JP2818553B2 - 干渉補償器及びその制御方法 - Google Patents

干渉補償器及びその制御方法

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JP2818553B2 JP14856495A JP14856495A JP2818553B2 JP 2818553 B2 JP2818553 B2 JP 2818553B2 JP 14856495 A JP14856495 A JP 14856495A JP 14856495 A JP14856495 A JP 14856495A JP 2818553 B2 JP2818553 B2 JP 2818553B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディジタルマイクロ波
通信方式において、復調器に使用される干渉補償器に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、QAM直交振幅変調方式のディジ
タルマイクロ波通信において、周波数の有効利用のため
に送信と受信に同一の周波数を用いて単一周波数中継方
式が用いられてきている。しかし、本方式は、送受信に
同一周波数を用いるため中継局を飛び越したオーバーリ
ーチ干渉、自局内アンテナの結合等による自局内干渉、
ビル等の反射による遅れ干渉等が発生して通信品質の劣
化を起こす問題があった。
【0003】以上の干渉波発生の減少を具体的に示すた
め図を用いて説明する。図5は、単一周波数中継方式の
ディジタルマイクロ回線において、中継局51,52,
53,54間にてディジタル無線信号を送受信する場合
の構成を示している。
【0004】本図において、中継局51から中継局52
に対して希望波21,中継局52から中継局53に対し
て希望波22,中継局53からは中継局54に対して希
望波がそれぞれ伝送されている。
【0005】ここで例えば中継局53の受信信号につい
ては希望波22の受信以外に、中継局51の送信波21
が中継局52を飛び越したオーバーリーチ干渉波31に
よるオーバーリーチ干渉,中継局53の送信波23が直
接受信側へ結合する自局内干渉波33の発生による自局
内干渉,中継局52の送信波22が反射物体55により
反射することに発生する反射干渉波32による反射干渉
が発生する。
【0006】これら干渉波の特性としては、オーバーリ
ーチ干渉は希望信号より早く到着する進み干渉、自局内
干渉は干渉波の伝搬距離が短いため遅延等の短い干渉、
ビル反射等による干渉は干渉波の伝搬距離が長いため非
常に遅延時間の長い干渉となる。
【0007】このような干渉波を補償とする方法とし
て、干渉波の遅延時間が短い場合には、従来よりトラン
スバーサル等化器が使用されてきた。すなわち、従来の
トランスバーサル等化器では、比較的短時間の遅延時間
の干渉波等により波形歪の補償を目的としているためタ
ップ構成は9タップ程度が用いられていた。
【0008】図6は9タップのトランスバーサルフィル
タを具備する干渉補償器の詳細な構成を表わす図であ
る。端子101に入力されたQAM直交振幅変調方式の
Pチャンネルの信号は、遅延器となるF/F(フリップ
フロップ)111とF/F(フリップフロップ)129
に入力され、一方、端子102に入力されたQチャンネ
ルの信号は遅延器となるF/F(フリップフロップ)1
29に入力され、一方、端子102に入力されたQチャ
ンネルの信号は遅延器となるF/F120とF/F13
8にそれぞれ入力される。F/F111の出力には、さ
らに8個の遅延器F/F112〜F/F119が各々縦
続接続され各出力ではクロック同期で1ビット,2ビッ
ト…8ビットの遅延されている。また、これら4個の遅
延器F/F111〜F/F114の出力にはそれぞれ乗
算器151〜154が接続され、同様にF/F116〜
F/F119の出力においても乗算器156〜159が
接続されている。
【0009】同様にF/F129の出力には、さらに8
個の遅延器130〜F/F137が各々縦続接続され、
F/F129〜F/F132の出力には、乗算器169
〜172,F/F134〜F/F137には乗算器17
4〜177がそれぞれ接続されている。
【0010】一方、Qチャンネルについても、同等に9
個の遅延器F/F120〜F/F128においても、F
/F120〜F/F123の出力には乗算器160〜1
63,F/F125〜F/F128の出力には乗算器1
65〜168が接続されている。
【0011】さらに、9個の遅延器F/F138〜F/
