JP2824011B2 - X線ct装置 - Google Patents

X線ct装置

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JP2824011B2
JP2824011B2 JP5284678A JP28467893A JP2824011B2 JP 2824011 B2 JP2824011 B2 JP 2824011B2 JP 5284678 A JP5284678 A JP 5284678A JP 28467893 A JP28467893 A JP 28467893A JP 2824011 B2 JP2824011 B2 JP 2824011B2
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明はら旋スキャンを行うX線
CT装置に関する。 【0002】 【従来の技術】ら旋スキャンを行ったX線CT装置の従
来例には、「ディジタル画像処理の医用機器への応用と
問題点」(技研センタ主催のセミナー「医用画像のディ
ジタル信号処理技術とその臨床応用への問題点」での発
表論文。昭和56年10月26日。堀場勇夫著。II42
〜II44ページ)(従来例Aと称す)、及び特開昭59
−111738号(従来例Bと称す)がある。従来例A
は、ら旋スキャンCT装置の原理を示す文献であり、X
線源を被検体の囲りに回転させること、この回転と共に
被検体を体軸方向に移動させることの2つの特徴を持つ
ら旋スキャンの原理を開示する。更に、従来例Aは、こ
のら旋スキャンで収集したデータを再構成する旨を開示
する。かくして、ら旋スキャンによるX線CT装置の原
理が記載されたことになる。 【0003】従来例Bは、従来例Aと同様にら旋スキャ
ンX線CT装置を開示する。更に従来例Bは、ら旋スキ
ャンで収集したデータからの再構成法及びアーチファク
ト低減法を各種開示する。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】上記後者従来例は、患
者ベッドの移動及びX線スキャナの回転によりら旋スキ
ャンを行う旨の記載はあるが、実際のら旋スキャンを行
うに際しての手順の記載はない。特にら旋スキャン行う
際に、断層像を得るスライス面や、撮影範囲となる走査
範囲を自在に指定できれば、他の部位へのX線の無駄な
照射を避けることができ、撮影時間もより短縮できるこ
とになる。 【0005】本発明の目的は、ら旋スキャンによる再構
成のために必要な被検体部位への撮影のための位置決
め、及び位置決めのもとでのら旋スキャン計測を可能に
するX線CT装置を提供するものである。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明は、X線源の回転
と患者ベッドの移動とを行いながらX線を曝射して被検
体のら旋走査を行い、この走査によって計測したら旋デ
ータから断層位置での断層像を得るX線CT装置におい
て、所望の断層位置を設定する手段と、この断層位置に
基づいて、補間に必要なデータを得るための領域を含ん
だら旋走査範囲を求める手段と、このら旋走査範囲で患
者ベッド及びX線源を駆動制御する手段と、より成るX
線CT装置を開示する。 【0007】更に本発明は、X線源の回転と患者ベッド
の移動とを行いながらX線を曝射して被検体のら旋走査
を行い、この走査によって計測したら旋データから断層
位置での断層像を得るX線CT装置において、所望の再
構成範囲を設定する手段と、この再構成範囲に基づい
て、補間に必要なら旋データを得るための領域を含んだ
走査範囲を求める手段と、このら旋走査範囲で患者ベッ
ド及びX線源を駆動制御する手段と、より成るX線CT
装置を開示する。 【0008】更に本発明は、X線源の回転と患者ベッド
の移動とを行いながらX線を曝射して被検体のら旋走査
を行い、この走査によって計測したら旋データから断層
位置での断層像を得るX線CT装置において、補間に必
要なら旋データを得るための領域を含んだら旋走査範囲
を設定する手段と、このら旋走査範囲で患者ベッド及び
X線源を駆動制御する手段と、より成るX線CT装置を
開示する。 【0009】更に本発明は、X線源とX線検出器とを対
向配置し、X線源を被検体の周囲を回転させながら患者
ベッドを移動させてら旋走査によるX線CT計測を行う
X線CT装置において、前記被検体の所望の断層位置を
設定する手段と、この断層位置に基づいて補間に必要な
