JP2824526B2 - 自動車用塗料組成物 - Google Patents

自動車用塗料組成物

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JP2824526B2 JP5058689A JP5058689A JP2824526B2 JP 2824526 B2 JP2824526 B2 JP 2824526B2 JP 5058689 A JP5058689 A JP 5058689A JP 5058689 A JP5058689 A JP 5058689A JP 2824526 B2 JP2824526 B2 JP 2824526B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、自動車用塗料組成物に関する。
従来の技術及びその問題点 自動車車体用塗料において、仕上り外観、塗膜性能等
の向上に対する要求とともに、エネルギーコスト低減の
目的や鋼板基材とプラスチック基材が一体となった自動
車外板において、同一塗料で一体塗装を可能とすること
を目的として、低温硬化を塗料の開発に対する強い要求
がある。
自動車用上塗塗料として現在主流を占める塗料は、ポ
リエステル樹脂/メラミン樹脂系(ソリッドカラー)、
熱硬化性アクリル樹脂/メラミン樹脂系(メタリックカ
ラー及び2コート・1ベークトップクリアコート)等で
あるが、これらの塗料は高度平滑性の追求において限界
に近く、また、各種塗膜特性も改善の余地がある。ま
た、低温硬化性は120℃程度が限度であり、より低温で
硬化させることは困難である。低温硬化性の上塗塗料と
しては、ポリエステル樹脂/脂肪族又は脂環族ポリイソ
シアネート系、熱硬化性アクリル樹脂/脂肪族又は脂環
族ポリイソシアネート系等の2液形の塗料が知られてい
るが、このような2液形の塗料では、使用直前に両成分
を混合する必要があり、2液形塗料のための専用の塗装
機や塗装設備が必要となる。更にイソシアネート硬化剤
は、毒性が強いという問題点もある。また、脂肪族イソ
シアネートを用いる場合には、残存するイソシアネート
基の湿気による分解や1級アミノの生成による黄変とい
う問題点もある。
一方、自動車用中塗塗料についても、塗膜の平滑性、
下塗塗膜の粗度隠蔽性等の向上、ハイソリッド化等の要
求とともに、低温硬化性の塗料の開発も強く望まれてい
る。自動車用中塗塗料として現在主流を占める塗料は、
ポリエステル樹脂/メラミン樹脂系のものであるが、こ
の塗料については塗面平滑性をより向上させることや超
ハイソリッド塗料化することは困難であり、また低温硬
化性は、120℃程度が限界である。中塗塗料において
も、ポリイソシアネート硬化形の2液性塗料の使用によ
って、低温硬化は可能となるが、上塗塗料と同様に、専
用の塗装機や塗装設備が必要となり、また硬化剤の毒性
の問題もある。
問題点を解決するための手段 本発明者は、上記した如き従来技術の問題点を解決す
べく鋭意研究を重ねてきた。その結果、水酸基、アルコ
キシル基等の遊離の官能基を2個以上有する特定のポリ
シロキサン系マクロモノマーとオキシラン基含有ビニル
モノマーとを単量体成分として含有するビニル共重合
体、又は上記特定のポリシロキサン系マクロモノマーを
必須単量体成分とする重合体とオキシラン基含有ビニル
単量体を必須単量体成分とする重合体との混合物を基体
樹脂とし、これに、硬化触媒として、ルイス酸、プロト
ン酸、特定の金属アルコキシド、特定の有機金属化合物
及びSi−O−Al結合を有する化合物から選ばれた少くと
も一種を配合した塗料組成物は、単量体成分であるポリ
シロキサン系マクロモノマー中に存在するシラノール基
や該マクロモノマー中のアルコキシル基の加水分解によ
つて生じるシラノール基と、他の単量体成分であるオキ
シラン基含有ビニルモノマー中のオキシラン基とが架橋
官能基となり、100℃以下の低温においても、表面と内
部で同時に硬化反応が進行し、しかも硬化物の表面と内
部とで硬化の程度の差が少なく、チヂミを生じ難いもの
であり、自動車用上塗塗料、中塗塗料等として好適に使
用し得るものであることを見出した。
また、上記塗料組成物に、更に、1分子中に少なくと
も2個のオキシラン基を含有する数平均分子量2000以下
の低分子量化合物を配合することによって、均一硬化性
や平滑性の良好なハイソリッド塗料が容易に得られるこ
とを見出した。
即ち、本発明は、以下に示す自動車用塗料を提供する
ものである。
(A)(イ)i)一般式 (式中、R1は炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基もしくは
フエニル基を、R2R3及びR4は炭素数1〜4のアルコキシ
ル基もしくは水酸基を示す。) で表わされる化合物(a)70〜99.999モル%と 一般式 (式中、R5は水素原子もしくはメチル基を、R6、R7及び
R8は水酸基、炭素数1〜4のアルコキシル基もしくは炭
素数1〜8の脂肪族炭化水素基を示す。但し、R6、R7
びR8のすべてが炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基である
ことはない。nは1〜6の整数を示す。) で表わされる化合物(b)30〜0.001モル%とを反応さ
せてなり、水酸基及びアルコキシル基から選ばれた遊離
の官能基を1分子当り2個以上有し、かつ数平均分子量
が400〜100000であるポリシロキサン系マクロモノマ
ー、及び ii)オキシラン基含有ビニルモノマー を単量体成分として含有する共重合体、又は (ロ)上記ポリシロキサン系マクロモノマーを必須単量
体成分として含有する重合体(I)とオキシラン基含有
ビニルモノマーを必須単量体成分とする重合体(II)と
の混合物 からなる基体樹脂100重量部、 (B)ルイス酸、プロトン酸、アルミニウムアルコキシ
ド、チタニウムアルコキシド、ジルニウムアルコキシ
ド、トリエチルアルミニウム、ジエチル亜鉛及びSi−O
−Al結合を有する化合物から選ばれた化合物の少くとも
一種0.01〜30重量部、並びに (C)1分子中に少なくとも2個のオキシラン基を含有
する数平均分子量2000以下の化合物5〜60重量部 を含有することを特徴とする自動車用塗料組成物。
本発明自動車用塗料組成物では、基体樹脂としては、
一般式 (式中、R1、R2、R3及びR4は上記に同じ) で表わされる化合物(a)と、 一般式 (式中、R5、R6、R7、R8及びnは上記に同じ) で表わされる化合物(b)とを反応させることに得られ
るポリシロキサン系マクロモノマーとオキシラン基含有
ビニルモノマーとを単量体成分として含有するビニル共
重合体、又は上記ポリシロキサン系マクロモノマーを必
須単量体成分とする重合体(I)と、オキシラン基含有
ビニルモノマーを必須単量体成分とする重合体(II)と
の混合物を用いる。
上記ポリシロキサン系マクロモノマーは、主骨格がシ
ロキサン結合で構成され、この主骨格のSiに脂肪族炭化
水素基、フェニル基、水酸基、アルコキシル基、重合性
不飽和結合等が直接もしくは間接的に結合しているもの
である。
上記化合物(a)において、R1は、炭素数1〜8の脂
肪族炭化水素基又はフエニル基を示し、R2、R3及びR4
炭素数1〜4のアルコキシル基又は水酸基を示す。R2
R3及びR4は、すべて同一でも一部又は全部が異なつてい
てもさしつかえない。
化合物(a)において、炭素数1〜4のアルコキシル
