JP2828654B2 - 静電記録系の電源装置 - Google Patents

静電記録系の電源装置

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JP2828654B2
JP2828654B2 JP1092350A JP9235089A JP2828654B2 JP 2828654 B2 JP2828654 B2 JP 2828654B2 JP 1092350 A JP1092350 A JP 1092350A JP 9235089 A JP9235089 A JP 9235089A JP 2828654 B2 JP2828654 B2 JP 2828654B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、例えば電子写真複写装置のように静電記録
系を備える装置に関し、特に記録系に高圧電圧等を供給
する電源装置に関する。
[従来の技術] この種の装置の従来技術については、例えば、特開昭
60−153518号公報及び特開昭63−41875号公報のものが
知られている。
特開昭63−41875号公報においては、スコロトロンチ
ャージャの主電極に印加する電力を定電流制御し、主電
極の前方に配置されるグリッド電極に印加する電力を定
電圧制御するとともに、原稿の種類あるいは経時変化に
応じてグリッド電極に印加する電圧を変更することが開
示されている。
即ち、静電記録系のメインシャージャにおいては、感
光体の表面を均一に予め定めた高電位に帯電させること
が必要とされているので、グリッド電位を変えることに
よって、感光体の帯電電位の自動調整を行なっている。
[発明が解決しようとする課題] ところが、グリッド電位と感光体帯電電位との間には
相関はあるが、正確な比較関係にはない。即ち、グリッ
ド電位を一定に維持する場合でも、例えば感光体周囲の
温湿度や気圧が変化するとそれに伴なって感光体の帯電
電位が変化する。
もしも温湿度や気圧を検知してその変化をグリッド電
位にフィードバックすれば、感光体帯電電位を正確に制
御できる。しかしながら、温湿度や気圧の検知を行なう
ためには、高価なセンサが必要になり、回路構成を複雑
になるので、この種の制御は実用的ではない。
本発明は、感光体帯電電位の実際の値と制御目標値と
のずれに伴なう記録画質の劣化を防止することを共通の
課題とする。
[課題を解決するための手段] 上記課題を解決するために、本発明においては、電荷
担持体;前記電荷担持体の表面に対向する位置に配置さ
れた主電極;前記主電極に接続され、第1の目標電流に
応じた電流を供給する第1の電源手段;前記主電極と電
荷担持体との間に配置された制御電極;前記制御電極に
接続され、目標電圧に応じた電圧を供給する第2の電源
手段;前記電荷担持体に流れる電流を検出する電流検出
手段;及び予め定めた電流測定タイミングで、前記第1
及び第2の電源手段を付勢し、前記電源検出手段の検出
する電流を監視しながら第2の電源手段の出力電圧を調
整し、電流検出手段の検出する電流が第2の目標電流と
実質上一致している状態における第2の電源手段の出力
電圧を目標出力電圧として検知し、その後の付勢タイミ
ングでは、第2の電源手段の出力電圧が前記目標出力電
圧に近づく方向に、第2の電源手段の状態を自動的に調
整する、制御手段;を設ける。
[作用] 温湿度,気圧等々の変化によって感光体(電荷担持
体)の帯電電位が変化する場合、メインチャージャと感
光体との間に流れるコロナ電流の電流値にも変化が現わ
れる。つまり、感光体に流れる電流は、帯電電位との相
関が非常に大きい。従って、感光体に流れる電流に応じ
た調整を行なえば、温湿度,気圧等々の変化の影響を補
償し、感光体帯電電位を正確に制御することが可能にな
る。
メインチャージャと感光体との間に流れるコロナ電流
(以下、帯電電流と記載する)の大きさを測定する場合
には、感光体とアースとの間に流れる電流を測定せざる
を得ない。ところが通常のコピープロセスにおいては、
