JP2822111B2 - H型鋼の熱間圧延用一体型水平ロール - Google Patents
H型鋼の熱間圧延用一体型水平ロールInfo
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- hot rolling
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、H型鋼の熱間圧延に使
用される耐コーナ欠け性および耐摩耗性にすぐれた一体
型構造の水平ロールに関する。
用される耐コーナ欠け性および耐摩耗性にすぐれた一体
型構造の水平ロールに関する。
【0002】
【従来の技術】図4は、H型鋼材の熱間圧延を示してい
る。10,10は、圧延材wのウエブaを挟んで上下に
対向配置された水平ロールであり、その両側に圧延材w
のフランジbを圧下する竪ロール20,20が配置され
ている。水平ロール10,10の胴部は、圧延材wのフ
ランジb,bの間隔に対応した胴長を有している。圧延
材wは、そのウエブaが上下の水平ロール10,10に
よる圧下をうけると共に、左右のフランジb,bは水平
ロール10,10の端面と竪ロール20,20との間で
圧下をうけて圧延される。上記水平ロール10として従
来よりニツケルグレン鋳鉄ロール(C:3.1〜3.5
%,Si:0.5〜1.5%,Mn:0.2〜1%,N
i:3.5〜4.5%,Cr:1〜2%,Mo:0.2
〜0.7%,Fe:Bal)、またはアダマイト鋳鉄ロ
ール(C:1.7〜2.2%,Si:0.5〜0.9
%,Mn:0.7〜1.1%,Ni:1.5〜2%,C
r:0.8〜1.2%,Mo:0.6〜1.0%,F
e:Bal)等が使用されてきた。ニツケルグレン鋳鉄
ロールは硬度が高く(Hs:約75)、耐摩耗性にすぐ
れ、他方アダマイト鋳鉄ロールは良好な延靱性(シヤル
ピー衝撃値(無ノツチ):約1.3kgf・m/c
m2 )を有している。
る。10,10は、圧延材wのウエブaを挟んで上下に
対向配置された水平ロールであり、その両側に圧延材w
のフランジbを圧下する竪ロール20,20が配置され
ている。水平ロール10,10の胴部は、圧延材wのフ
ランジb,bの間隔に対応した胴長を有している。圧延
材wは、そのウエブaが上下の水平ロール10,10に
よる圧下をうけると共に、左右のフランジb,bは水平
ロール10,10の端面と竪ロール20,20との間で
圧下をうけて圧延される。上記水平ロール10として従
来よりニツケルグレン鋳鉄ロール(C:3.1〜3.5
%,Si:0.5〜1.5%,Mn:0.2〜1%,N
i:3.5〜4.5%,Cr:1〜2%,Mo:0.2
〜0.7%,Fe:Bal)、またはアダマイト鋳鉄ロ
ール(C:1.7〜2.2%,Si:0.5〜0.9
%,Mn:0.7〜1.1%,Ni:1.5〜2%,C
r:0.8〜1.2%,Mo:0.6〜1.0%,F
e:Bal)等が使用されてきた。ニツケルグレン鋳鉄
ロールは硬度が高く(Hs:約75)、耐摩耗性にすぐ
れ、他方アダマイト鋳鉄ロールは良好な延靱性(シヤル
ピー衝撃値(無ノツチ):約1.3kgf・m/c
m2 )を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】H型鋼の熱間圧延操業
において、水平ロール10,10のロール胴部は、圧延
材wの接触による熱負荷をうけると共に、周面両端の稜
部(コーナアール部)にウエブaとフランジbの圧延荷
