JP2820788B2 - 油圧駆動装置 - Google Patents

油圧駆動装置

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JP2820788B2
JP2820788B2 JP2295097A JP29509790A JP2820788B2 JP 2820788 B2 JP2820788 B2 JP 2820788B2 JP 2295097 A JP2295097 A JP 2295097A JP 29509790 A JP29509790 A JP 29509790A JP 2820788 B2 JP2820788 B2 JP 2820788B2
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Description

【発明の詳細な説明】 A.産業上の利用分野 本発明は、可変容量形油圧ポンプと油圧モータとを閉
回路接続したHST式の油圧駆動装置に関する。
B.従来の技術 第7図は、この種のHST式油圧駆動装置を搭載したホ
イールローダの走行回路の一般的な一例を示す。
第7図において、原動機(たとえばディーゼルエンジ
ン)1によって駆動される可変容量形油圧ポンプ2には
主管路3,4により油圧モータ5が閉回路接続され、可変
容量形油圧ポンプ2の傾転量は、原動機1の回転数に応
じた流量の圧油を吐出する固定容量形のチャージ用油圧
ポンプ6によって制御される。すなわち、チャージポン
プ6の吐出管路7には第8図に詳細を示す差圧発生部8
が設けられ、その上流側管路7aと下流側管路7bとの間に
チャージポンプ6の吐出量に応じた圧力差が生じ、この
差圧によって、傾転シリンダ9を駆動して油圧ポンプ2
の傾転量が制御される。
今、運転席に設けられたスイッチ(不図示)の操作に
より前後進切換弁10を図示中立位置Nから例えば前進位
置Fに切換えると、傾転シリンダ9の一方のシリンダ室
9aが管路7aと、他方のシリンダ室9bが管路7bとそれぞれ
連通するので、管路7aと7bとの差圧、すなわち差圧発生
部8で生じた差圧に応じた量だけ傾転シリンダ9のピス
トン9cが下方に移動する。このピストン9cの移動量に応
じて可変容量形油圧ポンプ2の傾転量が決定され、油圧
ポンプ2は、この傾転量に応じた流量で圧油を主管路3
に吐出し、この吐出油により走行用の油圧モータ5が正
転して車両が前進する。このように、油圧ポンプ2の傾
転量は原動機1の回転数に依存する。
また、チャージポンプ6からの吐出油は、チャージ管
路7,11およびチェック弁12a,12bを介して主管路3,4に供
給され、これによりキャビテーションの防止が図られ
る。なお、リリーフ弁13は、チャージ管路11の最高圧力
を設定するものである。
ここで、第8図により従来の差圧発生部8の構成を説
明する。この従来の差圧発生部8は、絞り8a,8bおよび
切換弁8cを有し、絞り8aは、常時、管路7a,7bとを絞り
接続し、一方、絞り8bは、管路7a,7bのバイパス管路8d
に切換弁8cと直列接続されて設けられる。この切換弁8c
は管路7a,7bの差圧により切換えられてバイパス管路8d
を連通,遮断する。
このように構成された従来の差圧発生部8を有する油
圧駆動装置の動作は次のとおりである。
前後進切換弁10を前後進いずれかの位置に切換える
と、傾転シリンダ9の一方のシリンダ室は差圧発生部8
の上流側管路7aと接続され、他方のシリンダ室は差圧発
生部8の下流側管路7bに接続される。ここで、チャージ
ポンプ6は固定容量であり、その吐出流量Qcは原動機1
の入力回転数Neによって次式のように決定される。
Qc=Ne・qc …(1) qc:チャージポンプ6の押除け容積 (以下、吐出容量と呼ぶ) そして、流量Qcの圧油が絞り8aを流れるときの圧力損
失によって管路7a,7b間に差圧が生じ、この差圧分だけ
傾転シリンダ9のピストン9cに油圧力が働く。この油圧
力と対向するようにシリンダ室のばねがたわみ、これに
より可変容量形油圧ポンプ2の斜板(あるいは斜軸)が
