JP2824326B2 - 生化学自動分析のディレイタイム制御装置 - Google Patents

生化学自動分析のディレイタイム制御装置

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、試料、試薬が導入される過程とこれらを反
応させて測定、排出、洗浄する過程とからなる分析サイ
クルの位相を順次ずらせて繰り返しながら分析する少な
くとも2チャンネルの反応系を備えた生化学自動分析の
ディレイタイム制御装置に関する。
〔従来の技術〕 生化学自動分析装置においては、反応容器内に試料
及び試薬を導入する試料、試薬導入過程、導入された
試料及び試薬を撹拌、反応する反応過程、反応した反
応液を測定する測定過程、そして、測定した反応液を
排出して洗浄する排出、洗浄過程、を行うことにより検
体試料の分析が完了する。このような分析が連続して行
えるように回転体の同一円周上に前記反応容器を多数等
間隔に並べて配置すると共に、この回転体を間欠的に移
動させる反応系を設けるのが一般的である。そして、近
時では、一度に数項目の分析を同時に行うように前記反
応系を複数組並列に設けた多チャンネル型の自動化学分
析装置が広く使用されている。
この多チャンネルの生化学自動分析装置では、各反応
系において前述した分析過程、つまり試料、試薬導入過
程、撹拌反応過程、測定過程及び排出、洗浄過程の一連
の分析サイクルが同じ位相で同時に行われるように構成
している。
このように各反応系における分析過程を同期させれ
ば、1度にチャンネル数に必要な試料量を吸引し、それ
を各チャンネル毎に分注した後、各チャンネルに試料を
同時に供給することができる。そのため、各チャンネル
に試料供給する試料供給手段の共通化を図ることができ
る利点を有している。
上記生化学自動分析装置のあるものは、回転体を12秒
毎に繰り返し動作させて間欠的に移動させ7分の反応時
間をとるように構成している。このように各反応系にお
ける一連の分析サイクル時間は、標準的に決まっている
が、現実には反応時間を延長する必要がしばしば生じ、
このような場合にディレイタイムが利用される。このデ
ィレイタイムは、一連の分析サイクルのタイムチャート
上で延長時間を入力することによって反応時間の延長を
行っている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、上記多チャンネルの生化学自動分析装置に
おいて、分析項目の数がチャンネル数の整数倍でない分
析を行う場合、例えば2チャンネルにおいて分析項目が
3、5、7、……のように奇数である場合には、最終項
目の分析を行うときに一方のチャンネルに遊びが生じ、
それだけ分析効率が低下するという問題がある。
そこで、このような分析項目数に応じて各チャンネル
に遊びが生じることをなくすためにチャンネル間で分析
サイクルの位相をずらすことが考えられる。しかし、各
チャンネルを同期させて分析を行うシステムでは、各チ
ャンネルに同じタイミングでディレイタイムが入力でき
るが、分析サイクルの位相をずらしたシステムでは、デ
ィレイタイムを各チャンネルに対して同時に一括入力す
ると、それぞれのチャンネルでは、分析サイクルにおい
てディレイタイムが入力されるディレイポイントが異な
るため、それぞれのチャンネルで異なった動作を行うよ
うになり、測定結果に誤差が生じてしまうという問題が
ある。
本発明は、上記の課題を解決するものであって、動作
タイミングのずれた多チャンネルの生化学自動分析装置
でも簡単にディレイタイムを入力することができ、精度
の向上を図った生化学自動分析のディレイタイム制御装
置を提供することを目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
そのために本発明は、試料、試薬が導入される過程と
これらを反応させて測定、排出、洗浄する過程とからな
る分析サイクルの位相を順次ずらせて繰り返しながら分
析する少なくとも2チャンネルの反応系を備えた生化学
自動分析のディレイタイム制御装置であって、分析サイ
クルにおけるディレイポイントとディレイタイムを設定
する設定手段と、各チャンネルの分析サイクルにおいて
設定されたディレイポイントを検出する検出手段と、各
チャンネルの分析サイクルにおいて検出されたディレイ
ポイントに設定されたディレイタイムを入力する入力手
段とを備え、各チャンネルの分析サイクルでディレイポ
イントを検出する毎に全てのチャンネルに同時にディレ