重が重畳作用するため、そのコーナアール部に、しばし
ばクラツクおよびその進展による欠損を生じ易く、他方
胴部端面はフランジbが押圧摺接することによる摩耗減
肉を生じ易い。ロール胴部に、コーナアール部の欠損
や、側面の摩耗減肉によりロール形状が損なわれると、
熱間圧延操業の円滑な遂行の妨げとなり、得られる圧延
製品の形状不良の原因ともなる。従つて、そのロール胴
部は、高延靱性を有しコーナアール部の欠け等に対する
抵抗性(耐コーナ欠け性)にすぐれていると共に、硬度
が高く、摩耗に対する抵抗性にすぐれたものであること
が要求される。
において、水平ロール10,10のロール胴部は、圧延
材wの接触による熱負荷をうけると共に、周面両端の稜
部(コーナアール部)にウエブaとフランジbの圧延荷
重が重畳作用するため、そのコーナアール部に、しばし
ばクラツクおよびその進展による欠損を生じ易く、他方
胴部端面はフランジbが押圧摺接することによる摩耗減
肉を生じ易い。ロール胴部に、コーナアール部の欠損
や、側面の摩耗減肉によりロール形状が損なわれると、
熱間圧延操業の円滑な遂行の妨げとなり、得られる圧延
製品の形状不良の原因ともなる。従つて、そのロール胴
部は、高延靱性を有しコーナアール部の欠け等に対する
抵抗性(耐コーナ欠け性)にすぐれていると共に、硬度
が高く、摩耗に対する抵抗性にすぐれたものであること
が要求される。
【0004】しかるに、耐摩耗性と延靱性とは一般に相
反的な材料特性であり、高耐摩耗性と高延靱性とを同時
に充足させることは困難である。従来より使用されてき
たアダマイト鋳鉄ロールは、良好な延靱性を有してはい
るが、軟質(Hs:約60)であるため、胴部端面に圧
延材wのフランジbの摺接摩擦が強く加わるような使用
条件では、その端面の摩耗減肉が進行し易く、かつ摩擦
による焼付きを生じ易い。他方ニツケルグレン鋳鉄ロー
ルは、耐摩耗性・耐焼付性にすぐれているものゝ、延靱
性に乏しい(シヤルピー衝撃値(無ノツチ):約0.2
7kgf・m/cm2 )ため、例えば強圧下が行なわれ
る場合や、冷却不備が生じたような場合コーナアール部
に欠損を生じ易いという難点がある。そこで本発明は、
コーナアール部のクラツク・欠損を抑制防止し得る高延
靱性と、端面の摩耗損傷を抑制防止し得る高耐摩耗性と
を備えたH型鋼の熱間圧延用水平ロールを提供するもの
である。
反的な材料特性であり、高耐摩耗性と高延靱性とを同時
に充足させることは困難である。従来より使用されてき
たアダマイト鋳鉄ロールは、良好な延靱性を有してはい
るが、軟質(Hs:約60)であるため、胴部端面に圧
延材wのフランジbの摺接摩擦が強く加わるような使用
条件では、その端面の摩耗減肉が進行し易く、かつ摩擦
による焼付きを生じ易い。他方ニツケルグレン鋳鉄ロー
ルは、耐摩耗性・耐焼付性にすぐれているものゝ、延靱
性に乏しい(シヤルピー衝撃値(無ノツチ):約0.2
7kgf・m/cm2 )ため、例えば強圧下が行なわれ
る場合や、冷却不備が生じたような場合コーナアール部
に欠損を生じ易いという難点がある。そこで本発明は、
コーナアール部のクラツク・欠損を抑制防止し得る高延
靱性と、端面の摩耗損傷を抑制防止し得る高耐摩耗性と
を備えたH型鋼の熱間圧延用水平ロールを提供するもの
である。
【0005】
【課題を解決するための手段および作用】本発明は、圧
延されるH型鋼のフランジ間隔に対応する胴長を有する
H型鋼熱間圧延用一体型水平ロールにおいて、ロール胴
