JP2824460B2 - 粘着性pvaハイドロゲル組成物 - Google Patents

粘着性pvaハイドロゲル組成物

Info

Publication number
JP2824460B2
JP2824460B2 JP63057960A JP5796088A JP2824460B2 JP 2824460 B2 JP2824460 B2 JP 2824460B2 JP 63057960 A JP63057960 A JP 63057960A JP 5796088 A JP5796088 A JP 5796088A JP 2824460 B2 JP2824460 B2 JP 2824460B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chloride
pva
hydrogel composition
gel
calcium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP63057960A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01230659A (ja
Inventor
丞烋 玄
義人 筏
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
BMG Inc
Original Assignee
BMG Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by BMG Inc filed Critical BMG Inc
Priority to JP63057960A priority Critical patent/JP2824460B2/ja
Publication of JPH01230659A publication Critical patent/JPH01230659A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2824460B2 publication Critical patent/JP2824460B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Colloid Chemistry (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [工業上の利用分野] 本発明は、生体研究用、生体治療用、あるいは生体診
断用等の生体電極用のイオン導電性粘着剤、および経皮
吸収製剤用、冷却治療用等の含水貼付剤の基剤として用
いられる粘着性に優れたハイドロゲル組成物に関する。
[従来の技術] ハイドロゲルとは、水には溶けず水を多量に包含して
いるゲルのことである。そうしたハイドロゲルは古くか
ら知られているが、近年、機能性材料に対する関心が高
まるとともに、その性質が注目されるようになってきて
いる。たとえば、ソフトコンタクトレンズや医薬の徐放
性担体のような医用材料として、または酵素や菌体の固
定化担体、保冷用熱媒体、芳香剤の徐放性担体などとし
て用いられている。
ハイドロゲルとして用いられている代表的な合成高分
子としては、ポリ−2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト、ポリアクリル酸塩、ポリビニルピロリドン、ポリエ
チレンオキサイド、あるいは加水分解ポリアクリロニト
リル等が知られているが、最近、特にポリビニルアルコ
ール(以下PVAと略記)のハイドロゲルが注目されてい
る。
PVA含水ゲルの力学的強度を向上させるため、ホルム
アルデヒドによるホルマール化、グルタルアルデヒドな
どの架橋剤を用いて化学的にPVAを架橋させる方法、ホ
ウ酸、コンゴーレッド、グリセリンなどの増粘剤を添加
してPVA水溶液をゲル化させる方法、または、γ線、電
子線、紫外線などを照射してPVAを架橋する方法、さら
に、チタン、アルミニウム、ジルコニウム、錫、バナジ
ウム、クロム、銅、コバルトなどの金属化合物を添加し
て配位結合化する方法などが知られている。しかしなが