基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキ
シ基、ブトキシ基等の直鎖又は分枝したもの等を挙げる
ことができ、また炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基とし
てはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペン
チル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等の直鎖
又は分枝したもの等を挙げることができる。
上記化合物(a)において、R1としてはメチル基、フ
エニル基が特に好ましい。R2、R3及びR4としては特にメ
トキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、水
酸基が好ましい。化合物(a)の好ましい具体例として
は、メチルトリメトキシシラン、フエニルトリメトキシ
シラン、ブチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキ
シシラン、メチルトリブトキシシラン、フエニルトリシ
ラノール、メチルトリシラノールなどが挙げられる。こ
れらのうちメチルトリメトキシシラン、フエニルトリメ
トキシシラン、フエニルトリシラノールなどが特に好ま
しく用いられる。化合物(a)は、単独又は組合わせて
用いることができる。
上記化合物(b)において、R5は水素原子又はメチル
基を示し、R6、R7及びR8は水酸基、炭素数1〜4のアル
コキシル基又は炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基を示
す。nは1〜6の整数を示す。R6、R7及びR8はすべて同
一でも一部又は全部が異なつてもよいが、すべてが炭素
数1〜8の脂肪族炭化水素基であつてはならない。
化合物(b)における炭素数1〜8の脂肪族炭化水素
基及び炭素数1〜4のアルコキシル基としては、化合物
(a)におけるものと同様のものを挙げることができ
る。R6、R7及びR8としては特にメトキシ基、エトキシ
基、水酸基が好ましく、nは特に2〜4の範囲が好まし
い。化合物(b)の好ましい具体例としては、γ−メタ
クリロキプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロ
キシプロピルトリエトキシシラン、γ−アクリロキシプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシブチル
トリエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリシ
ラノール等が挙げられる。これらのうち、γ−メタクリ
ロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキ
シプロピルトリエトキシシラン、γ−アクリロキシプロ
ピルトリシラノール等が特に好ましい。化合物(b)
は、単独又は適宜組合わせて用いることができる。
本発明において、ポリシロキサン系マクロモノマー
は、上記化合物(a)と化合物(b)とを混合し、反応
させることによつて得られる。両化合物の混合比率は、
該両化合物の合計量にもとづいて、化合物(a)が70〜
99.999モル%、好ましくは90〜99.9モル%、より好まし
くは95〜99モル%、化合物(b)が30〜0.001モル%、
好ましくは10〜0.1モル%、より好ましくは5〜1モル
%の範囲内である。化合物(a)が70モル%より少なく
なると共重合反応でゲル化し易く、一方99.999モル%よ
りも多くなると共重合しないポリシロキサン量が多くな
り樹脂液ににごりが生ずるので好ましくない。
化合物(a)と化合物(b)との反応は、両化合物が
有する水酸基、又はアルコキシル基が加水分解して生ず
る水酸基が脱水縮合することにより行なわれる。この
際、反応条件によつては脱水縮合のみではなく、一部脱
アルコール縮合も起こる。
この反応は、無溶媒でも行なうことができるが、化合
物(a)及び化合物(b)を溶解できる有機溶媒、又は
水を溶媒として行なうことが好ましい。この様な有機溶
媒としては、好ましくは、ヘプタン、トルエン、キシレ
ン、オクタン、ミネラルスピリツト等の炭化水素系溶
媒、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、メ
チルセロソルブアセテート、ブチルカルビトールアセテ
ート等のエステル系溶媒、メチルエチルケトン、メチル
イソブチルケトン、ジイソブチルケトン等のケトン系溶
媒、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、
sec-ブタノール、イソブタノール等のアルコール系溶
媒、n−ブチルエーテル、ジオキサン、エチレングリコ
ールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチ
ルエーテル等のエーテル系溶媒等を使用できる。これら
の溶媒は単独又は適宜組み合わせて用いることができ
る。
溶液状態で用いる場合の化合物(a)と化合物(b)
の濃度は、合計量として5重量%程度以上とすることが
適当である。
本発明における化合物(a)と化合物(b)との反応
では、反応温度は、通常20〜180℃程度が適当であり、
好ましくは50〜120℃程度である。また、反応時間は、
通常1〜40時間程度とするのが適当である。
また、この反応において、必要に応じて、重合禁止剤
を添加してもよい。重合禁止剤は、化合物(b)に含ま
れる不飽和結合が化合物(a)との反応中に重合するの
を防ぐために有効であつて、具体的には、例えばハイド
ロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテルなどが使
用できる。
また、このポリシロキサン系マクロモノマーの製造に
おいて、上記化合物(a)と化合物(b)との反応系中
に、更にテトラアルコキシシランやジアルキルジアルコ
キシシランなどを添加しても差支えなく、該両化合物の
20モル%程度以下で添加することができる。
化合物(a)と化合物(b)との反応において、R2
R3、R4、R6、R7及びR8がすべて水酸基である場合には、
有機溶媒中で加熱撹拌下に脱水縮合することが好まし
い。
また、化合物(a)及び(又は)化合物(b)が、Si
に結合するアルコキシル基を有するときには、縮合に先
立つて加水分解させるのが好ましく、通常水及び触媒の
存在下で加熱撹拌することにより加水分解反応及び縮合
反応を連続して行なうことができる。この場合の水の使
用量は、特に限定されないが、アルコキシル基1モル当
り約0.1モル以上とするのが好ましい。約0.1モルよりも
少なくなると両化合物の反応が低下するおそれがある。
最も好ましいのは、水を溶媒として大過剰に用いる方法
である。また、この反応において、水と水溶性有機溶媒
とを併用すれば、縮合により水に難溶性のアルコールが
生成する場合に反応系を均一化することができる。水溶
性有機溶媒としては、前記したアルコール系、エステル
系、エーテル系、ケトン系などのものを好ましく使用で
きる。この加水分解反応の触媒としては、酸触媒又はア
ルカリ触媒が使用でき、具体的には、酸触媒として塩
酸、硫酸、リン酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、アクリ
