JP2825856B2 - 画像形成装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は，画像の重ね合わせ処理において，除電分離
帯電器を用いて，転写紙と転写紙搬送ベルトの分離を行
う，例えば，複写機等の画像形成装置に関し，特に，除
電分離帯電器の使用を必要最小限にして画質の低下を少
なくし，且つ，確実な分離が行える画像形成装置に関す
る。

〔従来の技術〕

近年，書類のカラー化に伴って白黒画像の複写処理だ
けでなく，カラー複写処理の可能な複写機の要求が高ま
り，このカラー複写を可能にするため，ブラック現像剤
の現像器だけでなく，イエロー，マゼンタ，シアンの各
現像剤を各々収納した複数の現像器を装備したカラー複
写機が数多く提供されている。これらのカラー複写機
は，白黒複写モードにあっては前述したブラック現像器
のみを使用して現像を行い，また，カラー複写モードに
あっては前述したイエロー，マゼンタ，シアンの各現像
剤，そして必要に応じて白黒複写モードにて使用された
ブラック現像器を用いて，各分解像を重ね合わせてカラ
ー複写処理を実行する。このとき，転写紙は正・逆転可
能な転写紙搬送ベルトによって往復搬送され，各現像器
によって現像された画像の重ね合わせが行われる。

一方，画像形成装置において，画像形成の終了した転
写紙，即ち，画像の転写後の転写紙を転写紙搬送ベルト
から分離する方法は，転写紙搬送ベルトの終端部に配置
されたベルト駆動ローラの曲率を利用した，所謂，曲率
分離によるものが一般的である。ところが，白黒の複写
機では該曲率分離の方法で充分であるが，カラー複写機
のように重ね合わせを行う画像形成装置の場合，重ね転
写を行うために転写チャージ電流をステップアップして
行く必要があり，この転写チャージ電流が増すと重ね転
写毎に転写紙と転写紙搬送ベルトとの吸着力が増加する
ため，曲率分離だけでは確実な分離が行えないと言う問
題点があった。

そこで，吸着力の増した転写紙と転写紙搬送ベルトと
の確実な分離を行うため，前述した曲率分離と合わせて
除電分離帯電器を用いて分離を行う画像形成装置が提供
されている。この画像形成装置は，転写紙搬送ベルトの
終端部近傍に除電分離帯電器を配置し，該除電帯分離電
器によって分離チャージを行った後，曲率分離で確実に
転写紙の分離を行えるようにしたものである。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら，分離チャージによって除電分離を行う
画像形成装置によれば，転写紙の分離不良をなくして確
実な分離が行えるものの，分離チャージによって，毎
回，転写紙，転写紙搬送ベルト，及び，転写紙上のトナ
ー像を除電してしまうため，次の重ね転写の際に，逆転
写等が起こり安定した画像形成が行えないと言う問題点
があった。

本発明は上記に鑑みてなされたものであって，転写紙
と転写紙搬送ベルトの分離を確実に行い，且つ，逆転写
等の発生を最小限にとどめて常に安定した画像を得るこ
とを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は上記の目的を達成するため，異なる複数色の
トナー像が順次形成される像担持体と，転写材を搬送す
る無端状搬送手段と，前記像担持体に形成されたトナー
像を前記無端状搬送手段で搬送される転写材上に転写す
る転写手段と，前記転写材を前記無端状搬送手段から分
離する分離手段とを有する画像形成装置において，前記
転写材の種類などによって変化する前記転写材の初期状
態を検知し，第１の検知信号を出力する初期情報検知手
段と，前記転写材が前記無端状搬送手段から分離される
際に前記転写材の分離状態を検知し，第２の検知信号を
出力する分離状態検知手段と，前記第１の検知信号およ
び第２の検知信号に基づいて，前記転写材の分離状態を
判断し，前記分離手段に対する制御を実行する制御手段
と，を具備する画像形成装置を提供するものである。

