JP2829215B2 - アンチスキッド制御装置 - Google Patents

アンチスキッド制御装置

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JP2829215B2
JP2829215B2 JP5558493A JP5558493A JP2829215B2 JP 2829215 B2 JP2829215 B2 JP 2829215B2 JP 5558493 A JP5558493 A JP 5558493A JP 5558493 A JP5558493 A JP 5558493A JP 2829215 B2 JP2829215 B2 JP 2829215B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば車両の加速度
を検出する加速度センサを備えたアンチスキッド制御装
置に関し、特にアンチスキッド制御への加速度センサの
オフセットの影響を除去することによって良好なアンチ
スキッド制御を行うことができるアンチスキッド制御装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6は従来のアンチスキッド制御装置の
一例を示す構成図である。図において、1はコントロー
ラ、2は車両の加速度を検出し、その検出データをRO
M、RAM及びCPU等を含むマイクロコンピュータ5
に供給する加速度センサ、3、6、8及び10はそれぞ
れ図示しない車両の各車輪の速度を検出し、車輪速度に
比例する周波数の正弦波の検出信号を出力する車輪速セ
ンサ、4、7、9及び11はこれら車輪速センサ3、
6、8、及び10からの検出信号をそれぞれパルスに変
換し、そのパルスをそれぞれマイクロコンピュータ5に
供給する波形形回路、12、15、17及び19はマ
イクロコンピュータ5からの指令に基いてソレノイド1
3、16、18及び20への通電電流を制御する電流制
御回路、14はソレノイド13、16、18及び20に
接続された電源端子である。
【0003】ここで、上記加速度センサ2の特性につい
て図7を参照して説明する。図7は加速度センサ2の特
性の一例を示す特性図である。図において、縦軸は加速
度センサ2の検出電圧VGを、横軸は車両の車体加速度
をそれぞれ表す。また、実線は理想的な特性を表し、破
線はオフセット量を含む場合の特性を表している。理
想的特性においては、その検出電圧VGは、車体加速度
に正比例し、車体加速度が零のとき、所定値VGSを示
すようになっている。また、オフセット量を含む場合
の特性は、検出電圧VGがその零点にてマイナス側にオ
フセット量に相当する電圧だけオフセットしている状
態を示している。ここで、オフセット量は、部品や加
速度センサ2のばらつき、並びに経年変化などによって
異なった値となる。
【0004】次に図8のフローチャートを参照して図6
に示した従来のアンチスキッド制御装置のマイクロコン
ピュータ5の制御動作について説明する。車両の走行中
において、加速度センサ2からの車両の加速度が検出さ
れ、これが検出データとしてマイクロコンピュータ5に
供給されると共に、各車輪速センサ3、6、8及び10
からの車輪速度に比例した周波数の正弦波信号が波形整
形回路4、7、9及び11にそれぞれ供給される。各車
輪速センサ3、6、8及び10の正弦波信号は波形整形
回路4、7、9及び11においてパルスに変換された後
にマイクロコンピュータ5にそれぞれ供給される。ステ
ップS1においては車輪速度VWを算出する。そしてス
テップS2に移行する。すなわち、ここでマイクロコン
ピュータ5は波形整形回路4、7、9及び11から供給
される車輪速パルスの周期を別途割り込み処理(図示せ
ず)によって計測し、周期の逆数から車輪速度VWを算
出する。
【0005】ステップS2ではステップS1で算出した
車輪速度VWと前回算出した車輪速度VWとの差分を求
めることによって車輪加速度GWを算出する。そしてス
テップS3に移行する。ステップS3では加速度センサ
2で検出した検出電圧VGを図示しないA−Dコンバー
タによってディジタルデータに変換し、変換した検出デ
ータを読み込む。そしてステップS4に移行する。
【0006】ステップS4ではA−Dコンバータからの
検出データを車体加速度GBとし、この車体加速度G
B、車輪速度VW、車輪加速度GWに基いて所定のアル
ゴリズムに従って図示しないブレーキの制動油圧Pの増
圧、減圧、保持を決定する。そしてステップS5に移行
する。ステップS5ではステップS4で決定した内容に
従って電流制御回路12、15、17及び19にそれぞ