データを得るための領域を含んだ走査範囲を求める手段
と、この走査範囲の区間中で前記患者ベッドを移動させ
る手段と、前記走査範囲の区間中で前記X線源を回転さ
せる手段と、前記患者ベッドの移動と前記X線源の回転
のもとに収集した任意の連続したら旋データから任意の
スライス位置での多数の投影データを、投影角毎に補間
処理によって求めると共に、この補間処理にあっては、
各投影角毎にそのスライス位置の前後の同一又はその近
傍投影角のX線ビームデータに、このスライス位置との
距離をパラメータとする補間処理を行って投影データを
求める手段と、この求めた投影データによって当該任意
のスライス位置の断層像を再構成する手段と、を備えた
ことを特徴とするX線CT装置を開示する。 【0010】 【実施例】図2はR−R方式CT装置の外観図である。
X線CT装置は、X 線管装置(X線発生装置)1と、
X線検出器2、X線管用高電圧発生器(図示せず)、患
者ベッド3より成る。X線管装置1とX線検出器2とは
互いにベッド3上の被検体を挟んで対向した位置関係に
ある。この対向した位置関係のもとで、X線管装置1と
X線検出器2とは、連続回転させる。連続回転のため
に、X線管装置1への高電圧装置からの高電圧は、スリ
ップリングを介して給電させた。この回転速度は後述の
図5の正弦波軌跡からわかるように一定速度である。 【0011】X線管装置1とX線検出器2とはフレーム
に一体的に搭載させた。フレーム(スキャナ)にスリッ
プリング機構をつけて高電圧を給電させる。 【0012】患者ベッド3は、スキャナの回転面に垂直
な方向(矢印)に一定速度で移動できる。患者ベッド3
の移動とX線管装置1によるX線の曝射とX線管装置1
の回転とは互いに同期させる。ここで同期とは、後述の
図7の例に示すように、R1とR2との区間においてスキ
ャナの回転速度と患者ベッドの移動速度とが各々定まっ
た一定速度で動き、且つこの間においてX線が次々に曝
射されるということを意味する。こうした三者の同期が
とれたことで、ら旋スキャンによる走査及びら旋スキャ
ン計測が可能になる。更に、X線スキャナの定速回転、
及び患者ベッドの定速移動を実現するには、各々図に示
すような所定の速度パターンによる制御を行う。 【0013】患者ベッド及びX線管装置1がそれぞれで
定まる一定速度で移動及び回転することにより、ら旋ス
キャンでの収集データの管理が容易となる利点を持つ。
もし、患者ベッドの移動及びX線管装置1の回転がそれ
ぞれ一定でないと、後述する補間処理での係数a、bの
設定も容易でなく、同一投影角の2つのデータの抽出も
容易でない。 【0014】今、スキャナは、ある固定された回転面で
連続して、且つ高速で回転させる。このとき、患者ベッ
ド3を図3に示すように一定速度でガントリ開口部4に
挿入し、所望の断層面Fを含む範囲(即ち図3に示した
走査範囲W0のこと)で走査する。 【0015】ここで、走査範囲W0とは再構成のために
必要な計測区間(撮影区間と同義)であり、所望の断層
面Fとはその走査範囲から得られるスライス面のことで
あり、この断層面Fの幅の中で種々のスライス面が設定
される。ここでスライス面とは図5の断層面S(Xn
の如き任意に選択する面であり、この面に沿って再構成
像を算出することになる。図で走査範囲W0は、Bと
B′とで定まる範囲であり、所望の断層面FとはCと
C′とで定まる範囲である。Bが走査範囲W0の走査開
始位置を示す開始点、B′がその走査終点位置を示す終
了点、Cが所望の断層面Fの開始点、C′がその終了点
である。更に、AとA′とを結ぶ区間が走査範囲W0
りも広く設定されたベッド移動区間であり、Aが患者ベ
ッドの移動開始点、A′が患者ベッドの移動停止点であ
る。AとBとを結ぶ区間は患者ベッドが移動開始として
定速移動になるまでに必要充分な時間であり、B′と
A′とを結ぶ区間は定速移動から減速して停止するまで
の時間である。かくして、走査範囲W0では、患者ベッ
ドの定速移動が確保され、X線スキャンも定速回転がな
され、この区間W0で、X線を曝射することでCTら旋
スキャン計測を実行できる。 【0016】走査範囲W0の開始点Bから所望の断層面
Fの開始点Cまでの区間、及び所望の断層面Fの終了点
C′から走査範囲W0の終了点B′までの区間は、補間
のために使用するデータ計測区間である。こうした補間
のために余分にデータを計測することで所望の断層面F
でのCT断層像を得ることができる。 【0017】こうした走査に先立って、走査のための位
