JP2829709B2 - コケ植物を用いた緑化用固定物及び当該固定物の製造方法 - Google Patents
コケ植物を用いた緑化用固定物及び当該固定物の製造方法Info
- Publication number
- JP2829709B2 JP2829709B2 JP6271868A JP27186894A JP2829709B2 JP 2829709 B2 JP2829709 B2 JP 2829709B2 JP 6271868 A JP6271868 A JP 6271868A JP 27186894 A JP27186894 A JP 27186894A JP 2829709 B2 JP2829709 B2 JP 2829709B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- greening
- moss
- plant
- substrate
- present
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Mushroom Cultivation (AREA)
Description
た緑化用基板等の緑化用固定物及び当該緑化用固定物の
製造方法に関する。より詳細には、紙繊維をコケ植物配
偶体の固定手段として用い、簡便に製造することができ
る、コケ植物配偶体が本来有する生物的能力を最大限生
かすことが可能な、緑化用基板等の緑化用固定物及び当
該緑化用固定物の製造方法に関する。
環境緑化が必要とされる多様な分野に積極的に活用すべ
く、コケ植物を用いた緑化用基板を見出し、これについ
ての特許出願を行った(特願平 6−181803号:
平成6年7月11日出願)。
を最大限環境緑化に生かすことを可能にした革命的なも
のである。しかしながら、上記の緑化用基板を製造する
ためには、乾燥工程を経たコケ植物を基板紙上に仮置き
することが必要であるが、かかる仮置き手段として現状
では手作業に頼らざるを得ない。さらに、基板紙上に配
列したコケ植物の上に密な縫製部を設ける必要がある。
これらが当該緑化用基板の現実的な使用をコスト面から
妨げる大きな要因となっている点は否めない。そこで、
コケ植物を用いた緑化用基板の低コスト大量生産を可能
にする手段の確立が望まれる。
れており、当該縫製部分を切断するためには比較的強い
剪断手段を用いる必要があり、かつ当該剪断部分からコ
ケ植物体が脱落する傾向がある。それ故に、任意の形状
に加工しにくい点は否めない。そこで、より加工の自由
度が高いコケ植物を用いた緑化手段の確立が望まれる。
用基板の低コスト大量生産を可能にするには、コケ植物
の固定に際して、従来用いていた縫製に代わる固定手
段、縫製密度を減じ得る補助的固定手段又は当該緑化用
基板の機械的製造の容易化が可能な固定手段を確立する
ことが必要である。
コケ植物が熱や特に揮発性の化学物質に弱く、コケ植物
を固定するに際して加熱工程や揮発性溶媒を用いた化学
処理工程を必要とする固定手段はコケ植物を固定する手
段としては好ましくないという制約がある。
工程や上記化学処理工程を必要とせずに、コケ植物の固
定手段として既に用いられている縫製に代わるか、縫製
を補助し得る固定手段、及びこれらの固定手段を用いた
コケ植物の緑化用基板の製造工程の機械化を容易にする
コケ植物の固定手段の確立にある。
たごとく、より加工自由度の高いコケ植物を用いた緑化
手段の確立も本発明が解決すべき課題である。
決のために鋭意検討を行った。その結果、固定手段とし
て紙繊維を用いることにより、コケ植物を用いた緑化用
基板においては従来の固定手段である縫製の密度を減じ
ることが可能であり、さらに当該緑化用基板の使用態様
によっては縫製工程を省略することが可能であり、かつ
当該緑化用基板の製造工程の機械化を容易にし得ること
を見出し本発明に至った。なお、紙繊維を固定手段とし
て採用することによって、緑化用基板のみならず任意の
形状のコケ植物を用いた緑化用固定物を容易に製造する
ことも可能になった。
の要旨とするものである。 (1) コケ植物配偶体が紙繊維によって固定されている
コケ植物配偶体を含んでなる緑化用固定物。 (2) 緑化用固定物が基板状である前記(1) 記載の緑化
用固定物。 (3) 前記(1) 又は(2) 記載の緑化用固定物に縫製部を
設けた緑化用固定物。 (4) 前記(1) 〜(3) のいずれか記載の緑化用固定物の
下面に支持体を積層してなる緑化用固定物。 (5) 支持体が粗面素材である前記(4) 記載の緑化用固
定物。 (6) 前記(1) 〜(5) のいずれか記載の緑化用固定物の
上面に網状体を積層してなる緑化用固定物。 (7) 前記(6) 記載の緑化用固定物の上面に積層した網
状体にコケ植物の植物体が絡んでなる緑化用固定物。 (8) コケ植物配偶体がセン類に属するコケ植物配偶体
である前記(1) 〜(7) のいずれか記載の緑化用固定物。 (9) コケ植物配偶体が、スナゴケ、オオシッポゴケ、
シッポゴケ、トヤマシノブゴケ、ハイゴケ及びヒノキゴ
ケからなる群から選ばれるいずれかのコケ植物の配偶体
である前記(1) 〜(8) のいずれか記載の緑化用固定物。 (10) 以下の工程を含む前記(1) 記載の緑化用固定物
の製造方法: 1.コケ植物配偶体及び紙繊維の水溶物を混合する第一
工程 2.第一工程で得たコケ植物配偶体及び紙繊維の水溶物
の混合物を型に流し込み、乾燥し、当該乾燥物を取り出
す第二工程。 (11) 以下の工程を含む前記(2) 記載の緑化用固定物の
製造方法: 1.コケ植物配偶体を配列し、当該配列面に対して垂直
方向に圧縮する第一工程。 2.第一工程でコケ植物配偶体を圧縮した圧縮面に水溶
性紙を積層して、当該水溶性紙に水を接触させて溶解し
た紙繊維をコケ植物配偶体同士の隙間に絡ませる第二工
程、 3.第二工程で得たコケ植物配偶体と紙繊維の複合体を
乾燥して、紙繊維によって当該コケ植物配偶体を固定す
る第三工程。 (12) 部材上に前記(1) 〜(9) のいずれか記載の緑化用
固定物を接触又は固定し、当該緑化用固定物に水を含ま
せて当該緑化用固定物中のコケ植物配偶体を養生する部
材の緑化方法。
る。 A.本発明の緑化用固定物は、本発明においてはコケ植
物の植物体及び仮根又はコケ植物の植物体を意味するコ
ケ植物の配偶体(以下、単に配偶体と記載した場合に
は、このコケ植物の配偶体を意味する。)を含んでな
る。
は特に限定されない。ただし、本発明緑化用固定物の施
工後は、コケ植物の成長に伴う配偶体同士の絡まりが本
発明緑化用固定物による緑化に際して施工箇所のコケ植
物の定着性を向上させる点、さらに本発明緑化用固定物
の一態様においては本質的な固定手段としての役割を担
う点に鑑みれば、配偶体が植物体の成長に伴い互いに絡
まり合うことが容易な茎葉体の形態を有するコケ植物を
採用するのが好ましい。これらの点において、セン類に
おいては、スナゴケ、ハイスナゴケ、シモフリゴケ、ク
ロカワキゴケ、キスナゴケ、ヒメスナゴケ、ミヤマスナ
ゴケ、ナガエノスナゴケ、チョウセンスナゴケ、マルバ
ナスナゴケ等のシモフリゴケ属(Racomitrium Bird.);
カモジゴケ、シッポゴケ、オオシッポゴケ、チャシッポ
ゴケ、チシマシッポゴケ、アオシッポゴケ、ナミシッポ
ゴケ、ナガシッポゴケ、ヒメカモジゴケ、コカモジゴ
ケ、タカネカモジゴケ、フジシッポゴケ、カギカモジゴ
ケ、ナスシッポゴケ等のシッポゴケ属(Dicranum Hed
w.);ハイゴケ、オオベニハイゴケ、ヒメハイゴケ、チ
チブハイゴケ、フジハイゴケ、ハイヒバゴケ、イトハイ
ゴケ、キノウエノコハイゴケ、キノウエノハイゴケ、ミ
ヤマチリメンゴケ、ハイサワラゴケモドキ、タチヒラゴ
ケモドキ、エゾハイゴケ等のハイゴケ属(Hypnum Hed
w.);トヤマシノブゴケ、ヒメシノブゴケ、オオシノブ
ゴケ、コバノエゾシノブゴケ、エゾシノブゴケ、アオシ
ノブゴケ、チャボシノブゴケ等のシノブゴケ属(Thuidi
um B.S.G);コウヤノマンネングサ、フロウソウ等のコ
ウヤノマンネングサ属(Climacium Web.et Mohr);ヒ
ノキゴケ、ヒロハヒノキゴケ、ハリヒノキゴケ等のヒノ
キゴケ属(Rhizogonium Brid.)等を;タイ類において
は、ツクシウロコゴケ、ウロコゴケ、オオウロコゴケ、
トサカゴケモドキ、マルバソコマメゴケ、アマノウロコ
ゴケ等のウロコゴケ属(Heteroscyphus Schiffn. );
ヤマトムチゴケ、ヨシナガムチゴケ、フォウリィムチゴ
ケ、エゾムチゴケ、タマゴバムチゴケ、フタバムチゴ
ケ、サケバムチゴケ、ヤマムチゴケ、ムチゴケ、コムチ
ゴケ、マエバラムチゴケ等のムチゴケ属(Bazzania S.G
ray );クラマゴケモドキ、カハルクラマゴケモドキ、
トサクラマゴケモドキ、ヒメクラマゴケモドキ、ヤマト
クラマゴケモドキ、ナガバクラマゴケモドキ、オオクラ
マゴケモドキ、ニスビキカヤゴケ、ケクラマゴケモド
キ、ホソクラマゴケモドキ等のクラマゴケモドキ属(Po
rella.L)等に属するコケ植物を本発明緑化用基板に用
いることが好ましい。ツノゴケ類も本発明に適用するこ
とは可能であるが、その配偶体は葉状体である。
という点において一般的である。かつ1〜2か月程度の
比較的長期の乾燥状態にさらしても、かかる乾燥状態に
耐えるための機能を有していることが多く、製品として
の緑化用固定物の品質が劣化しにくいという点において
本発明に適用するのに好ましい。当該セン類の中でもス
ナゴケ、オオシッポゴケ、シッポゴケ、トヤマシノブゴ
ケ、ハイゴケ又はヒノキゴケは、栽培種の入手が容易で
あり、再生能力が高い等の生体的特性が本発明における
取扱いに有利であるという点において特に好ましい。さ
らに、これらの中でもスナゴケ又はトヤマシノブゴケは
特に高度な再生能力及び耐乾燥性を有し、極めて好まし
い。
以外であってもそのコケ植物を用いた本発明緑化用固
定物による効果が例示したコケ植物を用いた場合の所望
の効果と同等で置換が可能であり、そのように置換す
ること自体が本出願時における当業者ならば、上記記載
から当然に想到し得るものである範囲に属するコケ植物
に対して本発明を適用することが可能であり、かつかか
る範囲に属するコケ植物を本発明の構成である「コケ植
物」としたものも本発明の技術的範囲に属することを認
識する。
て、上記コケ植物を栽培又は培養してその配偶体を得
る。以下、かかる栽培又は培養について説明する。
が必要である。このコケ植物のサンプルは、野山等に自
生する群落体である自生種を見出すことにより確保され
る。次いで当該自生種から、個々の配偶体、つまり植物
体と仮根からなる元種苗体を採取して、栽培床に当該元
種苗体を水平配列して、植物体中の休眠芽又は細胞の分
裂を誘導覚醒することにより一次栽培体を調製する。次
いでかかる一次栽培体を解体して、再び栽培床に水平配
列を行い、その一次栽培体を養生することにより、二次
栽培体群落体を前記栽培床上に調製する。なお、二次栽
培体をさらに継代した多次栽培体を本発明に用いること
も可能である。自然界に存在する天然資源としてのコケ
植物の保全の必要性を考慮すると当該多次栽培体を本発
明に適用するのが好ましい。
予めコケ植物養生用の土砂を当該栽培床上に積層せしめ
てなる。
栽培方法の他、公知の培養増殖法(小野莞爾,植物バイ
オテクノロジーII(現代化学増刊20),p39 〜49(1991)
参照) を用いて調製することが可能である。
カイニン等の植物成長ホルモンを添加したムラシゲ−ス
クーグ培地等のコケ植物の細胞を増殖させることが可能
な培地においてコケ植物の外植片として、胞子、無性
芽、配偶体の成長点等を用いて静置培養法、又は回転培
養若しくは振盪培養等の懸濁培養法でコケ植物のカルス
を誘導し、かかるカルスからプロトプラストを調製し
て、当該プロトプラストからコケ植物の植物体等を再生
することができる。
フラスコ内における培養の他、ジャーファーメンターや
リアクターによる大量培養可能な手段により上記静置培
養又は懸濁培養を行うことも可能である。
かかる上に、培養によって得られたコケ植物は、自然界
への順化自体が難しいという欠点を有する。さらに、培
養によって得られた配偶体自体の形状が極めて小さいた
めに前記培養による利点が少ない。そのために上記の栽
培方法によって得た多次栽培体を配偶体として、本発明
緑化用固定物の製造に付することが好ましい。
維によって固定されてなる。本発明緑化用固定物は例え
ば下記の工程により製造する。
混合する第一工程:この第一工程に配偶体を付する前提
として、配偶体を洗浄することがより高品質の本発明緑
化用固定物を製造し得るという点において好ましい。こ
の配偶体の洗浄は以下のようにして行う。すなわち、上
記のコケ植物の栽培の終了後、上記栽培床上の配偶体を
分離し、おおまかな砂落としを行う。この砂落としの手
段としては、振り落とし等通常公知の方法を採ることが
できる。また、この砂落としの際に上記栽培床上の雑草
を除去しておくことが好ましい。次に、配偶体から余計
な土砂を除去するために洗浄する。かかる洗浄手段とし
ては、水道水による洗浄等の通常公知の方法を用いるこ
とができる。この洗浄工程は機械化して行うのが特に能
率的であり好ましい。
解体することが、配偶体の偏りが可能な限り防止された
本発明緑化用固定物の製造を図るという点において好ま
しい。この配偶体の解体は、配偶体の粗解体から始めて
解体を繰り返し、最終的には群落体を個々の配偶体にま
で解体することにより完了する。
特に限定されない。すなわち、水溶性であれば一般紙で
あっても、特に水に溶解しやすい水溶性紙であっても用
いることができる。工程全体における作業の効率化を考
慮すると、水溶性紙を紙繊維の由来物とすることが好ま
しい。しかしながら、一般紙由来の紙繊維であっても当
該一般紙が紙繊維単位で水溶性である限りにおいて、紙
繊維の由来物として用いることができる。当該一般紙を
用いる場合、例えばデンプン糊等のコケ植物の生育に悪
影響を与えない水溶性糊を固定化補助剤として紙繊維と
配偶体との混合物に添加することができる。なお、上記
水溶性紙としては一般的に水溶性紙として市販されてい
るもの、例えばディゾルボシリーズ(三島製紙社製)等
を挙げることができる。
と紙繊維の水溶物を混合するに際しては、紙繊維の水溶
物は少なくとも配偶体の生存及び生育に悪影響を与えな
い温度であることが必要である。具体的には、30℃以
下であることが必要で、コケ植物の生育速度等を考慮す
ると20〜25℃程度であることが好ましい。30℃を
超えると、配偶体にダメージを与えることになり、その
結果配偶体の生育に対して悪影響を及ぼす故に好ましく
ない。
概ね乾燥重量比で、配偶体20に対して水1乃至配偶体
5に対して水1であり、好ましくは10対1である。配
偶体と紙繊維水溶物の混合比における紙繊維の量が5対
1を超えると施工部材の緑化が遅くなり好ましくなく、
同じく紙繊維の量が20対1未満の場合には所望する程
度の紙繊維による固定を行うことが困難になる故に好ま
しくない。ただし、紙繊維による固定を縫製による固定
の補助手段として用いる場合には、紙繊維の量が上記2
0対1未満であっても許容される。なお、固定手段とし
て紙繊維のみ用い、他の固定手段を用いない本発明緑化
用固定物を施工する部材の施工面は、比較的平坦である
こと、具体的には傾斜度が15°以下であることが必要
である。すなわち、傾斜度が15°を越える傾斜地にお
いては、紙繊維のみを固定手段とする本発明緑化用固定
物は、屋内ではコケ植物を養生することを目的とする水
を供給する際に、屋外ではかかる水供給の他に、降雨に
よっても容易にコケ植物が所望する施工部位から脱落す
るおそれがある。故に、傾斜度が15°以上の傾斜地に
おいては、固定手段として紙繊維のみを用い、他の固定
手段を用いない本発明緑化用固定物を施工するには好ま
しくない。
は両者が可能な限り均一に混ざり合う限り特に限定され
ない。例えば、手で混練することも可能であり、ミキサ
ー等により混練することも可能である。なお、この混練
は配偶体が破壊されない程度の強度及び時間で行われる
べきであるのは勿論である。具体的には、手による混練
は、均等に配偶体が紙繊維と混合されたと判断する時点
で打切り、ミキサーによる場合は、弱めにミキサーの回
転数を設定し、可能な限り短く混練を終了することが好
ましい。以上、示した第一工程は、統一的に機械化して
行うことも可能である。
アである水はコケ植物にとって無害であり、紙繊維はコ
ケ植物が生育可能な温度範囲で水溶状態を維持すること
が可能な素材である。なお、ここでいう水は、コケ植物
の生育にとって有害な物質を現実にコケ植物の生育に悪
影響を顕著に与える程に含まなければ特に限定されな
い。具体的には、蒸留水及び水道水の両者を用いること
が可能である。
繊維の水溶物の混合物を型に流し込み、乾燥し、当該乾
燥物を取り出す第二工程:この工程では、先ず所望の形
状の型に前記配偶体と紙繊維の水溶液の混合物を流し込
む。型の素材は特に限定されず、金型、木型、プラスチ
ック型等を広く用いることができる。また、型の形状は
製造を行う緑化用固定物の形状に応じて選択することが
可能である。例えば、棒状、基板状等の緑化用固定物に
対応した型を用いることが可能である。
の水溶液の混合物を乾燥する。当該乾燥手段としては、
自然乾燥、温風乾燥、通風乾燥、吸水紙による乾燥等の
通常公知の手段を用いることができるが、乾燥によるコ
ケ植物の損失を可能な限り防ぐことが本発明緑化用固定
物の生産能率上、また当該固定物の品質管理上好まし
い。かかる観点から、通常の自然環境下では特に自然乾
燥を行うのが好ましい。ただし、コケ植物の種類毎に本
来固有である耐乾燥性に応じて当該自然環境の程度を選
択する必要がある。すなわち、本来日向でも生育可能な
配偶体を有するコケ植物は天日乾燥、日陰乾燥の双方可
能であり、乾燥の効率を考慮すると天日乾燥が好まし
い。しかしながら、日陰でしか生育できない配偶体を有
するコケ植物においては日陰乾燥を選択するのが好まし
い。すなわち、天日乾燥ではコケ植物配偶体自体が過度
の乾燥のために衰弱又は死滅する危険性がある。
ゴケ、ハイスナゴケ、ハイゴケ、フロウソウが天日日陰
双方で乾燥することが可能であるが、シッポゴケ、オオ
シッポゴケ、カモジゴケ、トヤマシノブゴケ、コウヤノ
マンネングサ、ヒノキゴケは日陰乾燥する必要がある。
また、前述のタイ類は全て日陰乾燥するのが好ましい。
合にも、温度管理及び湿度管理を上記のコケの耐乾燥性
に応じて行う必要がある。すなわち、天日乾燥が好まし
くないコケ植物においては、過度に高温の通風等は避け
る必要がある。
所望の緑化用固定物を得る。なお、当該乾燥物を型から
外す場合には、完全に乾燥をしたことを確認してから外
すことが、固定物の破壊を防ぐために必要である。完全
に乾燥した場合には固定物は、型を傾斜等させることの
みにより、当該型から脱落する傾向にある。以上、示し
た第二工程は、統一的に機械化して行うことも可能であ
る。さらに、上記第一工程及び第二工程の一連の工程を
全て統一的に機械化することも可能である。
ある場合(以下、本発明緑化用基板という)には、当該
緑化用固定物は例えば、以下の工程を経て製造するのが
好ましい。
に対して垂直方向に圧縮する第一工程:この配偶体の配
列に先立ち、配偶体を洗浄してから解体することが高品
質の緑化用基板を製造する上で好ましいのは、上記の本
発明緑化用固定物の第一工程において記載したと同様で
ある。かかる工程においては、例えば配偶体をコケ植物
の栽培に用いた上記のパレット上で配列するのが、余分
な水分を除去することが可能であるという点において好
ましい。
を用いた緑化用基板では、この配列工程に入る前提とし
て、配偶体の乾燥工程が必要であったが、本発明におい
てはこのような乾燥工程を必要とせず、省力化を図るこ
とができる。
手段としては、例えばローラーによる圧縮、重石による
圧縮等の通常公知の圧縮手段を挙げることができる。か
かる圧縮はコケ植物配偶体の存在による膨らみやはね上
がりを除去して、品質の安定した本発明緑化用基板を製
造する目的で行われる。
圧縮面に水溶性紙を積層して、当該水溶性紙に水を接触
させて溶解した紙繊維をコケ植物配偶体同士の隙間に絡
ませる第二工程:圧縮面に積層する水溶性紙としては、
一般的に水溶性紙として市販されているもの、例えば前
述のディゾルボシリーズ(三島製紙社製)等を挙げるこ
とができる。当該水溶性紙がコケ植物配偶体上で水と接
触して溶解することによってできる紙繊維によりなる糊
状物が、コケ植物配偶体同士の隙間に充填され、当該配
