JP2821017B2 - 植物栽培用不織構造体 - Google Patents

植物栽培用不織構造体

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、植物の成長促進作用を有するポリエステル
系繊維を主体構成繊維とする植物栽培用不織構造体に関
する。
(従来の技術) 従来、人工培地としては、ウレタンマットのようなス
ポンジ状物や不織布のような繊維構造体が使用されてい
る。例えば、繊維構造体は、水分を適度に保持し、植物
の吸水作用を妨げず適度な通気性を有する必要があるた
め構成繊維の配列をランダムで、均一にするなどの工夫
をして、植物の発芽、育苗、栽培に適した構造をなして
いる。
また、室内で植物を栽培し楽しむインテリアのニーズ
があるため、取扱いが便利で、仮に、栽培容器が破損し
ても後始末の楽な構造体が使用されている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、従来の人工培地は、植物の発芽、育
苗、栽培に適してはいるものの繊維自体が積極的に植物
の成長を促進するような培地は十分に研究されていない
のが現状である。
本発明の目的は、従来の人工培地に比較して、極めて
優れた成長促進作用を有する不織構造体を提供すること
であり、さらには、従来の培地よりも保水性に優れ、特
に、植物の根部の成長を促進することが可能な不織構造
体を提供することである。
(課題を解決するための手段) すなわち、本発明は、酸化チタン(TiO2)およびシリ
カ(SiO2)を合計で5〜15重量%含有しており、酸化チ
タンとシリカの重量比(TiO2/SiO2)が8/1〜1/4である
ポリエステル系繊維を主体構成繊維とする植物栽培用不
織構造体であり、特に、該不織構造体の保水を良好なも
のとするためにポリエステル系繊維が三次元捲縮を有す
る複合繊維であることが好ましい。
本発明で使用されるポリエステル系繊維は、酸化チタ
ン(TiO2)およびシリカ(SiO2)を合計で5〜15重量%
含有していなければならない。5重量%未満であると植
物の成長を効率的に促進することはできない。また、15
重量%を越えると繊維化が困難になったり、繊維物性が
劣ったものしか得られない。
含有する酸化チタン(TiO2)とシリカ(SiO2)の重量
比は8/1〜1/4、好ましくは、6/1〜5/5である。該重量比
が1/4未満の場合、そのような混合物から放射される遠
赤外線は、植物の成長促進に有効である遠赤外線の波長
域(3〜20μ)から、低波長側にシフトするので成長促
進効果が低くなる。一方、1/8よりも大きくなると繊維
化工程において曵糸性が悪くなり、さらに、波長域が高
波長側にシフトするので効果が十分に発現しにくい。
この様に、本発明においては、酸化チタンとシリカを
特定比率で特定量併用することによって優れた植物成長
促進作用が発現されるものであるが、これは、酸化チタ
ンとシリカが互いに放射効率の悪い波長領域を補い、全
体として植物の成長促進に対して最も有効な波長領域で
ある3〜20μの範囲の遠赤外線を満遍なく効率よく放射
する為であると想像される。
本発明において、酸化チタンの平均粒子径(メジアン
径)は2μ以下、特に、1μ以下であることが好まし
く、シリカの平均粒子径(メジアン径)は1μ以下、特
に、1〜100mμであることが好ましい。酸化チタンやシ
リカの平均粒子径は大きくなると、凝集しやすくなった
り、可紡性の点で問題が発生しやすくなる。
本発明において使用されるポリエステル系繊維を構成
するポリエステルは、特に限定されず、例えば、エチレ
ンテレフタレート主体のポリエステル、ブチレンテレフ
タレート主体のポリエステル等が使用できる。これらの
ポリエステルは第3成分によって共重合されていても良
く、第3成分としては、例えば、イソフタル酸、フタル
酸、金属スルフォネート基を有するイソフタル酸等の芳
香族ジカルボン酸や、アジピン酸、セバシン酸等の脂肪
族ジカルボン酸、エチレングリコール、ブチレングリコ
ール、ジエチレングリコール、シクロヘキサンジメタノ
ール、ポリエチレングリコール、ポリブチレングリコー
ル等のグリコールを使用することができる。
しかしながら、植物栽培用不織構造体として水分を十