ら、これらの方法で得られるPVA含水ゲルは分子鎖間に
架橋結合が導入されるため、機械的強度と耐熱水性は向
上するものの粘着性、あるいは低温下(零度以下)での
柔軟性には劣る。
[発明が解決しようとする問題点] このようにこれまでのPVAハイドロゲルは高含水率で
透明性に優れているものの、粘着性は全くない。そのた
め、これらのPVAハイドロゲルを経皮吸収製剤や診断用
の導電性ゲルとして使用する際には、生体に固定される
場合に他の粘着テープ等の手段を使用せざるを得ない。
また、従来のPVAハイドロゲルは高含水率を有している
ものの空気中に放置すると水の飛散が早く、保水性に劣
るものである。さらに、高含水率のため0℃以下の低温
では凍結し、柔軟性が失われてしまうものしか得られな
かった。
本発明は、従来のPVAハイドロゲルの欠点、すなわ
ち、生体組織に対する低粘着性と保水性、低温下での柔
軟性、およびイオン導電性等を改良することを目的とす
る。
[目的を達成するための手段] 本発明者らは、PVAハイドロゲルに、粘着性、保水
性、低温柔軟性、および、イオン導電性を付与する目的
で、鋭意研究を重ねた結果、二価の金属塩水溶液にPVA
を溶解させて冷却ゲル化させると上記の目的を達成でき
ることを見い出した。
[作用および実施例] 本発明のPVAゲルは保水性、低温柔軟性、およびイオ
ン導電性に優れるうえに、粘着性にも優れたものであ
る。
かかる粘着性PVAハイドロゲルが得られる理由は明白
ではないが、次のように考えられる。
二価の金属塩でもチタン、アルミニウム、ジルコニウ
ム、錫、バナジウム、クロム、銅、あるいはコバルト等
の金属塩を用いた場合、それら金属塩はPVAの水酸基と
の反応性に富むため、低濃度の金属塩でさえも配位結合
により分子鎖間デコンプレックスを形成し不溶化してし
まう。また、一価の金属塩である塩化カリウム、塩化
銀、塩化セシウム、塩化タリウム、塩化ナトリウム、塩
化リチウム等の場合は反応性に乏しく、そのうえこれら
の塩水溶液はPVAの沈殿剤となるため、高濃度溶液から
の均一なゲルは得られにくい。ところが、塩化亜鉛、塩
化カルシウム、塩化ストロンチウム、塩化パラジウム、
塩化バリウム、塩化ビスマス、塩化ベリリウム、塩化マ
グネシウム、塩化マンガン、塩化ニッケル等の二価金属
塩の場合は上記の一価の金属塩と異なり、それらの金属
塩の濃厚溶液でもPVAの沈殿は生じず、また、配位結合
によるコンプレックスが形成されないで、PVA分子鎖間
の弱い架橋構造が形成され、ゲル化が起こり、その結果
として保水性、低温柔軟性、イオン導電性に優れるうえ
に透明で粘着性も付与されたものと考えられる。
[実施例] 本発明に用いるPVAは、ケン化度80モル%以上、好ま
しくは90モル%以上のものがよい。平均重合度は粘度平
均で500以上とくに、1,000以上が好ましい。
本発明において用いられる二価の金属塩は、PVAの分
子鎖と配位結合によるコンプレックス形成を生じない金
属塩、例えば塩化亜鉛、塩化カルシウム、塩化ストロン
チウム、塩化パラジウム、塩化バリウム、塩化ビスマ
ス、塩化ベリリウム、塩化マグネシウム、塩化マンガ
ン、あるいは塩化ニッケルなどが好ましい。これらの金
属塩の中でもとくに、PVAに対する溶解性や、水との混
合割合と凝固点降下の関係などから、塩化カルシウムが
好ましい。
本発明の特徴は、PVAをゲル化させる場合、二価の金
属塩水溶液を用いることであるが、上記の種々の二価金
属塩中で塩化カルシウムが最も好ましい。しかし、これ
ら二価金属塩以外のカルシウム化合物、例えば、酢酸カ
ルシウム、安息香酸カルシウム、臭化カルシウム、炭化
カルシウム、炭酸カルシウム、くえん酸カルシウム、ふ
っ化カルシウム、水酸化カルシウム、次亜リン酸カルシ
ウム、乳酸カルシウム、硝酸カルシウム、しゅう酸カル
シウム、リン酸二水素カルシウム、リン酸水素カルシウ
ム、リン酸三カルシウム、サリチル酸カルシウム、けい
酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、硫酸カルシウ
ムなどの単独あるいは併用使用も可能である。これらの
金属塩と水との混合割合は、任意に選択できるが、水と
金属塩との混合割合が、得られるPVAゲルの強度や粘着