ル酸、メタクリル酸などが使用でき、アルカリ触媒とし
て水酸化ナトリウム、トリエチルアミン、アンモニア等
が使用できる。触媒の添加量は、上記化合物(a)と化
合物(b)との合計量に対し、0.0001〜5重量%程度好
ましくは0.01〜0.1重量%程度の範囲内が適している。
本発明では、ポリシロキサン系マクロモノマーとして
は、数平均分子量が400〜100000程度、好ましくは1000
〜20000程度のものを用いる。数平均分子量が400程度未
満では共重合時にゲル化し易い傾向にあり、また100000
程度を越えると相溶性が低下する傾向にあるので好まし
くない。
本発明において、化合物(a)と化合物(b)との反
応によつて得られるポリシロキサン系マクロモノマーの
主骨格はシロキサン結合によつて構成され、その主骨格
の構造は、主として長鎖(linear)状、梯子(ladder)
状又はこれらの混合系等からなる。これらのうち梯子状
の構造からなるもの又は混合系であつて、梯子状の部分
を多く有するものを使用するのが耐水性、耐熱性、耐光
性等の点から好ましい。これらの構造は、化合物(a)
と化合物(b)との混合比率、水ならびに酸触媒などの
配合量などによって任意に選択できる。そして、該ポリ
シロキサン系マクロモノマーはこのシロキサン結合のSi
に、前記一般式(1)及び(2)のR1、R2〜R4のいずれ
か、 R6〜R8のいずれかなどが結合している構造であつて、Si
に結合した水酸基及び/又は炭素数が1〜4のアルコキ
シル基等の遊離の官能基(即ち、シラノール基及び/又
はアルコキシシラン基)を1分子当り2個以上有する。
また、該ポリシロキサン系マクロモノマーは、重合性
不飽和結合を1分子当り平均して、0.2〜1.9個有するこ
とが好ましく、0.6〜1.4個有することがより好ましく、
0.9〜1.2個有することが最も好ましい。重合性不飽和結
合が少な過ぎると、該マクロモノマーとビニルモノマー
との共重合反応生成物が白濁し易く、一方重合性不飽和
結合が多過ぎると、共重合反応中にゲル化するおそれが
あるので好ましくない。
ここで、該マクロモノマー中の不飽和結合数は以下の
方法によつて求めることができる。
化合物(a)及び化合物(b)の割合を適宜変え
て、同一条件で反応させて、各種のポリシロキサン系マ
クロモノマーを得る。
得られた各マクロモノマーについて、非官能性ビニ
ルモノマーの使用割合を変化させて、各種のビニル共重
合体を合成する。
得られたビニル共重合体の分子量分布をゲルパーメ
ーション クロマトグラフイー(G.P.C.)によつて求め
る。
マクロモノマーと非官能性ビニルモノマーとの使用
割合を変えた場合にも、得られた共重合体のピーク分子
量(最も含有率の高い分子量)がほぼ同一で、しかも分
布曲線がモノピークとなり、低分子量成分(不飽和結合
成分を持つていないマクロモノマー)や高分子量成分
(不飽和結合を2個以上有するマクロモノマーの共重合
体)の分布が認められない場合には、用いられたマクロ
モノマーは、1分子中に重合性不飽和結合を平均1子有
するものといえる。
その他のマクロモノマーについては、化合物(a)
の使用モル数を〔a〕、化合物(b)の使用モル数を
〔b〕とし、平均一個の重合性不飽和結合を有するマク
ロモノマーを得る場合に用いられた化合物(a)のモル
数を〔a1〕、化合物(b)のモル数を〔b1〕とすると、 によつてマクロモノマー中の平均の重合性不飽和結合数
が求められる。
例えば化合物(b)/化合物(a)=1/20(モル比)
の場合に重合性不飽和結合数1個のマクロモノマーが得
られるとすれば、化合物(b)/化合物(a)=0.9/20
の場合には、重合不飽和結合を平均0.9個有するマクロ
モノマーが得られる。
本発明で用いるビニル重合体のもう一つの単量体成分
であるオキシラン基含有ビニルモノマーとしては、例え
ば下記の各一般式で表わされるものを挙げることができ
る。
〔各一般式中、R9は水素原子又はメチル基を、R10は炭
素数1〜6の2価の脂肪族飽和炭化水素基を、R11は炭
素数1〜10の2価の炭化水素基を示す。Tは0〜10の整
数を示す。〕 これらのオキシラン基含有ビニルモノマーの内、特に
脂環式オキシラン基含有ビニルモノマーを用いるのが、
硬化性の点から好ましい。
上記において、炭素数1〜6の2価の脂肪族飽和炭化
水素基としては、直鎖又は分枝アルキレン例えばメチレ
ン、エチレン、プロピレン、テトラメチレン、エチルエ
チレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン基等を挙げる
ことができる。また、炭素数1〜10の2価の炭化水素基
としては、例えばメチレン、エチレン、プロピレン、テ
トラメチレン、エチルエチレン、ペンタメチレン、ヘキ
サメチレン、ポリメチレン、フエニレン、 を挙げることができる。
本発明塗料組成物において用いる基体樹脂は、上記し
たポリシロキサン系マクロモノマーとオキシラン基含有
ビニルモノマーとを単量体成分として用いてなるビニル
共重合体である。該共重合体では、必要に応じて、上記
単量体成分以外に、他の重合性ビニルモノマーを単量体
成分として用いることもできる。
この様な他の重合性ビニルモノマーとしては、望まれ
る性能に応じて広範に選択することができる。斯かる不
飽和単量体の代表例を示せば次の通りである。
(a) アクリル酸又はメタクリル酸のエステル:例え
ば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸ブチ
ル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリ
ル酸ラウリル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸イソプロピ
ル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタ
クリル酸オクチル、メタクリル酸ラウリル等のアクリル
酸又はメタクリル酸の炭素数1〜18のアルキルエステ
ル;アクリル酸メトキシブチル、メタクリル酸メトキシ
ブチル、アクリル酸メトキシエチル、メタクリル酸メト
キシエチル、アクリル酸エトキシブチル、メタクリル酸
エトキシブチル等のアクリル酸又はメタクリル酸の炭素
数2〜18のアルコキシアルキルエステル;アリルアクリ
レート、アリルメタクリレート等のアクリル酸又はメタ
クリル酸の炭素数2〜8のアルケニルエステル;ヒドロ
キシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレ
ート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプ
ロピルメタクリレート等のアクリル酸又はメタクリル酸
の炭素数2〜8のヒドロキシアルキルエステル;FA−
1、FA−3、FM−1、FM−3(いずれも商標名、ダイセ
ル社製)等のアクリル酸またはメタクリル酸のヒドロキ
シアルキルエステルとε−カプロラクトンの付加物;ア
リルオキシエチルアクリレート、アリルオキシメタクリ
レート等のアクリル酸又はメタクリル酸の炭素数3〜18
のアルケニルオキシアルキルエステル。
(b) ビニル芳香族化合物:例えば、スチレン、α−
メチルスチレン、ビニルトルエン、p−クロルスチレ
ン。
(c) ポリオレフイン系化合物:例えは、ブタジエ
ン、イソプレン、クロロプレン。
