JP2824687B2 - ブレーキ装置 - Google Patents

ブレーキ装置

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JP2824687B2
JP2824687B2 JP2116647A JP11664790A JP2824687B2 JP 2824687 B2 JP2824687 B2 JP 2824687B2 JP 2116647 A JP2116647 A JP 2116647A JP 11664790 A JP11664790 A JP 11664790A JP 2824687 B2 JP2824687 B2 JP 2824687B2
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秀行 森本
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、車両等に装着されるブレーキ装置であっ
て、トラクションコントロール、アンチスキッドコント
ロール用として好適なものに関する。
(従来の技術) 自動車を中心とした車両等の走行の安全性および性能
を向上させる技術として、ブレーキ時の車輪スリップを
防止するアンチスキッドコントロール技術(以下、ABS
ともいう)と、発進時あるいは加速時の駆動輪スリップ
を防止するトラクションコントロール技術(以下、ASR
ともいう)とが知られている。
これらABSおよびASRの基本的な構成は同様であり、車
輪の回転速度を検出する車輪速センサと、この車輪速セ
ンサからの信号を受けて車輪の回転状態を判別する電子
制御ユニットと、この電子制御ユニットからの出力信号
を受けてブレーキ圧力を制御する油圧ユニットとを備え
ている。ABSとASRとでは、電子制御ユニットでの判別の
具体的な対象が異なり、ABSのそれは車輪のロックある
いはロック傾向であり、ASRのそれは駆動輪の空転であ
る。なお、ABSについては、たとえば特開昭64−9058号
の公報が、また、ASRについては、たとえば特開平2−4
5250号の公報が各々示している。
また、こうしたABSとASRとは両方を共に装着すること
が望ましく、その場合、たとえば、特開昭58−202142号
の公報では、ABSにおける構成要素の一部(たとえば圧
力制御弁など)をASR用に兼用することによって、装置
全体としてのコスト低減を図る技術を示している。
(発明が解決しようとする課題) ABSとASRの構成要素を兼用するといっても、電動ポン
プ利用の油圧源を兼用することは、特に安全性に関わる
ABSの信頼性の点から好ましいことではない。
そこで、この発明では、ハイドロリックブースタ(液
体倍力装置)用の油圧源をASR用に利用する技術に着目
した。
ASR用の制御弁には、マスタシリンダと駆動輪の車輪
ブレーキ装置のホイールシリンダとを連絡する配管系に
設ける、ノーマルオープンの第1の切換え弁と、ハイド
ロリックブースタの油圧源と駆動輪の車輪ブレーキ装置
のホイールシリンダ側とを連絡する配管系に設ける、ノ
ーマルクローズドの第2の切換え弁とがある。本出願人
は、これらの両切換え弁を流体倍力装置の本体に取り付
けることによって、全体の配管構造を簡素化することを
いろいろ検討した。
そして、特願平1−192377号では、一対の切換え弁を
共通の押さえ部材で流体倍力装置の本体側に押さえて支
持するようにした技術を提案した。しかし、その技術で
は、切換え弁を構成する電磁弁として、液路系に対する
連絡口が弁装置の一端側および他端側にある形式のもの
を用いているため、流体倍力装置の本体だけでなく、押
さえ部材にも通路を形成する必要がある。また、通路の
ある押さえ部材を用いて一対の電磁弁を取りり付けるこ
とになり、異物を除去するためのフィルタの設置などと
の関係からも取付けおよび固定のための作業が煩わし
く、手間がかかるという問題がある。
そこで、この発明では、各切換え弁の取付けの作業性
を向上するとともに、通路の形成をより容易に行えるよ
うにした技術を提供することを目的とする。
(発明の概要) この発明では、両切換え弁として、液通路に対する一
対の連絡口が各々弁装置の一端側にある形式のものを用
いるとともに、それらの各連絡口を前記本体に形成した
通路に連絡させるようにしている。
それによって、切換え弁の取付け性を向上し、しかも
また、通路の形成を容易に行うことができる。
(実施例) 図に示す実施例のブレーキ装置10は、ハイドロリック
ブースタ用の油圧源をASR用に利用し、それをABS付きの
ブレーキ回路に組み込んだ例である。
まず、第1図によって、ブレーキ装置10の全体的な配
管系統について説明する。