即ち，本発明の画像形成装置は，常に転写紙と転写紙
搬送ベルトの分離状態（換言すれば，転写紙と転写紙搬
送ベルトとの吸着状態）を監視し，分離状態が悪化して
次回の分離が困難になると判断される場合に，次の転写
紙と転写紙搬送ベルトの分離を分離手段を用いて行うも
のである。

〔作用〕

本発明の画像形成装置は，転写紙が給紙されると，初
期情報検知手段によって転写紙の紙質等によって変化す
る転写紙の初期状態を検知し，第１の検知信号を制御手
段へ出力する。次に，転写紙が転写紙搬送ベルトから分
離する際に，分離状態検知手段によって，転写紙の分離
状態を検知し，第２の検知信号を制御手段に出力する。
制御手段は，第１の検知信号及び第２の検知信号に基づ
いて，転写紙の分離状態を判断し，転写紙の分離状態が
所定のレベル（分離不良レベル）以下，或いは以上と判
断された場合に，所定のタイミングで分離手段を制御す
る。

〔実施例〕

以下，本発明の画像形成装置の実施例を図面に基づい
て説明する。

第１図Ａ及びＢは，本発明の画像形成装置をカラー複
写機に応用した説明図である。

第１図Ａにおけるカラー複写機100は，原稿（図示せ
ず）から画像情報を読み取る画像情報読取部135と，該
画像情報読取部135により読み取られた画像情報を転写
紙114に複写を実行するために一連の処理を行う画像形
成処理部136とから構成されている。

前記画像形成処理部136は，静電潜像を形成し，該静
電潜像に対して現像処理を実行するための感光体ベルト
101と，該感光体ベルト101を回転駆動させる駆動ローラ
102と，該駆動ローラ102の駆動に従動する従動ローラ10
3と，前記感光体ベルト101の表面を一様に帯電する帯電
器104と，該帯電器104により帯電処理が施された感光体
ベルト101に露光処理を実行する光書込ユニット105と，
前記感光体ベルト101上の所定の現像位置において，形
成された静電潜像に対してカラー現像処理を行うために
原稿のＲ（レッド）,G（グリーン）,B（ブルー），及
び，B_K（ブラック）に各々対応して,Y（イエロー）現像
剤を貯蔵し，現像ローラ106を持つ現像器107と,M（マゼ
ンタ）現像剤を貯蔵し，現像ローラ108を持つ現像器109
と,C（シアン）現像剤を貯蔵し，現像ローラ110を持つ
現像器111と，B_K（ブラック）現像剤を貯蔵し，現像ロ
ーラ112を持つ現像器113とを有した現像装置137と，給
紙部に積載され，現像された顕像を転写する転写紙114
と，該転写紙114を給紙部から一枚だけ給紙する給紙コ
ロ115と，該給紙コロ115から給紙された転写紙114を転
写部Ｔへ搬送するレジストローラ116と，該レジストロ
ーラ116によって搬送されてきた転写紙114を複数回の転
写処理のため，複数回にわたり転写部Ｔを移動させる正
・逆回転可能な転写ベルト117と，該転写ベルト117を回
動させる転写駆動ローラ118と，該転写駆動ローラ118に
従動する転写従動ローラ119と，前記転写ベルト117を上
下に移動させる接離切替ローラ120と，感光体ベルト101
上の顕像を搬送されてきた転写紙114に転写する転写器1
21と，転写ベルト117の表面に転写紙114を電気的に吸引
させるため，転写紙114の上から転写ベルト117を帯電す
る転写紙吸着帯電器122と，該転写紙吸着帯電器122によ
り転写ベルト117上に吸引されている転写紙114を電気的
に離反させる転写紙分離帯電器123と，前記転写紙吸着
帯電器122及び転写紙分離帯電器123による転写ベルト11
7上における帯電状態を解除するための除電器124と，転
写ベルト117表面を次回の転写処理に備えてクリーニン
グする転写ベルトクリーニング装置125と，前記転写ベ
ルト117から離反された転写紙114の搬送方向を変える経
路切替部材126と，複数回の転写処理の間，転写紙114の
先端部をガイドする転写紙先端部ガイド板127と，同様
に転写処理の間，転写紙の後端部をガイドする転写紙後
端部ガイド板128と，転写処理後の感光体ベルト101の表
面を清掃するクリーニング装置129と，感光体ベルト101
上の帯電を次回の転写処理に備えて除電する除電器130
と，転写処理を経た転写紙114上の転写像を定着する定
着器131と，該定着器131により定着され排出された転写
紙114を複写機100外部で保持するトレイ132とから構成
される。尚,150は初期情報検知センサ（レジスト検知セ
ンサと共用）,151は分離状態検知センサを示している。

