テトラメチルピペリジン誘導体の
添加方法としては、押出機で前記メタクリルイミド基含
有重合体に添加する方法、前記(I)式で示されるイミ
ド環構造を形成するための反応時に添加する方法、さら
にまた前記メタクリルイミド基含有重合体の原料となる
メタクリル樹脂の製造時、特に重合時にモノマー溶解し
ておく方法、さらに重合終了後添加する方法等がある
が、押出機でメタクリルイミド基含有重合体に添加する
方法が実質的に簡便で扱いやすい。
添加方法としては、押出機で前記メタクリルイミド基含
有重合体に添加する方法、前記(I)式で示されるイミ
ド環構造を形成するための反応時に添加する方法、さら
にまた前記メタクリルイミド基含有重合体の原料となる
メタクリル樹脂の製造時、特に重合時にモノマー溶解し
ておく方法、さらに重合終了後添加する方法等がある
が、押出機でメタクリルイミド基含有重合体に添加する
方法が実質的に簡便で扱いやすい。
本発明に用いられる紫外線吸収剤2−(2H−ベンゾト
リアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチ
ルブチル)フェノールおよび/または2−(3,5−ジ−
t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾ
ールの配合量は、メタクリルイミド基含有重合体100重
量部に対して0.01〜5.0重量部である。
リアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチ
ルブチル)フェノールおよび/または2−(3,5−ジ−
t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾ
ールの配合量は、メタクリルイミド基含有重合体100重
量部に対して0.01〜5.0重量部である。
本発明の樹脂組成物には、さらに、他の種類のトリア
ゾール系、もしくはベンゾフェノン系、サリチル酸系等
の紫外線吸収剤やヒンダードフェノール系、フォスファ
イト系等の熱安定剤を併用することもできる。
ゾール系、もしくはベンゾフェノン系、サリチル酸系等
の紫外線吸収剤やヒンダードフェノール系、フォスファ
イト系等の熱安定剤を併用することもできる。
また必要に応じて、滑剤、可塑剤、着色剤及び難燃
剤、発泡剤、顔料、艶消剤、帯電防止剤、さらにはガラ
ス繊維または他の繊維あるいはタルクまたは他の物質等
の添加剤を加えることも可能である。
剤、発泡剤、顔料、艶消剤、帯電防止剤、さらにはガラ
ス繊維または他の繊維あるいはタルクまたは他の物質等
の添加剤を加えることも可能である。
さらにまた他の熱可塑性樹脂を添加することも可能で
ある。例えば、メタクリル酸メチル重合体、ABS樹脂、M
BS樹脂、AS樹脂、ポリカーボネート、ポリブチレンテレ
フタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビ
ニル、塩素化ポリ塩化ビニル、ポリアリレート、ポリス
チレン、高耐衝撃性ポリスチレン、スチレン−無水マレ
イン酸共重合体、スチレン−マレイミド共重合体、ポリ
オレフィン、酸変性ポリオレフィン、グリシジル変性ポ
リオレフィン、ポリエーテルエステル、ポリエーテルエ
ステルアミド、ポリエーテルアミド、ポリフェニレンサ
ルファイド、ポリフェニレンオキシド、ポリスルフォ
ン、ポリフェニレンオキシド−スチレン系樹脂ブレンド
ポリマー、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテル
イミド、熱可塑性ポリイミド等が挙げられる。これらは
単独でまたは二種以上組合せて添加することが可能であ
る。
ある。例えば、メタクリル酸メチル重合体、ABS樹脂、M
BS樹脂、AS樹脂、ポリカーボネート、ポリブチレンテレ
フタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビ
ニル、塩素化ポリ塩化ビニル、ポリアリレート、ポリス
チレン、高耐衝撃性ポリスチレン、スチレン−無水マレ
イン酸共重合体、スチレン−マレイミド共重合体、ポリ
オレフィン、酸変性ポリオレフィン、グリシジル変性ポ
リオレフィン、ポリエーテルエステル、ポリエーテルエ
ステルアミド、ポリエーテルアミド、ポリフェニレンサ
ルファイド、ポリフェニレンオキシド、ポリスルフォ
ン、ポリフェニレンオキシド−スチレン系樹脂ブレンド
ポリマー、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテル
イミド、熱可塑性ポリイミド等が挙げられる。これらは
単独でまたは二種以上組合せて添加することが可能であ
る。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
実施例、比較例中の「部」は「重量部」を示す。
なおこれらの実施例において、重合体の特性測定は、
次の方法によった。
次の方法によった。
(1)赤外線吸収スペクトルは赤外線分光度計(日立製
作所製、285型)を用いKBrディスク法によって測定し