ブレーキ圧力を発生するマスタシリンダ12はタンデム
形であり、その作動をハイドロリックブースタ50が助勢
する。ハイドロリックブースタ50およびマスタシリンダ
12の作動は、ペダル11を踏み込むことによって行う。こ
れらのタンデム形マスタシリンダ12およびハイドロリッ
クブースタ50には、各々、リザーバ13,53がある。両リ
ザーバ13,53は、連絡通路14によって互いに連絡してい
る。この連絡通路14は、タンデム用リザーバ13の内部隔
壁13aの高さよりも高い位置に配置される。連絡通路14
は、マスタシリンダ12側とハイドロリックブースタ50側
との間に作動液の行き来があるのを考慮し、作動液のオ
ーバフローを防止するために設ける。したがって、ハイ
ドロリックブースタ用リザーバ53とマスタシリンダ用リ
ザーバ13とを一体的に形成することによって、外に出た
連絡通路14をなくすようにしても良い。
このブレーキ装置10では、ハイドロリックブースタ50
の油圧源をASR用にも兼用するが、油圧源自体は、リザ
ーバ53から供給される作動液を電気モータ51の駆動で高
圧化するポンプ52、およびポンプ52の吐出圧を安定させ
るためのアキュムレータ装置54などを含む。アキュムレ
ータ装置54は、ブラダ型アキュムレータ54aおよびピス
トン型のアキュムレータ54b、ならびに逆止弁54cからな
る。
ブレーキ装置10は、前後型の配管である。タンデム形
マスタシリンダ12の一方の吐出口12aからはブレーキ配
管21が延び、それが途中から2本の分岐配管21a,21bに
分かれ、各分岐配管21a,21bが前車輪の各ブレーキ装置2
3a,23bのホイールシリンダに連絡する。また、マスタシ
リンダ12のもう一つの吐出口には、減圧制御をする液圧
制御弁(プロポーショニングバルブ)60が取り付けら
れ、そこからブレーキ配管22が延びている。ブレーキ配
管22も途中から2本の分岐配管22a,22bに分かれ、各分
岐配管22a,22bが後車輪の各ブレーキ装置24a,24bのホイ
ールシリンダに連絡する。この場合、後車輪が駆動輪で
ある。
そして、こうしたブレーキ配管21,22および分岐配管2
1a,21b;22a,22bの途中に、ASRの電磁弁40と、ABSの油圧
ユニット30とがある。
ABSの油圧ユニット30は、前後の各車輪ブレーキ装置2
3a,23b,24a,24bに対して同様な構成であり、各分岐配管
21a,21b,22a,22bの途中に位置する、3位置3方型の電
磁切換え弁35、電磁切換え弁35に対して並列に接続され
たブレーキ弛め制御弁36のほか、弛められた作動液を貯
える低圧リザーバ37を含む。
低圧リザーバ37内に弛められた作動液は、共通の電気
モータ31で駆動される2つのポンプ321,322によって加
圧され、各ブレーキ配管21,22の途中に戻される。そこ
で、各ポンプ321,322の脈動がマスタシリンダ12側に悪
影響を及ぼすのを防止するため、各ブレーキ配管21,22
上、マスタシリンダ12の吐出口に至る間に、パイロット
操作逆流防止弁33、およびダンピングバルブ34が各々配
置される。逆流防止弁33は、マスタシリンダ12側の圧
力、つまりパイロット圧が所定圧以上になると、逆止弁
33a側に切り換わり、ポンプ321側からマスタシリンダ12
側への液移動を遮断することによって、ポンプ321の脈
動を防止する。この逆流防止弁33は液移動を完全に遮断
するので、ブレーキ配管21に高圧リザーバ38が設けら
れ、遮断されたポンプ321からの圧液を貯えるようにな
っている。また、ダンピングバルブ34は、並列に接続さ
れた絞り34aを備え、その絞り34aによる作用でポンプ32
2の脈動を防止する。なお、ABSの油圧ユニット30の電磁
切換え弁35は、電流制御型の切換え弁であり、図示しな
い電子制御ユニットからの制御信号に応じて、保持、弛
めあるいは込めの各状態に切り換わる。この電磁切換え
弁35は、通常、図に示す込め(連通位置)の位置にあ
る。
一方、ASRの電磁弁40は、駆動輪である後輪側のブレ
ーキ配管22の途中の第1の切換え弁41のほか、この第1
の切換え弁41の車輪ブレーキ装置24a,24b側とハイドロ
リックブースタ50の油圧源とを連絡する通路25の途中の
第2の切換え弁42を含んでいる。
これらの第1および第2の切換え弁41,42は、共に2
位置型の電磁切換え弁であり、通常ブレーキをASR制御
に切り換えるためのものである。ASRには、さらに、駆
動輪である後車輪のブレーキ装置24a,24bに対するブレ
ーキ作用を制御する制御装置が必要である。ブレーキ装
置10は、その制御装置として、ABS用の電磁切換え弁35
を利用している。既に述べたように、ABSはブレーキ時
の車輪スリップを防止するブレーキ制御であるのに対
