JP2821233B2 - 脳乏血の予防ならびに治療におけるアダマンタン誘導体 - Google Patents

脳乏血の予防ならびに治療におけるアダマンタン誘導体

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、脳乏血(cerebral ischemia)の予防なら
びに治療用医薬組成物に関するものである。詳しく述べ
ると、つぎの一般式(I) (ただし、式中、R1およびR2は同一または異なるもので
あり、水素、炭素原子数1〜6の直鎖または分岐鎖アル
キル基またはNを含む炭素原子数5または6の複素環基
であり、R3およびR4は同一または異なるものであり、水
素、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数5また
は6のシクロアルキル基およびフェニル基より選ばれた
ものであり、またR5は水素または炭素原子数1〜6の直
鎖または分岐鎖アルキル基である)で表わされるアダマ
ンタン誘導体またはその医薬的に許容し得る酸付加塩お
よび医薬的に許容し得る希釈剤または担体よりなる脳乏
血の予防ならびに治療用医薬組成物に関するものであ
る。ここに、炭素原子数1〜6の直鎖または分岐鎖アル
キル基としては、例えばメチル、エチル、イソプロピ
ル、n−プロピル、n−、イソおよびt−ブチル、n−
ペンチル、n−ヘキシルおよびそれらの異性体がある。
(従来の技術) 一般式(I)で表わされるある種の化合物は、公知で
ある。例えば、1−アミノ−3,5−ジメチルアダマンタ
ンは、西独特許第22 19 256号および第28 56 393号
の主題である。
一般式(I)で表わされる若干の3,5−ジ置換1−ア
ミノアダマンタンは、米国特許第4,122,193号に記載さ
れている。1−アミノ−3−エチルアダマンタンは、西
独特許第22 32 735号に記載されている。
米国特許第4,122,193号によれば、アミノ化も相当す
る1−ハロゲン−3,5−または−7−置換アダマンタン
の次式 (ただし、式中、R1は水素またはアルキルである)で表
わされる尿素誘導体との反応により行なわれている。
一般式(I)の化合物は、つぎの反応経路により製造
される。
ハロゲン化アダマンタン類のアルキル化は、公知の方
法、例えばフリーデル・クラフツ反応(フェニル基の導
入)により、または塩基ビニリデンとの反応、ついで還
元およびアルデヒド類の適当なウィティッヒ反応および
ついで水和を行なうことにより、あるいはエチレンを導
入し、つづいて適当な銅塩によるアルキル化により、あ
るいはエチレンを導入しかつハロゲンアルキルアダマン
タン類の還元により、あるいはCO2によるアシル化およ
びカルボン酸の還元による方法で行なわれる。
(発明が解決しようとする課題) 上記特許から公知である一般式(I)による化合物
は、従来からパーキンソン氏病気およびパーキンソン症
候群病の治療に使用されてきた。その作用のモードは、
伝達物質ドーパミンの増大した放出によりあるいはその
禁止によりCNSに対するドーパミン的影響に寄与してい
る。これは、ドーパミン/アセチルコリン系のインバラ
ンスを補っている。
このタイプの病気とは対称的に、脳乏血は、ニューロ
ン性シミュレーション機構のインバランスにより決定さ
れる病態生理学的情況により特徴づけられている。この
ような情況において、MMDAレセプターチャンネルによる
カルシウムの過度の流入は、特定の脳の部位における脳
細胞の破壊を生じる[ロスマンおよびオルニー、トレン
ズ・ニューロサイエンス(Rothman & Olney.Trends Ne
urosci)10,1989,第299頁]。したがって、この病理学
的情況を治病ないしは取除くために、相反する干渉がNM
DAレセプターチャンネルに関して要求される[ケンプ
ら、トレンズ・ファーマコロジカル・サイエンス(Kemp
et al.,trend Phamacal.,Sci.),1987,第414頁]。
例えば、このような干渉は、EP−A 0 264 183に
記載されているジベンゾ−[a,d]−シクロヘプテン−
5,10−イミンの置換フルオロおよびヒドロキシ誘導体を
使用することにより行なわれる。これらの複素環式、芳
香族化合物は、親油性でありかつNMDAレセプターチャン
ネルと相反しかつ抗けいれん性を示す。これらは、個々
の光学的アンチポードに分配される光学的対称体を発生
する比較的高価な方法により製造される。
したがって、本発明は、簡単な方法で化学的に生成で
き、かつ脳乏血の予防ならびに治療に使用してNMDAレセ
プターチャンネルと拮抗性および抗けいれん性を示す化