感光体には帯電電流の他に、転写,分離,除電等々の様
々な電流が流れるので、そのような通常の動作中のタイ
ミングでは、帯電電流だけを測定することができない。
そこで、特別な電流測定タイミングを設け、そのタイミ
ングで帯電で流だけが流れるように各種電源の状態を設
定することによって、帯電電流の測定が可能になる。
電流測定タイミングで、帯電電流が第2の目標電流と
一致するように、第2の電源手段の出力電圧を調整する
ことにより、該出力電圧と感光体の帯電電位との相関
を、温湿度,気圧,経時変化等に対して補償することが
できる。温湿度,気圧,経時変化等には急激な変化は生
じないので、第2の電源手段の目標出力電圧を検知した
後しばらくの間は、その電圧に基づいて、感光体の帯電
電位を正確に制御することができる。つまり、通常の記
録プロセスの実行中は、感光体に流れる電流の測定を必
要とすることなく、制御電極(グリッド)に印加する電
圧を調整するだけで、帯電電位の正確な制御ができる。
後述する実施例においては、更に次のように構成して
ある。
(A:請求項2) 電流測定タイミングの条件に、装置の電源投入時,一
定時間周期毎,及び記録系の一連の動作の終了時の少な
くとも1つの条件を含めてある。電源投入時には、定着
温度の立上り遅れのために、記録動作のできない無駄な
時間が存在するので、その時に電流測定タイミングを設
定すれば、無駄な時間を有効に利用できる。また、温湿
度,気圧,感光体特性を経時変化等々は、非常にゆっく
りした変化なので、例えば1日に数回程度の定期的な電
流測定及び調整で、正確な補償ができる。更にこのタイ
ミングを記録プロセスの終了時に同期させれば、記録系
の待機状態、即ち待ち時間を、電流測定タイミングとし
て有効に利用でき、電流測定のための特別な待ち時間の
発生が防止される。
(B:請求項3) 第1及び第2の電源手段を付勢して前記主電極と制御
電極に電力を供給する時には、先に第2の電源手段を付
勢し、その後で第1の電源手段を付勢する。
特に、各々の電源手段がデジタル制御系によって制御
される場合、各々の出力電圧(又は電流)の変化の応答
が比較的遅い。静電記録系のメインチャージャの場合、
グリッド(制御電圧)電位が低い時に主電極に高電圧を
印加すると、制御系の応答遅れにより主電極とグリッド
との間にアーク放電が生じれ恐れがある。しかし、第2
の電源手段を第1の電源手段より先に付勢することによ
り、アーク放電を発生を回避できる。
(C:請求項4) 第1の電源手段が消勢状態の時に第2の電源手段を付
勢状態にする時には、第2の電源手段の目標電圧を、第
1の電源手段が付勢状態の時よりも低い値に設定する。
静電記録系のメインチャージャの主電極と制御電極
(グリッド)に電力を供給する電源の場合、主電極の電
力のオン/オフに応じて、制御電極の電圧に変化が生じ
る。従って、制御電極の電圧をオンした後で主電極の電
力がオフからオンに切換わると、制御電極の電圧の目標
値との差が大きくなり、電圧が目標値に安定するまでに
時間がかかる。そこで、主電極の電力がオフの時の制御
電極の電圧を、予め、主電極の電力がオンの時よりも低
く設定しておくことにより、主電極の電力がオフからオ
ンに切換わった時に、制御電極の電圧の目標値との差を
小さくし、短時間で安定化させることができる。
(D:請求項5) 制御手段は、電流測定タイミングで、第1及び第2の
電源手段を付勢し、第2の電源手段の出力電圧の調整に
より前記電流検出手段の検出する電流が第2の目標電流
と一致した後、第1の電源手段の出力電流の調整とその
後の第2の電源手段の出力電圧の調整とを複数回繰り返
し、最終的な第2の電源手段の出力電圧を目標出力電圧
として検出する。
静電記録系のメインチャージャの主電極と制御電極
(グリッド)に電力を供給する電源の場合、主電極の電
流と制御電極の電圧とは相互に影響し合う。従って、制
御手段にマイクロコンピュータなどを用いて繰り返し処
理を行ない、主電極の電流と制御電極の電圧とを交互に
