JP2828610B2 - 内装パネル材の構造とその施工方法 - Google Patents

内装パネル材の構造とその施工方法

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JP2828610B2
JP2828610B2 JP7171082A JP17108295A JP2828610B2 JP 2828610 B2 JP2828610 B2 JP 2828610B2 JP 7171082 A JP7171082 A JP 7171082A JP 17108295 A JP17108295 A JP 17108295A JP 2828610 B2 JP2828610 B2 JP 2828610B2
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孝勝 松本
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YUNITETSUKU KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数枚のパネル板を一
方向に密接させて建物内面を構成させる内装パネル材の
構造とその施工方法に関するものであり、特に建物内面
における出隅部分と入隅部分における施工方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、飲食店の厨房や食品加工場など
の壁面や天井面などは、防火性,防水性,耐腐食性が良
好であるとともに、衛生的に保てるように容易に清掃が
可能となるような表面材にて形成される。
【0003】従来、このような壁面や天井面を形成する
表面材、すなわち内装材は、ステンレス鋼板にて構成さ
れ仕上げられていることが多い。
【0004】このような材質の内装材では、例えばステ
ンレス鋼板の内装を施す厨房を有した飲食店などを建築
施工する場合では、まず建築業者が建物の躯体を施工し
て、建物内面の下地を形成させた後、板金加工業者が厨
房となる建物の内部にて採寸を行い、建築現場にて平板
状のステンレス鋼板の切断,折り曲げ,また必要であれ
ば溶接などの作業を行い、建物の下地へのクギや接着剤
による張り付け作業を行うようになっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、建物の
建築施工では、その建築工程において複数の職種にて進
行されるため、最終仕上げ段階となるステンレス鋼板に
よる上述した従来の内装施工では、この施工を行う板金
加工業者が他の工程に合わせて施工を行うこととなり、
また、このステンレス鋼板による内装工事は、建物の下
地が完成するまで、実際の寸法が判らず、建築現場にお
いての作業であることから、建物全体の施工作業が効率
よく進まず、また、施工作業が非常に煩雑であることか
らも施工期間が長くなる欠点を有している。
【0006】また、このステンレス鋼板にて行われる内
装工事は、他の建築業者が施工できるものではなく、こ
のステンレス鋼板を扱う専門業種である板金加工業者の
みが施工できる特殊なものであり、かつ専門職人が減少
していることから、この内装工事をスムーズに進めるこ
とが困難となり、建物の工期が遅延されるという欠点が
あった。
【0007】このようなことから、内装材をステンレス
鋼板からタイルによる仕上げやモルタルに塗装を施す仕
上げ,ボードを張り付けた後に塗装を施す仕上げなどに
変え、施工させる例が一般的となっているが、これらの
内装材による仕上げおいても施工作業が専門の業者が行
うこととなり、また作業性が煩雑であることから、容易
に内装工事を完成でき、かつ上述した防水性,耐腐食
性,不燃性を有し衛生性が保てる内装材が望まれてい
た。
【0008】そこで本発明は、上記問題点を解消するた
めに、建物に対して容易に内装施工を行うことができる
とともに、簡素な構造で意匠性のよい内装パネル材の構
造と建物への施工方法、特に建物内装における出隅部分
と入隅部分の施工方法を提供することを目的としてい
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】次に、上記の目的を達成
するための手段を、実施例に対応する図面を参照して説
明する。この発明の内装パネル材の構造は、不燃性金属
板よりなる方形状の板体本体3の一方向の対向辺に、裏
面3a方向に折曲形成されるフランジ4,5がそれぞれ
突設されるとともに、前記各フランジ4,5の一方およ
びまたは両方の先端縁が外方向に折曲されて固定片6,
7,9が形成され、かつ前記フランジ4,5間に位置す
る前記板体本体3の裏面3aに不燃性板材8が固着され
てなり、前記固定片6,7,9にて建物の下地面Gに固
定されるパネル板2と、前記パネル板2の板体本体3と
同材質で、断面略コ字型の長尺材よりなり、複数枚の前
記パネル板2を一方向に密接させて並列させ、建物内の
下地面Gを覆い内壁面を構成する前記各パネル板2のフ
ランジ4,5及び固定片6,7,9にて構成される継ぎ
目目地19内に表側から挿入され、前記固定片6,7,
9を隠蔽し目地19を覆う目地材10とを備えたパネル
材の構造であって、前記パネル板2におけるいずれか一
方の辺部2cを該辺部2cと平行に切断して形成される
新たな辺部2Ccの切断面2dを覆う被覆片22と、該
被覆片22に接続され前記新たな辺部2Ccの板体本体
表面3bに固定される固着片23と、該固着片23に接
続され該パネル板2Cの板体本体表面3bより突出して
前記切断面2dに対して突き合わされる他のパネル板2