傾いてその傾転量に見合った量の圧油を吐出する。
このとき、差圧ΔPは、 ΔP=K・Qc2・(1/a1) …(2) K:定数 a1:絞り8aの開口面積 で表わされ、この差圧により決定される油圧ポンプ2の
傾転量、つまり、油圧ポンプ2の吐出容量qpは、 qp=β・ΔP =β・k・(1/a)・qc2・Ne2 …(3) β:定数 で示される。すなわち、油圧ポンプ2の吐出容量qpは入
力回転数Neの2乗に比例する。
このような傾転制御による油圧モータ3の回転数Nm
は、今、油圧モータ3を固定容量形としその吐出容量を
qmとすると、 Nm=(qp/qm)・Ne={β・K・(1/a1)・qc2・Ne3}/qm …(4) で表わされる。すなわち、油圧モータ3の回転数Nmは原
動機1の入力回転数Neの3乗に比例する。ここで、原動
機回転はアクセルペダル踏み込み量に比例するから、油
圧モータ3の回転数はアクセルペダル踏み込み量の3乗
に比例する。
また、第8図においては、入力回転数の上昇に伴いチ
ャージポンプ6の吐出流量が増加して、絞り8aの前後圧
力差が大きくなり、その圧力差による力が切換弁8cのば
ねの付勢力に勝ると、その切換弁8cは開放動作し、バイ
パス管路8d、切換弁8cを介して絞り8bを通過する流れも
生じる。
従って、切換弁8cがバイパス管路8dを遮断する比較的
低回転数域での差圧発生部8の前後差圧をΔP1、切換弁
8cがバイパス管路8dを開放する比較的高回転数域での差
圧発生部8の前後差圧をΔP2(>ΔP1)とすると、切換
弁8cが遮断,連通するときの油圧ポンプ2の吐出容量qp
1,qp2は、それぞれ qp1=β・ΔP1 =β・K(1/a1)・qc2・Ne2 …(5) qp2=β・ΔP2 =β・K・{1/(a1+a2)}・qc2・Ne2 …(6) a2:絞り8bの開口面積 と表わされるから、第7図の油圧駆動装置における原動
機入力回転数とポンプ傾転量との特性は第3図の破線の
ように回転数Ne1を境界とした折線となる。
C.発明が解決しようとする課題 このように従来の油圧駆動装置では、2つの絞り8a,8
bを利用して、原動機入力回転数に対する傾転量の変
化、すなわち車速の変化をゆるやかにしようと試みては
いるものの、原動機入力回転数が大きくなるほどポンプ
傾転量が急峻に変化し、所望の車速制御特性が得られな
いおそれがある。しかも、入力回転数Ne1前後では、ア
クセルペダル踏込み量に対する車速変化特性が大きく異
なり、フィーリングが芳しくない。
そこで、絞りを3つあるいは4つ以上設けて所望の車
速制御特性を得ようとすると、差圧発生部8の構成要素
が増加し、差圧発生部8の大型化、コストアップを引き
起こす。
本発明の目的は、通過流量に対する圧力損失が略一次
比例するようにするとともに、エネルギ損失が小さくな
るようにし、しかも、小型化および低コスト化が可能な
差圧発生部を備えた油圧駆動装置を提供することにあ
る。
D.課題を解決するための手段 一実施例を示す第1図および第7図により本発明を説
明すると、本発明は、原動機1に駆動される可変容量形
油圧ポンプ2と、一対の主管路3,4により可変容量形油
圧ポンプ2に閉回路接続され、この可変容量形油圧ポン
プ2からの吐出油により駆動される油圧モータ5と、原
動機1により駆動されこの原動機1の回転数に応じた流
量の圧油を吐出する固定容量形油圧ポンプ6と、この固
定容量形油圧ポンプ6の吐出流量に応じた差圧を生じせ
しめる差圧発生部80と、この差圧発生部80により発生す
る差圧によって駆動され、この差圧が大きいほど可変容
量形油圧ポンプ2の吐出容量が大きくなるように制御す
る吐出容量調節手段9とを備えた油圧駆動装置に適用さ
れる。
そして、差圧発生部80を、弁本体181内で圧力差に応
じて弁体182が移動すると開口し、固定容量形油圧ポン
プ6の吐出流量と圧力差が略一次比例するように弁体18
2の移動量に対する開口面積が決定される差圧発生弁81
と、この差圧発生弁81をバイパスするバイパス通路82
と、このバイパス通路82に設けられた絞り84と、バイパ