繰り返し調整することによって、より正確な目標出力電
を検出することができる。
(E:請求項6) 制御手段に、電流測定タイミングを指示する信号を通
す入力端子を設ける。これにより、例えば製造ラインや
修理部門において電源の出力調整を行なう場合に、必要
に応じて、いつでも電流測定とそれに伴なう調整を実施
することができる。
本発明の他の目的及び特徴は、以下の、図面を参照し
た実施例説明により明らかになろう。
[実施例] 第1図に、一形式の複写機の画像再生系の主要部の構
成を示す。
第1図を参照すると、感光体ドラムPCの周囲には、メ
インチャージャM,現像器B,転写チャージャT及び除電ラ
ンプQLが設けられている。この種の画像再生系において
は、まずメインチャージャMと感光体ドラムPCとの間の
コロナ放電によって感光体ドラムPCの表面が均一に高電
位に帯電する。帯電した感光体ドラムPCの表面に、原稿
像に対応する光を照射すると、PCの表面には、原稿像の
濃淡に対応した電位分布、即ち静電潜像が形成される。
この静電潜像は、現像器Bを通ると、電位分布に応じた
トナーの吸着によって、可視像を形成する。この可視像
に転写シートを重ねた状態で、それを転写チャージャT
の部分に通すと、可視像は転写シートに転写される。そ
の後、次の記録工程の準備のために、感光体ドラムPC上
の残留電荷は、除電ランプQLによって除電される。
メインチャージャMには、シャージワイヤ(主電極)
Wの他に、グリッド電極(制御電極)Gが備わってい
る。グリッド電極Gは、チャージワイヤWと感光体ドラ
ムPCとの間に配置されており、電極Gの電位を調整する
ことによって、チャージワイヤWから感光体ドラムPCに
流れるコロナ電流の大きさを調整することができる。
メインチャージャのチャージワイヤW,メインチャージ
ャのグリッド電極G,現像器Bのバイアス電極,及び転写
チャージャTのチャージワイヤには、それぞれ、高圧電
源HM,HG,HB及びHTが接続されている。後述するように、
高圧電源HM及びHTは定電流制御され、高圧電源HG及びHB
は定電圧制御される。
高圧電源HMの出力端子とアースGNDとの間には、それ
の出力に流れる電流を検出する電流検出回路Imが接続さ
れており、高圧電源HTの出力端子とアースとの間にも、
同様の電流検出回路Itが接続されている。また、高圧電
源HGの出力端子の並列に、それの出力電圧を検出するた
めの電圧検出回路Vgが接続されており、同様に高圧電源
HBの出力端子と並列に電圧検出回路Vbが接続されてい
る。更に、感光体ドラムPCとアースとの間には、感光体
ドラムPCに流れる電流を検出するために、電流検出回路
Idが接続されている。
この例では、4つの高圧電源HM,HG,HB及びHTは、1つ
のI/OコントローラIOCによって集中的にデジタル制御さ
れる。IOCの出力端子T0,T1,T2及びP0は、それぞれ、高
圧電源HM,HG,HB及びHTの制御端子に接続されている。ま
た、電流検出回路Im,高圧検出回路Vg,電圧検出回路Vb及
び電流検出回路Idの出力端子が、それぞれ、IOCのアナ
ログ入力端子A0,A1,A2及びA3に接続されている。
また、I/OコントローラIOCには、シリアル通信端子Rx
D及びTxDが備わっており、これらの端子は、複写機のプ
ロセス制御等様々な処理を行なう主制御ユニットMAINC
と接続されている。主制御ユニットMAINCとI/Oコントロ
ーラIOCは、必要に応じて互いに情報の伝達を行なう。
第2図に高圧電源HGと電圧検出回路Vgを含む回路の構
成を示し、愛3図に高圧電源HMと電流検出回路Imを含む
回路の構成を示し、第4図に高圧電源HTと電流検出回路
Itを含む回路の構成を示す。なお、高圧電源HBの電圧検
出回路Vbの構成は、第2図に示す回路の構成と同一にな
っている。
まず、第2図を参照して高圧電源HGについて説明す
る。端子1は所定の直流電源ラインに接続され、端子3
はアースに接続される。端子2と3の間には、I/Oコン
トローラIOCからパルス信号が印加される。このパルス