の板体本体3の表面3bに固着される連結片24とで断
面略Z字状に形成されている入隅部材21を具備するこ
とを特徴としている。
【0010】また、この発明の内装パネル材の施工方法
は、不燃性金属板よりなる方形状の板体本体3の一方向
の対向辺に、裏面3a方向に折曲形成されるフランジ
4,5がそれぞれ突設されるとともに、前記各フランジ
4,5の一方およびまたは両方の先端縁を外方向に折曲
して固定片6,7,9が形成され、前記フランジ4,5
間に位置する前記板体本体3の裏面3aに不燃性板材8
が固着されてなるパネル板2を、建物内面の下地面Gに
沿わせ、一方向に並列させるとともに、各パネル板2の
固定片6,7,9をネジ釘などの固定手段20にて前記
建物下地面Gに固定し、前記パネル板2の板体本体3と
同材質で、断面略コ字型の長尺材よりなる目地材10
を、前記パネル板2のフランジ4,5及び固定片6,
7,9にて構成される継ぎ目目地19内に表側から挿入
して、前記固定片6,7,9を隠蔽し目地を覆い、前記
建物の下地面Gを覆って内壁面を構成させる内装パネル
材の施工方法であって、出隅部材11の断面コ字状の受
容部16を前記パネル板2(2B)の固定片9のない辺
部2cに覆わせ該辺部2cに固定させて、該受容部16
の一方の端縁に外方向に延設されるフランジ片15を前
記パネル板2(2B)の裏面2bより突出させ、前記建
物内の出隅下地面G1,G2の一方の下地面G1に前記
パネル板2(2B)の裏面2bを沿わせるとともに、前
記フランジ片15を前記出隅下地面の他方の下地面G2
に沿わせ、該他方の下地面G2に沿う他のパネル板2の
固定片6(7)と前記フランジ片15とを重合させ、該
重合部分を固定手段20にて前記他方の下地面G2に固
定したのち、前記出隅部材11の受容部16外側と前記
他のパネル板2のフランジ4(5)との間に形成される
目地19内に前記目地材10を挿入して、前記建物内の
出隅部Oを構成させることを特徴としている。
【0011】さらに、この発明の内装パネル材の施工方
法は、不燃性金属板よりなる方形状の板体本体3の一方
向の対向辺に、裏面3a方向に折曲形成されるフランジ
4,5がそれぞれ突設されるとともに、前記各フランジ
4,5の一方およびまたは両方の先端縁を外方向に折曲
して固定片6,7,9が形成され、前記フランジ4,5
間に位置する前記板体本体3の裏面3aに不燃性板材8
が固着されてなるパネル板2を、建物内面の下地面Gに
沿わせ、一方向に並列させるとともに、各パネル板2の
固定片6,7,9をネジ釘などの固定手段20にて前記
建物下地面Gに固定し、前記パネル板2の板体本体3と
同材質で、断面略コ字型の長尺材よりなる目地材10
を、前記パネル板2のフランジ4,5及び固定片6,
7,9にて構成される継ぎ目目地19内に表側から挿入
して、前記固定片6,7,9を隠蔽し目地を覆い、前記
建物の下地面Gを覆って内壁面を構成させる内装パネル
材の施工方法であって、前記パネル板2のいずれか一方
の辺部2cを該辺部2cと平行に切断し新たな辺部2C
cを形成させ、該新たな辺部2Ccの切断面2dを入隅
部材21の被覆片22にて覆うとともに、該入隅部材2
1の固着片23を前記新たな辺部2Ccの板体本体表面
3bに固定させ、連結片24を前記板体本体表面3bに
突出させて、前記建物内の入隅下地面の一方の下地面G
1に該パネル板2(2C)の裏面2bを沿わせるととも
に、前記入隅部材21の被覆片22を前記入隅下地面の
入隅角部Iaに当接させて該パネル板2Cを該入隅下地
面G1に固定したのち、前記入隅下地面の他方の下地面
G2に、他のパネル板2Bを沿わせるとともに、固定片
9のない一方の辺部2cの板体本体表面3bを前記入隅
部材21の連結片24に固着して、該他のパネル板2B
を前記他方の下地面G2に固定させ、該他のパネル板2
(2B)と前記パネル板2(2C)とを突き合わせて前
記建物内の入隅部Iを構成させることを特徴としてい
る。
【0012】
【作用】対向辺の両方に固定片が形成されているパネル
板2は、建物内面の下地面Gに沿わされ、左右方向とな
る一方向に並列されるとともに、隣接する複数の各パネ
ル板2の固定片6,7同士を重合させる。重合された各
固定片6,7は、固定手段20にて建物の下地面Gに固
定される。次に、固定片6,7の位置である隣接する両
パネル板2の対向する各フランジ4,5間の継ぎ目目地
19内に表側から断面略コ字型の目地材10を挿入し、
この目地19を覆う。そして、順次建物内面に対して、
パネル板2の固定、及び目地材10の挿入の施工を行
い、建物内面を内装パネル材にて構成させる。
【0013】この建物に対する施工において、建物内面
の下地面Gに出隅部Oがある場合は、出隅部材11を使
用して、この出隅部材11の断面コ字状の受容部16を
パネル板2Bの固定片9のない辺部2cに覆わせ該辺部
2cに固定させて、該受容部16に延設されるフランジ
片15を前記パネル板2Bの裏面2bより突出させ、前
記建物内の出隅下地面の一方の下地面G1に前記パネル
板2Bの裏面2bを沿わせるとともに、前記フランジ片
15を前記出隅下地面の他方の下地面G2に沿わせる。
そして、この他方の下地面G2に沿う他のパネル板2の
固定片6(7)と前記フランジ片15とを重合させて、
この重合部分を固定手段20にて前記他方の下地面G2
に固定したのち、前記出隅部材11の受容部16外側と
前記他のパネル板2のフランジ4(5)との間に形成さ
れる目地19内に前記目地材10を挿入して、前記建物
内の出隅部Oを構成させる。
【0014】また、建物内面の下地面Gに入隅部Iがあ
る場合では、入隅部材21を使用するとともに、パネル