部が、中空筒状基材12に、ロールの両端面の圧延材フ
ランジの受け面となる硬質耐摩耗性材料からなる筒状部
材13もしくはドーナツ形状板部材13bと、ロール周
面を形成する延靱性材料からなる筒状部材14とが積層
され、各部材の重ね合せ面が固相接合により結合されて
いる複合積層構造を有することを特徴としている。
延されるH型鋼のフランジ間隔に対応する胴長を有する
H型鋼熱間圧延用一体型水平ロールにおいて、ロール胴
部が、中空筒状基材12に、ロールの両端面の圧延材フ
ランジの受け面となる硬質耐摩耗性材料からなる筒状部
材13もしくはドーナツ形状板部材13bと、ロール周
面を形成する延靱性材料からなる筒状部材14とが積層
され、各部材の重ね合せ面が固相接合により結合されて
いる複合積層構造を有することを特徴としている。
【0006】本発明のH型鋼熱間圧延用一体型水平ロー
ルは、ロール端面を硬質耐摩耗質材料で形成されている
ことにより、圧延材のフランジの押圧摺接に対する摩耗
抵抗性を有すると共に、延靱性材料からなるロール周面
を有することによる耐コーナ欠け性を具備している。な
お、H型鋼の熱間圧延に使用される水平ロールには、圧
延材の左右のフランジ間隔(ウエブ幅)の広狭に応じて
ロール胴長を拡縮調節し得る左右一対のロール分体から
なる幅可変型構造のものも有るが、本発明の水平ロール
は、これと異なって一定の胴長を有する一体型ロールで
ある。
ルは、ロール端面を硬質耐摩耗質材料で形成されている
ことにより、圧延材のフランジの押圧摺接に対する摩耗
抵抗性を有すると共に、延靱性材料からなるロール周面
を有することによる耐コーナ欠け性を具備している。な
お、H型鋼の熱間圧延に使用される水平ロールには、圧
延材の左右のフランジ間隔(ウエブ幅)の広狭に応じて
ロール胴長を拡縮調節し得る左右一対のロール分体から
なる幅可変型構造のものも有るが、本発明の水平ロール
は、これと異なって一定の胴長を有する一体型ロールで
ある。
【0007】以下、本発明について、実施例を示す図面
を参照して説明する。図1において、12は、軸心にロ
ールシヤフト孔11を有する筒状基材であり、13は、
圧延材wのフランジbが押圧摺接するロール端面に耐摩
耗性を付与するための硬質耐摩耗性材料からなる筒状部
材、14はロール周面の耐コーナ欠け性を付与するため
の延靱性材料からなる筒状部材である。基材12、耐摩
耗性部材13、および延靱性部材14は同心円状積層構
造を有し、各部材は、熱間静水等方圧プレス(HIP)
処理での固相接合により互いの重ね合せ面が強固に結合
されてロールに必要な堅牢性を有する複合体を形成して
いる。
を参照して説明する。図1において、12は、軸心にロ
ールシヤフト孔11を有する筒状基材であり、13は、
圧延材wのフランジbが押圧摺接するロール端面に耐摩
耗性を付与するための硬質耐摩耗性材料からなる筒状部
材、14はロール周面の耐コーナ欠け性を付与するため
の延靱性材料からなる筒状部材である。基材12、耐摩
耗性部材13、および延靱性部材14は同心円状積層構
造を有し、各部材は、熱間静水等方圧プレス(HIP)
処理での固相接合により互いの重ね合せ面が強固に結合
されてロールに必要な堅牢性を有する複合体を形成して
いる。
【0008】基材12に積層される硬質耐摩耗性部材1
3の材種は、例えばニツケルグレン鋳鉄であり、その外
周に重層されて周面を形成する延靱性部材14の材種は
