JP2828449B2 - 2層構造複合捲縮糸とその製造方法 - Google Patents

2層構造複合捲縮糸とその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、テキスタイルの外観をより紡績糸調とする
ための染色性が改良された2層構造複合捲縮糸(以下、
単に2層構造糸と称す。)とその製造方法に関する。
(従来の技術) 2層構造糸の製造方法として代表的な提案には、例え
ば特公昭61−19733号、特公昭61−36103号、特公昭60−
11130号があり、いずれも安定した2層構造を形成せし
め、加工プロセス性の向上、若しくは製品性能の向上を
計っている。
一方、こうした技術を応用した染色性の改良に関する
提案としては特開昭56−169834号、特開昭57−21526号
があり、前者はシック&シンヤーンを供給糸とし濃淡差
を得るもの、後者はイオン性染料に対する不染性糸と可
染性糸で鞘を構成せしめたものがある。
しかしながら、前者はシック部が融着したものとな
り、風合的には粗硬となる。また、後者は3本給糸若し
くは混繊糸を用いることとなるため経済性の点で不利で
あった。
従来、提案されている芯/鞘の2層構造糸の構造を第
2図(a)(b)及び第3図(a)(b)に示す。第2
図及び第3図共に(a)は側面図、(b)は各糸条の側
面をA−A′で切断したときの断面図であり、図中fL
低伸度糸成分を示し、fHは高伸度糸成分を示す。
即ち、従来提案されている2層構造糸は次の2種類に
大別される。
芯部を構成する成分と鞘部を構成する成分とが一部
で交絡してはいるものの、大部分が分離したもの。(第
1図) 芯部を構成する成分と鞘部を構成する成分が、巻き
付き方及び交絡状態には差異があるものの、一応は両者
が巻き付きつつ交絡しているもの。(第2図) この2層構造を形成する成分が芯/鞘ともに同一染料
に可染のものであっても、2層構造を形成する成分の繊
維内部構造差や仮撚時に形成される芯/鞘の形態的構造
差によって、見掛けの染色性に差が生じ、カラーミック
ス的(以下、ミックスと記す。)外観を呈する。
(発明が解決しようとする課題) 従来糸に関するミックス効果は芯/鞘成分の混用率に
よって差があるものの概して次の如くなる。
第1図の構造糸は無撚の場合には粗なミックスとな
り、強撚を付与された場合には、芯/鞘成分が分離して
いるため双糸的撚糸挙動をとり杢糸的ミックスを呈す
る。第2図の構造糸は芯糸に対し鞘糸が比較的均一な巻
付き構造をとるため、無撚の場合は霜降り的ミックスと
なり、強撚に於てはモノ・カラーとなる。
いずれにしても、紡績糸の糸班、撚班等から生まれる
ミックス効果とは異なって単調な効果となり、昨今のマ
ーケットニーズに合わず、より高度なミックス効果が要
求されている。
従って、本発明の目的はかかるミックス効果の改善、
即ちごく自然なミックス効果を表現するための糸構造を
提供することにある。
(課題を解決するための手段及び作用) 本発明は上記目的を達成すべく上記2層構造の糸形成
原理を参考に、さらに付加価値性の高い染色性の改良に
つき鋭意検討した結果、特許請求の範囲に記載したとお
りの構成を得るに到ったものであり、その要旨を第1図
(a)(b)に示す如く、低伸度糸成分fLを構成するマ
ルチフィラメントの内の一部は高伸度糸成分fHと交絡・
混繊しつつ2層構造を形成し、低伸度糸成分fLを構成す
るマルチフィラメントの内の他の一部は該2層構造と交
絡、混繊しつつも2層構造を形成することなく単独に存
在し、その長さが2mm以上であり、30mm以下、個数が5
ケ/m以上であることが特徴である2層構造糸とすること
で所期の目的が達成される。
そして前記2層構造糸は特許請求の範囲3〜7項に記
載した製造方法により製造される。
以下、本発明を作用と共に詳細に説明する。
第4図は本発明に係る2層構造糸を得るための装置の
態様図であって、供給糸の例としては、低伸度糸(1)
としてポリエステルマルチフィラメント糸、セミダル50
デニル、24フィラメント、破断伸度25%の延伸糸である
塩基性染料不染糸を、また高伸度糸(2)としてポリエ
ステルマルチフィラメント糸、セミダル120デニル、36
フィラメント、破断伸度145%の部分配向糸である塩基
性染料可染糸を、個別にオーバーフィード量をコントロ
ール可能にして供給し、これをタスランノズル(3)に