(d) その他:アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、メチルイソプロペニルケトン、アクリル酸、メタク
リル酸、クロトン酸、フマイ酸、マレイン酸、イタコン
酸、酢酸ビニルベオバモノマー(シエル化学製品)、ビ
ニルプロピオネート、ビニルピバレート等。
本発明塗料組成物で基体樹脂として用いるポリシロキ
サン系マクロモノマーとオキシラン基含有ビニルモノマ
ーとを単量体成分として含有するビニル共重合体では、
各単量体の使用量は、上塗塗料として用いる場合には、
ポリシロキサン系マクロモノマー1〜70重量%、好まし
くは5〜50重量%、オキシラン基含有ビニルモノマー2
〜70重量%、好ましくは5〜50重量%、その他の重合性
ビニルモノマー0〜97重量%、好ましくは0〜90重量%
とすることが好ましい。ポリシロキサン系マクロモノマ
ーが1重量%未満では、硬化物の耐スリキズ性、耐溶剤
性、耐水性、耐候性等が劣るものとなり、また70重量%
を上回ると硬化物の物性が劣るものとなるので好ましく
ない。また、オキシラン基含有ビニルモノマーが2重量
%未満では、耐スリキズ性、耐溶剤性、耐水性、硬度等
が劣るものとなり、一方70重量%を上回ると硬化物の物
性が劣るものとなるので好ましくない。
また中塗塗料として用いる場合には、ポリシロキサン
系マクロモノマー0.5〜50重量%、好ましくは1〜40重
量%、オキシラン基含有ビニルモノマー2〜70重量%、
好ましくは5〜50重量%、その他の重合性ビニルモノマ
ー0〜97重量%、好ましくは0〜90重量%とすることが
好ましい。ポリシロキサン系マクロモノマーが0.5重量
%未満では、鮮映性、耐衝撃性、耐チッピング性が劣る
ものとなり、一方50重量%を上回ると上塗との付着性が
低下する。オキシラン基含有ビニルモノマーが2重量%
未満では鮮映性、耐衝撃性、耐チッピング性が劣るもの
となり、70重量%を上回ると塗膜の物性が劣るものとな
るので好ましくない。尚、その他の重合性ビニルモノマ
ーとして、ヒドロキシ基を有するモノマーを全モノマー
量に対して5〜30重量%配合することが硬化性の点から
好ましい。
上記共重合体は、通常のアクリル樹脂やビニル樹脂等
の合成反応と同様の方法、条件で得ることができる。こ
の様な合成反応の一例として、各単量体成分を有機溶剤
に溶解もしくは、分散せしめ、ラジカル重合開始剤の存
在下で60〜180℃程度の温度で撹拌しながら加熱する方
法を示すことができる。反応時間は、通常1〜10時間程
度とすればよい。また、有機溶剤としては、前述したも
のと同様のアルコール系溶媒、エーテル系溶媒、エステ
ル系溶媒、炭化水素系溶媒等を使用できる。炭化水素系
溶媒を用いる場合には、溶解性の点から他の溶媒を併用
することが好ましい。またラジカル開始剤としては、通
常用いられているものをいずれも用いることができ、そ
の一例として、過酸化ベンゾイル、t−ブチルパーオキ
シ−2−エチルヘキサノエート、等の過酸化物、アゾビ
スイソブチルニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリ
ル等のアゾ化合物等を示すことができる。
上記共重合体は、数平均分子量3000〜30000程度のも
のが好ましく、5000〜20000程度のものがより好まし
い。
本発明塗料組成物を自動車用上塗塗料として用いる場
合には、上記共重合体の数平均分子量が3000未満では、
硬化物の耐スリキズ性、硬度、耐溶剤性、耐水性等が劣
るものとなり、一方30000を上回ると鮮映性に劣るもの
となるので好ましくない。また中塗塗料として用いる場
合には、数平均分子量が3000未満では、上塗塗料を塗布
した場合に、膨潤して、上塗の鮮映性が低下し、一方30
000を上回るとハイソリッド化ができず、下地の隠蔽性
が不充分となって、凹凸をひろい、平滑性が低下するの
で好ましくない。
本発明塗料組成物では、基体樹脂としては、上記した
ポリシロキサン系のマクロモノマーとオキシラン基含有
ビニルモノマーを単量体成分とするビニル共重合体に代
えて、上記ポリシロキサン系マクロモノマーを必須単量
体成分とする重合体(I)とオキシラン基含有ビニルモ
ノマーを必須単量体とする重合体(II)との混合物を用
いることができる。
この重合体の混合物において用いるポリシロキサン系
マクロモノマーを必須成分とする重合体(I)として
は、上記ポリシロキサン系マクロモノマーの単独重合
体、又は該ポリシロキサン系マクロモノマーとその他の
重合性ビニルモノマーとの共重合体が挙げられる。他の
重合性ビニルモノマーとしては、望まれる性能に応じて
広範に選択することができ、例えば、前記したポリシロ
キサン系マクロモノマーとオキシラン基含有ビニルモノ
マーとの共重合体において、必要に応じて加えられるも
のとして例示された重合性ビニルモノマーを用いること
ができる。上記したその他の重合性ビニルモノマーを用
いてポリシロキサン系マクロモノマーと共重合させ共重
体を得る際のその他の重合性ビニルモノマーは、共重合
体固型分換算で5〜99重量%、好ましくは30〜90重量%
の範囲で配合することができる。また上記した重合性ビ
ニルモノマー以外にもアクリル酸、メタクリル酸、クロ
トン酸等のモノカルボン酸不飽和単量体;フマル酸、マ
イレン酸、イタコン酸等のジカルボン酸及びこれらの無
水物の不飽和単量体及び無水ジカルボン酸のモノエステ
ル化物の不飽和単量体等をそれぞれ共重合体固型分換算
で10重量%以下及び5重量%以下の範囲で配合すること
ができる。
重合体の混合物におけるもう一方の重合体であるオキ
シラン基含有ビニルモノマーを必須単量体成分とする重
合体(II)としては、オキシラン基含有ビニルモノマー
の単独重合体もしくは該オキシラン基含有ビニルモノマ
ーと上記したと同様のその他の重合性ビニルモノマーと
の共重合体が使用できる。オキシラン基含有ビニルモノ
マーとしては、例えば前記した一般式(3)〜(18)の
ビニルモノマーを用いることができる。
又上記したオキシラン基含有ビニルモノマーの使用量
は、通常、重合体(II)に対して約3〜100重量%、好
ましくは約20〜100重量%の範囲である。配合量が約3
重量%より少ないと硬化物の硬化性が低下する。
上記重合体(I)及び(II)は、通常のアクリル樹脂
やビニル樹脂等の合成反応と同様の方法、条件で得るこ
とができる。この様な合成反応の一例として、単量体成
分を有機溶剤に溶解もしくは、分散せしめ、ラジカル重
合開始剤の存在下で60〜180℃程度の温度で撹拌しなが
ら加熱する方法を示すことができる。反応時間は、通常
1〜10時間程度とすればよい。また、有機溶剤として
は、前述したものと同様のアルコール系溶媒、エーテル
系溶媒、エステル系溶媒、炭化水素系溶媒等を使用でき
る。炭化水素系溶媒を用いる場合には、溶解性の点から
他の溶媒を併用することが好ましい。またラジカル開始
剤としては、通常用いられているものをいずれも用いる
ことができ、その一例として、過酸化ベンゾイル、t−
ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート等の過酸
化物、アゾビスイソブチルニトリル、アゾビスジメチル
バレロニトリル等のアゾ化合物等を示すことができる。
上記重合体は、数平均分子量3000〜200000程度のもの
が好ましく、10000〜80000程度のものがより好ましい。
また、上記共重合体又は重合体にカルボキシル基を導