イタイムを入力することにより、各チャンネルの分析サ
イクルにおいて複数の同じディレイポイントにディレイ
タイムを入力するように構成したことを特徴とするもの
である。
〔作用〕
本発明の生化学自動分析のディレイタイム制御装置で
は、各チャンネルの分析サイクルにおいて設定されたデ
ィレイポイントを検出し、全てのチャンネルに同時に設
定されたディレイタイムを入力するので、各チャンネル
の分析サイクルにおいて複数の同じディレイポイントに
ディレイタイムを入力することができ、それぞれのチャ
ンネルで同じ動作を行うようにすることができる。しか
も、いずれのチャンネルにおいても測定誤差を生じない
ポイントを選び、ディレイタイムを分散して入力するこ
とができる。
〔実施例〕
以下、図面を参照しつつ実施例を説明する。
第1図は本発明に係る生化学自動分析のディレイタイ
ム制御装置の1実施例を示す図、第2図はディレイタイ
ム入力の動作を説明するための図である。
第1図において、クロック発生器1は、分析サイクル
を制御するための基本クロックを発生するものであり、
カウンタ2は、基本クロックを分析サイクル数まで繰り
返しカウントするものである。指令制御部3は、カウン
タ2のカウント値毎に試料、試薬導入過程、撹拌反応過
程、測定過程及び排出、洗浄過程の各分析過程に合わせ
て分析装置の動作指令を送り出すものである。ディレイ
制御部6は、ディレイタイムを入力する分析サイクルの
ポイント、すなわちディレイポイントを設定すると共
に、ディレイの長さを設定するものである。比較器5
は、ディレイポイントをカウント値と比較して検出する
ものであり、カウンタ設定部4は、比較器5のディレイ
ポイント検出信号に基づきディレイの長さに相当する基
本クロックをカウントしてその期間カウンタの動作を中
断させるものである。
次に動作を説明する。
カウンタ2がクリアされてクロック発振器1から出力
される基本クロックをカウント開始すると、指令制御部
3は、各カウント値で予め設定されている試料、試薬導
入過程、撹拌反応過程、測定過程及び排出、洗浄過程の
各分析過程の動作指令を送り出す。そして、第2図
(a)の1CHに示すディレイポイントDPになると、カウ
ンタ2の出力がディレイ設定部6で設定された値と一致
し、比較器5の出力が一致信号となる。この一致信号に
よりカウンタ制御部4は、停止信号を出力して各チャン
ネルのカウンタ2のカウント動作を停止させ、クロック
発生器から出力される基本クロックをカウントする。カ
ウンタ制御部4が0からディレイ設定部6の設定値まで
カウントアップ又は設定値をプリセットして0までカウ
ントダウンすると、カウンタ2の停止信号を解除する。
この解除により各チャンネルのカウンタ2はカウントを
再開する。したがって、この間カウンタ2、指令制御部
3は、出力が固定されたままとなる。その後、カウンタ
2が分析サイクルに相当するカウント値に達すると、リ
セットされて再度同様の動作を繰り返し行う。
第1のチャンネル1CHと第2のチャンネル2CHからな
り、第2図(a)に示すように丁度分析サイクルの1/2
だけ位相がずれている場合には、第1のチャンネル1CH
のカウンタ2の出力が分析サイクルに相当するカウント
値に達したときに第2のチャンネル2CHのカウンタ2が
リセットされて再度カウントするように構成され、ディ
レイタイムは1分析サイクルで2ヶ所に入力される。し
かも、いずれのチャンネルにおいても分析サイクルの同
じポイントに入力される。すなわち、第2図(a)に示
す例から明らかなように、第1のチャンネル1CHの1分
析サイクルでディレイタイムが2ヶ所に入力されている
が、それと同じディレイポイントで第2のチャンネル2C
Hの1分析サイクルでもディレイタイムが2ヶ所に入力
されている。したがって、ディレイ設定部6でディレイ
ポイントをA、ディレイタイムをBに設定した場合、分
析サイクルをTとすると、第1のチャンネル1CHと第2
のチャンネル2CHとはT/2のずれがあるので、第1のチャ
ンネル1CHでは、カウンタ2でみてAとA+(T/2)の2
ポイントに対してディレイが働くようになり、その遅延
時間は、それぞれB/2となる。しかも、このポイント
は、第1のチャンネル1CHでも第2のチャンネル2CHでも
同じになる。
上記のようにディレイポイントが複数になるので、こ
のポイントは、いずれのチャンネルにおいても測定誤差
を生じない位置が選ばれることはいうまでもない。すな
わち、例えば試料、試薬導入過程では、第2図(b)に