合物の製造ならびに使用を目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 上記目的は、本発明によれば、一般式(I)で示され
る1−アミノアダマンタン類を使用することにより達成
される。
これらの化合物を使用することにより損傷、すなわち
乏血後の神経細胞の変質および損失を阻止することが予
想に反して見出された。したがって、一般式(I)で表
わされるアダマンタン誘導体は、卒中、関心手術、心臓
休止、クモ膜下出血、短期脳乏血発作、分娩性仮死、酸
素欠乏症、低血糖症およびアルツハイマー氏病後の脳乏
血の予防ならびに治療に特に好適である。その使用量
は、脳乏血の軽減量ないし予防量である。
本発明により製造ならびに使用される化合物の例は、
つぎのとおりである。
1−アミノアダマンタン、 1−アミノ−3−フェニルアダマンタン、 1−アミノメチルアダマンタン、 1−アミノ−3,5−ジメチルアダマンタン(試験化合
物No.1)、 1−アミノ−3−エチルアダマンタン(試験化合物N
o.2)、 1−アミノ−3−イソプロピルアダマンタン(試験化
合物No.3)、 1−アミノ−3−n−ブチルアダマンタン、 1−アミノ−3,5−ジエチルアダマンタン(試験化合
物No.4)、 1−アミノ−3,5−ジイソプロピルアダマンタン、 1−アミノ−3,5−ジ−n−ブチルアダマンタン、 1−アミノ−3−メチル−5−エチルアダマンタン、 1−N−メチルアミノ−3,5−ジメチルアダマンタン
(試験化合物No.5)、 1−N−エチルアミノ−3,5−ジメチルアダマンタン
(試験化合物No.6)、 1−N−イソプロピルアミノ−3,5−ジメチルアダマ
ンタン、 1−N,N−ジメチルアミノ−3,5−ジメチルアダマンタ
ン、 1−N−メチル−N−イソプロピルアミノ−3−メチ
ル−5−エチルアダマンタン、 1−アミノ−3−ブチル−5−フェニルアダマンタ
ン、 1−アミノ−3−ペンチルアダマンタン、 1−アミノ−3,5−ジペンチルアダマンタン、 1−アミノ−3−ペンチル−5−ヘキシルアダマンタ
ン、 1−アミノ−3−ペンチル−5−シクロヘキシルアダ
マンタン、 1−アミノ−3−ペンチル−5−フェニルアダマンタ
ン、 1−アミノ−3−ヘキシルアダマンタン、 1−アミノ−3,5−ジヘキシルアダマンタン、 1−アミノ−3−ヘキシル−5−シクロヘキシルアダ
マンタン、 1−アミノ−3−ヘキシル−5−フェニルアダマンタ
ン、 1−アミノ−3−シクロヘキシルアダマンタン(試験
化合物No.7)、 1−アミノ−3,5−ジシクロヘキシルアダマンタン、 1−アミノ−3−シクロヘキシル−5−フェニルアダ
マンタン、 1−アミノ−3,5−ジフェニルアダマンタン、 1−アミノ−3,5,7−トリメチルアダマンタン、 1−アミノ−3,5−ジメチル−7−エチルアダマンタ
ン(試験化合物No.8)、 1−アミノ−3,5−ジエチル−7−メチルアダマンタ
ン、 1−N−ピロリドノおよび1−N−ピペリジン誘導
体、 1−アミノ−3−メチル−5−プロピルアダマンタ
ン、 1−アミノ−3−メチル−5−ブチルアダマンタン、 1−アミノ−3−メチル−5−ペンチルアダマンタ
ン、 1−アミノ−3−メチル−5−ヘキシルアダマンタ
ン、 1−アミノ−3−メチル−5−シクロヘキシルアダマ
ンタン、 1−アミノ−3−メチル−5−フェニルアダマンタ
ン、 1−アミノ−3−エチル−5−プロピルアダマンタ
ン、 1−アミノ−3−エチル−5−ブチルアダマンタン、 1−アミノ−3−エチル−5−ペンチルアダマンタ
ン、 1−アミノ−3−エチル−5−ヘキシルアダマンタ
ン、 1−アミノ−3−エチル−5−シクロヘキシルアダマ
ンタン、 1−アミノ−3−エチル−5−フェニルアダマンタ
ン、 1−アミノ−3−プロピル−5−ブチルアダマンタ
ン、 1−アミノ−3−プロピル−5−ペンチルアダマンタ
ン、 1−アミノ−3−プロピル−5−ヘキシルアダマンタ
ン、 1−アミノ−3−プロピル−5−シクロヘキシルアダ
マンタン、 1−アミノ−3−プロピル−5−フェニルアダマンタ
ン、 1−アミノ−3−ブチル−5−ペンチルアダマンタ
ン、 1−アミノ−3−ブチル−5−ヘキシルアダマンタ
ン、 1−アミノ−3−ブチル−5−シクロヘキシルアダマ
ンタン、 これらのN−メチル、N,N−ジメチル、N−エチル、
N−プロピル誘導体およびそれらの酸付加化合物。
一般式(I)で表わされる好ましい化合物は、1−ア
ミノ−3−エチル−5,7−ジメチルアダマンタンのよう
に、R1およびR2が水素である化合物および1−アミノ−
3−シクロヘキシルアダマンタンや1−アミノ−3−エ
チルアダマンタンのようにR1,R2、R4およびR5が水素で
ある化合物である。
