JP2826115B2 - 医療用器具 - Google Patents

医療用器具

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JP2826115B2
JP2826115B2 JP63300301A JP30030188A JP2826115B2 JP 2826115 B2 JP2826115 B2 JP 2826115B2 JP 63300301 A JP63300301 A JP 63300301A JP 30030188 A JP30030188 A JP 30030188A JP 2826115 B2 JP2826115 B2 JP 2826115B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、血液流路部をポリマーを用いて親水化して
血液に対する濡れ性を改良した医療用器具に関するもの
である。
〈従来技術およびその問題点〉 従来より医療用器具材にはさまざまなポリマーが使わ
れているが、一般的には疎水性のものがほとんどであ
る。しかしその用途によっては、表面の親水化処理が必
要なものも少なくない。
例えば、人工肺は、ハウジング内にガス交換用膜を介
して一方に血液を、他方に気体(酸素)を流通させてガ
ス交換を行うのであるが、ガス交換膜としては通常ポリ
プロピレン、ポリエチレン、シリコーン等の疎水性膜が
多く使用されている。
ところで、人工肺は通常使用に先立って内部のエアー
を除去するプライミング操作を行うのであるが、膜が疎
水性であるために水とのなじみが悪くプライミング操作
においてエアーを完全に除去し難く、特に、ガス交換膜
として多孔質の中空糸を使用した中空糸型人工肺の場合
であって中空糸の外側に血液を流すタイプでは、ファイ
バーとファイバーとの間にエアーをため込む現象が強く
見受けられる。その結果、ファイバー同士がエアーによ
ってブロック化し、いわゆる“す”を生じ、ガス交換性
能の低下の現象を示す欠点があった。
従来、中空糸型人工肺においては、中空糸内部に血液
を流すタイプのものが多く開発されてきたが、その圧力
損失が大きいゆえに、拍動流体外循環、分離体外循環、
ブラッドカーディオプレギア等への適応が困難とされて
いる。
中空糸外側に血液を流し、内側にガスを流すことによ
り、圧力損失を少なくすることが可能で、循環回路中の
人工肺の前に送血ポンプを設ける必要はなく、人体から
の落差のみによる脱血にて血液を人工肺に、さらには貯
血槽に送ることが可能となる。したがってブラッドカー
ディオプレギア、分離体外循環等が適応できるようにな
る。
中空糸が疎水性樹脂からなるものでは、その表面の血
液に対する濡れ性が悪いため、中空糸の間に血液が行渡
らず、中空糸を介したガス交換が有効に行なわれなくな
るため、十分なガス交換性能が得られない。その中空糸
外壁面を濡らすには、中空糸間に滞っている気泡を物理
的衝撃、たとえば人工肺を叩くという煩雑な操作によっ
て除去しなければならないという欠点を有していた。
また、近年、開心術等の際に生体肺に代わり体外循環
において血液中の二酸化炭素を除去し血液中に酸素を添
加するために、人工肺を組込んだ血液回路が用いられて
いる。このように人工肺を組込んだ体外循環血液回路に
おいては、気泡が流入した場合にこれを除去したり、万
一回路チューブ折れなどにより循環血液量が減少した時
に備えて、血液を貯溜するための貯血槽が設けられてい
る。
この貯血槽は、血液の貯血量の確認および大容量の貯
血量の確保の容易性等から、硬質部材からなるハードシ
ェル型の貯血槽が一般的であり、人工肺との一体化も容
易なため、貯血槽を一体に設けた人工肺も提案されてい
る。
人工肺と一体化されるハードシェル型の貯血槽1は、
第1図に概略を示すように、血液導入口2、該血液導入
口2に連通し、かつ血液導入口2よりほぼ落差のない底
面を有する血液流入部5、該血液流入部5に連通し血液
流入部5より漸次下垂する底面を有する貯血部6および