性を大きく左右する。従って、目的に応じて混合割合は
適宜選定すべきであるが、通常、水対金属塩の比は98:2
〜20:80(重量比)、好ましくは90:10〜40:60である。
本発明においては、まず金属塩水溶液を目的に応じて
所定の濃度に調製した後、PVA溶液を調製するのである
が、PVA濃度も目的とする強度や粘着性に応じて2〜50
重量%の範囲に調製するのがよい。このような濃厚溶液
の調製は、一般にPVAを加熱溶解させることにより行わ
れるが、単に攪拌下での加熱あるいはオートクレーブや
電子レンジを用いてもよい。
完全に溶解させたPVA溶液を任意の形状の容器や鋳型
あるいはガラス板やプラスチックフィルム上に流延させ
た後、常温以下の低温にて放置することによりゲル化さ
せると本発明のゲルが得られる。その場合、温度が低い
ほど同じPVA濃度でも強度が高いゲルが得られるので、
−20℃前後のフリーザー中にてゲル化させるのが好まし
い。
このようにして得られるゲルの強度、耐熱性等をさら
に高める必要のある場合は、ゲル形成後に本発明で用い
る二価の金属塩以外の二価の金属塩、例えば、塩化銅、
塩化チタン等の使用も可能であり、また、ホウ砂やホウ
酸の使用、あるいは放射線や電子線の照射も可能であ
る。
本発明の粘着性PVAゲルは、使用目的に応じて要求さ
れる種々の形状に成形することができる。例えば、フィ
ルム、シート、ロッド、ブロック、テープ、チューブ、
繊維状のものから複雑な形状のものまで自由自在に成形
加工が可能である。また、繊維、不織布、発泡シート、
編物、あるいは織物との複合体などにも加工できる。
本発明のPVAゲルは保水性に優れるが、さらに保水性
を高めるためグリセリンやエチレングリコール等の多価
アルコールの添加、あるいは、他の水溶性高分子、例え
ば、ゼラチン、シクロデキストリン、カルボキシメチル
セルロース、デンプン、カーボポール、カラヤゴム、デ
ンプン−アクリル酸ソーダ共重合体、ビニルアルコール
−アクリル酸ソーダ共重合体、ポリアクリル酸ソーダ等
の併用も可能である。また、本発明のPVAゲルはイオン
導電性に優れるが、さらにイオン導電性を向上させるた
めに塩化リチウム、過塩素酸リチウム、塩化第1鉄、硫
酸アンモニウム、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、炭酸
ナトリウム、チオシアン酸ナトリウム、トリフルオロメ
タンスルホン酸リチウム等の無機塩類の添加も可能であ
る。
また、本発明の粘着性PVAゲルを経皮吸収製剤として
適用させる場合には、経皮適用可能な生理活性物質を添
加することができる。その生理活性物質は、例えば、パ
ップ剤用の薬物として、メントール、ハッカ、サリチル
酸エステル、カンファー、カプサイシン、トウガラシエ
キスなど、局所麻酔剤としてキシロカイン、ベンゾカイ
ン、プロカインなど、狭心症薬としてニトログリセリ
ン、硝酸イソソルビドなど、ステロイドとしてプレゾニ
ゾロン、デキサメタゾン、ヒドロコルチゾン、酢酸デキ
サメタゾン、酢酸ヒドロコルチゾンなど、β−遮断薬と
してプロプラノロール、アルプレノロール、ピンドロー
ルなど、血圧降下剤として塩酸クロニジン、塩酸ブニト
ロロール、ニフェジピン、カプトプリルなど、気管支拡
張剤としてメチルエフェドリン、クロルブレナリン、サ
ルブタモール、テルブタリンなど、喘息薬としてクロモ
グリク酸など、アレルギー性鼻炎薬としてフマル酸ケト
チフェンなど、解熱消炎鎮痛剤としては、ジクロフェナ
ックナトリウム、インドメタシンナトリウムなど、ホル
モン剤としては、プロスタグランジン、エストラジオー
ルなど、抗生物質としては、クロルテトラサイクリン、
オキシテトラサイクリン、ドキシサイクリン、ペニシリ
ン類、セファロスポリン類、スルホンアミド類、エリス
ロマイシン、トフラマイシン、塩酸ジベカシンなどが挙
げられる。さらにペプチド系薬物として、インシュリ
ン、ソマトスタチン、黄体形成ホルモン放出ホルモン
(LHRH)、プロラクチン、カルヒトニン、成長ホルモン
なども可能であるが、これらの高分子量薬物の場合は、
皮膚透過性が劣るため定電流イオンフォレシスにより効
率よく皮膚透過性を高めることができる。これら生理活