別の好ましい化合物は、1−アミノ−3−メチル−5
−プロピルまたは5−ブチルアダマンタン、1−アミノ
−3−メチル−5−ヘキシルまたはシクロヘキシルアダ
マンタンあるいは1−アミノ−3−メチル−5−フェニ
ルアダマンタンのようなR1,R2およびR5が水素である化
合物である。
特に好ましい化合物は、1−アミノ−3,5−ジメチル
アダマンタン、1−アミノ−3,5−ジエチルアダマンタ
ン、すなわちR1,R2およびR5が水素である化合物、R1,お
よびR5が水素、R2がメチルまたはエチルでR3およびR4
メチルである化合物、例えば1−N−メチルアミノ−3,
5−ジメチルアダマンタンおよび1−N−エチルアミノ
−3,5−ジメチルアダマンタンである。
(作用) 一般式(I)で表わされるアダマンタン誘導体は、例
えば塩化水素塩、臭化水素、硫酸塩、酢酸塩、コハク酸
塩または酒石酸塩を含む医薬的に許容し得る酸付加塩あ
るいはそのフマル酸、マレイン酸、クエン酸またはリン
酸との酸付加塩の形で使用することもできる。
一般式(I)で表わされる化合物は、約0.01〜100mg/
kgの範囲で適当な形態で投与される。好適な投与形態は
一般的な医薬用担体およびアジュバントとの組合せによ
る該活性化合物を、ダブレット、被覆タブレット、注射
用滅菌溶液ないし懸濁液の形である。医薬的に許容し得
る担体は、例えば、水、ポリエチレングリコール等の希
釈剤との組合わされたラクトース、スクロース、ソルビ
トール、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシ
ウム、アラビアゴム、コーンスターチ、セルロース等で
ある。固形投与形態は、常法により製造され、かつ単位
当たり50kg以下の活性成分を含有することができる。
一般式(I)で表わされる化合物の効果は、下記の薬
効試験により記載される。
A.TCP結合の置換 NMDA拮抗剤として知られているフェニシクリジン(ph
enycyclidine)(PCP)は、NMDAレセプター結合イオン
性チャンネルと結合し、かつイオン性輸送を阻止する
[ガースウェイトおよびガースウェイト、ニューロサイ
エンス・レターズ(Garthwaite & Garthwaite,Neurosc
i.Lett.)83,1987第241〜246頁]。さらに、PCPは、ラ
ットにおいて脳乏血後の脳細胞の破壊を阻止する(サウ
アーら、ニューロサイエンス・レター(Sauer et al.,N
eurosci.Lett.)91,1988第327−332]。
一般式(I)で表わされる化合物をPCPとの結合間の
相互作用は、つぎのように研究された。この試験では、
3HP−TCP(PCP類縁体)が使用される。
ラット皮質の膜製剤は、フェニシクリジン(PCP)の
類縁体である3H−TCPで培養される[キリオンおよびパ
ート1982,ユーロピアン、ジャーナル・オブ・ファーマ
コロジー(Quirion & Pert 1982,Eur.J.Pharmacol.)8
3:155]。TCP結合との相互作用は、比較実験における試
験化合物No.1(1−アミノ−3,5−ジメチルアダマンタ
ン)用に使用されている。この試験は、化合物No.1が該
結合からのTCP置換に極めて有効であることを示してい
る。IC50値は89nMである。結論は、化合物No.1がNMDA拮
抗剤PCPと同じ部位でNMDAレセプターチャンネルと結合
していることを示している。
B.NMDAレセプターチャンネルのプロッキング 下記の試験において、本発明による一般式(I)で表
わされる化合物は、NMDAレセプターチャンネルのブロッ
キングにおいてPCPと同程度に有効であることが示され
ている。
パッチクランプ実験において、培養された脊髄ニュー
ロン(マウス)のNMDA活性化膜チャンネルが測定される
[ハミルら1981,プフリューガーア・アーク(Hamil et
al 1981,Pflgers Arch.)312:85〜100]。20μMのNM
DAを適用したのち、細胞の流通シグナルは、20秒間にわ
たり、コントロールアンサー(Ac)として記録される。
20μMのNMDAおよび6μMのアダマンタン誘導体の適用
を続行している間に、物質影響の強度は、コントロール
アンサー(A/Ac−A=試験アンサーの相対的変化として
測定される。
結果を第1表に表示する。
この結果から明らかなように、一般式(I)で表わさ
れるアミノアダンマンタン誘導体は、PCP[ベルトリニ
ーら、ニューロンサイエンス・レター(Berlolini et a
l.,Neurosci.Lett.)84,1988,351−355]および5−メ