板2のいずれか一方の辺部2cを該辺部2cと平行に切
断し新たな辺部2Ccを形成させる。そして、この新た
な辺部2Ccの切断面2dを入隅部材21の被覆片22
にて覆うとともに、固着片23を新たな辺部2Ccの板
体本体表面3bに固定させ、連結片24を前記板体本体
表面3bに突出させて、前記建物内の入隅下地面の一方
の下地面G1に該パネル板2Cの裏面2bを沿わせる。
また、入隅部材21の被覆片22を入隅下地面の入隅角
部Iaに当接させてこのパネル板2Cを入隅下地面G1
に固定したのち、前記入隅下地面の他方の下地面G2
に、他のパネル板2Bを沿わせるとともに、固定片9の
ない一方の辺部2cの板体本体表面3bを前記入隅部材
21の連結片24に固着して、この他のパネル板2Bを
前記他方の下地面G2に固定させ、他のパネル板2Bと
前記パネル板2Cとを突き合わせて前記建物内の入隅部
Iを構成させる。
【0015】
【実施例】本実施例の内装パネル材の構造1は、パネル
板2と、目地材10と、出隅部材11と、入隅部材21
とで大略構成されている。
【0016】本実施例のパネル板2は、2種類で構成さ
れている。
【0017】まず、第1のパネル板2Aは、図1及び図
2に示すように、方形状に形成された不燃性金属板、本
実施例では上下方向に長尺な略短冊状で厚さ0.4mm
のステンレス鋼板よりなる板体本体3の左右幅方向とな
る一方向の対向する各辺に、板体本体3の裏面3a側方
向に直角に折曲形成されるフランジ4,5がそれぞれ突
設されている。
【0018】これら各フランジ4,5の先端縁は、外方
向に直角に折曲形成されて、板体本体3の板面と平行と
なる固定片6,7がそれぞれ鐔状に形成されている。
【0019】また、第2のパネル板2Bは、図3に示す
ように、前記第1のパネル板2Aと同様に、方形状に形
成された上下方向に長尺な略短冊状で厚さ0.4mmの
不燃性のステンレス鋼板よりなる板体本体3の左右幅方
向となる一方向の対向する各辺に、板体本体3の裏面3
a側方向に直角に折曲形成されるフランジ4,5がそれ
ぞれ突設されており、これら各フランジ4,5のいずれ
か一方の先端縁に、外方向に直角に折曲形成されて、板
体本体3の板面と平行となる固定片9が鐔状に形成さ
れ、すなわち、他方のフランジ先端縁は固定片のない辺
部2cとなる。
【0020】そして、これらパネル板2A,2Bは、板
体本体3の裏面3aに不燃性板材8が固着されている。
この不燃性板材8は、本実施例では、断熱性,不燃性,
寸法安定性等が良好な石膏ボードよりなる板材とされて
おり、板体本体3の裏面3aに対し、複数カ所、本実施
例ではフランジ4,5に平行となる所定間隔毎の縦方向
の複数線(図示せず)上を接着剤にて互いに接着固定し
て略層状に形成されている。
【0021】なお、この不燃性板材8は、本実施例では
厚さが12.5mmに設定され、板体本体3の左右両縁
のフランジ4,5の長さと略同等に設定され、これらフ
ランジ4,5間に位置して固定されるようになってい
る。
【0022】また、上記2種類のパネル板2A,2B以
外に、図12に示すように、上記各パネル板の一方の辺
部を、この辺部と平行に縦に切断して、新たな辺部2C
cを形成させたパネル板2Cも用いられる。この切断形
成されるパネル板2Cは、予め設定された幅長に形成さ
れる上記各パネル板2(2A,2B)が適合しない場合
に用いられる。
【0023】次に目地材10は、図1及び図4に示すよ
うに、パネル板2の板体本体3と同材質の厚さ0.4m
mのステンレス鋼板よりなり、断面略コ字型の長尺材と
されている。
【0024】この目地材10は、前述したパネル板2を
並設した際の隣接して対向する各フランジ4,5の間隙
である継ぎ目目地19内に挿入され(図8参照)、この
目地19を覆うようになっており、挿着された状態にお
いて、各パネル板2の表面2aと略面一となるようにな
っている。
【0025】なお、本実施例の目地材10には、内側に
パッキン18が設けられる。このパッキン18は、弾力
性を有した例えばエチレン−プロピレン−ジエンゴム
(EPDM)などのゴム材質よりなり、図5に示すよう
に、中央に中空部が形成されるとともに、両側に複数の
突条18aが形成された断面形状とされ、短尺な略ブロ
ック状、若しくはこの断面形状が連続する長尺材に形成
されている。そして、ブロック状のパッキン18の場合
は、前記長尺な目地材10の長手方向の所定間隔毎、本
実施例では約90cm間隔に、突条18aを圧縮させて
嵌入され、長尺に形成されるパッキンの場合は、目地材
10の長手方向に全通して嵌入される。なお、この長尺
なパッキンの場合は、目地材10の両側面を長手方向に
連続して押し広げようとするので、目地19に挿着され
た状態で対向するフランジ4,5と密着するようにな
り、後処理としてのコーキング剤の塗布が不要となる。
【0026】次に、本発明の内装パネル材の構造にて用
いられる出隅部材11は、前記パネル板2を並列して連
結させる際に、建物における室内の内面形状において、
突出している柱部、すなわち出隅部Oに対応させるため
に用いられ、前記目地材10と同様に、パネル板2の板
体本体3と同材質の厚さ0.4mmのステンレス鋼板よ
りなり、図6に示すように、一対の固定フランジ12,
14と底板部13とで断面コ字状に形成される受容部1
6と、この受容部16の開放側の他方の固定フランジ1
4の一端縁14aにこの他方の固定フランジ14に対し
て直角に外方へ延出形成されたフランジ片15とを有し
た断面形状とされた長尺材である。
【0027】そして、この出隅部材11は、前述した第
