JP2825067B2 - 多重化ディジタル音声処理回路 - Google Patents

多重化ディジタル音声処理回路

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JP2825067B2
JP2825067B2 JP7089469A JP8946995A JP2825067B2 JP 2825067 B2 JP2825067 B2 JP 2825067B2 JP 7089469 A JP7089469 A JP 7089469A JP 8946995 A JP8946995 A JP 8946995A JP 2825067 B2 JP2825067 B2 JP 2825067B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は多重化ディジタル音声処
理回路に係り、特にハーフレート音声モードとフルレー
ト音声モードの2種類の音声モードで動作する、ディジ
タル自動車電話システムにおける多重化ディジタル音声
処理回路に関する。
【0002】
【従来の技術】ディジタル自動車電話システムでは、従
来よりフルレート方式が普及していたが、近年の自動車
電話の需要の急増に伴い、限られた周波数をより有効に
利用するため、1本の符号化音声ハイウェイの各タイム
スロットに多重するチャネル数がフルレート方式の2倍
にできるハーフレート方式が実用化されつつある。しか
し、このフルレート方式とハーフレート方式では音声符
号化アルゴリズムなどにおいて互換性がなく、また、将
来すべてハーフレート方式に移行すると考えられるの
で、フルレート方式からハーフレート方式へ移行する過
渡期おいては両方式で共用できる音声処理回路が必要と
なる。
【0003】図4は従来の多重化ディジタル音声処理回
路のブロック図を示す。この従来の多重化ディジタル音
声処理回路は、全部で2n個並列に設けられている音声
信号処理部1〜12nと、これら音声信号処理部1
〜12nに共通に設けられたタイミング生成部3とより
なり、音声信号処理部1〜12nが符号化音声ハイウ
ェイ5に接続されている。
【0004】音声信号処理部1〜12nはそれぞれ同
一構成でパルス符号変調(PCM)された音声信号、す
なわちPCM符号化音声信号が入力端子Piに入力さ
れ、フルレート及びハーフレートに符号化すると共に、
符号化信号をPCM符号化音声信号に復号化して出力端
子Poより出力する。また、タイミング生成回路3は、
2MHzハイウェイクロックHCと8kHzのフレーム
パルスFPとが入力され、これらに基づいて音声信号処
理部1i(i=1〜2n)に入出力タイミングクロック
を供給する。符号化音声ハイウェイ5は、ハーフレート
時にデータ及び制御情報をn多重したタイムスロット
を、複数有する符号化音声ハイウェイである。
【0005】ハーフレート化ディジタルMTSでは、符
号化音声ハイウェイの1タイムスロットにハーフレート
で12チャネルを多重化しており、音声処理カードの機
能としては、ハーフレートで12チャネル、フルレート
で6チャネルの処理ができる(2n=12の場合)。
【0006】ここで、すべてがフルレート動作モードに
なると、符号化音声ハイウェイの1タイムスロットが6
チャネルと1/2に減少し、タイミング生成回路3から
各音声信号処理部1〜12nへのタイミングは同じな
ので、6つの音声信号処理部1〜1がフルレートの
処理を実行することになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、この従来の
多重化ディジタル音声処理回路は、PCM符号化音声信
号を低ビットレートのフルレート符号化信号と、更にそ
の半分に圧縮されたハーフレート符号化信号を両方処理
することができるが、すべてフルレートの場合にはハー
フレート時の半分のチャネルの処理しかできず、フルレ
ートのみで使用する場合は、半分の音声信号処理部は未
使用となっており、不経済である。
【0008】本発明は上記の点に鑑みなされたもので、
PCM符号化音声信号を低ビットレートのフルレート符
号化信号と、その半分に圧縮されたハーフレート符号化