ス通路82で絞り84と直列接続され、絞り流量を一定に制
限する流量制御弁83とを具備することで、上述の目的が
達成される。
請求項2の油圧駆動装置は、絞りを可変絞り84A(第
4図)としたものである。
請求項2の油圧駆動装置の流量制御弁83A(第6図)
は、絞り84の直後差圧と対向する初期付勢力を与えるば
ね831Aを備え、そのばね831Aで発生される初期付勢力を
可変としたものである。
E.作用 固定容量形油圧ポンプ6の吐出圧により弁体182が移
動する。弁体182の移動量は弁体182の前後圧力差に依存
し、前後圧力差は弁体182の通過流量と弁体移動時の開
口面積に依存し、さらに、差圧発生弁81に供給される吐
出油の流量は固定容量油圧ポンプ6の原動機入力回転数
に依存する。また、弁体182の通過流量をQ、前後差圧
をΔPとするとき、ΔP=Y・Q2(Yは定数)の関係に
あるから、原動機入力回転数Nと圧力差ΔPが、たとえ
ばΔP=Z・N(Zは定数)なる一次比例の関係を持つ
ようにするには、弁体移動量に対する開口面積の変化を
示す関数を、たとえば、通過流量と前後差圧の関係を表
わす関数の逆関数に設定すれば良い。そこで、例えば、
弁体との間に開口面積を規定する弁壁面の形状をルート
関数に基づいて決定される形状にしておけば、固定容量
形油圧ポンプ6の吐出容量と圧力差が略1次比例の関係
に規定できる。その結果、可変容量油圧ポンプ2の吐出
油で駆動される油圧モータなどの回転数を原動機回転数
に対してたとえば2次関数で規定でき、低回転数領域で
は原動機回転数に対してゆるやかに変動し、高回転数領
域では原動機回転数に対して急峻に変動する特性が得ら
れる。
また、固有容量油圧ポンプ6の吐出流量の一部は差圧
発生弁81をバイパスする通路82に流入するが、そのバイ
パス流量は流量制御弁83で一定に制限され、バイパス通
路側の絞り84による差圧も一定に制限される。そして、
このように制限されるバイパス流量の範囲内では、固定
容量型油圧ポンプ6のほぼ全吐出流量がバイパス通路82
に流入する。したがって、アイドル回転数以下の領域で
の無駄な圧力損失を低減できる。またその結果、バイパ
ス通路82を設けない場合に比べて、全回転数領域で発生
する差圧を一律に低くでき、エネルギ損失の低減が図ら
れる。
なお、本発明の構成を説明する上記D項およびE項で
は、本発明を分かり易くするために実施例の図を用いた
が、これにより本発明が実施例に限定されるものではな
い。
F.実施例 第1図〜第3図により本発明の一実施例を説明する。
本発明に係る油圧駆動装置は、可変容量形油圧ポンプ
の傾転量が原動機入力回転数に略一次比例するように差
圧発生部を改良したものであり、この実施例の油圧駆動
装置が第7図の従来例と相違する点は差圧発生部によ
り、以下では差圧発生部を中心に説明する。
第1図は差圧発生部80の構成を示し、この差圧発生部
80は、差圧発生弁81と、この差圧発生弁81に並列に設け
られたバイパス通路82と、このバイパス通路82に互いに
直列に設けられた圧力補償機能付き流量制御弁83および
絞り84とから成る。
差圧発生弁81は、弁本体181と、弁本体181の弁座部18
1aに着座するポペット弁182と、このポペット弁182のリ
フト運動を案内するガイドリング183と、ガイドリング1
83とポペット弁182との間に設けられポペット弁182を弁
座部181aに押圧するばね184とから成る。そして、弁本
体181の壁面181bの形状は、例えばポペット弁182と壁面
181bとの間に形される開口面積がポペット弁182のリフ
ト量xに対して で示されるルート関数となる曲面形状に設定される。
ここで、差圧発生弁81の特性は次式で示される。
ΔPv:差圧発生弁81の前後差圧 Qv:差圧発生弁81の通過流量 K′:比例定数 k:ばね184のばね定数 A:ポペット182の受圧面積 今、この差圧発生弁81を単独で使用するものと考える
と、通過流量Qvはチャージポンプ6の吐出流量Qcに等し
くなるから、(9)式より、 となり、差圧ΔPvとポンプ流量Qcとは第2図に1点鎖線