信号によってトランジスタQ1がスイッチングされ、トラ
ンスTR1の二次側巻線に高電圧のパルスが発生する。こ
の出力パルスは、ダイオードD1とコンデンサC1によって
整流及び平滑され、直流電圧に変換されて出力端子5−
6間に現われる。また出力電圧は、抵抗器R5,R6及びコ
ンデンサC3で構成される分圧回路(電圧検出回路:Vg)
によって比較的低い電圧に変換されて、端子4からI/O
コントローラIOCに、検出電圧として出力される。な
お、コンデンサC3は、検出電圧の波形を安定化するため
に設けてある。
次に、第3図を参照して高圧電源HMについて説明す
る。端子1は所定の直流電源ラインに接続され、端子3
はアースに接続される。端子2と3の間には、I/Oコン
トローラIOCからパルス信号が印加される。このパルス
信号によってトランジスタQ10がスイッチングされ、ト
ランスTR10の二次側巻線に高電圧のパルスが発生する。
この出力パルスは、ダイオードD10,D,11とコンデンサC1
0,C11で構成される倍電圧整流回路によって整流され、
直流電力に変換される。この直流電力は、抵抗器R12及
びR14を介して出力端子5,6に供給される。抵抗器R14
は、電流検出回路(Im)を構成しており、出力端子6に
流れる電流に対応する電圧をその端子間に出力し、その
電圧を端子4からI/OコントローラIOCにフィードバック
する。なお、ダイオードD12はトランジスタQ10の保護様
であり、抵抗器R12は出力電流制限用であり、抵抗器R13
は出力インピーダンス制限用である。
次に、第4図を参照して高圧電源HTについて説明す
る。端子1は所定の直流電源ラインに接続され、端子3
はアースに接続され、端子2はI/OコントローラIOCの出
力ポートに接続される。端子2が低レベルLになると、
トランジスタQ21がオンし、集積回路IC20に電源電圧が
供給される。集積回路IC20は、スイッチングレギュレー
タの機能を有している。集積回路IC20は、抵抗器R25と
コンデンサC21によって定まる周波数で発振し、パルス
信号をトランジスタQ20に印加する。それによってトラ
ンジスタQ20がスイッチングされ、トランスTR20の二次
側巻線に、高圧のパルス電圧が発生する。この電圧は、
ダイオードD21,D22とコンデンサC22,C23で構成される倍
電圧整流回路で整流され、直流電力に変換されて出力端
子4,5に出力される。また、出力端子5に流れる電流に
応じた電圧が抵抗器R29の端子間に発生し、その電圧が
集積回路IC20の入力端子にフィードバックされる。
集積回路IC20は、抵抗器R22,R23で構成される分圧器
が出力すると基準電圧と、抵抗器R29によって検出され
る電圧とが一致するように出力パルスのデューティを自
動的に調整する。従って、高圧電源HTは、予め定めた一
例の電流をその出力端子5に供給する。
第5図に、第1図のI/OコントローラIOCの具体的な構
成を示す。第5図を参照すると、この回路には、マイク
ロコンピュータIC30とプログラマブルタイマIC31が備わ
っている。マイクロコンピュータIC30のアナログ入力ポ
ートAN0,AN1,AN2及びAN3は、それぞれ、所定の信号処理
回路を介して、入力端子A0,A1,A2及びA3に接続されてい
る。つまり、電流検出回路Im,電圧検出回路Vg,電圧検出
回路Vb,及び電流検出回路Idが出力する信号に応じたア
ナログレベルが、マイクロコンピュータIC30に入力され
る。
また、マイクロコンピュータIC30は、プログラマブル
タイマIC31と接続されており、それの出力端子OUT0,OUT
1及びOUT2に現われるパルス信号を制御することができ
る。プログラマブルタイマIC31の出力端子OUT0,OUT1及
びOUT2に得られるパルス信号は、それぞれ、高圧電源H
M,HG及びHBに入力される。なお、プログラマブルタイマ
IC31の入力端子CLK0,CLK1及びCLK2には、パルス発生器I
C32の出力するクロックパルスが印加される。