置決めを行う。位置決めのためには、当然に所望の断層
面Fを定め、走査範囲W0を定めることが必要である。
所望の断層面Fと走査範囲W0とは互いに一義的に定ま
るものであることは明らかであり、実際上、どちらか一
方を定めればよい。走査範囲W0を定めれば、A、B、
C、A′、B′、C′の各位置が得られる。そこで、A
をベッド移動開始点とし、定速移動になるBを走査範囲
0の開始点とし、Cを所望の断層面Fの開始点とし、
C′を所望の断層面Fの終了点とし、B′を走査範囲W
0の終了点とし、A′を患者ベッドの停止点とするよう
に位置付けを行う。この後で位置Aから患者ベッドの移
動を開始する。 【0018】このように、位置決めには、所望の断層面
F又はこれに対応する走査範囲W0を与え、所望の断層
面Fの開始点C(位置6)に対して、ある距離aだけ離
れた位置に位置Aがくるように、CとAとを与える。A
とBとの区間即ち、距離(a−b)の区間がスキャナ及
び患者ベッドが定速になるまでの区間である。更に、B
とCとの区間が、患者ベッドが移動する方向での補間を
用いて投影データを得るための、余分に計測する区間で
あることは前述した。患者ベッドが最終断層面C′(位
置7)を距離bだけ過ぎたB′面まで達するとX線の曝
射は停止され、患者ベッドは減速しA′面で停止する。
この様に、患者ベッドを走査中に走査範囲W0で定速移
動することによって、静止した被検体から見て、走査範
囲W0の区間中には図4(イ)に示すようにら旋状に走
査される。この際のX線管装置の被検体に対する片方向
スキャンによる軌跡を図5に示す。 【0019】以上の走査範囲の設定及び各位置のA、
B、C、A′、B′、C′の設定、及びその後のこの位
置決めを利用しての患者ベッドの制御、X線曝射の制御
は、後述する図11で行われる。 【0020】ら旋状走査によって得た投影データ(以
後、ら旋データと呼ぶ)は、図4に示すように、スキャ
ナを被検体の囲りにら旋状に回転させ走査した場合に得
られる投影データと等価である。 【0021】ら旋データSRは投影角β、及び被検体の
体軸方向の位置Xとで決定される。ここで走査開始時の
位置X0、スキャナが1回転する間にベッド(及び被検
体)が移動する距離をDとする。被検体位置Xnでのス
ライス面(断層面)S(Xn)の断層像を再構成するに
は、投影データR(β、Xn)(但し、β=0゜〜36
0゜)が必要である。そしてら旋データSRから所望断
層面S(Xn)の投影データR(β、Xn)を補間によっ
て求め、その投影データから画像再構成する。 【0022】断層像を求めるには、その断層面における
投影データR(β、Xn)(但し、β=0゜〜360
゜)を求めればよい。ら旋データを一般式で示すと以下
となる。 【数1】SR=(βi、Xj) 但し、投影角βiは0゜≦βi≦360゜の範囲の値であ
り、位置Xjは、X0≦Xj≦Xeを満足する任意の一点で
ある。X0は走査開始位置、Xeは走査終了位置である。
投影角βiは図5の縦軸のX線管高さに相当する。 【0023】そこで、片方向スキャンにあっては、Xj
=Xnの位置Xnのスライス面S(Xn)における、投影
角βiでの投影データ 【数2】R(βi、Xn) は、Xnの前後1回転分(±D)の区間(即ち、Xn−D
<Xn<Xn+Dの区間)のデータを利用すること、及び
同じ投影角βiのら旋データから投影角R(βi、Xn
を補間によって求めること、によって算出する。この補
間は、2点線形補間であり、例えば図5に示す投影角β
1でみるに、投影角β1と一致する、Xnの前後位置は
g、Xmであり、その時の投影データはSR(β1
g)、SR(β1、Xm)であり、且つXgとXnとの距
離bはb=Xn−Xg、XmとXnとの距離aはa=Xm
nである故に、補間式は(数3)となる。 【数3】 R(β1、Xn)= {SR(β1、Xg)×a+SR(β1、Xm)×b} /(a+b) この処理をXnを固定したままで、0゜≦βi≦360゜
の360゜全方向(全投影角)について行えば、位置X
nの投影データが得られる。 【0024】片方向スキャンでのX線CT装置の実施例
を図1に示す。X線CT装置は、X線発生装置1、X線
検出器2、データ収集回路2A、バッファメモリ12、
補間回路13、フィルタ補正回路14、逆投影演算回路
15、CRT16より成る。 X線発生装置1…ファン状X線ビームを発生する。 X線検出器2…透過ファン状X線ビームの検出を行う多
