JP2820493B2 - 溶剤組成物 - Google Patents
溶剤組成物Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は塗料用、インキ用、洗浄用、電子工業用に使
用するに好適な溶剤組成物に関する。
用するに好適な溶剤組成物に関する。
エポキシ樹脂塗料、アクリル樹脂塗料、ニトロセルロ
ース樹脂塗料、アルキド樹脂塗料などの高沸点溶剤とし
て、酢酸−2−エトキシエチル(以下EGAと称する)が
賞用されている。しかしながらこのEGAはその安全性が
懸念され、労働安全衛生法により作業環境管理濃度基準
が設定されている。このためEGAに替るより安全な溶剤
が望まれている。
ース樹脂塗料、アルキド樹脂塗料などの高沸点溶剤とし
て、酢酸−2−エトキシエチル(以下EGAと称する)が
賞用されている。しかしながらこのEGAはその安全性が
懸念され、労働安全衛生法により作業環境管理濃度基準
が設定されている。このためEGAに替るより安全な溶剤
が望まれている。
本発明者らはEGAに替りうる代替溶剤としてプロピレ
ングリコール系、アルコキシプロピオン酸エステル系な
どの溶剤の物性、溶解性等を検討した結果、必ずしも満
足できる性能ではないことがわかった。
ングリコール系、アルコキシプロピオン酸エステル系な
どの溶剤の物性、溶解性等を検討した結果、必ずしも満
足できる性能ではないことがわかった。
例えば沸点が異なるため蒸発挙動が変わってくる。ま
た、プロピレングリコール系では、樹脂の溶解性がEGA
に比べて劣るとがわかった。アルコキシプロピオン酸エ
ステル系のアルコキシとエステルの炭素数を調節するこ
とにより沸点をEGAに近づけることはできるが、製造法
が複雑になり実用性が低い。このようにEGAと同等の性
能を持った実用性のある溶剤は見当らない。
た、プロピレングリコール系では、樹脂の溶解性がEGA
に比べて劣るとがわかった。アルコキシプロピオン酸エ
ステル系のアルコキシとエステルの炭素数を調節するこ
とにより沸点をEGAに近づけることはできるが、製造法
が複雑になり実用性が低い。このようにEGAと同等の性
能を持った実用性のある溶剤は見当らない。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した
結果、本発明に到達した。すなわち、3−メトキシプロ
ピンオン酸メチル100重量部に3−エトキシプロピオン
酸エチルを20〜150重量部混合した溶剤組成物、好まし
くは25〜100重量部がEGAに限り無く近い物性を有し、EG
Aに代替しうることを見出した。
結果、本発明に到達した。すなわち、3−メトキシプロ
ピンオン酸メチル100重量部に3−エトキシプロピオン
酸エチルを20〜150重量部混合した溶剤組成物、好まし
くは25〜100重量部がEGAに限り無く近い物性を有し、EG
Aに代替しうることを見出した。
EGAに想到する溶剤としてアルコキシプロピオン酸ア
ルキル類の内、容易に合成可能なものをつくり、その物
性を測定したところ、次の特徴があることがわかった。
このエステルは、沸点が高く、他の溶剤、たとえばアル
コール、ケトン、エステル、芳香族等との相溶性が良い
ばかりでなく、樹脂に対する溶解性にも優れている。エ
ポキシ、アクリル、ビニル。アルキッド、ポリエステ
ル、セルロースの各樹脂に対する溶解性が高い溶剤であ
る。
ルキル類の内、容易に合成可能なものをつくり、その物
性を測定したところ、次の特徴があることがわかった。
このエステルは、沸点が高く、他の溶剤、たとえばアル
コール、ケトン、エステル、芳香族等との相溶性が良い
ばかりでなく、樹脂に対する溶解性にも優れている。エ
ポキシ、アクリル、ビニル。アルキッド、ポリエステ
ル、セルロースの各樹脂に対する溶解性が高い溶剤であ
る。
しかしながら、塗料分野等で特に重要な蒸発挙動の目
安になる蒸発速度がEGAとかけ離れることが判明した。
そこでEGAとそのまま置き換えることのできる溶剤組成
物を見出すべく鋭意検討したところ、3−メトキシプロ
ピオン酸メチル100重量部に3−エトキシプロピオン酸
エチルを20〜150重量部混合した溶剤組成物がEGAに限り
無く近い物性を有し、EGAに代替しうることを見出し
た。又本溶剤組成物にEGAに近い物性を有する溶剤を加
えることも可能である。3−エトキシプロピンオン酸エ
チルが20重量部未満の場合は蒸発速度が早すぎ、又150
重量部を越える場合は蒸発速度が遅すぎる。この組成物
は蒸発挙動がEGAに極めて近く、その樹脂溶解力も劣ら
ない性能をもっている。
安になる蒸発速度がEGAとかけ離れることが判明した。
そこでEGAとそのまま置き換えることのできる溶剤組成
物を見出すべく鋭意検討したところ、3−メトキシプロ
ピオン酸メチル100重量部に3−エトキシプロピオン酸
エチルを20〜150重量部混合した溶剤組成物がEGAに限り
無く近い物性を有し、EGAに代替しうることを見出し
た。又本溶剤組成物にEGAに近い物性を有する溶剤を加
えることも可能である。3−エトキシプロピンオン酸エ
チルが20重量部未満の場合は蒸発速度が早すぎ、又150
重量部を越える場合は蒸発速度が遅すぎる。この組成物
は蒸発挙動がEGAに極めて近く、その樹脂溶解力も劣ら
ない性能をもっている。
以下、実施例、比較例を示し本発明を具体的に説明す
る。
る。
〔実施例1〕 3−メトキシプロピオン酸メチル(純度99%以上)に
3−エトキシプロピオン酸エチル(純度99%以上)を重
量で30%,40%及び50%になるように加えた溶剤組成物
をつくった。これらの蒸発曲線を測定したところ図1の
ようになった。この溶剤組成物はEGAに近い蒸発挙動を
示す。
3−エトキシプロピオン酸エチル(純度99%以上)を重
量で30%,40%及び50%になるように加えた溶剤組成物
をつくった。これらの蒸発曲線を測定したところ図1の
ようになった。この溶剤組成物はEGAに近い蒸発挙動を
示す。
蒸発率測定法 No.2Bの紙(15cmφ)に、試料1.1mlを平均的に塗布
し、それをフード付実験台中の25℃±1℃の雰囲下に置
き、その重量(風袋引き)を時間の経過と共に天秤にて
測定した。
し、それをフード付実験台中の25℃±1℃の雰囲下に置
き、その重量(風袋引き)を時間の経過と共に天秤にて
測定した。
A:スタート時の試料の重量(g) B:一定時間経過の試料の重量(g) 〔比較例1〕 EGAと3−メトキシプロピオン酸メチルと3−エトキ
シプロピオン酸エチルの沸点、蒸発速度を測定した。表
1に物性値、図1に蒸発曲線を示すように、3−メトキ
シプロピオン酸メチルと3−エトキシプロピオン酸エチ
ルは、EGAとは異なる挙動を示しそのまま代替すること
はできないことがわかる。
シプロピオン酸エチルの沸点、蒸発速度を測定した。表
1に物性値、図1に蒸発曲線を示すように、3−メトキ
シプロピオン酸メチルと3−エトキシプロピオン酸エチ
ルは、EGAとは異なる挙動を示しそのまま代替すること
はできないことがわかる。
〔実施例2〕 3−メトキシプロピオン酸メチルと3−エトキシプロ
ピオン酸エチルの混合溶剤の樹脂に対する溶解力を測定
した。50mlの三角フラスコに樹脂2gを採り、溶剤18mlを
加え25℃に保ち、撹拌しながら樹脂の溶け具合を見て、
その時間をはかる。数値の小さい方が溶解力を大きいこ
とを表す。表2に結果を示す。
ピオン酸エチルの混合溶剤の樹脂に対する溶解力を測定
した。50mlの三角フラスコに樹脂2gを採り、溶剤18mlを
加え25℃に保ち、撹拌しながら樹脂の溶け具合を見て、
その時間をはかる。数値の小さい方が溶解力を大きいこ
とを表す。表2に結果を示す。
表に示す如く、エポキシ樹脂、ニトロセルロース樹脂
及びアルキッド樹脂の場合はEGAに比べて溶解力が大き
く、溶剤として本組成物が優れていることを示す。アク
リル樹脂の場合は若干溶解力が小さくなるが許容できる
範囲内である。
及びアルキッド樹脂の場合はEGAに比べて溶解力が大き
く、溶剤として本組成物が優れていることを示す。アク
リル樹脂の場合は若干溶解力が小さくなるが許容できる
範囲内である。
この結果から3−メトキシプロピオン酸メチル100重
量部に3−エトキシプロピオン酸エチルを20〜150重量
部入れた溶剤組成物はEGAと同等の樹脂溶解力を有する
ことがわかる。
量部に3−エトキシプロピオン酸エチルを20〜150重量
部入れた溶剤組成物はEGAと同等の樹脂溶解力を有する
ことがわかる。
〔実施例3〕 溶剤組成物に各種塗料用樹脂を溶解し、その粘度をは
かった。測定条件は、温度25℃でキャノンフェンスケ型
を使用した。表3に、その結果を示す。これから溶剤組
成物を用いた塗料樹脂溶剤は、EGAを用いた場合と比べ
粘度は低くなり、この溶剤組成物は塗料用溶剤として使
いやすいことを示している。
かった。測定条件は、温度25℃でキャノンフェンスケ型
を使用した。表3に、その結果を示す。これから溶剤組
成物を用いた塗料樹脂溶剤は、EGAを用いた場合と比べ
粘度は低くなり、この溶剤組成物は塗料用溶剤として使
いやすいことを示している。
〔発明の効果〕 以上述べた様に、本発明に係る溶剤組成物は、従来広
く使用されている酢酸−2−エトキシメチル(EGA)と