で示すように正比例の関係になる。
一方、バイパス通路82を流れる流量Qbは、 ΔPb:絞り84の前後差圧 a3:絞り84の開口面積 K″:定数 また、 Apc・ΔPb=kpc・(y0+y) =kpc・y0(1+y/y0) ≒f0 …(12) Apc:流量制御弁83に作用する差圧ΔPbの受圧面積 Kpc:流量制御弁83のばね831のばね定数 y0:ばね831の初期付勢力foに相当する変位量 y;流量制御弁83の移動量 f0:ばね831の初期付勢力 ∴ΔPb=f0/Apc …(13) 以上の関係から、バイパス流量Qbは、 となり、一定値を保持する。そして、バイパス通路82の
差圧ΔPbは流量Qbに対する一定値となり、第2図に破線
のように示され。
第1図から明らかなように、チャージポンプ6の吐出
流量Qcは、差圧発生弁81とバイパス通路82へそれぞれ分
流されるから、 Qc=Qv+Qb と表される。つまり、差圧発生弁81の差圧ΔPvは、流量
(Qc−Qb)で示される流量Qvに対して示され、結局、本
実施例に係る圧力差圧部80の差圧ΔPとチャージポンプ
6の流量Qcとの関係は第2図の実線のように示される。
第2図の実線の特性は、差圧発生弁81を単独使用する
ときの通過流量Qv−差圧ΔPvの特性と、バイパス通路82
側の通過流量Qb−差圧ΔPbの特性とを重ねあわせて得ら
れる。すなわち、原動機アイドリング回転時の流量Qci
以上の領域では、1点鎖線で示す特性をアイドリング回
転時のバイパス流量Qb分だけ右に移行し、立上がり部分
の流量Qci未満の領域では、バイパス通路82側の破線で
示す特性に即してΔPbとQciとの交点を0点と接続する
ことにより、実線で示す特性が得られる。第2図からわ
かるように、差圧発生弁81を単独で使用する場合におけ
るアイドリング時の差圧はΔPvi(>ΔPb)である。
以上説明した第1図に示す差圧発生部80で発生する差
圧は、第3図に示すように原動機入力回転数に略1次比
例する。その結果、第7図の油圧駆動装置に第1図の差
圧発生部80を用いると、油圧モータ3の回転数Nmは、 Nm∝Ne2 と表わされる。したがって、低回転数域でのメータリン
グ領域を確保して低速度制御性を維持しつつ、かつ、高
回転数域での俊敏なモータ回転数増減制御性を保持で
き、ほぼ理想的な車速制御特性が得られる。また、原動
機アイドリング回転状態での差圧ΔPbiは、差圧発生弁8
1を単独で使用するときの原動機アイドリング回転状態
での差圧ΔPviに比べて小さくすることができ、次のよ
うな効果も得られる。
先に述べたように、差圧発生弁81を単独で使用すると
きのQc−ΔPv特性は第2図の1点鎖線で示されるから、
差圧発生弁81を単独で使用しても上述した油圧モータの
速度制御特性が得られる。しかしながら、第2図に示す
ように、単独使用時における原動機アイドリング回転状
態での差圧ΔPviは、本実施例でのアイドリング回転状
態での差圧ΔPbiに比べて大きく、可変容量油圧ポンプ
2の吐出容量制御に入る前の回転数領域での無駄な圧力
損失が大きい。第7図に示す油圧駆動装置は、図示しな
いアクセルペダルやアクセルレバーの操作により可変容
量油圧ポンプ2から圧油を吐出して油圧モータ3を駆動
し、これにより、走行駆動力や旋回駆動力などを得る方
式である。したがって、そのようなペダルやレバーが操
作されない状態ではできるだけエネルギ損失(チャージ
ポンプ6の吐出流量と吐出圧との積で表わされる)を低
減する必要がある。以上の実施例によれば、アイドリン
グ回転数時はもちろんのこと、全回転数領域において、
可変容量油圧ポンプ2の吐出容量制御に供する差圧ΔP
を、ΔPvi−ΔPbiだけ低減でき、したがって、エネルギ
損失の低減が図られる。ここで、差圧ΔPbiは、流量制
御弁83のばね831の初期付勢力により規定できるから、
定格回転数Nejで初債する差圧ΔPjの1/10程度に容易に
設定できる。
なお、傾転シリンダ9のばね力のプリセット値をΔPb
iにすれば、アクセルペダルを踏み込むと直ぐに油圧ポ