し、ASRは発進時あるいは加速時の駆動輪スリップを防
止するブレーキ制御である。各々の制御目的が異なるこ
とから、ABSとASRの両方の制御が同時に行われることは
ない。そこで、3位置3方型の電磁切換え弁35をABSお
よびASRの両方に兼用することができる。
ここで、第1および第2の切換え弁41,42の周りに注
目すると、第1の切換え弁41に対して並列にパイロット
操作リリーフ弁43が付加され、また、第2の切換え弁42
に対して直列に前記の逆止弁54cが配置されている。リ
リーフ弁43は、ABSの油圧ユニット30側の圧力が上昇
し、しかも、第1の切換え弁41が動作した時に、圧力を
逃がす機能を持つ。また、逆止弁54cは、ハイドロリッ
クブースタ50の油圧源のブラダ型アキュムレータ54bの
蓄液が、ブレーキ配管22側に影響するのを防止する。
さて、ブレーキ装置10では、ダンピングバルブ34に加
えて、第1および第2の切換え弁41,42の部分をもハイ
ドロリックブースタ50の本体に取り付けている。
そこで、次に、第2図によって、ハイドロリックブー
スタ50の本体に取り付けた第1および第2の両切換え弁
41,42の部分の構造について説明する。
第2図は、ハイドロリックブースタ50の本体501の一
側を部分的に示している。その図からも分かるように、
本体501は、内部にシリンダ孔502を備えたシリンダ体で
あり、その一方の端部にマスタシリンダ12を連結するた
めの凹部503があり、また、他方の端部の近くに車両等
へ取り付けるための取付けフランジ504がある。こうし
た本体501の下部に、シリンダ孔502と平行に2本の孔50
5,506が形成されている。第1の孔505は凹部503のある
側から取付けフランジ504側に向かい、また、第2の孔5
06は取付けフランジ504側から凹部503のある側に向かっ
て、各々本体501の軸線方向の中央部分まで達してい
る。これらの孔505,506は、通路として用いるものであ
り、そのために各開口は液密に閉じられている。すなわ
ち、第1の孔505は圧入したボール507によって、また、
第2の孔506はねじ結合した栓508によって各々閉じられ
ている。
こうした2つの孔505,506に対して直交する方向に、
4つの弁装置の取付け孔509,510,511,512が互いに平行
に設けられている。凹部503に近い側の取付け孔509がダ
ンピングバルブ34用、それに隣り合う取付け孔510がノ
ーマルオープンの第1の切換え弁41用、そして、その隣
りの取付け孔511がリリーフ弁43用、さらに、取付けフ
ランジ504に一番近い取付け孔512が、逆止弁54cおよび
ノーマルクローズドの第2の切換え弁42用である。ここ
で、第1および第2の各孔505,506を有効な通路として
用いるため、第1の孔505は、ダンピングバルブ34用の
取付け孔509および第1の切換え弁41用の取付け孔510の
各底部と連絡しながら、リリーフ弁43用の取付け孔511
にまで達し、また、第2の孔506は、取付け孔512,511を
横断して第1の切換え弁41用の取付け孔510の側部まで
達している。
以下、各取付け孔509〜512に対する各弁装置の取付け
構造および各弁装置の構成などについて、順次説明す
る。
ダンピングバルブ34 ダンピングバルブ34は、本体501側の取付け孔509に対
し、ねじ結合によって取り付けられている。取付け孔50
9の開口近くにめねじ部509fがあり、そのめねじ部509f
に対してバルブハウジング341の外周のおねじ部341mが
ねじ結合している。バルブハウジング341は、段付きの
スリーブ部材342と、スリーブ部材342の大径側の端部に
ねじ結合した接続部材343とからなる。接続部材343には
接続孔343aがあり、その接続孔343aに対し、鋼管の配管
によってマスタシリンダ12側の液圧制御弁60の出口側が
連絡される。
ダンピングバルブ34は、バルブハウジング341の内部
に段付きのピストン344、ピストン344の大径側の内部に
弁体345を備えている。通常、段付きのピストン344は戻
しばね346の力を受けて図の状態、つまり、ピストン344
の端部にかしめ止めした座部材347が接続部材343の一端
から離れた状態にある。そのとき、弁体345は弁ばね346
の力によって座部材347に当たっている。弁体345には絞
り34aをなす切欠き通路345aがあるが、マスタシリンダ1
2側からの圧液は、弁体345を押して自由に流れるので、
絞り34aは作用しない。しかし、ABSの油圧ユニット30側
からの液の流れに対しては絞り34aが作用するため、ポ
ンプの脈動などは有効に減衰される。なお、マスタシリ
ンダ12側の圧液が弛められると、段付きのピストン344