F146においても、F/F138〜F/F141の出
力には乗算器228〜231,F/F143〜F/F1
46の出力には乗算器183〜186がそれぞれ接続さ
れている。
【0012】Pチャンネルのデータは、上述した乗算器
151〜154,156〜159,160〜163,1
65〜168の出力とF/F115の出力信号とを加算
器106にて加算されたデータとして出力端子103よ
り出力される。
【0013】以上説明した構成は、周知のトランスバー
サル等化器となっている。すなわち、トランスバーサル
等化器は、タップ付遅延線の各タップ出力に重み付けを
して合成するものであり、重み付けを繰返し調整するZ
F(Zero−Forcing)法等によって伝送路の
逆特性をつくり波形歪を補償している。
【0014】前述の図6の場合では、各タップに対する
重み付けは、制御信号発生回路105で与えられる各タ
ップ係数を乗算器151〜154,156〜159,1
60〜163,165〜168と乗算している。
【0015】さらに、Pチャンネルと同等にQチャンネ
ルもトランスバーサル等化器を構成し、F/F129〜
137及びF/F138〜146に接続された乗算器1
69〜172,174〜177,178〜181,18
3〜186の出力信号及びF/F142,との出力信号
は加算器107にて加算されて端子104よりQチャネ
ルデータとして出力される。
【0016】上述したトランスバーサル等化器の制御を
行う制御信号発生回路105には、Pチャンネル、Qチ
ャンネルの信号の象限を示す識別信号DP,DQと、P
チャンネル,Qチャンネルの信号の基準位置からのずれ
の方向を示す誤差信号EP,EQと、クロック信号CL
Kとが入力されている。
【0017】本制御信号発生回路105は、各タップご
とに識別信号と誤差信号との相関をとって周知のタップ
重み付け演算を行ないPチャンネルデータ出力、Qチャ
ンネルデータ出力の両者に干渉波による波形歪がなくな
るようタップ係数を制御している。
【0018】本実施例では、Pチャンネルデータ出力1
03を得るため16個のタップ係数、Qチャンネルデー
タ出力104を得るため16個のタップ係数をそれぞれ
独立に制御している。すなわち、乗算器151〜15
4,156〜159,160〜163,165〜16
8,169〜172,174〜177,178〜18
1,183〜186に入力されるタップ係数は、それぞ
れ、
【0019】
【0020】で表わされており、総数32個有してい
る。この制御信号発生回路105の詳細構成及び動作に
ついては、周知のトランスバーサル等化器に用いられる
一般的な制御信号発生回路と同一のもので良く、例え
ば、特開平3−13116号公報(1991)に開示さ
れているため説明を略す。
【0021】以上説明した9タップのトランスバーサル
等化器の等化能力は、タップ間隔を信号間隔と同じ値と
すると、トランスバーサル等化器の入力信号の信号速度
が15MHzと高速データの場合には、中心より±4タ
ップ分、すなわち、
【0022】
【0023】の遅延に対して等化能力を有している。し
かし、それ以上長い遅延時間には9タップ程度では適用
できないこととなる。
【0024】例えば、ビル反射等による干渉波に対して
は±数(μS)以上の遅延等化が必要となるため本等化
器を使う場合には、9タップよりもタップ数を増大しな
ければならない。
【0025】例えば、等化器入力にて信号速度15MH
zとして±4μSもの長い遅れ時間範囲の干渉を補償し
ようとすると、タップ間隔を信号間隔(T)と同一とし
たとき約120タップ、補償劣化のないようタップ間隔
をT/2間隔とすると240タップものタップ数が必要
となってしまう。
【0026】図7は120タップのトランスバーサル等
化器による干渉波補償器の構成例を示したものである。
本図は、図6の9タップのトランスバーサル等化器によ
る構成例と同様に120個の遅延器F/F301−1〜
301−120を縦続接続し、各々の遅延器の出力に乗
算器302−1〜302−119を接続し、各々の出力
信号の和を加算器303にて加算するという周知のトラ
ンスバーサル等化器の構成を示している。
【0027】また、以上のトランスバーサル等化器と同
一の構成をしたトランスバーサル等化器310,32
0,330を用いることにより干渉波の補償された信号
がPDATA OUT及びQ DATA OUTに出力
される。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】図7に示すごとく多段