性物質は単独でも併用でも可能である。
上記、生理活性物質含有の粘着性PVAハイドロゲルを
調製するには、例えば次のようにして製造される。塩化
カルシウム25〜35重量%水溶液中にPVA粉末を濃度10〜1
6重量%になるように入れオートクレーブにて完全に溶
解させ、50〜60℃に冷えてから、上記の生理活性物質を
1〜30重量%添加し攪拌溶解させた後、適当な材料の上
に流延し−20℃のフリーザー中で一昼夜放置してゲル化
させることにより得られる。この場合、生理活性物質の
皮膚透過性を高める必要のある際には、多価アルコール
等の添加も可能である。
実施例1. 市販PVA(ケン化度99.5モル%、平均重合度1,700)に
第1表に示す金属塩と、その金属塩の水溶液濃度の溶媒
を同表に示すPVA濃度になるように加え、オートクレー
ブ中で110℃にて30分間加熱しPVA溶液を調製した。つい
で得られた溶液をポリエチレンフィルム上に流延し、こ
のものを−20℃のフリーザー中にて一昼夜ゲル化させ、
厚さ約1mmのシート状のPVAゲルを得た。
得られた各PVAゲルにつき、ボランティア5名の肩に
粘着テープの固定なしにPVAゲル試料(5×5cm)を貼付
し、24時間後のPVAゲル試料と皮膚との粘着面積率を検
討した。その結果を同じく第1表に示す。
比較例1. 市販PVA(ケン化度99.5モル%、平均重合度1,700)に
第2表に示す金属塩と、その金属塩の水溶液濃度の溶媒
を同表に示すPVA濃度になるように加え、オートクレー
ブ中にて加熱溶解を試みたが、比較実験番号1〜3の場
合、PVAは殆ど溶解しなかった。また、比較実験番号4
〜6の場合も一部は溶解するが不均一なゲルが生成し
た。そこで、金属塩の水溶液濃度を2〜10%と低下させ
溶液を作製し、実施例1と同様のゲルを作製したとこ
ろ、乳白色のゲルが得られたが、それらは全く粘着性を
示さなかった。
実施例2. 市販PVA(ケン化度95モル%、平均重合度2,200)75g
をあらかじめ別に調製した塩化カルシウム二水塩30重量
%水溶液425g中に添加し、オートクレーブ中で110℃に
て30分間加熱溶解させた後、ポリエチレン袋に封入し−
20℃のフリーザー中で一昼夜放置することにより保冷袋
を作製した。このゲルは−20℃でも凍結することなく柔
軟性を呈し、頭部、あるいは皮膚に触れても堅さにもと
づく不快感はなかった。また、−20℃一晩放置、室温一
晩放置のサイクルを30回試みたが、ゲルの強度は若干高
くなったものの、ゲル中の水の離しょう現象は全く生じ
なかった。
実施例3. 実施例1中の実施実験番号3により得られたPVAゲル
を約5×5mm程度に切断した後、真空乾燥器により約3
日間脱水し、白色の塩化カルシウム含有PVA乾燥ゲルを
得た。この乾燥ゲル約50gを内容量約10Lのガラス製デシ
ケータの底に入れ湿度塩化を測定したところ、最初約80
%の湿度が数時間で0%に達し、3ヶ月以上その湿度を
保った。
実施例4. 実施例1中の実施実験番号5により得られたPVAゲル
をJIS K−6911,5−13項に準ずる方法で体積抵抗率を測
定したところ、4×105Ωcmの値を示した。また、この
ゲルに電極コネクターを付け、心電図を測定したところ
良好な結果が得られた。
実施例5. 市販PVA(ケン化度99.5モル%、平均重合度1,700)13
gをあらかじめ別に調製した塩化カルシウム二水塩30重
量%水溶液87g中に添加し、オートクレーブ中で110℃に
て30分間加熱溶解させた。その濃厚溶液を50〜60℃に冷
却させてからサルチル酸グリコール1g、L−メントール
1g、DL−カンフル0.5g、酢酸トリフェロール0.3gを添加
し攪拌溶解させポリエステルフィルム上に流延し、その
上に不織布をのせた後、−20℃のフリーザー中にて一昼
夜放置することにより消炎・鎮痛パップ剤を作製した。
このハップ剤(10×10cm)を人の背中に貼付したとこ
ろ、他の粘着テープの補助なしで皮膚に対する粘着性が
優れ、24時間後でも初期の粘着力を保持しており、ま
た、皮膚への刺激が少なく皮膚のカブレもほとんど認め
られなかった。
実施例6. 市販PVA(ケン化度99.5モル%、平均重合度1,700)2.