は、両端に作用する差圧によって接続部材343側に移動
し、弁体345を座部材347から離す。それにより、切欠き
通路345aによる絞り34aの作用が解除されるので、ホイ
ールシリンダ側の圧液は迅速に弛められる。
第1の切換え弁41 第1の切換え弁41はノーマルオープンの電磁弁であ
り、本体501側の取付け孔510に対しては、コップ形状の
カバー部材410を複数本のボルトによって固定される。
電磁弁である第1の切換え弁41は、固定子である段付
きの固定ブロック411と、一端が固定ブロック411にはま
り合った、非磁性体製の筒部材412と、筒部材412の外周
に支持されたソレノイド413と、固定ブロック411のフラ
ンジ411aと同様にソレノイド413の端部を支持する支持
部材414と、筒部材412の内周に位置する、可動子として
の磁性体製のプランジャ415とを含む。そして、固定ブ
ロック411、ソレノイド413、支持部材414などの外側を
前記カバー部材410が被っている。したがって、第1の
切換え弁41は、全体として単一の構成品として取り扱う
ことができる。
こうした第1の切換え弁41の固定ブロック411には、
小径側の一端から大径側の一端まで中心を貫く中心孔41
6のほか、中心孔416に並んで一端が大径側の一端から始
まるが、もう一端が小径側の側面部に開いた側部孔417
がある。固定ブロック411の中心孔416の開口部分416aが
弁座であり、その弁座416aに対してプランジャ415の中
央に固定したボール418が着座可能に対向している。プ
ランジャ415は、戻しばね419の付勢力により、通常のブ
レーキ時は図に示すようにボール418が弁座416aから離
れている。一方、ASRの制御時には、図示しない駆動ス
リップ判別装置からの指令によってソレノイド413が励
磁され、それによる励磁力でプランジャ415が動いてボ
ール418が弁座416aに着座する。
第1の切換え弁41における連絡口は、中心孔416の一
方の開口416b、および側部孔417の側面部の開口417bで
あり、両方が固定ブロック411の小径側に位置してい
る。そこで、一方の連絡口416bは、第1の孔505を通路
としてダンピングバルブ34側に連絡し、また、他方の連
絡口417bは、第2の孔506を通路として第2の切換え弁4
2側に連絡する。
また、第1の切り換え弁41のメタルシール部分の損傷
を防ぐため、弁41の各連絡口の部分にフィルタを設置
し、異物の侵入を未然に回避することが好ましい。その
点、一方の連絡口416bに対するフィルタ70は、取付け孔
510の奥に押し込んでおくことができるし、他方の連絡
孔417bに対するフィルタ71は、固定ブロック411の外周
にはめ込んでおくことができる。しかも、それらの各フ
ィルタ70,71は、固定ブロック411の固定に応じて、その
固定力によってリング形状の枠70a,71a周りのシールを
図ることができる。なお、各フィルタ70,71は、リング
形状の枠70a,71aと、枠70a,71aの内周に張られた網70b,
71bとからなる。
リリーフ弁43 リリーフ弁43は、第1の孔505と第2の孔506とを連絡
する取付け孔511の奥にあり、バルブハウジング431がプ
ラグ部材432で押さえられ、さらに、そのプラグ部材432
の外側が第1および第2の切換え弁41,42の各カバー部
材410,420によって支持される。
リリーフ弁43は、バルブハウジング431の一部をなす
部材であって、その内側中央に弁座433aがある座部材43
3と、バルブハウジング431の底壁とリテーナ434との間
に配置された弁ばね435と、弁ばね435からの力をリテー
ナ434を通して受け、通常、弁座433aに着座しているボ
ール436と、弁ばね435の所定以上の変形を防ぐT形状の
支持部材437とを備えている。そして、このリリーフ弁4
3は、プラグ部材432の内部のT字型の通孔432aの部分が
ABSの油圧ユニット30側に連絡している。そこで、ABSの
油圧ユニット30側の圧力が上昇し、しかも、第1の切換
え弁41が作動した時、ボール436を弁座433aから離し、
その圧力を逃がすことができる。このリリーフ弁43の設
定圧は、たとえば180〜190kgf/cm2であって、ASRのポン
プ圧(たとえば150kgf/cm2)よりは高く、しかし、ABS
のポンプ圧よりは低い。
第2の切換え弁42および逆止弁54c 逆止弁54cは取付け孔512の一番奥にあり、ついで、フ
ィルタ72を挾んで第2の切換え弁42が挿入されている。
第2の切換え弁42はノーマルクローズドの電磁弁であ
り、本体501側に対しては、第1の切換え弁41と同様
に、コップ形状のカバー部材420を複数本のボルトによ