該貯血部6の下部に設けられた血液導出口3を有する硬
質部材により形成されたハウジング7を有するものであ
る。ここで、血液流入部5の底面および貯血部6の底面
が血液流路面4をなす。
そして、血液導入口2から導入された血液は、該血液
流路面4上を送流され、貯血部6へと落下、貯溜される
ようになっている。
従来、この貯血槽1のハウジング7は、例えば、硬質
塩化ビニル樹脂、スチレン樹脂、カーボネイト樹脂等の
疎水性を有する部材により形成されていた。そのため、
前記血液流路面4も疎水性を有するため、無血プライミ
ングを行なった場合、プライミング液が血液流路面4全
面にわたって流れずに偏った流れになり、液流に乱れが
生じ、滝が池に落ちるがごとくにプライミング液が貯血
部6に流れ込み、プライミング液は貯血部6で泡を発生
させるという欠点を有していた。またこれらの材質は血
液適合性に特別優れているとはいえないものであった。
さらに、体外循環回路における貯血槽の下流側には血
液フィルター(動脈フィルター)が設けられるが、異物
除去のための材部はその性能を高めるためにプリーツ
状であるので気泡が除去しにくいという問題点を有して
いた。また、前述したのと同じく用いられる材質は疎水
性であるがゆえに濡れ性が悪く、プライミング操作にお
いて若干の落差が必要であり、その操作は容易とはいえ
ない。
そこで、上述の問題点を改良するために血液流路面の
血液およびプライミング液に対する濡れ性を向上する目
的で血液流路面の表面処理を行って親水化しようとする
試みが考えられてきたが、材質の性状を変えることなく
均質に親水化および血液適合性の向上を同時に付与する
ことが難しく、未だ現在まで実用化されなかった。
〈発明が解決しようとする問題点〉 本発明者らは医療用器具において血液流路部が疎水性
であるために生ずる上述の欠点を解決すべく種々検討し
た結果、本発明を完成したもので、本発明の目的は、少
なくとも血液流路部の全部または一部を親水化処理する
ことにより血液およびプライミング液に対する濡れ性を
改良し、気泡付着を防止し同時に血液適合性をも向上さ
せた医療用器具を提供することにある。
〈問題点を解決するための手段〉 すなわち本発明によれば、ヒドロキシエチルメタアク
リレート(HEMA)を含むセグメントとメチルメタアクリ
レート(MMA)を含むセグメントとの重量比が50:50〜9
5:5であるブロックコポリマーを少なくとも血液流路部
の一部または全部に被覆し、更に一般式 で表されるポリ(オキシエチレン)−ポリ(オキシプロ
ピレン)ブロックポリマーを被覆して親水化処理したこ
とを特徴とする人工心肺回路システムを構成する部品、
該血液流路部がハウジング本体の内壁と両隔壁と中空糸
膜の外壁とで構成されてなる外部灌流型人工肺、貯血
槽、血液フィルター、および人工心肺回路システムから
なる群から選ばれるいずれか1つである ここで、前記ヒドロキシエチルメタアクリレート(HE
MA)およびメチルメタアクリレート(MMA)が、それぞ
れのセグメントに分離して存在する構造を有するポリマ
ーであり、更に前記ヒドロキシエチルメタアクリレート
(HEMA)を含むセグメントとメチルメタアクリレート
(MMA)を含むセグメントとの重量比が50:50ないし95:5
であり、より好ましくは前記ヒドロキシエチルメタアク
リレート(HEMA)を含むセグメント中の該ヒドロキシエ
チルメタアクリレート(HEMA)の含量が50重量%以上
で、かつメチルメタアクリレート(MMA)を含むセグメ
ント中の該メチルメタアクリレート(MMA)の含量が70
重量%以上である。
前記医療用器具は、HEMAおよびMMAを含むポリマーで
処理した後、 なる一般式を有するポリ(オキシエチン)−ポリ(オキ
シプロピレン)ブロックポリマーで処理する。上式中、
a+cは、2〜2000、bは、10〜150の範囲である。
以下に本発明を好適実施例に基づいて更に詳細に説明
する。
本発明において、医療用器具の少なくとも血液流路部