示すように試料Sを吸引秤量する場合に、その前後に空
気Aを吸引して希釈溶媒との間で試料の拡散が生じない
ようにしているが、この試料Sの吸引秤量の間にディレ
イタイムが入力されると、測定誤差が生じることにな
る。したがって、いずれのサイクルにおいてもこのよう
な問題の生じないポイントが選ばれる。
第3図はディレイタイム制御装置のチャンネル間の接
続例を示す図である。
本発明は、基本的に上記の回路を各チャンネル毎に備
え、カウンタ2とカウンタ制御部4との間を相互に接続
すれば、ディレイポイントを各チャンネル毎に検出し、
そのディレイポイントで同時に全てのチャンネルにディ
レイタイムを入力することができる。しかし、少なくと
もカウンタ2、指令制御部3、比較器5を各チャンネル
毎に備え、クロック発生器1、カウンタ制御部4、ディ
レイ設定部6を共用して構成してもよい。また、カウン
タ2の制御は、入力側にゲートを接続するように構成し
てもよい。その構成例を示したのが第3図である。この
例では、カウンタ制御部4が各チャンネルの比較器5−
1、5−2の一致出力で動作し、その出力で各チャンネ
ルのカウンタ2−1、2−2を制御する。そのため、カ
ウンタ2−1、2−2の入力側にアンドゲート7−1、
7−2を接続すると、カウンタ制御部4の出力により基
本クロックをゲートすることができる。すなわち、カウ
ンタ制御部4は、出力を常時ハイレベルにしてクロック
発生器1から出力される基本クロックをカウンタ2へ送
り、比較器5−1、5−2の一致出力でローレベルにし
てカウンタ2への基本クロックをカットする。そして同
時にクロック発生器1から出力される基本クロックのカ
ウントを開始し、ディレイタイム相当のクロック数をカ
ウントすると、出力をハイレベルに戻し基本クロックの
カウントを停止してリセットする。
本出願人は、既に上記本発明に適用可能な多チャンネ
ルの生化学自動分析装置を提案(特願平1−51325号)
しているので、以下にその構成を説明する。
第4図は2チャンネルの生化学自動分析装置の一例を
示す構成概略図、第5図は動作を説明するための図であ
る。
第4図において、2チャンネルの反応系11A、11Bは図
示しないが回転する反応テーブルに多数の反応容器を放
射状に等間隔に配置することにより構成されている。12
A、12Bは前記各反応系における回転体を夫々駆動するた
めの駆動機構である。
13はターンテーブルで、同一円周状に被検試料液を収
納した多数の試料容器14−1、14−2、…が等間隔に保
持されている。15は試料吸収ピペット、16はサンプリン
グポンプ、17はステータ18sとロータ18rからなる試料切
換弁である。このステータ18sの中心部、つまりステー
タ18sの回転軸心上には前記ポンプ16に接続された導管1
9が設けてあり、また、このステータの下面(ロータ18r
と接する面)には前記導管19(ステータの回転軸)を中
心とした同一円周上に3つの試料採取用開口20−1、20
−2、20−3が夫々等間隔に設けてある。これらの開口
のうち、20−1は導管21を介して前記試料吸引ピペット
15に接続され、また、20−2はこの開口において交わる
一対の試料採取用導管22A及び23Aに接続され、さらに、
20−3も同様に一対の試料採取用導管22B、23Bに接続さ
れている。
前記ロータ18rには導入管19と各開口20−1、20−
2、20−3を夫々接続するための連通管24が設けてあ
る。前記導管22A、22Bは夫々前記1及び2チャンネルの
反応系11A、11Bに接続され、また、導管23A、23Bは夫々
前記1及び2チャンネル用の試薬供給手段25A、25Bに接
続されている。前記各試薬供給手段25A及び25Bは夫々試
薬吸引ピペット26A、26Bと図示外の試薬ポンプ及び試薬
切換弁から構成されている。前記各ピペット26A、26Bは
ターンテーブル28−1、28−2、…に夫々挿脱できるよ
うに配置されている。
29は純水を満たしたボトル、30A、30Bは夫々各反応系
11A、11Bを洗浄するための洗浄機構、31、32、33は各ピ
ペット15、26A、26Bを洗浄するための洗浄槽である。尚
図示しないが各反応系11A、11B内の反応テーブルは垂直
に立てた状態で回転され、それによって試料と試薬との
撹拌を行うように構成されており、また、反応容器内の
反応液の吸光度を測定するための測定手段が夫々設けて
ある。
かかる構成において、Aチャンネル反応系11A内への
試料及び試薬の供給にあたっては、先ず、試料切換弁17