れ電流指示値を出力する。これによって電源14からの
電流が各ソレノイド13、16、18及び20を流れ、
ブレーキの制動油圧Pが増圧、減圧或いは保持され、ア
ンチスキッド制御が行われる。以上ステップS1からS
5までの処理が所定時間TL毎に循環的に行われる。
【0007】次に図6に示したアンチスキッド制御装置
の動作について、さらに、図9の波形図を参照して説明
する。図9において、図9Aの実線は加速度センサ2の
検出電圧VG、図9Bの実線aは実際の車体速度,図9
Bの破線bは加速度センサ2の出力に基づいて推定され
た車体速度VB、図9Bの実線cは車輪速度VW、図9
Cの実線は車輪の制動油圧、図9Dの実線はマイクロコ
ンピュータ5から出力される電流指示値をそれぞれ表
し、いずれも減圧電流、増圧電流、保持電流の3つの状
態をそれぞれ示している。
【0008】いま、車両のブレーキペダルが操作され、
車輪の制動油圧Pが上昇し、その制動力が路面とタイヤ
の間の摩擦力を超えると、車輪は急速にロック状態へ移
行する。このとき、車輪加速度GWは、大きな減速度を
示し、スリップ量(車体速度VBと車輪速度VWとの
差)は増大するので、マイクロコンピュータ5は車輪加
速度GWとスリップ量からこのロック化傾向が発生した
ことを検出し、電流制御回路12、15、17及び19
に減圧を示す電流指示値を与える。その結果、ソレノイ
ド13、16、18及び20の作用によって制動油圧P
が減圧され、車輪がロック化傾向から回復状態に移行す
る。即ち、車輪加速度GWは、減速側から加速側へと移
行し、スリップ量は増大方向から減少方向へと移行す
る。
【0009】そして、マイクロコンピュータ5は車輪加
速度GWとスリップ量からそのことを検出し、電流制御
回路12、15、17及び19に対して保持を示す電流
指令値を与える。その結果、ソレノイド13、16、1
8及び20の作用によって制動油圧Pの減圧は停止さ
れ、制動油圧Pは保持される。その後、車輪の状態がロ
ック化傾向から十分に回復し、車体度速VBに接近す
る。即ち、車輪加速度GWはほぼ零となり、車輪速度V
Wは車体速度に一致する。マイクロコンピュータ5は、
この車輪加速度GWと車輪速度VWから車輪が充分に回
復状態に至ったことを検出すると、以降、制動油圧Pを
徐々に増圧する。
【0010】即ち、マイクロコンピュータ5は電流制御
回路12、15、17及び19に対し、短時間、増圧を
示す電流指示値を与え、この後保持を示す電流指示値を
与えるという動作を繰り返し行う。その結果、制動油圧
Pが徐々に上昇し、やがてその制動力が摩擦力を超える
と、車輪は再度ロック状態に移行し、最初に述べた状態
に戻る。以降、以上説明した動作が順次繰り返されるこ
とによって、車輪の制動力は路面とタイヤの間の摩擦力
の最大値近傍に制御される。
【0011】ところで、アンチスキッド制御装置におい
ては、車両の車体速度VBを求めることが不可欠である
が、車体速度VBを直接検出することは技術的に極めて
難しいので、一般的には様々な方法によって車体速度V
Bを推定で得るようにしている。ここで、図9を再び参
照して車体速度VBの算出方法について説明する。車輪
がロック化傾向を生じていないとき、車輪速度VWは実
車体速度と略一致しているので、この間の車体速度VB
はVB=VWとして求めることができる。次に、ロック
化傾向が発生したときは、加速度センサ2からの検出デ
ータより求めた車体加速度VGを積分して車体速度VB
を求める。
【0012】このとき、加速度センサ2より求めた車体
加速度GBは、次に、車輪がそのロック化傾向から回復
し、車体速度VBに達した後は、再度VB=VWとして
車体速度VBを求める。そして以降、以上説明した一連
の演算を繰り返して車体速度を求める。尚、特開平2−
77352に加速度センサを用い、加速度センサで検出
した検出データを積分することによって間接的に車体速
度VBを得る方法が開示されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】従来のアンチスキッド
制御装置は以上のように構成されているので、加速度セ
ンサの特性が必ずしも理想的でないため、加速度センサ
からの検出データを積分して得た車体速度は大きな誤差
を含み、特にアンチスキッド制御装置は摩擦力の小さい
路面で有効に作用するものであるから、加速度センサに
よっては加減速度が零のときの出力値、すなわち、オフ
セット値が大きく、これによって良好なアンチスキッド
制御を行うことができない等の問題点があった。
【0014】この発明はこのような問題点を解決するた
めになされたもので、加速度センサのオフセットの影響