の一部または全部を被覆して親水化処理する物質はヒド
ロキシエチルメタアクリレート(以下、HEMAと記す)お
よびメチルメタアクリレート(以下、MMAと記す)を含
むポリマーが好適である。これに限定したのは、ポリマ
ー自体の持つ血液および生体適合性、安全性が高く、ポ
リマーの合成も比較的容易で、コーティングも簡便に行
なえることによる。
ここで、該HEMAおよびMMAを含むポリマーは、ブロッ
クコポリマーの形をなし、それぞれがセグメントを構成
して結合したものである。このポリマーにおいて、各セ
グメントは分離して存在する構造を有する。その理由
は、このようにそれぞれがセグメントを構成して結合す
ることにより、耐水性のよいMMAを含むセグメントを基
材に密着させ、親水性の機能を発現するHEMAを含むセグ
メントを表面に出すことができ、安定性のある表面親水
化を行うことができるからである。
更に、HEMAを含むセグメント(以下Aセグメントとい
う)とMMAを含むセグメント(以下Bセグメントとい
う)の重量比が50:50ないし95:5である。ここでAおよ
びBセグメントとは、それぞれHEMAおよびMMAを主とし
て有する断片(部分)をいう。AセグメントとBセグメ
ントの重量比が50:50未満ならば、表面の親水性が低下
し、上記重量比が95:5超ならば、使用中にコーティング
ポリマーの溶出およびはがれが生ずるおそれがあるから
である。
また、Aセグメント中のHEMAの含量が50重量%以上
で、かつBセグメント中のMMAの含量が70重量%以上で
あるのが好ましい。Aセグメント中のHEMAの含量が50重
量%未満だと親水性が低下し、Bセグメント中のMMAの
含量が70重量%未満だとMMA以外のポリマーの性質にも
よるが、基材への密着性が減少するからである。
なお、本発明において、HEMAおよびMMAを含むポリマ
ーを医療用器具に被覆せしめる手段は特に限定されず、
いかなる方法によってもよい。
ここで、本発明において用いられるポリマーの作製方
法は、種々考えられるが、親水性溶剤中で主鎖内にペル
オキシ結合をもつアクリルポリマー(HEMA含有ポリマ
ー)を得、次いでこのポリマーを重合開始剤として分割
重合によりMMAを含むポリマーとのブロック共重合体を
合成する方法もその一つである。
さらに、濡れ性改善のため、上記のHEMAを含むセグメ
ントとMMAを含むセグメントとの重量比が50:50〜95:5で
あるブロックコポリマーで医療用器具の血液流路部を処
理して被覆した後に、下記一般式(I) で表わされるポリ(オキシエチレン)−ポリ(オキシプ
ロピレン)ブロックポリマーで処理して被覆する。な
お、このブロックポリマーを医療器具に被覆せしめる手
段は特に限定されず、いかなる方法によってもよい。
これらの併用により濡れ性、気泡付着防止性ともに改
善される。本発明の名称医療用器具の上記効果を得るた
めには、上記において、a+cは2〜2000、好ましくは
2〜500、より好ましくは3〜300、bは10〜150、好ま
しくは1〜100、より好ましくは15〜70の範囲がよく、
これらの範囲をはずれると、このブロックコポリマー自
体の親水性が低下したり、疎水部への親和性が低下した
りするため、処理後の材料表面の濡れ性が低下する。
本発明の対象とする医療用器具は、人工心肺回路シス
テム、人工透析システム、血漿分離システム、各種カテ
ーテルなど血液の接触する機会のある器具およびその構
成部品をさす。人工心肺回路システムでいえば、それを
構成する各部品および全体をさし、該回路を構成する部
品としては、人工肺(特に模型人工肺)、貯血槽(動脈
リザーバ、静脈リザーバ、カーディオトミーリザーバ
等)、バブルトラップ、遠心ポンプおよびこれらを連結
するチューブなどがあげられる。上記いずれの場合にお
いても、少なくともその血液流路部の一部もしくは全部
を、上述のポリマーにて被覆し、血液に対する濡れ性、
気泡付着防止性および血液適合性を向上させるものであ
る。