第5図のマイクロコンピュータIC30の動作を、第6a
図,第6b図,第6c図,第6d図,第6e図,第6f図,第6g図
及び第6h図に示す。第6a図がメインルーチン、第6b図が
データ受信時に発生する割込み要求に対する割込みサー
ビスルーチン、第6c図が内部タイマがタイムオーバする
時に発生する割込み要求に対する割込みサービスルーチ
ン、第6e図,第6f図,第6g図及び第6h図は第6a図中に示
す各サブルーチンの内容、第6d図は第6f図,第6g図及び
第6h図に示すサブルーチン「PI演算」の内容である。
電源がオンすると、第6a図に示すように、まず初期設
定の処理を行ない、その後で、D電流制御,MG出力制御,
B出力制御,及びT出力制御の各サブルーチンを繰り返
し実行する。初期設定のステップにおいては、マイクロ
コンピュータ内部のシリアル通信回路,内部のタイマ,
外部のプログラマブルタイマ(IC31),内部の割込み回
路等々の各種のモード設定や、内部メモリ(RAM)のデ
ータクリアを実行する。
また、初期設定が終了すると、主制御ユニットMAINC
との通信が可能になり、データを受信する毎に割込み要
求が発生し、第6b図の処理をメインルーチンとは別に割
込みで実行する。この処理においては、受信したデータ
を、内部メモリの所定の領域にストアする。マイクロコ
ンピュータIC30の扱うデータのうち、受信データによっ
て更新されるものは次の通りである。
メモリ0:グリッド(G)電圧基準値 メモリ1:メイン(M)電流目標値 メモリ2:ドラム(D)電流目標値 メモリ3:バイアス(B)電圧目標値 GSET:Gセットフラグ TON:転写オンフラグ なおデータ受信の際にエラーを検知した場合には、所
定のエラー処理を実行することによって、主制御ユニッ
トMAINCにデータの再送を要求する。
第6f図を参照して「D電流制御」サブルーチンを説明
する。この処理では、ステップ1で、フラグGSETの状態
をチェックする。GSETが1でない場合には、何もせずに
メインルーチンに戻る。GSETが1にセットされている
と、ステップ2以降の処理を実行する。
なお、フラグGSETは、マイクロコンピュータIC30の電
源がオンした直後に実行する初期設定処理(第6a図)の
中で1にセットされ、また主制御ユニットMAINCらその
フラグをセットする情報が送られた場合にセットされ
る。主制御ユニットMAINCは、この例では、内部タイマ
によって時間を計時し、1時間毎にフラグGSETを1にセ
ットする。但し、複写機が動作状態の時は、それが終了
して装置が待機状態になるまで待った後でGSETを1にセ
ットする。また、主制御ユニットMAINCは、第1図に示
すスイッチSWの状態を監視し、それがオンしたのを検知
した場合には、コピー動作を禁止状態に設定した後で、
フラグGSETを1にセットする。
ステップ2ではフラグGSETをクリアし、ステップ3で
はG電圧基準値を目標値のレジスタにストアする。この
G電圧基準値は、予め計算により得られるものであり、
高圧電源HMのオン時において高圧電源HGの出力電圧とす
べき目標値に、HMのオン/オフによるHG出力電圧の変動
分の影響を加味したHMオフ時の値であり、HMオン時の目
標値よりも低めに設定されている。
ステップ4では、電圧検出回路Vgによって検出される
グリッド電圧をサンプリングし、それをA/D変換した結
果を測定値のレジスタにストアする。
ステップ5では、ステップ3の目標値のステップ4の
測定値に基づいて、PI演算(第6d図)を実行し、次のス
テップ6では、ステップ5の結果をグリッド電源制御レ
ジスタGPWにストアし、その内容に従って、出力端子T1
に出力するパルスのデューティを調整する。
ステップ4,5及び6の処理は、予め定めた回数(KG)
だけ繰り返される。つまり、これらの処理をKG回繰り返
すまでは、ステップ6からステップ7を通り、ステップ
4に戻る。
これらの処理によって、電圧検出回路Vgによって検出
される電圧が、G電圧基準値と一致するように、高圧電