分に保持させるためには、ポリエステル系繊維が三次元
捲縮を有していることが好ましい。そのためには、ポリ
エステル系繊維として潜在捲縮性能を有するポリエステ
ル系複合繊維を使用することが望ましい。
ここで、潜在捲縮性能を有するポリエステル系複合繊
維とは、ポリエステル成分(A)とポリエステルまたは
ポリアミド成分(B)とからなる偏心芯鞘型またはサイ
ドバイサイド型複合繊維であり、例えば、成分(A)と
成分(B)の組み合わせとしては、以下のような組み合
わせのものが代表的である。
〔η〕差が0.2以上の2種のポリエチレンテレフタレ
ート 成分(A):ポリエチレンテレフタレートまたはポリ
ブチレンテレフタレート 成分(B):5ナトリウムスルフォイソフタル酸を1〜
6モル%共重合したエチレンテレフタレート主体のポリ
エステル 成分(A):ポリエチレンテレフタレートまたはポリ
ブチレンテレフタレート 成分(B):5ナトリウムスルフォイソフタル酸を1〜
6モル%およびイソフタル酸を2〜10モル%共重合した
エチレンテレフタレート主体のポリエステル 成分(A):ポリアミド 成分(B):5ナトリウムスルフォイソフタル酸を1〜
6モル%共重合したエチレンテレフタレート主体のポリ
エステル 成分(A):ポリアミド 成分(B):5ナトリウムスルフォイソフタル酸を1〜
6モル%およびイソフタル酸を2〜10モル%共重合した
エチレンテレフタレート主体のポリエステル 成分(A):ポリエチレンテレフタレート 成分(B):ポリブチレンテレフタレート なお、本発明は上記の組み合わせ以外のポリエステル
系複合繊維を排除するものではない。
特に、上記のおよびの組み合わせからなるポリエ
ステル系複合繊維は170℃の乾熱処理によって、30個/25
mm以上、好ましくは50個/25mm以上の三次元捲縮を発現
するため、構造体が極めて嵩高となり、植物の根の成長
が阻害されにくく、また、構造体の保水性も高く、水の
流れにも比較的自由度が生じ、遠赤外線による水の浄化
作用と相俟って植物の成長促進に極めて良好な環境を与
えるものである。
また、酸化チタンおよびシリカの混合物は、複合繊維
の芯成分または鞘成分のどちらか一方に存在していても
良いし、両成分に存在していても良いが、繊維製造時の
トラブルの少なさから見れば、該混合物が芯成分に存在
していることが望ましい。
本発明のポリエステル系繊維に酸化チタンおよびシリ
カを含有させる方法は、特に限定されないが、例えば、
ポリエステルの溶融紡糸原液へこれを添加して混練する
方法、マスターバッチ方式、ポリマーの重合体反応完了
までの任意の段階に添加する方法等種々な方法があげら
れる。
しかし、重合体での粒子の均一な分散性および粒子の
凝集を回避することを考慮すると、ポリマー製造時に反
応系中へ添加することが好ましい。
本発明で使用されるポリエステル系繊維は、上記のよ
うに酸化チタンおよびシリカを添加されたポリエステル
の溶融物を従来公知の方法で紡糸、延伸、捲縮、熱固定
することによって製造することができる。
本発明の不織構造体は、上記のポリエステル系繊維を
主体としていればその構造自体は特に限定されないが、
例えば、ポリエステル系繊維を2〜15cmにカットしステ
ープル繊維とし、必要に応じて熱バインダー繊維を混綿
して、例えば、通常の不織布製造方法にしたがってウエ
ブを作成し、場合によりニードルパンチを施し、所望の
厚さに調整した後、熱処理を行い繊維間に融着を生じさ
せ、形態安定な不織構造体とすることができる。また、
潜在捲縮性を有するポリエステル系複合繊維を使用する
場合は、熱処理による捲縮発現によって繊維同志に良好
な絡みが生ずるので熱バインダー繊維は必ずしも使用し
なくても良い。
なお、本発明において「主体」とは、前記のポリエス
テル系繊維が不織構造体中に50重量%以上存在している
ことが好ましく、該繊維の含有量が少ないほど、繊維中
の酸化チタンとシリカの含有量を大きくすることが望ま
しい。
また、本発明の不織構造体においては、構成繊維がラ
ンダムに配列していなくても良く、例えば、ポリエステ
ル系繊維をフィラメント状のままで集束して、必要に応
じて熱バインダー繊維を混繊して熱処理し、棒状物を作
成し、これを適当な長さに切断して円柱状または角柱状
の不織構造体とすると水分の吸い上げが良好であるので