すなわち、貯血槽においては、主にハウジングの血液
流路面上に前記ポリマーを被覆することによってプライ
ミング液および血液の流れをスムーズにして貯血部に送
流せしめる。また、人工肺内の多孔質中空糸において
は、一般に中空糸の内外壁のいずれかを血液流路面とす
るが、特に中空糸外壁側を血液流路面として用いる型の
ものについて、当該中空糸の外壁に前記ポリマーを被覆
せしめて血液に対する濡れ性を向上させ、血流をスムー
ズにすることができる。
また、同時にこれらの血液適合性を向上させるもので
ある。
上述した血液流路面を構成する部分以外にも上記親水
化処理が施されていてもよいのは勿論のことである。
本発明の対象とする医療用器具としては、第3図に断
面図で示すような血液フィルター30も含む。このフィル
ターはたとえば人工心肺回路に組み込まれて体内に血液
を戻すときに最終的な除泡を行うのに用いられる。
血液フィルター30はハウジング31を有し、上方には空
気排出口32、中央部には血液流入口33、下部には血液排
出口34を有する。血液流入口金33と血液排出口34との間
にはポリエステルメッシュ製の材35が設けられてい
る。
血液流入口33から導入された血液はハウジング31の壁
を旋回しながら流下し、材35に至る。この間に材35
により除泡された血液は排出口32を経て人体に戻される
一方、血液から除去された空気は空気排出口34を経て排
出される。
このような血液フィルターにおいても上述した貯血
槽、人工心肺などと同じように、HEMAを含むセグメント
とMMAを含むセグメントとの重量比が50:50〜95:5である
ブロックコポリマーにより処理し、さらに上記一般式
(I)で表されるブロックポリマーにより処理する。
除泡性が高くなり、濡れ性向上にともなうプライミン
グ時間の短縮につながる。また、ハードシェル型の貯血
槽においては、第1図のように除泡効果を高め、異物除
去のために血液流路途中にスポンジ状、メッシュ状また
はこれらの組合せからなる部材36を備えることが考えら
れるが、この場合前記部材のみまたは前記部材を含む貯
血槽全体を前記ポリマーにより処理することにより、と
らえた気泡をすばやく消泡することが可能である。
第4図には、上述した貯血槽、人工心肺、血液フィル
ターなどを含む人工心肺回路システム40の一例を示す。
このシステムは人体41から貯血槽42、ポンプ43、熱交換
器44を有する人工肺45および血液フィルター30をチュー
ブ46で連絡して体外循環回路を構成する。
このような回路全体が上記のごとくHEMAを含むセグメ
ントとMMAを含むセグメントとの重量比が50:50〜95:5で
あるブロックコポリマーにより処理し、さらに上記一般
式(I)で示されるブロックポリマーにより処理されて
いれば濡れ性、気泡付着防止性も良好で好ましい。
〈作用〉 次に、本発明に係る医療用器具として、貯血槽および
多孔質中空糸を収納した人工肺を用いた場合につき、そ
の具体的作用について説明する。
本発明においては、前記した第1図の貯血槽1の前記
血液流路面4の一部もしくは全部がHEMAを含むセグメン
トとMMAを含むセグメントとの重量比が50:50〜95:5であ
るブロックコポリマーで被覆され、さらに上記一般式
(I)で示されるブロックポリマーで被覆され、血液に
対する濡れ性および気泡付着防止性が改良されているこ
とにその特徴がある。
このように血液流路面4がHEMAを含むセグメントとMM
Aを含むセグメントとの重量比が50:50〜95:5であるブロ
ックコポリマーの被覆、さらに上記一般式(I)で示さ
れるブロックポリマーの被覆によって親水化されること
により血液導入口2から導入された血液およびプライミ
ング液は、当該血液流路面4上をスムーズに滞留するこ
となく送流され、漸次下垂する面においてもスムーズに
流下し、貯血部6へ送流されるため、従来例のような液
流の乱れもなく、従って泡の発生もなく貯血部6内に静
かに流下し、貯溜される。
このような構成を有する貯血槽は、人工肺の体外循環