源HGに印加するパルスが制御される。なお、ステップ2
〜7の処理を実行している間は、出力端子T0にはパルス
が出力されず、高圧電源HMの出力はオフになっている。
ステップ8では、M電流目標値を目標値のレジスタに
ストアする。続くステップ9では、電流検出回路Imの出
力する信号をサンプリングし、それをA/D変換した結果
を、測定値のレジスタにストアする。
ステップ10では、ステップ8の目標値のステップ9の
測定値に基づいて、PI演算(第6d図)を実行し、次のス
テップ11では、ステップ10の結果をメイン電源制御レジ
スタMPWにストアし、その内容に従って、出力端子T0に
出力するパルスのデューティを調整する。
ステップ9,10及び11の処理は、予め定めた回数(KM)
だけ繰り返される。つまり、これらの処理をKM回繰り返
すまでは、ステップ11からステップ12を通り、ステップ
9に戻る。
これらの処理によって、電流検出回路Imによって検出
される電流が、M電流目標値と一致するように、高圧電
源HMに印加するパルスが制御される。
なお、ステップ1からステップ2に進む時には、高圧
電源HM,HG,HB及びHTは全てオフになっており、ステップ
6を1回でも実行した後はHGの出力がオンし、ステップ
11を1回でも実行した後は、HGとHMの両者がオン状態に
なる。高圧電源HMがオフからオン状態に切換ると、高圧
電源HGの出力に変動が生じるが、HGの制御に利用される
G電圧基準値は、HMがオンしている時のG電圧の目標値
をHMオフ時の値に換算したものであるので、HMがオンし
た時に、HGの出力電圧は、予め定められるG電圧目標値
とほぼ一致する。
ステップ13では、D電流目標値を目標値のレジスタに
ストアする。続くステップ14では、電流検出回路Idの出
力する信号をサンプリングし、それをA/D変換した結果
を、測定値のレジスタにストアする。
ステップ15では、その時のグリッド電源制御レジスタ
GPWの値を結果のレジスタにストアし、続くステップ16
では、ステップ13の目標値とステップ1の測定値とGPW
がストアされた結果のレジスタの内容に基づいて、PI演
算(第6d図)を実行し、次のステップ17では、ステップ
16の結果をグリッド電源制御レジスタGPWにストアし、
その内容に従って、出力端子T0に出力するパルスのデュ
ーティを調整する。
つまり、ステップ13〜17を実行することにより、メイ
ンチャージャMから感光体ドラムPCに流れる電流が、そ
れの目標値に近づく方向に、高圧電源HGに印加するパル
スのデューティが調整される。
ステップ18では、M電流目標値を目標値のレジスタに
ストアする。続くステップ19では、電流検出回路Imの出
力する信号をサンプリングし、それをA/D変換した結果
を、測定値のレジスタにストアする。
次のステップ20では、その時点でのメイン電源制御レ
ジスタMPWの値を、結果のレジスタにストアし、続くス
テップ21では、ステップ8の目標値とステップ9の測定
値及び結果のレジスタの値に基づいて、PI演算(第6d
図)を実行し、次のステップ22では、ステップ21の結果
をメイン電流制御レジスタMPWにストアし、その内容に
従って、出力端子T0に出力するパルスのデューティを調
整する。
つまり、ステップ18〜22を実行することにより、高圧
電源HMからメインチャージャMに流れる電流が、それの
目標値に近づく方向に、高圧電源HMに印加するパルスの
デューティが調整される。
ステップ13〜22の一連の処理は、予め定めた回数(K
D)だけ繰り返される。つまりこれらの処理をKD回繰り
返すまでは、ステップ22から23を通り、ステップ13に戻
る。
メインチャージャMから感光体ドラムPCに流れる電流
とグリッドGの電圧とは相互に影響し合うので、一方を
調整すると他方の出力が変化するが、ステップ13〜22の
処理を繰り返し実行することにより、調整による両者の
変動が徐々に小さくなり、両方共に目標値に収束する。
ステップ24では、電圧検出回路VGで検出されるグリッ