偶体同士の位置が固定される。その結果、所望の上記緑
化用基板を製造することができる。
は、例えば積層する水溶性紙の枚数を調整することによ
り、さらに異なる厚さの水溶性紙を用いることにより行
うことができる。具体的には、より配偶体間における紙
繊維の充填度を向上させる場合や、固定すべき配偶体層
が比較的厚い場合に、上記のような紙繊維の量を調整す
ることが必要になる。
に一部材を他部材に対して積むことのみを意味するので
はなく、積んだ状態で当該一部材と他部材とを何らかの
接着手段により接着することをも意味する。
いが、紙繊維を配偶体間に効率的に絡ませるためにある
程度の水圧を伴う接触方法を採ることが好ましい。例え
ば、ジェットノズル付きホースを用いて水を接触させる
態様を、好ましい接触態様として挙げることができる。
また、水溶性紙を効率良く基板面に密着させるために、
水溶性紙を積層する前に、予め配偶体面に水をなじませ
ておくことができる。この場合は配列したコケ植物面に
積極的に水圧を加える必要はなく、むしろ配列面の崩壊
を可能な限り防止するという観点からは、可能な限り静
的態様、例えば噴霧ノズル付きホースを用いて配偶体面
と水とをなじませるのが好ましい。
の緑化用固定物の製造方法と同様に紙繊維及び水がコケ
植物の生育に悪影響を与えないばかりではなく、固定す
る前提として加熱工程を経る必要もなく極めて優れた方
法である。また、当該固定化方法を利用した緑化用基板
の製造工程の機械化も、従来のコケ植物緑化用基板に比
べて容易であると考えられる。
維の複合体を乾燥して、紙繊維によって当該コケ植物配
偶体を固定する第三工程:この乾燥工程によって、配偶
体の固定が原則として完了する。この乾燥工程は、前記
した配偶体と紙繊維の水溶物の混合物を乾燥する工程と
同様に行うことができる。すなわち、自然乾燥、温風乾
燥、通風乾燥、吸水紙による乾燥等の通常公知の手段を
用いることができるが、乾燥による当該コケ植物の損失
を可能な限り防ぐことが本発明緑化用基板の生産能率
上、また当該基板の品質管理上好ましい。かかる観点か
ら、通常の自然環境下では特に自然乾燥を行うのが好ま
しい。ただし、コケ植物の種類毎に本来固有である耐乾
燥性に応じて当該自然環境の程度を選択する必要があ
る。すなわち、本来日向でも生育可能な配偶体を有する
コケ植物は天日乾燥、日陰乾燥の双方可能であり、乾燥
の効率を考慮すると天日乾燥が好ましい。しかしなが
ら、日陰でしか生育できない配偶体を有するコケ植物に
おいては日陰乾燥を選択するのが好ましい。すなわち、
天日乾燥ではコケ植物配偶体自体が過度の乾燥のために
衰弱又は死滅する危険性がある。
ゴケ、ハイスナゴケ、ハイゴケ、フロウソウが天日日陰
双方で乾燥することが可能であるが、シッポゴケ、オオ
シッポゴケ、カモジゴケ、トヤマシノブゴケ、コウヤノ
マンネングサ、ヒノキゴケは日陰乾燥する必要がある。
また、前述のタイ類は全て日陰乾燥するのが好ましい。
合にも、温度管理及び湿度管理を上記のコケの耐乾燥性
に応じて行う必要がある。すなわち、天日乾燥が好まし
くないコケ植物においては、過度に高温の通風等は避け
る必要がある。
発明緑化用基板の基本的な実施態様である。かかる緑化
用基板は、そのまま施工することが可能である。そし
て、以下に記載するごとく、縫製部を設けることによっ
ても、さらに網状体を被覆することによっても、配偶体
の基板における固定度の向上を図ることができる。本発
明緑化用基板は、この段階でカッターやハサミによる切
断等の簡便な手段で容易に任意の形状に加工することが
可能である。この点で本発明緑化用基板は従来のコケ植
物を用いた緑化用基板に比べて、施工環境に応じた当該
基板の加工の自由度を向上させた。
体を固定した本発明緑化用基板に、配偶体の固定度を向
上させる目的でさらに縫製部を設けることができる。か
かる縫製部の付与は、例えば本発明緑化用基板を屋外の
傾斜地等、紙繊維による固定のみでは基板としての形状
を継続的に維持することが困難な場所での施工に対応す
ることができる、本発明緑化用基板を製造する場合に行
われるのが好ましい。なお、すでに紙繊維で配偶体が固
定されているため、必ずしも配偶体の縫製時の脱落を防
止を目的とした基板紙の積層をする必要がなく、省力化
を図り得るという点で極めて有用である。
する。この縫製部製造工程で、上記において製造した、
紙繊維でのみ配偶体を固定した本発明緑化用基板上を縫
製する。
をも用いることができるが、通常は上糸及び下糸を用い
て縫製する故に積層体内の配偶体を効果的に固定するこ
とが可能で、かつ高速処理が可能なミシン縫いを採用す
る。但し、手縫いであっても、ブランケットステッチ、
アウトラインステッチ、直線縫い、折り返し縫い、ボタ
ンホール、反返し縫い等の縫製手段により上記縫製部の
作出が可能になる。
積層体内に固定することが可能である限りにおいて特に
限定されず、例えば碁盤の目状、渦巻き状等の態様を挙
げることができるが、より効率的に配偶体を固定するこ
とが可能であるという面において、碁盤の目状に縫製部
を本発明緑化用基板上に設けるのが好ましい。
の碁盤の目の大きさは、最小コケ植物体の茎の太さより
も大きく、最大コケ植物体を横に寝かせたときに当該植
物体一つが固定され得る程度の大きさである、一辺1cm
〜2cm程度の正方形であることが好ましいことは、従来
のコケ植物を用いた緑化用基板と同様である。
又は当該部材が置かれている環境、本発明緑化用基板の
使用目的に応じて選択することができる。
にくい部材に本発明緑化用基板を接触又は固定する場合
には、植物体を長期にわたって懸垂する必要がある。故
に、合成繊維等の耐久度の高い素材を用いた糸を用いる
のが好ましい。逆に、粗面度が高く、仮根が容易に侵入
することが可能な部材に本発明緑化用基板を接触又は固
定する場合には、植物体をそれほど長期にわたって懸垂
する必要がない。故に天然繊維製の糸を好ましく用いる
ことができる。
である。具体的には、ポリエステル100%のジーンズ
ステッチ、綿100%の30〜60番糸、絹100%の
50番糸、レース糸等を広く用いることができる。ま
た、ここに例示した糸に本発明に適用可能な糸が限定さ
れるものではないのは勿論である。
に支持体を積層することができる。本発明において「支
持体」とは、上記の本発明緑化用基板の施工の際に施工
部材と接触する面である「下面」に一体として積層され
る板状部材である。よって、少なくともコケ配偶体に直
接接触する部分はコケ植物にとって無毒である素材であ
ることが必要である。例えば、極端なアルカリ性又は極
端な酸性の偏ったpHを有する物質を産生する物質はコ
ケ植物の成育に対して有害である故に支持体の素材とし
ては好ましくない。
素;木材;ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系樹
脂、ポリアセタール系樹脂、変形ポリフェニレンエーテ
ル系樹脂、ポリブチレンテレフタレート系樹脂、ポリオ
レフィン系樹脂、PS系樹脂等の熱可塑性又は熱硬化性
プラスチック;脂肪族ポリエステル、変成デンプン等の
生分解性プラスチック;天然又は合成ゴム;天然又は合
成皮革;ガラス繊維、金属繊維、石綿、溶融シリカ繊
維、セラミックファイバー等の無機繊維;織布又は不織
布である有機質繊維;セルロース;木材パルプ、綿リン
ターパルプ、タケパルプ、わらパルプ等の素材を上記支
持体として用いることができる。
以外の素材の部材であってもその部材を支持体として
用いた本発明緑化用基板による効果が例示したコケ植物
を用いた場合の所望の効果と同等で置換が可能であり、
そのように置換すること自体が本出願時における当業
者ならば、上記記載から当然に想到し得るものである範
囲に属する部材に対して本発明を適用することが可能で
あり、かつかかる範囲に属する部材を本発明の構成であ
る「支持体」としたものも本発明の技術的範囲に属する
ことを認識する。
素材は、コケ植物の仮根の侵入が可能な孔、具体的には
直径2〜3μm 程度以上の孔を多数その表面に有してい
る粗面素材が好ましい。上記の孔をその表面に有さない
滑面素材はコケ植物の仮根の侵入が困難である故に、コ
ケ配偶体に直接接触する支持体の素材としては好ましく
ない。
積層した上記粗面素材の支持体上にさらに支持体を積層
する場合には、前記粗面素材のみならず、滑面素材を好
ましく用いることができる。
る場合、例えば定着して間もないコンクリートに本発明
緑化用基板を接触又は固定する場合に当該コンクリート
から析出する強アルカリ性物質によりコケ植物が接触し
てコケ植物が死滅等するのを防止するために用いる場合
や、本発明緑化用基板を予め住宅建材等に接触又は固定
して当該住宅建材を直接住宅等の建築等に用いる場合に
は、上記素材のうち半永久的に腐食等が現れない素材、
例えば石材;ガラス;多孔質炭素;ポリアミド系樹脂、
ポリカーボネート系樹脂、ポリアセタール系樹脂、変形
ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリブチレンテレフタ
レート系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、PS系樹脂等の
熱可塑性又は熱硬化性プラスチック;合成ゴム;ガラス
繊維、石綿、溶融シリカ繊維、セラミックファイバー等
の無機繊維等を支持体として用いるのが好ましい。
で比較的厚みのある板状体を支持体として用いた場合に
は、当該支持体の部分をコンクリートの施工時に当該コ
ンクリート内に一体的に埋め込むことによって、効率的
に本発明緑化用固定物の施工をすることが可能である。
この場合、コケ植物体が直接コンクリートに接触しない
ように施工することは勿論である。そして、この場合さ
らに、一平面にコンクリート定着用の凸部を設けた板状
体を支持体として用いることができる。
のみの支持を目的として積層する場合、例えばペンキ塗
りたての部材と本発明緑化用基板の配偶体との接触を短
期的に回避する場合には、上記素材のうち例えば生分解
性プラスチック等の経時的に分解する素材を用いるのが
好ましい。
植物の生育にとって無害である限りにおいて特に限定さ
れず、例えば縫製、両面テープによる接着、ホチキスに
よる接着等を広く用いることができる。接着強度を考慮
すると、これらの接着手段の中においては縫製が好まし
い。
工部材とは接触しない面である「上面」に網状体を被覆
することが可能である。かかる被覆は、上記の縫製と同
様に紙繊維による固定を補助して、縫製部における縫製
密度を減じるか、又は縫製部の付加を省略するために行
われる。なお、ここで「被覆」とは、前記積層及び対象
物の包み込みの両者を意味する。
偶体が生育する過程でコケ植物体が貫通することが可能
な密度であることが必要である。具体的には当該網状体
の被覆により、本発明緑化用基板により積極的な強度付
与を企図する場合、例えば当該網状体の被覆により完全
に縫製部の付加を省略する場合には、穴径が3mm〜4mm
程度の網を被覆するのが好ましいが、縫製部の縫製密度
を減じることのみを企図する場合には、一辺1cm〜2cm
の網状体を被覆することで足る。
おける被覆により、例えば基板面の対角線上や網状体の
網の交点に簡単な縫製を施す程度で足る。よって、この
網状体の被覆により、所望する緑化用基板の製造の手間
を大いに省くことが可能になる。
網状体を基板上面に被覆することに加えて、一旦予備的
にコケ植物を育成し、当該被覆済の網状体上で植物体同
士を絡ませることによって固定度を向上させることが好
ましい。かかる予備的なコケ植物の育成は、コケ植物の
植物体が1〜2cmまで伸びるマット状態になるまで行う
のが好ましい。このような状態になるまでのコケ植物を
育成する期間はコケ植物の種類により異なるが、概ね2
〜3か月程度である。なお、このコケ植物の育成方法
は、コケ植物の一般的な養生方法に準ずる。具体的態様
については、後記実施例にて説明する。
を与えず水濡れ等により溶解する素材でない限りは特に
限定されない。具体的には、ポリアミド系樹脂、ポリカ
ーボネート系樹脂、ポリアセタール系樹脂、変形ポリフ
ェニレンエーテル系樹脂、ポリブチレンテレフタレート
系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、PS系樹脂等の熱可塑
性又は熱硬化性プラスチック;脂肪族ポリエステル、変
成デンプン等の生分解性プラスチック;天然又は合成ゴ
ム;ガラス繊維、金属繊維、石綿、溶融シリカ繊維、セ
ラミックファイバー等の無機繊維;織布又は不織布であ
る有機質繊維;セルロース;木材パルプ、綿リンターパ
ルプ、タケパルプ、わらパルプ等の素材を当該網状体の
素材として挙げることができる。
工部材にコケ植物が定着した段階において、その役割を
終えるものである。このような観点より、上記の素材の
うち経時的に分解する性質を有する素材、例えば生分解
性プラスチックを用いることもできる。
る接着方法は、コケ植物植物体の生育に悪影響を与えな
い限りにおいて特に限定されず、例えば、縫製、接着剤
による接着、ホチキスによる縁止め等を挙げることがで
きる。縫製により接着する場合、特に縫製による緑化用
基板自体の積極的な強度向上を考慮しない場合には、縫
製を基板上に密に施す必要はなく、少なくとも網状体の
周辺が緑化用基板上に固定されるように縁止め縫製をす
れば足る。また、接着剤による接着を行う場合には、接
着剤自体がコケ植物の生育に悪影響を及ぼさない素材の
ものを用いることが好ましい。特に、シリコン系の接着
剤はコケ植物の生育に悪影響を及ばさずに接着効果を長
期間安定して維持することが可能であるという点におい
て特に好ましい。
本発明緑化用基板のみならず、紙繊維による固定手段を
用いないコケ植物を用いた緑化用基板に対しても適用す
ることができる。例えば、以下の工程に従い基板化した
ものに対しても、網状体の被覆を行って基板上の配偶体
の固定度の強化を図ることができる。
化用固定物の製造の前提として行うコケ植物の栽培と同
様)の終了後、栽培床上のコケ植物の多次栽培体を分離
し、おおまかに砂落としを行う。かかる砂落としの手段
としては、振り落とし等の通常公知の方法を採ることが
できる。また、この際に上記栽培床上の雑草を除去して
おくことが好ましい。さらに当該多次栽培体から余計な
土砂を除去するために洗浄する。かかる洗浄手段として
は、水道水による洗浄等の通常公知の方法を用いること
ができる。当該洗浄工程は機械化して行うのが特に能率
的であり好ましい。
物の多次栽培体を乾燥する。この乾燥工程は、上記した
本発明緑化用基板の固定のための乾燥工程と乾燥手段は
同様である。
物の多次栽培体を、基板紙上に配列するために解体す
る。この解体は、上記多次栽培体を粗解体後、更に配列
が容易な程度にまで細く解体し、これをさらに個々の配
偶体にまで解体する。
体を基板紙上に配列する。好ましくは当該基板紙上に縁
止め線を設け、上記配偶体を当該基板紙の上に水平に配
列する。基板紙は、配偶体の固定化処理、特に縫製部の
作出時において、当該配偶体の崩壊や滑落を、その基板
紙の性質自体により積極的に引き起こすことがない限り
その種類は限定されない。代表的な基板紙として、例え
ば水溶性紙や半紙等を例示することができるが、繊維質
の水に対する溶解性が良好であり、かつ適切な強度の基
板紙を選択することが容易であるという点において、水
溶性紙を特に好ましい基板紙用素材として挙げることが
できる。
列した配偶体に網状体を被覆する。この網状体の被覆に
より、下記の縫製部作出工程において、配列したコケ植
物配偶体が当該工程における振動等により脱落するのを
防止することもできる。
て積層体を製造する。当該縁止め手段は、前記上紙と基
板紙の性質に応じて特に限定されずに選択することがで
きる。例えば、縫製による縁止め、接着剤による縁止
め、ホチキスによる縁止め等を典型的な縁止め手段とし
て例示することができる。また、ペーパーステッチロッ
ク(商標)によって上記縁止めを行うことも可能であ
る。
を、当該積層体の平面に垂直方向に圧縮する。かかる圧
縮手段は、上記積層体をコケ植物配偶体の存在による膨
らみやはね上がりを除去することが可能である限り特に
限定されない。例えば、上記積層体個々にプレス処理等
の圧縮手段を施すことも可能であり、上記積層体を仮積
みすることも可能である。コスト面を含めた工程全体の
効率を考慮すると前記仮積みが本工程における好ましい
圧縮手段である。
においては、上記により圧縮した積層体の平面上を、配
偶体が本発明緑化用基板内で移動して偏ることのないよ
うに縫製する。また、本工程における縫製部作出手段
は、上記した網状体を被覆した本発明緑化用基板の縫製
部の作出工程における縫製部作出手段と同様である。
状体上のコケ植物の絡みによって固定されるので、比較
的低密度であることが許される。具体的には、緑化用基
板の対角線上であっても、一辺が5cm程度の碁盤の目状
であっても、網の交点に簡単な縫製を施すのみであって
もよい。さらに、傾斜度が15°以下の平坦地に施工す
る基板においては、上記の縁止めのみを行い、本工程を
経ることなしに所望の基板を製造することができる。
ける基板紙を除去する。当該除去手段は、基板紙の種類
に応じて適宜選択することが可能である。例えば、水洗
いによる除去、ブラシによるブラッシングによる除去、
また水洗い及びブラッシングの組み合わせによる除去等
を挙げることが可能であるが、効果的に基板紙を除去す
ることが可能であるという点において水洗いとブラッシ
ングによる除去方法を採るのが一般的には好ましい。な
お、この基板紙の除去は、基板紙が可能な限り完全に積
層体上から除去されるまで行うのが好ましい。
洗いを含む場合で、かつには、本工程の最後に基板の乾
燥工程を経る必要がある。当該乾燥手段は、上記2.乾
燥工程と同様である。
止めを除去して所望の緑化用基板を得る。
用基板と同様の手段で支持体を積層することも可能であ
る。
緑化用基板における配偶体の固定度を、予備的なコケ植
物の育成を行うことで向上させる場合には、前記した通
り、一定期間コケ植物を育成して網状体上にコケ植物を
絡ませる。具体的な態様については、後記参考例にて説
明する。
る、網状体を被覆したコケ植物を用いた緑化用基板は、
最終的には「網状体上にコケ植物の配偶体が絡まってな
るコケ植物を用いた緑化用基板」として扱われる。かか
るコケ植物を用いた緑化用基板は、即コケ植物が有する
本来の姿に近い形で施工部材の緑化を図ることが可能で
ある。
おらず、未だ枯化プロセスを経ていないため、施工前の
環境と施工後の環境の僅かな差で一旦コケ植物が枯化を
起こして茶褐色に変色してしまう可能性が高い;網状
体を被覆する以外に、例えば縁取り縫製をする他は縫製
部を設ける等の配偶体の固定手段が存在しない基板を急
傾斜している部分に施工すると、コケ植物自体の重みで
基板が変形したり、施工部材から脱落するおそれがあ
る;コケ植物が枯化して乾燥すると、風等の物理的な
要因により網状体内のコケ植物が脱落しやすい;という
欠点がある。そこで、この緑化用基板は、極めて短期的
にコケ植物本来の姿を必要とする場合には特に有用であ
るが、長期的な緑化を図る場合には却って不都合な点が
存在することは否めない。
用固定物(基板を含む)を、当該固定物を使用する対象
である「部材」に接着させる場合には、当該部材の性質
に応じて接着手段を選択することができる。例えば、滑
りやすい部材に固定して用いる場合や脱落しやすい環境
に本発明緑化用固定物を用いる場合には、通常公知の部
材間に用いられる堅牢な接着手段を本発明緑化用固定物
に施すことができる。
による接着手段、プラスチック製のクギによる接着手
段、ホールアンカ等の固定金具による接着手段等を挙げ
ることができる。なお、ここに挙げた接着手段を施すこ
とによる接着効果は、コケ植物の仮根が部材に侵入し
て、コケ植物自体の力で当該部材にそのコケ植物が定着
するまで維持されれば足る。よって上記接着手段を施す
ことによって永続的に本発明緑化用固定物が接着される
必要はない。すなわち、施工する部材に本発明緑化用固
定物を接触又は固定するに際しては、部材への仮根の侵
入の容易性、つまりその施工する部材の表面の粗面度に
応じた接着手段を選択する必要がある。
かつ効率的に接着することが可能であるという面におい
ては、上記接着手段のうち両面テープによる接着手段が
特に好ましい。
明緑化用固定物が固着されている限りにおいて、当該接
着手段を本発明緑化用固定物全体に施す必要はない。特
に、粗面素材である部材の一部にのみ、本発明緑化用固
定物が懸垂等の手段により固定されている場合において