次に，動作の説明に先立って，第１図Ｂを参照して，
初期情報検知センサ150及び分離状態検知センサ151の
構成，制御部152による分離状態検知の原理，分離
チャージを行うか否かの判定処理について説明する。

初期情報検知センサ150及び分離状態検知センサ151の
構成 初期情報検知センサ150は反射型フォトセンサから成
り，本実施例ではレジスト検知センサと共用して使用し
ている。従って，図示の如くレジストローラ116の手前
に配置されており，供給コロ115によって供給された転
写紙114をマイラ140で浮き上がらないように押さえつけ
て，転写紙114と初期情報検知センサ150間の距離g₀（常
に一定の距離）における反射光量を測定し，該距離g₀で
の反射光量を第１の検知信号として制御部152へ出力す
る構成である。

一方，分離状態検知センサ151も反射型フォトセンサ
から成り，図示の如く，転写駆動ローラ118と経路切替
部材126の間に配置されており，転写駆動ローラ118近傍
において，曲率分離された転写紙114A（或いはB,C）の
反射光量を測定し，第２の検知信号として制御部152へ
出力する。ここで転写紙114A,B,Cは転写紙の分離状態の
違いを示しており，例えば，転写紙114Aは転写紙搬送ベ
ルト117との分離が抵抗なくなされた状態であり，転写
紙114Cは転写紙搬送ベルト117との分離が不良な状態で
あり，転写紙114Bは転写紙114Aと転写紙114Cの中間の分
離状態を示している。

制御部152による分離状態検知の原理 制御部152は，前述した第１の検知信号（距離g₀にお
ける反射光量）を入力すると，該第１の検知信号をA/D
変換し，変換値を転写紙114の補正値（初期状態デー
タ）として記憶する。続いて，分離状態検知センサ151
から第２の検知信号（転写紙114A,B,Cの距離g₁,g₂,g₃に
応じた反射光量）を入力すると，該第１の検知信号をA/
D変換して測定値とし，該測定値と補正値に基づいて分
離チャージを行うか否かの判定処理（詳細は後述する）
を行い，必要に応じて転写紙分離帯電器123を作動させ
る。反射型フォトセンサ（初期情報検知センサ150及び
分離状態検知センサ151）によって検知される反射光量
は，第２図のグラフに示すように，反射面（転写紙11
4）とセンサ間の距離に反比例する。従って，反射光量
を測定することにより，転写紙114と分離状態検知セン
サ151との間の距離，即ち，分離状態を正確に検知する
ことができる。ところが，反射光量は反射面の条件（例
えば，厚さ，材質等）によって，例えば，反射面X,Y,Z
のように変化するため，異なる反射面を有する薄い普通
紙，厚い普通紙,OHP紙等の転写紙を用いる複写機におい
ては，同一の反射光量であっても転写紙の種類によって
距離が変化し，分離状態を正確に判定できないと言う問
題が生じる。本発明では，この転写紙の材質等による影
響をなくすために，初期情報検知センサ150によって一
定の距離g₀における反射光量を補正値として入力し，こ
れに基づいて，反射面とセンサ間の距離と反射光量の関
係を補正して，分離状態検知センサ151によって検知さ
れた反射光量から正確な反射面とセンサ間の距離（分離
状態）を検知できるようにしている。