ド電圧をサンプリングし、それをA/D変換した結果を、
G電圧目標値を保持するレジスタにストアする。続くス
テップ25では、メイン電源制御レジスタMPWに1をスト
アし、ステップ26では、グリッド電源制御レジスタGPW
に1をストアする。
次に、第6g図を参照して「MG出力制御」サブルーチン
について説明する。この処理では、ステップ31で、フラ
グMCALの状態のチェックする。フラグMCALが1でない場
合には、何もせずにメインルーチンに戻り、MCALが1に
セットされていると、ステップ32以降の処理を実行す
る。
フラグMCALは、第6c図の処理において1にセットされ
る。この処理は、定期的に発生する内部タイマ割込要求
に応答して実行されるので、フラグMCALは、定期的に1
にセットされ、その度に第6g図においてステップ32以降
の処理が実行される。
ステップ32ではフラグMCALを0にクリアする。
ステップ33では、M電流目標値を目標値のレジスタに
ストアし、続くステップ34では、電流検出回路Imの出力
する信号をサンプリングし、それをA/D変換した結果
を、測定値のレジスタにストアする。
次のステップ35では、その時点でのメイン電源制御レ
ジスタMPWの値を、結果のレジスタにストアし、続くス
テップ36では、ステップ33の目標値とステップ34の測定
値及び結果のレジスタの値に基づいて、PI演算(第6d
図)を実行し、次のステップ37では、ステップ36の結果
をメイン電源制御レジスタMPWにストアし、その内容に
従って、出力端子T0に出力するパルスのデューティを調
整する。
つまり、ステップ32〜37を実行することにより、高圧
電源HMの出力に流れる電流が、M電流目標値に近づくよ
うに(維持されるように)制御される。
ステップ38では、第6f図のステップ24で得られたG電
圧目標値を目標値のレジスタにストアし、続くステップ
39では、電圧検出回路Vgが出力する信号をサンプリング
しそれをA/D変換した値を、測定値のレジスタにストア
する。次のステップ40では、その時点でのグリッド電源
制御レジスタGPWの値を、結果のレジスタにストアし、
続くステップ41では、ステップ38の目標値とステップ39
の測定値及び結果のレジスタの値に基づいて、PI演算
(第6d図)を実行し、次のステップ42では、ステップ41
の結果をグリッド電源制御レジスタGPWにストアし、そ
の内容に従って、出力端子T1に出力するパルスのデュー
ティを調整する。
つまり、ステップ38〜42を実行することにより、グリ
ッドGに印加される電圧が、G電圧目標値に近づくよう
に(維持されるように)制御される。
なお、第6c図のタイマ割込処理は5m sec毎に実行され
るので、第6g図の処理によるメイン電流制御及びグリッ
ド電圧制御も5m sec毎に実行される。
第6h図に示す処理は、現像器Bのバイアス電極に印加
する電圧を目標値に維持するための処理であり、基本的
な内容は第6g図のグリッド電圧の制御と同様であるので
その節明は省略する。
第6e図に示す処理は、転写用の高圧電源HTの制御に関
するものであり、この処理では単に、フラグTONがセッ
トされている時には、出力ポートP0に0(低レベルL)
を出力し、TONがクリアされている時には出力ポートP0
に1(高レベルH)を出力する。つまり、TONの状態に
応じて高圧電源HTをオン/オフする。
なお、この実施例の高圧電源の基本的なデジタル制御
の内容については、特開昭60−15351号公報によって公
知になった技術を利用しているので、基本的な制御につ
いての説明は省略する。
[効果] 以上のとおり本発明によれば、主電極(W)から電荷
担持体(PC)に流れる電流の測定によって、制御電極
(G)の電圧と電荷担持体の帯電電圧との相関のずれを
補償するので、通常の動作時は、制御電極の電圧を制御
するだけで、温湿度,気圧,特性の径時変化等々の悪影
響を受けることなく、帯電電位を正確に制御することが
できる。しかも、温度センサ,湿度センサ,気圧センサ
等々やそれに付随する回路のような高価な装置は不要で