同時に供給してループ/交絡・混繊を付与した後、仮撚
加工を実施する。
この際、本発明を達成するための重要な要件はタスラ
ン処理時の条件によって変化する次の2項目である。
延伸糸のオーバーフィード量>部分配向糸のオーバ
ーフィード量 交絡、混繊間隔 のオーバーフィード量は、 {第1フィードロール(4)(又は第2フィードロール
(5))の周速−第3フィードロール(6)の周速×10
0(%) で表すものであり、の交絡・混繊間隔は第1図(a)
の1で表わす。
前記した供給糸については、タスラン処理条件として
オーバーフィード率を延伸糸5〜8%、部分配向糸0〜
2%、エヤー圧を3〜7kg/cm2、第2デリベリロール
(7)の周速を200〜300m/min、フリクションディスク
(8)の周速÷第2デリベリロール(7)の周速によっ
て表わされるD/Y値=1.879〜2.074、第2デリベリロー
ル(7)の周速÷第1デリベリロール(6)の周速によ
って表わされる延伸倍率を1.00〜1.02、第1ヒータ
(9)温度190〜160℃、第2ヒータ(10)温度160〜140
℃、第2ヒータ(10)内のオーバーフィード率を6.0〜1
0.0%とすることで上記目的に合致する安定した構造の
2層構造糸が得られる。
これらの条件のうちで色々と組合わせて実施し得られ
た2層構造糸を、糸構造が破壊され難いチーズ染色法に
て塩基性染料にて染色し、無撚の状態及び1,000回/mの
強撚を施し、緯打ちしてその外観を判定した。同時に無
撚の状態で試長30cm、荷重0.1g/d下で薄紙に固定し光学
顕微鏡下でlの長さ、個数を測定した。
これらの結果を合わせて整理すると、lの長さが2mm
未満では紡績糸調のミックス効果が得られず、30mmを越
えるとフィラメント割れと同等の挙動となるため解舒性
が不良となり、好ましくは5mm〜20mmの長さであった。
また、個数は5ケ/mが効果を現わす限界であり、好まし
くは10〜20ケ/mであった。
本発明の2層構造糸形成のメカニズムは次の如くであ
ると考えられる。
タスラン処理後の糸構造は低伸度糸成分fLが高伸度糸
成分fHに比して高いオーバーフィード量に設定されてい
るため、糸長さ方向にミリ〜センチメートルのオーダ
で、大別して低伸度糸成分fLを構成するフィラメントの
一部はループを形成しつつ高伸度糸成分fHと交絡・混繊
し、他の一部はループを形成することなく高伸度糸成分
fHと交絡・混繊する。
一方、高伸度糸成分fHは、ほとんどループを形成する
ことなく低伸度糸成分fLと交絡・混繊する。また、タス
ラン処理後のエヤー圧力、流量等によりループの大き
さ、間隔、交絡の強さ等が変化する。この糸条は引続い
て仮撚される訳であるが、良く知られている様に、低伸
度糸成分fLは芯部を形成し、高伸度糸成分fHは鞘部を形
成して層構造糸となる。
この際、低伸度糸成分fLの一部によって形成されたル
ープは高伸度糸成分fHによって覆われることなく、2層
構造糸の外周に単独に存在する構造を呈する。
また、前記したタスラン処理時のループの大きさ、間
隔は外周に存在する低伸度糸成分fLの長さに影響を与え
る。
かくして、本発明の2層構造糸が形成される。
本発明は、ポリエステルマルチフィラメント糸に限定
されるものではなく、少なくとも高伸度糸成分が熱可塑
性マルチフィラメント糸であれば達成される。また既述
した通り、必ずしも異なった染料により染め分けされる
糸条の構成である必要もない。
(実施例) 以下、本発明を実施例に基づいて更に具体的に説明す
る。
実施例1 フリクションディスクを仮撚具とした石川製作所製の
FKタイプ仮撚機に、第4図と同様ヘバーライン社製のタ
スランノズルであるT311を装備し、破断伸度30%、塩基
性染料不染糸であるポリエステルマルチフィラメント
糸、セミダル50デニル、24フィラメントと破断伸度150
%、塩基性染料不染糸であるポリエステルマルチフィラ
メント糸、セミダル120デニル、36フィラメントとを供
給糸とし、前者のオーバーフィード率5%、後者のオー
バーフィード率1%とし、エヤー圧力4.0kg/cm2Gにて処
理し、仮撚条件として、第4図中、第2デリベリロール
(7)の周速200m/min、延伸倍率1.011、第1ヒータ温
度/第2ヒータ温度190℃/160℃、D/Y=2.074とし加工
を実施した。