分離チャージを行うか否かの判定処理 前述したように曲率分離を行った後の転写紙114と分
離状態検知センサ151との間の距離によって転写紙114の
分離状態を検知するものであり，転写紙114A,B,Cの分離
状態に応じた反射光量が検知され，この反射光量に所定
の補正を加えることにより，正確な距離g₁,g₂,g₃が得ら
れる。換言すれば，正確な分離状態が検知できる。ここ
で，例えば，転写紙114A（距離g₁）を分離が良好の状
態，転写紙114C（距離g₃）を搬送不良を引き起こす状
態，転写紙114B（距離g₂）を次回に搬送不良を引き起こ
す状態とすると，距離g₂をスレッシュホールドレベルと
して設定することができ，例えば，転写紙114と分離状
態検知センサ151との間の距離がg₂より大きい場合は分
離状態が良好と判定でき，転写紙114と分離状態検知セ
ンサ151との間の距離がg₂より小さい場合は，次回に搬
送不良を引き起こす恐れがあるため，分離チャージを行
う必要があると判定できる。従って，制御部152に予め
スレッシュホールドレベルとして距離g₂を設定し，初期
情報検知センサ150及び分離状態検知センサ151の第１及
び第２の検知信号によって求められた距離と比較するこ
とにより，転写紙114が転写紙分離帯電器123の下を次回
通過する際に分離チャージを行うか否かの判定を行う。
以上の構成において，第１図A,B,及び第３図のタイミン
グチャートを参照してその動作を説明する。

画像情報読取部135によってカラー原稿の内容が読み
取られ，その内容は画像形成処理部136の光書込みユニ
ット105へと出力される。画像形成処理部136のおける感
光体ベルト101の表面は除電器130によって除電され，帯
電器104によって全面均一に帯電される。次に駆動ロー
ラ102と従動ローラ103の回転によって感光体ベルト101
は移動し，露光処理が実行される。この露光処理は光書
込みユニット105の半導体レーザ等を制御駆動して，第
１にイエロー画像情報に基づいた光書込処理を実行し，
感光体ベルト101の表面にイエロー画像情報に対応する
静電潜像を形成する。この画像情報は，画像情報読取部
135によって，例えば，ブルー，グリーン，レッドの３
色分解光を各々読み取り，この各色光の強度レベルに基
づいて画像演算処理を実行してイエロー，マゼンタ，シ
アン，ブラックの各色書込画像情報としたものである。

一方，第３図のタイミングチャートに示すように，イ
エロー画像情報の書込処理のスタートと同時に，給紙コ
ロ115によって転写紙114が給紙され，レジストローラ11
6及びマイラ152によって所定の位置に押さえつけられる
ようにレジストされる。このとき，初期情報検知センサ
150がレジストを検知し，レジスト検知の信号を出力す
る（初期情報検知センサ150とレジスト検知センサを共
用しているため，ここではレジスト検知センサとして作
動する）。転写紙114が初期情報検知センサ150をオンし
て所定時間後，給紙コロ115が停止し，さらに所定のタ
イミングで初期情報検知センサ150の出力が第１の検知
信号として制御部152へ送られる。制御部152は第１の検
知信号を入力すると第４図Ａのフローチャートに示す処
理に従って，第１の検知信号（アナログデータ）をデジ
タルデータに変換して，補正値として記憶する。

感光体ベルト101上に形成されたイエロー画像の静電
潜像に対して，イエロー現像器107を感光体ベルト101の
表面に接触・駆動させて現像ローラ106の駆動によりイ
エロー画像を顕像化する。

転写紙搬送ベルト117は，転写部Ｔで感光体ベルト101
と接触するように接離切替ローラ120の上下位置切り換
えを行っている。

転写処理において，転写紙搬送ベルト117が左矢印方
向に駆動され，その後接離切替ローラ120を上方向に押
圧して転写紙搬送ベルト117を感光体ベルト101に接触さ
せる。そして感光体ベルト101に形成された画像位置と
合致する所定のタイミングでレジストロータ116によっ
て転写紙114が搬送される。