好ましい。
さらに、本発明においては、ポリエステル系繊維が親
水性であることが好ましく、従来公知の方法で親水化し
た繊維が使用可能であるし、本発明の効果を損なわない
範囲でポリエステル系繊維以外に、ビニロンなどの親水
性繊維を併用しても良い。
(実施例) 以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが本
発明は何等これらに限定されるものではない。
実施例1 平均粒径0.3μの酸化チタンと平均粒径14mμのシリカ
を室温でエチレングリコールに混合し、十分撹拌した
後、テレフタル酸とのモル比が1.2となるように調整し
て混合し、スラリーを作成した。このスラリーをエステ
ル化槽に連続的に供給してエステル化を行い、エステル
化率98%のエステル化物を得、続いて重合を行い酸化チ
タンとシリカの含有量が第1表に示されるようなポリエ
ステルを得た。
次いで、このポリエステルを用い、公知の方法により
紡糸・延伸を行い、極限粘度0.64、単繊維繊度3デニー
ル、繊維長51mmのポリエステル繊維を得た。
次に、該ポリエステル繊維80重量%と繊維長51mm、単
繊維繊度2.5デニールの熱融着型ポリエステル複合繊維
(鞘成分/芯成分、イソフタル酸共重合ポリエステル/
ポリエチレンテレフタレート)20重量%とを混綿した
後、カーデイングしウエブを積層した後、150℃×1分
の熱風処理しマットを作成した。マットの厚さは10mmで
あり、目付は約1Kg/m2であった。このマットを容器に入
れ、水を注ぎマットに十分水を含ませ、その上に稲の種
子を播き、発芽からその後の成長過程を観察した(5月
上旬から下旬に実施)。その結果を第1表に示した。
実施例2,3 ポリエステル系繊維として、極限粘度が0.62のポリエ
チレンテレフタレートと5−ナトリウムスルフォイソフ
タル酸を2.5モル%およびイソフタル酸を5モル%共重
合したポリエチレンテレフタレートとが複合比50/50で
サイドバイサイド型に配された複合繊維を使用すること
以外は実施例1と同様にして不織構造体を製造した。
ただし、本例においては、酸化チタンとシリカは芯成
分に含有させたものを製造した。そして、潜在捲縮を顕
在化するための熱処理を170℃で行い、それと同時に繊
維間の熱融着も行った。ここで得られた不織構造体は極
めて嵩高であり、嵩密度は0.07g/cm3であった。また、
構造体表面の拡大写真を撮影し、捲縮径からおおよその
捲縮数を求めてみたところ約60個/25mmであった。
そして、得られた不織構造体を用いて実施例1と同様
にして稲の成長促進効果を評価した。その結果を第1表
に示した。
第1表から明らかなように、本発明の不織構造体を使
用したものは稲の根の部位の成長を著しく促進させてい
ることが分かる。
また、水の取換え期間を調査したところ、比較例のも
のはいずれも1週間おきに水を変えなければ水が腐敗す
る状態であったが、実施例においては一度も水を取り替
える必要が生じなかった。
(発明の効果) 本発明の不織構造体を用いて植物を栽培すると、特に
根部の成長を著しく向上させることが可能となるばかり
か、栽培に使用させる水の腐敗を抑制する効果も極めて
顕著である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A01G 31/00 A01G 1/00 A01G 7/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸化チタン(TiO2)およびシリカ(SiO2
    を合計で5〜15重量%含有しており、酸化チタンとシリ
    カの重量比(TiO2/SiO2)が8/1〜1/4であるポリエステ
    ル系繊維を主体構成繊維とする植物栽培用不織構造体。
  2. 【請求項2】ポリエステル系繊維が三次元捲縮を有する
    複合繊維であることを特徴とする請求項(1)に記載の
    不織構造体。
  3. 【請求項3】ポリエステル系繊維が実質的に一方向に引
    き揃えられていることを特徴とする請求項(1)または
    (2)に記載の不織構造体。
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