同等の性能を有し、しかも安全性の高い溶剤として広範
囲に使用出切る価値の高いものである。
く使用されている酢酸−2−エトキシメチル(EGA)と
同等の性能を有し、しかも安全性の高い溶剤として広範
囲に使用出切る価値の高いものである。
図1は、3−メトキシプロピオン酸メチル(MMP)、3
−エトキシプロピオン酸エチル(EEP)、酢酸−2−エ
トキシエチル(EGA)及びMMPとEEPの混合溶剤組成物の
蒸発曲線である。
−エトキシプロピオン酸エチル(EEP)、酢酸−2−エ
トキシエチル(EGA)及びMMPとEEPの混合溶剤組成物の
蒸発曲線である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 孝二 山口県新南陽市大字富田4980番地 徳山 石油化学株式会社内 (72)発明者 藤井 正幸 山口県新南陽市大字富田4980番地 徳山 石油化学株式会社内 (56)参考文献 特開 昭50−141614(JP,A) 特開 昭62−123444(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 69/708 C11D 7/50 C09D 7/00 C09D 11/02 CA(STN) REGISTRY(STN)
Claims (1)
- 【請求項1】3−メトキシプロピオン酸メチル100重量
部に3−エトキシプロピオン酸エチルを20〜150重量部
混合した溶剤組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8694990A JP2820493B2 (ja) | 1990-03-30 | 1990-03-30 | 溶剤組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8694990A JP2820493B2 (ja) | 1990-03-30 | 1990-03-30 | 溶剤組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03284651A JPH03284651A (ja) | 1991-12-16 |
JP2820493B2 true JP2820493B2 (ja) | 1998-11-05 |
Family
ID=13901124
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8694990A Expired - Lifetime JP2820493B2 (ja) | 1990-03-30 | 1990-03-30 | 溶剤組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2820493B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3619261B2 (ja) * | 1993-06-15 | 2005-02-09 | 三菱レイヨン株式会社 | 溶剤組成物 |
US5612303B1 (en) * | 1993-06-15 | 2000-07-18 | Nitto Chemical Industry Co Ltd | Solvent composition |
US6669991B2 (en) * | 2002-03-22 | 2003-12-30 | Alan Stuart | Method and composition for rejuvenating weathered polymeric materials |
JP3797385B2 (ja) * | 2003-09-10 | 2006-07-19 | アステラス製薬株式会社 | 溶媒の蒸発パターン解析方法および溶媒真空蒸発装置 |
JP4806988B2 (ja) * | 2005-07-26 | 2011-11-02 | Jnc株式会社 | ワニス組成物 |
JP7231624B2 (ja) * | 2017-11-03 | 2023-03-01 | ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー | 農業用途のための溶媒および農薬製剤 |
-
1990
- 1990-03-30 JP JP8694990A patent/JP2820493B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03284651A (ja) | 1991-12-16 |
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