JP2829314B2 - 金属防錆用樹脂組成物 - Google Patents
金属防錆用樹脂組成物Info
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Description
各種金属製品を包装及び収納するための金属防錆用樹脂
組成物に関する。
および収納するための手段には、熱可塑性樹脂に防錆剤
を縛り込んでフィルム、糸、容器等に成形したり、クラ
フト紙等に防錆剤を溶解した液を含浸させ、さらにポリ
エチレン等の包材で包装する方法が知られていた。これ
らに使用される防錆剤として、ジシクロヘキシルアミン
亜硝酸塩、亜硝酸ソーダ等があるが、これらの防錆剤は
いずれも多種の金属に対する防錆効果がなく、特にジシ
クロヘキシルアミン亜硝酸塩は鉄類に対しては効果が認
められるが、アルミニウム、銅などの非鉄金属類に対し
ては激しい腐食性があるため、包装する金属の種類が限
定されていた。また亜硝酸ソーダ等の無機系防錆剤は熱
可塑性樹脂と相溶しないため、樹脂中に練り込み熱溶融
成形によりフィルムにした場合に、防錆剤の周辺の樹脂
層が不規則に延伸され、厚みムラが生じたり、ときには
ピンホールが生じ、生産上大きなロスが生じることがあ
った。このためヒートシールで密封された雰囲気内も薄
肉部での透湿度上昇から結露が起きやすい高湿度の雰囲
気となり、防錆の面から悪影響を及ぼしていた。即ち、
微粉砕して均一に分散させ、厚みムラをなくしたとして
も、亜硝酸ソーダは潮解性を有するため、包装内の絶対
水分量が上昇し、結露が起きやすい雰囲気が形成される
傾向にあった。
ンゾトリアゾール等の気化性防錆剤のみ含有されている
熱可塑性樹脂成形物を使用した場合に、成形物と金属と
の接触部では錆が発錆しやすい傾向にある。即ち、上記
樹脂成形物による金属包装後の保管した時の気温、湿度
の変化から熱伝導率のよい金属表面に結露水が生じ、発
生した結露水に対する気化性防錆剤の溶解度が低いた
め、水溶性防錆剤としての効力が弱く、錆が発生する。
これは接触部では結露水中の溶存酸素の作用で通気差電
池を形成し、溶存酸素の供給が少ない隙間内表面が供給
の多い自由表面に対してアノードとなり、錆が進行する
ため、気化性防錆剤だけでは防錆が困難であった。ま
た、気化性防錆剤を含むポリエチレン袋の防錆効果を高
めるために樹脂組成物中における気化性防錆剤の濃度を
高めることも試みたが、気化性防錆剤を大量に必要とす
るばかりでなく、気化性防錆剤はより高温度で熱可塑性
樹脂と同時に熱溶融、押出し成形されるため防錆剤が熱
分解し、気化飛散による製造環境の著しい悪化をまねき
作業者の安全衛生面から実施は困難であるばかりでな
く、気化ロスが大きいために防錆効果は少なく、経済的
にきわめて不利となっていた。
によって解決できなかった課題、即ち、多種の金属に対
して長期間にわたり防錆効果を維持し、気化性防錆剤と
の相互間の反応による防錆効果の低下がなく、熱可塑性
樹脂との相溶性が優れ、さらには包装内部雰囲気の湿度
上昇をもたらさない金属防錆用の熱可塑性樹脂組成物を
提供することを課題としたものである。
リ・ブチル安息香酸金属ナトリウム及びp−ターシャリ
・ブチル安息香酸カリウム、さらに、必要に応じて少な
くとも一種以上の気化性防錆剤とともに、熱可塑性樹脂
中に合有させ、フィルム、糸、容器等の成形物としたも
の、もしくは前記防錆剤成分を合む熱可塑性樹脂組成物
の溶液を熱可塑性樹脂成形物の表面にコーティングして
被覆層を形成することによって上記課題を解決した。ま
た、本発明の組成物は、フィルム、シート、容器、緩衝
材、繊維、割繊維、不織布、テープ等として使用すれば
よく、金属防錆のために、熱可塑性樹脂はポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ブチン−1等のポリオレフィン系
樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル樹脂、ブタ
ジエン・スチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート、
ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、
ナイロン6、ナイロン12、非晶質ナィロン等のポリア
ミド系樹脂、エチレン−酢酸ビニルやアクリル酸エステ
ル等の共重合体樹脂、アイオノマー樹脂等をあげること
ができる。いずれの樹脂を用いた場合においても、p−
ターシャリ・ブチル安息香酸金属塩を含有する層が、金
属と接する面に存在することが好ましい。フィルムとし
て使用する場合は、水蒸気バリアー性に優れた樹脂との
共押出し積層フィルム、ラミネート多層フィルムとして
使用することが防錆効果を一層向上させる。
チル安息香酸ナトリウム及びp−タ−シャリ・ブチル安
息香酸カリウムは、水に対する溶解性が優れ、結露水中
にも非常に溶け込みやすい物質であり、結露水が存在し
ても優れた防錆効果を発揮することができる。また、そ
の融点は220〜230℃付近であり、熱に対して比較
的安定であり、毒性もラットに対しLD50:約800
g/Kgと、安全性の高い物質で、成形時に作棄環境を
悪化させることはない。その理由については明らかでな
いが、ナトリウム塩又はカリウム塩以外のp−ターシャ
リ・ブチル安息香酸、p−ターシャリ・ブチル安息香酸
亜鉛、p−ターシャリ・ブチル安息香酸カルシウム、p
−ターシャリ・ブチル安息香酸バリウムには良好な防錆
効果がないことを数々の試験から確認した。本発明の金
属塩としてはナトリウム塩又はカリウム塩に限られる。
またターシャリ・ブチル基以外のアルキル基を有する安
息香酸金属塩は、良好な防錆効果を有しないことも確認
した。
息香酸ナトリウム又はp−ターシャリ・ブチル安息香酸
カリウムに併用する市販の気化性防錆剤としては、アミ
ン又はアンモニウムの無機酸塩、それらの有機酸塩、複
素環式アミン又はィミン化合物、尿素系化合物、芳香族
酸塩及び無機酸塩の群より選ばれた化合物が適当であ
る。上記市販の気化性防錆剤として、アミン又はアンモ
ニウムの無機酸塩、それらの有機酸塩には、リン酸三ア
ンモニウム、モリブテン酸アンモニウム、ジシクロヘキ
シルアンモニウム・ナイトライト、ジシクロヘキシルア
ンモニウム・カプリレート、シクロヘキシルアミン・カ
ーバメート、シクロヘキシルアミン・ラウレート、ジイ
ソプロピルアンモニウム・ナイトライト、ニトロナフタ
リンアンモニウム・ナイトライト、アンモニウムベンゾ
エート、シクロヘキシルアミンベンゾエート、ジシクロ
ヘキシルアミンリン酸塩などが、複素環式アミン又はイ
ミン化合物には、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾ
ール、カルボキシベンゾトリアゾール、メチルベンゾト
リアゾール、3−メチル−5−ヒドロキシピラゾール、
5−アミノ−1H−テトラゾールなどが、尿素系化合物
には尿素、チオ尿素、ウロトロピンなどが、芳香族酸塩
には、ナトリウムベンゾエート、フタル酸ナトリウムな
どが、無機酸塩には、亜硝酸ソーダ、クロム酸ナトリウ
ムなどが夫々挙げられる。そして気化性防錆剤は、上記
化合物の一種またはそれ以上を補助成分として、適宜、
組合わせて使用することが可能で、気化性防錆剤の併用
によって気化防錆効果の一層の改善を図ることができ
る。
息香酸ナトリウム又はp−ターシャリ・ブチル安息香酸
カリウムを熱可塑性樹脂中に含有する方法として、熱可
塑性樹脂のペレット、粉末等に適当な混練手段を用いて
混合し、バンバリーミキサー、ミキシングロールニーダ
ー、二軸混練押出し機等の装置を用いてコンパウンド化
することにより得られる。気化性防錆剤のコンパウンド
も同様な方法により得られ、これらを基本樹脂にブレン