6gをあらかじめ別に調製した塩化カルシウム二水塩30重
量%水溶液17.4g中に添加し、オートクレーブ中で110℃
にて30分間加熱溶解させた。その溶液を50〜60℃に冷却
させてからジクロフェナックナトリウム0.5gとニコチン
酸オクチル1.5gを添加し攪拌下で溶解させガラス製のシ
ャーレに入れた後、−20℃のフリーザー中にて一昼夜放
置することにより経皮吸収製剤を作製した、この製剤の
カラゲニン足浮腫に対する制御作用をWistar系雄ラット
(体重約250g)にて検討したところ、8時間後ではガラ
ゲニン足浮腫制御効果が顕著に認められた。
実施例7. 市販PVA(ケン化度99.5モル%、平均重合度1,700)2.
6gをあらかじめ別に調製した塩化カルシウム二水塩30重
量%水溶液17.4g中に添加し、オートクレーブ中で110℃
にて30分間加熱溶解させた。その溶液を50〜60℃に冷却
させてから塩酸クロニジン0.2gを添加し攪拌下で溶解さ
せポリエステルフィルム(厚み20μm)上に流延した
後、−20℃のフリーザー中にて一昼夜放置することによ
り経皮吸収製剤を作製した。この製剤の血圧降下作用を
Wistar系雄ラット(体重約250g)にて検討したところ、
48時間にわたって血圧降下が認められた。
実施例8. 市販PVA(ケン化度99.5モル%、平均重合度1,200)20
gをあらかじめ別に調製した塩化カルシウム二水塩30重
量%水溶液80g中に添加し、オートクレーブ中で110℃に
て30分間加熱溶解させた。その溶液を50〜60℃に冷却さ
せてから市販のジャスミン香料10gを添加し攪拌下で均
一に分散させプラスチック容器に入れた後、−20℃のフ
リーザー中にて一昼夜放置することによりゲル消臭芳香
剤を作製した。このものを乗用車内の後部に設置し芳香
持続性を検討したところ、約3ヶ月間車内の芳香効果が
認められた。
[発明の効果] 本発明の粘着性PVAハイドロゲル組成物は、PVAのゲル
化に際して毒性の強い化学的架橋剤や触媒などは一切使
用していないので、生体組織に対する刺激性が殆どな
く、生理活性物質の活性の低下や変質もおこらない。ま
た、機械的強度、粘着性、透明性、低温下での柔軟性、
保水性、およびイオン導電性に優れているため、保冷
剤、経皮吸収製剤、生体電極用ゲルとして応用できる。
また、酵素や菌体の固定化担体、さらに、昆虫忌避剤、
殺虫剤、殺菌剤、フェロモン、農薬、芳香剤の徐放性担
体、消臭剤、病人用マット、あるいは乾燥剤等として幅
広く応用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 29/04 C08K 3/16 B01J 13/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリビニルアルコール(PVA)を二価金属
    塩水溶液に溶解した後、その溶液を5℃以下の低温に放
    置して得られる水以外にPVAと二価の金属塩を主成分と
    することを特徴とする粘着性PVAハイドロゲル組成物。
  2. 【請求項2】ポリビニルアルコールの粘度平均分子量が
    500以上である特許請求の範囲第1項記載の粘着性PVAハ
    イドロゲル組成物。
  3. 【請求項3】ポリビニルアルコールのケン化度が80モル
    %以上である特許請求範囲第1項記載の粘着性PVAハイ
    ドロゲル組成物。
  4. 【請求項4】ハイドロゲル中におけるポリビニルアルコ
    ールの含有量が5〜80重量%である特許請求の範囲第1
    記載の粘着性PVAハイドロゲル組成物。
  5. 【請求項5】二価の金属塩が塩化亜鉛、塩化カルシウ
    ム、塩化ストロンチウム、塩化バラジウム、塩化ビスマ
    ス、塩化ベリリウム、塩化マグネシウム、塩化マンガ
    ン、塩化ニッケルである特許請求の範囲第1記載の粘着
    性PVAハイドロゲル組成物。
  6. 【請求項6】ハイドロゲル中における金属塩化合物の含
    有量が2〜40重量%である特許請求の範囲第1項記載の
    粘着性PVAハイドロゲル組成物。
JP63057960A 1988-03-11 1988-03-11 粘着性pvaハイドロゲル組成物 Expired - Lifetime JP2824460B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63057960A JP2824460B2 (ja) 1988-03-11 1988-03-11 粘着性pvaハイドロゲル組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63057960A JP2824460B2 (ja) 1988-03-11 1988-03-11 粘着性pvaハイドロゲル組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01230659A JPH01230659A (ja) 1989-09-14
JP2824460B2 true JP2824460B2 (ja) 1998-11-11

Family

ID=13070582

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63057960A Expired - Lifetime JP2824460B2 (ja) 1988-03-11 1988-03-11 粘着性pvaハイドロゲル組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2824460B2 (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3612138B2 (ja) * 1996-03-29 2005-01-19 日本原子力研究所 Pvaハイドロゲル積層体およびその製造方法
AU772096B2 (en) * 2000-03-14 2004-04-08 Sumika Enviro-Science Co., Ltd. Method for denaturing allergens
WO2001068746A1 (fr) * 2000-03-15 2001-09-20 Ueda Textile Science Foundation Moulage obtenu a partir d'alcool polyvinylique et son procede de production
FR2807655B1 (fr) * 2000-04-18 2005-05-20 Oreal Utilisation de sels de manganese divalent comme actifs deodorants dans les compositions cosmetiques
FR2807656B1 (fr) * 2000-04-18 2002-05-24 Oreal Composition cosmetique antitranspirante ne tachant pas les vetements
JP4771044B2 (ja) * 2004-09-15 2011-09-14 大正製薬株式会社 粘膜適用液剤
JP2008538558A (ja) * 2005-04-22 2008-10-30 アール アンド エイチ ミネラルズ ビー.ブイ. 無機塩ゲル組成物
JP4968657B2 (ja) * 2005-07-28 2012-07-04 日本合成化学工業株式会社 ハイドロゲル
JP5335326B2 (ja) * 2008-08-29 2013-11-06 株式会社クラレ ポリビニルアルコールフィルムの製造方法
CN114195117A (zh) * 2021-11-23 2022-03-18 广东省科学院化工研究所 碳气凝胶、传感器及其制备方法和应用
CN114349981A (zh) * 2021-12-15 2022-04-15 江苏大学 一种基于2d树脂的PVA双交联水凝胶的制备方法
CN115040689B (zh) * 2022-05-11 2023-02-10 上海摩漾生物科技有限公司 一种高流动性羟基磷灰石纳米材料及其制备方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4928639A (ja) * 1972-07-11 1974-03-14
JPS5319620B2 (ja) * 1973-05-07 1978-06-22
JPS5457558A (en) * 1977-10-17 1979-05-09 Kuraray Co Ltd Manufacture of molded polyvinyl alcohol-type hydrous gel article

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01230659A (ja) 1989-09-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5306504A (en) Skin adhesive hydrogel, its preparation and uses
US5525356A (en) Amphoteric N-substituted acrylamide hydrogel and method
JP2824460B2 (ja) 粘着性pvaハイドロゲル組成物
CN100482759C (zh) 粘合剂组合物、包括该组合物的制品及制造方法
US5409966A (en) Method for producing pressure sensitive poly (N-vinyl lactam)
JPH05230313A (ja) 含水ゲルおよびその製造法
US7112713B2 (en) Dressing based on the Teorell-Meyer gradient
US20020022795A1 (en) Bilayer electrodes
JPH0478310B2 (ja)
JPH02503637A (ja) 創傷用包帯
US4778786A (en) Composition for transdermal drug delivery
US5547681A (en) Dermal patch
WO2004108035A1 (en) Dressings based on the teorell-meyer gradient
RU2249467C2 (ru) Медицинский материал и изделия на его основе
CN115869459A (zh) 促伤口愈合的多肽水凝胶及其制备方法与应用
HU205013B (en) Process for producing surface therapy plaster containing 5-fluor-uracil
JPH07106978B2 (ja) 複合貼付製剤
JPH11349786A (ja) 自己架橋性高分子共重合体溶液と、高分子ゲル体およびその製造方法
JP2002104974A (ja) ハイドロゲル損傷皮膚治療剤
JP2004161684A (ja) 生理活性物質含有創傷治癒用フィルム製剤
EP0196632B1 (en) Composition for transdermal drug delivery
EP0137743A2 (en) Topically administrable pharmaceutical compositions
WO1997029777A1 (fr) Systeme d'administration de medicament utilisant une galactoxyloglucane
JPH03141229A (ja) 創傷治療用組成物および薬剤
Cerchiara et al. Hydrogel vehicles for hydrophilic compounds