チル−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,b]−シクロ
ヘプテン−5,10−イミン(MK−801)(EP−A 0 264 18
3)に関して記載されているように、NMDAレセプタチャ
ンネルを阻止し得る。
C.抗けいれん性効果 4,12,36,108および324mg/kgの試験用物質を腹腔内ル
ートでマウスに投与した(投与当り5匹)。物質と施し
たのち、超最大電気ショックを40分間与えてこの物質の
抗けいれん性ポテンシャルを調べる。保護された動物
は、全ての投与に加えられた(スコア:最大=25匹)。
その結果を、第2表に示す。
上記結果から明らかなように、一般式(I)で表わさ
れるアミノアダマンタン誘導体は、電気的に誘起された
けいれんに対して防護的な効果を示す。したがって、こ
れらは抗けいれん効果を有している。
D.チャンネルブロッキングと抗けいれん性効果の間の相
互関係 NMDAレセプターチャンネル(生体外)における試験を
行なったアダマンタン誘導体1〜8と、抗けいれん効果
(生体内)との間の相互関係を試験した。この目的のた
めに、両試験のパラメータのxyダイヤグラムをプロット
した。NMDAレセプターチャンネルのブロッキングと一般
式(I)で表わされる抗けいれん作用との間に相互関係
があることを示すのである。
E.脳乏血に対する防護 両頚動脈をラットについてて10分間閉塞させる。同時
に血圧を血液を抜取ることにより60〜80mg Hgに低下さ
せる[スミスら、1984,アクタ、ニューロル、スカンド
(Smith et al.,1984,Acta Neurol.Scand.)69:385,40
1]。乏血は、頚動脈を開通し、かつ抜取った血液を再
注入することにより終了した。7日後、試験動物の脳を
海馬状隆起のCA1〜CA4の部位の細胞の変化を測定し、か
つ破壊されたニューロンのパーセンテージを測定した。
試験化合物No.1の作用は、乏血の1時間前に5mg/kgおよ
び20mg/kgの1回投与後に測定した。
その結果を第3表に示す。
数値は、損傷したニューロン±SEMのパーセントで示
されている。平均差異の意味:**p<0.01(U試
験)。
この結果は、ラットの海馬状隆起のCA1部位における
後乏血性ニューロン脳の減少が、試験化合物No.1の20mg
/kgの前乏血性施用後に静的に重大であることを示して
いる。生理学的パラメータ(例えば血圧、体温等)は、
治療により影響されない。さらに、この結果は、一般式
(I)で表わされる化合物が脳乏血においてニューロン
防護作用を示すことを示している。
他の例の化合物、特に試験化合物Nos.2〜8で示され
る化合物を使用しても同じ結果が達成される。
F.NMDA誘起致死に対する防護 脳乏血につづいてグルタミン酸塩およびアスパラギン
酸塩のレベルが脳内で大幅に増大することは知られてい
る。これらの興奮性アミノ酸は、グルタミン酸塩レセプ
ターのNMDAザブタイプを刺激しすぎて遅いニューロン性
死を生じさせる。同様な病理学的情況が、マウスに200m
g/kgのNMDAを腹腔内に投与した場合に得られる。この高
い投与量は、動物においては100%死亡を引き起す[リ
ーンダーら,1984,ブレイン・レス(Leander et al.198
4,Brain Res.)448;115−120]。本発明者らは、本発明
のアダマンタン誘導体がNMDA誘起死亡に対して防護的で
あることを見出したものである。
アダマンタンを投与されなかった比較用の動物におい
ては、8匹のうち8匹が死亡した。
G.ヒト脳組織に結合した[3H]MK−801の置換 NMDAレセプターまたはTCPと組合せたイオンチャンネ
ルへのMK−801結合を行なった。この結合部位は、非競
合的NMDA拮抗性のニューロン防護効果を仲介するものと
考えられる。
本発明者らは、本発明のアダマンタン誘導体がMK−81
1結合部位において活性であるか否かについて検討し
た。前頭皮質からの組織を検屍時に患者から取りホモジ
ネートを調製した。試験化合物による特定の[3H]MK−
801結合(3nM)の制御力を測定した[コーンヒューバー
ら、1989,ユーロピアソ・ジャーナル・オブ・ファーマ
コロジー(Kornhuber et al.,1989,Eur.J.Pharmacol.)
166:589−590参照]。
試験化合物は、MK−801結合の置換に高い可能性を有
しており、NMDAレセプターチャンネルとの特異的な相互
作用を示し、かつニューロン防護性を予想する。
化合物 Ki(nM) 1 536 3 598 4 189 5 1607 ここに、Kiは抑制定数であり、nMは1リットル当りの
ナノモルである。3回の実験から得られた平均値は±S.