2のパネル板2Bの、固定片9が形成されていない辺部
2cを覆うように受容部16が嵌合されるとともに、フ
ランジ辺がこのパネル板2Bの裏面に突出するように接
続される(図13参照)。なお、図6に示すように、受
容部16の開放側の一方の固定フランジ12の端縁12
aは、内方向に折り返されるように折曲形成されてい
る。
【0028】次に、入隅部材21は、前記パネル板2を
並列して連結させる際に、建物における室内の内面形状
において、室内の隅部などの入隅部Iに対応させるため
に用いられる部材であるとともに、この入隅部Iにおい
て、定幅に形成される前記パネル板2を縦方向に切断し
て所望の幅長のパネル板2Cを構成し、このパネル板2
Cにて入隅部Iを対応させる場合に用いられる部材であ
る。
【0029】この入隅部材21は、前記目地材10と同
様に、パネル板2の板体本体3と同材質の厚さ0.4m
mのステンレス鋼板よりなり、被覆片22と、固着片2
3と、連結片24とがそれぞれ接続されて、図7に示す
ように、断面略Z字状に形成された長尺材である。
【0030】被覆片22は、所望の幅長に切断された前
記パネル板2Cの新たな辺部2Ccの切断面2dを覆
い、固着片23は、この新たな辺部2Ccの板体本体表
面3bに固定され、また、連結片24は、このパネル板
2Cの板体表面3bより突出して切断面2dに対して突
き合わされる他のパネル板2’の板体本体3’の表面に
固着されるようになっている(図12参照)。なお、図
7に示すように連結片24の先端縁は折り返されるよう
に折曲形成されており、また、互いの固定の手段として
は、コーキング材による接着にて行われる。
【0031】次に、上述した構成の内装パネル材の構造
1による内装施工手順について説明する。なお、この内
装パネル材1を構成するパネル板2は、上述したように
左右両辺にそれぞれ固定片6,7を有する第1のパネル
板2Aと、一方のみに固定片9を有する第2のパネル板
2Bとが用意され、平面の連続する下地壁面Gにおいて
は第1のパネル板2Aを用い、出隅部O,入隅部Iの下
地壁面Gにおいては、第1,第2のパネル板2A,2B
をそれぞれ選択して施工を行う。
【0032】そして、本実施例では、各パネル板2A,
2B共に上下方向である高さ寸法が、1500mm,2
000mm,2730mm、とされ、また第1のパネル
板2Aにおいては、左右方向である幅方向の寸法が、両
縁の固定片6,7の延出長さがそれぞれ15mmとされ
て、これら固定片6,7を含む全幅を300mm,47
0mm,600mm,900mmとそれぞれに設定され
て予め取り揃えられ、これらの寸法以外であれば、必要
な寸法が製作可能となっている。
【0033】また、このパネル板2の表面2aは、ステ
ンレス鋼板であるが、その表面の仕上げ状態は、鏡面仕
上げや研磨目のあるヘアライン(HL)仕上げ、ダル仕
上げよりやや艶のあるNo.2B仕上げ,150〜18
0番の研磨目のあるNo.4仕上げ,光輝のあるBA仕
上げなどが選択可能となっている。
【0034】まず、室内壁面における建物内面としての
下地面Gの施工が終了した建物に対し、前述した各種幅
長及び各種高さのパネル板2(第1のパネル板2A)を
選択し、この下地壁面Gに沿わせて立てかける(図1参
照)。
【0035】次に、このパネル板2に、隣接させる次の
パネル板2’を並列させて立てかけるとともに、この隣
接するパネル板2’の固定片6’(7’)を既に下地壁
面Gに接触している固定片7(6)に重合させ、重合さ
れた各固定片7,6’(6,7’)を固定手段としての
ネジ釘20にて下地壁面Gへ固定する(図8中右方参
照)。なお、このネジ釘20が打たれる位置は、下地壁
面Gにおける水平な受桟Fの位置とされる。
【0036】次に、固定された固定片7,6’(6,
7’)と両パネル2,2’の対向するフランジ5,4’
(4,5’)との3面で形成される凹溝状の継ぎ目目地
19内に、表側から目地材10が挿入される。
【0037】この目地材10には、長手方向の約90c
m間隔に、パッキン18が圧入されており、開放側両縁
がやや拡がっているので、この目地材はやや縮幅して目
地19内に挿着される。目地19内では、パッキン18
の反発力にて目地材10の開放側両縁がやや拡がり、目
地19内に取り付けられる。
【0038】なお、パッキン18は、ネジ釘20の位置
を避けて取り付けられるようになっており、パッキン1
8の裏面に貼着された両面テープ17にて、目地材10
を目地19内に取り付ける際に、目地19底部となる固
定片6,7の表面に接着される。
【0039】そして、この目地材10は、図9に示すよ
うに、その取り付け高さが、両側に位置する各パネル板
2の表面と略面一となり、目地19は被覆される。
【0040】そして、順次パネル板2,2’を並列させ
ながら、重合する固定片7,6’(6,7’)同士をネ
ジ釘20で固定し、目地19内へ目地材10の挿着の各
作業を繰り返し、室内の下地壁面Gをパネル板2,2’
及び目地材10にて覆わせる。
【0041】次に、室内の入隅部Iにおいての施工手順
について説明する。通常、この入隅部Iにおいては、上
記各パネル板2A,2Bを、入隅部Iの形状に応じて組
み合わせて対応させるが、この入隅部Iにおいて、予め
設定された幅長の前記各パネル板2(2A,2B)が適
合しない場合、前記パネル板2の一方の辺部を、この辺
部と平行に縦に切断して、真直な新たな辺部2Ccを形
成させ、この新たな辺部2Ccに入隅部材21を取り付
けて対応させる。
【0042】すなわち、図12に示すように、パネル板
2Cの切断面2dを入隅部材21の被覆片22にて覆う