た。
作所製、285型)を用いKBrディスク法によって測定し
た。
(2)重合体の固有粘度は、デロービショップ(Deerea
x−Bishoff)粘度計によって試料ポリマー濃度0.5重量
%のクロロホルム溶液の流動時間(ts)とクロロホルム
の流動時間(to)とを温度25℃±0.1℃で測定し、ts/to
値からポリマーの相対粘度ηrelを求め、しかる後に次
式より算出した値である。
x−Bishoff)粘度計によって試料ポリマー濃度0.5重量
%のクロロホルム溶液の流動時間(ts)とクロロホルム
の流動時間(to)とを温度25℃±0.1℃で測定し、ts/to
値からポリマーの相対粘度ηrelを求め、しかる後に次
式より算出した値である。
固有粘度=(lnηrel)/C (dl/g) (式中、Cは溶媒100mlあたりのポリマーのグラム数を
表わす。) (3)熱変形温度はASTM D648に基づいて測定した。
表わす。) (3)熱変形温度はASTM D648に基づいて測定した。
(4)重合体のメルトインデックスはASTM D1238(260
℃荷重10kgでの10分間のグラム数)に基づいて求めた。
℃荷重10kgでの10分間のグラム数)に基づいて求めた。
(5)重合体のイミド化量(%)は、元素分析値(測定
機CHNコーダー(MT−3)柳本製作所製)での窒素含量
から、およびプロトンNMR JNM−FX−100(JEOL)スペク
トロメーター100MHzにより測定した。
機CHNコーダー(MT−3)柳本製作所製)での窒素含量
から、およびプロトンNMR JNM−FX−100(JEOL)スペク
トロメーター100MHzにより測定した。
(6)透明性の評価 厚さ3.2mmの板に成形加工し、ASTM D1003に従い全光
線透過率で透明性を評価した。
線透過率で透明性を評価した。
(7)耐候性の評価 スガ試験機株式会社製サンシャインカーボンウェザー
メーターWEL−SUN−HC(スプレー120分中18分 ブラッ
クパネル温度63℃)にて人工促進暴露して耐候性の評価
をした。なお、耐候性評価は透明性の他に、外観の目視
及び顕微鏡観察にて行った。
メーターWEL−SUN−HC(スプレー120分中18分 ブラッ
クパネル温度63℃)にて人工促進暴露して耐候性の評価
をした。なお、耐候性評価は透明性の他に、外観の目視
及び顕微鏡観察にて行った。
(8)引張り強度の評価 ダンベル型試験片を用い、JIS K 6871に基づき測定し
た。
た。
メタクリルイミド基含有樹脂重合体の調製: 〔A−1〜A−4〕 パドルスパイラル攪拌機圧力計試料注入容器及びジャ
ケット加熱器を備えた10l反応容器内に十分乾燥したメ
タクリル酸メチル重合体(アクリペット VH、三菱レイ
ヨン(株)製、固有粘度0.51)100部、トルエン90部及
びメタノール10部の混合物を投入し十分窒素置換したの
ち加熱して重合体を攪拌溶解した。次いで、試料注入容
器からメチルアミン24.8部(0.8モル比)を溶解したメ
タノール溶液を添加して230℃に加熱攪拌した。内圧55k
g/cm2ゲージ圧で3時間反応させた。反応終了後メタク
リルイミド基含有樹脂重合体溶液を取り出し、100℃真
空乾燥機で溶媒を除去して乾燥し多孔質の重合体を得
た。
ケット加熱器を備えた10l反応容器内に十分乾燥したメ
タクリル酸メチル重合体(アクリペット VH、三菱レイ
ヨン(株)製、固有粘度0.51)100部、トルエン90部及
びメタノール10部の混合物を投入し十分窒素置換したの
ち加熱して重合体を攪拌溶解した。次いで、試料注入容
器からメチルアミン24.8部(0.8モル比)を溶解したメ
タノール溶液を添加して230℃に加熱攪拌した。内圧55k
g/cm2ゲージ圧で3時間反応させた。反応終了後メタク
リルイミド基含有樹脂重合体溶液を取り出し、100℃真
空乾燥機で溶媒を除去して乾燥し多孔質の重合体を得
た。
この得られた重合体の赤外線吸収スペクトルを測定し
たところ波数1720cm-1、1663cm-1及び750cm-1にメタク
リルイミド特有の吸収がみられポリグルタルイミドであ
ることが確認された。イミド化量は100%であり、熱変
形温度は182℃であった。上記と同様にして得られたイ
ミド化量を変えて熱変形温度を変化させたメタクリルイ
ミド基含有樹脂重合体の結果を表−1に示した。また各
イミド化量を有する重合体のメルトインデックスを測定
した値を表−1に併せて示した。
たところ波数1720cm-1、1663cm-1及び750cm-1にメタク
リルイミド特有の吸収がみられポリグルタルイミドであ
ることが確認された。イミド化量は100%であり、熱変
形温度は182℃であった。上記と同様にして得られたイ
ミド化量を変えて熱変形温度を変化させたメタクリルイ
ミド基含有樹脂重合体の結果を表−1に示した。また各
イミド化量を有する重合体のメルトインデックスを測定
した値を表−1に併せて示した。
ここでいうイミド化量とは、下記一般構造式(IV) で示されるメタクリルイミド環構造単位とメタクリル酸
メチル単位との繰り返し構造と想定しx×100(%)の