E.M.で示されている。
この抑制定数Kiは、レセプターに特異的に結合したMK
−801の50%置換に要するアダマンタンのnMの濃度とほ
ぼ等しい。これに関し、メマチン(化合物No.1)、他の
13種の前記文献に報告されているような臨床的に使用さ
れかつ内部的に活性な薬剤と比べてこの試験において最
も可能性が高い化合物であることがわかった。
(実施例) 本発明は、下記の実施例によりさらに詳細に説明され
るが、これらの実施例は、なんら本発明を限定するもの
ではない。
実施例1 注射溶液 0.5%溶液を調製するために、0.5%の活性成分および
0.8%の塩化ナトリウム(BAB 9)を2度蒸留した水に溶
解させる。この溶液を抗菌性フィルタを通して濾過し、
2mlのアンプルに充填し、オートクレーブ中で120℃で20
分間滅菌する。
実施例2 溶液 1%の活性成分を脱ミネラル化水に溶解する。この溶
液を充填前に濾過する。
実施例3 タブレット 1タブレットは、つぎの成分を含有する。
活性成分 10.0mg ラクトース 67.5mg マイクロクリスタリンセルロース 18.0mg タルク 4.5mg 100.0mg これらの物質を混合し、該混合物を粒状化を行なうこ
となく直接タブレット化法により100mgのタブレットに
圧縮する。
実施例4 被覆タブレット 「タブレット」の項で記載されているように、直接6m
mのタブレットコア100mgを調製する。このコアを最初砂
糖懸濁液でついで着色シロップで色付けし、ついで磨い
て砂糖被覆法によりタブレットを被覆する。
タブレットの被覆は、つぎの組成よりなる。
砂糖 65.0mg タルク 39.0mg 炭酸カルシウム 13.0mg アラビアゴム 6.5mg コーンスターチ 3.7mg シェラック 1.1mg ポリエチレングリコール 6000 0.2mg マグネシアウスタ 1.3mg 染料 0.2mg 130.0mg 実施例5 0.01%の輸液を調製するために、0.01%の活性成分お
よび5%のレブロースを2度蒸留した水に溶解する。こ
の溶液を抗菌性フィルタを通して濾過し、500mlの輸液
ボトルに充填し、滅菌する。
本実施例は、1回当り投与に50mgの活性物質を与え
る。
実施例6 1−アミノ−3−イソプロピルアダマンタン塩酸塩
(I)の合成(試験化合物No.3) (A)アダマンタンメチルカルボキシレートの調製 1.0モルのアダマンタンカルボン酸を600mlのメタノー
ル中で撹拌する。氷冷下に1.53モルの塩化アセチルをこ
の溶液に1時間以内に滴下する。氷浴を除去し、室温に
達するまでこの混合物を反応させる。ついで還流下に3
時間加熱する。この反応混合物を減圧下に蒸発乾固さ
せ、かつ留去する(収率97%)。
(B)イソプロピルアダマンタン(II)の調製 0.5モルのマグネシウムチップを500mlの無水エーテル
に導入し、エーテルが沸とうするまで湿気の状態で該溶
液に0.5モルのヨウ化メチルを滴下する。ついで、水浴
中でマグネシムウが完全に溶解するまで加熱する。この
溶液に、無水エーテル中で0.2モルのアダマンタンメチ
ルカルボキシレートを滴下する。ついで、還流下に3時
間加熱する。冷却後、氷で加水分解し、沈澱が溶解する
まで塩化アンモニウムと混合する。エーテル相を分離
し、水相を2部のエーテルで洗浄し、合流させた有機相
を重炭酸ナトリウム溶液で洗浄する。ついで、乾燥し、
減圧下に蒸発乾固させる(収率93%)。
(C)イソプロペンアダマンタン(III)の調製 0.25モルのイソプロピルアダマンタン(II)を500ml
の無水酢酸中で160℃の温度で12時間撹拌する。つい
で、この反応混合物を1の氷水に注加し、エーテルで
抽出する。合体させた有機相を硫酸マグネシウムで乾燥
し、かつ減圧下に乾燥させる。残渣を減圧蒸留する。
(D)イソプロピルアダマンタン(IV)の調製 0.074モルのアダマンチルイソプロペン(III)を100m
lの無水エタノールに溶解させる。4gのラジウム(活性
炭上の5%)を加え、室温で24時間撹拌して水和させ
る。ついで、触媒を濾別し、減圧下に溶媒を除去する
(収率91%)。
(E)1−ブロモ−3−イソプロピルアダマンタン
(V)の調製 0.034モルのイソプロピルアダマンタン(IV)を10倍
過剰の臭素(0.33モル)と混合する。ついで、冷却し、
氷水に注加する。徐々に加熱し、還流下に4時間撹拌す
る。過剰の臭素を水溶液が無色になるまで亜硫酸ナトリ
ウムで分解させる。エーテルで抽出し、合体した有機相
を重炭酸ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで
乾燥し、濾過し、かつ減圧下に蒸発乾固させる。残渣を
メタノールから再血漿化する(収率83%)。
(F)1−N−ホルミル−3−イソプロピルアダマンタ
ン(VI)の調製 0.028モルの1−ブロモ−3−イソプロピルアダマン
タン(V)を40mlのホルムアミドとともに12時間にわた
って還流加熱する。冷却後、反応混合物を水に注加し、
ジクロロメタンで抽出する。合体した有機相を硫酸マグ
ネシウムで乾燥し、減圧下に濾過し、蒸発乾燥させる
(収率82%)。
(G)1−アミノ−3−イソプロピルアダマンタン塩酸
塩の調製 0.023モルの1−N−ホルミン−3−イソプロピルア
ダマンタン(VI)を100mlの15%酸塩と混合し、24時間
沸とう加熱させる。冷却後、沈澱を濾別し、かつイソプ
ロパノールから再結晶化させる(収率57%)。
実施例7 1−アミノ−3−シクロヘキシルアダマンタン塩酸塩の
合成(試験化合物No.7)。
(A)1−フェニルアダマンタン(I)の調製 0.068モルの塩化鉄(III)を20mlの無水ベンゼン中で
加熱沸とうさせる。30mlの無水ベンゼンに溶解させた0.