は、当該部材が当該本発明緑化用固定物と接触していれ
ば、経時的なコケ植物の仮根部の成長により、当該部材
と当該本発明緑化用固定物は密着し得る。当該接触手段
としては紐による固定等の通常公知の手段を用いること
が可能である。
ば、コンクリート、石、ガラス、発泡スチロール、鉄、
ステンレス、アルミニウム、プラスチックス、タイル、
レンガ、セラミックス、合成皮革、合成ゴム、天然ゴ
ム、アスファルト等の建設用等の目的で用いられている
部材を広く用いることができる。また、いわゆるグラウ
ンドカバー用に土壌に本発明緑化用固定物を適用するこ
とが可能であることは勿論であり、さらに樹木等の植物
保護材として用いることや置物等の鑑賞用物品に用いる
ことが可能であることも勿論である。
緑化を図る部材上に当該緑化用基板を接触又は固定し、
当該緑化用固定物に水を含ませてコケ植物を養生して使
用される。本発明緑化用固定物を部材に接触又は固定態
様で施工した後においては、定常的に適度な湿り気が保
たれている限り、特別にコケ植物を養生させるために肥
料等を与える必要はない。また、仮に乾燥状態が1〜2
か月程の長期に渡った後であっても水分を本発明緑化用
固定物に供与することによって、本発明に適用可能なコ
ケ植物は、容易にその積極的な生命活動を再開する。た
だし、本発明緑化用固定物を部材に接触又は固定態様で
施工した後の「施工済部材」を置くべき環境は、本発明
緑化用固定物の製造に用いたコケ植物配偶体の性質に応
じて選択するのが好ましい。すなわち、スナゴケ、ハイ
スナゴケ、ハイゴケ、フロウソウ等の日向でも日陰でも
生育することが可能なコケ植物の配偶体を用いた本発明
緑化用基板の場合には、上記「施工済部材」が置かれる
べき環境は日向であっても日陰であってもよいが、シッ
ポゴケ、オオシッポゴケ、カモジゴケ、トヤマシノブゴ
ケ、コウヤノマンネングサ、ヒノキゴケ等のセン類コケ
植物やタイ類コケ植物については直射日光に過度にさら
される環境に置くのは好ましくない。なお、本発明緑化
用固定物におけるコケ植物の成長速度は、人工的に温
度、照度、水供給等を養生するコケ植物の性質に応じて
適宜調節することにより、人為的にコントロールをする
ことも可能である。
コケ植物を用いた緑化用基板との関連で以下のような利
点を有する。すなわち、上述したように、当該緑化用固
定物は紙繊維で配偶体を固定しているので、従来は基板
状以外の形状に加工するのに手間がかかったが、本発明
においては、任意の形状の型を用いることによっても、
基板状の当該固定物をカッターやハサミ等の簡便な切断
手段によっても容易に所望する形状に加工することが可
能である。これにより、施工部分を所望のデザインで緑
化することが容易となり、さらに単位面積当りのコケ植
物量を節約することも可能である。
ては、配偶体の固定手段としての縫製を省略すること又
は縫製密度を減少させることが可能である。そして、本
発明緑化用固定物の製造方法に基づき、より容易に所望
する緑化用基板の大量製造装置を作出することが可能で
ある。
た本発明緑化用固定物は、その製造工程が簡便である故
に、例えば特定の部材に施工して当該部材の緑化をする
目的以外の目的に対しても有用である。すなわち、かか
る態様の本発明緑化用固定物をコケ植物自体の栽培によ
る増殖用に用いることで、コケ植物の栽培の際の栽培種
の持ち運び等を簡略化し、栽培状の省スペース化を図る
ことが可能であり、省力化によるコストの低下をコケ植
物の栽培において実現し得る。また本発明緑化用固定物
では、乾燥状態においても20℃程度の常温条件下で、
スナゴケは1年以上、ハイゴケは6か月以上、トヤマシ
ノブゴケは1年以上、シッポゴケは1か月以上、オオシ
ッポゴケは2か月以上、ヒノキゴケは2か月以上、ウロ
コゴケは2週間以上放置しても、植物体の再生を図るこ
とが可能であり、栽培調整を容易に行うことができる。
製のみのコケ植物を用いた緑化用基板が有する、従来技
術に対する画期的な利点を維持するものであることは勿
論である。
予備的生育を行うものを除く)を緑化を図る部材に使用
した場合には、個々のコケ植物が本来有している環境に
対する適応力を最大限生かして、その部材の存在する環
境に応じたコケ植物の再生芽が直接形成される。すなわ
ち、本来コケ植物は環境の僅かな変化に対して極めて敏
感である。例えば自生種であれば当該自生地の環境以
外、栽培種であれば当該栽培地の環境以外の環境におい
て、当該自生種や当該栽培種(どちらも群落体)を置い
た場合には、一定期間それら自生種や栽培種が茶褐色に
変色したり弱体化して枯化した状態が続く傾向にある。
そして、かかる枯化プロセスを経た後に始めて部分的に
コケ植物の再生芽の形成が認められることが多い。すな
わち、野山に自生するコケ植物をそのまま他の環境に植
生した場合には、枯化というプロセスを経ることが通常
であり、当該自生種をそのまま用いて本格的な緑化を図
るまでにはかなりの時間を要するという問題がある。
植物の予備的生育を行うものを除く)では、上記枯化と
いうプロセスを既に上記の一連の当該固定物(コケ植物
の予備的生育を行うものを除く)製造工程の中で済ませ
ており、当該枯化プロセスを経ることなしに直接環境に
応じた再生芽の形成を、そのコケ植物が本来有している
環境に対する適応力の範囲内で最大限図ることが可能で
ある。すなわち、本格的に緑化が実現されるまでの時間
を大幅に節約することが可能であるという点において特
に有用である。
長期間、本発明緑化用基板(コケ植物の予備的生育を行
うものを除く)を保管する場合でも、通常人間生活に支
障を来さない程度の温度である限り、特にスナゴケ、ト
ヤマシノブゴケ及びハイゴケにおいては特別な温度管理
を行う必要もないという利点も認められる。
減することが可能であり、施工が簡単であり、補修も楽
であるという大きな利点も認められる。特に、本発明緑
化用固定物は、配偶体全面が紙繊維で固定されており、
輸送途中や施工途中での配偶体の脱落をほぼ完全に防止
することができる。
いているコケ植物の種苗は高価なものであるが、本発明
緑化用固定物はこの種苗を材料単位にくずして製造する
ので面積あたりのコストが低くなるという利点を有す
る。
点は、従来の固定手段が縫製のみであるコケ植物緑化用
基板との比較においてだけではなく、芝草等の通常の都
市の緑化に用いられている植物との比較においても非常
に大きいものである。
施例等により本発明の技術的範囲が限定的に解釈される
ものではない。
栽培 コケ植物を栽培する元種苗として野山に自生するコケ植
物のサンプル採取を行った。コケ植物の採取に当たって
は基本的なコケ植物の種類を選抜し、比較的高照度下で
生育していたスナゴケ( Racomitrium canescens)を、
600cm2 (30×20cm) にわたって採取した。この
採取したスナゴケに一度簡単な清掃(スナゴケ群落中の
枯草他植物落ち葉等の除去)を行った。清掃されたスナ
ゴケの群落体は、手作業で仮根で連結された群落を解体
し、個々のコケ植物配偶体へと分解した。この個体の配
偶体を、育苗用パレット(600cm2 (30×20cm)
参考写真1参照)に水平配列した(1/2程度の水平配
列の状態を示した図1及び水平配列の完成状態を示す図
2参照)。なお、この水平配列を行うに際して、予めパ
レット上に新聞紙を砂止め用下敷き紙として積層し(参
考写真2参照)、次いで当該下敷き紙の上に無機質であ
る砂質土をコケ植物養生用砂として置床した(参考写真
3参照)。
(屋外で遮光ネットによる日照制限をせずに、水分は常
時補給)スナゴケ配偶体上面より、27日後以降に、植
物体上に存在する休眠芽又は分裂したくきの表皮細胞か
ら再生芽が現れ、120日後にはほぼ完全な育苗用パレ
ット中に群落体が形成された(図3の上部パレット及び
参考写真4参照)。ここで現れた群落体を一次栽培体と
呼び、以下かかる一次栽培体を基に継代的な栽培を行っ
た。この一次栽培体中には、他種のコケ植物や草本類も
混在していた。そのため、選択的に一次栽培体を育苗用
パレットから抜き取り行う種苗解体処理中に、これらの
不必要種を取り除いた。改めてこの一次栽培体を、砂盛
された育苗用パレットに水平配列し、配偶体の再生を促
した(図3の下部パレット参照)。その結果、前記の一
次栽培体の作出時とほぼ同程度の配偶体の再生が確認さ
れた。この再生させた一次栽培体を整備種苗とした結
果、3倍程度の二次栽培体が確保された(図4及び参考
写真5参照)。
栽培 コケ植物を栽培する元種苗として野山に自生するコケ植
物のサンプル採取を行った。コケ植物の採取に当たって
は基本的なコケ植物の種類を選抜し、比較的高照度下で
生育していたハイゴケ(Hypnum plumaeforme Wils.
)を、600cm2 (30×20cm) にわたって採取し
た。この採取したハイゴケに一度簡単な清掃(ハイゴケ
群落中の枯草他植物落ち葉等の除去)を行った。清掃さ
れたハイゴケの群落体は、手作業で仮根及び植物体で連
結された群落を解体し、個々のコケ植物配偶体へと分解
した。この個体の配偶体を、育苗用パレット(600cm
2 (30×20cm) )に水平配列した。なお、この水平
配列を行うに際して、予めパレット上に新聞紙を砂止め
用下敷き紙として積層し、次いで当該下敷き紙の上に無
機質である砂質土をコケ植物養生用砂として置床した。
(屋外で遮光ネットによる50%日照制限、水分は常時
補給)ハイゴケ配偶体上面より、20日後以降に、植物
体上に存在する休眠芽又は分裂したくきの表皮細胞から
再生芽が現れ、90日後にはほぼ完全な育苗用パレット
中に群落体が形成された。ここで現れた群落体を一次栽
培体と呼び、以下かかる一次栽培体を基に継代的な栽培
を行った。この一次栽培体中には、他種のコケ植物や草
本類も混在していた。そのため、選択的に一次栽培体を
育苗用パレットから抜き取り行う種苗解体処理中に、こ
れらの不必要種を取り除いた。改めてこの一次栽培体
を、砂盛された育苗用パレットに水平配列し、配偶体の
再生を促した。その結果、前記の一次栽培体の作出時と
ほぼ同程度の配偶体の再生が確認された。この再生させ
た一次栽培体を整備種苗とした結果、3倍程度の二次栽
培体が確保された。
偶体の栽培 コケ植物を栽培する元種苗として野山に自生するコケ植
物のサンプル採取を行った。コケ植物の採取に当たって
は基本的なコケ植物の種類を選抜し、比較的低照度下で
生育していたオオシッポゴケ(Dicranum nipponense
Besch. )を、600cm2 (30×20cm) にわたって
採取した。この採取したオオシッポゴケに一度簡単な清
掃(オオシッポゴケ群落中の枯草他植物落ち葉等の除
去)を行った。清掃されたオオシッポゴケの群落体は、
手作業で仮根及び植物体で連結された群落を解体し、個
々のコケ植物配偶体へと分解した。この個体の配偶体
を、育苗用パレット(600cm2 (30×20cm) )に
水平配列した。なお、この水平配列を行うに際して、予
めパレット上に新聞紙を砂止め用下敷き紙として積層
し、次いで当該下敷き紙の上に無機質である砂質土をコ
ケ植物養生用砂として置床した。
(屋外で遮光ネットによる80%日照制限、水分は常時
補給)オオシッポゴケ配偶体上面より、30日後以降
に、植物体上に存在する休眠芽又は分裂したくきの表皮
細胞から再生芽が現れ、300日後にはほぼ完全な育苗
用パレット中に群落体が形成された。ここで現れた群落
体を一次栽培体と呼び、以下当該種苗体を基に、継代的
な栽培を行った。当該一次栽培体には、まだ他種のコケ
植物の存在もあり、また栽培中に含んだと思われる草本
類も多数含まれていたため、一次栽培体を育苗用パレッ
トから抜き取り、種苗解体処理中にこれらの不必要種を
取り除いた。改めてこの一次栽培体を、砂盛された育苗
用パレットに水平配列し、上記の一次栽培体の作出時と
ほぼ同程度の配偶体の再生が確認された。この再生させ
た一次栽培体を整備種苗とした結果、3倍程度の二次栽
培体が確保された。
配偶体の栽培 コケ植物を栽培する元種苗として野山に自生するコケ植
物のサンプル採取を行った。コケ植物の採取に当たって
は基本的なコケ植物の種類を選抜し、比較的低照度下で
生育していたトヤマシノブゴケ(Thuidium kanedae Sa
k.)を、600cm2 (30×20cm) にわたって採取し
た。この採取したトヤマシノブゴケに一度簡単な清掃
(トヤマシノブゴケ群落中の枯草他植物落ち葉等の除
去)を行った。清掃されたトヤマシノブゴケの群落体
は、手作業で仮根及び植物体で連結された群落を解体
し、個々のコケ植物配偶体へと分解した。この個体の配
偶体を、育苗用パレット(600cm2 (30×20cm)
)に水平配列した。なお、この水平配列を行うに際し
て、予めパレット上に新聞紙を砂止め用下敷き紙として
積層し、次いで当該下敷き紙の上に無機質である砂質土
をコケ植物養生用砂として置床した。
(屋外で遮光ネットによる80%日照制限、水分は常時
補給)トヤマシノブゴケ配偶体上面より、30日後以降
に、植物体上に存在する休眠芽又は分裂したくきの表皮
細胞から再生芽が現れ、250日後にはほぼ完全な育苗
用パレット中に群落体が形成された。ここで現れた群落
体を一次栽培体と呼び、以下当該種苗体を基に、継代的
な栽培を行った。当該一次栽培体には、まだ他種のコケ
植物の存在もあり、また栽培中に含んだと思われる草本
類も多数含まれていたため、一次栽培体を育苗用パレッ
トから抜き取り、種苗解体処理中にこれらの不必要種を
取り除いた。改めてこの一次栽培体を、砂盛された育苗
用パレットに水平配列し、上記の一次栽培体の作出時と
ほぼ同程度の配偶体の再生が確認された。この再生させ
た一次栽培体を整備種苗とした結果、3倍程度の二次栽
培体が確保された。
の栽培 コケ植物を栽培する元種苗として野山に自生するコケ植
物のサンプル採取を行った。コケ植物の採取に当たって
は基本的なコケ植物の種類を選抜し、比較的低照度下で
生育していたウロコゴケ(Heteroscyphus argutus Sc
hiffn. )を、600cm2 (30×20cm) にわたって
採取した。この採取したウロコゴケに一度簡単な清掃
(ウロコゴケ群落中の枯草他植物落ち葉等の除去)を行
った。清掃されたウロコゴケの群落体は、手作業で仮根
及び植物体で連結された群落を解体し、個々のコケ植物
配偶体へと分解した。この個体の配偶体を、育苗用パレ
ット(600cm2 (30×20cm) )に水平配列した。
なお、この水平配列を行うに際して、予めパレット上に
新聞紙を砂止め用下敷き紙として積層し、次いで当該下
敷き紙の上に無機質である砂質土をコケ植物養生用砂と
して置床した。
(屋外で遮光ネットによる90%日照制限、水分は常時
補給)ウロコゴケ配偶体上面より、30日後以降に、植
物体上に存在する休眠芽又は分裂したくきの表皮細胞か
ら再生芽が現れ、400日後にはほぼ完全な育苗用パレ
ット中に群落体が形成された。ここで現れた群落体を一
次栽培体と呼び、以下当該種苗体を基に、継代的な栽培
を行った。当該一次栽培体には、まだ他種のコケ植物の
存在もあり、また栽培中に含んだと思われる草本類も多
数含まれていたため、一次栽培体を育苗用パレットから
抜き取り、種苗解体処理中にこれらの不必要種を取り除
いた。改めてこの一次栽培体を、砂盛された育苗用パレ
ットに水平配列し、上記の一次栽培体の作出時とほぼ同
程度の配偶体の再生が確認された。この再生させた一次
栽培体を整備種苗とした結果、2倍程度の二次栽培体が
確保された。
の栽培 コケ植物を栽培する元種苗として野山に自生するコケ植
物のサンプル採取を行った。コケ植物の採取に当たって
は基本的なコケ植物の種類を選抜し、比較的低照度下で
生育していたヒノキゴケ(Rhizogoniumus dozyannum
Lac. )を、600cm2 (30×20cm) にわたって採
取した。この採取したヒノキゴケに一度簡単な清掃(ヒ
ノキゴケ群落中の枯草他植物落ち葉等の除去)を行っ
た。清掃されたヒノキゴケの群落体は、手作業で仮根及
び植物体で連結された群落を解体し、個々のコケ植物配
偶体へと分解した。この個体の配偶体を、育苗用パレッ
ト(600cm2 (30×20cm) )に水平配列した。な
お、この水平配列を行うに際して、予めパレット上に新
聞紙を砂止め用下敷き紙として積層し、次いで当該下敷
き紙の上に無機質である砂質土をコケ植物養生用砂とし
て置床した。
(屋外で遮光ネットによる80%日照制限、水分は常時
補給)ヒノキゴケ配偶体上面より、30日後以降に、植
物体上に存在する休眠芽又は分裂したくきの表皮細胞か
ら再生芽が現れ、300日後にはほぼ完全な育苗用パレ
ット中に群落体が形成された。ここで現れた群落体を一
次栽培体と呼び、以下当該種苗体を基に、継代的な栽培
を行った。当該一次栽培体には、まだ他種のコケ植物の
存在もあり、また栽培中に含んだと思われる草本類も多
数含まれていたため、一次栽培体を育苗用パレットから
抜き取り、種苗解体処理中にこれらの不必要種を取り除
いた。改めてこの一次栽培体を、砂盛された育苗用パレ
ットに水平配列し、上記の一次栽培体の作出時とほぼ同
程度の配偶体の再生が確認された。この再生させた一次
栽培体を整備種苗とした結果、2倍程度の二次栽培体が
確保された。
ケ、トヤマシノブゴケ、オオシッポゴケ、ヒノキゴケ及
びウロコゴケの二次栽培体をシャワー状に噴出させた水
道水で洗浄して、配偶体に付着した土砂や埃を除去し、
ペーパータオルで上記コケ植物の配偶体に付着した水分
を吸い取った。このようにして調製したコケ植物配偶体
の形状は、群落体状のままではなく、ある程度群落が保
護された状態であった。かかる配偶体を単体になるまで
解体及び分散を行った。そして、この解体及び分散済配
偶体を育苗用パレット(30×20cm)上で水平に配列
した。そして、当該水平配列済配偶体の上面から、ナイ
ロン製ネット(網目の大きさ3×3mm)を被覆した。
コケ植物の性質に応じた条件で養生した。すなわち、ス
ナゴケについては、屋外で遮光ネットで日照を制限せず
に、常に水分を配偶体に含ませた状態を保ち、120日
間養生した。また、ハイゴケについては、屋外で遮光ネ
ットにより50%の日照制限を行って、常に水分を配偶
体に含ませた状態を保ち、90日間養生した。
については、屋外で遮光ネットにより80%の日照制限
を行って、常に水分を配偶体に含ませた状態を保ち、ト
ヤマシノブゴケについては250日間、ヒノキゴケにつ
いては300日間養生した。
光ネットにより90%の日照制限を行って、常に水分を
配偶体に含ませた状態を保ち、400日間養生した。こ
れらのコケ植物の養生の結果、被覆したネットの上面
は、各々のコケ植物体及び仮根が互いに絡まった状態で
覆われた。この、コケ植物で覆われた状態のネットを、
育苗用パレットから剥離し、これを緑化用基板Aとし
た。
ケ、トヤマシノブゴケ、オオシッポゴケ、ヒノキゴケ及
びウロコゴケの二次栽培体をシャワー状に噴出させた水
道水で洗浄して、配偶体に付着した土砂や埃を除去し、
さらにペーパータオルで配偶体に付着した水分を吸い取
った。このようにして調製したコケ植物配偶体を、それ
ぞれの配偶体に巻縮が認められるまで自然乾燥を行っ
た。すなわち、スナゴケについては、屋外で遮光ネット
で日照を制限せずに24時間自然乾燥した。また、ハイ
ゴケについては、屋外で遮光ネットにより50%の日照
制限を行って、36時間自然乾燥した。さらに、トヤマ
シノブゴケ及びヒノキゴケについては、屋外で遮光ネッ
トにより80%の日照制限を行って、48時間自然乾燥
を行った。そして、ウロコゴケについては、屋外で遮光
ネットにより90%の日照制限を行って、48時間自然
乾燥を行った。前記の自然乾燥を施した配偶体の形状
は、群落体状のままではなく、ある程度群落が保護され
た状態であった。
配偶体を、配偶体単体にまで解体し、分散させた。そし
て、整理した個々のコケ植物配偶体をA4版の大きさの
水溶性の基板紙(ディゾルボ120MDP(三島製紙社
製))上に、乾燥重量で0.04〜0.06g/cm2 を水
平にかつ均一に配列した。
上に、網目の大きさが1×1cmのナイロン製ネットを被
覆し、四隅をホチキスで止めることにより層状に固定し
て、基板紙と配偶体とネットの三層構造の積層体を作出
した。
cm2 の荷重をかけて、5時間圧縮した。この圧縮処理の
結果上記積層体は、約1/2 程度の厚さにまで圧縮され
た。次いで、上記積層体上に縫製を施して縫製部(5×
5cmの碁盤の目状)を設けた。この縫製部は、100%
50番糸を用いた工業用ミシンによる縫製により設けら
れた。
ッシングすることにより除去した。
よってシート状に連結された。次いで、かかるコケ植物