例えばアダマイト鋳鉄である。その周面表層を形成して
いる延靱性部材14の層厚は、例えば5〜20mmであ
る。耐摩耗性部材13は圧延材wのフランジbの突出幅
の全体に対する受け面となるに足る層厚(径方向肉厚)
が与えられることは言うまでもない。
3の材種は、例えばニツケルグレン鋳鉄であり、その外
周に重層されて周面を形成する延靱性部材14の材種は
例えばアダマイト鋳鉄である。その周面表層を形成して
いる延靱性部材14の層厚は、例えば5〜20mmであ
る。耐摩耗性部材13は圧延材wのフランジbの突出幅
の全体に対する受け面となるに足る層厚(径方向肉厚)
が与えられることは言うまでもない。
【0009】本発明の水平ロールにおける耐摩耗性部材
13は、ロール胴部の端面を、圧延材のフランジbの押
圧摺接による摩耗から保護する部材であるので、必ずし
も図1のように基材12と延靱性部材14との間の軸方
向の全長に亘つて介在させる必要はなく、図2に示すよ
うに、端面の表層にのみ積層した構造としてむろん構わ
ない。その耐摩耗部材13bは、胴部端面を一周するド
ーナツ形状の板部材であり、板厚は例えば10〜30m
mである。
13は、ロール胴部の端面を、圧延材のフランジbの押
圧摺接による摩耗から保護する部材であるので、必ずし
も図1のように基材12と延靱性部材14との間の軸方
向の全長に亘つて介在させる必要はなく、図2に示すよ
うに、端面の表層にのみ積層した構造としてむろん構わ
ない。その耐摩耗部材13bは、胴部端面を一周するド
ーナツ形状の板部材であり、板厚は例えば10〜30m
mである。
【0010】本発明の水平ロールは、胴部周面が延靱性
部材14で形成され、端面が高硬度耐摩耗部材13,1
3bで形成されているので、その基材12は、高延靱性
や高耐摩耗性を必要とせず、その材種は、一般的な機械
構造用合金鋼であるCr−Mo系鋼(JIS G410
5)等であつてよく、あるいはダクタイル鋳鉄(C:
3.1〜3.7%,Si:1.2〜2.3%,Mn:
0.2〜0.8%,Ni:1.5%以下,Cr:0.5
%以下,Mo:0.1〜0.4%,Fe:Bal)等で
あつてよい。
部材14で形成され、端面が高硬度耐摩耗部材13,1
3bで形成されているので、その基材12は、高延靱性
や高耐摩耗性を必要とせず、その材種は、一般的な機械
構造用合金鋼であるCr−Mo系鋼(JIS G410
5)等であつてよく、あるいはダクタイル鋳鉄(C:
3.1〜3.7%,Si:1.2〜2.3%,Mn:
0.2〜0.8%,Ni:1.5%以下,Cr:0.5
%以下,Mo:0.1〜0.4%,Fe:Bal)等で
あつてよい。
【0011】本発明の水平ロールの胴部の積層構造にお
ける耐摩耗性部材13,13bおよび延靱性部材14の
材種として、前記説明では、部材13,13bにニツケ
ルグレン鋳鉄を、部材14にアダマイト鋳鉄をそれぞれ
例示したが、これに限定されず、ロールの実機使用条件
や要求される耐摩耗性および耐コーナ欠け性等の程度に
応じて、ダクタイル鋳鉄等を適用することができ、例え
ば高硬度ダクタイル鋳鉄(C:3.1〜3.5%,S
i:1.2〜1.8%,Mn:0.2〜0.8%,N
i:1.5〜3.0%,Cr:0.3〜1.0%,M
o:0.2〜0.7%,Fe:Bal)は、強靱性を有
すると共に、高い硬度(Hs:約60以上)を有するの
で、部材13の材種として使用することができ、また靱
性ダクタイル鋳鉄(C:3.3〜3.7%,Si:1.