を除去し、これによって良好なアンチスキッド制御を行
うことのできるアンチスキッド制御装置を得ることを目
的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】この発明に係るアンチス
キッド制御装置は、車両の加速度を検出する加速度セン
サと、上記車両の各車輪の車輪速度を検出する車輪速検
出手段と、上記加速度センサおよび上記車輪速検出手段
の出力に基づいて上記各車輪に対する制動力を制御する
制御手段とを備え、この制御手段は、所定時間の間、上
記各車輪の加速度または減速度、上記各車輪の車輪速度
の差のいずれも所定値以下、上記各車輪の車輪速度が所
定値以上で、かつ上記各車輪の駆動状態が2輪駆動状態
の場合、上記加速度センサの出力の平均値から上記所定
時間の間の上記各車輪の車輪速度の変化量から算出した
車体加速度を減算し、この減算された値を上記加速度セ
ンサのオフセット値として記憶し、上記加速度センサの
出力から上記オフセット値を減じた値に基づいて上記車
両の車体速度を求めるようにしたものである。
【0016】
【作用】この発明においては、所定時間の間、各車輪の
加速度または減速度、各車輪の車輪速度の差、各車輪の
車輪速度の変化量、加速度センサの出力の変化量、各車
輪の車輪速度が所定値以下の場合、加速度センサの出力
の平均値をオフセット値として記憶し、加速度センサの
出力からオフセット値を減じた値を積分して車両の車体
速度を求める。これによって、加速度センサのオフセッ
トの影響を除去し、良好なアンチスキッド制御を行うこ
とができる。
【0017】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の一実施例を図について説明
する。図1はこの発明のアンチスキッド制御装置の一実
施例を示す構成図であり、図において、図6と対応する
部分には同一符号を付し、その詳細説明を省略する。図
において、1Aはコントローラで、波形整形回路4、
7、9及び11、マイクロコンピュータ5A、電流制御
回路12、15、17及び19で構成する。
【0018】次に図2のフローチャートを参照して図1
に示したアンチスキッド制御装置の動作について説明す
る。車両の走行中において、加速度センサ2からの車両
の加速度が検出され、これが検出データとしてマイクロ
コンピュータ5Aに供給されると共に、各車輪速センサ
3、6、8及び10からの車輪速度に比例した周波数の
正弦波信号が波形整形回路4、7、9及び11にそれぞ
れ供給される。各車輪速センサ3、6、8及び10の正
弦波信号は波形整形回路4、7、9及び11においてパ
ルスに変換された後にマイクロコンピュータ5Aにそれ
ぞれ供給される。ステップS1においては車輪速度VW
を算出する。そしてステップS2に移行する。すなわ
ち、ここでマイクロコンピュータ5Aは波形整形回路
4、7、9及び11から供給される車輪速パルスの周期
を別途割り込み処理(図示せず)によって計測し、周期
の逆数から車輪速度VWを算出する。
【0019】ステップS2ではステップS1で算出した
車輪速度VWと前回算出した車輪速度VWとの差分を求
めることによって車輪加速度GWを算出する。そしてス
テップS3に移行する。ステップS3では加速度センサ
2で検出した検出電圧VGを図示しないA−Dコンバー
タによってディジタルデータに変換し、変換した検出デ
ータを読み込む。そしてステップS10に移行する。
【0020】ステップS10ではA−Dコンバータから
の検出データGSI即ち加速度検出値と車輪速度VW、
および車輪加速度GWからオフセット分GS0を学習
し、この入力値GSIからオフセット分GS0を減じる
ことにより、オフセット値GS0を除去した車体加速度
GBを得る。そしてステップS4に移行する。ステップ
S4では車輪速度VW、車輪加速度GW並びに車体加速
度GBから後述する所定のアルゴリズムに従ってブレー
キの制動油圧Pの増圧、減圧、保持を決定する。そして
ステップS5に移行する。
【0021】次に、ステップS5では決定した内容に従
って電流制御回路12、13、17及び19にそれぞれ
電流指示値を出力する。これによって電源14からの電
流が各ソレノイド13、16、18及び20を流れ、図
示しないブレーキの制動油圧Pが増圧、減圧或いは保持
され、アンチスキッド制御を行う。以上ステップS1、
S2、S3、S10、S4、S5までの処理を所定時間
TL毎に循環的に行う。
【0022】次に、加速度センサ2のオフセット除去の
方法について、まず図3に示すタイミングチャート参照
して説明する。同図において、実線aは車輪速度VWを