配偶体連結物の水を一旦切った。そして、スナゴケにつ
いては、屋外で遮光ネットで日照を制限せずに24時間
自然乾燥した。また、ハイゴケについては、屋外で遮光
ネットにより50%の日照制限を行って、36時間自然
乾燥した。さらに、トヤマシノブゴケ及びヒノキゴケに
ついては、屋外で遮光ネットにより80%の日照制限を
行って、48時間自然乾燥を行った。そして、ウロコゴ
ケについては、屋外で遮光ネットにより90%の日照制
限を行って、48時間自然乾燥を行った。基板四隅のホ
チキスによる縁止め部はカッターで切断して、緑化用基
板Bを製造した。
ケ、トヤマシノブゴケ、オオシッポゴケ、ヒノキゴケ及
びウロコゴケの二次栽培体をシャワー状に噴出させた水
道水で洗浄して、配偶体に付着した土砂や埃を除去し、
さらにペーパータオルで配偶体に付着した水分を吸い取
った。
(不織布:ポリエステル長繊維不織布スパンボンドHP60
40G(東洋紡績社製))上に乾燥重量で0.04〜0.0
6g/cm2 を水平にかつ均一に配列した。
上に、網目の大きさが1×1cmのナイロン製ネット又は
網目の大きさが3×3mmのナイロン製ネットを被覆し、
四隅をホチキスで止めることにより層状に固定して、不
織布と配偶体とネットの三層構造の積層体を作出した。
トを被覆した積層体を、平板状の物体で0.2g/cm2 の
荷重をかけて、5時間圧縮した。この圧縮処理の結果上
記積層体は、約1/2 程度の厚さにまで圧縮された。次い
で、当該積層体上に縫製を施して縫製部を設けた(5×
5cmの碁盤の目状)。この縫製部は、100%50番糸
を用いた工業用ミシンによる縫製により設けられた。
よってシート状に連結された。次いで、かかるコケ植物
配偶体連結物の水を一旦切った。そして、スナゴケにつ
いては、屋外で遮光ネットで日照を制限せずに24時間
自然乾燥した。また、ハイゴケについては、屋外で遮光
ネットにより50%の日照制限を行って、36時間自然
乾燥した。さらに、トヤマシノブゴケ及びヒノキゴケに
ついては、屋外で遮光ネットにより80%の日照制限を
行って、48時間自然乾燥を行った。そして、ウロコゴ
ケについては、屋外で遮光ネットにより90%の日照制
限を行って、48時間自然乾燥を行った。基板四隅のホ
チキスによる縁止め部はカッターで切断して、緑化用基
板Cを製造した。
トを被覆した積層体中の配偶体を、各々のコケ植物の性
質に応じた条件で養生した。すなわち、スナゴケについ
ては、屋外で遮光ネットで日照を制限せずに、常に水分
を配偶体に含ませた状態を保ち、120日間養生した。
ットにより50%の日照制限を行って、常に水分を配偶
体に含ませた状態を保ち、90日間養生した。
については、屋外で遮光ネットにより80%の日照制限
を行って、常に水分を配偶体に含ませた状態を保ち、ト
ヤマシノブゴケについては250日間、ヒノキゴケにつ
いては300日間養生した。
光ネットにより90%の日照制限を行って、常に水分を
配偶体に含ませた状態を保ち、400日間養生した。こ
れらのコケ植物の養生の結果、被覆したネットの上面
は、各々のコケ植物体及び仮根が互いに絡まった状態で
覆われた。この、コケ植物で覆われた状態のネットを、
育苗用パレットから剥離し、これを緑化用基板Dとし
た。
ケ、トヤマシノブゴケ、オオシッポゴケ、ヒノキゴケ及
びウロコゴケの二次栽培体をシャワー状に噴出させた水
道水で洗浄して、配偶体に付着した土砂や埃を除去し、
さらにペーパータオルで配偶体に付着した水分を吸い取
った。
(厚さ2mmの合成ゴムラバー)上に乾燥重量で0.04
〜0.06g/cm2 を水平にかつ均一に配列した。
上に、網目の大きさが1×1cmのナイロン製ネット又は
網目の大きさが3×3mmのナイロン製ネットを被覆し、
四隅をホチキスで止めることにより層状に固定して、ゴ
ムラバーと配偶体とネットの三層構造の積層体を作出し
た。
トを被覆した積層体を、平板状の物体で0.2g/cm2 の
荷重をかけて、5時間圧縮した。この圧縮処理の結果上
記積層体は、約1/2 程度の厚さにまで圧縮された。次い
で、当該積層体上に縫製を施して縫製部を設けた(5×
5cmの碁盤の目状)。この縫製部は、100%50番糸
を用いた工業用ミシンによる縫製により設けられた。
よってシート状に連結された。次いで、かかるコケ植物
配偶体連結物の水を一旦切った。そして、スナゴケにつ
いては、屋外で遮光ネットで日照を制限せずに24時間
自然乾燥した。また、ハイゴケについては、屋外で遮光
ネットにより50%の日照制限を行って、36時間自然
乾燥した。さらに、トヤマシノブゴケ及びヒノキゴケに
ついては、屋外で遮光ネットにより80%の日照制限を
行って、48時間自然乾燥を行った。そして、ウロコゴ
ケについては、屋外で遮光ネットにより90%の日照制
限を行って、48時間自然乾燥を行った。基板四隅のホ
チキスによる縁止め部はカッターで切断して、緑化用基
板Eを製造した。
トを被覆した積層体中の配偶体を、各々のコケ植物の性
質に応じた条件で養生した。
光ネットで日照を制限せずに、常に水分を配偶体に含ま
せた状態を保ち、120日間養生した。
ットにより50%の日照制限を行って、常に水分を配偶
体に含ませた状態を保ち、90日間養生した。
については、屋外で遮光ネットにより80%の日照制限
を行って、常に水分を配偶体に含ませた状態を保ち、ト
ヤマシノブゴケについては250日間、ヒノキゴケにつ
いては300日間養生した。
光ネットにより90%の日照制限を行って、常に水分を
配偶体に含ませた状態を保ち、400日間養生した。こ
れらのコケ植物の養生の結果、被覆したネットの上面
は、各々のコケ植物体及び仮根が互いに絡まった状態で
覆われた。この、コケ植物で覆われた状態のネットを、
育苗用パレットから剥離し、これを緑化用基板Fとし
た。
ケ、トヤマシノブゴケ、オオシッポゴケ、ヒノキゴケ及
びウロコゴケの二次栽培体をシャワー状に噴出させた水
道水で洗浄して、配偶体に付着した土砂や埃を除去し
た。次に、これらのある程度群落が保護された状態のコ
ケ植物配偶体を水道水で濡らしたままの状態で配偶体単
体にまで解体し、分散させた。そして、整理した個々の
配偶体をプラスチックス製のパレット上に水平にかつ均
一に配列し、これらの配偶体をコテでならして平坦化し
た。
上に水溶性紙(ディゾルボ120MDP(三島製紙社
製))を積層した。そして、当該水溶性紙の上から水道
水を一面均等に浸潤させた後、水道水をシャワーノズル
付きホースを用いて当該水溶紙面に吹き付けて、その水
溶性紙を溶解しつつ、コケ植物体の隙間に水溶性紙由来
の紙繊維を絡めた。この結果、紙繊維が配列したコケ植
物配偶体同士の隙間に入り込んだ。
を一旦切り、スナゴケについては、屋外で遮光ネットで
日照を制限せずに24時間自然乾燥した。また、ハイゴ
ケについては、屋外で遮光ネットにより50%の日照制
限を行って、36時間自然乾燥した。さらに、トヤマシ
ノブゴケ及びヒノキゴケについては、屋外で遮光ネット
により80%の日照制限を行って、48時間自然乾燥を
行った。そして、ウロコゴケについては、屋外で遮光ネ
ットにより90%の日照制限を行って、48時間自然乾
燥を行った。このようにして、本発明緑化用基板1を製
造した(スナゴケについての図5及び参考写真6、トヤ
マシノブゴケについての図6及び参考写真7、オオシッ
ポゴケについての図7及び参考写真8、ハイゴケについ
ての図8及び参考写真9参照)。
て縫製部を設けた。なお、当該縫製部は革製品専用ミシ
ンを用いて、一辺が約1cmの碁盤の目状の形状に、ポリ
エステル100 %のジーンズステッチで縫製することによ
り設けた。この緑化用基板を本発明緑化用基板2とし
た。
に、網の大きさが3×3mmのナイロン製ネットを被覆し
て、当該基板1とネットとをシリコン系接着剤で縁止め
接着を行った。
て、常に配偶体を乾燥させないように水分を与え、当該
配偶体を、各々のコケ植物の性質に応じた条件で養生し
た。
光ネットで日照を制限せずに、常に水分を配偶体に含ま
せた状態を保ち、120日間養生した。
ットにより50%の日照制限を行って、常に水分を配偶
体に含ませた状態を保ち、90日間養生した。
については、屋外で遮光ネットにより80%の日照制限
を行って、常に水分を配偶体に含ませた状態を保ち、ト
ヤマシノブゴケについては250日間、ヒノキゴケにつ
いては300日間養生した。そして、ウロコゴケについ
ては、屋外で遮光ネットにより90%の日照制限を行っ
て、常に水分を配偶体に含ませた状態を保ち、400日
間養生した。これらのコケ植物の養生の結果、被覆した
ネットの上面は、各々のコケ植物体及び仮根が互いに絡
まった状態で覆われた。この、コケ植物で覆われた状態
のネットを、育苗用パレットから剥離し、これを本発明
緑化用基板3とした。
網の大きさが1×1cmのナイロン製ネットを被覆して、
当該基板とかかるナイロン製ネットを縫製によって縁止
めをした。そして、さらに当該基板の対角線上に上記ナ
イロン製ネットを一体として縫製した縫製部を設けた。
当該基板を本発明緑化用基板4とした。この縫製は革製
品専用ミシンを用いて、ポリエステル100 %のジーンズ
ステッチで行った。
ケ、トヤマシノブゴケ、オオシッポゴケ、ヒノキゴケ及
びウロコゴケの二次栽培体をシャワー状に噴出させた水
道水で洗浄して、配偶体に付着した土砂や埃を除去し
た。次に、これらのある程度群落が保護された状態のコ
ケ植物配偶体を配偶体単体にまで解体、分散させた。そ
して、整理した個々の配偶体を支持体(不織布:ポリエ
ステル長繊維不織布 スパンボンドHP6040G(東洋紡績社
製))上に水平にかつ均一に配列し、これらの配偶体を
コテでならして平坦化した。
上に水溶性紙(ディゾルボ120MDP(三島製紙社
製))を積層した。そして、当該水溶性紙の上から水道
水を一面均等に浸潤させた後、水道水をシャワーノズル
付きホースを用いて当該水溶紙面に吹き付けて、その水
溶性紙を溶解しつつ、コケ植物体の隙間に水溶性紙由来
の紙繊維を絡めた。この結果、紙繊維が配列したコケ植
物配偶体同士の隙間に入り込んだ。
を一旦切り、スナゴケについては、屋外で遮光ネットで
日照を制限せずに24時間自然乾燥した。また、ハイゴ
ケについては、屋外で遮光ネットにより50%の日照制
限を行って、36時間自然乾燥した。さらに、トヤマシ
ノブゴケ及びヒノキゴケについては、屋外で遮光ネット
により80%の日照制限を行って、48時間自然乾燥を
行った。そして、ウロコゴケについては、屋外で遮光ネ
ットにより90%の日照制限を行って、48時間自然乾
燥を行った。
製を上記連結物上に施して本発明緑化用基板5を製造し
た。また、縁止め縫製のみならず、一辺約1cmの碁盤の
目状の形状の縫製部を設けた基板を製造し、これを本発
明緑化用基板6とした。これらの縫製は革製品専用ミシ
ンを用いて、ポリエステル100 %のジーンズステッチで
行った。なお、上記本発明緑化用基板5及び6は、本実
施例に示した製造工程を経ずに、実施例1で製造した本
発明緑化用基板1に、直接上記不織布を重ねて縫製をす
ることにより製造することもできた。
ケ、トヤマシノブゴケ、オオシッポゴケ、ヒノキゴケ及
びウロコゴケの二次栽培体をシャワー状に噴出させた水
道水で洗浄して、配偶体に付着した土砂や埃を除去し
た。次に、これらのある程度群落が保護された状態のコ
ケ植物配偶体を配偶体単体にまで解体し、分散させた。
そして、整理した個々の配偶体を支持体(不織布:ポリ
エステル長繊維不織布 スパンボンドHP6040G(東洋紡績
社製))上に水平にかつ均一に配列し、これらの配偶体
をコテでならして平坦化した。
上に水溶性紙(ディゾルボ120MDP(三島製紙社
製))を積層した。そして、当該水溶性紙の上から水道
水を一面均等に浸潤させた後、水道水をシャワーノズル
付きホースを用いて当該水溶紙面に吹き付けて、その水
溶性紙を溶解しつつ、コケ植物体の隙間に水溶性紙由来
の紙繊維を絡めた。この結果、紙繊維が配列したコケ植
物配偶体同士の隙間に入り込んだ。次いで、上記実施例
5に記載したと同様の自然乾燥を、このこけ植物体連結
物に対して行った。
持体が積層してある面とは逆の面から、網の大きさが3
×3mmのナイロン製ネットを被覆し、縫製によって支持
体と当該ナイロン製ネットを一体として縁止めを行っ
た。この縫製は革製品専用ミシンを用いて、ポリエステ
ル100 %のジーンズステッチで行った。なお、本実施例
に示した製造工程を経ないで、実施例1で製造した本発
明緑化用基板1に、直接上記不織布及びナイロン製ネッ
トを重ねて縫製をすることにより、この段階におけると
同様のものを製造することができた。
て、常に配偶体を乾燥させないように水分を与え、当該
配偶体を、各々のコケ植物の性質に応じた条件で養生し
た。
光ネットで日照を制限せずに、常に水分を配偶体に含ま
せた状態を保ち、120日間養生した。
ットにより50%の日照制限を行って、常に水分を配偶
体に含ませた状態を保ち、90日間養生した。
については、屋外で遮光ネットにより80%の日照制限
を行って、常に水分を配偶体に含ませた状態を保ち、ト
ヤマシノブゴケについては250日間、ヒノキゴケにつ
いては300日間養生した。
光ネットにより90%の日照制限を行って、常に水分を
配偶体に含ませた状態を保ち、400日間養生した。こ
れらのコケ植物の養生の結果、被覆したネットの上面
は、各々のコケ植物体及び仮根が互いに絡まった状態で
覆われた。この、コケ植物で覆われた状態のネットを、
育苗用パレットから剥離し、これを本発明緑化用基板7
とした。
ケ、トヤマシノブゴケ、オオシッポゴケ、ヒノキゴケ及
びウロコゴケの二次栽培体をシャワー状に噴出させた水
道水で洗浄して、配偶体に付着した土砂や埃を除去し
た。次に、これらのある程度群落が保護された状態のコ
ケ植物配偶体を配偶体単体にまで解体し、分散させた。
そして、整理した個々の配偶体を支持体(不織布:ポリ
エステル長繊維不織布 スパンボンドHP6040G(東洋紡績
社製))上に水平にかつ均一に配列し、これらの配偶体
をコテでならして平坦化した。
上に水溶性紙(ディゾルボ120MDP(三島製紙社
製))を積層した。そして、当該水溶性紙の上から水道
水を一面均等に浸潤させた後、水道水をシャワーノズル
付きホースを用いて当該水溶紙面に吹き付けて、その水
溶性紙を溶解しつつ、コケ植物体の隙間に水溶性紙由来
の紙繊維を絡めた。この結果、紙繊維が配列したコケ植
物配偶体同士の隙間に入り込んだ。次いで、上記実施例
5に記載したと同様の自然乾燥を、このこけ植物体連結
物に対して行った。
持体が積層してある面とは逆の面から、網の大きさが1
×1cmのナイロン製ネットを被覆して、当該基板と当該
ナイロン製ネットとを縫製によって縁止めをした。そし
て、さらに当該基板の対角線上に上記ナイロン製ネット
を一体として縫製した縫製部を設けた。この縫製部の作
出は革製品専用ミシンを用いて、ポリエステル100 %の
ジーンズステッチで行った。当該基板を本発明緑化用基
板8とした。なお、上記本発明緑化用基板8は、本実施
例に示した製造工程を経ずに、実施例1で製造した本発
明緑化用基板1に、直接上記不織布及びナイロン製ネッ
トを重ねて縫製をすることにより製造することもでき
た。
ヤマシノブゴケ、オオシッポゴケ、ヒノキゴケ及びウロ
コゴケの二次栽培体をシャワー状に噴出させた水道水で
洗浄して、配偶体に付着した土砂や埃を除去した。次
に、これらのある程度群落が保護された状態のコケ植物
配偶体を水道水に濡らしたままの状態で配偶体単体にま
で解体し、分散させた。そして、整理した個々の配偶体
を支持体(厚さ2mmの合成ゴムラバー)上に水平にかつ
均一に配列し、これらの配偶体をコテでならして平坦化
した。
上に水溶性紙(ディゾルボ120MDP(三島製紙社
製))を積層した。そして、当該水溶性紙の上から水道
水を一面均等に浸潤させた後、水道水をシャワーノズル
付きホースを用いて当該水溶紙面に吹き付けて、その水
溶性紙を溶解しつつ、コケ植物体の隙間に水溶性紙由来
の紙繊維を絡めた。この結果、紙繊維が配列したコケ植
物配偶体同士の隙間に入り込んだ。
を一旦切り、スナゴケについては、屋外で遮光ネットで
日照を制限せずに24時間自然乾燥した。また、ハイゴ
ケについては、屋外で遮光ネットにより50%の日照制
限を行って、36時間自然乾燥した。さらに、トヤマシ
ノブゴケ及びヒノキゴケについては、屋外で遮光ネット
により80%の日照制限を行って、48時間自然乾燥を
行った。そして、ウロコゴケについては、屋外で遮光ネ
ットにより90%の日照制限を行って、48時間自然乾
燥を行った。
製を上記連結物上に施して本発明緑化用基板9を製造し
た。また、縁止め縫製のみならず、一辺約1cmの碁盤の
目状の形状の縫製部を設けた基板を製造し、これを本発
明緑化用基板10とした。これらの縫製は革製品専用ミ
シンを用いて、ポリエステル100 %のジーンズステッチ
で行った。なお、上記本発明緑化用基板9及び10は、
本実施例に示した製造工程を経ずに、実施例1で製造し
た本発明緑化用基板1に、直接上記不織布を重ねて縫製
をすることにより製造することもできた。
ケ、トヤマシノブゴケ、オオシッポゴケ、ヒノキゴケ及
びウロコゴケの二次栽培体をシャワー状に噴出させた水
道水で洗浄して、配偶体に付着した土砂や埃を除去し
た。次に、これらのある程度群落が保護された状態のコ
ケ植物配偶体を水道水に濡らしたままの状態で配偶体単
体にまで解体し、分散させた。そして、整理した個々の
配偶体を支持体(厚さ2mmの合成ゴムラバー)上に水平
にかつ均一に配列し、これらの配偶体をコテでならして
平坦化した。
上に水溶性紙(ディゾルボ120MDP(三島製紙社
製))を積層した。そして、当該水溶性紙の上から水道
水を一面均等に浸潤させた後、水道水をシャワーノズル
付きホースを用いて当該水溶紙面に吹き付けて、その水
溶性紙を溶解しつつ、コケ植物体の隙間に水溶性紙由来
の紙繊維を絡めた。この結果、紙繊維が配列したコケ植
物配偶体同士の隙間に入り込んだ。次いで、上記実施例
8に記載したと同様の自然乾燥を、このこけ植物体連結
物に対して行った。
持体が積層してある面とは逆の面に網の大きさが3×3
mmのナイロン製ネットを被覆し、縫製によって支持体と
当該ナイロン製ネットを一体として縁止めを行った。こ
の縫製は革製品専用ミシンを用いて、ポリエステル100
%のジーンズステッチで行った。なお、本実施例に示し
た製造工程を経ないで、実施例1で製造した本発明緑化
用基板1に、直接上記ゴムラバー及びナイロン製ネット
を重ねて縫製をすることにより、この段階におけると同
様のものを製造することができた。
て、常に配偶体を乾燥させないように水分を与え、当該
配偶体を、各々のコケ植物の性質に応じた条件で養生し
た。
光ネットで日照を制限せずに、常に水分を配偶体に含ま
せた状態を保ち、120日間養生した。
ットにより50%の日照制限を行って、常に水分を配偶
体に含ませた状態を保ち、90日間養生した。
については、屋外で遮光ネットにより80%の日照制限
を行って、常に水分を配偶体に含ませた状態を保ち、ト
ヤマシノブゴケについては250日間、ヒノキゴケにつ
いては300日間養生した。
光ネットにより90%の日照制限を行って、常に水分を
配偶体に含ませた状態を保ち、400日間養生した。こ
れらのコケ植物の養生の結果、被覆したネットの上面
は、各々のコケ植物体及び仮根が互いに絡まった状態で
覆われた。この、コケ植物で覆われた状態のネットを、
育苗用パレットから剥離し、これを本発明緑化用基板1
1とした。
0) 前記参考例1〜6において栽培されたスナゴケ、ハイゴ
ケ、トヤマシノブゴケ、オオシッポゴケ、ヒノキゴケ及
びウロコゴケの二次栽培体をシャワー状に噴出させた水
道水で洗浄して、配偶体に付着した土砂や埃を除去し
た。次に、これらのある程度群落が保護された状態のコ
ケ植物配偶体を水道水に濡らしたままの状態で配偶体単
体にまで解体し、分散させた。そして、整理した個々の
配偶体を支持体(厚さ2mmの合成ゴムラバー)上に水平
にかつ均一に配列し、これらの配偶体をコテでならして
平坦化した。
上に水溶性紙(ディゾルボ120MDP(三島製紙社
製))を積層した。そして、当該水溶性紙の上から水道
水を一面均等に浸潤させた後、水道水をシャワーノズル
付きホースを用いて当該水溶紙面に吹き付けて、その水
溶性紙を溶解しつつ、コケ植物体の隙間に水溶性紙由来
の紙繊維を絡めた。この結果、紙繊維が配列したコケ植
物配偶体同士の隙間に入り込んだ。次いで、上記実施例
8に記載したと同様の自然乾燥を、このこけ植物体連結
物に対して行った。