0186モルの1−ブロモアダマンタンを前記溶液に滴下す
る。ついで、3時間加熱沸とうさせる。冷却後、この反
応混合物氷/塩酸混合物に注加し、有機相を分離し、水
相を2部のベンゼンで抽出する。合体した有機相を水洗
し、塩化カルシウムで乾燥し、濾過し、減圧下に蒸発乾
固する。残渣をメタノールから再結晶する(収率80
%)。
(B)1−ヒドロキシ−3−フェニルアダマンタン(I
I)の調製 20mlの氷酢酸および20mlの無水酢酸中の0.03モルの三
酸化クロムの溶液に、0.0095モルの1−フェニルアダマ
ンタンを0℃で加え、4℃で24時間撹拌する。この反応
混合物を水に注加し、3部のペンタンで抽出する。有機
相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、濾過し、減圧下
に蒸発乾固させる。残渣を20mlの2NのNaOHおよび50mlの
メタノールで加水分解する。ついで、減圧下にメタノー
ルを除去し、残渣を水で希釈する。ついで、3部のエー
テルで抽出する。有機相を乾燥し、濾過し、減圧下に蒸
発乾固する(収率50%)。
エイチ.ステッター、エム.シュワルツ、エイ.ヒル
シュホーン、ケミカル・ベリヒテ(H.Stetter,M.Schwar
z,A.Hirschhorn,Chem.Ber)(1959)参照。
(C)1−ブロモ−3−フェニルアダマンタン(III)
の調製 0.03モルの3−フェニルアダマンタノール(II)を10
0mlの氷酢酸中の40%HBrとともに60℃で20分間撹拌し、
室温で30分間撹拌する。ついで、この反応混合物を水で
希釈し、エーテルで抽出する。全体した有機抽出物を塩
化ナトリウム溶液で抽出し、硫酸マグネシウム乾燥し、
濾過し、減圧下に蒸発乾固する。残渣をメタノールから
再結晶化する(収率68%)。
ダブリュー.フィッシャー、シー.エイ.グロッグ、
ヘルベティカ・シミカ・アクタ(W.Fischer,C.A.Grog,H
elevetica Chim.Acta(1976),59,195)参照。
(D)1−N−ホルミル−3−フェニルアダマンタン
(IV)の調製 0.03モルの1−ブロモ−3−フェニルアダマンタン
(III)を50mlのホルムアミドと12時間にわたって加熱
還流する。冷却後、この反応混合物を水に注加し、ジク
ロロメタンで抽出する。合体した有機相を硫酸マグネシ
ウムで乾燥し、濾過し、減圧下に蒸発乾燥する(収率80
%)。
(E)1−アミノ−3−フェニルアダマンタン塩酸塩
(V)の調製 0.02モルの1−N−ホルミル−3−フェニルアダマン
タン(IV)を100mlの15%塩酸とともに還流下に24時間
加熱する。冷却後、沈澱を濾過し、イソプロパノールか
ら再結晶化する(収率60%)。
(F)1−アミノ−3−シクロヘキシルアダマンタン
(VI)の調製 0.011モルの1−アミノ−3−フェニルアダマンタン
(V)を150mlの氷酢酸に溶解させ、0.3gの酸化白金
(活性炭上の1%)と混合し、パール器具中で3バール
の水素圧で35℃で水素化する。ついで、濾過により触媒
を除去し、濾液を蒸発乾固する。残渣をメタノール中に
とり、生成物をエーテルで沈澱させる。吸収し乾燥する
(収率70%)。
実施例8 1−アミノ−3,5−ジメチル−7−エチルアダマンタン
塩酸塩の合成(試験化合物No.8)。
(A)1−ブロモ−3,5−ジメチルアダマンタンの調製 0.5モルの1,3−ジメチルアダマンタンを10倍過剰の臭
素(5モル)と混合する。徐々に加熱し、還流下に4時
間撹拌する。ついで、冷却し、氷水に注加する。水溶液
が無職になるまで亜硫酸ナトリウムで過剰の臭素を分解
させる。ついで、エーテルで抽出し、合体した有機相を
重炭酸ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾
燥し、濾過し、減圧下に蒸発乾固する。残渣をメタノー
ルから再結晶化する(収率83%)。
(B)1−(2−ブロモエチル)−3,5−ジメチルアダ
マンタン(II)の調製 ヘキサン中の1.4モルの1−ブロモ−3,5−ジメチルア
ダマンタン(I)を、−75℃で0.6モルの臭化アルミニ
ウムと混合する。ついで、この溶液にエチレンを20〜30
分間通過させ、5分間乾燥し、氷水に反応混合物を注加
する。エーテルで抽出し、有機相を乾燥し、蒸発乾固さ
せる。残渣をメタノールから再結晶化する(収率48
%)。
(C)1,3−ジメチル−5−エチルアダマンタン(III)
の調製 0.5モルの1−(2−ブロモエチル)−1,3−ジメチル
アダマンタン(II)をトルエンに溶解させ、0.55モルの
ナトリウム−ビス(2−メトキシエトキシ)ジヒドロア
ルミネートと混合し、3時間にわたって沸とう加熱す
る。加水分解後、有機相を分離し、硫酸マグネシウムで
乾燥し、減圧下に蒸発乾固させる。残渣を減圧蒸発によ
り精製する(収率86%)。
(D)1−ブロモ−3,5−ジメチル−7−エチルアダマ
ンタン(IV)の調製 0.4モルの1,3−ジメチル−5−エチルアダマンタン
(III)を10倍過剰の臭素(4モル)と混合する。徐々
に加熱し、還流下に4時間撹拌する。ついで、冷却し、
氷水に注加する。溶液が無色となるまで亜硫酸ナトリウ