のタップ数を有する従来のトランスバーサル等化器構成
では、タップが多くなるほど遅延器の数や乗算器の数が
増大し、ハードが非常に大きくなると共に等化器自体の
遅延時間も増大してしまうため制御動作等に問題が生
じ、たとえ大規模なLSIを使用しても実用上実現が不
可能であった。
【0029】本発明の目的は、上述した単一周波数の中
継時に問題となる長時間遅延するオーバーリーチ干渉、
アンテナ結合等による自局内干渉、ビル反射等による遅
れ干渉等を除去する干渉補償器を簡単な回路構成にて提
供する事にある。
【0030】
【課題を解決するための手段】以上の問題を解決するた
めに、本発明の干渉補償器は以下に示す構成を有する。
【0031】単一周波数を送受信するディジタル無線通
信方式用中継にて発生する干渉波を補償するために前記
中継用送受信装置の復調器に設けられる干渉補償器にお
いて、前記復調器で復調されたディジタル信号をそれぞ
れ入力する遅延時間の異なる第1から第4のシフトレジ
スタと、前記遅延時間の最短時間である第1のシフトレ
ジスタに接続されたトランスバーサル型等化器の前方補
償器(フォワード イコライザー)(FE)と、 前記
第1のシフトレジスタの遅延時間よりも長い第2のシフ
トレジスタに接続されたトランスバーサル型等化器の第
1の後方補償器(バックワード イコライザー)(B
E)と、前記第2のシフトレジスタの遅延時間よりも長
い第3のシフトレジスタに接続されたトランスバーサル
型等化器の第2の後方補償器と、前記第1のシフトレジ
スタの遅延時間よりも長く、第2のシフトレジスタの遅
延時間よりも短い第4のシフトレジスタに接続されたト
ランスバーサル型等化器の中央等化器(センター イコ
ライザー)(CE)、前記前方補償器、第1及び第2の
後方補償器、中央等化器の出力信号を加算する加算器
と、前記前方補償器、第1及び第2の後方補償器、中央
等化器のタップ係数をモニタし、各々のトランスバーサ
ルフィルタの遅延器の中央部にてタップ係数が最大とな
るよう前記第1から第4のシフトレジスタの遅延時間を
制御する遅延時間制御回路とを有する。
【0032】
【実施例】次に、前記の如く構成される本発明の干渉補
償器について図面を参照して説明する。
【0033】図1は本発明の干渉補償器の1実施例であ
り、1は信号入力端子、2〜5はそれぞれ遅延時間制御
出力14で遅延時間を制御できる4種類のシフトレジス
タ(以下S/Rと記す)、6はトランスバーサル等化器
の前方補償器、7はトランスバーサル等化器の後方補償
器(1)、8はトランスバーサル等化器の後方補償器
(2)、9はトランスバーサル等化器の中央等化器、1
0〜12は加算器、13は信号出力端子、14は遅延時
間、(タップ位置)制御出力、15はタップ係数モニタ
入力、16は遅延時間制御回路を示している。前述した
ごとく、ディジタル無線通信で発生する干渉信号として
は、オーバーリーチ干渉、アンテナ結合等による自局干
渉及び反射等による遅れ干渉の3種類があり、これらは
独立若しくは同時に発生するため、これら全てを補償す
る必要がある。このため、本発明では、復調信号を入力
すると各干渉波の遅延時間に合わせて最適な遅延時間を
有するシフトレジスタを通した後、それぞれをトランス
バーサル等化器で等化する方法をとっている。
【0034】すなわち、図1の信号入力端子1より前記
各干渉を受けた復調信号が入力されると各シフトレジス
タS/R2,S/R3,S/R4,S/R5によりそれ
ぞれ干渉波の種類に合わせて異なった遅延信号に分割さ
れる。各シフトレジスタS/R2〜5は、各々長時間遅
延できるような多段のシフトレジスタが接続されてお
り、その段数は遅延時間制御回路16の遅延時間制御出
力14により制御される。
【0035】遅延時間制御回路16は、各シフトレジス
タS/R2〜5にそれぞれ接続された前方補償器6,後
方補償器(1)7,後方補償器(2)8,中央等化器9
のタップ係数を入力して、各シフトレジスタS/R2〜
5のシフトレジスタの段数を制御する傾きを有してい
る。
【0036】この遅延時間制御回路16は、例えば通常
のcpu,メモリ,入出力インターフェース等で構成さ
れる制御回路で構成できる。この場合に、遅延時間制御
回路16の制御回路のソフトウェアの主なフローを図2
に示す。
【0037】本図において、STEP1からSTEP4
までが、4個のシフトレジスタS/R2〜5のシフトレ
ジスタの段数を初期動作時に決定するプリセットルーチ
ンである。
【0038】すなわち、STEP1では、4つのシフト
レジスタの中で、フェージング等の干渉を保証する目的