チャンネル検出素子より成る。 データ収集回路2A…多チャンネルの検出器2の検出値
を取り込みプリアンプ、AD変換等の処理を行い、ら旋
投影データSRを得る。 【0025】2次元バッファ…i×jのアドレスを持つ
バッファである。ら旋投影データSRを格納する。即
ち、このバッファ12は投影番号i、スキャナ回転数番
号(何回転目か)jで決定づけられる。更にスキャナ1
回転における投影数をpp,スキャナの回転総数(何ス
キャンしたか)をJCとすると、ら旋データSRのパラ
メータは、この2次元配列の引数i,jによって次のよ
うに求められる。 【数4】投影角βi=β0+(i−1)×Δθ 位置Xij=X0+(j−1)×D+(i−1)×ΔD ただし、 【数5】Δθ=360゜/pp ΔD=D/pp となる。 【0026】補間回路13…位置Xnが指定されると、
nにおける投影データR(βi、Xn)を補間によって
作成する。即ち、ら旋投影データSRを投影データRに
変換する。 【0027】フィルタ補正回路14…ぼけ補正を行う。
フィルタ関数は、ぼけ補正の内容によって決まる。 逆投影演算回路15…フィルタ補正回路14のフィルタ
リング後の出力を逆投影する。これによって断層像を得
る。 CRT16…断層像の表示を行う。 【0028】動作を説明する。X線発生装置1とX線検
出器2とは予め定められた平面上を連続的に回転してい
る。この状態で被検体を乗せたベッド3が一定速度で前
進する。前進の過程で被検体にX線発生装置1からのX
線が曝射される。この曝射は、ら旋状走査によってなさ
れたものとなる。ら旋状走査によって得る透過X線は、
X線検出器2で検出され、データ収集回路2Aで各種の
前処理及びAD変換される。かくして、ら旋データSR
を得る。このら旋データSRは引数i,jをアドレスと
する2次元バッファ12に格納される。被検体の測定範
囲全域にわたって、同様にら旋データSRを得、2次元
バッファ12に格納する。 【0029】2次元バッファ12にら旋データが埋まっ
た後に、補間回路13はら旋データSRから所望断層面
の投影データRを得る。即ち、位置Xnを指定して所望
断層面を特定化し、位置Xnにおける投影データR
(i,Xn)を作成する。具体的には、(数4),(数
5)から明らかなように、ら旋データSRの被検体の体
軸方向のサンプル位置を横軸に、投影番号iを縦軸にと
ると、図6の関係となる。従って、投影データR(i,
n)は、次の式で求めることができる。 【数6】 R(i,Xn)={SR(i,m)×a+SR(i,m+1)×b} /(a+b) 【0030】次に、得られた投影データR(i,Xn
は、フィルタ補正回路14でぼけ補正処理を受ける。ぼ
け補正処理後の投影データは逆投影演算回路15で逆投
影処理され、位置Xnにおける断層像を得る。CRT1
6が断層像を表示する。 【0031】以上の片方向スキャンに代わって往復両方
向スキャンを行って、そこから補間処理で再構成像を得
ようとする本発明の実施例を述べる。患者ベッドを一方
向だけでなく逆方向にも移動し、図3のB面からB′面
まで走査させる。この際、往路方向(順方向)移動の軌
跡9と復路方向(逆方向)移動の軌跡8が交差する様に
走査を行うと、被検体は図4(ロ)に示す様に走査され
る。断層像を1枚だけ得る場合を図7(イ)、(ロ)に
より説明する。 【0032】図7(イ)はスキャナ回転速度16、患者
ベッド移動速度17及びX線パルス18の関係をタイム
・チャートで示したものである。図7(ロ)より、1枚
の断層像を得るために必要な180゜(あるいはそれ以
上)の走査9を順方向について行い、スキャナがさらに
180゜回転するまで患者ベッドの移動・X線の曝射を
休止させ、180゜位相をずらした後(こうすることに
よって、順方向の軌跡と逆方向の軌跡が交差する)、逆
方向に180゜(あるいはそれ以上)の走査8を行う
と、被検体に対するX線管装置の軌跡9は図7(ロ)に
示す様になる。ただし、破線部は、患者ベッドの移動・
曝射を休止してスキャナのみ回転していることを表わ
す。 【0033】このように走査した場合、投影データは患
者ベッドが順方向に移動している時の投影データと、逆
方向に移動している時の投影データとの補間によって求
める。また、片方向スキャンでは、どの断層面でも補間
による誤差は同じ条件であったが、両方向スキャンでは
交点を含み、ベッド移動方向に対し垂直な面が最も補間
による誤差が少ない。そこで、図7(ロ)に示した走査
をした場合、断層面19を求める。 【0034】図8において、(イ)は上からの、(ロ)