入し、それを中和することによって、本発明組成物を水
溶性または水分散性塗料として用いることができる。
かくして得られた重合体(I)及び重合体(II)は、
両者の総合計量を基準として、重合体(I)5〜95重量
%、また重合体(II)95〜5重量%の範囲で配合され
る。重合体(I)が5重量%より少ないか、重合体
(ロ)が95重量%より多いと、硬化性が低下し、他方重
合体(I)が95重量%より多いか、または重合体(II)
が5重量%より少ないと、硬化物の物性が低下し、チヂ
ミが発生し易くなるので好ましくない。
本発明においては、硬化触媒としては、ルイス酸、プ
ロトン酸、金属アルコキシド、有機金属化合物及びSi−
O−Al結合を有する化合物から選ばれる化合物の少くと
も一種を用いる。例えば、以下に示すものが挙げられ
る。
(1)ルイス酸 金属ハロゲン化合物、金属にハロゲンと他の置換基を
共有する化合物並びにこれらの化合物の錯塩を挙げるこ
とができる。例えば、 AlCl3、AlBF3、AlF3、AlEtCl2、AlEt2Cl、SnCl4、TiC
l4、TiBr4、TiF4、ZrCl4、ZrBr4、ZrF4、SnCl4、FeC
l3、SbCl3、SbCl5、PCl3、PCl5、GaCl3、GaF3、InF3、B
Cl3、BBr3、BF3、BF3:(OC2H5、BF4:(OC2H5
BCl3:(OC2H5、BF3:NH2C2H5、BF3:NH2C2H4OH、 等を挙げることができる。
(2)プロトン酸 メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トリフロロメ
タンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンス
ルホン酸等の有機プロトン酸類;リン酸、亜リン酸ナス
フィン酸、ホスホン酸、硫酸、過塩素酸等の無機プロト
ン酸類を挙げることができる。
(3)金属アルコキシド アルミニウムアルコキシド、チタニウムアルコキシ
ド、ジルコニウムアルコキシド等を挙げることができ
る。上記化合物は、会合した形態であっても良い。
(4)有機金属化合物 トリエチルアルミニウム、ジエチル亜鉛等を挙げるこ
とができる。
(5)Si−O−Al結合を有する化合物 具体的には、ケイ酸アルミニウム等を挙げることがで
きる。
本発明においては、硬化触媒として、上記(1)〜
(5)で挙げられた化合物の内1種又は2種以上を適宜
併用して用いて良い。
本発明塗料組成物では、硬化触媒の配合量は、前記ポ
リシロキサン系マクロモノマー及びオキシラン基含有ビ
ニルモノマーを単量体成分として含有するビニル共重合
体、又は重合体(I)と重合体(II)との混合物のいず
れかからなる基体樹脂100重量部に対して0.01〜30重量
部とし、好ましくは、0.1〜5重量部とする。硬化触媒
の使用量がこの範囲より少ないと架橋硬化性が低下する
傾向にあり、またこの範囲より多いと硬化物中に残存し
て、硬化物の耐水性を低下させるので好ましくない。
本発明塗料組成物には、1分子中に少なくとも2個の
オキシラン基を含有する数平均分子量2000以下の低分子
量化合物(C)を配合する。この低分子量化合物(C)
は、反応性希釈剤となり、塗料組成物中に添加すること
により塗料を低粘度化して、固形分量を増加することが
でき、また、硬化時の副生成物が少ないので、均一硬化
性等に優れたハイソリッド塗料を得ることができる。ま
た硬化に際してもチヂミの生じることが少なく、平滑性
に優れた塗膜となる。
本発明において用いることのできる1分子中に少なく
とも2個のオキシラン基を含有する数平均分子量2000以
下の化合物としては例えば、下記した一般式で示される
化合物 と下記したポリイソシアネート化合物との付加物(使用
し得るポリイソシアネート化合物としては、例えばヘキ
サメチレンジイソシアネートもしくはトリメチルヘキサ
メチレンジイソシアネートの如き脂肪族ジイソシアネー
ト類;水素添加キシリレンジイソシアネートもしくはイ
ソホロンジイソシアネートの如き環状脂肪族ジイソシア
ネート類;トリレンジイソシアネートもしくは4,4′−
ジフェニルメタンジイソシアネートの如き芳香族ジイソ
シアネート類の如き有機ジイソシアネートそれ自体、ま
たはこれらの各有機ジイソシアネートと多価アルコー
ル、低分子量ポリエステル樹脂もしくは水等との付加
物、あるいは上記した如き各有機ジイソシアネート同志
の重合体、さらにはイソシアネート・ビウレット体等が
挙げられるが、それらの代表的な市販品の例としては
「バーノックD−750、−800、DN−950、−970もしくは
15−455」〔以上、大日本インキ化学工業(株)製
品〕、「デスモジュールL、NHL、ILもしくはN3390」
〔西ドイツ国バイエル社製品〕、「タケネートD−10
2、−202、−110Nもしくは−123N」〔武田薬品工業
(株)製品〕、「コロネートL、HL、EHもしくは203」
〔日本ポリウレタン工業(株)製品〕または「デュラネ
ート24A−90CX」〔旭化成工業(株)製品〕等であ
る); と多塩基酸との付加物;分子中に、例えば の不飽和基を有するエステル化物(例えば、テトラヒド
ロ無水フタル酸、トリメチロールプロパン及び1,4−ブ
タンジオール等をエステル化反応して得られる数平均分
子量900のエステル化物)を過酢酸等で酸化させて得ら
れるもの等が挙げられる。
また上記したような脂環式オキシラン基を有する化合
物以外にも脂環式でないオキシラン基を有する化合物、
例えば、ジグリシジルエーテル、2−グリシジルフェニ
ルグリシジルエーテル等も使用できる。
1分子中に2ケ以上のオキシラン基を有する化合物の
分子量は数平均分子量2000以下であることが重要であ
る。数平均分子量2000を越えると併用する基体樹脂との
相溶性が低下して、仕上がり性及び塗膜性能に優れた塗
膜を形成することができない。
該オキシラン基を有する化合物(C)の配合量は、上
記基体樹脂100重量部に対して5〜60重量部程度とする
ことが適当である。
本発明塗料組成物には、更に必要に応じて、例えばエ
ピコート1001(シェル化学製)等のエポキシ基含有樹脂
や例えば、スチレンアリルアルコール共重合体等の水酸
基含有樹脂を配合することができる。これらの樹脂の配
合量は、塗料組成物中に10重量%程度以下とすることが
好ましい。
本発明自動車用塗料組成物は、必要に応じて、公知の
各種添加剤を配合して自動車用の上塗塗料及び/又は中
塗塗料として用いることができる。
本発明塗料組成物を上塗塗料として、例えば上塗ソリ
ッドカラー、2コート仕上げ用ベースコート、2−コー
ト仕上げ用トップクリアーコート等として用いることが
できる。
また、2コート・1ベークのベースコートに本発明塗
料組成物を水溶性化又は水分散性化したものを用いるこ
とができる。
本発明塗料組成物を上塗塗料として用いる場合の組成
としては、例えば、上塗ソリッドカラー塗料、2コート
・1ベークコーティング用トップクリアー塗料として用
いる場合には、基体樹脂100重量部、硬化触媒0.01〜30
重量部、1分子中に2個以上のオキシラン基を有する低
分子量化合物(C)5〜60重量部、及び着彩顔料0〜10
0重量部程度が適当である。着彩顔料としては、従来の
自動車用上塗塗料に使用されている無機系、有機系の高
耐候性着彩顔料をいずれも使用でき、例えばメチル形酸
化チタンもしくはカーボンブラックの如き無機系顔料、
キナクリドンレッド系等のキナクリドン系、ピグメント
レッド等のアゾ系、フタロシアニンブルー、フタロシア