持体が積層してある面とは逆の面から、網の大きさが1
×1cmであるナイロン製ネットを被覆して、当該基板と
当該ナイロン製ネットを縫製によって縁止めをして、さ
らに当該基板の対角線上に上記ナイロン製ネットを一体
として縫製した縫製部を設けた。この縫製部の作出は革
製品専用ミシンを用いて、ポリエステル100 %のジーン
ズステッチで行った。当該基板を本発明緑化用基板12
とした。なお、上記本発明緑化用基板12は、本実施例
に示した製造工程を経ずに、実施例1で製造した本発明
緑化用基板1に、直接上記不織布及びナイロン製ネット
を重ねて縫製をすることにより製造することもできた。
1) 前記実施例において製造した、本発明緑化用基板5、
6、7、8の不織布上に、支持体として実施例8、9、
10で用いた、厚さ2mmの合成ゴムラバーを積層して、
当該ゴムラバーの上から一体的に縁取り縫製をして、本
発明緑化用基板13(本発明緑化用基板5に対応)、1
4(同6に対応)、15(同7に対応)、16(同8に
対応)とした。この縫製は革製品専用ミシンを用いて、
ポリエステル100 %のジーンズステッチで行った。
2) 前記実施例において製造した、本発明緑化用基板9、1
0、11、12の合成ゴムラバー側の面に、さらに支持
体として建材用石板をコンクリート用ボンドを用いて積
層して、石板を支持体とした本発明緑化用基板17(本
発明緑化用基板9に対応)、18(同10に対応)、1
9(同11に対応)、20(同12に対応)を製造し
た。
(1) 前記参考例によって栽培されたスナゴケ、ハイゴケ、ト
ヤマシノブゴケ、オオシッポゴケ、ヒノキゴケ及びウロ
コゴケの二次栽培体をシャワー状に噴出させた水道水で
洗浄して、配偶体に付着した土砂や埃を除去した。次
に、これらのある程度群落が保護された状態のコケ植物
配偶体を水道水に濡らしたままの状態で配偶体単体にま
で解体、分散した。
ルボ120MDP(三島製紙社製))を、200mlの水
に溶解して紙繊維の水溶液を調製した。なお、かかる水
溶液は20℃であった。
配偶体単体にまで解体し、分散させた各種のコケ植物の
配偶体を10g 入れ、へらでゆっくり混合した。
配偶体の混合物を、スティック状の本発明緑化用固定物
の製造を予定したプラスチック製の型(サイズ1000
×20×5mm)に流し込み、ヘラで平坦にならした。
件下で配偶体と紙繊維の混合物の乾燥を行った。すなわ
ち、スナゴケについては、屋外で遮光ネットで日照を制
限せずに24時間自然乾燥した。また、ハイゴケについ
ては、屋外で遮光ネットにより50%の日照制限を行っ
て、36時間自然乾燥した。さらに、トヤマシノブゴケ
及びヒノキゴケについては、屋外で遮光ネットにより8
0%の日照制限を行って、48時間自然乾燥を行った。
そして、ウロコゴケについては、屋外で遮光ネットによ
り90%の日照制限を行って、48時間自然乾燥を行っ
た。当該乾燥により、各々の配偶体が紙繊維によってス
ティック状に固定された。かかる固定物を型から外し、
これを本発明緑化用固定物1とした。なお、かかる本発
明緑化用固定物1は、上記のプラスチックス製の型に予
め配偶体のみを配列して、その上から上記型と同じ形状
に切断した水溶性紙(ディゾルボ120MDP(三島製
紙社製))を積層して、その上から上記した本発明緑化
用基板の製造工程と同様に水を接触させることにより、
配偶体に紙繊維を絡ませて製造することも可能であっ
た。
(2) 実施例13において製造した本発明緑化用固定物1の一
方の板状面に、一辺1cmの碁盤の目状の縫製部を設け、
これを本発明緑化用固定物2とした。この縫製部は、革
製品専用ミシンを用いてポリエステル100 %のジーンズ
ステッチで設けた。なお、本発明において、本発明緑化
用固定物の板状面とは、当該固定物の側面のうち最大の
面積を有する2側面のことをいう。
(3) 実施例13において製造した本発明緑化用固定物1の一
方の板状面に、網の大きさが3×3mmのナイロン製ネッ
トをを被覆して、当該板状面と当該ナイロン製ネットを
一体として縁取り縫製を行った。これを本発明緑化用固
定物3とした(図9及び参考写真10参照)。なお、こ
の縫製は、革製品専用ミシンを用いてポリエステル100
%のジーンズステッチで行った。なお、ここで上記ネッ
トを被覆する代わりに、当該ネットで本発明緑化用固定
物1を包み、ネットの端同士を縫製で緊縛して括ること
によっても、同等の物を製造することができた。
ット上に置いて、被覆物内の配偶体を各々のコケ植物の
性質に応じた条件で養生した。
光ネットで日照を制限せずに、常に水分を配偶体に含ま
せた状態を保ち、120日間養生した。
ットにより50%の日照制限を行って、常に水分を配偶
体に含ませた状態を保ち、90日間養生した。
については、屋外で遮光ネットにより80%の日照制限
を行って、常に水分を配偶体に含ませた状態を保ち、ト
ヤマシノブゴケについては250日間、ヒノキゴケにつ
いては300日間養生した。
光ネットにより90%の日照制限を行って、常に水分を
配偶体に含ませた状態を保ち、400日間養生した。こ
れらのコケ植物の養生の結果、被覆したネットの上面
は、各々のコケ植物体及び仮根が互いに絡まった状態で
覆われた。この、コケ植物で覆われた状態のネットを、
育苗用パレットから剥離し、これを本発明緑化用固定物
4とした。
(3) 実施例13において製造した本発明緑化用固定物1の一
方の板状面に、網の大きさが1×1cmのナイロン製ネッ
トをを被覆して、当該板状面と当該ナイロン製ネットを
一体として縁取り縫製を行った。そして、さらに当該板
状面の対角線上に縫製部を設けて、これを本発明緑化用
固定物5とした。この縫製は、革製品専用ミシンを用い
てポリエステル100 %のジーンズステッチで行った。
(4) 実施例13において製造した本発明緑化用固定物1の一
方の板状面に、支持体(不織布:ポリエステル長繊維不
織布 スパンボンドHP6040G(東洋紡績社製))を積層し
て、当該緑化用固定物1と一体として縁取り縫製を行
い、これを本発明緑化用固定物6とした。また、さらに
1×1cmの碁盤の目状の縫製部を設けたものを本発明緑
化用固定物7とした。これらの縫製部は、革製品専用ミ
シンを用いてポリエステル100 %のジーンズステッチで
設けた。
(5) 実施例13において製造した本発明緑化用固定物1の一
方の板状面に、支持体(不織布:ポリエステル長繊維不
織布 スパンボンドHP6040G(東洋紡績社製))を積層し
て、さらに他の板状面に、網の大きさが3×3mmのナイ
ロン製ネット又は網の大きさが1×1cmのナイロン製ネ
ットを被覆した。なお、ここで上記ネットを被覆する代
わりに、当該ネットで本発明緑化用固定物1及び上記不
織布を包み、ネットの端同士を縫製で緊縛して括ること
によっても、同等の物を製造することができた。
を被覆した被覆物に、縁取り縫製を行った。これを本発
明緑化用固定物8とした。次いで、パレット上にかかる
被覆物を置いて、被覆物内の配偶体を各々のコケ植物の
性質に応じた条件で養生した。
光ネットで日照を制限せずに、常に水分を配偶体に含ま
せた状態を保ち、120日間養生した。
ットにより50%の日照制限を行って、常に水分を配偶
体に含ませた状態を保ち、90日間養生した。
については、屋外で遮光ネットにより80%の日照制限
を行って、常に水分を配偶体に含ませた状態を保ち、ト
ヤマシノブゴケについては250日間、ヒノキゴケにつ
いては300日間養生した。
光ネットにより90%の日照制限を行って、常に水分を
配偶体に含ませた状態を保ち、400日間養生した。こ
れらのコケ植物の養生の結果、被覆したネットの上面
は、各々のコケ植物体及び仮根が互いに絡まった状態で
覆われた。このコケ植物で覆われた状態のネットを、育
苗用パレットから剥離し、これを本発明緑化用固定物9
とした。
を被覆した被覆物に対しては、縁取り縫製に加えて、緑
化用固定物の板状面の対角線上に縫製部を設け、当該固
定物を本発明緑化用固定物10とした。なお、本実施例
における縫製は、革専用ミシンを用いてポリエステル10
0 %のジーンズステッチで行った。
(6) 実施例13において製造した本発明緑化用固定物1の一
方の板状面に、支持体(厚さ2mmの合成ゴムラバー)を
積層して、当該緑化用固定物1と一体として縁取り縫製
を行い、これを本発明緑化用固定物11とした。また、
さらに1×1cmの碁盤の目状の縫製部を設けたものを本
発明緑化用固定物12とした。これらの縫製は、革製品
専用ミシンを用いてポリエステル100 %のジーンズステ
ッチで設けた。
(7) 実施例13において製造した本発明緑化用固定物1の一
方の板状面に、支持体(厚さ2mmの合成ゴムラバー)を
積層した。さらに、網の大きさが3×3mmと1×1cmの
ナイロン製ネットを用意して、それぞれのネットで上記
支持体積層済固定物全体を包み、ネットの端同士を縫製
で緊縛して括って、上記支持体積層済固定物の積層物の
位置を固定した。これを、本発明緑化用固定物13とし
た。
で包んだ上記支持体積層済固定物内の配偶体を各々のコ
ケ植物のの性質に応じた条件で養生した。すなわち、ス
ナゴケについては、屋外で遮光ネットで日照を制限せず
に、常に水分を配偶体に含ませた状態を保ち、120日
間養生した。また、ハイゴケについては、屋外で遮光ネ
ットにより50%の日照制限を行って、常に水分を配偶
体に含ませた状態を保ち、90日間養生した。さらに、
トヤマシノブゴケ及びヒノキゴケについては、屋外で遮
光ネットにより80%の日照制限を行って、常に水分を
配偶体に含ませた状態を保ち、トヤマシノブゴケについ
ては250日間、ヒノキゴケについては300日間養生
した。そして、ウロコゴケについては、屋外で遮光ネッ
トにより90%の日照制限を行って、常に水分を配偶体
に含ませた状態を保ち、400日間養生した。これらの
コケ植物の養生の結果、被覆したネットの上面は、各々
のコケ植物体及び仮根が互いに絡まった状態で覆われ
た。このコケ植物で覆われた状態のネットを、育苗用パ
レットから剥離し、これを本発明緑化用固定物14とし
た。
で包んだ上記支持体積層済固定物においては、さらに当
該固定物の板状面の対角線上に縫製部を設け、当該固定
物を本発明緑化用固定物15とした。なお、本実施例に
おける縫製は、革専用ミシンを用いてポリエステル100
%のジーンズステッチで行った。
化用基板を含む)を用いた緑化方法についての実施例を
記載するが、当該実施例において、縁取り縫製のみを行
ったものは、縫製部の作出を全く行っていないものとし
て扱う。
た緑化用基板を用いた緑化方法(1) 参考例7において製造した緑化用基板A及び実施例3に
おいて製造した本発明緑化用基板3により、ほぼ水平の
コンクリート面(かかるコンクリート面は、施工時から
最低3年程度が経過しており、半暗部には、多少のコケ
植物の原糸体、初期発生的な配偶体及び緑藻類が生育し
ていた。従って、上記緑化用基板A及び本発明緑化用基
板3を直接接触させても、このコンクリート面中のアル
カリ成分等の当該コケ植物配偶体に対する生理的影響は
極めて少ないことが推測された。)の緑化を図った。
を除去した。次いで乾燥機を用い、当該面を乾燥させ
た。乾燥後、さらに乾いた布で壁面を擦り、洗浄(水洗
い)では、除去することができなかった汚れを除去し
た。
両面テープ(コクヨ幅1cm巻) を、碁盤の目状(一辺7
cm程度) に貼り付けた。密着確認後、当該両面テープの
上面シールを剥がし、その上から緑化用基板A及び本発
明緑化用基板3を貼り付けた。
境(スナゴケ及びハイゴケの緑化用基板においては、日
当たりの良い場所;トヤマシノブゴケ、オオシッポゴ
ケ、ヒノキゴケ及びウロコゴケの緑化用基板については
日陰)で放置した。水は、自然降雨のみを利用し、人為
的に水は与えなかった。
旬に強い可視光や紫外線や微気象の違いによるコケ植物
の生育に対する影響が認められた。すなわち、2/3程
度のスナゴケの植物体が茶褐色に変色を起こした。かか
る変色状態は5月末から6月始めまで続いた。梅雨に入
ると上記スナゴケ植物体上に再生芽が発生し、さらに当
該植物体の側面からも再生芽が発芽した。その結果、上
記の変色部分は薄緑色を呈した。その後、再生芽が1mm
程度まで成長し、ほぼ変色箇所が緑色となった。さら
に、再生芽は成長を続け、11月下旬には、新植物体の
長さが3〜5mm程度の群落体が形成された。
旬に強い可視光や紫外線や微気象の違いによるコケ植物
の生育に対する影響が認められた。すなわち、まばらで
はあるが、1/3程度のハイゴケの植物体が、円状にで
茶褐色に変色を起こした。かかる変色状態は5月末から
7月始めまで続いた。梅雨に入ると上記ハイゴケ植物体
頂上に再生芽が発生し、さらに当該植物体の側面からも
再生芽が発芽した。その結果、上記の変色部分は薄緑色
を呈した。その後、再生芽が3mm程度まで成長し、ほぼ
変色箇所が緑色となった。さらに、再生芽は成長を続
け、10月下旬には、新植物体の長さが1cm程度の群落
体が形成された。
は、5月中旬に強い可視光や紫外線や微気象の違いによ
るコケ植物の生育に対する影響が認められた。すなわ
ち、トヤマシノブゴケの植物体のほぼ全体が茶褐色に変
色を起こした。かかる変色状態は6月中旬まで続いた。
梅雨に入ると上記トヤマシノブゴケ植物体上に再生芽が
発生し、さらに当該植物体の側面からも再生芽が発芽し
た。その結果、上記の変色部分は薄緑色を呈した。その
後、再生芽が1mm程度まで成長し、ほぼ変色箇所が緑色
となった。さらに、再生芽は成長を続け、12月下旬に
は、新植物体の長さが5mm程度の群落体が形成された。
5月初旬に強い可視光や紫外線や微気象の違いや湿度の
バランスの違いによるコケ植物の生育に対する影響が認
められた。すなわち、2/3程度のオオシッポゴケの植
物体が茶褐色及び黒色に変色を起こした。かかる変色状
態は5月末から6月始めまで続いた。梅雨に入ると上記
オオシッポゴケ植物体頂上に再生芽が発生し、さらに当
該植物体の側面からも再生芽が発芽した。その結果、上
記の変色部分は薄緑色を呈した。その後、再生芽が3mm
程度まで成長し、ほぼ変色箇所が緑色となった。さら
に、再生芽は成長を続け、10月下旬には、新植物体の
長さが8mm程度の群落体が形成された。
初旬に強い可視光や紫外線や微気象の違いによるコケ植
物の生育に対する影響が認められた。すなわち、全面の
ヒノキゴケの植物体が赤黒色に変色を起こした。かかる
変色状態は8月後半まで続いた。9月中旬に入ると、安
定した降雨等による湿度によって、上記ヒノキゴケ植物
体側面から再生芽が発芽した。その結果、上記の変色部
分は薄緑色を呈した。その後、再生芽が5mm程度まで成
長し、ほぼ変色箇所が緑色となった。さらに、再生芽は
成長を続け、翌年6月下旬には、新植物体の長さが15
mm程度の群落体が形成された。
初旬に強い可視光や紫外線や微気象の違いによるコケ植
物の生育に対する影響が認められた。すなわち、2/3
程度のウロコゴケの植物体が黒色に変色を起こした。か
かる変色状態は9月始めまで続いた。その後、枯化した
植物体側面からも再生芽が発芽したが、全ての群落を覆
うまでには至らなかった。本実施例21の結果より、予
備的な養生を行い製造した緑化用基板は、特に早期かつ
短期のスポット的な施工部分のコケ植物による緑化を図
る場合において特に有用であることが判明した。
用基板を用いた緑化方法(2) 参考例9において製造した不織布を支持体として用いた
緑化用基板D及び実施例6において製造した本発明緑化
用基板7を油性ペンキを塗って15日後のベニヤ板(水平
面)に使用した。このベニヤ板には明らかに油性ペンキ
の揮発性物質が残存していた。このベニヤ板面8m2 を
洗浄し、埃等を除去した。
(コクヨ幅1cm巻) を、碁盤の目状(一辺7cm程度) に
貼り付けた。密着確認後、当該両面テープの上面シール
を剥がし、その上から上記緑化用基板D及び本発明緑化
用基板7を貼り付けた。また比較のために、支持体が積
層されていない予備的な養生を行った緑化用基板であ
る、緑化用基板A及び本発明緑化用基板3も一緒に貼り
付けた。上記貼り付けは4月中旬に行い、自然の環境
(スナゴケ及びハイゴケの緑化用基板においては、日当
たりの良い場所;トヤマシノブゴケ、オオシッポゴケ、
ヒノキゴケ及びウロコゴケの緑化用基板については日
陰)で放置した。水は、自然降雨のみを利用し、人為的
に水は与えなかった。
旬に強い可視光や紫外線や微気象の違いによるコケ植物
の生育に対する影響が認められた。すなわち、2/3程
度のスナゴケの植物体が茶褐色に変色を起こした。かか
る変色状態は5月末から6月始めまで続いた。梅雨に入
ると上記スナゴケ植物体上に再生芽が発生し、さらに当
該植物体の側面からも再生芽が発芽した。その結果、上
記の変色部分は薄緑色を呈した。その後、再生芽が1mm
程度まで成長し、ほぼ変色箇所が緑色となった。さら
に、再生芽は成長を続け、11月下旬には、新植物体の
長さが3〜5mm程度の群落体が形成された。
旬に強い可視光や紫外線や微気象の違いによるコケ植物
の生育に対する影響が認められた。すなわち、まばらで
はあるが、1/3程度のハイゴケの植物体が、円状にで
茶褐色に変色を起こした。かかる変色状態は5月末から
7月始めまで続いた。梅雨に入ると上記ハイゴケ植物体
頂上に再生芽が発生し、さらに当該植物体の側面からも
再生芽が発芽した。その結果、上記の変色部分は薄緑色
を呈した。その後、再生芽が3mm程度まで成長し、ほぼ
変色箇所が緑色となった。さらに、再生芽は成長を続
け、10月下旬には、新植物体の長さが1cm程度の群落
体が形成された。
は、5月中旬に強い可視光や紫外線や微気象の違いによ
るコケ植物の生育に対する影響が認められた。すなわ
ち、トヤマシノブゴケの植物体のほぼ全体が茶褐色に変
色を起こした。かかる変色状態は6月中旬まで続いた。
梅雨に入ると上記トヤマシノブゴケ植物体上に再生芽が
発生し、さらに当該植物体の側面からも再生芽が発芽し
た。その結果、上記の変色部分は薄緑色を呈した。その
後、再生芽が1mm程度まで成長し、ほぼ変色箇所が緑色
となった。さらに、再生芽は成長を続け、12月下旬に
は、新植物体の長さが5mm程度の群落体が形成された。
5月初旬に強い可視光や紫外線や微気象の違いや湿度の
バランスの違いによるコケ植物の生育に対する影響が認
められた。すなわち、2/3程度のオオシッポゴケの植
物体が茶褐色及び黒色に変色を起こした。かかる変色状
態は5月末から6月始めまで続いた。梅雨に入ると上記
オオシッポゴケ植物体頂上に再生芽が発生し、さらに当
該植物体の側面からも再生芽が発芽した。その結果、上
記の変色部分は薄緑色を呈した。その後、再生芽が3mm
程度まで成長し、ほぼ変色箇所が緑色となった。さら
に、再生芽は成長を続け、10月下旬には、新植物体の
長さが8mm程度の群落体が形成された。
初旬に強い可視光や紫外線や微気象の違いによるコケ植
物の生育に対する影響が認められた。すなわち、全面の
ヒノキゴケの植物体が赤黒色に変色を起こした。かかる
変色状態は8月後半まで続いた。9月中旬に入ると、安
定した降雨等による湿度によって、上記ヒノキゴケ植物
体側面から再生芽が発芽した。その結果、上記の変色部
分は薄緑色を呈した。その後、再生芽が5mm程度まで成
長し、ほぼ変色箇所が緑色となった。さらに、再生芽は
成長を続け、翌年6月下旬には、新植物体の長さが15
mm程度の群落体が形成された。
初旬に強い可視光や紫外線や微気象の違いによるコケ植
物の生育に対する影響が認められた。すなわち、2/3
程度のウロコゴケの植物体が黒色に変色を起こした。か
かる変色状態は9月始めまで続いた。その後、枯化した
植物体側面からも再生芽が発芽したが、全ての群落を覆
うまでには至らなかった。
び本発明緑化用基板3は、いずれの群も施工から間もな
くコケ植物が油性ペンキの揮発性物質の影響と考えられ
る変色を起こし、再生芽の発生は12月の時点でごくわ
ずかであった。
とした予備的な養生を行い製造した緑化用基板は、特に
ペンキ塗って間もない場所のような比較的軽度に揮発性
物質が放出される場所の、早期かつ短期の施工部分のコ
ケ植物による緑化を図る場合において特に有用であるこ
とが判明した。
用基板を用いた緑化方法(3) 参考例10において製造したゴムラバーを支持体として
用いた緑化用基板F、実施例9において製造した本発明
緑化用基板11及び実施例11において製造した本発明
緑化用基板15を半乾きのコンクリート面(水平面)に
使用した。また、当然のことながら当該壁面には全くコ
ケ植物の原糸体、初期発生的な配偶体及び緑藻類等の生
育は認められなかった。
ンクリート面に接触させれば、上記コンクリート中のア