は横からの軌跡の投影である。図7(ロ)における断層
面19は図8の面Sに対応する。面Sの断層像を求める
には、面S上での投影データを求めればよい。そこで、
同じ投影角βをもつ投影データP1,P2を考える。P
1は順方向、P2は逆方向移動時の投影データである。
P1,P2からは面S上の投影データPが求められる。
投影データP(i,j)は線形補間を用いれば、 【数7】 P(i,j)=(P1(i,j)+P2(i,j))/2 i=1,2,…CN CN:全チャンネル数 j=1,2,…NP NP:全ビュー数 と求まる。この処理を0≦β≦180゜について行う
と、前半の半走査の投影データが得られる。得られた1
80゜分の投影データから1枚の断層像を求め、このデ
ータをぼけ補正し逆投影すれば、所望の断層像が得られ
る。 【0035】尚、図9にはこの両方向スキャンでの図6
対応図を示す。ら旋データの被検体の体軸方向のサンプ
ル位置を横軸に、投影番号を縦軸にとってある。図6と
対比する。図6ではスライス位置Xnに対し、その両側
の2つの軌跡L1とL2とから再構成像を得る。図9で
は、その両側の軌跡L3とL4とから再構成像を得る。L
1とL2とは位置Xnの両側に完全に分離されており、そ
の体軸方向幅も大きい。即ち、再構成像を得るのにその
幅の大きい体軸方向の位置から補間で求める必要があ
る。一方、図9では、軌跡L3とL4とはXnでクロス
し、L3とL4との体軸方向の幅も小さい。即ち、スライ
ス位置Xnにより近い位置のデータで再構成が可能にな
る。この結果、再構成画像の信頼性が高まる。 【0036】以上の実施例では得られた180゜分の投
影データから1枚の断層像を求めたが、他の実施例とし
て360゜分の投影データを求め断層像を求める方法を
述べる。図10において、360゜分の投影データを求
めるには、順・逆方向共360゜の走査が必要となる。
実施例2の範囲を0゜〜180゜とすると、本実施例で
は−90゜〜280゜の範囲で走査が必要となる。前半
の半走査は最初の実施例と同様に求められ、後半の半走
査は図10(イ)に示すQ1,Q2から同様にQが求め
られ、得られた全投影データから1枚の断層像が再構成
できる。ただし、この第2の実施例では後半の半走査を
求める場合、補間に用いる投影データが距離的に遠く離
れてしまい、前半の半走査を求める場合と比べ、補間に
よる誤差が大きくなる点を考えなければならない。しか
し、片方向スキャンに比しては誤差は少ない。 【0037】図11は本発明の制御系統図を示す。X線
制御部101は、高圧発生器110を制御して高圧電圧
の発生を行わせる。いわゆるX線の曝射制御である。回
転フレーム制御部102は、X線管装置(X線発生器)
とX線検出器とを対向して連続回転させる制御だけでは
なく、投影角も加味した制御が可能で、任意に投影角を
制御できる。ベッド移動制御部103は、ベッド移動方
向、速度を制御する。ただし、走査最中は一定速度であ
る。 【0038】システム制御部内の同期化装置100は、
ベッド位置検出器113からの位置情報と、投影角検出
器114からの投影角情報を用いて、X線制御部10
1、回転フレーム制御器102、ベッド移動制御部10
3の同期をとる。 【0039】具体的には、各実施例において、予め指定
されたスライス位置が 【数8】Xn=Xs+3(D/4)+n(D/2) ここで、n=0、1、2、3、……になるように、走査
開始位置Xsを決定する。ただし、Dはベッド移動スピ
ード及び回転フレームの回転スピードによって決定され
る。また、順方向走査終了時の位置Xe、及び投影角θe
を記憶しておき、逆方向走査の開始位置がXe、開始投
影角がθe+180゜になるように、システムを制御す
る。ここで、(数8)を往復動に関してみるに、図9に
示したことから以下のようになる。順方向サンプル点と
逆方向サンプル点との交点は、(D/2)間隔で発生す
る。Xn点のデータを補間で求めるためには、Xn点の前
後、(D/2)間のサンプルデータが必要とする。Xn
−Xs=(D/4)のときは、XsからXnへの領域のデ
ータが不足(半分しかない)するため、補間データが不
足し、画像再構成ができない。そのために、Xn−Xs
3(D/4)以降のものについて有効となる。ここで、
n−Xs=(D/4)は、n=−1のとき、Xn−Xs
3(D/4)はn=0に対応する。 【0040】第3世代(R−R方式)CT装置におい
て、投影データから断層像を再構成するアルゴリズムと