ニングリーン等のフタロシアニン系の如き有機系顔料等
を用いることができる。2コート・1ベーク用クリアー
塗料として用いる場合には、通常着彩顔料を添加するこ
となく用いられる。
上塗塗料のうちで、2コート・1ベーク用ベースコー
ト塗料又は1コート・1ベーク用メタリック塗料として
用いる場合の組成としては、基体樹脂100重量部、硬化
触媒0.01〜30重量部、メタリック顔料2〜36重量部、1
分子中に2個以上のオキシラン基を有する低分子量化合
物(C)5〜60重量部、及び着彩顔料0〜40重量部程度
が適当である。メタリック顔料としては、公知のものが
使用でき、例えば、アルミニウム、銅、雲母状酸化鉄、
酸化鉄又は酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆雲母状
酸化鉄、青銅、ステンレススチール等の鱗片状メタリッ
ク粉末等を用いることができ、着彩顔料としては、前記
したものをいずれも用いることができる。また、メタリ
ック顔料の配列を調製して、メタリック感を向上させる
ためのレオロジーコントロール用変性樹脂として、公知
の方法で得られた不均一重合による芯架橋のアクリル系
分散液、セルロースアセテートブチレート等を20重量部
程度まで配合することもできる。
また、本発明塗料組成物を自動車用中塗塗料として用
いる場合の組成としては、基体樹脂100重量部、硬化触
媒0.01〜30重量部、顔料5〜150重量部、及び1分子中
に2個以上のオキシラン基を有する低分子量化合物
(C)5〜60重量部程度が適当である。顔料としては、
酸化チタン、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、クレー等
の無機顔料や着彩のための有機顔料を用いることができ
る。
本発明塗料組成物は、例えば静電塗料(ベル型、REA
型等)、エアースプレー塗装等によって塗装することが
でき、従来用いられている塗装機,塗装設備をそのまま
使用することが可能である。塗装時の塗料粘度は、中塗
塗料として用いる場合には、15〜35秒程度(フォードカ
ップNo.4,20℃)、上塗塗料として用いる場合には、12
〜30秒程度(フォードカップNo.4,20℃)とすることが
適当であり、塗装機,溶剤の種類、塗装条件等によって
適宜選択すれば良い。
塗料希釈用の溶剤としては、従来のアクリル樹脂/メ
ラミン樹脂系塗料で使用される溶剤は全て使用可能であ
り、例えばトルエン、キシレン等の炭化水素系溶剤、メ
チルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン
系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤、
ジオキサン、エチレングリコールジエチルエーテル等の
エーテル系溶剤、ブタノール、プロパノール等のアルコ
ール系溶剤、水等を挙げることができる。これらの溶剤
は、単独または適宜混合して用いることができるが、ア
ルコール系溶剤を用いる場合には、樹脂の溶解性の点か
ら他の溶剤と併用することが好ましい。また硬化速度の
点からは、沸点が150℃程度以下のものが好ましいが、
これに限定されるものではない。
本発明塗料組成物は、例えば、化成処理した鋼板にプ
ライマーを電着塗布し、中塗塗料(省略する場合もあ
る)、及び上塗塗料を順次塗装する塗装系、各種プラス
チック素材に適したプライマーを塗装、乾燥した上に、
中塗塗料(省略する場合もある)及び上塗塗料を順次塗
装する塗装系等における中塗塗料及び/又は上塗塗料と
して用いることができる。
中塗塗料として用いる場合の膜厚は、乾燥後の膜厚に
基づいて、25〜80μm程度が適当である。一方上塗塗料
として用いる場合の膜厚は、乾燥後の膜厚に基づいて、
1コース・1ベーク用ソリッドカラー塗料、1コート・
1ベーク用メタリックカラー塗料、2コート・1ベーク
用トップクリアー塗料等として用いる場合には、20〜10
0μm程度、好ましくは30〜70μm程度、2コート・1
ベーク用メタリックベースコート塗料として用いる場合
には、10〜50μm程度、好ましくは10〜40μm程度が適
当である。
塗料の焼付条件としては、80〜200℃程度で30〜40分
程度とすればよいが、乾燥時間を延長することにより、
室温〜80℃程度でも架橋反応が可能であり、例えば、室
温で3日程度で硬化させることができる。
本発明塗料組成物における硬化は、上記の硬化触媒の
作用によって、例えば下記のような各種の硬化反応を生
ずるものと考えられる。
(A)シラノール基同士の縮合 (B)シラノール基とオキシラン基から生じた水酸基と
の縮合 (C)シラノール基のオキシラン基への付加 (D)水酸基のオキシラン基への付加 (E)オキシラン基同士のイオン重合 なお、本発明塗料組成物において、ポリシロキサン系
マクロモノマーが官能基としてアルコキシル基を含有す
る場合(即ち、アルコキシシラン基を含有する場合)に
は、シラノール基を生じるために加水分解が必要となる
が、のの加水分解反応は、空気中の湿気程度の少量の水
分の存在だけで充分に進行する。
本発明塗料組成物では、使用するビニル共重合体中
に、単量体成分であるポリシロキサン系マクロモノマー
に由来するシラノール基等の官能基及びオキシラン基含
有ビニルモノマーに由来するオキシラン基が存在する。
このため、上記(A)〜(E)に示すような各種の硬化
反応が併行して生じる。その結果、硬化物の表面及び内
部において硬化が同時に進行し、硬化物の表面と内部と
で硬化の程度の少なく、チヂミが生じ難い。
発明の効果 本発明塗料組成物を自動車用中塗塗料として用いる場
合には、以下に示すような優れた効果が奏される。
高度な平滑性、鮮映性を持つ塗膜が得られる。硬化
反応の主体はイオン重合反応及び付加反応であり反応副
生成物の発生は、極めて少ないため、塗膜硬化過程での
体積収縮が小さく、微小な凹凸(チリチリ肌)のない高
度平滑性を持つ塗膜を得ることができる。従って上塗塗
装後の上塗鮮映性も優れたものとなる。
1液形塗料で低温硬化性がよい。
30〜40分間の焼付時間では、80℃程度の温度で十分な
架橋反応が得られる。
故に焼付温度を120℃以上に上げることのできないプ
ラスチック基材用の中塗塗料としても適用できる。
1液形塗料で塗料安定性良好で毒性も小さい。
超ハイソリッド形中塗塗料の設計が容易である。基
体樹脂の分子量調整と1分子中に2個以上のオキシラン
基を含有する分子量2000以下の低分子量化合物(C)の
併用により均一硬化性が良く、下地隠蔽性の優れた超ハ
イソリッド塗料が容易に得られる。本発明塗料組成物が
ハイソリッド塗料系で均一硬化性がよいのは低分子量化
合物(C)が反応性希釈剤として機能して、塗料を低粘
度化して、固形分量を増加することができ、しかも基体
樹脂の架橋反応としてエポキシ基のイオン重合反応、エ
ポキシ基とシラノール基及び水酸基との付加反応、シラ
ノール基の縮合反応が併行して起り、硬化時の副生成物
が少ないため表面と内部との硬化性の差が少なく、未硬
化物がほとんど残留しないためと推定される。
また、自動車用上塗塗料として用いる場合には、上記
〜の効果に加えて、更に次のような優れた効果が奏
される。
耐酸性が極めて良好である。
酸性雨等によるシミ、ツヤビケ、エッチングの問題は
皆無である。
耐汚染性が強い。
緻密な架橋密度と基体樹脂中に存在するポリシロキサ
ンに基づく撥水性のため各種汚染物質に対し、抵抗性が