の中央等化器用シフトレジスタS/R5は、シフトレジ
スタ段数の中央値にセットする。
【0039】ここで、先に示した例と同様に、シフトレ
ジスタS/R2〜5には、各々信号速度15MHzのデ
ータに対して±4μSの最大遅延補償能力を持つように
している。すなわち、各シフトレジスタS/R2〜5
は、最大122段のシフトレジスタで良く、このような
シフトレジスタは通常のICを用いて簡単に構成でき
る。
【0040】いま、step1において、中央等化器9
用S/R5のシフトレジスタの段数は、前述の122段
シフトレジスタの中央値611段目にセットされること
となる。
【0041】step2においては、前方補償器6用シ
フトレジスタS/R2のシフトレジスタ段数を0〜最大
値(上記例では122段)まで変化させる。
【0042】step3においては、前方補償器6のタ
ップ係数をモニタし、S/R2のシフトレジスタ段数を
0〜122まで変化したときの各段で中央タップ係数の
値すなわち、第5タップにおけるタップ係数をタップ係
数モニタ入力15より入力してメモリ内に記憶してい
く。
【0043】step4においては、step3で記憶
された係数のうち、上位より3ケ所を選択し、その時の
段数がそれぞれ、前方補償器7用S/R2,後方補償器
(1)7用S/R3,後方補償器(2)8用S/R4の
シフトレジスタの段数としてセットされる。
【0044】この結果、シフトレジスタS/R2〜5の
遅延時間は、以下の関係を有することとなる。
【0045】 S/R2<S/R5<S/R3<S/R4 以上のプリセットルーチンで各シフトレジスタS/R2
〜5の段数がセットされた後、STEP5〜10の制御
ルーチンで、実際の回線状況に対応して、自動的に最適
なシフトレジスタの段数にそれぞれ制御される。
【0046】すなわち、STEP5は、前方補償器6の
各タップの値をモニタする。
【0047】STEP6は、図3に示されるタップ制御
プログラムにより前述のタップ係数の値に基づきシフト
レジスタS/R2の値を最適値に制御している。
【0048】すなわち、図3において、STEP1は、
タップ1〜9について、タップ係数の値をそれぞれ比較
して最大となるタップを計算する。
【0049】STEP2において、STEP1で求めら
れたタップ係数が最大となるタップが1〜4の場合には
シフトレジスタS/R2の値から1だけ減算する。
【0050】一方、STEP2の最大タップ係数となる
タップが6〜9の場合には、S/R2の値に1だけ加算
する。
【0051】STEP7〜STEP10についても、S
TEP5,6の動作と同様に、それぞれ後方補償器
(1)用シフトレジスタS/R3,後方補償器(2)用
シフトレジスタS/R4の最高値に制御される。
【0052】以上説明したプリセットルーチンでは、前
方補償器用S/R2を段数0から最大値まで変化させた
が、これに限定されるものではなく、例えば後方補償器
(1)用3/R3,後方補償器(2)用S/R4,もし
くは、別回路を用いて段数を変化させてもよい。また、
中央等化器用S/R5は、本実施例では、S/Rレジス
タの中央値に設定したが、その値に限定されるものでは
ない。回路の性質に応じてその値を制御しても良い。
【0053】以上の遅延時間制御回路16の制御フロー
に基づいて本発明の干渉補償器は、以下の様に、動作す
る。
【0054】すなわち、最初に、オーバーリーチ干渉
は、S/R2を通過後に前方補償器6に入力される。遅
延時間制御回路16は、タップ係数モニタ入力15より
前方補償器6のタップ係数をモニタし、オーバーリーチ
干渉が最大となる点をタップ係数より判定しその位置が
前方補償器6の中心タップとなるようにS/R2の遅延
時間を遅延時間制御出力14にて制御する。
【0055】また、自局内干渉S/R3を通過後、後方
補償器(1)7に入力される。遅延時間制御回路16
は、後方補償器(1)7においても、自局内干渉が最大
となる点をタップ係数より判定しその位置が後方補償器
(1)7の中心タップとなるようにS/R3の遅延時間
を制御する。
【0056】また、ビル反射等による遅れ干渉はS/R
4を通過後後方補償器(2)8に入力される。遅延時間
制御回路16は、後方補償器(2)8においても、ビル
反射等による遅れ干渉が最大となる点をタップ係数より
反省しその位置が後方補償器(2)8の中心タップとな
るようにS/R4の遅延時間を制御する。
【0057】次に、運用状態に入ると、各シフトレジス
タS/R2〜5の遅延時間は干渉波の発生に応じて、前
方補償器6,後方補償器(1)7,後方補償器(2)8