血液回路中に設けられるが、例えば、第2図に示すよう
に人工肺および熱交換器と一体化された人工肺装置とな
されることにより好適に用いられる。
第2図に示す実施態様において、人工肺11は円筒状の
ハウジング本体12とその両開放端部を閉鎖する取付けカ
バー13a、13bとからなるハウジングを具備してなり、ハ
ウジング内には全体に広がって多数の中空糸膜14がハウ
ジングの長手方向に沿って束状に並列的に相互に離間配
置されている。
そしてこの中空糸膜14の両端部はそれぞれの開口が閉
塞されない状態で隔壁15a,15bによりハウジング本体12
に液密に保持されている。また、一方の取付けカバー13
aとハウジング本体12と隔壁15aとで形成される中空糸膜
の内部空間に連通するガス流入空間16にはガス流入ポー
ト17が、他方の取付けカバー13bとハウジング本体12と
隔壁15bとで形成される中空糸膜の内部空間に連通する
ガス流出空間18にはガス流出ポート19がそれぞれ連通し
て設けられている。さらに、ハウジング本体12の内壁と
両隔壁15a、15bと中空糸膜14の外壁とで構成される血液
室20には血液流入口21および血液流出口22が連通して設
けられる。
この実施態様において示される人工肺11は、中空糸膜
14の内部空間に空気等の酸素含有ガスを吹送し、中空糸
膜14の外側に血液を流してガス交換を行なうタイプのも
のである。
中空糸膜14として用いられる材質としては、通常人工
肺に使用されている疎水性の膜ならばいかなるものもよ
く、例えばポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレ
ン、シリコーン等が好適である。
そして、本発明においては、中空糸膜14の血液流路面
をなす外壁14aが、好ましくは全面的にHEMAを含むセグ
メントとMMAを含むセグメントとの重量比が50:50〜95:5
であるブロックコポリマーで被覆され、さらに上記一般
式(I)で示されるブロックポリマーで被覆されて親水
化され、血液に対する濡れ性が向上されている。
この人工肺11の血液流出口22には、前記したような構
成を有する貯血槽1の血液導入口2が液密に接続されて
いる。
一方、人工肺の血液入口21には、熱交換器23が取付け
られている。熱交換器23にはケーシング24内に多数の熱
交換用管体25がケーシング24の長手方向に沿って並列的
に相互に離間配置され、そしてこの熱交換用管体25の両
端部はそれぞれの開口が閉塞されない状態で隔壁(図示
せず)によりケーシング24の側壁に液密に保持されてい
る。
そしてこの隔壁とケーシング24の側壁と熱交換用管体
25の外壁とで形成される空間26には、血液入口ポート27
および前記人工肺11の血液流入口21が連通しており、一
方、該空間26と液密に区画された熱交換用管体25の内部
空間には、ケーシング24の片方の隔壁の外側に連通する
水入口ポート28および同様にケーシング24の他方の隔壁
の外側に連通する水出口ポート(図示せず)がそれぞれ
連通するものとされている。
従って、この実施態様に示される熱交換器23は、血液
入口ポート27より熱交換器23に血液が流入し熱交換用管
体25の外側を流れ、そのとき水入口ポート28より熱交換
用管体25の内部には温水または冷水が流れて、熱交換用
管体25に接触する血液を加温したり冷却したりするもの
である。しかしながら、熱交換用管体の内部に血液を流
し、熱交換用管体の外部に冷却もしくは加温媒体を流す
方式の熱交換器を同様に用いることも可能である。
このように貯血槽1を人工肺11および熱交換器23と一
体化した人工肺装置において、血液流入ポート27より熱
交換器23内部に流入した血液は人工肺11の血液流入口21
に至る間に加温または冷却され、そして人工肺11の血液
流入口21から流入した血液は血液室20を通る間に中空糸
膜14を介して中空糸膜14の内部空間を流通する酸素含有
ガスとガス交換を行ない、血液中の過剰な二酸化炭素が