よい。
耐スリキズ性がよい。
緻密な架橋密度と基体樹脂中に存在するポリシロキサン
に基づく摩擦抵抗減少効果の相乗効果によりスリキズ抵
抗性がよい。
高度の耐候性(ツヤビケ、ワレ、チョーキング、フ
クレ等のない)塗膜を得る。エポキシ基のイオン重合反
応、エポキシ基とシラノール基及び水酸基との付加反
応、シラノール基の縮合反応が併行して起り、硬化時の
副生成物が少ないため表面と内部との硬化性の差が少な
く、未硬化物がほとんど残留しないので、高度耐候性を
有するものとなる。
実 施 例 以下、本発明の実施例を示す。
製造例 I−1.ポリシロキサン系マクロモノマーの製造例 メチルトリメトキシシラン 2720g(20mol) γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン 256g
(1mol) 脱イオン水 1134g 60%塩酸 2g ハイドロキノン 1g これらの混合物を80℃、5時間反応させた。得られた
ポリシロキサン系マクロモノマーの数平均分子量は200
0、平均的に1分子当り1個のビニル基(重合性不飽和
結合)と4個の水酸基を有していた。
得られたマクロモノマーを用いて、共重合体の製造を
行なった。
I−2.共重合体の製造例 (1)共重合体−1の製造例 ポリシロキサン系マクロモノマー 300g グリシジルメタクリレート 100g ス チ レ ン 100g n−ブチルメタクリレート 500g アゾビスイソブチルニトリル 30g の混合物をキシレン1000g中に120℃で滴下し、重合し、
透明な共重合体を得た。数平均分子量は約18000であっ
た。
(2)共重合体−2の製造例 の混合物をブタノールとキシレンの等重量混合物1000g
中に120℃で滴下し、重合し、透明な共重合体を得た。
数平均分子量は約10000であった。
(3)共重合体−3の製造例 を共重合体−2の製造法と同様にして重合した。透明な
共重合体が得られ、数平均分子量は約30000であった。
(4)共重合体−4の合成例 を共重合体−2の製造法と同様にして重合した。透明な
共重合体が得られ、数平均分子量は約19000であった。
(5)共重合体5−Iの合成例 ポリシロキサン系マクロモノマー 600g n−ブチルアクリレート 300g ス チ レ ン 100g アゾビスイソブチルニトリル 30g の混合物を共重合体−1の製造法と同様に重合した。数
平均分子量は約18000であった。
(6)共重合体5−IIの合成例 グリシジルメタクリレート 200g n−ブチルアクリレート 700g ス チ レ ン 100g アゾビスイソブチルニトリル 30g の混合物を共重合体−1の製造法と同様に重合した。数
平均分子量は約18000であった。
(7)共重合体6−Iの合成例 ポリシロキサン系マクロモノマー 200g 2−エチルヘキシルアクリレート 700g 2−ヒドロキシエチルアクリレート 100g アゾビスイソブチルニトリル 50g の混合物を共重合体−2の製造法と同様に重合した。数
平均分子量は約10000であった。
(8)共重合体6−IIの合成例 の混合物を共重合体−2の製造法と同様に重合した。透
明な共重合体が得られ、数平均分子量は約17000であっ
た。
実施例1 上記した合成例で得た共重合体を用いて、第1表を示
す配合の自動車用中塗塗料を製造した。各塗料につい
て、顔料は、基体樹脂及び溶剤と共にペイントシェーカ
ーを用いて1時間分散させた。比較品として、市販の自
動車用ハイソリッド形中塗塗料であるオイルフリーポリ
エステル樹脂/メラミン樹脂(商標:ルーガベークAM、
関西ペイント(株)製、塗料No.7)、及びアクリルポリ
オール/ポリイソシアネート系低温硬化性樹脂(商標:
レタンPG80、関西ペイント(株)製、塗料No.8)の各々
に、樹脂固形分100重量部に対して、酸化チタン60重量
部を配合したものを用いた。
塗膜性能試験I 化成処理したダル鋼板にエポキシ樹脂系カチオン電着
塗料を塗装し(25μ)、170℃で30分加熱硬化させて得
たテスト試験板に、本発明品及び比較品の中塗塗料組成
物を、硬化塗膜に基いて40±5μmになるように、スプ
レー塗装し、100℃30分と140℃30分の2通の焼付を行な
って硬化させた。
更にこの上にポリエステル樹脂/メラミン樹脂系の自
動車用上塗塗料(ホワイト色:関西ペイント(株)製、
ルーガベーグAM)を40μm塗装し140℃で30分焼付して
試験板とした。
こうして得た試験板を用いて、各種の塗膜性能試験を
行ないその結果を第2表に記した。尚、鉛筆硬度、耐キ
シロール性、及び鮮映性−1については、上塗塗料を塗
装をすることなく試験を行なった。
試験方法: (※4)鉛筆硬度: 塗膜表面を、三菱ユニ鉛筆の芯で押すように引っ掻い
て、塗面に傷がつかない最高の芯の硬さ記号で表示。
(※5)耐キシロール性 キシロールを含ませたガーゼを指で押さえ、塗面を往
復10回強く擦る。塗面の溶け具合、キズや膨潤の程度で
良好(◎)、著しく劣る(×)の間を◎、○、 、△、
×の5段階で判定。
(※6)鮮映性−1 写像性測定器(IMAGE CLARITY METER:スガ試験機
(株)製)で測定。表中の数字はICM値で0〜100%の範
囲の値をとり、数値の大きい方が鮮映性が良く、ICM値
が80以上であれば鮮映性が極めて優れていることを示
す。
鮮映性−1の場合はカチオン電着塗面の表面粗さRZ=
3μの場合の鮮映性の値(ICM値)である。
表面粗さ(RZ)とは表面を触針式表面粗さ測定器(JI
S−B−0651)を用いて測定し、寸点平均粗さ:RZ(JIS
−B−0601−1982)で表示した(単位μ)。
(※7)鮮映性−2 (※6)の鮮映性−1と同じであるがカチオン電着塗
膜の表面粗さがRZ=7μと粗い場合の上塗鮮映性の値
(ICM値)である。
(※8)付着性 素地に達するよう塗面を縦横各1mm間隔に切り込みを
入れ100個の碁盤目を作る。この上にセロハン粘着テー
プを貼付け急激に剥がした後の状態を評価。
表示:ハガレのなかった目の数/100。
(※9)耐衝撃性 デュポン式衝撃試験機を使用(撃芯径1/2インチ、分
銅0.5kg)。塗膜にワレを生じない最高の分銅落下高さ
で表示。
(※10)耐チッピング性 飛石試験機(スガ試験機(株)、JA−400型)を使
用。同試験機の試料ホルダーに塗装試験板を垂直に取付
け50gの7号砕石を、同試験機の圧力計で4kg/cm2の空気
圧で噴射し、砕石を試験板に対し直角に衝突させる。そ
の時のハガレ傷の程度を良好(◎)〜劣る(×)の5段
階で判定した。
(※11)塗装時加熱残分(%) 塗装粘度20秒(フォードカップNo4/20℃)にスワゾー
ル#1000(丸善石油)で希釈した塗料の加熱残分%(重
量)。この値の高いものが、下地隠蔽性も良好であっ
た。
(※12)貯蔵性 (※11)で希釈した塗料(20秒/フォードカップNo
4)を外気と接触しないようにフタをして、40℃で5日
間貯蔵。◎:粘度上昇5秒未満、 :粘度上昇10〜15
秒、×:ゲル化、の間で5段階表示した。
塗膜性能試験II ポリプロピレン樹脂にプライマーとしてソフレックス
No.2500(商標名、関西ペイント(株)製、ウレタン変
性塩素化ポリプロピレン系樹脂)を15〜20μm塗布し、
80℃で20分焼付けた後、中塗塗料を40±5μm塗布し、
80℃30分間焼付けた。その後、上塗として、ソフレック
スNo.200(商標名、関西ペイント(株)製、ポリエステ
ル樹脂/脂肪族ポリイソシアネート系)を30〜40μm塗