表し、実線bはオフセット量を含む検出電圧VGを表
している。いま、所定時間Tの間に車輪速度VWがVW
1からVW2へ変化した場合、物理的に加速度を積分し
たもが速度であるので、次式が成立する。
【0023】 T K∫ (VG−)dt=VW2−VW1 …(1) 0
【0024】上記(1)式において、Kは左辺と右辺の
次元を合わせるための定数である。ここで、オフセット
は、時間に関係なく一定であるので、(1)式は次
式のように変形できる。
【0025】 T K∫ VGdt−KT=VW2−VW1 …(2) 0
【0026】従って、オフセット量は次式によって求
めることができる。
【0027】 T =[K∫ VGdt]/T−(VW2−VW1)/KT …(3) 0
【0028】即ち、オフセット量は、所定時間Tの間
の加速度センサ2の検出値の平均値より、当該所定時間
Tの間の車輪速度VWの変化分つまり減速度を減じて得
られる。さらに、上述に基づいたオフセット除去の方法
を、図4に示すマイクロコンピュータ5Aにおける機能
ブロック図を参照して説明する。図において、21は全
体としてオフセット除去機能ブロックを示し、22は図
1に示したA−Dコンバータからの検出データGSIが
供給される入力端子、23は入力端子22を介してA−
Dコンバータから供給される検出データGSIを256
回積算し、その結果の1/256の値即ち平均値GSI
Fを得る平均部、24は256TL間の車輪速度VWの
変化分を求めるVW変化量算出部、25は平均部23か
らの平均値GSIFから車輪速度の変化分を減じて値G
SIFHを得る加算回路、26は後述する学習条件
(イ)〜(ニ)の成立の有無を判定し、その判定に従っ
て加算回路25の後方に設けられたスイッチ27の開閉
を制御する条件判定部である。
【0029】また、28は加算回路25からスイッチ2
7を介して供給されてくる減算値GSIFHをフィルタ
処理することにより、何らかの原因で誤った値を加速度
センサ2のオフセット値として記憶する誤学習をしたと
きに、その誤学習のアンチスキッド制御への影響を軽減
するためのフィルタ部であって、その出力側にフィルタ
処理された出力OFST1が得られる。29はこのフィ
ルタ部28からのフィルタ出力OFST1をクリップす
ることによって出力OFSTを得るクリップ部であっ
て、フィルタ部28と同様に、何らかの原因で誤った値
を加速度センサ2のオフセット値として記憶する誤学習
をしたときに、その誤学習のアンチスキッド制御への影
響を軽減する。30は入力端子22からの検出データG
SIからクリップ部29の出力、すなわち、オフセット
値OFSTを減じる加算回路、31はこの加算回路28
の加算結果、すなわち、車体加速度GBをマイクロコン
ピュータ5Aの他の機能ブロック部分に供給する出力端
子である。
【0030】次に図4に示した機能ブロックでの動作に
ついて説明する。入力端子22を介して検出データGS
Iが平均部23に供給されると、256回積算し、1/
256の値、すなわち、平均値GSIFを得る。一方、
VW変化量算出部24では256TL間の車輪速度VW
の変化分を求める。そして、条件判定部25では平均部
23からの平均値GSIFから車輪速度の変化分を減じ
て値GSIFHを得る。
【0031】また、条件判定部26においては、後述す
る学習条件(イ)〜(ニ)の成立が256回、すなわ
ち、256TL間継続して判定できた場合、スイッチン
グ信号をスイッチ27に供給してこれをオンにする。つ
まり、スイッチ27は学習条件(イ)〜(ニ)が256
回オンする毎にオンされる。スイッチ27がオンになる
と、加算回路25からの減算値GSIFHがフィルタ部
28に供給され、このフィルタ部28でフィルタ処理さ
れる。ここで、フィルタ部28におけるフィルタ処理で
は、それまでに得られたフィルタ出力値をOFST
L、新たに入力される出力値をGSIFHとしたと
き、新たなフィルタ出力値OFST1Nは次式によって
与えられる。
【0032】 OFST1N= (K1・OFST1L+K2・GSIFH)/(K1+K2)・・・(4)
【0033】そして、このフィルタ28の出力OFST
1はクリップ部29に供給されてクリップ処理される。
クリップ部29ではフィルタ部28の出力GSIF1の
値を加速度センサ2のオフセット量が通常とり得る範囲
内にクリップする。以上の一連の処理によって加速度セ
ンサ2のオフセット値OFSTが学習され、例えばマイ
クロコンピュータ5Aの図示しないメモリに記憶され
る。
【0034】そしてこれ以降のアンチスキッド制御で
は、A−Dコンバータからの検出データGSIから上記