除去され、消費された酸素が添加される。
ここで、中空糸膜14の血液流路面である外壁14aの好
ましくは全面がHEMAを含むセグメントとMMAを含むセグ
メントとの重量比が50:50〜95:5であるブロックコポリ
マーの被覆され、さらに上記一般式(I)で示されるブ
ロックポリマーの被覆よって親水化され、血液に対する
濡れ性および気泡付着防止性が向上されていることによ
り、既述した従来技術におけるようにファイバー同士が
エアーによってブロック化して“す”を生じることな
く、また、血液室20内に送り込まれた血液の流れも滞留
することなくスムーズに行われるため、ガス交換が効率
よくなされる。
このようにして酸素を添加された血液は、人工肺11の
血液流出口22から流出し、連通する貯血槽1の血液導入
口2から貯血槽1内に流入する。血液導入口2より導入
された血液は、この血液導入口2に連設される血液流入
部5に至り、消泡部材36を通過して前述したようにHEMA
を含むセグメントとMMAを含むセグメントとの重量比が5
0:50〜95:5であるブロックコポリマーを被覆され、さら
に上記一般式(I)で示されるブロックポリマーを被覆
した血液流路面4をスムーズに送流され、静かに貯血部
6内に流下し、貯溜されるので、貯血部6内での泡の発
生がみられない。貯血槽1におけるこれらの効果は、無
血プライミング時に特に著しい。
このように泡の発生がみられずに貯血部6内に貯溜さ
れた血液は、貯血部6の下部に設けられた血液導出口3
より導出され、送血される。また、血液適合性の向上に
より体外循環中の血小板の減少の抑制等が期待される。
なお、本実施態様においては、人工肺における中空糸
膜について述べたが、中空糸膜はこれに限られることな
く、例えば血液濃縮器(ヘモコンセントレーター)等に
用いられる中空糸膜についても適用されることはもちろ
んである。
また、第3図に示す血液フィルターにおいては、前述
と同じく気泡付着防止性と血液適合性が向上するととも
に、特に前記一般式(I)で示されるブロックポリマー
で処理すると、メッシュ状の材の濡れ性が向上しプラ
イミング操作が容易になる。
さらに、第4図および第5図に示す人工心肺回路シス
テムについても上記と同様である。
〈実施例〉 次に、本発明を実施例に基づいて更に詳細に説明す
る。
[参考例1および比較例1、2] マイクロポーラスポリプロピレンの平膜にMMA(Bセ
グメント)/HEMA(Aセグメント)=20/80の2%(メタ
ノール/メチルセルソルブ=92/8)ブロックポリマーを
溶液状態でのコーティングにて被覆し、これを参考例1
とした。また、上記マイクロポーラスポリプロピレンの
平膜に親水化処理等の処理を全然施さないものを比較例
1とした。また、マイクロポーラスポリプロピレンの平
膜に2%PHEMAメタノール溶液をコーティングし表面を
親水化処理したものを比較例2とした。そしてこれらを
用いて以下の性能試験を行なった。
接触角 参考例1のポリマー表面の水に対する接触角を測定し
たところ、62°だった。さらにこの参考例1をポリマー
被覆状態のまま室温に5日間放置した後、再び接触角を
測定したが、ほとんど変化がみられなかった。
一方、比較例1の平膜面の水に対する接触角は109°
であった。また、比較例2では64°であった。これによ
り、前記ポリマーを被覆することにより親水化されるこ
とがわかる。
血小板拡張能試験 3.8%クエン酸ナトリウム1/10容で抗凝固した人血を8
00r.p.m.、15min遠心して上清を採取し、希釈液(生理
食塩水/3.8%クエン酸ナトリウム=9/1)にて上清の濃
度を60,000個/μlに調整した後、これを材質上に滴下
し、30min放置後、付着した血小板の形態および数をカ
ウントして、血小板拡張能試験を行なった。
参考例1では、I型85%、II型15%、III型0%で付
着数の合計467個/0.5mm2であったが、比較例1ではI型
49%、II型23%、III型28%で、付着数の合計1386個/0.