とともに、この入隅部材21の固着片23を新たな辺部
2Ccの板体本体3表面3bに固定させ、連結片24を
板体本体表面3bに突出させて、入隅部Iの一方の下地
面G1にこのパネル板2Cの裏面2bを沿わせて取り付
けるとともに、この入隅部材21の被覆片22を入隅角
部Iaに当接させてこのパネル板2Cを下地面G1に固
定させ、その後、入隅部Iの他方の下地面G2に、他の
パネル板2Bを沿わせるとともに、固定片のない一方の
辺部2cの板体本体表面3bを入隅部材21の連結片2
4に固着して、この他のパネル板2Bを他方の下地面G
2に固定させ、この他のパネル板2Bと一方の下地面G
1のパネル板2Cとを突き合わせ、入隅部を構成させ
る。なお、この入隅部材21と各パネル板2C,2との
固定手段はコーキング剤などの接着手段にて固定され
る。
【0043】また、この入隅部Iにおいて、上記した入
隅部材21を用いずに、前述した予め幅長が設定されて
いるパネル板2A,2Bを組み合わせて、この入隅部I
に対応させ構成させる施工手順の2例を他の実施例とし
て図面を参照して示す。
【0044】他の実施例(1) 図10に示すように、まず、一方の下地壁面G1に対し
て、第1のパネル板2Aを左右両縁とも固定片6,7を
ネジ釘20にて固定し、入隅角部分Iaとの間となる目
地19内に、目地材10の挿着を行う。
【0045】次に、一方の下地壁面G1に対して直角な
位置の他方の下地壁面G2に次のパネル板2A’を固定
する。そして、入隅角部分Ia側の目地19’内に、目
地材10の挿着を行う。すなわち、この入隅部分Iにお
いて、固定片6,7を有するパネル板2A同士で入隅角
部Iaを覆い、2本の目地材10にて構成される。
【0046】他の実施例(2) 図11に示すように、まず、一方の下地壁面G1に対し
て、第2のパネル板2Bの固定片9のない辺部2cを、
入隅角部分Iaに当接させて、この下地壁面G1にパネ
ル板2Bを沿わせ、固定片9をネジ釘20にて固定す
る。
【0047】次に、一方の下地壁面G1に対して直角な
位置の他方の下地壁面G2に次のパネル板2Aを固定片
6,7の固定にて固定させる。そして、入隅角部分Ia
側の一方の下地壁面G1に固定されたパネル板2Bの板
体本体表面3bとで形成される目地19内に、目地材1
0の挿着を行う。すなわち、この入隅部分Iにおいて、
一方の辺のみに固定片9を有するパネル板2Bと、両辺
に固定片6,7を有するパネル板2Aとで入隅角部Ia
を覆い、1本の目地材10にて構成される。
【0048】次に、室内の突出した柱部などの出隅部O
においても、上記各パネル板2A,2Bを、出隅部Oの
形状に応じて組み合わせて対応させる。
【0049】本実施例では、この出隅部Oに対して、各
パネル板2A,2Bと目地材10、及び出隅部材11と
を組み合わせて構成させる例を図面を参照して示す。
【0050】図13に示すように、まず、出隅部材11
の受容部16を第2のパネル板2Bの固定片9のない辺
部2cに覆わせこの辺部2cに固定させ、この出隅部材
11のフランジ片15をこのパネル板2Bの裏面2bよ
り突出させる。なお、この出隅部材11の固定手段は、
コーキング剤などの接着手段による。次に、このパネル
板2Bを出隅部Oの一方の下地壁面G1に沿わせるとと
もに、突出したフランジ片15を出隅部Oの他方の下地
壁面G2に沿わせ、これらフランジ片15とパネル板2
Bの裏面2bとで出隅部Oの角部Oaを覆う。
【0051】次に、この出隅部Oの他方の下地壁面G2
に沿う他のパネル板2の固定片6(7)とフランジ片1
5とを重合させ、この重合部分をネジ釘20にて他方の
下地壁面G2に固定させる。そして、出隅部材の11受
容部16外側と他のパネル板2のフランジ4(5)との
間に形成される目地19内に目地材10を挿入して、建
物内の出隅部を構成させる。
【0052】また、上述した出隅部材11の他の使用例
として、図14に示すように、まず、一方の下地壁面G
1に沿う第1のパネル板2Aの固定片6の裏面に6a
に、出隅部材11の他方の固定フランジ14が接着剤や
コーキング材などの接着手段にて固定され、フランジ片
15をこのパネル板2のフランジ4と対向させ底板部1
3をこの固定片6の裏面6aに対して垂直に突出させた
状態とさせる。
【0053】次に、この出隅部材11が固定されたパネ
ル板2を一方の下地壁面G1に沿わせるとともに、他方
の下地壁面G2に沿わされている他のパネル板2’の固
定片7’の表面側に、出隅部材11の底板部13を当接
させ、出隅角部Oaに沿わせて、重合した底板部13及
び固定片7’をネジ釘20にて他方の下地壁面G2の受
桟Fに固定する。このとき、パネル板2’のフランジ
5’と出隅部材11の一方の固定フランジ12とは、互
いに接触状態とされる。
【0054】そして、図14に示すように、出隅部材1
1の一方の固定フランジ12,他方の固定フランジ14
間で形成される目地19となる受容部16内と、出隅部
材11のフランジ片15と一方のパネル板2のフランジ
4との間で形成される目地19とのそれぞれに目地材1
0,10が挿着される。すなわち、この出隅部分Oにお
ける角部分Oaが2本の目地材10で構成される。
【0055】なお、目地19における対向する各フラン
ジ4,5面と目地材10の外側面との間など、目地材1
0の両側に生じる微小なスリット状の間隙には、防水性
を向上させるために、コーキング剤が塗布される。
【0056】そして、室内の下地壁面Gがパネル板2で
全て覆われた後に、建物自体の施工が続行され、床面、
天井面が施工され、これにより各パネル板2の上下両端
縁が覆い隠され、室内壁面Wが構成され完成する。