ムで過剰の臭素を分解させる。ついで、エーテルで抽出
し、合体した有機相を重炭酸ナトリウムで洗浄し、硫酸
マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下に蒸発乾固させ
る。残渣をメタノールから再結晶化する(収率86%)。
(E)1−N−ホルミル−3,5−ジメチル−7−エチル
アダマンタン(V)の調製 0.2モルの1−ブロモ−3,5−ジメチル−7−エチルア
ダマンタン(IV)を還流下に150mlのホルムアミドと12
時間にわたって加熱する。冷却後、反応混合物を水に注
加し、ジクロロメタンで抽出する。合体した有機相を硫
酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下に蒸発乾固す
る(収率82%)。
(F)1−アミノ−3,5−ジメチル−7−エチルアダマ
ンタン塩酸塩(VI)の調製 0.2モルの1−N−ホルミル−3,5−ジメチル−7−エ
チルアダマンタン(V)を100mlの15%塩酸と混合し、2
4時間にわたって沸とう混合する。冷却後、沈澱を濾過
し、イソプロピノールから再結晶化する(収率57%)。
実施例9 1−N−メチルアミノ−3,5−ジメチルアダマンタンの
合成(試験化合物No.5) 0.1モルの適当に置換されたアミノアダマンタン(1
−アミノ−3,5−メチルアダマンタン)を0.15モルのク
ロロメチルホルムメートおよびアセトン中の炭酸カリウ
ムに溶解し、8時間にわたって加熱還流する。冷却後、
溶液を濾過し、溶媒を除去し、残渣を乾燥する。原料生
成物10.05モル)をトルエン中の0.1モルのナトリウムビ
ス(2−メトキシエトキシ)ジヒドロアルミネートと混
合し、3時間にわたって還流下に加熱する。冷却後、希
塩酸で加水分解し、有機相を乾燥し、蒸発乾固する。原
料を蒸留により精製する。
実施例10 1−アミノ−3−エチル−5−フェニルアダマンタンの
合成 (A)1−ブロモ−3−エチルアダマンタン(I)の調
製 0.34モルのエチルアダマンタンを10倍過剰の臭素(0.
33モル)と混合する。徐々に加熱し、還流下に4時間加
熱する。ついで、冷却し、氷水に注加する。水溶液が着
色しなくなるまで過剰の臭素を亜硫酸ナトリウムで分解
する。ついで、エテールで抽出し、合体した有機相を重
炭酸ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥
し、濾過し、減圧下に蒸発乾固する。残渣をメタノール
から再結晶する(収率83%)。
(B)1−エチル−3−フェニルアダマンタン(II)の
調製 20mlの無水ベンゼン中の0.068モルの塩化鉄(II)を
加熱沸とうさせる。0.0186モルノ1−ブロモ−3−エチ
ルアダマンタン(I)をこの溶液に滴下する。ついで、
3時間加熱還流する。冷却後、反応混合物を氷/塩酸に
注加し、有機相を分離し、2部のベンゼンで抽出する。
合体した有機相を水洗し、塩化カルシウムで乾燥し、濾
過し、蒸発乾固する。残渣をメタノールから再結晶化す
る(収率80%)。
(C)1−エチル−3−ヒドロキシ−5−フェニルアダ
マンタン(III)の調製 20mlの氷酢酸および20mlの無水酢酸中の0.03モルの三
酸化クロムの溶液に、0.0095モルの1−エチル−3−フ
ェニルアダマンタン(I)を0℃で加え、4℃で24時間
にわたって撹拌する。反応混合物を水に注加し、3部の
ペンタンで抽出する。有機相を飽和塩化ナトリウム溶液
で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下
に蒸発乾固させる。残渣を20mlの2NのNaOHおよび20mlの
メタノールで加水分解し、残渣を水で希釈する。つい
で、抽出物を3部のエーテルで抽出する。有機相を乾燥
し、濾過し、減圧下に蒸発乾固させる。残渣は、シクロ
ヘキサンから再結晶化される(収率50%)。
H.Stetter,M.Schwarz,A.Hirschhorn,Chem.Ber.(195
9)92,1629−35参照)。
(D)1−ブロモ−3−エチル−5−フェニルアダマン
タン(IV)の調製 0.03モルの1−エチル−3−ヒドロキシ−5−フェニ
ルアダマンタン(III)を、10mlの40%HB氷酢酸溶液
と、60℃で20分間、また室温で30分間撹拌する。つい
で、反応混合物を水で希釈し、エーテルで抽出する。合
体した有機抽出物を塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸
マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下に蒸発乾燥す
る。残渣をメタノールから再結晶化する(収率68%)。
W.Fischer,C.A.Grog,Helvetica Chim.Acta(1976),
59,1953参照。
(E)1−N−ホルミル−3−エチル−5−フェニルア
ダマンタン(V)の調製 0.03モルの1−エチル−3−ヒドロキシ−5−フェニ
ルアダマンタン(IV)を50mlのホルムアミドと12時間に
わたって加熱還流する。冷却後、反応混合物を水に注加
し、ジクロロメタンで抽出する。合体した有機和を硫酸
マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発乾固する(収率80
%)。
(F)1−アミノ−3−エチル−5−フェニルアダマン
タン塩酸塩の調製 0.02モルの1−N−ホルミル−3−エチル−5−フェ
ニルアダマンタン(V)を100mlの15%塩酸と24時間に
わたって加熱沸とうさせる。冷却後、沈澱を濾過し、イ
ソプロパノールから再結晶化する(収率60%)。
(発明の効果) ある種のアダマンタン誘導体(そのうち若干のものは
新規である)は、脳乏血の予防ならびに治療に提供さ
れ、このようなアダマンタン誘導体を使用する医薬組成
物は、脳乏血の予防ならびに治療に提供され、該アダマ
ンタン誘導体の量は、いずれの場合も脳乏血軽減両ない
しは予防量である。
種々変性ならびに均等物は、当業者にとって明らかで
あり、本発明の化合物、組成物、方法および処方におい
てその精神を逸脱することなくなすことができ、したが
って、本発明は特許請求の範囲に法的に寄与され得る全
範囲によってのみ限定される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ウォルフガング、シャットン ドイツ連邦共和国 6236 エッシュボル ン、ドーンヴェーク 11 (56)参考文献 特開 平2−22266(JP,A) 特開 平2−152950(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61K 31/13 CA(STN) REGISTRY(STN) WPIDS(STN)

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】つぎの一般式(I) (ただし、式中、R1およびR2は同一または異なるもので
    あり、水素、炭素原子数1〜6の直鎖または分岐鎖アル
    キル基またはNを含む炭素原子数5または6の複素環基
    であり、R3およびR4は同一または異なるものであり、水
    素、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数5また
    は6のシクロアルキル基およびフェニル基より選ばれた
    ものであり、またR5は水素または炭素原子数1〜6の直
    鎖または分岐鎖アルキル基である)で表わされるアダマ
    ンタン誘導体またはその医薬的に許容し得る酸付加塩お
    よび医薬的に許容し得る希釈剤または担体よりなる脳乏
    血の予防ならびに治療用医薬組成物。
  2. 【請求項2】R1,R2およびR5が水素である請求の範囲1
    に記載の医薬組成物。
  3. 【請求項3】R1,R2およびR5が水素であり、またはR3
    よびR4がメチルである請求項2に記載の医薬組成物。
  4. 【請求項4】R1,R2およびR5が水素であり、またR3およ
    びR4がエチルである請求項2に記載の医薬組成物。
  5. 【請求項5】R1,R2,R4およびR5が水素であり、またR3
    エチル、イソプロピルまたはシクロヘキシルである請求
    項1に記載の医薬組成物。
  6. 【請求項6】R2およびR5が水素である請求項1に記載の
    医薬組成物。
  7. 【請求項7】R3およびR4がメチル、R2およびR5が水素で
    あり、またR1がメチルまたはエチルである請求項6に記
    載の医薬組成物。
  8. 【請求項8】R1およびR2が水素である請求項1に記載の
    医薬組成物。
  9. 【請求項9】R1およびR2が水素、R3がエチルであり、ま
    たはR4およびR5がメチルである請求項8に記載の医薬組
    成物。
  10. 【請求項10】アルツハイマー氏病の予防ならびに治療
    用である請求項1〜9のいずれかに記載の医薬組成物。
  11. 【請求項11】アダマンタン誘導体が脳乏血軽減量ない
    し予防量存在するものである請求項1に記載の医薬組成
    物。
  12. 【請求項12】アダマンタン誘導体が乏血後の神経細胞
    の退化および損失を防止するに有効な量存在するもので
    ある請求項11に記載の医薬組成物。
  13. 【請求項13】つぎの一般式(I) (ただし、式中、R1およびR2は同一または異なるもので
    あり、水素、炭素原子数1〜6の直鎖または分岐鎖アル
    キル基またはNを含む炭素原子数5または6の複素環基
    であり、R3およびR4は同一または異なるものであり、水
    素、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数5また
    は6のシクロアルキル基およびフェニル基より選ばれた
    ものであり、またR5は水素または炭素原子数1〜6の直
    鎖または分枝鎖アルキル基である)で表わされるアダマ
    ンタン誘導体またはその医薬的に許容し得る酸付加塩を
    有効成分として含有してなる脳乏血の予防ならびに治療
    用医薬組成物。
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