値をイミド化量とした。このxの決定のためには、元素
分析値測定による窒素含有量からまたプロトンNMR測定
から>N−CH3のメチル吸収とO−CH3のメチル吸収と
の積分比からxを決定した。
メチル単位との繰り返し構造と想定しx×100(%)の
値をイミド化量とした。このxの決定のためには、元素
分析値測定による窒素含有量からまたプロトンNMR測定
から>N−CH3のメチル吸収とO−CH3のメチル吸収と
の積分比からxを決定した。
実施例1〜8 前記A−2のメタクリルイミド基含有重合体100部に
対し表−2に示す紫外線吸収剤及びピペリジン誘導体を
それぞれ0.2部ずつ添加してV型ブレンダーに入れ5分
間混合した。これらの混合物を40mmφベント式押出機を
用いてシリンダー温度230℃〜300℃でペレット状に賦形
して8種類の本発明の熱可塑性樹脂組成物を得た。次に
これらのペレットを5オンスの射出成形機により厚さ3.
2mm、縦100mm、横100mmの平板成形品及びJIS K 6871に
規定されたダンベル型試験片に成形した。これらの平板
及びダンベル型試験片を1000時間人工促進暴露して耐候
性の評価を行った。
対し表−2に示す紫外線吸収剤及びピペリジン誘導体を
それぞれ0.2部ずつ添加してV型ブレンダーに入れ5分
間混合した。これらの混合物を40mmφベント式押出機を
用いてシリンダー温度230℃〜300℃でペレット状に賦形
して8種類の本発明の熱可塑性樹脂組成物を得た。次に
これらのペレットを5オンスの射出成形機により厚さ3.
2mm、縦100mm、横100mmの平板成形品及びJIS K 6871に
規定されたダンベル型試験片に成形した。これらの平板
及びダンベル型試験片を1000時間人工促進暴露して耐候
性の評価を行った。
成形品の外観に関する耐候性については促進暴露の前
と後の平板のASTM D1003による全光線透過率を測定し
て、また色の変化については目視により観察した。物性
に関する耐候性については暴露前後のダンベル型試験片
のJIS K 6871に定められた方法による引張り強度を測定
して評価した。これらの結果を表−2にまとめて示す。
と後の平板のASTM D1003による全光線透過率を測定し
て、また色の変化については目視により観察した。物性
に関する耐候性については暴露前後のダンベル型試験片
のJIS K 6871に定められた方法による引張り強度を測定
して評価した。これらの結果を表−2にまとめて示す。
比較例1〜4 比較のため、実施例1〜4と同様の操作を繰り返し、
紫外線吸収剤のみを添加したもの、テトラメチルピペリ
ジン誘導体のみを添加したもの、およびいずれをも添加
しなかった樹脂組成物の試験片についての種々の物性を
評価した。これらの結果を表−2に併せて示す。
紫外線吸収剤のみを添加したもの、テトラメチルピペリ
ジン誘導体のみを添加したもの、およびいずれをも添加
しなかった樹脂組成物の試験片についての種々の物性を
評価した。これらの結果を表−2に併せて示す。
〔発明の効果〕 本発明のメタクリルイミド基含有樹脂組成物から得ら
れる成形品は、優れた耐候性を有し、メタクリルイミド
基含有重合体が本来有する高い熱変形温度および透明性
ならびに良好な表面外観および機械的強度などは太陽光
線、風雨、寒暖などに対する抵抗力が大きい。
れる成形品は、優れた耐候性を有し、メタクリルイミド
基含有重合体が本来有する高い熱変形温度および透明性
ならびに良好な表面外観および機械的強度などは太陽光
線、風雨、寒暖などに対する抵抗力が大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08K 5:3495)
Claims (1)
- 【請求項1】下記構造式(I) (式(I)において、R1は水素原子または炭素数1〜20
の置換または非置換のアルキル基、シクロアルキル基、
アリール基、アルカリル基もしくはアラルキル基または
アリル基である)で示されるイミド環構造単位5〜100
重量%と少くとも一種のモノエチレン系不飽和単量体か
ら導かれる単位0〜95重量%とからなるメタクリルイミ
ド基含有重合体100重量部に対して、下記構造式(II)
または(III) で表される単位を分子中に少なくとも1つ有するテトラ
メチルピペリジン誘導体を0.01〜10重量部および2−
(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,
3−テトラメチルブチル)フェノールおよび2−(3,5−
ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリ
アゾールから選ばれる少なくとも1つの紫外線吸収剤を
0.01〜5.0重量部配合してなることを特徴とするメタク
リルイミド基含有樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5295189A JP2831022B2 (ja) | 1988-03-08 | 1989-03-07 | 熱可塑性メタクリルイミド基含有樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63-54035 | 1988-03-08 | ||