付し、80℃で30分間焼付けることにより上塗塗膜を形成
して、試験板とした。このようにして得た試験板を用い
て、塗膜性能試験Iと同様にして、塗膜性能試験を行な
った。結果を下記第3表に示す。
実施例2 上記の製造例で得た共重合体を用い第4表に示し配合
で自動車用上塗塗料を製造した。
上塗塗料としては、ソリッドカラー(白)、2コ
ート・1ベーク(2C1B)用ベースコート(シルバー)、
及び2C1B用クリアーコートを製造した。酸化チタンの
分散は各々の共重合体を用いペイントシェーカーで1時
間行なった。
顔料量は、ソリッドカラー塗料の場合、樹脂固形分10
0重量部に対し80重量部、2コート・1ベーク用ベース
塗料の場合、樹脂固形分100重量部に対し、アルミニウ
ム顔料13重量部とした。
比較塗料として、ルーガベークAM(塗料No.7)、レタ
ンPG80(塗料No.8)、マジクロン#1000ベースコート
(シルバー)(商標名、関西ペイント(株)製、アクリ
ルメラミン樹脂系、塗料No.20)及びマジクロン#1000
クリヤー(商標名、関西ペイント(株)製アクリルメラ
ミン樹脂系、塗料No.21)を用いた。
塗膜性能試験III ダル鋼板(化成処理)にエポキシ樹脂系カチオン電着
塗料を塗装し(25μm)、170℃で30分加熱硬化させた
後、中塗として、ルーガベークAM(商標名、関西ペイン
ト(株)製、ポリエステル樹脂/メラミン樹脂系の自動
車用塗料)を乾燥膜厚が30μmになるように塗装し、14
0℃で30分焼付けた。次で#400サンドペーバーで塗面を
水研し、水切り乾燥し石油ベンジンで塗面を拭いたもの
を素材とした。上塗ソリッドカラー(白)及び2C1B用ク
リアーコートについてはスワゾール#1000(商標名、丸
善石油(株)製、石油系混合溶剤)で22秒(フォードカ
ップNo.4、20℃)に粘度調整し、2C1B用ベースコート
(シルバー)については、トルエン/スワゾール#1500
(商標名、丸善石油(株)製)=80/20の混合シンナー
で、13秒(フォードカップNo.4、20℃)に粘度調整し
た。
粘度調整した塗料はエアースプレー塗装により上塗ソ
リッドカラー(白)は乾燥膜厚で40−50μm、2C1Bメタ
リックの場合は2C1B用ベースコートを塗装後3分置いて
直ちに2C1B用クリアーコートを塗装した。膜厚は乾燥膜
厚で各々15−20μmと35−45μmとした。次いで室温で
10分間放置して100℃で30分と140℃で30分の2通りの焼
付を行なった。
塗膜性能試験結果を第5表及び第6表に示す。
試験方法 (※14)鮮映性 写像性測定器(IMAGE CLARITY METER:スガ試験機
(株)製)で測定。表中の数字はICM値で0〜100%の範
囲の値をとり、数値の大きい方が鮮映性(写像性)が良
く、ICM値が80以上であれば鮮映性が極めて優れている
ことを示す。
(※15)耐酸性 40%H2SO4に40℃、5時間浸漬後、取出して水洗し
て、塗面状態を評価した。全く異状なし(◎)、著しい
ツヤビケ、侵され等の異状(×)の間で程度に応じて
◎、○、 、△、×の5段階の判定をした。
(※16)耐スリキズ性 染色物摩擦堅牢度試験機(大栄化学精器製作所製)を
用いる。磨き粉(ダルマ・クレンザー)を水で固練りし
て塗面に置き、その上を試験機端子で押えて、0.5kg荷
重をかけ25往復摩擦する。水洗後、スリギスの程度を
◎、○、 、△、×の5段階法で評価した。
(※17)貯蔵安定性 一定粘度(22秒/フォードカップNo.4)に希釈した塗
料を外気と接触しないようフタをして40℃で1週間貯
蔵。
◎:粘度上昇5秒未満 : 〃 5〜10秒以下 ×:ゲル化 で評価した。
(※18)塗装時NV% 塗装粘度(22秒/フォードカップNo.4)に希釈した塗
料の加熱残分%。
(※19)耐水性 40℃×10日間浸漬した後塗面評価。
(※20)耐候性 Qパネル社製促進耐候性試験機を用いたQUV促進バク
ロ試験による。
試験条件:紫外線照射 16H/60℃ 水 凝 結 9H/50℃ を1サイクルとして3000時間(125サイクル)試験した
後の塗膜を評価。
塗膜性能試験IV ポリプロピレン樹脂にプライマーとして、ソフレック
スNo.2500を15〜20μm塗布し、80℃で20分間焼付けた
後、上塗ソリッドカラーを40〜50μm塗布し、80℃で30
分間焼付けた。比較品(塗料No.8)には、樹脂固形分10
0重量部に対して、酸化チタン80重量部を配合した。塗
膜試験結果を第7表に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 的場 隆夫 神奈川県平塚市東八幡4丁目17番1号 関西ペイント株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−221123(JP,A) 特開 平2−160879(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09D 163/00 - 163/10 C09D 183/04 C08G 59/68 C08G 59/32

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)(イ)i)一般式 (式中、R1は炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基もしくは
    フェニル基を、R2、R3及びR4は炭素数1〜4のアルコキ
    シル基もしくは水酸基を示す。) で表わされる化合物(a)70〜99.999モル%と 一般式 (式中、R5は水素原子もしくはメチル基を、R6、R7及び
    R8は水酸基、炭素数1〜4のアルコキシル基もしくは炭
    素数1〜8の脂肪族炭化水素基を示す。但し、R6、R7
    びR8のすべてが炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基である
    ことはない。nは1〜6の整数を示す。) で表わされる化合物(b)30〜0.001モル%とを反応さ
    せてなり、水酸基及びアルコキシル基から選ばれた遊離
    の官能基を1分子当り2個以上有し、かつ数平均分子量
    が400〜100000であるポリシロキサン系マクロモノマ
    ー、及び ii)オキシラン基含有ビニルモノマー を単量体成分として含有する共重合体、又は (ロ)上記ポリシロキサン系マクロモノマーを必須単量
    体成分として含有する重合体(I)とオキシラン基含有
    ビニルモノマーを必須単量体成分とする重合体(II)と
    の混合物 からなる基体樹脂100重量部、 (B)ルイス酸、プロトン酸、アルミニウムアルコキシ
    ド、チタニウムアルコキシド、ジルコニウムアルコキシ
    ド、トリエチルアルミニウム、ジエチル亜鉛及びSi−O
    −Al結合を有する化合物から選ばれた化合物の少くとも
    一種0.01〜30重量部、並びに (C)1分子中に少なくとも2個のオキシラン基を含有
    する数平均分子量2000以下の化合物5〜60重量部 を含有することを特徴とする自動車用塗料組成物。
  2. 【請求項2】自動車用中塗塗料である請求項1に記載の
    塗料組成物。
  3. 【請求項3】自動車用上塗塗料である請求項1に記載の
    塗料組成物。
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