を第4図中実線で示すように連通管24により導管19と21
とを接続すると共に、試料吸引ピペット15を同図中点線
で示すように所望とする試料容器、例えば14−1内に挿
入する。この状態においてサンプリングポンプ16を吸引
することにより試料を導管21と連通管24部分にホールド
させる。このとき、試料が必要量吸引されると試料吸引
ピペット15は試料容器14−1から抜取られ、試料が連通
管24部分まで到達するまでは空気を吸引し必要量以上の
試料を吸引しないようにしてある。そして、試料切換弁
17のロータ18rを回転させて連通管24を開口20−2に接
続させ、ポンプ16を吐出させて連通管内の試料を分析に
必要な量だけ導通22A、23Aに分注した後、ロータ18rを
逆転させて元の位置、つまり連通管24を開口20−1(導
管21)に接続させる。
次に、サンプリングポンプ16による試料のサンプリン
グ動作と並行してAチャンネル用試薬供給手段25Aによ
る試薬吸引動作が行われている。即ち、この試薬供給手
段は、先ず試薬ポンプ内にボトル29の純水を必要量吸引
すると共に、試薬吸引用ピペット26Aを同図中点線で示
すように前記サンプリング試料の分析項目に必要な試薬
を収納した試薬容器、例えば28−1内に挿入する。その
後、試薬切換弁を切換え、ポンプにピペット26Aを接続
して試薬を所望量吸引する。そして、試薬切換弁を導管
23A側に切換えた後、試薬ポンプを吐出させれば、導管2
2A、23A内に分注された試料が試薬と共に反応系11Aにお
ける反応容器に導入される。試料及び試薬が導入された
反応容器は反応テーブルの回転に伴って順次測定位置及
び排出、洗浄位置に移送されるため、反応液の透過率を
測定した後、この反応液を外部に排出すると共に、洗浄
機構30Aにより反応容器内が洗浄される。
一方、Bチャンネル反応系11B内への試料及び試薬の
供給にあたっては、先ず、サンプリングポンプ16により
試料切換弁17の導管21の下端部と連通管24部分に試料を
ホールドした後、ロータ18rを回転して連通管24を開口2
0−3に接続させポンプ16を吐出することにより試料を
導管22B、23B内に必要量分注する。ここで、試料分注動
作と平行してBチャンネル用試薬供給手段25Bが稼動し
ているため、この試薬供給手段の試薬ポンプ流路に純水
及び試薬ピペット26Bを介して所望量の試薬が吸引され
ている。そして、試料の分注終了後、連通管24が第1図
中実線で示す元の位置に戻ると同時に、試薬切換弁が切
換えられ試薬ホンプ流路が導管23Bに接続されるため、
試薬ポンプを吐出させれば、試料が試薬と共にBチャン
ネル反応系11B内の反応容器内に導入される。この試料
及び試薬が反応容器内に導入されると、この反応容器は
反応系11A側と同様に測定位置及び排出、洗浄位置に順
次移送される。
尚、各チャンネルにおいては、試料に対して1種類の
試薬と反応させるように述べたが、実際には2種類の試
薬と試料とを反応させる分析項目が多く、従って前記試
薬供給手段25A、25Bと同様に構成された第2の試薬供給
手段34が各反応系11A、11Bに接続されている。
このように各チャンネルの反応系11A、11B内への試
料、試薬の供給を交互に行わせるため、第5図にそのタ
イミング図を示すように各チャンネルにおいて分析サイ
クルが半サイクルずれる。つまり第5図において、
(a)及び(b)は反応系11A、11Bの分析サイクルを示
すもので、反応系11Aが試料、試薬を供給している過程T
1aのときには、反応系11Bは測定、排出、洗浄の過程T2b
にあり、また、反応系11Aが測定及び排出、洗浄の過程T
2aのときには、反応系11Bは試料、試薬の供給過程T1bに
ある。
このように各チャンネルにおいて分析サイクルをずら
せば、従来のように試料の分析項目の数によって生じる
反応系の遊びを防止できる。例えば試料容器14−1の試
料を5項目分析しようとする場合には、4項目までの分
析は各チャンネルの反応系11Aと11Bが交互に行い、最後
の5項目の分析はAチャンネルの反応系11Aが行う。そ
して5項目の試料の吸引が終了すると同時に、ターンテ
ーブルを13を回転して試料容器14−2を試料吸収ピペッ
ト15の直下に移動させ、この試料容器14−2の試料の1
項目の分析をBチャンネルの反応系11Bで行うようにす
れば、各チャンネルの反応系を無駄なく使用することが
できる。
尚、同様に3チャンネル以上のタイプにも実施するこ
とができる。一般にNチャンネル(Nは2より大きな整
数)の場合、分析サイクルの位相を各チャンネル毎に36