5mm2、比較例2では、I型30%、II型25%、III型45
%、付着数1771個/0.5mm2であった。
これにより、参考例のポリマーをコーティングするこ
とにより、親水性の向上のみならず、血液適合性の向上
も明らかである。
なお、I型、II型、III型は、「人工臓器」9
(1)、228〜231(1980)の「医用高分子材料表面にお
ける血小板の反応」に記載の分類による。
[参考例2および比較例3] 射出成型により、第1図に示すようなポリカーボネー
ト製の貯血槽を作製し、血液流路面に参考例1と同一の
ブロックポリマーを同一方法にて被覆し、これを参考例
2とした。この血液流路面の水に対する接触角を測定し
たところ38°だった。
一方、参考例2のポリマー被覆を行わない貯血槽を比
較例3とし、この血液流路面の水に対する接触角を測定
したところ91°だった。
この参考例2と比較例3の貯血槽について貯血部に30
0mlの生理食塩水を貯めた状態で、血液流路面に同じく
生理食塩水を4l/minで流し、血液流路面での生理食塩水
の流れかたおよび貯血部での泡の発生を観察した。
その結果、生理食塩水は、参考例2においては、血液
流路面全体にわたり均一に静かに流れ、貯血部でも気泡
の発生は観察されなかった。しかし、比較例3において
は、血液流路面では略中央部に太い流れが2本みられ、
その周辺に細い蛇行した流れが3本みられた。そして、
貯血部においては気泡が舞っているのが肉眼で観察され
た。
[参考例3および比較例4] 外径300μmのマイクロポーラスポリプロピレン中空
糸34000本を用いて膜面積3.1m2の人工肺を作製し、同人
工肺にMMA(Bセグメント)/HEMA(Aセグメント)−20
/80の2%(メタノール/メチルセロソルブ=92/8)ブ
ロックコポリマー溶液を充填し、人工肺の絞り部を叩き
ながら1分間放置した後、内液を排出して空気乾燥し、
これを参考例3とした。
一方同人工肺に2W/V%のPHEMAを含むメタノール溶液
を充填し、人工肺の絞り部を叩きながら1分間放置した
後、内液を排出して空気乾燥し、これを比較例4とし
た。
この二者について、厚生省人工心肺ディスポーザブル
セット基準における溶出物試験を行なった。すなわち、
人工肺の血液が流通する回路に、煮沸後冷却した水を満
たし、適当な器具を用いてガス抜き用管、酸素吹込管お
よび連結管の末端を閉じ、70±1℃で30分間加温し冷却
後、内溶液をとり出して試験液として以下に示す試験を
行なうとき、これに適合しなければならない。
その試験とは、外観およびpH、あわ立ち、清浄
度、鉛およびカドミウム、亜鉛、過マンガン酸カ
リウム還元性物質、蒸発残留物である。
参考例3では上記全ての試験において基準内であった
が、比較例4では過マンガン酸カリウム還元性物質試験
において過マンガン酸カリウム消費量が基準を超えた。
[実施例1] 第3図に示す血液フィルターを用いて以下の試験を行
った。血液フィルターのハウジングはポリカーボネート
製で、材はポリプロピレンメッシュ(380メッシュ)
で血液濾過面積は750cm2あった。
まず、血液フィルターに、MMA(Bセグメント)/HEMA
(Aセグメント)−20/80の1%メタノール溶液を充填
した後、直ちに排液し、風乾した。
次いで、上記一般式(I)において、a+c=75、b
=30であるブロックポリマー(BASF社製プルロニックF-
68)水溶液を充填後、直ちに廃液し、風乾した。
このようにして得られた血液フィルターに血液排出口
からプライミング液(生理食塩水)を材内側に充填す
る。このとき材が濡れるまで材の内側にプライミン
グ液がたまる。材が濡れると材内側のプライミング
液が材を経て勢いよくでてくる。このようにプライミ