メモリより読み出したオフセット値OFSTを減じた値
を車体加速度GBとして使用する。つまり、クリップ部
29の出力、すなわち、加速度センサ2の真のオフセッ
ト値OFSTは加算回路30に供給され、入力端子22
からの検出データGSIから減算される。この加算回路
30の出力、すなわち、車体加速度GBは出力端子31
を介してマイクロコンピュータ5Aの他の機能ブロック
に供給される。尚、上記メモリは装置の電源が遮断され
ている間もその記憶内容を保持する構成となっている。
また、学習条件が成立するまでの間、メモリの内容は加
速度センサ2のオフセット値が零の状態に初期設定され
ているものとする。
【0035】次に、上述した学習条件(イ)〜(ニ)に
ついて説明する。学習条件(イ)は、各車輪の加速度、
または減速度GWが所定値以下、学習条件(ロ)は各車
輪の車輪速度VWの4輪間の速度差が所定値以下、すな
わち、4輪とも略同一速度、学習条件(ハ)は上記25
6TL間の車輪速度VWの変化量が所定値以下、学習条
件(ニ)は各車輪の駆動状態が2輪駆動状態である。こ
の学習方式の主旨は、車輪速度VWの変化量より車体加
速度を求め、加算器センサ2による検出値からこの車体
加速度を減ずることによって加速度センサ2のオフセッ
ト値を求めようとするものである。従って、学習の実行
は、車両が平坦路をほぼ一定速度で直進走行している状
態で行う必要がある。上記学習条件(イ)〜(ニ)は、
この状態を検出するためのものである。
【0036】先ず、学習条件(イ)にて、車輪が略一定
速度で走行していることを検出する。即ち、車両が大き
な加速度または減速度で走行している状態では、車輪に
スリップ(車輪速度と車体速度の差)が発生しており、
車輪速度が車体速度を表していないので、この学習条件
(イ)により、このような、大きな加速度または減速度
時の学習を禁止しておく。ここで所定値とは、理想的に
は零のことであるが、実際には種々の外乱により、定速
走行時にも車輪加速度GWはある程度の大きさを示すの
で、この所定値にはその大きさに相当する値を用いる。
【0037】次に、学習条件(ロ)により、車両が平地
を直進走行していることを検出する。例えば、登坂時に
は従動輪と駆動輪との間で車輪速度差が生じ、旋回時に
は内輪と外輪との間に速度差が生じるので、この学習条
件(ロ)により平坦路を直進走行していることを検出す
ることができる。尚、4輪駆動時、即ち車両の4輪が互
いに拘束されて駆動されている状態では、この学習条件
(ロ)が満たされないため、学習条件(ニ)により、こ
の4輪駆動状態での学習を禁止しておく。次に、学習条
件(ハ)によって車両がある程度以上の高速状態で走行
していることを検出する。即ち、市街地走行のような定
速走行時には車両の加速、減速を頻繁に繰り返している
可能性が高いので、このような状態での学習を禁止して
おく。
【0038】次に、以上説明したオフセット学習を実現
するプログラムの構成を図5に示すフローチャートを参
照して説明する。尚、この図5に示すフローチャート
は、図2に示したフローチャートのステップS10にお
ける処理を更に詳しく説明するためのものである。
【0039】先ず、ステップS11にて256回を計数
するマイクロコンピュータ5Aの図示しないカウンタを
カウントアップする。そしてステップS12に移行す
る。ステップS12ではA−Dコンバータからの検出デ
ータGSIを積算する。そしてステップS13に移行す
る。ステップS13では学習条件が成立しているかどう
かを判定し、ステップS14において成立してなければ
ステップS15に移行し、成立いればステップS17に
移行する。ステップS15ではカウンタをリセットす
る。そしてステップS16に移行する。ステップS16
では上記積算値をリセットし、ステップS17に移行す
る。ステップS17ではカウンタの計数値が“256”
になったか否かを判断し、計数値が256に達したと
き、即ち学習条件が256回継続して成立したとき、ス
テップS18に移行し、成立しないときステップS22
に移行する。
【0040】ステップS18において、上記積算値の2
56分の1の値から車輪速度VWの上記256回カウン
トの間、即ち256TL間の変化分を減算し、ステップ
S19に移行して、フィルタ処理を行う。そしてステッ
プS20に移行する。ステップS20ではクリップ処理
を行い、ステップS21に移行する。ステップS21で
はクリップ処理によって得た加速度センサ2のオフセッ
ト値OFSTをメモリに記憶する。そしてステップS2
2に移行する。ステップS22ではA−Dコンバータか