の中央タップとなるよう自動制御される。このため各補
償器のタップ数は、それぞれ9段のトランスバーサル等
化器で微小の遅延時間を制御すれば、各補償波を等化す
ることができる。
【0058】次に、より詳細の動作について前方補償器
6の構成を基に説明する。
【0059】図4は前方補償器6の構成の1例を示す。
尚、後方補償器(1)及び後方補償器(2)においても
この構成と全く同一の構成で実現できるための説明を省
略する。本図において、タップ数は図6の場合と同様に
短時間の遅延時間を補償する9タップで構成で示してあ
るが、これに限ることはなくS/R2〜5の遅延時間と
の関係でさらに少ないタップ数でも本発明は可能であ
る。本図において、直交補償器を伴うトランスバーサル
形等化器で構成されていて、各タップ間隔はT/2とな
っている。図4のPチャンネルの信号は、入力端子P
IN101に入力され、また、Qチャンネルの信号は、
入力端子Q IN102に入力する。これら信号は、P
チャンネル,Qチャンネルそれぞれについてフリップフ
ロップF/F111〜119,F/F129〜137及
びF/F120〜128,F/F138〜146により
1ビットづつシフトされて、さらに、各々乗算器151
〜159,169〜177及び乗算器160〜168,
178〜186に入力される。
【0060】各乗算器151〜186は制御信号発生回
路105にて発生された制御信号201〜236と各々
乗算され、乗算器151〜168の出力は加算器106
で加算し、乗算器169〜186の出力は加算器107
で加算される。その結果、加算器106の出力は、Pチ
ャンネル出力103となり、加算器107の出力は、Q
チャンネル出力104となる。この制御信号発生回路1
05は、図6で述べたごとく通常のトランスバーサル等
化器に用いられる制御信号発生回路と全く同一の構成で
良く、例えば特開平3−131116号公報に記載され
たトランスバーサル等化器制御回路を用いて構成でき
る。
【0061】以上説明した図4で示したトランスバーサ
ル等化器と図6で示したトンランスバーサル等化器との
相違点は、前者は、中央タップすなわち、5タップ目の
遅延器出力とタップ係数との乗算出力が制御対象として
のに対して、後者は、5タップ目の遅延器出力が乗算処
理をされていない点だけある。
【0062】これは、図6の構成では中央タップの遅延
器出力もタップ制御した場合に、入力信号に対して、自
動的に利得補償することとなり通常復調器で、設けられ
ているAGC(Automtic Gain Cont
rol)と2重制御をしてしまう。このため、一般のト
ランスバーサル等化器では、中央タップの位置では固定
的になっている。
【0063】しかし、本発明のトランスバーサル等化器
では、前方補償器や後方補償器(1),(2)として使
われるため、中央タップも制御対象とする必要性があ
り、また中央等化器に対しては、図6の構成のごとく、
中央タップの制御は必要ないが、この場合にタップ係数
制御として強制的に固定的な値としておけばこれらの補
償器の全てが同一構成となる利点があるため本構成とし
ている。
【0064】また、制御信号発生回路105では各信号
の相関をとり出力補償信号103,104に波形歪がな
くなるように各タップに歪に対し逆の特性を持つ信号を
出力する。つまり歪量の大きなタップほど大きな制御信
号を発生する事になる。
【0065】これによりタップ係数つまり制御信号発生
回路105より出力される各タップへの制御信号201
〜236をモニタする事により入力信号101,102
に対し歪の最も大きな位置を判定する。
【0066】よって、この歪の最も大きな位置を本補償
器のセンタ(例えば乗算器155の位置)に持ってくる
事により最も効果的に歪を除去する。さらに、干渉位置
がずれた場合も図1の入力部シフトレジスタであるS/
R2の遅延時間を制御する事により干渉の中心に補償器
を持っていくることとなる。
【0067】また、各タップ間隔をT/2とすることに
より干渉位置が入力信号の間であっても補償する事がで
きるためさらに効果がある。つまり、図4のS/R2を
制御する事により9タップ程度のわずかなタップ数でオ
ーバーリーチ干渉を除去する事が可能となる。また、後
方補償器(1)、後方補償器(2)についても同様の動
作をするため説明を省略する。
【0068】以上説明した実施例では、3通りの干渉波
を干渉するため前方補償器6、後方補償器(1)7、後
方補償器(2)8、中央等化器9により構成していたが
常に全てが必要なるわけではない。干渉波の種類によっ