あり、安価な装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、一実施例の装置における主要部の構成を示す
ブロック図である。 第2図,第3図及び第4図は、それぞれ第1図に示す高
圧電源HG,HM及びHTの構成を示す電気回路図である。 第5図は、第1図のI/OコントローラIOCの詳細な構成を
示すブロック図である。 第6a図,第6b図,第6c図,第6d図,第6e図,第6f図,第
6g図及び第6h図は、第5図のマイクロコンピュータIC30
の動作を示すフローチャートである。 PC:感光体ドラム(電荷担持体) M:メインチャージャ W:チャージワイヤ(主電極) G:グリッド電極(制御電極) B:現像器、T:転写チャージャ QL:除電ランプ HM,HG,HB,HT:高圧電源 HM:(第1の電源手段)、HG:(第2の電源手段) Im,Id,It:電流検出回路 Id:(電流検出手段)、Vg,Vb:電圧検出回路 IOC:I/Oコントローラ MAINC:主制御ユニット、IOC,MAINC:(制御手段) IC30:マイクロコンピュータ IC31:プログラマブルタイマ SW:スイッチ

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電荷担持体; 前記電荷担持体の表面に対向する位置に配置された主電
    極; 前記主電極に接続され、第1の目標電流に応じた電流を
    供給する第1の電源手段; 前記主電極と電荷担持体との間に配置された制御電極; 前記制御電極に接続され、目標電圧に応じた電圧を供給
    する第2の電源手段; 前記電荷担持体に流れる電流を検出する電流検出手段;
    及び 予め定めた電流測定タイミングで、前記第1及び第2の
    電源手段を付勢し、前記電流検出手段の検出する電流を
    監視しながら第2の電源手段の出力電圧を調整し、電流
    検出手段の検出する電流が第2の目標電流と実質上一致
    している状態における第2の電源手段の出力電圧を目標
    出力電圧として検知し、その後の付勢タイミングでは、
    第2の電源手段の出力電圧が前記目標出力電圧に近づく
    方向に、第2の電源手段の状態を自動的に調整する、制
    御手段; を備える静電記録系の電源装置。
  2. 【請求項2】前記電流測定タイミングが、装置の電源投
    入時,一定時間周期毎,及び記録系の一連の動作の終了
    時の少なくとも1つを含む、前記請求項1記載の静電記
    録系の電源装置。
  3. 【請求項3】前記制御手段は、前記第1及び第2の電源
    手段を付勢して前記主電極及び制御電極に電力を供給す
    る時には、先に第2の電源手段を付勢しその後で第1の
    電源手段を付勢する、前記請求項1記載の静電記録系の
    電源装置。
  4. 【請求項4】前記制御手段は、第1の電源手段が消勢状
    態の時に第2の電源手段を付勢状態にする時には、第2
    の電源手段の目標電圧を、第1の電源手段が付勢状態の
    時よりも低い値に設定する、前記請求項3記載の静電記
    録系の電源装置。
  5. 【請求項5】前記制御手段は、電流測定タイミングで、
    前記第1及び第2の電源手段を付勢し、第2の電源手段
    の出力電圧の調整により前記電流検出手段の検出する電
    流が第2の目標電流と一致した後、第1の電源手段の出
    力電流の調整とその後の第2の電源手段の出力電圧の調
    整とを複数回繰り返し、最終的な第2の電源手段の出力
    電圧を目標出力電圧として検出する、前記請求項1記載
    の静電記録系の電源装置。
  6. 【請求項6】前記制御手段は、前記電流測定タイミング
    を指示する信号を通す入力端子を備える、前記請求項1
    記載の静電記録系の電源装置。
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