ルカリ成分による配偶体に対する生理的影響が甚だしい
ことが推測された。
基板F、本発明緑化用基板11及び15の四隅をホール
アンカで固定した。なお、比較のために、支持体が積層
されていない予備的な養生を行った緑化用基板である上
記緑化用基板A及び不織布を支持体とする予備的な養生
を行った上記緑化用基板Dも一緒に固定した。
境(スナゴケ及びハイゴケにおいては、日当たりの良い
場所、トヤマシノブゴケ、オオシッポゴケ及びウロコゴ
ケについては日陰)で放置した。水は、自然降雨のみを
利用し、人為的に水は与えなかった。
化用基板F、本発明緑化用基板11及び15は以下の経
過を辿った。スナゴケを用いた緑化用基板では、5月初
旬に強い可視光や紫外線や微気象の違いによるコケ植物
の生育に対する影響が認められた。すなわち、2/3程
度のスナゴケの植物体が茶褐色に変色を起こした。かか
る変色状態は5月末から6月始めまで続いた。梅雨に入
ると上記スナゴケ植物体上に再生芽が発生し、さらに当
該植物体の側面からも再生芽が発芽した。その結果、上
記の変色部分は薄緑色を呈した。その後、再生芽が1mm
程度まで成長し、ほぼ変色箇所が緑色となった。さら
に、再生芽は成長を続け、11月下旬には、新植物体の
長さが3〜5mm程度の群落体が形成された。
旬に強い可視光や紫外線や微気象の違いによるコケ植物
の生育に対する影響が認められた。すなわち、まばらで
はあるが、1/3程度のハイゴケの植物体が、円状にで
茶褐色に変色を起こした。かかる変色状態は5月末から
7月始めまで続いた。梅雨に入ると上記ハイゴケ植物体
頂上に再生芽が発生し、さらに当該植物体の側面からも
再生芽が発芽した。その結果、上記の変色部分は薄緑色
を呈した。その後、再生芽が3mm程度まで成長し、ほぼ
変色箇所が緑色となった。さらに、再生芽は成長を続
け、10月下旬には、新植物体の長さが1cm程度の群落
体が形成された。
は、5月中旬に強い可視光や紫外線や微気象の違いによ
るコケ植物の生育に対する影響が認められた。すなわ
ち、トヤマシノブゴケの植物体のほぼ全体が茶褐色に変
色を起こした。かかる変色状態は6月中旬まで続いた。
梅雨に入ると上記トヤマシノブゴケ植物体上に再生芽が
発生し、さらに当該植物体の側面からも再生芽が発芽し
た。その結果、上記の変色部分は薄緑色を呈した。その
後、再生芽が1mm程度まで成長し、ほぼ変色箇所が緑色
となった。さらに、再生芽は成長を続け、12月下旬に
は、新植物体の長さが5mm程度の群落体が形成された。
5月初旬に強い可視光や紫外線や微気象の違いや湿度の
バランスの違いによるコケ植物の生育に対する影響が認
められた。すなわち、2/3程度のオオシッポゴケの植
物体が茶褐色及び黒色に変色を起こした。かかる変色状
態は5月末から6月始めまで続いた。梅雨に入ると上記
オオシッポゴケ植物体頂上に再生芽が発生し、さらに当
該植物体の側面からも再生芽が発芽した。その結果、上
記の変色部分は薄緑色を呈した。その後、再生芽が3mm
程度まで成長し、ほぼ変色箇所が緑色となった。さら
に、再生芽は成長を続け、10月下旬には、新植物体の
長さが8mm程度の群落体が形成された。
初旬に強い可視光や紫外線や微気象の違いによるコケ植
物の生育に対する影響が認められた。すなわち、全面の
ヒノキゴケの植物体が赤黒色に変色を起こした。かかる
変色状態は8月後半まで続いた。9月中旬に入ると、安
定した降雨等による湿度によって、上記ヒノキゴケ植物
体側面から再生芽が発芽した。その結果、上記の変色部
分は薄緑色を呈した。その後、再生芽が5mm程度まで成
長し、ほぼ変色箇所が緑色となった。さらに、再生芽は
成長を続け、翌年6月下旬には、新植物体の長さが15
mm程度の群落体が形成された。
初旬に強い可視光や紫外線や微気象の違いによるコケ植
物の生育に対する影響が認められた。すなわち、2/3
程度のウロコゴケの植物体が黒色に変色を起こした。か
かる変色状態は9月始めまで続いた。その後、枯化した
植物体側面からも再生芽が発芽したが、全ての群落を覆
うまでには至らなかった。
び緑化用基板Dにおいては、各コケ植物において、コン
クリート中のアルカリ性物質の影響と考えられる枯化が
4月の下旬に始まり、枯化した各コケ植物体からの再生
芽の発生は全く認められなかった。
持体として予備的な養生を行い製造した緑化用基板は、
特に半乾きのコンクリート面のように、コケ植物の生育
にとって致命的にアルカリ性物質等が存在する施工部分
のコケ植物による緑化を図る場合において特に有用であ
ることが判明した。
として基板の上面にネットを被覆した緑化用基板による
緑化方法(1) 参考例8において製造した緑化用基板B(縫製:5×5
cm)及び実施例4において製造した本発明緑化用基板4
(縫製:対角線)により、実施例21と同じく、施工時
から少なくとも3年以上経過している垂直のコンクリー
ト面の緑化を図った。
を除去した。次いで乾燥機を用い、当該面を乾燥させ
た。乾燥後、さらに乾いた布で壁面を擦り、洗浄(水洗
い)では、除去することができなかった汚れを除去し
た。
両面テープ(コクヨ幅1cm巻) を、碁盤の目状(一辺7
cm程度) に貼り付けた。密着確認後、当該両面テープの
上面シールを剥がし、その上から上記の緑化用基板B及
び本発明緑化用基板4を貼り付けた。なお比較のため
に、基板上に縫製がなされていない緑化用基板である、
緑化用基板A及び本発明緑化用基板3も一緒に貼り付け
た。
境(スナゴケ及びハイゴケの緑化用基板においては、日
当たりの良い場所;トヤマシノブゴケ、オオシッポゴ
ケ、ヒノキゴケ及びウロコゴケの緑化用基板については
日陰)で放置した。水は、自然降雨のみを利用し、人為
的に水は与えなかった。
には、上記緑化基板上より再生芽があらわれ、6月中旬
には茶褐色であった上記緑化用基板が黄緑色となった。
6月末には、新植物体の成長高が1cmまで伸び、縫製糸
及びネットは完全に被覆され、群落体が形成された。こ
の時期の植物体は仮根で覆われ、互いの植物体も仮根で
絡み合っており、通常の栽培により成体化したスナゴケ
群落体とほぼ同じ形態となった。
旬には、上記緑化用基板上より本体頂部が伸長し、さら
に新植物体が基板面を這うように形成された。その後、
6月末には新植物体が成体化して、通常の栽培により成
体化したハイゴケ群落体とほぼ同じ形態となり、縫製糸
及びネットは完全に新植物体により被覆された。
は、5月中旬には、上記緑化用基板上より本体頂部が伸
長し、さらに新植物体が基板面を這うように形成され
た。その後、9月末には新植物体が成体化して、通常の
栽培により成体化したトヤマシノブゴケとほぼ同じ形態
となり、縫製糸及びネットは完全に新植物体により被覆
された。
4月下旬には、上記緑化用基板上より新植物体が形成さ
れた。その後、10月中旬には新植物体が成体化して、
通常の栽培により成体化したオオシッポゴケとほぼ同じ
形態となり、縫製糸及びネットは完全に新植物体により
被覆された。
下旬には、上記緑化用基板上より新植物体が形成され
た。その後、10月上旬には新植物体が成体化して、通
常の栽培により成体化したオオシッポゴケとほぼ同じ形
態となり、縫製糸及びネットは完全に新植物体により被
覆された。そして、その後、当該新植物体は冬の到来と
共に成長が停止した。しかしながら、翌年の4月には再
び新植物体が発生し、前年に成体化した植物体とかみ合
いつつさらに新植物体は成体化した。
下旬には、上記緑化用基板上より新植物体が形成され
た。その後、10月下旬には新植物体が成体化して、通
常の栽培により成体化したウロコゴケとほぼ同じ形態と
なり、縫製糸及びネットは完全に新植物体により被覆さ
れた。
び本発明緑化用基板3は、施工してから間もなく、自ら
の重みや風等の自然界に見られる種々の物理的現象によ
り、基板に歪みが生じて上記コンクリート壁の施工部分
の均一な緑化を図ることが困難になった。
cm程度の粗いネットをコケ植物固定の補助として用いる
ことで、従来のように一辺が1cm程度の密な縫製をかけ
ずに極めて低密度の縫製をかけることでコケ植物の固定
手段として足ることが明らかになった。
で、切り立った面のコケ植物による緑化を図る場合には
低密度ではあるが、縫製部を基板面に設ける必要がある
ことも明らかになった。
として基板の上面にネットを被覆した緑化用基板による
緑化方法(2) 参考例9において製造した、不織布を支持体として積層
した緑化用基板C(縫製:5×5cm)及び実施例7にお
いて製造した、不織布を支持体として積層した本発明緑
化用基板8(縫製:対角線)により、実施例22と同じ
く油性ペンキを塗って15日後のベニヤ板(垂直面)の
緑化を図った。
除去した。
(コクヨ幅1cm巻) を、碁盤の目状(一辺7cm程度) に
貼り付けた。密着確認後、当該両面テープの上面シール
を剥がし、その上から上記緑化用基板C及び本発明緑化
用基板8を貼り付けた。なお、比較のために、不織布を
支持体として積層していない緑化用基板B及び本発明緑
化用基板4も一緒に貼り付けた。
境(スナゴケ及びハイゴケにおいては、日当たりの良い
場所、トヤマシノブゴケ、オオシッポゴケ及びウロコゴ
ケについては日陰)で放置した。水は、自然降雨のみを
利用し、人為的に水は与えなかった。スナゴケを用いた
緑化用基板では5月上旬には、上記緑化基板上より再生
芽があらわれ、6月中旬には茶褐色であった上記緑化用
基板が黄緑色となった。8月末には、新植物体の成長高
が1cmまで伸び、縫製糸及びネットは完全に被覆され、
群落体が形成された。この時期の植物体は仮根で覆わ
れ、互いの植物体も仮根で絡み合っており、栽培し生体
化したスナゴケ植物群落体とほぼ同じ形態となった。
旬には、上記緑化用基板上より本体頂部が伸長し、さら
に新植物体が基板面を這うように形成された。その後、
6月末には新植物体が成体化して、通常の栽培により成
体化したハイゴケ群落体とほぼ同じ形態となり、縫製糸
及びネットは完全に被覆された。
は、5月中旬には、上記緑化用基板上より本体頂部が伸
長し、さらに新植物体が基板面を這うように形成され
た。その後、9月末には新植物体が成体化して、通常の
栽培により成体化したトヤマシノブゴケとほぼ同じ形態
となり、縫製糸及びネットは完全に被覆された。
4月下旬には、上記緑化用基板上より新植物体が形成さ
れた。その後、10月中旬には新植物体が成体化して、
通常の栽培により成体化したオオシッポゴケとほぼ同じ
形態となり、縫製糸及びネットは完全に被覆された。
下旬には、上記緑化用基板上より新植物体が形成され
た。その後、10月上旬には新植物体が成体化して、通
常の栽培により成体化したオオシッポゴケとほぼ同じ形
態となり、縫製糸及びネットは完全に被覆された。そし
て、その後、当該新植物体は冬の到来と共に冬の到来と
共に成長が停止した。しかしながら、翌年の4月には再
び新植物体が発生し、前年に成体化した植物体とかみ合
いつつさらに新植物体は成体化した。
下旬には、上記緑化用基板上より新植物体が形成され
た。その後、10月下旬には新植物体が成体化して、通
常の栽培により成体化したウロコゴケとほぼ同じ形態と
なり、縫製糸及びネットは完全に被覆された。
び本発明緑化用基板4においては、8月末になってよう
やく上記緑化基板上より再生芽があらわれた。
する補助手段として基板の上面にネットを被覆した緑化
用基板においても、特にペンキ塗って間もない場所のよ
うな比較的軽度に揮発性物質が放出される場所の緑化を
図る場合において特に有用であることが判明した。
として基板の上面にネットを被覆した緑化用基板による
緑化方法(3) 参考例10において製造した、ゴムラバーを支持体とし
て用いた緑化用基板E(縫製:5×5cm)、実施例10
において製造した本発明緑化用基板12及び実施例11
において製造した本発明緑化用基板16(縫製:対角
線)を半乾きのコンクリート面(垂直面)に使用した。
基板E、本発明緑化用基板12及び16の四隅をホール
アンカで固定した。なお、比較のために、支持体が積層
されていない緑化用基板B及び本発明緑化用基板4並び
に支持体として不織布を積層した緑化用基板C及び本発
明緑化用基板8を一緒に固定した。
境(スナゴケ及びハイゴケにおいては、日当たりの良い
場所、トヤマシノブゴケ、オオシッポゴケ及びウロコゴ
ケについては日陰)で放置した。水は、自然降雨のみを
利用し、人為的に水は与えなかった。
には、上記緑化基板上より再生芽があらわれ、6月中旬
には茶褐色であった上記緑化用基板が黄緑色となった。
8月末には、新植物体の成長高が1cmまで伸び、縫製糸
及びネットは完全に被覆され、群落体が形成された。こ
の時期の植物体は仮根で覆われ、互いの植物体も仮根で
絡み合っており、栽培し成体化したスナゴケ植物群落体
とほぼ同じ形態となった。
旬には、上記緑化用基板上より本体頂部が伸長し、さら
に新植物体が基板面を這うように形成された。その後、
6月末には新植物体が成体化して、通常の栽培により成
体化したハイゴケ群落体とほぼ同じ形態となり、縫製糸
及びネットは完全に被覆された。
は、5月中旬には、上記緑化用基板上より本体頂部が伸
長し、さらに新植物体が基板面を這うように形成され
た。その後、9月末には新植物体が成体化して、通常の
栽培により成体化したトヤマシノブゴケとほぼ同じ形態
となり、縫製糸及びネットは完全に被覆された。
4月下旬には、上記緑化用基板上より新植物体が形成さ
れた。その後、10月中旬には新植物体が成体化して、
通常の栽培により成体化したオオシッポゴケとほぼ同じ
形態となり、縫製糸及びネットは完全に被覆された。
下旬には、上記緑化用基板上より新植物体が形成され
た。その後、10月上旬には新植物体が成体化して、通
常の栽培により成体化したオオシッポゴケとほぼ同じ形
態となり、縫製糸及びネットは完全に被覆された。そし
て、その後、当該新植物体は冬の到来と共に成長が停止
した。しかしながら、翌年の4月には再び新植物体が発
生し、前年に成体化した植物体とかみ合いつつさらに新
植物体は成体化した。
下旬には、上記緑化用基板上より新植物体が形成され
た。その後、10月下旬には新植物体が成体化して、通
常の栽培により成体化したウロコゴケとほぼ同じ形態と
なり、縫製糸及びネットは完全に被覆された。
用基板B及び本発明緑化用基板4並びに緑化用基板C及
び本発明緑化用基板8は、共に8月末になっても全くコ
ケ植物の生育は認められなかった。
する補助手段として基板の上面にネットを被覆した緑化
用基板においても、特に半乾きのコンクリート面のよう
に、コケ植物の生育にとって致命的にアルカリ性物質等
が存在する施工部分のコケ植物による緑化を図る場合に
おいて特に有用であることが判明した。
手段として用いた本発明緑化用基板を用いた緑化方法
(1) 紙繊維をコケ植物の固定化手段として用いた実施例1に
おいて製造した本発明緑化用基板1及び紙繊維をコケ植
物の固定化手段として用いかつ縫製部を基板上に設けた
実施例2において製造した本発明緑化用基板2により、
前記実施例21と同じく施工から少なくとも3年以上が
経過しているコンクリート(水平面に対する角度:0
°、15°、20°、60°及び90°)の緑化を図っ
た。
を除去した。次いで乾燥機を用い、当該面を乾燥させ
た。乾燥後、さらに乾いた布で壁面を擦り、洗浄(水洗
い)では、除去することができなかった汚れを除去し
た。
両面テープ(コクヨ幅1cm巻) を、碁盤の目状(一辺7
cm程度) に貼り付けた。密着確認後、当該両面テープの
上面シールを剥がし、その上から本発明緑化用基板1及
び2を貼り付けた。
境(スナゴケ及びハイゴケの緑化用基板においては、日
当たりの良い場所;トヤマシノブゴケ、オオシッポゴ
ケ、ヒノキゴケ及びウロコゴケの緑化用基板については
日陰)で放置した。水は、自然降雨のみを利用し、人為
的に水は与えなかった。
の角度が、0°及び15°の壁面に施工した群について
は、本発明緑化用基板1及び2の両者が以下の経過を経
て緑化を行うことができたが、前記20°、60°及び
90°の壁面に施工した群にでは、縫製部を設けていな
い本発明緑化用基板1は、角度が急であるものから順に
降雨により壁面から脱落した。
載するが、実際にかかる緑化が可能であったのは、本発
明緑化用基板2においては全ての群においてであった
が、本発明緑化用基板1においては、水平面に対するコ
ンクリート壁の角度が0°及び15°であるもののみで
あった。
には、上記緑化基板上より再生芽があらわれ、6月中旬
には茶褐色であった上記緑化用基板が黄緑色となった。
6月末には、新植物体の成長高が1cmまで伸び、本発明
緑化用基板2の縫製糸は完全に被覆され、群落体が形成
された。この時期の植物体は仮根で覆われ、互いの植物
体も仮根で絡み合っており、通常の栽培により成体化し
たスナゴケ群落体とほぼ同じ形態となった(図10及び
参考写真11、並びに図11及び参考写真12参照)。
旬には、上記緑化用基板上より本体頂部が伸長し、さら
に新植物体が基板面を這うように形成された。その後、
6月末には新植物体が成体化して、通常の栽培により成
体化したハイゴケ群落体とほぼ同じ形態となり、本発明
緑化用基板2の縫製糸は完全に新植物体により被覆され
た。
は、5月中旬には、上記緑化用基板上より本体頂部が伸
長し、さらに新植物体が基板面を這うように形成され
た。その後、9月末には新植物体が成体化して、通常の
栽培により成体化したトヤマシノブゴケとほぼ同じ形態
となり、本発明緑化用基板2の縫製糸は完全に新植物体
により被覆された(参考写真13下部植物体)。
4月下旬には、上記緑化用基板上より新植物体が形成さ
れた。その後、10月中旬には新植物体が成体化して、
通常の栽培により成体化したオオシッポゴケとほぼ同じ
形態となり、本発明緑化用基板2の縫製糸は完全に新植
物体により被覆された(参考写真13上部植物体)。
下旬には、上記緑化用基板上より新植物体が形成され
た。その後、10月上旬には新植物体が成体化して、通
常の栽培により成体化したオオシッポゴケとほぼ同じ形
態となり、本発明緑化用基板2の縫製糸は完全に新植物
体により被覆された。そして、その後、当該新植物体は
冬の到来と共に成長が停止した。しかしながら、翌年の
4月には再び新植物体が発生し、前年に成体化した植物
体とかみ合いつつさらに新植物体は成体化した。
下旬には、上記緑化用基板上より新植物体が形成され
た。その後、10月下旬には新植物体が成体化して、通
常の栽培により成体化したウロコゴケとほぼ同じ形態と
なり、本発明緑化用基板2の縫製糸は完全に新植物体に
より被覆された。
物の固定手段として用いたコケ植物を用いた緑化用基板
による部材の緑化が可能であることが判明した。ただ
し、固定手段として紙繊維のみを用い、基板上に縫製部
を設けていない緑化用基板を用いて急勾配の斜面を緑化
することは困難であることも明らかになった。なお、前
記実施例24から明らかなように、基板上面にネットを
被覆することにより縫製密度を減じて急勾配の斜面を緑
化することが可能である。
手段として用いた本発明緑化用基板を用いた緑化方法
(2) 実施例5において製造した、不織布を支持体として紙繊
維をコケ植物の固定化手段として用いた本発明緑化用基
板5及び紙繊維をコケ植物の固定化手段として用いかつ
縫製部を基板上に設けた本発明緑化用基板6により、前
記実施例22と同じく油性ペンキを塗って15日後のベ
ニヤ板(水平面に対する角度:0°、15°、20°、
60°及び90°)の緑化を図った。
除去した。
(コクヨ幅1cm巻) を、碁盤の目状(一辺7cm程度) に
貼り付けた。密着確認後、当該両面テープの上面シール
を剥がし、その上から上記緑化用基板5及び6を貼り付
けた。
境(スナゴケ及びハイゴケの緑化用基板においては、日
当たりの良い場所;トヤマシノブゴケ、オオシッポゴ
ケ、ヒノキゴケ及びウロコゴケの緑化用基板については
日陰)で放置した。水は、自然降雨のみを利用し、人為
的に水は与えなかった。
の角度が、0°及び15°の壁面に施工した群について
は、本発明緑化用基板5及び6の両者が以下の経過を経
て緑化を行うことができたが、前記20°、60°及び
90°の壁面に施工した群にでは、縫製部を設けていな
い本発明緑化用基板5は、角度が急であるものから順に
降雨により壁面から脱落した。
載するが、実際にかかる緑化が可能であったのは、本発
明緑化用基板6においては全ての群においてであった
が、本発明緑化用基板5においては、水平面に対するコ
ンクリート壁の角度が0°及び15°であるもののみで
あった。
には、上記緑化基板上より再生芽があらわれ、6月中旬
には茶褐色であった上記緑化用基板が黄緑色となった。