ンプ2から圧油が吐出されるようにできる。また、プリ
セット値をΔPbiよりも大きくすれば、アクセルペダル
を所定量以上踏み込むと油圧ポンプ2が圧油を吐出し始
めるようにできる。すなわち、傾転シリンダ9のプリセ
ット値の制御により不感帯を設けることも可能である。
次に第4図および第5図により本発明の第2の実施例
を説明する。
第2の実施例における差圧発生部80Aの構造を第4図
に示す。第1図と同様の要素には同一の付号を付して相
違点を中心に説明する。この第2の実施例の差圧発生部
80Aでは、バイパス通路82に設けた絞りを可変絞り84Aと
したものである。
可変絞りを採用することにより、チャージポンプ6の
吐出容量のばらつき、あるいは、差圧発生弁81の製作誤
差による特性のばらつきなどにより、原動機1のポンプ
無負荷回転数Neiのばらつきを補償できる。以下、その
理由を説明する。
バイパス流量Qbの増減により差圧発生弁81の通過流量
Qvも増減され、第2図の特性を変更できる。ここで、絞
り84Aの通過流量、つまり流量制御弁84による圧力補償
時の絞り通過流量は、絞り開口面積に依存する。そこ
で、この開口面積を調節することにより、前述した各機
器のばらつきを補償するようにバイパス流量を調節する
と、第2図に1点鎖線で示す差圧発生弁81の特性を実線
の特性まで移行するためのシフト量が変更でき、その結
果、原動機無負荷回転数を調節できる。
第5図の特性III aのように原動機1によるポンプ無
負荷回転数Neiが大きすぎるときは、絞り84Aの開口面積
を小さくすればよい。例えば、バイパス通路82側の特性
III bを破線の特性I bにシフトする。これにより、バイ
パス通路82の通過流量が少なくなり、この減少分だけ差
圧発生弁81への流入量Qvが増加して差圧も増え、この増
加分だけ特性を左にシフトできる(例えば、特性III a
→I a)。第5図の特性II aのように原動機1によるポ
ンプ無負荷回転数Neiが小さすぎるときは、絞り84Aの開
口面積を大きくすればよい。例えば、バイパス通路82側
の特性II bを破線の特性I bにシフトすればよい。これ
により、バイパス通路82の通過流量が多くなり、この増
加分だけ差圧発生弁81への流入量Qvが減少して差圧も減
り、この減少分だけ特性を右にシフトできる(例えば、
特性II a→I a)。
第6図にさらに他の実施例を示す。
この第3の実施例では、絞りは固定絞り84のまま、流
量制御弁として、初期付勢力、すなわち補償圧力を変更
可能にする可変ばね831Aを備た流量制御弁83Aを用いた
ものである。この実施例でも、ばね831Aの初期付勢力を
変えることによりバイパス通路82の通過流量を増減し、
第2の実施例と同様にポンプ無負荷回転数を調節でき
る。
すなわち、初期付勢力を大きくすれば、バイパス流量
Qbが増加して第2図の実線の特性を右にシフトでき、初
期付勢力を小さくすればバイパス流量Qbが減少して実線
の特性を左にシフトできる。
以上では、弁体182との間で開口面積を規定する壁面1
81bの形状をルート関数に基づいて決定される形状にし
たが、弁体182の移動量と開口面積の関係が同様なルー
ト関数で与えられるものならば、ポペット弁構造以外の
その他の弁構造で同様な関係を与えても良い。また、必
ずしもルート関数でなくてもよい。さらに、走行用油圧
モータについて説明したが、旋回系などにも適用でき
る。
以上の実施例の構成において、傾転シリンダ9が吐出
容量調節手段を、ポペット弁182が弁体をそれぞれ構成
する。
G.発明の効果 本発明によれば、原動機入力回転数と差圧発生部での
圧力損失とを略一次比例の関係にしつつ小型化、低コス
ト化を図った差圧発生弁を用いることにより、運転フィ
ーリングの良いHST式の油圧駆動装置を提供できる。ま
た、差圧発生弁をバイパスする通路を設け、このバイパ
ス通路に絞りと流量制御弁とを直列に接続して絞り流量
を一定に制御するようにしたので、原動機回転数全領域
において、差圧発生弁単独使用時の差圧に比べて低い差
圧で可変容量油圧ポンプの回転数制御が可能となり、エ