0゜/Nずつずらすようにすれば良い。
また、上記の例では試料吸引ピペットを介してサンプ
リングポンプで吸引した試料を試料切換弁にホールド
し、そのホールドした試料を試薬によって反応容器内に
移送、導入するタイプの自動化学分析装置に実施した
が、これに限定されることなく、例えば水平に置かれた
ターンテーブルの同一円周上に多数の反応容器を等間隔
に装着し、試料容器内の試料をピペット内に吸引して反
応容器内に直接吐出させるタイプの自動化学分析装置に
も同様に実施することができる。この場合には、反応容
器を装着したターンテーブルを少なくとも2組並べて用
意すると共に各ターンテーブルの間欠的な回転サイクル
をずらし、さらに、両ターンテーブルに接近させて1つ
の試料吸引ピペットを用意する。そしてターンテーブル
が交互に停止する間にピペットに吸引した試料を吐出さ
せるように構成する。
以上のように本発明は、今後処理スピードが速くなる
につれ必要となる多チャンネルの生化学自動分析装置に
おいて、動作タイミングのずれている装置でのディレイ
タイム制御を可能にするものである。
なお、本発明は、上記の実施例に限定されるものでは
なく、種々の変形が可能である。例えば上記の実施例で
は、ディレイポイントを1ヵ所だけ設定して各チャンネ
ルのディレイポイントで全チャンネルにディレイタイム
を入力したが、ディレイポイントを2ヵ所以上にしても
よいことは勿論である。
〔発明の効果〕
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、各
チャンネルのディレイポイントで全チャンネルにディレ
イタイムを入力し、各チャンネルに複数の同じポイント
にディレイタイムが分散して入力されるので、反応時間
を延長した場合において、それに対応して洗浄時間も延
長する等、全体の分析サイクルの中で随所にディレイタ
イムを入力することができる。例えば粘性の高い試薬や
試料の吸引・吐出タイミングでのディレイタイムをかせ
ぐこともでき、測定精度の向上を図ることができる。ま
た、1ポイントの設定により複数のポイントに自動的に
ディレイタイムを入力することができるので、オペレー
ションが容易になる。しかも、偏ることなく、分析サイ
クルの中でバランスを図ってディレイタイムを入力する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る生化学自動分析のディレイタイム
制御装置の1実施例を示す図、第2図はディレイタイム
入力の動作を説明するための図、第3図はディレイタイ
ム制御装置のチャンネル間の接続例を示す図、第4図は
2チャンネルの生化学自動分析装置の一例を示す構成概
略図、第5図は動作を説明するための図である。 1……クロック発生器、2……カウンタ、3……指令制
御部、4……カウンタ制御部、5……比較器、6……デ
ィレイ設定部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 35/00 - 35/10

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試料、試薬が導入される過程とこれらを反
    応させて測定、排出、洗浄する過程とからなる分析サイ
    クルの位相を順次ずらせて繰り返しながら分析する少な
    くとも2チャンネルの反応系を備えた生化学自動分析の
    ディレイタイム制御装置であって、 分析サイクルにおけるディレイポイントとディレイタイ
    ムを設定する設定手段と、各チャンネルの分析サイクル
    において設定されたディレイポイントを検出する検出手
    段と、 各チャンネルの分析サイクルにおいて検出されたディレ
    イポイントに設定されたディレイタイムを入力する入力
    手段と を備え、各チャンネルの分析サイクルでディレイポイン
    トを検出する毎に全てのチャンネルに同時にディレイタ
    イムを入力することにより、各チャンネルの分析サイク
    ルにおいて複数の同じディレイポイントにディレイタイ
    ムを入力するように構成したことを特徴とする生化学自
    動分析のディレイタイム制御装置。
  2. 【請求項2】複数のディレイポイントを設定可能にした
    ことを特徴とする請求項1記載の生化学自動分析のディ
    レイタイム制御装置。
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