て中央等化器9と前方補償器6のみでも良く、また、中
央等化器9と後方補償器(1)7、後方補償器(2)8
のみでも良い場合がある。さらに、後方補償器について
は2種類の遅延時間で分けるだけでなくさらに、複数
(3以上の整数)の後方補償器を用いることができる。
【0069】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると単
一周波中継時に問題となる進み干渉であるオーバーリー
チ干渉、アンテナ結合等による自局内干渉、ビル反射等
による遅れ干渉等を除去するための干渉補償器を提供す
ることができる。この結果、遅れ干渉等を除去するため
の干渉補償器を提供することができる。この結果、単一
中継時においても干渉による伝送特性の劣化をすること
なく、高信頼度のマイクロ波ディジタル回線の提供がで
きる効果を有している。また、本発明は単一中継方式に
限定することなくデジタルマイクロ回線等の広範囲な干
渉補償器として用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例を示すブロック図である。
【図2】図1で示した遅延時間制御回路のプリセットル
ーチンと制御処理ルーチンを示す図である。
【図3】図1で示した遅延時間制御回路の制御処理ルー
チンの詳細図である。
【図4】図1で示した前方補償器の一実施例を示す構成
図である。
【図5】デジタルマイクロ波中継方式の中継器における
各反射波発生メカニズムを示す図である。
【図6】従来の9タップのトランスバーサル等化器の構
成を示す図である。
【図7】従来の120タップのトランスバーサル等化器
の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 入力端子 2,3,4,5 シフトレジスタ 6 前方補償器 7 後方補償器(1) 8 後方補償器(2) 9 中央等化器 10,11,12 加算器 13 出力端子 14 遅延時間制御出力 15 タップ係数モニタ入力 16 遅延時間制御回路 21〜23 送信信号 31 オーバーリーチ干渉波 32 反射干渉波 33 自局内干渉波 51〜54 中継局 55 反射体 101 Pチャンネル入力 102 Qチャンネル入力 103 Pチャンネル出力 104 Qチャンネル出力 105 制御信号発生器 106,107 加算器 111〜146 フリップフロップ 151〜186 乗算器 201〜236 タップ係数 301−1〜301−120 フリップフロップ 302−1〜302−119 乗算器 303,304,305 加算器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−69216(JP,A) 特開 昭62−190935(JP,A) 特開 昭63−43425(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04B 3/04 - 3/23 H04B 7/005 - 7/015 H04B 1/707 H04B 1/10 H04B 7/15 H03H 15/00 - 21/00

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直交するディジタル信号内の干渉波を補
    償するための干渉補償器において、 前記ディジタル信号に接続され前記干渉波の遅延時間の
    差に応じてそれぞれ分割するよう異なる遅延時間を発生
    する複数のシフトレジスタと、 前記複数のシフトレジスタにそれぞれ接続された複数の
    トランスバーサル型等化器と、 前記複数のトランスバーサル型等化器の出力を加算する
    加算器と、 前記複数のトランスバーサル型等化器のタップ数をモニ
    タし、前記複数のシフトレジスタの段数を各々中央とな
    るように制御する遅延時間制御回路とを有することを特
    徴とする干渉補償器。
  2. 【請求項2】 前記ディジタル信号は、単一周波数を送
    受信するディジタル無線中継方式用中継装置の復調信号
    であることを特徴とする請求項1記載の干渉補償器。
  3. 【請求項3】 前記干渉波は、オーバーリーチ干渉波、
    自局アンテナ結合にる自局内干渉波、反射物体による遅
    れ干渉、フェージングによる干渉波であることを特徴と
    する請求項1記載の干渉補償器。
  4. 【請求項4】 前記複数のシフトレジスタは、 各々遅延時間が前記遅延時間制御回路で制御されるシフ
    トレジスタの段数により可変される第1から第4のシフ
    トレジスタで構成され、 前記第1のシフトレジスタは、前記ディジタル信号の中
    から主に前記オーバーリーチ干渉波の遅延時間を補償す
    るシフトレジスタの段数を有し、 前記第2のシフトレジスタは、前記ディジタル信号の中
    から主に前記自局内干渉波の遅延時間を補償するシフト
    レジスタの段数を有し、 前記第3のシフトレジスタは、前記ディジタル信号の中
    から主に前記遅れ干渉波の遅延時間を補償するシフトレ
    ジスタの段数を有し、 前記第4のシフトレジスタは、前記ディジタル信号の中
    から主にフェージングによる干渉波の遅延時間を補償す
    るシフトレジスタの段数を有することを特徴とする請求
    項1記載の干渉補償器。
  5. 【請求項5】 前記第1から第4のシフトレジスタの遅
    延時間は、 初期状態のおいて、 第1のシフトレジスタは、最短の遅延時間、 第2のシフトレジスタは、第1、第4のシフトレジスタ
    の遅延時間より長く第3のシフトレジスタの遅延時間よ
    り短い遅延時間、 第3のシフトレジスタは、最長の遅延時間、 第4のシフトレジスタは、第1のシフトレジスタの遅延
    時間より長く、第2のシフトレジスタの遅延時間よりも
    短い遅延時間であることを特徴とする請求項4記載の干
    渉補償器。
  6. 【請求項6】 前記複数のトランスバーサル型等化器
    は、各々、前記ディジタル信号を直交するチャネル毎に
    2分岐し、各々、複数の遅延器を継続接続し、前記遅延
    器の出力と前記各々の遅延器に対応する制御信号発生器
    で与えられるタップ係数とをそれぞれ複数の乗算器で乗
    算し、 前記乗算器の出力と直交するチャンネルごとに加算する
    構成を有することを特徴とする請求項1記載の干渉補償
    器。
  7. 【請求項7】 前記複数のトランスバーサル型等化器
    は、前記第1のシフトレジスタに接続された前方補償器
    と、前記第2のシフトレジスタに接続された第1の後方
    補償器と、前記第3のシフトレジスタに接続された第2
    の後方補償器と、前記第4のシフトレジスタに接続され
    た中央等化器とから構成されることを特徴とする請求項
    6記載の干渉補償器。
  8. 【請求項8】 前記トランスバーサル型等化器は、前記
    第1,第2の後方補償器を有さない場合か、もしくは、
    3個以上の後方補償器を有する場合でも構成しうること
    を特徴とする請求項7記載の干渉補償器。
  9. 【請求項9】 前記複数のトランスバーサル型等化器
    は、タップ間隔をT/2(T:信号間隔)とすることを
    特徴とする請求項1記載の干渉補償器。
  10. 【請求項10】 前記遅延時間制御回路において、第1
    から第4のシフトレジスタの段数を決定する制御方法
    は、以下の手順に基づくことを特徴とする請求項1記載
    の干渉補償器の制御方法。 (a)前記第4のシフトレジスタを、所定の段数にセッ
    トする。 (b)前記第1のシフトレジスタの段数を0から最大値
    まで可変する。 (c)前記第1のシフトレジスタの段数の変化に対し、
    前記前方補償器の中央タップの位置におけるタップ係数
    を記憶する。 (d)前記記憶されたタップ係数のうち、上位3ケ所
    に、第1、第2、第3のシフトレジスタをセットする。
  11. 【請求項11】 前記遅延時間制御回路において、運用
    状態における第1から第3のシフトレジスタの段数を決
    定する制御方法は、以下の手順に基づくことを特徴とす
    る請求項1記載の干渉補償器の制御方法。 (a)前記前方補償器の各タップ係数をモニタする。 (b)前記各タップ係数で最大値となるタップを計算す
    る。 (c)前記(b)で得られたタップが1から4の場合に
    は、前記第1のシフトレジスタのシフトレジスタの段数
    を1だけ減少する。 (d)前記(b)で得られたタップが6〜9の場合には
    前記第1のシフトレジスタのシフトレジスタの段数を1
    だけ増加する。 (e)前記(b)で得られたタップが5の場合には、次
    段のstepの処理を有する。 (f)(a)〜(e)の同一の制御動作を、前記後方補
    償器(1)及び前記信号補償器(2)についても行う。 (g)(a)〜(f)について繰り返し制御動作を行
    う。
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