しては、検出された扇状ビームデータをそのまま逆投影
するダイレクト法と、扇状ビームデータを並行ビームデ
ータに変換してから逆投影するアレンジ法などが知られ
ているが、本発明はそれらのアルゴリズムや世代によら
ず、例えばコーンビームを利用したら旋スキャンや電子
走査形等種々の適用ができ、効果を発揮する。 【0041】更に、補間法としては、線形補間の他に2
次、3次等の高次補間(数スライス分)も可能である。 【0042】 【発明の効果】本発明によれば、走査範囲(又は所望の
断層像)を任意の位置に自在に設定でき、更には、この
設定した走査範囲で、ら旋スキャンにおける位置決めが
でき、任意の部位でのら旋スキャン計測を実現できるこ
とになった。更に、スライス位置は、任意のどこでも可
能であり、断層像をその任意の位置で自在に生成可能に
なった。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明のCT装置の実施例図である。 【図2】R−R方式CT装置の外観図である。 【図3】片方向スキャンの説明図である。 【図4】片方向スキャンと両方向スキャンの説明図であ
る。 【図5】回転位置とら旋データとの関係図である。 【図6】位置と投影番号との関係図である。 【図7】本発明の実施例でのタイムチャート及び軌跡を
示す図である。 【図8】本発明の実施例での軌跡を示す図である。 【図9】本発明の両方向スキャンでの位置と投影番号と
の関係図である。 【図10】本発明の他の実施例の説明図である。 【図11】本発明のシステム構成図である。 【符号の説明】 1 X線管装置 2 X線検出器

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.X線源の回転と患者ベッドの移動とを行いながらX
    線を曝射して被検体のら旋走査を行い、この走査によっ
    て計測したら旋データから断層位置での断層像を得るX
    線CT装置において、 所望の断層位置を設定する手段と、 この断層位置に基づいて、補間に必要なデータを得るた
    めの領域を含んだら旋走査範囲を求める手段と、 このら旋走査範囲で患者ベッド及びX線源を駆動制御す
    る手段と、 より成るX線CT装置。 2.X線源の回転と患者ベッドの移動とを行いながらX
    線を曝射して被検体のら旋走査を行い、この走査によっ
    て計測したら旋データから断層位置での断層像を得るX
    線CT装置において、 所望の再構成範囲を設定する手段と、 この再構成範囲に基づいて、補間に必要なら旋データを
    得るための領域を含んだ走査範囲を求める手段と、 このら旋走査範囲で患者ベッド及びX線源を駆動制御す
    る手段と、 より成るX線CT装置。 3.X線源の回転と患者ベッドの移動とを行いながらX
    線を曝射して被検体のら旋走査を行い、この走査によっ
    て計測したら旋データから断層位置での断層像を得るX
    線CT装置において、 補間に必要なら旋データを得るための領域を含んだら旋
    走査範囲を設定する手段と、 このら旋走査範囲で患者ベッド及びX線源を駆動制御す
    る手段と、 より成るX線CT装置。 4.X線源とX線検出器とを対向配置し、X線源を被検
    体の周囲を回転させながら患者ベッドを移動させてら旋
    走査によるX線CT計測を行うX線CT装置において、 前記被検体の所望の断層位置を設定する手段と、 この断層位置に基づいて補間に必要なデータを得るため
    の領域を含んだ走査範囲を求める手段と、 この走査範囲の区間中で前記患者ベッドを移動させる手
    段と、 前記走査範囲の区間中で前記X線源を回転させる手段
    と、 前記患者ベッドの移動と前記X線源の回転のもとに収集
    した任意の連続したら旋データから任意のスライス位置
    での多数の投影データを、投影角毎に補間処理によって
    求めると共に、この補間処理にあっては、各投影角毎に
    そのスライス位置の前後の同一又はその近傍投影角のX
    線ビームデータに、このスライス位置との距離をパラメ
    ータとする補間処理を行って投影データを求める手段
    と、 この求めた投影データによって当該任意のスライス位置
    の断層像を再構成する手段と、 を備えたことを特徴とするX線CT装置。
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