搬送された転写紙114は転写紙吸着帯電器122によって
所定極性の帯電処理が施され、転写紙搬送ベルト117に
密着させられ，転写処理中に転写紙114の位置がズレな
いようにする。

ここで，転写紙搬送ベルト117は,1色目の転写工程に
先立って除電器124によって全面均一の除電が実行さ
れ，同時に転写ベルトクリーニング装置125によって表
面のクリーニングが行われている。

ここで，イエロー画像転写プロセスが進行すると，転
写紙114の先端部は転写紙搬送ベルト117から分離して，
分離状態検知センサ151を通過する。分離状態検知セン
サ151は転写紙117の先端部が，第１図ＢのＰ点の位置に
搬送されるタイミングで作動し，第２の検知信号を制御
部152へ出力する。制御部152は第２の検知信号を入力す
ると，第４図Ｂのフローチャートに示す処理に従って，
第２の検知信号（アナログデータ）をデジタルデータに
変換し，変換値を補正値によって補正後，補正した距離
と予め設定されたスレッショルドレベルの距離と比較し
て分離チャージフラグのオン又はオフする。転写紙114
の先端部は分離状態検知センサ151を通過して転写紙先
端ガイド板127方向へ進む（一点鎖線位置（134））。

その後，転写紙搬送ベルト117が逆回転駆動される。
この逆回転駆動に先立って接離切替えローラ120を下位
置に設定し，転写紙搬送ベルト117を感光体ベルト101か
ら離間させておく。この逆回転駆動によって転写紙搬送
ベルト117と転写紙114は右矢印方向に左矢印方向へに移
動速度より速い速度でクイックリターンさせられる。こ
のリターン時において，転写紙114の後端は転写紙搬送
ベルト117から分離して転写紙後端ガイド板128方向へ進
む。そして正確に所定距離リターンして，転写紙114は
二点鎖線状態位置（133）で停止し，第２色目のマゼン
タ画像転写のために待機状態となる。

一方，感光体ベルト101の方では,1色目のイエロー画
像転写処理の間に，既に２色目のマゼンタ画像形成が行
われている。即ち，マゼンタ画像情報に基づいた半導体
レーザの駆動・制御による露光により静電画像が形成さ
れている。次に，マゼンタ現像器109を感光体ベルト101
の表面に接触・駆動させて現像ローラ108の駆動により
マゼンタ画像の現像を行う。

上記マゼンタ画像の先端部がTS位置に到達したとき，
イエロー画像の場合と同様に転写紙搬送ベルト117を左
矢印方向へ移動させる。これと同時か，若干遅れて接離
切替ローラ120を上位置方向に押圧し，少なくとも転写
紙114の先端が転写部Ｔ点に到達するまでに接触させ
る。また位置制御により第１色目のイエロー画像と第２
色目のマゼンタ画像が転写紙114上で位置合わせが行わ
れる。制御部152は，マゼンタ画像転写プロセスが進行
して，転写紙114の先端部が転写紙分離帯電器123の近傍
に搬送されると，第４図Ｃのフローチャートに示す処理
に従って，分離チャージフラグがオンならば，転写紙11
4の先端が転写紙分離帯電器123を通過するときに分離チ
ャージを行い，転写紙114の先端部のみを除電して分離
させ，搬送不良・異常を未然に防ぐ。また，前述したイ
エロー画像のプロセスと同様に，分離状態検知センサ15
1は転写紙114の先端部が転写紙搬送ベルト117から分離
して第１図ＢのＰ点の位置に到達すると第２の検知信号
を制御部152へ出力する。

