JP2823849B2 - 光出力モニタリング機能を有する表面レーザー光ダイオードパッケージ - Google Patents

光出力モニタリング機能を有する表面レーザー光ダイオードパッケージ

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は表面レーザー光ダイ
オードの光出力をモニタリングするモニターダイオード
を備えた表面レーザー光ダイオードパッケージに関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、コンパクトディスクプレーヤの
ような光ディスクシステムはレーザー光をディスクの情
報記録面に照射してディスクに記録されている情報を読
み出す。かかる光ディスクシステムにおいて、レーザー
光の出力が変動すれば、ディスクから信号を読み出す際
エラーが発生する恐れがある。従って、光ディスクシス
テムはレーザー光の出力を安定的に制御するために自動
レーザー出力安定化サーボ(Automatic Laser Power Co
ntrol:ALPC) 回路を備える。ALPCサーボ回路はレー
ザーダイオードの光出力をモニタリングするためのフォ
トダイオードを備え、フォトダイオードに流れる電流に
よりレーザーダイオードの駆動電流を一定に制御する。
従来の表面レーザー光ダイオードパッケージを図1及び
図2に基づき説明する。
【0003】図1の表面レーザー光ダイオードパッケー
ジにおいて、モニターダイオード15は表面レーザー光
ダイオード12の周りを囲繞している円筒形を有する。
かかるモニターダイオード15は表面レーザー光ダイオ
ード12の側面から放出される自発放出光(spontaneou
s emission beam)を検出し、検出された光は表面レーザ
ー光ダイオード12の光出力モニタリングに使われる。
表面レーザー光ダイオードの電極11に電流を加えれ
ば、この電流は活性部13に供給される。活性部13に
電流が供給されれば、表面レーザー光ダイオード12は
自発放出光を発生する。活性部13に供給される電流が
レーザー発振に必要な電流値以上となれば、活性部13
により発生される自発放出光がレーザー発振により表面
レーザー光に変換される。活性部13から放出される光
は上部ミラー121と下部ミラー123で発振してから
上部ミラー121を通して外部へ放出され、下部ミラー
123を通して基板14に吸収される。活性部13をは
さんだ上部ミラー121と下部ミラー123は共振器と
して使われる。表面レーザー光を発生させるためには電
流密度が大きくなければならない。従って、上部ミラー
121と下部ミラー123との間にはレーザー発振領域
を除いた部分を酸化処理したり陽子注入(proton impla
ntation)処理して高抵抗層で構成することにより電流密
度が大きくなるようにする。
【0004】活性部13により発生される自発放出光は
完全に無くなることではなく、表面レーザー光ダイオー
ド12の光出力に比例して微小に放出される。モニター
ダイオード15の電極16に電流を加えると、モニター
ダイオード15は表面レーザー光ダイオード12の側面
に放出される自発放出光を受けてそれに比例するモニタ
ー電流を出力する。
【0005】しかし、図1の表面レーザー光ダイオード
パッケージは温度特性に劣る。従って、温度が変われば
正確なモニター電流を出力できなかった。のみならず、
表面レーザー光でない自発放出光を用いることにより光
出力モニタリングに誤差を発生させる問題点があった。
図2の表面レーザー光ダイオードパッケージは表面レー
ザー光ダイオード12上にモニターダイオード15の設
けられた構造を有する。モニターダイオード15の電極
16に電流を加えると、モニターダイオード15は表面
レーザー光ダイオード12から出射される表面レーザー
光の一部を検出し、検出された光は表面レーザー光ダイ
オード12の光出力モニタリングに使われる。
【0006】しかし、モニターダイオード15が表面レ
ーザー光ダイオード12から出射される表面レーザー光
のみならず、自発放出光も共に検出するので光出力モニ
タリングに誤差を引き起こす問題点があった。また、外
部へ放出される表面レーザー光を用いることにより、表
面レーザー光ダイオード12の光出力に損失があり、製
造工程も複雑な問題点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前述した問題
点を解決するために案出されたもので、その目的は表面
レーザー光ダイオードの下部ミラーを通して基板側に出
射される光のうち、自発放出光でない表面レーザー光の
みを検出して光出力をモニタリングできるようにした表
面レーザー光ダイオードパッケージを提供することであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために本発明による光出力モニタリング機能を有する表
面レーザー光ダイオードパッケージは、表面レーザー光
の光出力モニタリング機能を有する表面レーザーダイオ
ードパッケージにおいて、基板と、活性部から発生する
自発放出光を上部ミラー及び下部ミラーを用いて発振さ
せ、該発振により得られた表面レーザー光を放出する表
示レーザー光ダイオードと、前記基板と前記表面レーザ
ー光ダイオードの前記下部ミラーとの間に設けられ、前
記表面レーザー光ダイオードの光出力をモニタリングす
るため、前記下部ミラーを通して前記基板側に出射され
る表面レーザー光について光検出動作を行うモニターダ
イオードを含む。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、添付した図3に基づき本発
明の望ましい一実施例を詳述する。図3は本発明の実施
例による表面レーザー光ダイオードパッケージの構成を
示す。本発明は表面レーザー光ダイオードパッケージの
活性部から放出される光が上部及び下部ミラーの両方向
に放出される点を用いる。
【0010】図3の表面レーザー光ダイオードパッケー
ジにおいて、モニターダイオード15は表面レーザー光
ダイオード12の下部ミラー123を通して基板14に
放出されるレーザー光について光検出動作を行う。さら
に詳しく説明すれば、モニターダイオード15はP型基
板14とN型の表面レーザー光ダイオード12の下部ミ
ラー123の接合面に設けられ、下部ミラー123を通
して放出される光に対する光検出動作を行う。モニター
ダイオード15は入射するレーザー光の強さに比例する
モニター電流を発生する。16はモニターダイオード1
5の電極を示す。
【0011】活性部13により発生される自発放出光は
多方向にランダムに放出される特性を有し、その一部は
上部ミラー121及び下部ミラー123により発振され
る。ミラー121,123により発振されない自発放出
光は表面レーザー光ダイオード12の光出力を誤モニタ
リングする原因となる。かかる自発放出光を検出しない
ために光散乱部30が使われる。光散乱部30は酸化処
理により形成され、表面レーザー光が出射される部分を
除いた下部ミラー123の表面に設けられる。光散乱部
30に入射する自発放出光は光散乱部30により散乱さ
れる。その結果、発振されない自発放出光の殆どは酸化
処理された部分より構成される光散乱部30で散乱され
る。
【0012】表面レーザーダイオード12により発生さ
れる表面レーザー光は光散乱部30が形成されない部分
を通してモニターダイオード15に入射される。この
際、光散乱部30が形成されない部分を通して少量の自
発放出光もモニターダイオード15に入射する。しか
し、入射される自発放出光はその強さが極めて小さくて
表面レーザー光の光出力により発生されるモニター電流
を変化させにくい。従って、モニターダイオードは表面
レーザー光ダイオード12の光出力に比例するモニター
電流を出力することができる。
【0013】
【発明の効果】以上述べたように、本発明による光出力
モニタリング機能を有する表面レーザー光ダイオードパ
ッケージは、モニターダイオードを下部ミラーを通して
基板側に出射される表面レーザー光を光検出するように
設けた構成であるため、外部へ放出される表面レーザー
光を光検出する従来の構成に比べて、外部へ放出される
表面レーザー光の損失を減少させることが出来る。ま
た、モニターダイオードと表面レーザー光ダイオードの
下部ミラーが接する表面であって、上部ミラーの表面レ
ーザー光を出射する表面に応ずる部分を除いた部分に、
下部ミラーを通して入射する自発放出光を散乱する光散
乱部を設けた構成であるため、下部ミラーを通して入射
する自発放出光がモニターダイオードに入射しないよう
に出来、よって、自発放出光によって引き起こされる誤
差を無くすことが出来、よって、外部へ放出される表面
レーザー光を光検出する従来の構成に比べて、表面レー
ザー光ダイオードの光出力をより正確にモニタリングす
ることが出来る。また、光散乱部は、モニターダイオー
ドと表面レーザー光ダイオードの下部ミラーが接する表
面に酸化処理されて形成されているため、製造工程を簡
単と出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の表面レーザー光ダイオードパッケージの
構造を示す図である。
【図2】従来の表面レーザー光ダイオードパッケージの
構造を示す図である。
【図3】本発明の望ましい実施例による表面レーザー光
ダイオードパッケージの構造を示す図である。
【符号の説明】
12 表面レーザー光ダイオード 14 基板 15 モニターダイオード 30 光散乱部