ネルギ損失が低減され、特に原動機アイドリング時のエ
ネルギ損失を効果的に抑制できる。
さらに、請求項2や3の油圧駆動装置によれば、バイ
パス流量を変更して差圧発生弁の通過流量を調節できる
から、ポンプ無負荷回転数を容易に調節可能となり、油
圧駆動装置の個体間でのばらつきを防止できる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第3図は本発明の一実施例を示し、第1図はそ
の差圧発生部の構成図、第2図はチャージポンプ吐出量
と差圧との関係を示す図、第3図は入力回転数と差圧
(ポンプ傾転量)との関係を示す図である。 第4図および第5図は本発明の第2の実施例を示し、第
4図はその差圧発生部の構成図、第5図はポンプ入力回
転数と差圧との関係を示す図である。 第6図は本発明の第3の実施例における差圧発生部の構
成図である。 第7図は本発明が適用される油圧駆動装置を示す油圧回
路図である。 第8図は従来の差圧発生部の構成を示す図である。 1:原動機、2:可変容量形油圧ポンプ 5:油圧ポンプ、9:傾転シリンダ 10:前後進切換弁、80,80A,80B:差圧発生部 81:差圧発生弁、82:バイパス通路 83,83A:流量制御弁、84:絞り 84A:可変絞り、181:弁本体 181b:ルート関数の壁面 182:ポペット弁、183:リングガイド 831:流量制御弁83のばね 831A:流量制御弁83Aの可変ばね
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大科 守雄 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機 株式会社土浦工場内 (56)参考文献 特開 昭63−259180(JP,A) 特開 平2−286963(JP,A) 特開 平2−266161(JP,A) 特開 昭63−140170(JP,A) 特開 昭58−187667(JP,A) 実開 昭56−81202(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16H 61/38 - 61/46 F04B 49/00 341

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原動機に駆動される可変容量形油圧ポンプ
    と、 一対の主管路により前記可変容量形油圧ポンプに閉回路
    接続され、この可変容量形油圧ポンプからの吐出油によ
    り駆動される油圧モータと、 前記原動機により駆動されこの原動機の回転数に応じた
    流量の圧油を吐出する固定容量形油圧ポンプと、 この固定容量形油圧ポンプの吐出流量に応じた差圧を生
    じせしめる差圧発生部と、 この差圧発生部により発生する差圧によって駆動され、
    この差圧が大きいほど前記可変容量形油圧ポンプの吐出
    容量が大きくなるように制御する吐出容量調節手段とを
    備えた油圧駆動装置において、 前記差圧発生部を、 弁本体内で前記圧力差に応じて弁体が移動すると開口
    し、前記固定容量形油圧ポンプの吐出流量と前記圧力差
    が略一次比例するように前記弁体の移動量に対する開口
    面積が決定される差圧発生弁と、 この差圧発生弁をバイパスするバイパス通路と、 このバイパス通路に設けられた絞りと、 前記バイパス通路で前記絞りと直列接続され、絞り流量
    を一定に制限する流量制御弁とを具備すること特徴とす
    る油圧駆動装置。
  2. 【請求項2】請求項1の油圧駆動装置において、前記絞
    りを可変絞りとしたことを特徴とする油圧駆動装置。
  3. 【請求項3】請求項1の油圧駆動装置において、前記流
    量制御弁は、前記絞りの前後差圧と対向する初期付勢力
    を与えるばねを備え、そのばねで発生される初期付勢力
    を可変としたことを特徴する油圧駆動装置。
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