【0057】なお、上下方向すなわち天井面から床面ま
での距離が長く、この間隔にパネル板2の縦方向の長さ
が足らない場合では、各パネル板2を上下方向に連結さ
せるが、この場合は、下方に位置する各パネル板2の上
端縁に幅木(図示せず)を連結させ、この幅木の上方に
再びパネル構造1を施工させ連結させる。なお、この場
合の各パネル板2と幅木との接合される部分には、コー
キングが施される。
【0058】従ってこのように構成された内装パネル材
の構造1及び施工方法では、従来のステンレス鋼板によ
る張り付け構造と異なり、任意の幅及び長さに予め設定
されて工場等にて製作されるプレハブ式のユニット化さ
れたパネル板2と目地材10及び出隅部材11,入隅部
材21とからなり、これらを下地壁面Gに対して容易に
組付けられる構造とされているので、建物に対する内装
施工を容易に行うことが可能となり、この内装工事の専
門の作業者が不要となるので、建物全体の施工時の作業
の一部として、すなわち、下地壁面Gの施工に続けて建
築業者が施工を行うことが可能となり、省職種化、省人
化、省施工性が実現される。これにより、建築施工期間
を大幅に短縮できることとなるとともに、コストダウン
を図ることが可能となる。
【0059】また、この内装パネル材の構造1及び施工
方法によれば、表面となるステンレス鋼板が、ユニット
化されたパネル板2の表面2aであり、このパネル板2
の辺部の固定片6,7,9にて下地側Gに固定され、ま
た、この固定される目地部分19が目地材10で覆われ
てしまうことから、室内壁面Wとされた際の意匠性が良
好となり、また、施工時に既に成形されている板体(パ
ネル板2)を用い、現場での加工作業が減ることから、
施工時にステンレス鋼板よりなる表面に損傷などを起こ
すことがなく、ステンレス鋼板自体の仕上げ表面2aが
室内壁面Wとして表出され、高級感を醸しだすことが可
能となる。
【0060】さらに、このパネル材の構造1によれば、
パネル板2の素材をステンレス鋼板と石膏ボードという
不燃性材料にて構成していることにより、このパネル板
2にて施工された室内が建築基準法における内装制限に
係わる内装不燃の壁を実現することが可能となり、ま
た、このパネル構造1によってこの内装不燃構造を容易
に施工することが可能となる。
【0061】また、ステンレス鋼板である不燃性金属板
(3)と、石膏ボードよりなる不燃性板材8とを、面接
着ではなく、線接着にて互いを固定させたことにより、
不燃性金属板の熱膨張など、互いの歪みが互いに影響さ
れず、パネル板2全体の歪み変形が発生することがない
とともに、縦方向に延びる線上を接着させているので、
施工現場に応じてパネル板の縦方向の長さ寸法を短く切
断処理しても、互いの接着状態が維持されていることと
なる。
【0062】また、上述した実施例でのパネル板2によ
れば、不燃性板材8を石膏ボードにて構成したので、十
分な不燃性を有するとともに、断熱性,寸法安定性等が
良好であり、また、クギやネジ釘などを打ちつけること
が可能となり、すなわち室内壁面Wが完成した後に、こ
のパネル板2に棚を設けるなどの後加工が可能となる。
【0063】さらに、出隅部材11や入隅部材21を構
成させたので、室内壁面を構成させる際の、柱部分や隅
部分など出隅部O,入隅部Iにそれぞれ対応でき、これ
ら部分においても見劣りすることなく、意匠性が良好と
なり、また、内装不燃構造が構成できる。
【0064】また、目地材10にパッキン18を設け、
この目地材10を目地19内に挿入させる構成とし、目
地材10がパッキン18の弾性反発力にて目地19内に
取り付けられることとしたので、この目地19から目地
材10を取り外すことが可能となり、これにより、パネ
ル板2の表面に打痕などがあった場合に、このパネル板
2の取り換えが可能となっている。
【0065】なお、上述した実施例では、建物の壁面に
対して施工する例について述べたが、天井面に対しても
上記同様の施工手順で内装工事が施工可能である。ま
た、このパネル材の構造1によれば、厨房の壁面や食品
加工場における内壁面を構成させるだけでなく、一般家
庭の台所壁面や、ビル建築物の出入口回りの壁面、店舗
など、その他多種多様な建物内の壁面及び天井面とし
て、容易に施工が可能であり、防火性,防水性,耐腐食
性が良好で、衛生的で清潔な壁面及び天井面を構成し、
かつ、内装不燃構造を構成させることが可能となる。
【0066】また、上記実施例では、パネル板2を建物
側に固定する手段として、ネジ釘20を用いた例につい
て述べたが、建物下地面Gの状態により、十字穴付タッ
ピンネジやブラインドリベットなど種々選択して用いて
もよい。
【0067】さらに、上述した実施例では、パネル板2
を構成する不燃性金属板として、ステンレス鋼板にて構
成させる例について述べたが、これに限ることはなく、
不燃性が良好である金属板であればよく、例えばアルミ
鋼板やスチール鋼板としてもよく、また、着色された鋼
板や、表面に合成樹脂がコーティングされた樹脂鋼板と
してもよい。
【0068】また、上述した実施例では、パネル板2を
構成する不燃性板材8として、石膏ボードにて構成させ
る例について述べたが、これに限ることはなく、例えば
グラスウールやケイカル板にて構成させてもよい。この
グラスウールを不燃性板材8として構成した場合、石膏
ボード同様の不燃性が得られるとともに、断熱性が良好
となり、またパネル板2の重量が軽量となって、作業性
が良好となる利点がある。
【0069】また、上述した実施例では、パネル板2の
固定される下地面として、建物の下地壁面Gにおける水
平な受桟Fとし、この受桟Fにネジ釘20などにて固定