7〜2.3%,Mn:0.3〜0.7%,Ni:0.7
〜1.1%,Cr:0.1〜0.2%,Mo:0.2〜
0.3%,Fe:Bal)は、強靱性と併せて、高い延
靱性(シヤルピー衝撃値(無ノツチ):約0.9kgf
・m/cm2 以上)を有しているので、部材14の材種
としてアダマイト鋳鉄に代え、これを使用することもで
きる。
ける耐摩耗性部材13,13bおよび延靱性部材14の
材種として、前記説明では、部材13,13bにニツケ
ルグレン鋳鉄を、部材14にアダマイト鋳鉄をそれぞれ
例示したが、これに限定されず、ロールの実機使用条件
や要求される耐摩耗性および耐コーナ欠け性等の程度に
応じて、ダクタイル鋳鉄等を適用することができ、例え
ば高硬度ダクタイル鋳鉄(C:3.1〜3.5%,S
i:1.2〜1.8%,Mn:0.2〜0.8%,N
i:1.5〜3.0%,Cr:0.3〜1.0%,M
o:0.2〜0.7%,Fe:Bal)は、強靱性を有
すると共に、高い硬度(Hs:約60以上)を有するの
で、部材13の材種として使用することができ、また靱
性ダクタイル鋳鉄(C:3.3〜3.7%,Si:1.
7〜2.3%,Mn:0.3〜0.7%,Ni:0.7
〜1.1%,Cr:0.1〜0.2%,Mo:0.2〜
0.3%,Fe:Bal)は、強靱性と併せて、高い延
靱性(シヤルピー衝撃値(無ノツチ):約0.9kgf
・m/cm2 以上)を有しているので、部材14の材種
としてアダマイト鋳鉄に代え、これを使用することもで
きる。
【0012】本発明のロール胴部の外形状は、前記各図
に示したそれに限定されず、ワイドフランジ型鋼材の圧
延工程における粗圧延、中間圧延、仕上圧延等の圧下ス
ケジユールに対応し、または製品形状に応じて、例えば
図3に示すような側面にテーパを有する形状等に設計さ
れる場合もある。
に示したそれに限定されず、ワイドフランジ型鋼材の圧
延工程における粗圧延、中間圧延、仕上圧延等の圧下ス
ケジユールに対応し、または製品形状に応じて、例えば
図3に示すような側面にテーパを有する形状等に設計さ
れる場合もある。
【0013】本発明の水平ロールのロール胴部は、基材
12と、これに複合される部材(13,13b,14)
を組合せ、鋼カプセル等をキヤニング材として脱気密封
(例えば、1×10-1Torr)したうえ、HIP処理
して部材同士の重ね合せ面を固相接合する工程を経て製
造される。そのHIP処理条件は、加圧力 約800〜
1500kgf/cm2 ,温度約800〜1200℃と
し、適当時間(約1〜4Hr)保持することにより、部
材同士の固相接合を首尾よく達成し、強固に結合した積
層複合体を形成することができる。
12と、これに複合される部材(13,13b,14)
を組合せ、鋼カプセル等をキヤニング材として脱気密封
(例えば、1×10-1Torr)したうえ、HIP処理
して部材同士の重ね合せ面を固相接合する工程を経て製
造される。そのHIP処理条件は、加圧力 約800〜
1500kgf/cm2 ,温度約800〜1200℃と
し、適当時間(約1〜4Hr)保持することにより、部
材同士の固相接合を首尾よく達成し、強固に結合した積
層複合体を形成することができる。
【0014】HIP処理を完了し、キヤニング材を機械
加工により除去した後、調質のための熱処理を行う。熱
処理のヒートパターンは、その複合積層体を形成する各
部材の材種の組合せに応じて適宜設定される。例えば、
基材12がCr−Mo系合金鋼またはダクタイル鋳鉄
で、部材13,13bがニツケルグレン鋳鉄、部材14
がアダマイト鋳鉄である組合せの場合は、900〜10
00℃から放冷した後、500〜600℃での焼もどし
を行う温度パターンの熱処理を行うとよい。
加工により除去した後、調質のための熱処理を行う。熱
処理のヒートパターンは、その複合積層体を形成する各
部材の材種の組合せに応じて適宜設定される。例えば、
基材12がCr−Mo系合金鋼またはダクタイル鋳鉄
で、部材13,13bがニツケルグレン鋳鉄、部材14
がアダマイト鋳鉄である組合せの場合は、900〜10
00℃から放冷した後、500〜600℃での焼もどし
を行う温度パターンの熱処理を行うとよい。
【0015】
【発明の効果】本発明の水平ロールは、端面の耐摩耗性
や周面コーナアール部の耐欠け性等にすぐれているの
で、H型鋼材の熱間圧延における安定な使用が可能であ
り、耐用寿命の向上、ロールメンテナンスの軽減、およ
び圧延操業の効率化等、圧延製品の品質の向上・安定化