らの検出データGSIからオフセット値OFSTを減算
し、車体加速度GBを得る。そしてアンチスキッド制御
においてこの車体加速度GBを用いる。
【0041】このように本実施例においては、所定の学
習条件が成立したときに、A−Dコンバータからの検出
データGSIの平均値から車輪速度の変化分を減じた値
をフィルタ処理及びクランプ処理を行って加速度センサ
2のオフセット値OFSTを得、このオフセット値OF
STをA−Dコンバータからの検出データGSIから減
算して車体加速度GBを得、この車体加速度GBをアン
チスキッド制御に用いるようにしたので、加速度センサ
2のオフセットの影響を除去し、これによって良好なア
ンチスキッド制御を行うことができる。
【0042】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、車両
の加速度を検出する加速度センサと、上記車両の各車輪
の車輪速度を検出する車輪速検出手段と、上記加速度セ
ンサおよび上記車輪速検出手段の出力に基づいて上記各
車輪に対する制動力を制御する制御手段とを備え、この
制御手段は、所定時間の間、上記各車輪の加速度または
減速度、上記各車輪の車輪速度の差のいずれも所定値以
下、上記各車輪の車輪速度が所定値以上で、かつ上記各
車輪の駆動状態が2輪駆動状態の場合、上記加速度セン
サの出力の平均値から上記所定時間の間の上記各車輪の
車輪速度の変化量から算出した車体加速度を減算し、こ
の減算された値を上記加速度センサのオフセット値とし
て記憶し、上記加速度センサの出力から上記オフセット
値を減じた値に基づいて上記車両の車体速度を求めるよ
うにしたので、加速度センサのオフセットの影響が除去
され、良好なアンチスキッド制御を行うことができると
いう効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるアンチスキッド制御装置の一実
施例を示す構成図である。
【図2】この発明によるアンチスキッド制御装置の動作
を説明するためのフローチャートである。
【図3】この発明によるアンチスキッド制御装置の動作
を説明するための特性図である。
【図4】この発明によるアンチスキッド制御装置の一実
施例を示す機能ブロック図である。
【図5】この発明によるアンチスキッド制御装置の動作
を説明するためのフローチャートである。
【図6】従来のアンチスキッド制御装置を示す構成図で
ある。
【図7】一般的な加速度センサの検出電圧と車体加速度
の関係を示す特性図である。
【図8】従来のアンチスキッド制御装置の動作を説明す
るためのフローチャートである。
【図9】従来のアンチスキッド制御装置の動作説明に供
するための波形図である。
【符号の説明】
1A コントローラ 2 加速度センサ 3、6、8、10 車輪速センサ 4、7、9、11 波形整形回路 5A マイクロコンピュータ 12、15、17、19 電流制御回路 13、16、18、20 ソレノイド
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−270666(JP,A) 特開 平1−218954(JP,A) 特開 平1−218955(JP,A) 特開 平1−218956(JP,A) 特開 平4−163264(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60T 8/70 B60T 8/66

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の加速度を検出する加速度センサ
    と、 上記車両の各車輪の車輪速度を検出する車輪速検出手段
    と、 上記加速度センサおよび上記車輪速検出手段の出力に基
    づいて上記各車輪に対する制動力を制御する制御手段と
    を備え、この制御手段は、所定時間の間、上記各車輪の
    加速度または減速度、上記各車輪の車輪速度の差のいず
    れも所定値以下、上記各車輪の車輪速度が所定値以上
    で、かつ上記各車輪の駆動状態が2輪駆動状態の場合、
    上記加速度センサの出力の平均値から上記所定時間の間
    の上記各車輪の車輪速度の変化量から算出した車体加速
    度を減算し、この減算された値を上記加速度センサのオ
    フセット値として記憶し、上記加速度センサの出力から
    上記オフセット値を減じた値に基づいて上記車両の車体
    速度を求めるようにしたことを特徴とするアンチスキッ
    ド制御装置。
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