させる例について述べたが、下地壁面Gにおいての軽量
鉄骨などの垂直な胴縁や間柱、モルタル下地面や合板板
による下地壁面、または石膏ボードにて形成される下地
面に対しても固定される。
【0070】さらに、上述した実施例では、目地材10
にパッキン18を嵌入して目地19に挿着させた例につ
いて述べたが、目地19内に樹脂系のコーキング材を充
填されるように塗布してもいい。この場合、上述した各
施工手順におけるそれぞれの目地材10の挿入時では、
コーキング材が硬化する以前にこれら目地材10の挿入
が行われ、コーキング材の硬化によって目地材10がパ
ネル板2,2間に固定されることとなる。
【0071】また、上述した実施例では、出隅部材11
や出隅部材21を使用して、出隅部O,入隅部Iにそれ
ぞれ対応させ構成させる例について述べたが、板体本体
3の長手方向略中央線部分にて折曲し、フランジ4,5
の折曲形成される裏面3aに断面L字状に成形された不
燃性板材8を設けた構成のパネル板2O,2Iとしても
よい。この場合、図15に示すように、板体本体3が中
央から裏面方向に両辺を折曲形成され、その裏面に断面
L字状に成形された不燃性板材8を線接着させたものを
出隅用パネル板2Oとし、また、図16に示すように、
板体本体3が中央から表面方向に両辺を折曲形成され、
その裏面に断面L字状に成形された不燃性板材8を線接
着させたものを入隅用パネル板2Iとして構成する。な
お、これら出隅用,入隅用パネル板2O,2Iは、左右
両辺に固定片6,7をそれぞれ形成させる。このパネル
板2O,2Iによれば、出隅角部Oa及び入隅角部Ia
において、施工が簡素化されるとともに、コーキング材
などの後処理が不必要となり、仕上がりの見栄えが向上
する。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように本発明による内装パ
ネル材の構造とその施工方法では、従来のステンレス鋼
板による張り付け構造と異なり、任意の幅及び長さに予
め設定されて工場等にて製作されるプレハブ式のユニッ
ト化されたパネル板と目地材及び出隅部材と入隅部材と
からなり、これらを下地壁面に対して容易に組付けられ
る構造とされているので、建物に対する内装施工を容易
に行うことが可能となり、かつ、それ自体が表面仕上げ
となることから、その後の内装工事の専門の作業者が不
要となり、建物全体の施工時の作業の一部として、すな
わち、下地壁面の施工に続けて建築業者が施工を行うこ
とが可能となり、省職種化,省人化,省施工性が実現で
きるという効果があり、このことから、建物全体の建築
施工期間を大幅に短縮できることとなるとともに、人件
費などのコストダウンを図ることが可能となるという効
果がある。
【0073】そして、この内装パネル材の構造とその施
工方法によれば、出隅部材や入隅部材が構成されること
で、建物内の下地面における柱部などの出隅部や室内の
隅角部などの入隅部に対応させることが可能となり、こ
れにより建物の室内壁面をこのパネル板とともに全て覆
わせることができ、美観を損ねることなく、室内壁面と
された際の意匠性が良好となるという効果がある。
【0074】特に、入隅部材を具備することで、一方の
辺部を切断形成されたパネル板の切断面を覆うように構
成でき、かつこの切断面の箇所にて連結片を有する構成
とされることから、予め幅長が設定され形成されている
パネル板では適合しない場合の入隅部においても、他の
パネル板と突き合わせて入隅部を構成することが可能と
なる。
【0075】また、出隅部材を用いた施工方法によれ
ば、固定片のないパネル板の辺部を受容部にて保持する
こととなり、この受容部に延設されるフランジ片にて、
このパネル板の辺部を出隅部分に固定を行うことが可能
となる。そして、このフランジ片は、他のパネル板の固
定片と重合されて、目地材にて隠蔽されることから、こ
の出隅部分においての意匠性を損ねることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による内装パネル材の構造のパネル板と
目地材を示す斜視図
【図2】同パネル板の平面図
【図3】同パネル板の平面図
【図4】同目地材の平面図
【図5】同目地材とパッキンの平面図
【図6】本発明による内装パネル材の構造を構成する出
隅部材の平面図
【図7】同内装パネル材の構造を構成する入隅部材の平
面図
【図8】同内装パネル材の構造における平断面図
【図9】同目地材とパッキンの取付状態を示す平断面図
【図10】本発明の内装パネル材の構造の入隅部におけ
る他の構成例を示す平断面図
【図11】同内装パネル材の構造の入隅部における他の
構成例を示す平断面図
【図12】本発明の内装パネル材の構造の入隅部におけ
る一実施例を示す平断面図
【図13】同実施例による内装パネル材の構造の出隅部
における構成例を示す平断面図
【図14】同内装パネル材の構造の出隅部における他の
構成例を示す平断面図
【図15】他の実施例による内装パネル材の構造の出隅
部における平断面図
【図16】他の実施例による内装パネル材の構造の入隅
部における平断面図
【符号の説明】 1…内装パネル材の構造 2,2A,2B…パネル板 2Cc…新たな辺部 2a…表面 2b…裏面 2c…辺部 2d…切断面 3…板体本体 3a…裏面 3b…表面 4,5…フランジ 6,7…固定片 8…不燃性板材 9…固定片 10…目地材 11…出隅部材 15…フランジ片 16…受容部 19…目地 20…固定手段(ネジ釘) 21…入隅部材 22…被覆片 23…固着片 24…連結片 G…下地面 I…入隅部 O…出隅部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI E04F 13/08 101 E04B 1/68 E (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04F 13/12 E04F 13/08 101 E04B 1/684 E04B 1/94