ドし、ィンフレーション法又はT−ダイキャスト法、ブ
ロー成形法、インジュクション法、レギュラー紡糸法、
スパンボンド法などの溶融押出し成形を行なう。また、
成形物表面にコーティングする場合は、一例としてp−
ターシャリ・ブチル安息香酸ナトリウム又はp−ターシ
ャリ・ブチル安息香酸カリウムをアクリル酸エステル樹
脂又はメタクリル酸エステル樹脂の溶剤溶液中に分散さ
せ、基材となる成形物にナィフコーター、ロールドクタ
ーコーター、メイヤーバーコーター法、スプレー、浸漬
等の手段にて塗布、乾燥して容易に得られる。
成形物とそれによって包装された金属製品との接触面
に、外気の温湿度変化から結露が生じた場合、成形物表
面に析出したp−ターシャリ・ブチル安息香酸ナトリウ
ム又はp−ターシャリ・ブチル安息香酸カリウムが結露
水中に溶解し、金属表面に吸着され、薄い疎水皮膜を形
成する。そのため金属の溶出を防ぎ、アノード剤として
防錆効果が発揮されると推定される。梱包環境や金属自
体の温度が上昇し、結露水が蒸発すると、飽和濃度に達
した本発明のp−ターシャリ・ブチル安息香酸ナトリウ
ム又はp−ターシャリ・ブチル安息香酸カリウムは析出
し、包装された金属表面を覆うため、長期間にわたって
防錆効果が維持できるものと考えられる。以下に本発明
の好ましい実施例について説明する。
を低密度ポリエチレン樹脂(住友化学 (株) 製 F218-1
密度=0.919 MI=1.0)に対して20.0重量部添加し、二
軸押出機にて混練し、空冷により冷却後ペレタイザーを
通してマスターバッチペレットを調製した。このマスタ
バッチ16重量部とこれに使用した樹脂 100重量部とを、
よくブレンドして、インフレーション法により150 ℃の
成形温度でp-ターシャリ・ブチル安息香酸ナトリウム2.
3 重量%を含有する厚さ 100μm のフィルムを作製し
た。このフィルムの試験片(表1)の防錆試験結果を表
2に示す。
実施例1で使用した低密度ポリエチレン樹脂(住友化学
(株) 製 F218-1 密度=0.919 MI=1.0)に対して20.0
重量部添加し、二軸押出機にて混練し、空冷により冷却
後ペレタイザーを通してマスタバッチペレットを調製し
た。このマスタバッチ16重量部とこれに使用した樹脂10
0 重量部とを、よくブレンドして、インフレーション法
により150 ℃の成形温度でp-ターシャリ・ブチル安息香
酸カリウム2.3 重量%を含有する厚さ100 μmのフィル
ムを作製した。このフィルムの防錆試験結果を表2に示
す。
を実施例1〜2で使用した低密度ポリエチレン樹脂(住
友化学 (株) 製 F218-1 密度=0.919 MI=1.0)に対し
て15.0重量部、さらに気化性防錆剤としてジシクロヘキ
シルアンモニウム・ナイトライトを10.0重量部添加し、
130 ℃に設定された二軸押出機にて混練し、空冷により
冷却後ペレタイザーを通してマスタバッチペレットを調
製した。このマスタバッチ20重量部とこれに使用した樹
脂100 重量部とをよくブレンドして、インフレーション
法により150 ℃の成形温度でp-ターシャリ・ブチル安息
香酸ナトリウム2.0 重量%、ジシクロヘキシルアンモニ
ウム・ナイトライト1.3 重量%を含む、厚さ100 μm の
フィルムを作製した。このフィルムの防錆試験結果を表
2に示す。
を実施例1〜3で使用した低密度ポリエチレン樹脂(住
友化学 (株) 製 F218-1 密度=0.919 MI=1.0)に対し
て20.0重量部、さらに気化性防錆剤としてベンゾトリア
ゾール5.0 重量部を添加し、110 ℃に設定された二軸押
出機にて混練し、空冷により冷却した後、ペレタイザー
を通してマスタバッチペレットを調製した。このマスタ
バッチ10重量部とこれに使用した樹脂100 重量部とをよ
くブレンドして、インフレーション法により130 ℃の成
形温度でp-ターシャリ・ブチル安息香酸ナトリウムを1.