に寄与するものである。
や周面コーナアール部の耐欠け性等にすぐれているの
で、H型鋼材の熱間圧延における安定な使用が可能であ
り、耐用寿命の向上、ロールメンテナンスの軽減、およ
び圧延操業の効率化等、圧延製品の品質の向上・安定化
に寄与するものである。
【図1】本発明の水平ロールの積層複合構造の例を示す
軸方向部分断面図である。
軸方向部分断面図である。
【図2】本発明の水平ロールの積層複合構造の例を示す
軸方向部分断面図である。
軸方向部分断面図である。
【図3】本発明の水平ロールの胴部の外形状の他の例を
示す軸方向断面図である。
示す軸方向断面図である。
【図4】一体型水平ロールによるH型鋼の熱間圧延を示
す正面概要図である。
す正面概要図である。
10:水平ロール,12:基材,13(13b),1
4:積層部材,20:竪ロール,w:圧延材,a:ウエ
ブ,b:フランジ。
4:積層部材,20:竪ロール,w:圧延材,a:ウエ
ブ,b:フランジ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 片山 善雄 兵庫県尼崎市西向島町64番地 株式会社 クボタ 尼崎工場内 (56)参考文献 特開 昭54−99759(JP,A) 特開 平5−245512(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B21B 27/00 - 27/05 B23K 20/00 B22F 3/14,5/00
Claims (2)
- 【請求項1】 圧延されるH型鋼のフランジ間隔に対応
する胴長を有するH型鋼熱間圧延用一体型水平ロールに
おいて、ロール胴部が、 中空筒状基材、 該基材の周面に嵌合された、端面が圧延材のフランジ受
け面となる硬質耐摩耗性材料からなる筒状部材、 および該筒状部材の周面に嵌合された、ロール周面を形
成する延靱性材料からなる筒状部材からなり、 各部材の重ね合せ面は固相接合により結合されている複
合積層体であることを特徴とするH型鋼の熱間圧延用水
平ロール。 - 【請求項2】 H型鋼のフランジ間隔に対応する胴長を
有するH型鋼の熱間圧延用一体型水平ロールにおいて、
ロール胴部が、 中空筒状基材、 該中空筒状基材の両端面のそれぞれにあてがわれた、圧
延材フランジの受け面部材である硬質耐摩耗性材料から
なるドーナツ形状の板部材、 および該中空筒状基材の周面に嵌合された、ロール周面
を形成する延靱性材料からなる筒状部材(14)からな
り、 各部材の重ね合せ面は固相接合により結合されている複
合積層体であることを特徴とするH型鋼の熱間圧延用水
平ロール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4086479A JP2822111B2 (ja) | 1992-03-09 | 1992-03-09 | H型鋼の熱間圧延用一体型水平ロール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4086479A JP2822111B2 (ja) | 1992-03-09 | 1992-03-09 | H型鋼の熱間圧延用一体型水平ロール |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05245514A JPH05245514A (ja) | 1993-09-24 |
JP2822111B2 true JP2822111B2 (ja) | 1998-11-11 |
Family
ID=13888112
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4086479A Expired - Fee Related JP2822111B2 (ja) | 1992-03-09 | 1992-03-09 | H型鋼の熱間圧延用一体型水平ロール |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2822111B2 (ja) |
-
1992
- 1992-03-09 JP JP4086479A patent/JP2822111B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05245514A (ja) | 1993-09-24 |
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