得られた糸条を緯打ちし、染色したところ、紡績糸調
の自然なミックス効果を示した。また、顕微鏡下で糸条
を観察したところ、2層構造糸の外周に2層構造を形成
することなく単独にフィラメントが存在し、その長さは
3mmから20mmであり、個数は15ケ/mであった。
この単独に存在するフィラメント糸をサンプリング
し、応力−歪曲線を得たところ延伸糸であることを示し
た。
実施例2 実施例1のうちタスラン処理時のエヤー圧力を3.0kg/
cm2Gとし同様に評価した。長さは6mmから25mm、個数は1
9ケ/mとなり、実施例1に比して明瞭な紡績糸調ミック
ス効果を呈した。
実施例3 実施例1のうち、低伸度糸としてビスコースレーヨン
フィラメント糸、セミダル150デニル、50フィラメント
を用い、タスラン処理時のエヤー圧力を2.5kg/cm2G、第
2デリベリロール周速120m/minとして実施例1と同様の
評価を行った。本実施例による2層構造個所は長さ9mm
から30mm、個数は25ケ/mであり引続き200回/mの追撚を
施し、緯打ち後、直接染料で染色したところ良好なミッ
クス効果を示した。
(発明の効果) 以上、詳細に説明した如く本発明によれば、2層構造
糸の外観をより紡績糸調にする目的で従来の2層構造で
は得られなかった構造、即ち芯部を構成するフィラメン
ト糸の一部を2層構造形成のため構成せしめ、一部を2
層構造を形成することなく構成せしめることにより所期
の目的を達成し得た。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る2層構造糸の概略構成図、第2図
及び第3図は従来の2層構造糸の2例を示す概略構成
図、第4図は本発明に係る2層構造糸を得るための装置
態様図である。 図の主要部分の説明 fH……高伸度糸成分 fL……低伸度糸成分 1……低伸度糸 2……高伸度糸 3……タスランノズル 4,5,6……フィードロール 8……フリクションディスク
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D02G 1/02,3/24,3/38

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高伸度糸として少なくとも熱可塑性のマル
    チフィラメント糸を使用した、伸度差のあるマルチフィ
    ラメント糸にループ・交絡・混繊を付与し、引続き仮撚
    加工を施して得られる2層構造複合捲縮糸であって、低
    伸度糸を構成するマルチフィラメントの内の一部は高伸
    度糸成分と交絡・混繊しつつ2層構造を形成し、低伸度
    糸を構成するマルチフィラメントの内の他の一部は該2
    層構造の外周に2層構造を形成することなく単独に存在
    し、その長さが2mm以上30mm以下であり、個数が5ヶ/m
    以上であることを特徴とする2層構造複合捲縮糸。
  2. 【請求項2】紡績糸調のカラーミックス外観を有する特
    許請求の範囲1記載の2層構造複合捲縮糸。
  3. 【請求項3】少なくとも熱可塑性のマルチフィラメント
    糸を使用した高伸度糸と、伸度差のあるマルチフィラメ
    ント糸を使用した低伸度糸とを、低伸度糸のオーバフィ
    ード率>高伸度差のオーバフィード率で流体ノズルに供
    給するとともに、同流体ノズルにより交絡・混繊の間隔
    が2mm以上30mm以下となるように交絡・混繊したのち、
    仮撚加工を施すことを特徴とする2層構造複合捲縮糸の
    製造方法。
  4. 【請求項4】低伸度糸のオーバフィード率が0〜2%、
    高伸度糸のオーバフィード率が5〜8%とする特許請求
    の範囲3項記載の製造方法。
  5. 【請求項5】低伸度糸として延伸糸を、高伸度糸として
    部分配向糸を用いる特許請求の範囲3又は4項記載の製
    造方法。
  6. 【請求項6】仮撚加工の延伸倍率を1.00〜1.02とする特
    許請求の範囲3〜5項のいずれかに記載の製造方法。
  7. 【請求項7】特許請求の範囲3項記載の製造方法により
    得られた2層構造複合捲縮糸を染色してカラーミックス
    効果を発現させる2層構造複合捲縮糸の製造方法。
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