JP5403588 | 1988-03-08 | ||
JP5295189A JP2831022B2 (ja) | 1988-03-08 | 1989-03-07 | 熱可塑性メタクリルイミド基含有樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH021753A JPH021753A (ja) | 1990-01-08 |
JP2831022B2 true JP2831022B2 (ja) | 1998-12-02 |
Family
ID=26393628
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5295189A Expired - Fee Related JP2831022B2 (ja) | 1988-03-08 | 1989-03-07 | 熱可塑性メタクリルイミド基含有樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2831022B2 (ja) |
-
1989
- 1989-03-07 JP JP5295189A patent/JP2831022B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH021753A (ja) | 1990-01-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CA1077196A (en) | Polymers and copolymers based on acrylates and their use as flameproofing agents | |
KR940008989B1 (ko) | 이미드 중합체 | |
CA1085082A (en) | Moldable blend of polycarbonate and terpolymer of rubber styrene-maleimide | |
JP3095453B2 (ja) | 耐候性に優れる熱可塑性樹脂組成物 | |
EP3015508A1 (en) | Chemical resistant polymer resin composition for vehicle overhead console | |
US5013774A (en) | Thermoplastic methacrylimide group-containing resin composition | |
KR950006138B1 (ko) | 열가소성 수지 조성물 | |
JP2831022B2 (ja) | 熱可塑性メタクリルイミド基含有樹脂組成物 | |
JPS6237671B2 (ja) | ||
US4762886A (en) | Weather resistant thermoplastic resin composition | |
JPH0670187B2 (ja) | 光安定性の改良された高分子材料組成物 | |
US5208279A (en) | Weather-resistant polyacetal resin composition | |
JP2775301B2 (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
KR950006139B1 (ko) | 저광택 폴리아세탈 수지 조성물 및 성형품 | |
JPH03281685A (ja) | プラスチック用紫外線吸収剤 | |
JPH04227747A (ja) | 熱可塑性成形材料 | |
JPH0548780B2 (ja) | ||
JPH0510385B2 (ja) | ||
JP2000513043A (ja) | プロピレンと重合性ヒンダードアミン光安定剤とのコポリマー | |
JPS61264045A (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
US4349642A (en) | Ultraviolet radiation and impact resistant thermoplastic blends | |
JPS5933139B2 (ja) | 樹脂組成物 | |
CA2015901A1 (en) | Blends of polymers, particularly polycarbonates, acrylate-modified rubber compositions and additional polyacrylates | |
JPS619459A (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
JP2649202B2 (ja) | 艶消し・耐候性ポリアセタール樹脂組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |