JP2827938B2 - 新規スルホニウム塩及び化学増幅ポジ型レジスト材料 - Google Patents

新規スルホニウム塩及び化学増幅ポジ型レジスト材料

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JP2827938B2 JP6317626A JP31762694A JP2827938B2 JP 2827938 B2 JP2827938 B2 JP 2827938B2 JP 6317626 A JP6317626 A JP 6317626A JP 31762694 A JP31762694 A JP 31762694A JP 2827938 B2 JP2827938 B2 JP 2827938B2
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、遠紫外線、電子線、X
線などの高エネルギー線に対して高い感度を有し、アル
カリ水溶液で現像することによりパターン形成できる、
微細加工技術に適した化学増幅ポジ型レジスト材料の成
分として好適な新規なスルホニウム塩及び該スルホニウ
ム塩を含有する化学増幅ポジ型レジスト材料に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】LSI
の高集積化と高速度化に伴い、パターンルールの微細化
が求められているなか、現在汎用技術として用いられて
いる光露光では、光源の波長に由来する本質的な解像度
の限界に近づきつつある。g線(436nm)もしくは
i線(365nm)を光源とする光露光では、おおよそ
0.5μmのパターンルールが限界とされており、これ
を用いて製作したLSIの集積度は、16MビットDR
AM相当までとなる。しかし、LSIの試作はすでにこ
の段階まできており、更なる微細化技術の開発が急務と
なっている。
【0003】このような背景により、次世代の微細加工
技術として遠紫外線リソグラフィーが有望視されてい
る。遠紫外線リソグラフィーは、0.3〜0.4μmの
加工も可能であり、光吸収の低いレジスト材料を用いた
場合、基板に対して垂直に近い側壁を有したパターン形
成が可能になる。近年、遠紫外線の光源として高輝度な
KrFエキシマレーザーを利用する技術が注目されてお
り、これが量産技術として用いられるには、光吸収が低
く、高感度なレジスト材料が要望されている。
【0004】このような点から近年開発された酸を触媒
とした化学増幅ポジ型レジスト材料(特公平2−276
60号、特開昭63−27829号公報等)は、感度、
解像性、ドライエッチング耐性が高く、優れた特徴を有
した遠紫外線リソグラフィーに特に有望なレジスト材料
である。
【0005】この場合、化学増幅ポジ型レジスト材料に
おいては、用いる酸発生剤が化学増幅ポジ型レジスト材
料としての機能に特に大きな影響を及ぼすことが知られ
ているが、このような酸発生剤の代表的なものとして
は、下記に示すオニウム塩が挙げられる。
【0006】
【化2】
【0007】上記オニウム塩は、化合物自体が油溶性の
化合物であるので、レジスト成分として配合したとき
に、レジスト材料のアルカリ水溶液に対する溶解度を低
下させると共に、現像時の膜減りを抑える効果を有す
る。
【0008】しかしながら、ポジ型レジスト材料の場
合、露光部においては、酸発生剤が高エネルギー線を吸
収することによって生成する分解生成物もやはり油溶性
であることから、露光部のアルカリ水溶液に対する溶解
速度を低下させ、露光部と未露光部のアルカリ溶解速度
の比(溶解コントラストという)を大きくすることがで
きず、このため、上記オニウム塩を用いた化学増幅ポジ
型レジストは、アルカリ現像に際して、解像性が低い、
即ち露光部の抜け性が悪いため、パターン形状が矩形に
はならず、台形状の順テーパとなる欠点があった。
【0009】また、従来の化学増幅ポジ型レジスト材料
は、遠紫外線、電子線、X線リソグラフィーを行った
際、露光からPEB(Post Exposure B
ake)までの放置時間が長くなると、パターン形成し
た際にラインパターンがT−トップ形状になる、即ちパ
ターン上部が太くなるという問題〔PED(PostE
xposure Deley)と呼ぶ〕があり、これは
レジスト表面の溶解性が低下するためと考えられ、実用
に供する場合の大きな欠点となっている。このため、リ
ソグラフィー工程での寸法制御を難しくし、ドライエッ
チングを用いた基板加工に際しても寸法制御性を損ねる
のである〔参考:W.Hinsberg,et a
l.,J.Photopolym.Sci.Techn
ol.,6(4),535−546(1993).,
T.Kumada,et al.,J.Photopo
lym.Sci.Technol.,6(4),571
−574(1993).〕。この問題を解決し、満足で
きる化学増幅ポジ型レジスト材料は未だない。
【0010】化学増幅ポジ型レジスト材料において、P
EDの問題の原因は、空気中の塩基性化合物が大きく関
与していると考えられている。露光により発生したレジ
スト表面の酸は空気中の塩基性化合物と反応・失活し、
PEBまでの放置時間が長くなればそれだけ失活する酸
の量が増加するため、酸不安定基の分解が起こりにくく
なる。そのため表面に難溶化層が形成され、パターンが
T−トップ形状となってしまうのである。
【0011】しかしながら、塩基性化合物を添加するこ
とにより、空気中の塩基性化合物の影響を抑えることが
できるため、PEDにも効果があることが知られている
が(特開平5−232706号、特開平5−24968
3号公報)、ここで用いられる塩基性化合物は、揮発に
よりレジスト膜中に取り込まれなかったり、レジスト各
成分との相溶性が悪く、レジスト膜中での分散が不均一
であるために効果の再現性に問題があり、しかも解像力
を落としてしまうことが判った。
【0012】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
微細加工技術に適した高解像性を有する化学増幅ポジ型
レジスト材料の成分として好適な新規なスルホニウム塩
及び該スルホニウム塩を含有する化学増幅ポジ型レジス
ト材料を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は上記
目的を達成するため鋭意検討を行った結果、例えば下記
式(3)で示されるビス(p−tert−ブトキシフェ
ニル)スルホキシドに、トリメチルシリルスルホネート
化合物(4)及び下記一般式(5)で示されるアリール
グリニア試薬を反応させることにより、下記一般式
(1)で示される少なくとも2つの酸不安定基であるt
ert−ブトキシ基で置換された芳香族基を有する新規
なスルホニウム塩が得られると共に、このスルホニウム
塩が微細加工技術に適した高解像性を有する化学増幅ポ
ジ型レジスト材料の成分として好適で、特に遠紫外線リ
ソグラフィーにおいて大いに威力を発揮し得ることを見
い出した。
【0014】
【化3】 (式中、R1は水素原子、アルキル基又はアルコキシ基
である。また、Yはトリフルオロメタンスルホネート又
はp−トルエンスルホネートを示す。)
【0015】本発明の上記一般式(1)で示されるスル
ホニウム塩を含有するレジスト材料は、上記一般式
(1)で示されるスルホニウム塩の酸不安定基の効果に
より、大きな溶解コントラストを有するもので、微細加
工技術に適した高解像性を有する化学増幅ポジ型レジス
ト材料の成分として好適な新規なスルホニウム塩及び該
スルホニウム塩を含有する化学増幅ポジ型レジスト材料
を提供することができる。
【0016】即ち、本発明のスルホニウム塩は、化合物
自体のアルカリ溶解性は低いものの、高エネルギー照射
による分解によって生成する酸及びPEB(Post
Exposure Bake)の作用で、効率よくte
rt−ブトキシ基が分解し、アルカリ溶解性が高いフェ
ノール誘導体が生成するために、大きな溶解コントラス
トを得ることができる。従って、本発明の新規なスルホ
ニウム塩は、化学増幅ポジ型レジスト材料の酸発生剤と
して優れた性能を発揮することができ、高解像度、広範
囲の焦点深度を有するレジスト像を得ることができる。
【0017】以下、本発明につき更に詳細に説明する
と、本発明の新規なスルホニウム塩は下記一般式(1)
で示されるスルホニウム塩である。
【0018】
【化4】
【0019】ここで、上記式(1)中のR1は水素原
子、アルキル基又はアルコキシ基である。アルキル基と
しては、例えば、メチル基,エチル基,プロピル基,イ
ソプロピル基,n−ブチル基,sec−ブチル基,te
rt−ブチル基,ヘキシル基,シクロヘキシル基等の炭
素数1〜8のものが好適であり、中でもメチル基,エチ
ル基,イソプロピル基,tert−ブチル基がより好ま
しく用いられる。アルコキシ基としては、メトキシ基,
エトキシ基,プロポキシ基,イソプロポキシ基,n−ブ
トキシ基,sec−ブトキシ基,tert−ブトキシ
基,ヘキシロキシ基,シクロヘキシロキシ基等の炭素数
1〜8のものが好適であり、中でもメトキシ基,エトキ
シ基,イソプロポキシ基,tert−ブトキシ基がより
好ましく用いられる。
【0020】また、Yはトリフルオロメタンスルホネー
ト又はp−トルエンスルホネートを示し、本発明の新規
スルホニウム塩は具体的に下記式(1a)又は(1b)
で表わされる。
【0021】
【化5】
【0022】この場合、特に式(1b)のスルホニウム
塩を用いることにより、そのp−トルエンスルホン酸ア
ニオンの効果、即ちレジスト表面での空気中の塩基性化
合物による酸の失活の影響を非常に小さいものとするこ
とができるため、表面難溶層の形成を抑えることがで
き、PED安定性が良好で、T−トップ形状の原因であ
る表面難溶層の問題、即ちPEDの問題を解決し得、良
好な感度を有するものである。
【0023】上記式(1a)のスルホニウム塩を具体的
に例示すると、トリフルオロメタンスルホン酸ビス(p
−tert−ブトキシフェニル)フェニルスルホニウ
ム、トリフルオロメタンスルホン酸ビス(p−tert
−ブトキシフェニル)(p−メチルフェニル)スルホニ
ウム、トリフルオロメタンスルホン酸ビス(p−ter
t−ブトキシフェニル)(m−メチルフェニル)スルホ
ニウム、トリフルオロメタンスルホン酸ビス(p−te
rt−ブトキシフェニル)(o−メチルフェニル)スル
ホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸ビス(p−t
ert−ブトキシフェニル)(p−メトキシフェニル)
スルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸ビス(p
−tert−ブトキシフェニル)(m−メトキシフェニ
ル)スルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸ビス
(p−tert−ブトキシフェニル)(o−メトキシフ
ェニル)スルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸
トリス(p−tert−ブトキシフェニル)スルホニウ
ムなどが挙げられる。
【0024】上記式(1b)のスルホニウム塩を具体的
に例示すると、p−トルエンスルホン酸ビス(p−te
rt−ブトキシフェニル)フェニルスルホニウム、p−
トルエンスルホン酸ビス(p−tert−ブトキシフェ
ニル)(p−メチルフェニル)スルホニウム、p−トル
エンスルホン酸ビス(p−tert−ブトキシフェニ
ル)(m−メチルフェニル)スルホニウム、p−トルエ
ンスルホン酸ビス(p−tert−ブトキシフェニル)
(o−メチルフェニル)スルホニウム、p−トルエンス
ルホン酸ビス(p−tert−ブトキシフェニル)(p
−メトキシフェニル)スルホニウム、p−トルエンスル
ホン酸ビス(p−tert−ブトキシフェニル)(m−
メトキシフェニル)スルホニウム、p−トルエンスルホ
ン酸ビス(p−tert−ブトキシフェニル)(o−メ
トキシフェニル)スルホニウム、p−トルエンスルホン
酸トリス(p−tert−ブトキシフェニル)スルホニ
ウムなどが挙げられる。
【0025】本発明の式(1)のスルホニウム塩は、下
記式(3)で示されるビス(p−tert−ブトキシフ
ェニル)スルホキシド化合物にトリメチルシリルスルホ
ネート化合物(4)を反応させた後、下記一般式(5)
で示されるTHF(テトラヒドロフラン)等の有機溶媒
中で調製されたアリールグリニア試薬を反応させること
により合成することができる。
【0026】
【化6】 (但し、XはCl又はBrを示し、R1,Yは上記と同
様の意味を示す。)
【0027】この場合、上記反応は塩化メチレン、TH
F等の有機溶媒中で行うことが好ましい。式(3)で示
されるビス(p−tert−ブトキシフェニル)スルホ
キシド化合物にトリメチルシリルスルホネート化合物
(4)を反応させる際は、スルホキシド化合物(3)に
対してトリメチルシリルスルホネート化合物(4)を1
〜2モルの割合で滴下し、トリエチルアミン、ピリジン
等の塩基存在下で行うことが望ましい。なお、その反応
条件は−78℃〜室温で10〜60分とすることが好適
である。
【0028】さらに、THF等の有機溶媒中で調製され
たアリールグリニア試薬(5)を反応させる際は、−7
8℃〜室温でスルホキシド化合物(3)に対してアリー
ルグリニア試薬(5)を1〜3モルの割合で滴下するこ
とが好ましい。なお、その反応の熟成条件は−10〜4
0℃で0.5〜2時間とすることが好適である。反応終
了後は溶媒層を水洗・濃縮した後、再結晶ないしカラム
分取を行うことで、目的とする式(1)のスルホニウム
塩を得ることができる。
【0029】なお、上記式(3)で示されるビス(p−
tert−ブトキシフェニル)スルホキシドは、下記式
(6)で示されるp−tert−ブトキシフェニルグリ
ニヤに塩化チオニルを反応させることにより得ることが
できる。
【0030】
【化7】
【0031】この場合、反応は塩化メチレン、THFの
有機溶剤中で行うことが好ましい。また、グリニヤ試薬
に塩化チオニルを反応させる際にはグリニヤ試薬に対し
て塩化チオニルを1/6〜1/2モル、好ましくは1/
3〜1/2モルの割合で滴下し、反応条件は−78℃〜
70℃、好ましくは−60℃〜10℃であり、滴下時間
は10〜120分、好ましくは45〜90分である。反
応終了後は溶媒層を水洗、乾燥、濃縮後、再結晶あるい
はカラムクロマトグラフィーにより目的化合物を得るこ
とができる。
【0032】本発明の上記一般式(1)で表わされるス
ルホニウム塩は、2成分系(アルカリ可溶性樹脂/酸発
生剤)もしくは3成分系(アルカリ可溶性樹脂/酸発生
剤/溶解阻止剤)の化学増幅ポジ型レジスト材料の酸発
生剤として用いることができる。好ましくは3成分系の
化学増幅ポジ型レジスト材料の酸発生剤として用いるこ
とが好適である。このレジスト材料は、(A)有機溶剤
を150〜700部(重量部、以下同じ)、好ましくは
250〜500部、(B)アルカリ可溶性樹脂を70〜
90部、好ましくは75〜85部、(C)3成分系化学
増幅ポジ型レジスト材料においては、酸不安定基を有す
る溶解阻止剤を5〜40部、好ましくは10〜25部、
(D)上記一般式(1)で表わされるスルホニウム塩を
1〜15部、好ましくは2〜8部含むことが好ましく、
更に必要により(E)他の酸発生剤を0.5〜15部、
好ましくは2〜8部混合したものが好適である。
【0033】ここで、(A)成分の有機溶剤としては、
シクロヘキサノン、メチル−2−n−アミルケトンなど
のケトン類、3−メトキシブタノール、3−メチル−3
−メトキシブタノール、1−メトキシ−2−プロパノー
ル、1−エトキシ−2−プロパノールなどのアルコール
類、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレ
ングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコー
ルモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチル
エーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジ
エチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル
類、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテー
ト、乳酸エチル、ピルビン酸エチル、酢酸ブチル、メチ
ル−3−メトキシプロピオネート、エチル−3−エトキ
シプロピオネートなどのエステル類が挙げられるが、単
独もしくは2種以上であってもよい。このとき、レジス
ト成分の酸発生剤の溶解性が最も優れている1−エトキ
シ−2−プロパノールが好ましく使用される。
【0034】(B)成分のアルカリ可溶性樹脂として
は、ポリヒドロキシスチレンもしくはその誘導体が挙げ
られる。ポリヒドロキシスチレン誘導体としては、ポリ
ヒドロキシスチレンの水酸基の水素原子を部分的に酸に
不安定な基で置換したものや、ヒドロキシスチレンの共
重合体が挙げられる。前者の場合、酸に不安定な基とし
ては、tert−ブチル基、tert−ブトキシカルボ
ニル基、テトラヒドロピラニル基、メトキシメチル基、
トリメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル
基などが挙げられ、tert−ブチル基、tert−ブ
トキシカルボニル基、テトラヒドロピラニル基が好まし
く用いられる。後者の場合、ヒドロキシスチレンの共重
合体としては、ヒドロキシスチレンとスチレンの共重合
体、ヒドロキシスチレンとアクリル酸tert−ブチル
との共重合体、ヒドロキシスチレンとメタクリル酸te
rt−ブチルとの共重合体、ヒドロキシスチレンと無水
マレイン酸との共重合体、ヒドロキシスチレンとマレイ
ン酸ジ−tert−ブチルとの共重合体などが挙げられ
る。また、このポリヒドロキシスチレンもしくはその誘
導体の重量平均分子量は5,000〜100,000と
することが好ましい。
【0035】(C)成分の溶解阻止剤としては、分子内
に一つ以上酸によって分解する基を持つものであって、
低分子量の化合物やポリマーの何れであってもよい。低
分子の化合物の例としては、ビスフェノールA誘導体、
炭酸エステル誘導体が挙げられるが、特にビスフェノー
ルAの水酸基をt−ブトキシ基やブトキシカルボニルオ
キシ基で置換した化合物が好ましい。ポリマーの溶解阻
止剤の例としては、p−ブトキシスチレンとt−ブチル
アクリレートのコポリマーやp−ブトキシスチレンと無
水マレイン酸のコポリマーなどが挙げられる。この場
合、重量平均分子量は500〜10,000が好まし
い。
【0036】(E)成分の酸発生剤としては、オニウム
塩、オキシムスルホン酸誘導体、2,6−ジニトロベン
ジルスルホン酸誘導体、ジアゾナフトキノンスルホン酸
エステル誘導体、2,4−ビストリクロロメチル−6−
アリール−1,3,5−トリアジン誘導体、α,α’−
ビスアリールスルホニルジアゾメタン誘導体などを挙げ
ることができる。
【0037】好ましくは、酸発生剤として下記一般式
(2)で表わされるオニウム塩を使用する。 (R2 nMY …(2) (式中、R2は同種又は異種の非置換又は置換芳香族基
を示し、Mはスルホニウム又はヨードニウムを示し、Y
はp−トルエンスルホネート又はトリフルオロメタンス
ルホネートを示す。nは2又は3を示す。)
【0038】ここで、上記芳香族基としては、フェニル
基、上記式(1)で説明した如きアルキル基やアルコキ
シ基などで置換されたフェニル基を例示することができ
る。
【0039】具体的には、オニウム塩として下記のヨー
ドニウム塩やスルホニウム塩を挙げることができる。
【0040】
【化8】
【0041】更に、本発明のレジスト材料には、塗布性
を向上させるために界面活性剤、基盤よりの乱反射の影
響を少なくするための吸光性材料などの添加剤を添加す
ることもできる。
【0042】本発明のレジスト材料の使用方法、光使用
方法などは公知のリソグラフィー技術を採用して行うこ
とができるが、特に本発明のレジスト材料は254〜1
93nmの遠紫外光及び電子線による微細パターニング
に最適である。
【0043】
【発明の効果】本発明の新規スルホニウム塩は、酸発生
剤であるスルホニウム塩に少なくとも2つ以上の酸不安
定基であるtert−ブトキシ基を導入したことによ
り、露光部と未露光部の溶解コントラストを大きくする
ことができるため、微細加工技術に適した高解像性を有
する化学増幅ポジ型レジスト材料の成分として有効であ
り、本発明の一般式(1)で表わされるスルホニウム塩
を含有するレジスト材料は、ポジ型レジスト材料として
遠紫外線、電子線、X線などの高エネルギー線、特にK
rFエキシマレーザーに対して高い感度を有し、アルカ
リ水溶液で現像することによりパターン形成でき、感
度、解像度、プラズマエッチング耐性に優れ、しかもレ
ジストパターンの耐熱性にも優れている。
【0044】
【実施例】以下、実施例と比較例を示して本発明を具体
的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるもの
ではない。なお、実施例、比較例の説明に先立ち、本発
明の新規なスルホニウム塩の合成例を示す。
【0045】[合成例1]トリフルオロメタンスルホン酸ビス(p−tert−ブ
トキシフェニル)フェニルスルホニウムの合成 ビス(p−tert−ブトキシフェニル)スルホキシド
40.0g(0.12モル)、トリエチルアミン6.0
g(0.060モル)を塩化メチレン400gに溶解さ
せた溶液を、ドライアイスメタノール浴を用いて−70
℃に冷却した後、(トリメチルシリル)トリフルオロメ
タンスルホネート28.4g(0.13モル)を、−6
0℃を超えないように温度コントロールしながら撹拌・
滴下した。
【0046】次いで、ドライアイスメタノール浴を氷水
浴に代えて反応温度を0〜5℃とし、10分間撹拌し
た。
【0047】得られた反応溶液を、ドライアイスメタノ
ール浴を用いて再度−70℃に冷却し、これに金属マグ
ネシウム5.6g(0.23モル)、テトラヒドロフラ
ン60g及びクロロベンゼン26.0g(0.23モ
ル)を用いて常法によって調製したグリニア試薬を、反
応温度が−60℃を超えないようにコントロールしなが
ら滴下した。
【0048】次に、再び氷水浴に代え、反応温度を0〜
5℃となるようにして更に60分間撹拌し、反応を終了
させた。
【0049】得られた反応液に水を滴下して過剰のグリ
ニア試薬を分解させた後、生成した無機塩を取り除くた
めに濾過を行った。得られた濾液を水520gを用いて
3回洗浄した。得られた有機層を減圧乾固して油状物を
得た。この油状物を再結晶して、収量16.8g(収率
25%)、純度99%、融点94〜96℃のトリフルオ
ロメタンスルホン酸ビス(p−tert−ブトキシフェ
ニル)フェニルスルホニウムを単離した。
【0050】得られたトリフルオロメタンスルホン酸ビ
ス(p−tert−ブトキシフェニル)フェニルスルホ
ニウムの核磁気共鳴スペクトル(NMR)、赤外スペク
トル(IR)、及び元素分析値の結果を下記に示す。 〈1H−NMR:CDCl3,δ(ppm)〉
【0051】
【化9】 (a) 1.45 一重項 18H (b) 7.19〜7.23 二重項 4H (c)〜(f) 7.58〜7.61 多重項 9H 〈IR:(cm-1)〉3066,2981,2937,
2875,1585,1489,1446,1396,
1371,1309,1265,1223,1157,
1072,1030,999,928,893,839 〈元素分析値:(%)C2731352〉 理論値 C:58.3 H:5.6 実測値 C:58.2 H:5.6
【0052】[合成例2]トリフルオロメタンスルホン酸トリス(p−tert−
ブトキシフェニル)スルホニウムの合成 ビス(p−tert−ブトキシフェニル)スルホキシド
30.0g(0.087モル)、ピリジン13.4g
(0.17モル)をテトラヒドロフラン200gに溶解
させた溶液に、(トリメチルシリル)トリフルオロメタ
ンスルホネート37.8g(0.17モル)を、0℃を
超えないように温度コントロールしながら撹拌・滴下し
た。次いで、反応温度を0〜5℃とし、10分間撹拌し
た。
【0053】得られた反応溶液を、金属マグネシウム
4.2g(0.17モル)、テトラヒドロフラン50g
及びp−tert−ブトキシフェニルクロライド34.
3g(0.19モル)を用いて常法によって調製したグ
リニア試薬を、反応温度が0℃を超えないようにコント
ロールしながら滴下した。
【0054】次に、反応温度を0〜5℃となるようにし
て更に60分間撹拌し、反応を終了させた。
【0055】得られた反応液に水を滴下して過剰のグリ
ニア試薬を分解させた後、生成した無機塩を取り除くた
めに濾過を行った。得られた濾液に、塩化メチレン60
0g、飽和塩化アンモニウム水溶液300g、水400
gを用いて分散し、次いで水400gを用いて2回洗浄
した。得られた有機層を減圧乾固して油状物を得た。こ
の油状物を再結晶して、収量27.3g(収率50
%)、純度99%、融点150〜152℃のトリフルオ
ロメタンスルホン酸トリス(p−tert−ブトキシフ
ェニル)スルホニウムを単離した。
【0056】得られたトリフルオロメタンスルホン酸ト
リス(p−tert−ブトキシフェニル)スルホニウム
の核磁気共鳴スペクトル(NMR)、赤外スペクトル
(IR)、及び元素分析値の結果を下記に示す。 〈1H−NMR:CDCl3,δ(ppm)〉
【0057】
【化10】 (a) 1.42 一重項 27H (b) 7.17〜7.20 二重項 6H (c) 7.55〜7.59 二重項 6H 〈IR:(cm-1)〉2980,2937,2875,
1585,1490,1417,1396,1371,
1309,1269,1267,1223,1159,
1076,1030,930,908,904,839 〈元素分析値:(%)C3139362〉 理論値 C:59.2 H:6.2 実測値 C:59.4 H:6.4
【0058】[合成例3]トリフルオロメタンスルホン酸ビス(p−tert−ブ
トキシフェニル)(p−メチルフェニル)スルホニウム
の合成 ビス(p−tert−ブトキシフェニル)スルホキシド
40.0g(0.12モル)、ピリジン19.0g
(0.24モル)を塩化メチレン400gに溶解させた
溶液を、ドライアイスメタノール浴を用いて−70℃に
冷却した後、(トリメチルシリル)トリフルオロメタン
スルホネート53.4g(0.24モル)を、−60℃
を超えないように温度コントロールしながら撹拌・滴下
した。次いで、ドライアイスメタノール浴を氷水浴に代
えて反応温度を0〜5℃とし、30分間撹拌した。
【0059】得られた反応溶液を、ドライアイスメタノ
ール浴を用いて再度−70℃に冷却し、これに金属マグ
ネシウム5.8g(0.24モル)、テトラヒドロフラ
ン60g及び4−クロロトルエン30.4g(0.24
モル)を用いて常法によって調製したグリニア試薬を、
反応温度が−60℃を超えないようにコントロールしな
がら滴下した。
【0060】次に、再び氷水浴に代え、反応温度を0〜
5℃となるようにして更に60分間撹拌し、反応を終了
させた。
【0061】得られた反応液に水を滴下して過剰のグリ
ニア試薬を分解させた後、生成した無機塩を取り除くた
めに濾過を行った。得られた濾液に、飽和塩化アンモニ
ウム水溶液300g、水400gを用いて分液し、次い
で得られた濾液を水520gを用いて2回洗浄した。得
られた有機層を減圧乾固して油状物を得た。この油状物
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにかけて、収量
26.7g(収率39%)、純度98%のトリフルオロ
メタンスルホン酸ビス(p−tert−ブトキシフェニ
ル)(p−メチルフェニル)スルホニウムを単離した。
【0062】得られたトリフルオロメタンスルホン酸ビ
ス(p−tert−ブトキシフェニル)(p−メチルフ
ェニル)スルホニウムの核磁気共鳴スペクトル(NM
R)、赤外スペクトル(IR)、及び元素分析値の結果
を下記に示す。 〈1H−NMR:CDCl3,δ(ppm)〉
【0063】
【化11】 (a) 1.40 一重項 18H (b) 2.43 一重項 3H (c)〜(f) 7.23〜7.64 多重項 12H 〈IR:(cm-1)〉3065,2980,2935,
2875,1584,1489,1446,1395,
1371,1310,1265,1223,1157,
1073,1030,998,927,893,840 〈元素分析値:(%)C2833352〉 理論値 C:58.9 H:5.8 実測値 C:59.0 H:5.6
【0064】[合成例4]p−トルエンスルホン酸ビス(p−tert−ブトキシ
フェニル)フェニルスルホニウムの合成 ビス(p−tert−ブトキシフェニル)スルホキシド
17.3g(0.05モル)、トリエチルアミン10.
1g(0.1モル)をテトラヒドロフラン150gに溶
解させた溶液に、(トリメチルシリル)p−トルエンス
ルホネート24.4g(0.1モル)を、0℃を超えな
いように温度コントロールしながら撹拌・滴下した。次
いで、反応温度を0〜5℃とし、30分間撹拌した。
【0065】得られた反応溶液に、金属マグネシウム
2.4g(0.1モル)、テトラヒドロフラン27g及
びクロロベンゼン11.3g(0.1モル)を用いて常
法によって調製したグリニア試薬を、反応温度が0℃を
超えないようにコントロールしながら滴下した。次に、
反応温度を0〜5℃となるようにして更に60分間撹拌
し、反応を終了させた。
【0066】得られた反応液に水を滴下して過剰のグリ
ニア試薬を分解させた後、塩化メチレン1,000g、
飽和塩化アンモニウム700gを加えて分液を行い、水
1,000gを用いて3回洗浄した。得られた有機層を
減圧乾固して油状物を得た。この油状物をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーにかけて、収量8.8g(収率
30%)、純度98%のp−トルエンスルホン酸ビス
(p−tert−ブトキシフェニル)フェニルスルホニ
ウムを単離した。
【0067】得られたp−トルエンスルホン酸ビス(p
−tert−ブトキシフェニル)フェニルスルホニウム
の核磁気共鳴スペクトル(NMR)、赤外スペクトル
(IR)、及び元素分析値の結果を下記に示す。 〈1H−NMR:CDCl3,δ(ppm)〉
【0068】
【化12】 (a) 1.39 一重項 18H (b) 2.24 一重項 3H (c) 7.10〜7.13 二重項 4H (d)〜(g) 7.58〜7.68 多重項 9H (h) 7.75〜7.78 二重項 2H (i) 6.99〜7.02 二重項 2H 〈IR:(cm-1)〉3059,2978,2933,
1583,1489,1446,1396,1308,
1265,1203,1201,1159,1119,
1072,1034,1012,928,895,84
3,816 〈元素分析値:(%)C332252〉 理論値 C:68.5 H:6.6 実測値 C:68.3 H:6.4
【0069】[合成例5]p−トルエンスルホン酸トリス(p−tert−ブトキ
シフェニル)スルホニウムの合成 ビス(p−tert−ブトキシフェニル)スルホキシド
10.0g(0.029モル)、トリエチルアミン5.
8g(0.058モル)をテトラヒドロフラン115g
に溶解させた溶液に、(トリメチルシリル)p−トルエ
ンスルホネート14.2g(0.058モル)を、0℃
を超えないように温度コントロールしながら撹拌・滴下
した。次いで、反応温度を0〜5℃とし、30分間撹拌
した。
【0070】得られた反応溶液に、金属マグネシウム
1.4g(0.058モル)、テトラヒドロフラン16
g及びp−tert−ブトキシフェニルクロライド1
1.8g(0.064モル)を用いて常法によって調製
したグリニア試薬を、反応温度が0℃を超えないように
コントロールしながら滴下した。次に、反応温度を0〜
5℃となるようにして更に60分間撹拌し、反応を終了
させた。
【0071】得られた反応液に水を滴下して過剰のグリ
ニア試薬を分解させた後、生成した無機塩を取り除くた
めに濾過を行った。得られた濾液に、塩化メチレン60
0g、飽和塩化アンモニウム水溶液200g、水200
gを用いて分液し、次いで水500gを用いて3回洗浄
した。得られた有機層を減圧乾固して油状物を得た。得
られた油状物を再結晶して、収量5.2g(収率28
%)、純度99%、融点178〜181℃のp−トルエ
ンスルホン酸トリス(p−tert−ブトキシフェニ
ル)スルホニウムを単離した。
【0072】得られたp−トルエンスルホン酸トリス
(p−tert−ブトキシフェニル)スルホニウムの核
磁気共鳴スペクトル(NMR)、赤外スペクトル(I
R)、及び元素分析値の結果を下記に示す。 〈1H−NMR:CDCl3,δ(ppm)〉
【0073】
【化13】 (a) 1.39 一重項 27H (b) 2.25 一重項 3H (c) 7.10〜7.13 二重項 6H (d) 7.63〜7.66 二重項 6H (e) 7.79〜7.82 二重項 2H (f) 7.02〜7.05 二重項 2H 〈IR:(cm-1)〉2978,1583,1489,
1369,1307,1263,1261,1217,
1200,1159,1120,1074,1034,
1012,903,897,845,816 〈元素分析値:(%)C374562〉 理論値 C:68.3 H:7.1 実測値 C:68.2 H:7.0
【0074】[合成例6]p−トルエンスルホン酸ビス(p−tert−ブトキシ
フェニル)(p−メチルフェニル)スルホニウムの合成 ビス(p−tert−ブトキシフェニル)スルホキシド
40.0g(0.12モル)、ピリジン19.0g
(0.24モル)を塩化メチレン400gに溶解させた
溶液を、ドライアイスメタノール浴を用いて−70℃に
冷却した後、(トリメチルシリル)p−トルエンスルホ
ネート58.7g(0.24モル)を、−60℃を超え
ないように温度コントロールしながら撹拌・滴下した。
次いで、ドライアイスメタノール浴を氷水浴に代えて反
応温度を0〜5℃とし、30分間撹拌した。
【0075】得られた反応溶液を、ドライアイスメタノ
ール浴を用いて再度−70℃に冷却し、これに金属マグ
ネシウム5.8g(0.24モル)、テトラヒドロフラ
ン60g及び4−クロロトルエン30.4g(0.24
モル)を用いて常法によって調製したグリニア試薬を、
反応温度が−60℃を超えないようにコントロールしな
がら滴下した。次に、再び氷水浴に代え、反応温度を0
〜5℃となるようにして更に60分間撹拌し、反応を終
了させた。
【0076】得られた反応液に水を滴下して過剰のグリ
ニア試薬を分解させた後、生成した無機塩を取り除くた
めに濾過を行った。得られた濾液に、飽和塩化アンモニ
ウム水溶液300g、水400gを用いて分液し、次い
で得られた濾液を水520gを用いて2回洗浄した。得
られた有機層を減圧乾固して油状物を得た。この油状物
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにかけて、収量
24.9g(収率35%)、純度98%のp−トルエン
スルホン酸ビス(p−tert−ブトキシフェニル)
(p−メチルフェニル)スルホニウムを単離した。
【0077】得られたp−トルエンスルホン酸ビス(p
−tert−ブトキシフェニル)(p−メチルフェニ
ル)スルホニウムの核磁気共鳴スペクトル(NMR)、
赤外スペクトル(IR)、及び元素分析値の結果を下記
に示す。 〈1H−NMR:CDCl3,δ(ppm)〉
【0078】
【化14】 (a) 1.39 一重項 18H (b) 2.43 一重項 3H (c) 2.25 一重項 3H (d)〜(i) 7.02〜7.82 多重項 16H 〈IR:(cm-1)〉3060,2978,2932,
1583,1488,1447,1396,1369,
1307,1265,1204,1201,1159,
1118,1072,1034,1012,928,8
95,843,815 〈元素分析値:(%)C344052〉 理論値 C:68.9 H:6.8 実測値 C:68.8 H:6.8
【0079】[参考例]マグネシウム24.3g(1モ
ル)、p−tert−ブトキシフェニルクロリド20
3.2g(1.1モル)、THF280gを用いて常法
により調整したグリニヤ試薬をTHF500gで希釈
し、ドライアイスメタノール浴で−60℃以下に冷却し
た。次いで塩化チオニル47.5g(0.4モル)をT
HF70gで希釈した溶液を0℃を超えない温度で1時
間かけて滴下した。氷浴にて1時間熟成を行った後、水
36gを加えて過剰のグリニヤ試薬を分解した。塩化メ
チレン1000gにさらに飽和塩化アンモニウム水溶液
400gと水300gを加えて分液を行い、有機溶媒層
の水洗を純水700gで2回行った。有機溶媒層を硫酸
マグネシウムで乾燥、濾過し、溶媒を減圧留去した。得
られた油状物を再結晶することで目的化合物ビス(p−
tert−ブトキシフェニル)スルホキシドを純度96
%、融点80〜82℃の白色結晶として83g(収率6
0%)得た。
【0080】
【化15】 1H−NMR:CDCl3,δ(ppm)〉核磁気共鳴
スペクトル 1.34 Ha 一重項 18H 7.01〜7.04 Hb 二重項 4H 7.48〜7.51 Hc 二重項 4H 〈IR:(cm-1)〉2976,2931,1589,
1487,1392,1367,1302,1238,
1159,1090,1043,1009,930,8
93,852,827 〈MS:(m/z)〉質量スペクトル 346(M+):331,290(C20263 =34
6) 〈m.p.:(℃)〉融点 80〜82℃
【0081】[実施例,比較例I]下記式(Poly
m.1)で示される部分的に水酸基をt−ブトキシカル
ボニル基で保護したポリヒドロキシスチレン、下記式
(Polym.2)で示される部分的に水酸基をt−ブ
チル基で保護したポリヒドロキシスチレン、もしくは下
記式(Polym.3)で示される部分的に水酸基をテ
トラヒドロピラニル基で保護したポリヒドロキシスチレ
ンと、下記式(PAG.1)から(PAG.5)で示さ
れるオニウム塩から選ばれる酸発生剤と、下記式(DR
I.1)で示される2,2’−ビス(4−tert−ブ
トキシカルボニルオキシフェニル)プロパンの溶解阻止
剤を1−エトキシ−2−プロパノールに溶解し、表1並
びに表2に示す組成でレジスト液を調合した。
【0082】これらの各組成物を0.2μmのテフロン
製フィルターで濾過することによりレジスト液を調整し
た。これをシリコーンウェハー上へスピンコーティング
し、0.8μmに塗布した。次いで、このシリコーンウ
ェハーを100℃のホットプレートで120秒間ベーク
した。
【0083】そして、エキシマレーザーステッパー(ニ
コン社、NSR 2005EX NA=0.5)を用い
て露光し、90℃で60秒ベークを施し、2.38%の
テトラメチルアンモニウムヒドロキシドの水溶液で現像
を行うと、ポジ型のパターンを得ることができた。
【0084】得られたレジストパターンを次のように評
価した。感度(Eth値)を求めた。次に、0.35μ
mのラインアンドスペースのトップとボトムを1:1で
解像する露光量を最適露光量(感度:E op)として、
この露光量における分離しているラインアンドスペース
の最小線幅を評価レジストの解像度とした。また、解像
したレジストパターンの形状は、走査型電子顕微鏡を用
いて観察した。
【0085】実施例の評価結果を表1並びに比較例の評
価結果を表2に示す。
【0086】
【化16】
【0087】
【化17】
【0088】
【表1】
【0089】
【表2】
【0090】[実施例,比較例II]酸発生剤として下
記PAG.6〜8或いは上述したPAG.4,5を用い
る以外は上記実施例、比較例Iと同様にしてポジ型パタ
ーンを得た後、得られたレジストパターンを次のように
評価した。
【0091】まず、感度(Eth値)を求めた。次に、
0.35μmのラインアンドスペースのトップとボトム
を1:1で解像する露光量を最適露光量(感度:EOP
として、この露光量における分離しているラインアンド
スペースの最小線幅を評価レジストの解像度とした。ま
た、解像したレジストパターンの形状は、走査型電子顕
微鏡を用いて観察した。レジストのPED安定性は、最
適露光量で露光後、放置時間を変えPEBを行い、レジ
ストパターン形状の変化が観察された時間、例えば、ラ
インパターンがT−トップ形状になったり、解像できな
くなった時間で評価した。即ち、この時間が長いほどP
ED安定性に富む。
【0092】実施例の評価結果を表3並びに比較例の評
価結果を表4に示す。
【0093】
【化18】
【0094】
【表3】
【0095】
【表4】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹村 勝也 新潟県中頸城郡頸城村大字西福島28−1 信越化学工業株式会社 合成技術研究 所内 (72)発明者 八木橋 不二夫 神奈川県川崎市高津区坂戸3丁目2番1 号 信越化学工業株式会社 コーポレー トリサーチセンター内 (72)発明者 石原 俊信 新潟県中頸城郡頸城村大字西福島28−1 信越化学工業株式会社 合成技術研究 所内 (72)発明者 丸山 和政 新潟県中頸城郡頸城村大字西福島28−1 信越化学工業株式会社 合成技術研究 所内 (72)発明者 竹田 好文 新潟県中頸城郡頸城村大字西福島28−1 信越化学工業株式会社 合成技術研究 所内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 381/12 G03F 7/004 G03F 7/039 H01L 21/027 CA(STN)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で表わされるスルホニ
    ウム塩。 【化1】 (式中、R1は水素原子、アルキル基又はアルコキシ基
    である。また、Yはトリフルオロメタンスルホネート又
    はp−トルエンスルホネートを示す。)
  2. 【請求項2】 請求項1記載の一般式(1)で表わされ
    るスルホニウム塩を含有することを特徴とする化学増幅
    ポジ型レジスト材料。
  3. 【請求項3】 (A)有機溶剤 (B)アルカリ可溶性樹脂 (C)酸不安定基を有する溶解阻止剤 (D)請求項1記載の一般式(1)で表わされるスルホ
    ニウム塩 (E)酸発生剤 を含有してなることを特徴とする化学増幅ポジ型レジス
    ト材料。
  4. 【請求項4】 (A)有機溶剤 (B)アルカリ可溶性樹脂 (C)酸不安定基を有する溶解阻止剤 (D)請求項1記載の一般式(1)で表わされるスルホ
    ニウム塩 (E)下記一般式(2)で表わされるオニウム塩 (R2 nMY …(2) (式中、R2は同種又は異種の非置換又は置換芳香族基
    を示し、Mはスルホニウム又はヨードニウムを示し、Y
    はトリフルオロメタンスルホネート又はp−トルエンス
    ルホネートを示す。nは2又は3を示す。)を含有して
    なることを特徴とする化学増幅ポジ型レジスト材料。
  5. 【請求項5】 (A)有機溶剤 (B)アルカリ可溶性樹脂 (C)酸不安定基を有する溶解阻止剤 (D)請求項1記載の一般式(1)で表わされるスルホ
    ニウム塩 を含有してなることを特徴とする化学増幅ポジ型レジス
    ト材料。
  6. 【請求項6】 (A)有機溶剤 (B)アルカリ可溶性樹脂 (D)請求項1記載の一般式(1)で表わされるスルホ
    ニウム塩 を含有してなることを特徴とする化学増幅ポジ型レジス
    ト材料。
  7. 【請求項7】 (A)有機溶剤 (B)アルカリ可溶性樹脂 (D)請求項1記載の一般式(1)で表わされるスルホ
    ニウム塩 (E)酸発生剤 を含有してなることを特徴とする化学増幅ポジ型レジス
    ト材料。
  8. 【請求項8】 (B)成分のアルカリ可溶性樹脂とし
    て、一部の水酸基の水素原子が酸不安定基で置換された
    重量平均分子量5,000〜100,000のポリヒド
    ロキシスチレンを用いた請求項3乃至7のいずれか1項
    記載のレジスト材料。
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