信号を両方処理することができると共に、フルレートの
場合でもハーフレートと同様に最大チャネルの処理が実
行できる多重化ディジタル音声処理回路を提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するため、入力された音声信号をフルレート又はハー
フレートに符号化して符号化信号を生成して制御情報と
共に出力し、入力された符号化信号を音声信号に復号化
する第1の音声信号処理部と、第1の音声信号処理部か
らの制御情報に応じて入力された音声信号に対してフル
レート又はハーフレート専用の処理を行うと共に処理状
態を示す監視情報を出力する第2の音声信号処理部と、
第1及び第2の音声信号処理部へ入出力タイミング信号
を供給するタイミング生成部と、第1の音声信号処理部
の動作状態を示す制御情報に基づき符号化ハイウェイ信
号を選択切替えするハイウェイ切替スイッチと、ハーフ
レート時にデータ及び制御情報からなる組を複数組多重
したタイムスロットを複数有し、第1の音声信号処理部
に常時接続されると共に、ハイウェイ切替スイッチを介
して第2の音声信号処理部に接続されている第1の符号
化音声ハイウェイと、フルレート時にハイウェイ切替ス
イッチを介して第2の音声信号処理部に接続する第2の
符号化音声ハイウェイとを有するように構成したもので
ある。
【0010】
【作用】本発明では、第1及び第2の音声信号処理部を
マスター・スレーブ構成とし、フルレート動作時には第
1の符号化音声ハイウェイに接続されている第1の音声
信号処理部がフルレート動作される一方、第2の音声信
号処理部がフルレートに固定動作されると共に、第2の
音声信号処理部がハイウェイ切替スイッチを介して第2
の符号化音声ハイウェイに接続される。
【0011】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面と共に説
明する。図1は本発明になる多重化ディジタル音声処理
回路の一実施例のブロック図を示す。同図中、図4と同
一構成部分には同一符号を付してある。図1に示すよう
に、本実施例は図4の従来回路の音声信号処理部1
と、タイミング生成回路3と、符号化音声ハイウェ
イ5(51及び52)に加えて、音声信号処理部1
の状態によりフルレート又はハーフレート専用の処
理を行う音声信号処理部2〜2と、音声信号処理部
〜1の状態により符号化ハイウェイ信号を選択切
替する、ハイウェイ切替スイッチ4〜4と、フルレ
ート時に接続する第2の符号化音声ハイウェイ6(61
及び62)とを設けた構成とされている。なお、図1に
おいて、符号化音声ハイウェイ51及び61はそれぞれ
下り方向の符号化音声ハイウェイDHWA及びDHWB
を示し、符号化音声ハイウェイ52及び62はそれぞれ
上り方向の符号化音声ハイウェイUHWA及びUHWB
を示す。
【0012】音声信号処理部2〜2は、音声信号処
理部1〜1に1:1に対応して制御と状態監視の制
御線を各々有しており、音声信号処理部2〜2の制
御出力端子C 及び状態監視入力端子STが、音声
信号処理部1〜1の制御入力端子C及び状態監視
出力端子STに接続されている。
【0013】また、音声信号処理部2〜2の制御入
力端子CO及び制御出力端子COには、ハイウェイ
切替スイッチ4〜4の出力端子O及び入力端子Iが
接続され、選択するハイウェイ切替スイッチ4〜4
の端子XとYは符号化音声ハイウェイ(HWA)51及
び52と符号化音声ハイウェイ(HWB)61及び62
が接続されている。音声信号処理部1〜1の制御入
力端子CO及び制御出力端子COには、符号化音声
ハイウェイ(HWA)51及び52が接続されている。
【0014】符号化音声ハイウェイ(HWA)51及び
52における、フルレート及びハーフレートの符号化信
号は図2(A)に示すように、32タイムスロット(T
S)で1フレームを構成しており、また同図(B)に示
すように各タイムスロットは先頭にフレーム同期ビット
(フルレート用MF、ハーフレート用HMF)が配置さ
れ、続いて第1チャネル用の制御情報エリア11及び
データエリア12が配置され、以下同様にチャネル順
に制御情報エリア11〜11とデータエリア12
〜12の組が順次に配置され、全部でN(=2n)多
重されている。
【0015】また、全チャネルがすべてハーフレートで
伝送されるときには、図2(C)に示すように、n=6
の場合、すべてのチャネルCH1〜CH12の各情報は
320フレーム(40ms)中のそれぞれに多重され、
全チャネルがすべてフルレートで伝送されるときには同
図(D)で示すようにチャネル1〜6までCH1〜CH
6の情報が伝送される。
【0016】次に、本実施例の動作についてn=6であ
る場合について説明する。まず、12チャネルすべてハ
ーフレート動作状態であるときには、ハイウェイ切替ス
イッチ41〜4nはハイウェイのバスをX系に制御され
て、音声信号処理部2〜2nを符号化音声ハイウェイ
51及び52に接続している。
【0017】また、音声信号処理部1〜1のそれぞ
れの入力端子Piに入力されたPCM符号化音声信号
は、ここでハーフレート方式で定められたタイミングで
出力端子COoより符号化信号を符号化音声ハイウェイ
51へ出力し、また、符号化音声ハイウェイ52から音
声信号処理部1〜1のそれぞれの入力端子COi
入力された符号化信号は、ここで復号化されて出力端子
oより復号化音声信号を出力する。
【0018】また、音声信号処理部2〜2のそれぞ
れの入力端子Piに入力されたPCM符号化音声信号
は、ハーフレート方式で定められたタイミングで出力端
子COoより符号化信号を対応して設けられたハイウェ
イ切替スイッチ41〜4nを介して符号化音声ハイウェイ
51へ出力する。
【0019】また、符号化音声ハイウェイ52からハイ
ウェイ切替スイッチ41〜4nを介して音声信号処理部2
1〜2のそれぞれの入力端子COiに入力された符号化
信号は、ここでハーフレート方式で定められたタイムス
ロットの符号化信号が復号化されて出力端子Poより復
号化音声信号を出力する。
【0020】これにより、ハーフレート動作状態のとき
には音声信号処理部1〜1及び2〜2で処理さ
れる符号化音声ハイウェイ(HWA)51及び52のタ
イムスロットは図3(A)に示すように、320フレー
ム中、第1チャネルから第12チャネルの情報CH1〜
CH12が順次に多重されている。
【0021】この状態で第1チャネルの制御情報だけが
フルレート動作になると、音声信号処理部1は制御出
力端子Cの出力制御信号をオン(Hレベル)とする。
すると、ハイウェイ切替スイッチ4が動作して、ハイ
ウェイのバスをそれまでのX系からY系に切り替え、音
声信号処理部2はハイウェイ切替スイッチ4を介し
て符号化音声ハイウェイ61及び62に切替接続され
る。また、これと同時に、音声信号処理部2の制御入
力端子CにHレベルが入力されるために、音声信号処
理部2がフルレートのみの動作を行う(誤ってハーフ
レートの制御情報を受けても無視する。)。
【0022】更に、符号化音声ハイウェイ61及び62
はフルレート専用なので、そのCH1が通話モードにな
ると、音声信号処理部2はフルレート動作を実行し、
その状態監視出力端子STをオン(Hレベル)とす
る。すると、音声信号処理部1は制御状態監視入力端
子STに上記のHレベルを受けて、音声信号処理部2
がフルレート動作を実行中と判断し、このHレベルを
受けている間はハーフレートへの遷移を禁止し現在動作
中の通話回線を優先とする。
【0023】この場合は、符号化音声ハイウェイ(HW
A)51及び52のTS1の信号フォーマットは、図3
(B)にFで示すように、CH1及びCH7の位置に音
声信号処理部1により処理される又は処理されたCH
1のフルレートの情報が配置され、符号化音声ハイウェ
イ(HWB)61及び62のTS1の信号フォーマット
は、図3(C)に示す如くCH1及びCH7の位置に対
応した位置に音声信号処理部2により処理される又は
処理された第7チャネルのフルレートの情報が配置され
る。
【0024】同様にして、符号化音声ハイウェイ(HW
A)51及び52のCH3がフルレート動作になると、
音声信号処理部1がその制御出力端子Cの出力制御
信号をオン(Hレベル)とし、ハイウェイ切替スイッチ
がハイウェイのバスをX系からY系に切り替え、音
声信号処理部2には符号化音声ハイウェイ61及び6
2が接続され、音声信号処理部2がフルレートのみの
動作を行う(誤ってハーフレートの制御情報を受けても
無視する。)と共に、その状態監視出力端子STをオ
ン(Hレベル)とする。
【0025】このようにして、符号化音声ハイウェイ
(HWA)51及び52のすべてのチャネルがフルレー
ト動作になると、音声信号処理部2〜2はすべて符
号化音声ハイウェイ(HWB)61及び62に接続され
てフルレートモード動作となり、符号化音声ハイウェイ
(HWA)51及び52のTS1の信号フォーマット
は、図3(D)に示すように、すべてのチャネル位置に
フルレートの情報が配置され、符号化音声ハイウェイ
(HWB)61及び62のTS1の信号フォーマット
は、図3(E)に示す如くになり、すべての音声信号処
理部1〜1及び2〜2が稼働することになる。
【0026】音声信号処理部1〜1及び2〜2
の制御を外部バスにより行う場合は、音声信号処理部1
〜1と音声信号処理部2〜2の間での制御と状
態監視の制御線は特に必要としないが、図2(B)に示
すようなインバンド制御を扱う場合はこの構成が必須と
なる。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
フルレート動作時には第1の符号化音声ハイウェイに接
続されている第1の音声信号処理部がフルレート動作さ
れる一方、第2の音声信号処理部がフルレートに固定動
作されると共に、第2の音声信号処理部がハイウェイ切
替スイッチを介して第2の符号化音声ハイウェイに接続
されるため、フルレート動作時に第1及び第2の音声信
号処理部のすべてをフルレート動作させることができ、
音声信号処理部の有効利用を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のブロック図である。
【図2】符号化音声ハイウェイのフレーム構成とフォー
マットを示す図である。
【図3】図1における1タイムスロット内のチャネル構
成の各例を示す図である。
【図4】従来の多重化ディジタル音声処理回路の一例の
ブロック図である。
【符号の説明】
〜1、2〜2 音声信号処理部 3 タイミング生成部 4〜4 ハイウェイ切替スイッチ 51、52 第1の符号化音声ハイウェイ(HWA) 61、62 第2の符号化音声ハイウェイ(HWB)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力された音声信号をフルレート又はハ
    ーフレートに符号化して符号化信号を生成して制御情報
    と共に出力し、入力された符号化信号を音声信号に復号
    化する第1の音声信号処理部と、 前記第1の音声信号処理部からの前記制御情報に応じて
    入力された音声信号に対してフルレート又はハーフレー
    ト専用の処理を行うと共に処理状態を示す監視情報を出
    力する第2の音声信号処理部と、 前記第1及び第2の音声信号処理部へ入出力タイミング
    信号を供給するタイミング生成部と、 前記第1の音声信号処理部の動作状態を示す前記制御情
    報に基づき符号化ハイウェイ信号を選択切替えするハイ
    ウェイ切替スイッチと、 ハーフレート時にデータ及び制御情報からなる組を複数
    組多重したタイムスロットを複数有し、前記第1の音声
    信号処理部に常時接続されると共に、前記ハイウェイ切
    替スイッチを介して前記第2の音声信号処理部に接続さ
    れている第1の符号化音声ハイウェイと、 フルレート時に前記ハイウェイ切替スイッチを介して前
    記第2の音声信号処理部に接続する第2の符号化音声ハ
    イウェイとを有することを特徴とする多重化ディジタル
    音声処理回路。
  2. 【請求項2】 前記第2の音声信号処理部及び前記ハイ
    ウェイ切替スイッチは、それぞれ前記第1の音声信号処
    理部に対応して設けられていることを特徴とする請求項
    1記載の多重化ディジタル音声処理回路。
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