5 重量%、ベンゾトリアゾールを0.4 重量%含有する厚
さ100 μm のフィルムを作製した。このフィルムの防錆
試験結果を表2に示す。
を高密度ポリエチレン(三井石油化学 (株) 製ハイゼッ
クス5000S 密度=0.954 MI=0.8)に対して14.0重量部添
加し、200 ℃に設定された二軸押出機にて混練した後、
空冷により冷却し、ペレタイザーを通してマスタバッチ
ペレットを調製した。このマスタバッチ10重量部とこれ
に使用した樹脂100 重量部とをよくブレンドして、イン
フレーション法により195 ℃の成形温度で扁平化した筒
状のフィルムを成形した。チューブの一方端部を切断し
てフラットフィルムとし、145 ℃にて一軸方向に2.2 倍
延伸させた厚み70μm のフィルムを、延伸方向と平行に
2mmの細かい割れ目を入れ、繊維状にスリットした。こ
の繊維状物を40μm の低密度ポリエチレン樹脂(住友化
学 (株)製 F213-P 密度=0.923 MI=1.5)フィルム上で
縦・横に配置させ、150 ℃にて厚み160 μm となるよう
熱溶着させ、p-ターシャリ・ブチル安息香酸ナトリウム
を1.1 重量%含有する不織布とフィルムとのラミネート
品を作成した。ここで使用した低密度ポリエチレンフィ
ルムは、別のインフレーション成形機で、成形温度140
℃にて製膜したものを使用した。この不織布側を、試験
片と接するように包み防錆試験した。この不織布の防錆
試験結果を表2に示す。
をポリプロピレン樹脂(三菱化成 (株) 製1501F 密度=
0.90 MI=9.0)に対して15重量部、さらに気化性防錆剤
としてジシクロヘキシルアミンリン酸塩を8.0 重量部を
添加し、バンバリーミキサーにより温度180 ℃で2時間
混練した後、ペレタイザーを通してマスタバッチペレッ
トを調製した。このマスタバッチ17重量部とこれに使用
した樹脂100 重量部とを、よくブレンドして、Tダイキ
ャスト法にて200 ℃の成形温度でp-ターシャリ・ブチル
安息香酸ナトリウム1.8 重量%、ジシクロヘキシルアミ
ンリン酸塩を0.9 重量%含む、厚さ200 μm のポリプロ
ピレン板を作成した。このポリプロピレン板を150 ℃に
加熱し、真空成形にて表1に示す4種の金属製品が収納
可能なトレーを作成した。冷却は50℃にて行ない、離型
させ試供品とした。トレー上面は先のポリプロピレン板
を密封できる大きさにカットし、蓋として用いた。この
トレー容器の防錆試験結果を表2に示す。
および気化性防錆剤としてベンゾトリゾール粉末を溶剤
(MEK)中に攪拌分散させ、さらにアクリル酸ブチル系粘
着剤(三洋化成 (株) 製) と混合し、溶解させた。次
に、上記粘着剤100 重量部に対し、メラミン樹脂系架橋
剤 (日立化成 (株)製)6.0重量部及びリン酸モノブチル
エステル架橋促進剤(城北化学 (株) 製)0.06 重量部を
添加した。予めインフレーション法により成形温度160
℃で成形した厚み70μm のポリプロピレン (三菱油化
(株) 製 FL6S 密度=0.90 MI=2.3)基体フィルムの表
面に、上記混合液をメイヤーバーにてコート層が30μm
の厚みになるよう塗布し、80℃の熱風で乾燥した。基体
フィルムに対し、p-ターシャリ・ブチル安息香酸ナトリ
ウム濃度が1.3 重量%、ベンゾトリゾールが0.4 重量%
含有される厚み100 μm のフィルムを作成した。このコ
ーティングされたフィルムの防錆試験結果を表2に示
す。
ン樹脂(住友化学 (株)製 F218-1密度=0.919 、MI=
1.0)からインフレーション法により150 ℃の成形温度で
厚さ100 μm のフィルムを実施例1と同じ製法で作成し
た。このフィルムの防錆試験結果を表2に示す。
使用した低密度ポリエチレン樹脂(住友化学 (株)製 F
218-1 密度=0.919 、MI=1.0)に対してジシクロヘキシ
ルアンモニウム・ナイトライト25.0重量部を含有するマ
スタバッチペレットを作製した。このマスタバッチ20.0