ング液充填から材のプライミング液の噴出までの時間
を測定した。濡れの悪い材ではプライミング液の充填
により一定の落差圧が得られるまでプライミング液が出
てこない。測定結果を下表1に示す。
〈発明の効果〉 以上詳述したように本発明によれば、医療用器具の少
なくとも血液流路部にHEMAを含むセグメントとMMAを含
むセグメントとの重量比が50:50〜95:5であるブロック
コポリマーを被覆し、さらに一般式(I)で示されるブ
ロックポリマーを被覆したことにより親水化され、また
血液適合性にも優れた安全な医療用器具が提供されるの
で、中空糸や貯血槽等に幅広く適用されるという効果が
ある。
【図面の簡単な説明】 第1図は、本発明および従来例に適用される貯血槽の一
実施例を示す縦断面図である。 第2図は、本発明に適用される中空糸膜を有する人工肺
装置を示す一部切欠正面図である。 第3図は、血液フィルターの断面図である。 第4図および第5図は、人工心肺回路システムの線図で
ある。 符号の説明 1……貯血槽、2……血液導入口、3……血液導出口、
4……血液流路面、5……血液流入部、6……貯血部、
11……人工肺、14……中空糸膜、14a……中空糸膜外
壁、16……ガス流入空間、17……ガス流入ポート、18…
…ガス流出空間、19……ガス流出ポート、20……血液
室、21……血液流入口、22……血液流出口、23……熱交
換器、25……熱交換用管体、27……血液入口ポート、28
……水入口ポート、30……血液フィルター、31……ハウ
ジング、32……空気排出口、33……血液流入口、34……
血液排出口、35……材、36……消泡部材、40……人工
心肺回路システム、41……人体、42……貯血槽、43……
ポンプ、44……熱交換器、45……人工肺、46……チュー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大村 博 愛知県知多郡武豊町字六貫山5―3―1 (56)参考文献 特開 昭52−9087(JP,A) 特開 昭54−69186(JP,A) 特開 昭62−111736(JP,A) 特開 昭60−96259(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61L 31/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヒドロキシエチルメタアクリレート(HEM
    A)を含むセグメントとメチルメタアクリレート(MMA)
    を含むセグメントとの重量比が50:50〜95:5であるブロ
    ックコポリマーを少なくとも血液流路部の一部または全
    部に被覆し、さらに、一般式 で表わされるポリ(オキシエチレン)−ポリ(オキシプ
    ロピレン)ブロックポリマーを被覆して親水化処理した
    人工心肺回路システムを構成する部品、該血液流路部が
    ハウジング本体の内壁と両隔壁と中空糸膜の外壁とで構
    成されてなる外部灌流型人工肺、貯血槽、血液フィルタ
    ー、および人工心肺回路システムからなる群から選ばれ
    るいずれか1つである医療用器具。
  2. 【請求項2】前記ヒドロキシエチルメタアクリレート
    (HEMA)を含むセグメント中の該ヒドロキシエチルメタ
    アクリレート(HEMA)の含量が50重量%以上で、かつメ
    チルメタアクリレート(MMA)を含むセグメント中の該
    メチルメタアクリレート(MMA)の含量が70重量%以上
    である請求項1に記載の医療用器具。
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