8月末には、新植物体の成長高が1cmまで伸び、本発明
緑化用基板6の縫製糸は完全に被覆され、群落体が形成
された。この時期の植物体は仮根で覆われ、互いの植物
体も仮根で絡み合っており、栽培し生体化したスナゴケ
植物群落体とほぼ同じ形態となった。
旬には、上記緑化用基板上より本体頂部が伸長し、さら
に新植物体が基板面を這うように形成された。その後、
6月末には新植物体が成体化して、通常の栽培により成
体化したハイゴケ群落体とほぼ同じ形態となり、本発明
緑化用基板6の縫製糸は完全に被覆された。
は、5月中旬には、上記緑化用基板上より本体頂部が伸
長し、さらに新植物体が基板面を這うように形成され
た。その後、9月末には新植物体が成体化して、通常の
栽培により成体化したトヤマシノブゴケとほぼ同じ形態
となり、本発明緑化用基板6の縫製糸は完全に被覆され
た。
4月下旬には、上記緑化用基板上より新植物体が形成さ
れた。その後、10月中旬には新植物体が成体化して、
通常の栽培により成体化したオオシッポゴケとほぼ同じ
形態となり、本発明緑化用基板6の縫製糸は完全に被覆
された。
下旬には、上記緑化用基板上より新植物体が形成され
た。その後、10月上旬には新植物体が成体化して、通
常の栽培により成体化したオオシッポゴケとほぼ同じ形
態となり、本発明緑化用基板6の縫製糸は完全に被覆さ
れた。そして、その後、当該新植物体は冬の到来と共に
成長が停止した。しかしながら、翌年の4月には再び新
植物体が発生し、前年に成体化した植物体とかみ合いつ
つさらに新植物体は成体化した。
下旬には、上記緑化用基板上より新植物体が形成され
た。その後、10月下旬には新植物体が成体化して、通
常の栽培により成体化したウロコゴケとほぼ同じ形態と
なり、本発明緑化用基板6の縫製糸は完全に被覆され
た。
化用基板1及び2を上記ベニヤ板上で養生したが、8月
末になってようやく当該緑化基板上より再生芽があらわ
れた。
物の固定手段として用いたコケ植物を用いた緑化用基板
による、特にペンキ塗って間もない場所のような比較的
軽度に揮発性物質が放出される場所の緑化が、例えば不
織布の支持体を設ることにより可能になることが判明し
た。
手段として用いた本発明緑化用基板を用いた緑化方法
(3) 実施例8及び実施例11において製造した、ゴムラバー
を支持体として紙繊維をコケ植物の固定化手段として用
いた本発明緑化用基板9及び13、並びに加えて縫製部
を基板上に設けた本発明緑化用基板10及び14を半乾
きのコンクリート面(水平面に対する角度:0°、15
°、20°、60°及び90°)の緑化を図った。
基板9及び10の四隅をホールアンカで固定した。な
お、比較のために、支持体が積層されていない本発明緑
化用基板1及び2並びに支持体として不織布を積層した
本発明緑化用基板5及び6を一緒に固定した。
境(スナゴケ及びハイゴケにおいては、日当たりの良い
場所、トヤマシノブゴケ、オオシッポゴケ及びウロコゴ
ケについては日陰)で放置した。水は、自然降雨のみを
利用し、人為的に水は与えなかった。
の角度が、0°及び15°の壁面に施工した群について
は、本発明緑化用基板9、13、10及び14が以下の
経過を経て緑化を行うことができたが、前記20°、6
0°及び90°の壁面に施工した群にでは、縫製部を設
けていない本発明緑化用基板9は、角度が急であるもの
から順に降雨により壁面から脱落した。
載するが、実際にかかる緑化が可能であったのは、本発
明緑化用基板10及び14においては全ての群において
であったが、本発明緑化用基板9及び13においては、
水平面に対するコンクリート壁の角度が0°及び15°
であるもののみであった。
には、上記緑化基板上より再生芽があらわれ、6月中旬
には茶褐色であった上記緑化用基板が黄緑色となった。
8月末には、新植物体の成長高が1cmまで伸び、本発明
緑化用基板10及び14の縫製糸は完全に被覆され、群
落体が形成された。この時期の植物体は仮根で覆われ、
互いの植物体も仮根で絡み合っており、栽培し成体化し
たスナゴケ植物群落体とほぼ同じ形態となった。
旬には、上記緑化用基板上より本体頂部が伸長し、さら
に新植物体が基板面を這うように形成された。その後、
6月末には新植物体が成体化して、通常の栽培により成
体化したハイゴケ群落体とほぼ同じ形態となり、本発明
緑化用基板10及び14の縫製糸は完全に被覆された。
は、5月中旬には、上記緑化用基板上より本体頂部が伸
長し、さらに新植物体が基板面を這うように形成され
た。その後、9月末には新植物体が成体化して、通常の
栽培により成体化したトヤマシノブゴケとほぼ同じ形態
となり、本発明緑化用基板10及び14の縫製糸は完全
に被覆された。
4月下旬には、上記緑化用基板上より新植物体が形成さ
れた。その後、10月中旬には新植物体が成体化して、
通常の栽培により成体化したオオシッポゴケとほぼ同じ
形態となり、本発明緑化用基板10及び14の縫製糸は
完全に被覆された。
下旬には、上記緑化用基板上より新植物体が形成され
た。その後、10月上旬には新植物体が成体化して、通
常の栽培により成体化したオオシッポゴケとほぼ同じ形
態となり、本発明緑化用基板10及び14の縫製糸は完
全に被覆された。そして、その後、当該新植物体は冬の
到来と共に成長が停止した。しかしながら、翌年の4月
には再び新植物体が発生し、前年に成体化した植物体と
かみ合いつつさらに新植物体は成体化した。
下旬には、上記緑化用基板上より新植物体が形成され
た。その後、10月下旬には新植物体が成体化して、通
常の栽培により成体化したウロコゴケとほぼ同じ形態と
なり、本発明緑化用基板10及び14の縫製糸は完全に
被覆された。
明緑化用基板1及び2並びに本発明緑化用基板5及び6
は、共に8月末になっても全くコケ植物の生育は認めら
れなかった。
植物の固定手段として用いたコケ植物を用いた緑化用基
板による、特に半乾きのコンクリート面のように、コケ
植物の生育にとって致命的にアルカリ性物質等が存在す
る場所の緑化が、例えばゴムラバーの支持体を設けるこ
とにより可能になることが判明した。
緑化方法(1) 実施例13において製造した本発明緑化用固定物1、実
施例14において製造した当該固定物1に縫製部を設け
た本発明緑化用固定物2、実施例15において製造した
前記固定物1の板状面にネットを被覆して縁取り縫製を
行った本発明固定物3、及び実施例16において製造し
た前記固定物1の板状面にネットを被覆してさらに低密
度の縫製部を設けた本発明緑化用固定物5による部材の
緑化を行った。
宜切断してつなぎ併せて、一辺が50cmの格子状に加工
した(本発明緑化用固定物1:図12、参考写真14参
照;本発明緑化用固定物3:図13、参考写真15参
照)。なお、各々の固定物の断片は、互いの切断面を縫
製(くくり縫い)することによって所望の形状に固定し
た。
実施例21と同様に施工時から少なくとも3年が経過し
ているコンクリート面を用いた(水平面に対する角度:
0°、15°、20°、60°、90°)。
を除去した。次いで乾燥機を用い、当該面を乾燥させ
た。乾燥後、さらに乾いた布で壁面を擦り、洗浄(水洗
い)では除去することができなかった汚れを除去した。
ト壁面に両面テープ(コクヨ幅2cm巻)を、緑化を企図
する格子模様と一致させて貼り付けた。密着確認後、当
該両面テープの上面のシールを剥がし、その上から上記
格子型緑化用固定物を貼り付けた。
境(スナゴケ及びハイゴケの緑化用固定物においては、
日当たりの良い場所;トヤマシノブゴケ、オオシッポゴ
ケ、ヒノキゴケ及びウロコゴケの緑化用固定物について
は日陰)で放置した。水は、自然降雨のみを利用し、人
為的に水は与えなかった。
の角度が、0°及び15°の壁面に施工した群について
は、上記本発明緑化用固定物1、2、3及び5のいずれ
も以下の経過を経て緑化を行うことができたが、前記2
0°、60°及び90°の壁面に施工した群では、縫製
部を設けていない本発明緑化用固定物1は、角度が急で
あるものから順に降雨により壁面から脱落した。また、
ネットを被覆して縁取り縫製のみを行った本発明緑化用
固定物3は、90°の壁面では降雨により紙繊維が溶解
するにつれて配偶体の位置が下方に偏ってしまった。
載するが、実際に緑化が可能であったのは、本発明緑化
用固定物2及び5においては全ての群においてであった
が、本発明緑化用固定物1においては、水平面に対する
コンクリート壁の角度が0°及び15°であるもののみ
であり、本発明緑化用固定物3においては、前記角度が
0°、15°、20°及び60°であるもののみであっ
た。
旬には、上記緑化固定物上より再生芽があらわれ、6月
中旬には茶褐色であった上記緑化用固定物が黄緑色とな
った。6月末には、新植物体の成長高が1cmまで伸び、
本発明緑化用固定物2及び4の縫製糸は完全に被覆さ
れ、群落体が形成された。この時期の植物体は仮根で覆
われ、互いの植物体も仮根で絡み合っており、通常の栽
培により成体化したスナゴケ群落体とほぼ同じ形態とな
った。
下旬には、上記緑化用固定物上より本体頂部が伸長し、
さらに新植物体が固定物面を這うように形成された。そ
の後、6月末には新植物体が成体化して、通常の栽培に
より成体化したハイゴケ群落体とほぼ同じ形態となり、
本発明緑化用固定物2及び5の縫製糸は完全に新植物体
により被覆された。
は、5月中旬には、上記緑化用固定物上より本体頂部が
伸長し、さらに新植物体が固定物面を這うように形成さ
れた。その後、9月末には新植物体が成体化して、通常
の栽培により成体化したトヤマシノブゴケとほぼ同じ形
態となり、本発明緑化用固定物2及び5の縫製糸は完全
に新植物体により被覆された。
は、4月下旬には、上記緑化用固定物上より新植物体が
形成された。その後、10月中旬には新植物体が成体化
して、通常の栽培により成体化したオオシッポゴケとほ
ぼ同じ形態となり、本発明緑化用固定物2及び5の縫製
糸は完全に新植物体により被覆された。
月下旬には、上記緑化用固定物上より新植物体が形成さ
れた。その後、10月上旬には新植物体が成体化して、
通常の栽培により成体化したオオシッポゴケとほぼ同じ
形態となり、本発明緑化用固定物2及び5の縫製糸は完
全に新植物体により被覆された。そして、その後、当該
新植物体は冬の到来と共に成長が停止した。しかしなが
ら、翌年の4月には再び新植物体が発生し、前年に成体
化した植物体とかみ合いつつさらに新植物体は成体化し
た。
月下旬には、上記緑化用固定物上より新植物体が形成さ
れた。その後、10月下旬には新植物体が成体化して、
通常の栽培により成体化したウロコゴケとほぼ同じ形態
となり、本発明緑化用固定物2及び5の縫製糸は完全に
新植物体により被覆された。
は、その外見が意匠として非常に美しく、また壁面一面
に緑化用固定物を巡らせた場合と比較すれば、約1/3
のコケ植物量で緑化を図ることが可能であった。また、
格子の内側がコケ植物に覆われつつある施工面も認めら
れた。
物の固定手段とする緑化用固定物により部材の緑化の緑
化を図ることが可能であることが判明した。ただし、固
定手段として紙繊維のみを用い、固定物上に縫製部を設
けていない当該緑化用固定物を用いて急勾配の斜面を緑
化することは困難であることも明らかになった。
発明緑化用固定物を施工することにより、意匠的な面か
ら部材の美化を図ること、及び当該部材の単位面積当り
のコケ植物量の節約を図ることが可能であることが明ら
かになった。
緑化方法(2) 実施例17において製造した不織布を支持体として積層
した本発明緑化用固定物6及び7;実施例18において
製造した不織布の支持体を積層しネットを被覆して縁取
り縫製を行った本発明緑化用固定物8及び不織布の支持
体を積層しネットを被覆して低密度の縫製部を設けた本
発明緑化用固定物10による部材の緑化を行った。
宜切断してつなぎ併せて、一辺が50cmの格子状に加工
した。なお、各々の固定物の断片は、互いの切断面を縫
製(くくり縫い)することによって所望の形状に固定し
た。
実施例22と同様に油性ペンキを塗って15日後のベニ
ヤ板を用いた(水平面に対する角度:0°、15°、2
0°、60°、90°)。
去した。
ープ(コクヨ幅2cm巻)を、緑化を企図する格子模様と
一致させて貼り付けた。密着確認後、当該両面テープの
上面のシールを剥がし、その上から上記格子型緑化用固
定物を貼り付けた。
境(スナゴケ及びハイゴケの緑化用固定物においては、
日当たりの良い場所;トヤマシノブゴケ、オオシッポゴ
ケ、ヒノキゴケ及びウロコゴケの緑化用固定物について
は日陰)で放置した。水は、自然降雨のみを利用し、人
為的に水は与えなかった。
の角度が、0°及び15°の壁面に施工した群について
は、上記本発明緑化用固定物6、7、8及び10のいず
れも以下の経過を経て緑化を行うことができたが、前記
20°、60°及び90°の壁面に施工した群では、縫
製部を設けていない本発明緑化用固定物6は、角度が急
であるものから順に降雨により壁面から脱落した。ま
た、ネットを被覆して縁取り縫製のみを行った本発明緑
化用固定物8は、90°の壁面では降雨により紙繊維が
溶解するにつれて配偶体の位置が下方に偏ってしまっ
た。
載するが、実際に緑化が可能であったのは、本発明緑化
用固定物7及び10においては全ての群においてであっ
たが、本発明緑化用固定物6においては、水平面に対す
るコンクリート壁の角度が0°及び15°であるものの
みであり、本発明緑化用固定物8においては、前記角度
が0°、15°、20°及び60°であるもののみであ
った。
旬には、上記緑化固定物上より再生芽があらわれ、6月
中旬には茶褐色であった上記緑化用固定物が黄緑色とな
った。6月末には、新植物体の成長高が1cmまで伸び、
本発明緑化用固定物7及び10の縫製糸は完全に被覆さ
れ、群落体が形成された。この時期の植物体は仮根で覆
われ、互いの植物体も仮根で絡み合っており、通常の栽
培により成体化したスナゴケ群落体とほぼ同じ形態とな
った。
下旬には、上記緑化用固定物上より本体頂部が伸長し、
さらに新植物体が固定物面を這うように形成された。そ
の後、6月末には新植物体が成体化して、通常の栽培に
より成体化したハイゴケ群落体とほぼ同じ形態となり、
本発明緑化用固定物7及び10の縫製糸は完全に新植物
体により被覆された。
は、5月中旬には、上記緑化用固定物上より本体頂部が
伸長し、さらに新植物体が固定物面を這うように形成さ
れた。その後、9月末には新植物体が成体化して、通常
の栽培により成体化したトヤマシノブゴケとほぼ同じ形
態となり、本発明緑化用固定物7及び10の縫製糸は完
全に新植物体により被覆された。
は、4月下旬には、上記緑化用固定物上より新植物体が
形成された。その後、10月中旬には新植物体が成体化
して、通常の栽培により成体化したオオシッポゴケとほ
ぼ同じ形態となり、本発明緑化用固定物7及び10の縫
製糸は完全に新植物体により被覆された。
月下旬には、上記緑化用固定物上より新植物体が形成さ
れた。その後、10月上旬には新植物体が成体化して、
通常の栽培により成体化したオオシッポゴケとほぼ同じ
形態となり、本発明緑化用固定物7及び10の縫製糸は
完全に新植物体により被覆された。そして、その後、当
該新植物体は冬の到来と共に成長が停止した。しかしな
がら、翌年の4月には再び新植物体が発生し、前年に成
体化した植物体とかみ合いつつさらに新植物体は成体化
した。
月下旬には、上記緑化用固定物上より新植物体が形成さ
れた。その後、10月下旬には新植物体が成体化して、
通常の栽培により成体化したウロコゴケとほぼ同じ形態
となり、本発明緑化用固定物7及び10の縫製糸は完全
に新植物体により被覆された。
の外見が意匠として非常に美しく、また壁面一面に緑化
用固定物を巡らせた場合と比較すれば、約1/3のコケ
植物量で緑化を図ることが可能であった。
定物2においては、8月末にようやく再生芽が認められ
た。
として積層することにより、上記した本発明緑化用基板
と同様に緑化用固定物一般においても、ペンキを塗って
間もない場所のような比較的軽度に揮発性物質が放出さ
れる場所の緑化を図ることが可能であることが判明し
た。
発明緑化用固定物を施工することにより、意匠的な面か
ら部材の美化を図ること、及び当該部材の単位面積当り
のコケ植物量の節約を図ることが可能であることは、上
記実施例30と同様である。
緑化方法(3) 実施例19において製造したゴムラバーを支持体として
積層した本発明緑化用固定物11及び12;実施例20
において製造したゴムラバーの支持体を積層しネットで
包んだ本発明緑化用固定物13及びゴムラバーの支持体
を積層しネットで包んで低密度の縫製部を設けた本発明
緑化用固定物15による部材の緑化を行った。
宜切断してつなぎ併せて、一辺が50cmの格子状に加工
した。なお、各々の固定物の断片は、互いの切断面を縫
製(くくり縫い)することによって所望の形状に固定し
た。
実施例23と同様に施工して間もない半乾きのコンクリ
ート面を用いた(水平面に対する角度:0°、15°、
20°、60°、90°)。
定物をそれらの最外側の四隅及び格子の各交点をホール
アンカで固定した。なお、比較のために、支持体が積層
されていない前記本発明緑化用固定物2及び不織布を支
持体として積層した本発明緑化用固定物7も一緒に固定
した。
境(スナゴケ及びハイゴケの緑化用固定物においては、
日当たりの良い場所;トヤマシノブゴケ、オオシッポゴ
ケ、ヒノキゴケ及びウロコゴケの緑化用固定物について
は日陰)で放置した。水は、自然降雨のみを利用し、人
為的に水は与えなかった。
の角度が、0°及び15°の壁面に施工した群について
は、上記本発明緑化用固定物11、12、13及び15
のいずれも以下の経過を経て緑化を行うことができた
が、前記20°、60°及び90°の壁面に施工した群
では、縫製部を設けていない本発明緑化用固定物11
は、角度が急であるものから順に降雨により壁面から脱
落した。また、ネットを被覆して縁取り縫製のみを行っ
た本発明緑化用固定物13は、90°の壁面では降雨に
より紙繊維が溶解するにつれて配偶体の位置が下方に偏
ってしまった。
載するが、実際に緑化が可能であったのは、本発明緑化
用固定物12及び15においては全ての群においてであ
ったが、本発明緑化用固定物11においては、水平面に
対するコンクリート壁の角度が0°及び15°であるも
ののみであり、本発明緑化用固定物13においては、前
記角度が0°、15°、20°及び60°であるものの
みであった。
旬には、上記緑化固定物上より再生芽があらわれ、6月
中旬には茶褐色であった上記緑化用固定物が黄緑色とな
った。6月末には、新植物体の成長高が1cmまで伸び、
本発明緑化用固定物12及び15の縫製糸は完全に被覆
され、群落体が形成された。この時期の植物体は仮根で
覆われ、互いの植物体も仮根で絡み合っており、通常の
栽培により成体化したスナゴケ群落体とほぼ同じ形態と
なった。
下旬には、上記緑化用固定物上より本体頂部が伸長し、
さらに新植物体が固定物面を這うように形成された。そ
の後、6月末には新植物体が成体化して、通常の栽培に
より成体化したハイゴケ群落体とほぼ同じ形態となり、
本発明緑化用固定物12及び15の縫製糸は完全に新植
物体により被覆された。
は、5月中旬には、上記緑化用固定物上より本体頂部が
伸長し、さらに新植物体が固定物面を這うように形成さ
れた。その後、9月末には新植物体が成体化して、通常
の栽培により成体化したトヤマシノブゴケとほぼ同じ形
態となり、本発明緑化用固定物12及び15の縫製糸は
完全に新植物体により被覆された。
は、4月下旬には、上記緑化用固定物上より新植物体が
形成された。その後、10月中旬には新植物体が成体化
して、通常の栽培により成体化したオオシッポゴケとほ
ぼ同じ形態となり、本発明緑化用固定物12及び15の
縫製糸は完全に新植物体により被覆された。
月下旬には、上記緑化用固定物上より新植物体が形成さ
れた。その後、10月上旬には新植物体が成体化して、
通常の栽培により成体化したオオシッポゴケとほぼ同じ
形態となり、本発明緑化用固定物12及び15の縫製糸
は完全に新植物体により被覆された。そして、その後、
当該新植物体は冬の到来と共に成長が停止した。しかし
ながら、翌年の4月には再び新植物体が発生し、前年に
成体化した植物体とかみ合いつつさらに新植物体は成体
化した。
月下旬には、上記緑化用固定物上より新植物体が形成さ
れた。その後、10月下旬には新植物体が成体化して、
通常の栽培により成体化したウロコゴケとほぼ同じ形態
となり、本発明緑化用固定物12及び15の縫製糸は完
全に新植物体により被覆された。
の外見が意匠として非常に美しく、また壁面一面に緑化