って固定される。なお、ASRの制御時に両端の差圧によ
って逆止弁54cが動かないようにするため、ストッパ等
によって逆止弁54cを固定するか、あるいはフィルタ72
の変形を防止するためにスペーサを入れるようにするの
が好ましい。
第2の切換え弁42も、第1の切換え弁41と同様、固定
子である固定ブロック421、非磁性体製の筒部材422、ソ
レノイド弁423、可動子である磁性体製プランジャ425を
含む。そして、固定ブロック421に中心孔426と側部孔42
7があり、それらの孔の一方の開口426b,427bが連絡口と
なっている。ここでも、そうした一対の連絡口426b,427
bは固定ブロックの小径側にあり、それによって、本体5
01の第2の孔506を通路として用いることができる。
連絡口426bに臨むフィルタ72の内周は、一方でフィル
タ72の外周のポートを通してピストン型アキュムレータ
54bに連絡し、また他方で逆止弁54cおよび通孔501aを通
して、ハイドロリックブースタ50の内部の入口室(図示
しないが、この入口室はブラダ型アキュムレータ54aに
連絡している)に連絡している。また、他方の連絡口42
7bは、フィルタ73を通り第2の孔506を通路として、リ
リーフ弁43および第1の切換え弁41側に連絡している。
第2の切換え弁42はノーマルクローズドであるため、
プランジャ425を付勢する戻しばね429の向きが第1の切
換え弁41とは逆である。通常時、プランジャ425はこの
戻しばね429の力を受けて、中央のボール428を固定ブロ
ック421側の弁座426aに着座している。しかし、ASRの制
御時、プランジャ425はソレノイド423による励磁力で支
持部材424側に動いて、ボール428を弁座426aから離す。
それにより、ピストン型アキュムレータ54b側と油圧ユ
ニット30側とが連絡する。その時、逆止弁54cは、ブラ
ダ型アキュムレータ54aからの悪影響、たとえばゴム部
材を透過した封入ガスがブレーキ作動液中に混入すると
いう問題などを防ぐ。
なお、図に示した実施例では、第1および第2の切換
え弁41,42の支持を全く独立に行っているが、カバー部
材410,420を一体にして共通の支持形態を採ることもで
きる。
(発明の効果) この発明によれば、両切換え弁41,42として、液路に
対する一対の連絡口416b,417b;426b,427bが各々弁装置
の一端側にある形式のものを用いるとともに、それらの
各連絡口を液体倍力装置50の本体501に形成した通路50
5,506に連絡させるようにしているため、通路の形成の
上だけでなく、弁装置の取付けの上でも有利な構造のブ
レーキ装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の一実施例を示す全体的な配管系統
図、そして、 第2図は、ハイドロリックブースタの本体の一部の断面
構造図である。 10……ブレーキ装置、12……マスタシリンダ、23a,23b
……前車輪のブレーキ装置、24a,24b……後車輪のブレ
ーキ装置、30……ABSの油圧ユニット、35……電磁切換
え弁、40……ASRの電磁弁、41……第1の切換え弁、42
……第2の切換え弁、416b,417b;426b,427b……連絡
口、50……ハイドロリックブースタ(流体倍力装置)、
501……本体、505……第1の孔(通路)、505……第2
の孔(通路)。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ブレーキ圧力を発生するマスタシリンダ
    と、このマスタシリンダの作動を外部動圧源から供給さ
    れる圧力により助勢する流体倍力装置と、前記マスタシ
    リンダと駆動輪のブレーキ装置との間に配置され、通常
    は開弁し駆動スリップ判別装置からの指令に応じて閉弁
    位置に切り換えられ、液路系への連絡口を一対有する第
    1の切換え弁と、この第1の切換え弁と前記駆動輪のブ
    レーキ装置との間に連絡して配置され、通常は閉弁して
    おり前記駆動スリップ判別装置からの指令に応じて開弁
    位置に切り換えられ、液路系への連絡口を一対有する第
    2の切換え弁とを有し、第1の切換え弁および第2の切
    換え弁を前記流体倍力装置の本体に取り付けるようにし
    たブレーキ装置において、前記第1の切換え弁および第
    2の切換え弁を、前記一対の連絡口を各々一端側に形成
    した形式とするとともに、前記本体に形成した通路に各
    連絡口を連絡させるようにしたブレーキ装置。
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