以後は上述した工程を繰り返す。即ち，マゼンタ画像
の転写処理，転写紙114のクイックリターン，また，シ
アン画像情報の書き込み，シアン現像剤による現像処
理，シアン画像の転写処理，転写紙114のクイックリタ
ーン，そして，ブラック画像情報の書き込み，ブラック
現像剤による現像処理，ブラック画像の転写処理のよう
に重ね合わせ処理が順次実行される。この重ね合わせ処
理において、分離状態検知センサ151による第２の検知
信号の出力が，第３図のタイミングチャートに示すタイ
ミングで実施され，必要なタイミングで転写紙分離帯電
器123から分離チャージが施される。

このように，転写紙114の分離状態を検知し，且つ，
給紙時に転写紙114の所定距離における初期状態を入力
して，これらの情報に基づいて分離状態を判断するの
で，紙質（厚紙，薄紙,OHP紙）が変わっても判断の精度
を落とすことなく確実に分離状態を判断できる。また，
該分離状態の判断に基づいて，転写紙分離帯電器123を
作動させるので，必要最小限の分離チャージで転写紙11
4を確実に分離することができる。

本実施例では，レジスト検知センサを転写紙114の初
期状態を検知する初期情報検知センサ150として共用で
使用する構成としたため，新たに設けるセンサの数を減
らすことができ，装置のコストの節減にもなる。

〔発明の効果〕

以上説明したように，本発明の画像形成装置は，異な
る複数色のトナー像が順次形成される像担持体と，転写
材を搬送する無端状搬送手段と，像担持体に形成された
トナー像を無端状搬送手段で搬送される転写材上に転写
する転写手段と，転写材を無端状搬送手段から分離する
分離手段とを有する画像形成装置において，転写材の種
類などによって変化する転写材の初期状態を検知し，第
１の検知信号を出力する初期情報検知手段と，転写材が
無端状搬送手段から分離される際に転写材の分離状態を
検知し，第２の検知信号を出力する分離状態検知手段
と，第１の検知信号および第２の検知信号に基づいて，
転写材の分離状態を判断し，分離手段に対する制御を実
行するため，転写紙と転写紙搬送ベルトの分離を確実に
行い，且つ，逆転写等の発生を最小限にとどめて常に安
定した画像を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図Ａは本発明の画像形成装置をカラー複写機に応用
した実施例の説明図であり，第１図Ｂは初期情報検知セ
ンサ，分離状態検知センサ，制御部，及び，転写紙分離
帯電器の関係を示す説明図であり，第２図は反射面（転
写紙）・センサ間距離と反射光量の関係のを示すグラフ
であり，第３図は画像形成処理のタイミングチャートで
あり，第４図A,B,Cは制御部における処理を示すフロー
チャートである。 符号の説明 100……カラー複写機、101……感光体ベルト 102……光書込ユニット 106,108,110,112……現像ローラ 107,109,111,113……現像器 114……転写紙、117……転写紙搬送ベルト 123……転写紙分離帯電器 135……画像情報読取部 136……画像形成処理部 137……現像装置 150……初期情報検知センサ 151……分離状態検知センサ

フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) G03G 13/01 G03G 15/01 - 15/01 117 G03G 13/14 - 13/16 G03G 15/14 - 15/16 103

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】異なる複数色のトナー像が順次形成される
   像担持体と，転写材を搬送する無端状搬送手段と，前記
   像担持体に形成されたトナー像を前記無端状搬送手段で
   搬送される転写材上に転写する転写手段と，前記転写材
   を前記無端状搬送手段から分離する分離手段とを有する
   画像形成装置において， 前記転写材の種類などによって変化する前記転写材の初
   期状態を検知し，第１の検知信号を出力する初期情報検
   知手段と， 前記転写材が前記無端状搬送手段から分離する際に，前
   記転写材の分離状態を検知し，第２の検知信号を出力す
   る分離状態検知手段と， 前記第１の検知信号および第２の検知信号に基づいて，
   前記転写材の分離状態を判断し，前記分離手段に対する
   制御を実行する制御手段と， を備えたことを特徴とする画像形成装置。