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不燃性金属板よりなる方形状の板体本体
    の一方向の対向辺に、裏面方向に折曲形成されるフラン
    ジがそれぞれ突設されるとともに、前記各フランジの一
    方およびまたは両方の先端縁が外方向に折曲されて固定
    片が形成され、かつ前記フランジ間に位置する前記板体
    本体の裏面に不燃性板材が固着されてなり、前記固定片
    にて建物の下地面に固定されるパネル板と、 前記パネル板の板体本体と同材質で、断面略コ字型の長
    尺材よりなり、複数枚の前記パネル板を一方向に密接さ
    せて並列させ、建物内の下地面を覆い内壁面を構成する
    前記各パネル板のフランジ及び固定片にて構成される継
    ぎ目目地内に表側から挿入され、前記固定片を隠蔽し目
    地を覆う目地材とを備えたパネル材の構造であって、 前記パネル板におけるいずれか一方の辺部を該辺部と平
    行に切断して形成される新たな辺部の切断面を覆う被覆
    片と、該被覆片に接続され前記新たな辺部の板体本体表
    面に固定される固着片と、該固着片に接続され該パネル
    板の板体本体表面より突出して前記切断面に対して突き
    合わされる他のパネル板の板体本体の表面に固着される
    連結片とで断面略Z字状に形成されている入隅部材を具
    備することを特徴とする内装パネル材の構造。
  2. 【請求項2】 不燃性金属板よりなる方形状の板体本体
    の一方向の対向辺に、裏面方向に折曲形成されるフラン
    ジがそれぞれ突設されるとともに、前記各フランジの一
    方およびまたは両方の先端縁を外方向に折曲して固定片
    が形成され、前記フランジ間に位置する前記板体本体の
    裏面に不燃性板材が固着されてなるパネル板を、建物内
    面の下地面に沿わせ、一方向に並列させるとともに、各
    パネル板の固定片を固定手段にて前記建物下地面に固定
    し、前記パネル板の板体本体と同材質で、断面略コ字型
    の長尺材よりなる目地材を、前記パネル板のフランジ及
    び固定片にて構成される継ぎ目目地内に表側から挿入し
    て、前記固定片を隠蔽し目地を覆い、前記建物の下地面
    を覆って内壁面を構成させる内装パネル材の施工方法で
    あって、 出隅部材の断面コ字状の受容部を前記パネル板の固定片
    のない辺部に覆わせ該辺部に固定させて、該受容部の一
    方の端縁に外方向に延設されるフランジ片を前記パネル
    板の裏面より突出させ、前記建物内の出隅下地面の一方
    の下地面に前記パネル板の裏面を沿わせるとともに、前
    記フランジ片を前記出隅下地面の他方の下地面に沿わ
    せ、該他方の下地面に沿う他のパネル板の固定片と前記
    フランジ片とを重合させ、該重合部分を固定手段にて前
    記他方の下地面に固定したのち、前記出隅部材の受容部
    外側と前記他のパネル板のフランジとの間に形成される
    目地内に前記目地材を挿入して、前記建物内の出隅部を
    構成させることを特徴とする内装パネル材の施工方法。
  3. 【請求項3】 不燃性金属板よりなる方形状の板体本体
    の一方向の対向辺に、裏面方向に折曲形成されるフラン
    ジがそれぞれ突設されるとともに、前記各フランジの一
    方およびまたは両方の先端縁を外方向に折曲して固定片
    が形成され、前記フランジ間に位置する前記板体本体の
    裏面に不燃性板材が固着されてなるパネル板を、建物内
    面の下地面に沿わせ、一方向に並列させるとともに、各
    パネル板の固定片を固定手段にて前記建物下地面に固定
    し、前記パネル板の板体本体と同材質で、断面略コ字型
    の長尺材よりなる目地材を、前記パネル板のフランジ及
    び固定片にて構成される継ぎ目目地内に表側から挿入し
    て、前記固定片を隠蔽し目地を覆い、前記建物の下地面
    を覆って内壁面を構成させる内装パネル材の施工方法で
    あって、 前記パネル板のいずれか一方の辺部を該辺部と平行に切
    断し新たな辺部を形成させ、該新たな辺部の切断面を入
    隅部材の被覆片にて覆うとともに、該入隅部材の固着片
    を前記新たな辺部の板体本体表面に固定させ、連結片を
    前記板体本体表面に突出させて、前記建物内の入隅下地
    面の一方の下地面に該パネル板の裏面を沿わせるととも
    に、前記入隅部材の被覆片を前記入隅下地面の入隅角部
    に当接させて該パネル板を該入隅下地面に固定したの
    ち、前記入隅下地面の他方の下地面に、他のパネル板を
    沿わせるとともに、固定片のない一方の辺部の板体本体
    表面を前記入隅部材の連結片に固着して、該他のパネル
    板を前記他方の下地面に固定させ、該他のパネル板と前
    記パネル板とを突き合わせて前記建物内の入隅部を構成
    させることを特徴とする内装パネル材の施工方法。
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