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面レーザー光の光出力モニタリング機
    能を有する表面レーザー光ダイオードパッケージにおい
    て、 基板と、 活性部から発生する自発放出光を上部ミラー及び下部ミ
    ラーを用いて発振させ、該発振により得られた表面レー
    ザー光を放出する表面レーザー光ダイオードと、 前記基板と前記表面レーザー光ダイオードの前記下部ミ
    ラーとの間に設けられ、前記表面レーザー光ダイオード
    の光出力をモニタリングするため、前記下部ミラーを通
    して前記基板側に出射される表面レーザー光について光
    検出動作を行うモニターダイオードと 前記モニターダイオードと前記表面レーザー光ダイオー
    ドの前記下部ミラーが接する表面であって、前記上部ミ
    ラーの表面レーザー光を出射する表面に応ずる部分を除
    いた部分に設けてあり、前記下部ミラーを通して入射す
    る自発放出光を散乱する光散乱部とよりなる構成とした
    ことを特徴とする 表面レーザー光ダイオードパッケー
    ジ。
  2. 【請求項2】 前記光散乱部は、酸化処理されて形成さ
    れていることを特徴とする請求項に記載の表面レーザ
    ー光ダイオードパッケージ。
JP9106183A 1996-04-25 1997-04-23 光出力モニタリング機能を有する表面レーザー光ダイオードパッケージ Expired - Fee Related JP2823849B2 (ja)

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