重量部とこれに使用した樹脂100 重量部とをよくブレン
ドして、インフレーション法により135 ℃の成形温度で
ジシクロヘキシルアンモニウム・ナイトライト3.3 重量
%含有する厚さ100 μm のフィルムを作成した。このフ
ィルム防錆試験結果を表2に示す。
ン樹脂(住友化学 (株)製 F218-1密度=0.919 、MI=
1.0)に対してベンゾトリアゾールを28.0重量部含有する
マスタバッチペレットを110 ℃に設定された二軸押出機
にて混練し、空冷により冷却後、ペレタイザーを通して
マスタバッチペレットを作製した。このマスタバッチ20
重量部とこれに使用した樹脂100 重量部とをよくブレン
ドして、インフレーション法により130 ℃の成形温度で
ベンゾトリアゾールが9.6 重量%になるように、150 ℃
の成形温度で厚さ100 μm のフィルムを作成した。しか
し、マスタバッチペレット製造時、およびフィルムの製
膜時には過剰な気化性防錆剤の気化ガスが発生し、製造
環境内が著しく悪化させた。得られたフィルムの防錆試
験結果を表2に示す。
〜3)をヒートシールし、60×90mmの袋をつくる。ソル
べントナフサにて超音波洗浄した4種類の試験片(表
1)を風乾した後、先のフィルムから作ったおのおの袋
に入れ、密封し、環境下(イ)に30日間放置した。実
施例6は、洗浄、風乾した4種類の試験片をトレー容器
内に入れ、蓋で密封し環境下(イ)に放置した。この時
の試験片の全面積に対する錆および変色の発生率を評価
基準(ロ)に従い評価し、表2に示した。 (イ)試験環境条件:49℃、相対湿度95%以上(純
水をヒーターで加熱し、雰囲気内を調温、調湿する。) (ロ) 評価基準 ◎:錆、変色無し ○:点錆、わずかな変色発生 △:試験片の面積に対し10%未満に錆又は、変色 ×:試験片の面積に対し10〜50%未満に錆又は、変色 ××:試験片の面積に対し50%以上に錆又は、変色
ブチル安息香酸ナトリウムまたは、p-ターシャリ・ブチ
ル安息香酸カリウムと適宜の気化性防錆剤とを組み合わ
せることにより、ほとんどの金属に対して長期間にわた
り防錆効果を維持し、気化性防錆剤との相互間の反応に
より防錆効果が低下することなく、しかも少量の気化性
防錆剤ですむため、製造環境を悪化させずに製造でき、
コスト的にも安価な金属防錆用成形物の樹脂組成物を提
供することが可能になる。よって本発明は、従来の問題
を解決することができ、有用な金属防錆用成形物の樹脂
組成物の提供は、業界に寄与することが極めて大であ
る。
Claims (2)
- 【請求項1】 熱可塑性樹脂にp−ターシャリ・ブチル
安息香酸ナトリウム及びp−ターシャリ・ブチル安息香
酸カリウムの少なくとも一種を合有することを特徴とす
る金属防錆用の樹脂組成物。 - 【請求項2】 リン酸三アンモニウム、モリブテン酸ア
ンモニウム、ジシクロヘキシルアンモニウム、ナイトラ
イト、ジシクロヘキシルアンモニウム・カプリレート、
シクロヘキシルアミン・カーバメート、シクロヘキシル
アミン・ラウレート、ジイソプロピルアンモニウム・ナ
イトライト、ニトロナフタリンアンモニウム・ナイトラ
イト、アンモニウムベンゾエート、シクロヘキシルアミ
ンベンゾエート及びジシクロヘキシルアミンリン酸塩よ
り選ばれた有機酸塩、ベンゾトリアゾール、トリル・ト
リアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、メチルベ
ンゾトリアゾール、3−メチル−5−ヒドロキシピラゾ
ール、5−アミノ−1H−テトラゾールより選ばれた複
素環式アミン又はイミン化合物、尿素、チオ尿素及びウ
ロトロビンより選ばれた尿素系化合物、ナトリウムベン
ゾエート、フタル酸ナトリウムより選ばれた芳香属酸
塩、並びに亜硝酸ソーダ及びクロム酸ナトリウムより選
ばれた無機酸塩の少なくとも一成分を補助成分として使
用してなる請求項1の金属防錆剤樹脂組成物。
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