用固定物を巡らせた場合と比較すれば、約1/3のコケ
植物量で緑化を図ることが可能であった。
定物2及び7においては、8月末になっても再生芽は全
く認められなかった。
緑化用基板の場合と同様に、ゴムラバーを支持体として
積層することにより、特に半乾きのコンクリート面のよ
うに、コケ植物の生育にとって致命的にアルカリ性物質
が存在する施工部分のコケ植物による緑化を図る場合に
おいて有用であることが判明した。
発明緑化用固定物を施工することにより、意匠的な面か
ら部材の美化を図ること、及び当該部材の単位面積当り
のコケ植物量の節約を図ることが可能であることは、上
記実施例30と同様である。
た本発明緑化用固定物による緑化方法 実施例15において製造した本発明緑化用固定物4、実
施例18において製造した本発明緑化用固定物9(不織
布を支持体として積層)及び実施例20において製造し
た本発明緑化用固定物14(ゴムラバーを支持体として
積層)による部材の緑化を行った。
宜切断してつなぎ併せて、一辺が50cmの格子状に加工
した。なお、各々の固定物の断片は、互いの切断面を縫
製(くくり縫い)することによって所望の形状に固定し
た。
実施例21と同じく施工してから少なくとも3年は経過
しているコンクリート壁、実施例22に示した油性ペン
キを塗ってから15日間経過したベニヤ板、及び実施例
23に示した半乾きのコンクリートを用いた。なお、そ
れぞれの施工部材は、水平面に対する角度が0°、15
°、20°、60°及び90°のものを用意した。
3年経過済コンクリートは洗浄し、埃等を除去して乾燥
機を用いて当該面を乾燥させた。次いで、乾いた布で壁
面を擦り、洗浄では除去することができなかった汚れを
除去した。油性ペンキ塗布済のベニヤ板は洗浄し、埃等
を除去して、乾燥機で乾燥させた。
ンキ塗布済ベニヤ板には、両面テープ(コクヨ幅2cm
巻)を、緑化を企図する格子模様と一致させて貼り付け
た。密着確認後、当該両面テープの上面のシールを剥が
し、その上から上記格子型緑化用固定物を貼り付けた。
上記半乾きのコンクリートには、上記格子型緑化用固定
物をそれらの最外側の四隅及び格子の各交点をホールア
ンカで固定した。
自然の環境(スナゴケ及びハイゴケの緑化用固定物にお
いては、日当たりの良い場所;トヤマシノブゴケ、オオ
シッポゴケ、ヒノキゴケ及びウロコゴケの緑化用固定物
については日陰)で放置した。水は、自然降雨のみを利
用し、人為的に水は与えなかった。
が、0°及び15°の壁面に施工した群については、上
記本発明緑化用固定物4、9及び14のいずれも型崩れ
や脱落を起こさなかったが、前記20°、60°及び9
0°の壁面に施工した群では、角度が急であるものから
順に自らの重みや降雨等の自然現象により壁面から脱落
したり型崩れを起こした。
載するが、実際に緑化が可能であったのは、水平面に対
する施工面の角度が0°と15°の群のみであった。
より3年以上経過したコンクリート壁上でのみ;本発明
緑化用固定物9においては、当該コンクリート壁及びベ
ニヤ板で;本発明緑化用固定物14においては3種類の
施工面全てで以下の経過を辿った。
初旬に強い可視光や紫外線や微気象の違いによるコケ植
物の生育に対する影響が認められた。すなわち、2/3
程度のスナゴケの植物体が茶褐色に変色を起こした。か
かる変色状態は5月末から6月始めまで続いた。梅雨に
入ると、上記スナゴケの植物体上に再生芽が発生し、さ
らに当該植物体の側面からも再生芽が発芽した。その結
果、上記の変色部分は薄緑色を呈した。その後、再生芽
が1mm程度まで成長し、ほぼ変色箇所が緑色となった。
さらに、再生芽は成長を続け、11月初旬には、新植物
体の長さが3〜5mm程度の群落体が形成された。
初旬に強い可視光や紫外線や微気象の違いによるコケ植
物の生育に対する影響が認められた。すなわち、まばら
ではあるが、1/3程度のハイゴケの植物体が円形で茶
褐色に変色を起こした。かかる変色状態は5月末から7
月始めまで続いた。梅雨に入ると、上記ハイゴケの植物
体頂上に再生芽が発生し、さらに当該植物体の側面から
も再生芽が発芽した。その結果、上記の変色部分は薄緑
色を呈した。その後、再生芽が3mm程度まで成長し、ほ
ぼ変色箇所が緑色となった。さらに、再生芽は成長を続
け、10月初旬には、新植物体の長さが1cm程度の群落
体が形成された。
は、5月中旬に強い可視光や紫外線や微気象の違いによ
るコケ植物の生育に対する影響が認められた。すなわ
ち、トヤマシノブゴケの植物体のほぼ全体が円形で茶褐
色に変色を起こした。かかる変色状態は6月中旬まで続
いた。梅雨に入ると、上記トヤマシノブゴケの植物体上
に再生芽が発生し、さらに当該植物体の側面からも再生
芽が発芽した。その結果、上記の変色部分は薄緑色を呈
した。その後、再生芽が1mm程度まで成長し、ほぼ変色
箇所が緑色となった。さらに、再生芽は成長を続け、1
2月初旬には、新植物体の長さが1cm程度の群落体が形
成された。
は、5月初旬に強い可視光や紫外線や微気象の違いや湿
度のバランスの違いによるコケ植物の生育に対する影響
が認められた。すなわち、2/3程度のオオシッポゴケ
の植物体が茶褐色及び黒色に変色を起こした。かかる変
色状態は5月末から6月始めまで続いた。梅雨に入る
と、上記オオシッポゴケの植物体頂上に再生芽が発生
し、さらに当該植物体の側面からも再生芽が発芽した。
その結果、上記の変色部分は薄緑色を呈した。その後、
再生芽が3mm程度まで成長し、ほぼ変色箇所が緑色とな
った。さらに、再生芽は成長を続け、11月初旬には、
新植物体の長さが8mm程度の群落体が形成された。
月初旬に強い可視光や紫外線や微気象の違いによるコケ
植物の生育に対する影響が認められた。すなわち、ヒノ
キゴケの植物体全面が赤黒色に変色を起こした。かかる
変色状態は8月後半まで続いた。9月中旬に入ると、安
定した降雨等による湿度によって、上記ヒノキゴケの植
物体側面から再生芽が発芽した。その結果、上記の変色
部分薄緑色を呈した。その後、再生芽が5mm程度まで成
長し、ほぼ変色箇所が緑色となった。さらに、再生芽は
成長を続け、翌年6月下旬には、新植物体の長さが15
mm程度の群落体が形成された。
月初旬に強い可視光や紫外線や微気象の違いによるコケ
植物の生育に対する影響が認められた。すなわち、2/
3程度のスナゴケの植物体が黒褐色に変色を起こした。
かかる変色状態は9月始めまで続いた。その後、枯化し
た植物体が発芽したが、全ての群落を覆うまでには至ら
なかった。
布したベニヤ板では、各コケ植物の揮発性物質の影響と
思われる枯化が4月の下旬に始まり、枯化した各コケ植
物体からの発生は殆ど見られなかった。また、半乾きの
コンクリートでは、各コケ植物のアルカリ性物質の影響
と思われる枯化は4月の下旬に始まり、枯化した各コケ
植物体からの再生芽の発生は全く見られなかった。
リートでは、各コケ植物の枯化は4月の下旬に始まり、
枯化した各コケ植物体からの発生は全く見られなかっ
た。
の外見が意匠として非常に美しく、また壁面一面に緑化
用固定物を巡らせた場合と比較すれば、約1/3のコケ
植物量で緑化を図ることが可能であった。
緑化用基板の場合と同様に、ゴムラバーを支持体として
積層することにより、特に半乾きのコンクリート面のよ
うに、コケ植物の生育にとって致命的にアルカリ性物質
が存在する施工部分のコケ植物による緑化を図る場合に
おいて有用であることが判明した。
により、上記した本発明緑化用基板と同様に、ペンキを
塗って間もない場所のような比較的軽度に揮発性物質が
放出される場所の緑化を図ることが可能であることが判
明した。
本発明緑化用基板による緑化方法 支持体が建築用石板である本発明緑化用基板17、1
8、19及び20による部材の緑化を図った。各基板
は、水平面との角度を0°、15°、20°、60°及
び90°に設定して養生を行った。かかる養生は、4月
中旬に行い、自然の環境(スナゴケ及びハイゴケの緑化
用固定物においては、日当たりの良い場所;トヤマシノ
ブゴケ、オオシッポゴケ、ヒノキゴケ及びウロコゴケの
緑化用固定物については日陰)で放置した。水は、自然
降雨のみを利用し、人為的に水は与えなかった。
が、0°及び15°の壁面に施工した群については、上
記本発明緑化用基板17、18、19及び20のいずれ
も型崩れや脱落を起こさなかったが、当該緑化用基板1
5及び18では、前記20°、60°及び90°の壁面
に施工した群では、角度が急であるものから順に自らの
重みや降雨等の自然現象により壁面から脱落したり型崩
れを起こした。よって、以下に具体的緑化経過について
記載するが、実際に緑化が可能であったのは、水平面に
対する施工面の角度が0°と15°の群のみであった。
9及び20では、前記実施例27と同様の経過を辿っ
た。また、本発明緑化用基板18においては、前記実施
例21と同様の経過を辿った。
体とした本発明緑化用基板を用いても所望する緑化を行
うことが可能であり、本発明緑化用固定物を用いた多様
な用途に用いることが可能であることが示唆された。
を必要とせずに、コケ植物の固定手段として既に用いら
れている縫製に代わるか、縫製を補助し得る固定手段、
及びこれらの固定手段を用いたコケ植物の緑化用基板の
製造工程の機械化を容易にするコケ植物の固定手段が確
立され、当該固定手段を用いたコケ植物の緑化用固定物
が提供された。また、当該緑化用固定物は加工の自由度
が高いものであった。
形態写真。
態写真。
態写真。
態写真(スナゴケ)。
態写真(トヤマシノブゴケ)。
態写真(オオシッポゴケ)。
態写真(ハイゴケ)。
にネットを被覆した場合の生物の形態写真(スナゴ
ケ)。
態写真(スナゴケ)。
を格子状に加工した場合の生物の形態写真(スナゴ
ケ)。
を格子状に加工した場合の生物の形態写真(スナゴ
ケ)。
Claims (12)
- 【請求項1】コケ植物配偶体が紙繊維によって固定され
ているコケ植物配偶体を含んでなる緑化用固定物。 - 【請求項2】緑化用固定物が基板状である請求項1記載
の緑化用固定物。 - 【請求項3】請求項1又は請求項2記載の緑化用固定物
に縫製部を設けた緑化用固定物。 - 【請求項4】請求項1乃至請求項3のいずれかの請求項
記載の緑化用固定物の下面に支持体を積層してなる緑化
用固定物。 - 【請求項5】支持体が粗面素材である請求項4記載の緑
化用固定物。 - 【請求項6】請求項1乃至請求項5のいずれかの請求項
記載の緑化用固定物の上面に網状体を積層してなる緑化
用固定物。 - 【請求項7】請求項6記載の緑化用固定物の上面に積層
した網状体にコケ植物の植物体が絡んでなる緑化用固定
物。 - 【請求項8】コケ植物配偶体がセン類に属するコケ植物
配偶体である請求項1乃至請求項7のいずれかの請求項
記載の緑化用固定物。 - 【請求項9】コケ植物配偶体が、スナゴケ、オオシッポ
ゴケ、シッポゴケ、トヤマシノブゴケ、ハイゴケ及びヒ
ノキゴケからなる群から選ばれるいずれかのコケ植物の
配偶体である請求項1乃至請求項8のいずれかの請求項
記載の緑化用固定物。 - 【請求項10】以下の工程を含む請求項1記載の緑化用
固定物の製造方法: 1.コケ植物配偶体及び紙繊維の水溶物を混合する第一
工程 2.第一工程で得たコケ植物配偶体及び紙繊維の水溶物
の混合物を型に流し込み、乾燥し、当該乾燥物を取り出
す第二工程。 - 【請求項11】以下の工程を含む請求項2記載の緑化用
固定物の製造方法: 1.コケ植物配偶体を配列し、当該配列面に対して垂直
方向に圧縮する第一工程。 2.第一工程でコケ植物配偶体を圧縮した圧縮面に水溶
性紙を積層して、当該水溶性紙に水を接触させて溶解し
た紙繊維をコケ植物配偶体同士の隙間に絡ませる第二工
程、 3.第二工程で得たコケ植物配偶体と紙繊維の複合体を
乾燥して、紙繊維によって当該コケ植物配偶体を固定す
る第三工程。 - 【請求項12】部材上に請求項1乃至請求項9のいずれ
かの請求項記載の緑化用固定物を接触又は固定し、当該
緑化用固定物に水を含ませて当該緑化用固定物中のコケ
植物配偶体を養生する部材の緑化方法。 【0001】
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6271868A JP2829709B2 (ja) | 1993-12-20 | 1994-10-12 | コケ植物を用いた緑化用固定物及び当該固定物の製造方法 |
PCT/JP1994/002153 WO1995017084A1 (fr) | 1993-12-20 | 1994-12-20 | Dispositif de reverdissement comprenant un bryotphyte, son procede de production et son utilisation |
AU12019/95A AU1201995A (en) | 1993-12-20 | 1994-12-20 | Fixture comprising bryothyte for greening, process for producing the fixture, and use thereof |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5-344586 | 1993-12-20 | ||
JP34458693 | 1993-12-20 | ||
JP6271868A JP2829709B2 (ja) | 1993-12-20 | 1994-10-12 | コケ植物を用いた緑化用固定物及び当該固定物の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07227143A JPH07227143A (ja) | 1995-08-29 |
JP2829709B2 true JP2829709B2 (ja) | 1998-12-02 |
Family
ID=26549920
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6271868A Expired - Fee Related JP2829709B2 (ja) | 1993-12-20 | 1994-10-12 | コケ植物を用いた緑化用固定物及び当該固定物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2829709B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3863191B2 (ja) * | 1997-02-19 | 2006-12-27 | 志村 光春 | コケ植物を用いた緑化用部材 |
JP6653509B2 (ja) * | 2017-05-24 | 2020-02-26 | 広志 石原 | 苔シートの製造方法及び苔シート |
JP7016192B1 (ja) * | 2021-05-25 | 2022-02-04 | 農業法人株式会社ソーシオ | 苔シート及び苔シートの製造方法 |
WO2024181958A1 (ru) * | 2023-03-02 | 2024-09-06 | Андрей Васильевич КОЛОДЯЖНЫЙ | Способ изготовления формованного изделия из волокнистой массы |
-
1994
- 1994-10-12 JP JP6271868A patent/JP2829709B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07227143A (ja) | 1995-08-29 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CA2808343C (en) | Living roof and wall systems using cultivated mineral wool mats to support blaves, methods of cultivation and innoculants therefor | |
WO2010134777A2 (ko) | 식생보드, 그 제조방법 및 이를 이용한 자연녹화시스템 | |
CA2195222A1 (en) | Multilayered vegetation element | |
JP4947377B2 (ja) | コケ植物等の栽培方法 | |
EP1584228A1 (en) | Growth medium for sphagnum moss | |
JP4920868B2 (ja) | コケ緑化用マットおよびパネル | |
KR20200042230A (ko) | 비탈면 녹화 구조 | |
JP2863987B2 (ja) | 緑化用基板、当該基板の製造方法、当該基板製造用基板、当該製造用基板の製造方法及び上記緑化用基板の使用方法 | |
AU2019400274A1 (en) | Planting sheet | |
JP2829709B2 (ja) | コケ植物を用いた緑化用固定物及び当該固定物の製造方法 | |
WO1995017084A1 (fr) | Dispositif de reverdissement comprenant un bryotphyte, son procede de production et son utilisation | |
JPH08228590A (ja) | コケ植物を用いた保水性緑化用部材及び当該保水性緑化用部材を用いた緑化方法並びにコケ植物を用いた緑化用物品、当該緑化用物品の作成用キット及び当該緑化用物品の緑化方法 | |
JP2008092917A (ja) | マルチング工法及びマルチング構造 | |
KR101042265B1 (ko) | 친환경 사면 녹화용 매트 | |
JPH08228620A (ja) | 臨水法面の緑化用基板、当該緑化用基板を用いた臨水法面の緑化方法及び当該緑化用基板を用いて緑化した臨水法面 | |
WO2000069249A1 (fr) | Matiere de fixation permettant la croissance des racines | |
CN214015290U (zh) | 建筑顶板上的生态种植结构 | |
JPH09205873A (ja) | 植栽床及びその製造方法 | |
CN2915945Y (zh) | 陡坡柔性绿篱埂的施工结构 | |
KR101163970B1 (ko) | 친환경 사면 녹화용 매트의 시공방법 | |
JP2012191879A (ja) | コケ緑化基材、コケ緑化基材ユニット及びコケ緑化用基板 | |
CN2460637Y (zh) | 花池蓄排水装置 | |
JP3276076B2 (ja) | 地面覆工ブロック、平屋根覆工ブロック、建築物外装ブロック | |
WO2000011932A1 (fr) | Materiaux vegetaux | |
TW493969B (en) | Fixed material by taking advantage of root spreading |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070925 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080925 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090925 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100925 Year of fee payment: 12 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100925 Year of fee payment: 12 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110925 Year of fee payment: 13 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120925 Year of fee payment: 14 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130925 Year of fee payment: 15 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |