JP2816627B2 - 半導体単結晶製造装置の融液面位置測定・制御装置 - Google Patents

半導体単結晶製造装置の融液面位置測定・制御装置

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はCZ法による半導体単結
晶製造装置の融液面位置測定・制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子の基板となる単結晶の製造方
法の一つとして、るつぼ内の原料融液から円柱状の単結
晶を引き上げるCZ法が用いられている。CZ法におい
ては、チャンバ内に設けた石英るつぼに収容した原料を
ヒータによって加熱溶融し、シード軸に取り付けた種子
結晶を前記融液に浸漬し、シード軸を回転しつつ上方に
引き上げて単結晶を成長させる。
【0003】近年、シリコン単結晶の重要な品質項目の
一つとして、単結晶中の酸素濃度レベルが注目されてい
る。これは、LSI製造工程において特に熱処理の温
度、時間に関してLSI最終歩留りを高く保つために必
要な最適酸素濃度が存在することが分かってきたことに
よる。そこで単結晶製造装置に対しては、広範囲にわた
って精密な酸素濃度制御が可能であることが要求されて
いる。一般的にシリコン単結晶中の酸素濃度は、石英る
つぼから溶融する二酸化シリコンに起因するものが大部
分である。従って、シリコン単結晶中の酸素濃度は、石
英るつぼと溶融シリコンとの反応速度およびるつぼ中の
溶融シリコンの温度分布に依存しており、更にこの温度
分布は、ヒータと溶融シリコンとの相対的な位置関係に
大きく依存する。具体的には、融液面とヒータとの位置
関係が重要であり、ヒータ形状が変化しなければ融液面
の位置を測定し、ヒータに対して融液面位置を一定に保
つことによって酸素濃度の制御精度を向上させることが
できる。従来の単結晶製造装置では、融液面位置の正確
な測定が極めて困難なため、融液面位置の高精度な制御
は行われていない。
【0004】上記融液面位置の測定に関して今までに試
みられた方法の一つを図6に示す。同図において、レー
ザ発振器10から発振されたレーザ光は、チャンバの肩
部に設けられた石英ガラス窓14を透過して融液面1に
入射角θで投射され、反射角θで反射し、石英ガラス窓
15および光学フィルタ17を透過して受光部16で反
射光の位置が測定される。この状態において、融液面が
1から1aに下降すると、反射したレーザ光はB1 から
B2 に平行移動する。そのため、受光部16における反
射光の結像位置が変化するが、この変化量は融液面の上
下方向移動量に比例する。従って、レーザ発振器10と
受光部16との位置関係が一定なら、受光部16の受光
範囲内での融液面位置測定が可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の方法を用い
て融液面位置を測定する場合、融液面のゆらぎによりレ
ーザ光の反射角が一定しないため、融液量の増減にかか
わらず受光部における反射光の結像位置が変動する。そ
のため現実的なセンサ受光面積を考慮すると、レーザ光
が受光部に入射する確率は極めて小さくなり、融液面の
位置を正確に測定することは困難である。
【0006】図7は融液面に発生する波の状態を三次元
的に模式的に示したもので、Fは波が発生していないと
仮定したときの融液面すなわち平面である。x軸、y軸
は前記平面F上に仮想した軸で、z軸は前記x軸とy軸
との交点に下した平面Fに対する垂線である。x軸およ
びy軸上の波形は、その軸上の融液面高さを模式的に表
している。また、Bは融液面測定のために投射したレー
ザ光である。図7から分かるように、正しい融液面位置
情報を持った反射光、つまりz軸に対して角度θで反射
するレーザ光B1 が発生するには極めて例外的な条件が
必要である。すなわち、x軸方向、y軸方向の波がz軸
と交わる一点で同時に最大振幅となるときに限られる。
実際の融液面では、x軸方向、y軸方向で位相の相関は
ないため、反射点から適当に離れた受光部に投射される
レーザ光の輝点は波の振幅と波長とによって決まる半径
Rの円内をランダムに移動する。実際には、融液を保持
するるつぼの振動やその回転、融液量等によって、特徴
的なパターンの内部を移動すると考えられる。
【0007】以上のような状況の中で、特徴的なパター
ンが受光部におさまるならば、融液面の位置測定値の時
間平均値は実際の融液面位置を反映したものと考えられ
るが、実際には図8に示すように、反射光の大部分が受
光部外に投射される。同図において16aは光センサ
で、ここではCCDリニアイメージセンサを想定してい
る。P1 ,P2 ,P3 は反射したレーザ光が光センサ1
6aと同じ平面上に投射されるパターンを模式的に表し
たもので、各パターン中の×印はその重心を、・印はセ
ンサが重心と判断した位置を示している。図8(a)で
は前記重心×と、重心と判断した位置・とが一致して正
しく測定されるが、図8(b)および図8(c)の場合
は測定誤差εが発生する。
【0008】融液面のゆらぎは、融液を貯留するるつぼ
の外部からの振動と、融液自体の対流とに起因するもの
である。前者は単結晶製造装置の設計およびその設置方
法等により改善することが可能であるが、後者は不可能
であり、特に近年るつぼが著しく大型化したことによっ
て融液の対流が激しくなり、融液面位置測定をますます
困難なものとしている。また、前記困難を避けるため、
レーザ光を使用せずに融液面位置を測定する方法も提案
されている(特開昭64−69591参照)が、これは
融液面における炉内の特定部材の反射像を検出すること
と、融液面位置が変動した場合、前記特定部材から発し
て融液面で反射し、光学式カメラに到達するまでの光路
長が変化することによって、光学式カメラでとらえた特
定部材の映像の大きさが変化することを利用したもので
ある。しかし、この方法にも下記のような欠点がある。
すなわち、融液が高温で、しかも真空中にある場合に
は、光学式カメラを融液面から遠く離さなければなら
ず、その距離はシリコン単結晶製造装置を例にとると、
500mm〜1000mmとなる。融液面位置の測定精
度は±0.5mm以下であることが要求されるが、0.
5mmの位置変化に対して反射角θを20°とした場
合、光路長の変化が1.06mmとなるので、特定部材
の映像の大きさの変化は、1.06/500〜1.06
/1000mmとなる。この大きさの変化を安定して検
出するためには、少なくとも光学式カメラの視野に対し
て1/500〜1/1000以上の分解能が必要であ
る。しかしながら、現状において一般的に入手できる光
学式テレビカメラでは前記分解能は限界値であり、安定
的な測定を行うためには分解能が著しく不足することに
なる。更に、絶対値の測定を行う場合、炉内特定部材の
映像の大きさは、映像を検出するための2値化レベルの
値の設定方法や、炉の覗き窓の曇り、炉内壁の反射によ
る融液面輝度の変化等によっても大きく影響を受け、前
述の測定精度を絶対値で得ようとすることは不可能に近
い。
【0009】本発明は、CZ法による半導体単結晶引き
上げの際に従来の融液面位置測定方法を用いた場合、融
液面のゆらぎにより融液面位置を高精度に測定しにくい
という問題点に着目してなされたもので、融液面位置の
測定・制御を高精度で安定して行うことができる半導体
単結晶製造装置における融液面位置測定・制御装置を提
供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る半導体単結晶製造装置の融液面位置測
定・制御装置は、CZ法による半導体単結晶製造装置に
おいて、入射角θで融液面に対して垂直な面内を走査す
る平行光線を投射する手段と、前記融液面からの反射光
のうち反射角θの反射光のみを受光する受光手段と、前
記受光手段が反射光を受光した時点に対応する投射光の
走査位置を検出する手段と、前記検出手段によって得ら
れた投射光の走査位置が、あらかじめ設定した走査位置
に一致するように、るつぼを昇降させる手段とを備える
ものとし、このような構成において、前記受光手段が、
1次元状に配列したホトダイオードまたはCCD光検出
素子であって、配列方向を水平とし、その前方に反射角
θに対して±2°以下に限定した方向からの反射光のみ
を受光するように、水平方向に長いスリットを設け、ま
たは、前記受光手段が、SiあるいはGaAsを用いた
一つの受光面を持った素子であって、前記受光面の前方
に凸レンズをその焦点距離に相当する距離を保って設置
し、前記凸レンズの前または後あるいは凸レンズの前後
に、反射角θに対して±2°以下に限定した方向からの
反射光のみを受光するように、水平方向に長いスリット
を設けた。
【0011】
【作用】上記構成によれば、CZ法による半導体単結晶
製造装置において、融液面に対して垂直な面内を走査す
る平行光線を入射角θで融液面に投射し、融液面からの
反射光のうち反射角θの反射光のみを受光することにし
たので、この受光手段から得られる走査位置信号によっ
て正しい融液面位置情報が与えられる。すなわち、従来
の融液面位置測定方法では1本の固定されたレーザ光を
融液面に投射していたが、本発明では融液面の斜め上方
から融液面位置測定範囲に比例した幅で、融液面に対し
て垂直な面内を互いに平行に走査するレーザ光を投射す
ることとした。レーザ光の入射角をθとすると、融液面
が完全に水平ならば反射角もθとなるので、反射光を検
出する際、反射角θの反射光のみについて融液面におけ
るレーザ光の投射直径に近い分解能で検出する。すなわ
ち図2に示すように、光センサ16aにスリット16b
を付設し、融液面1に入射角θでレーザ光を投射したと
き、反射角θで反射するレーザ光のみを検出できるよう
にする。このとき、角度θに対する許容幅が大きい程測
定精度は悪化するが、レーザ光を融液面1に対して垂直
な面内を走査する平行光線とし、入射角θで融液面1に
投射すると、ある融液面位置において限定されたレーザ
光のみが光センサ16aに到達し、それを信号処理回路
で検出する。図2において、レーザ光B1 は融液面1に
おいて反射し、スリット16bを通過して光センサ16
aに到達する。これ以外の走査位置のレーザ光たとえば
B2 ,B3 はスリット16bに阻止され、光センサ16
aに到達することができない。しかし、融液面位置が1
から1aに下降すると、レーザ光B2 が光センサに到達
し、融液面位置が1から1bに上昇すると、レーザ光B
3 が光センサに到達する。このように、光センサがレー
ザ光を検出した瞬間の走査位置を知ることによって、融
液面位置を直接測定することができる。このとき図2に
おいて、検出可能な融液面位置の上下変動幅すなわち融
液面位置の検出幅をWとし、この検出幅に対応するレー
ザ光の走査幅をwとすると、前記Wとwとの関係は、w
=W・ sin2θ/ cosθで与えられる。
【0012】このように融液面位置の検出精度は、受光
部の角度選択精度とレーザ光の走査位置検出精度とによ
るものであるため、スリット16bを水平方向に長くす
ることができる。これは、図7においてy軸方向の波が
必ずしも最大振幅でなくても受光可能となることであ
る。図8に示したように、CCDリニアイメージセンサ
をz軸に平行に配置した場合、受光部のy軸方向の広が
りは20μm以下であるが、本発明の方法によれば長軸
方向をy軸方向に平行に配置することができる。この種
のセンサは長軸が25mm程度のものが容易に得られる
ので、レーザ光のスポット径を0.5mmとすれば、受
光確率が50倍程度に増大し、正確でかつ安定した測定
が可能となる。また、レンズを使用したり、複数のセン
サを直列に配置することにより、更に受光範囲を拡大す
ることができる。
【0013】本発明による融液面位置測定装置を用いる
と、融液面に発生する波による反射角のゆらぎに影響さ
れることなく、レーザ光の入射角に等しい反射角のレー
ザ光だけを検出することができる。そして、そのときの
レーザ光の走査位置が正しい融液面位置情報を与える。
レーザ光の走査位置は、走査用ミラー、回転プリズム等
の角度を直接あるいは走査開始点からの経過時間として
測定することが可能である。つまりレーザ光を受光部で
検出したときに発生する信号は、走査位置信号を取り込
むためのトリガー信号として使われるため、従来のよう
に反射角度にゆらぎを持ったレーザ光から直接融液面位
置を測定する場合に比べて、高精度の測定ができる。そ
の結果、本測定装置によってるつぼ昇降機構を制御する
ことにより、融液面位置を設定した位置に高精度に制御
することが可能となる。このため、るつぼ内の融液の温
度差を精度よく再現することができるので、酸素濃度の
再現性も向上する。
【0014】
【実施例】以下に、本発明に係る半導体単結晶製造装置
の融液面位置測定・制御装置の一実施例について、図面
を参照して説明する。図1は、CZ法を用いるシリコン
単結晶製造装置に融液面位置測定・制御装置を装着した
状態を示す模式図である。同図において、1は融液面、
2は融液を貯留する石英るつぼで、石英るつぼ2の外側
には黒鉛るつぼ3が嵌着され、黒鉛るつぼ3の外周は黒
鉛ヒータ4により加熱される。5は黒鉛繊維の断熱材で
ある。前記黒鉛るつぼ3は、るつぼ駆動機構6およびモ
ータ7により回転および上下動する。8は成長中の単結
晶、9は種子結晶を保持して前記単結晶8に回転と上昇
運動とを与えるシード軸である。炉内は減圧されたアル
ゴン雰囲気であり、真空ポンプにより通常は10mba
r以下に保たれている。
【0015】10はレーザ発振器で、本実施例の場合は
5mWのHe−Neレーザを使用した。11はコリメー
タレンズで、f−θレンズ12の仮想的な焦点位置から
レーザ光が点光源で発生しているように動作する。この
ため、レーザ光は受光部に到達するまで焦点を結ばず、
平行ビームのままである。本実施例ではビーム径をほぼ
0.5mmとした。13はスキャニングミラーで、本実
施例では振幅を±7.2°とし、50Hzの三角波で駆
動した。f−θレンズ12は焦点距離120mmのもの
を用いたので、スキャニングミラー13から120mm
離して設置したf−θレンズ12上で走査幅は30mm
となり、最終的には直径0.5mmのレーザ光が50H
zで30mm幅に平行に走査された。この平行走査光
は、石英ガラス製の窓14を透過し、鉛直線に対して2
0°の角度でチャンバ内に投射され、融液面1で反射し
た後、石英ガラス製の窓15を透過して受光部16に到
達する。受光部16は、鉛直線に対して20°の角度を
持つ反射光だけが光センサ16aに到達するように、光
センサ16aの前方にスリットを備えている。光学フィ
ルタ17は、He−Neレーザ光の波長帯域を通過さ
せ、融液の輻射光をカットする。
【0016】図3は受光部16の構成例を示す斜視図で
ある。図3(a)において、スリット16bはギャップ
幅g=0.5mm、長さl=25mmであり、光センサ
16aとして用いたCCDリニアイメージセンサはその
ドライブ回路とともにプリント基板16cに取着されて
いる。前記CCDリニアイメージセンサの受光領域は1
7μm×25mmであり、スリット16bと前記センサ
16aとの距離Lを100mmとすれば、0.2°の精
度でレーザ光を検出することが可能となる。図3(b)
は受光部16の別の構成例を示したもので、16dは凸
レンズであり、光センサ16aとしてシリコンホトダイ
オードが用いられている。この場合、受光領域を限定す
るため、0.05mm×2mmのスリットを受光面直前
に設置した。ピンホールと凸レンズとの距離をその焦点
距離に等しくとれば、スリットを通過したビームで正し
い位置情報を持ったビームだけがスリットに集光され
る。この場合も、ほぼ0.2°の精度でレーザビームの
検出が可能である。
【0017】次に、制御部20内の信号処理回路すなわ
ち光信号検出回路21およびしきい値判別回路22の機
能について説明する。前記CCDリニアイメージセンサ
の出力は、図4(a)に示すようなビデオ信号波形Aと
なり、受光した場合はAp のような鋭いピークを生じ、
ビーム検出パルス波形Cが発生する。そこで図4(b)
に示すように、ピークレベルと平均レベルとの間で自動
的にスレッショルドレベルを設定する回路を用い、ビデ
オ信号がスレッショルドレベルを超えたタイミングを検
出して、制御部20内のサンプルホールド回路23に入
力する。
【0018】一方、ミラー角度設定回路24によってス
キャニングミラー駆動回路25およびサンプルホールド
回路23に出力されるミラー角度設定信号は、前述の通
り50Hzの三角波である。しきい値判別回路22から
スレッショルドレベルを超えたことを検出したパルス信
号がサンプルホールド回路23に入力されると、その時
点のミラー角度設定信号の電圧を記憶する。この電圧は
スキャニングミラー13の角度変位に対応している。す
なわち、レーザ光の位置に対応しているため、これが融
液面位置に対応した電圧となる。これについて図5で説
明すると、Mはミラー角度設定信号で、Cはビーム検出
パルスである。Dはビーム検出パルスCに同期してミラ
ー角度設定信号Mをサンプリングおよびホールドした出
力で、この電圧が融液面位置に対応する。この場合は、
中心点を0voltとして±1voltの振幅を持って
いる。これは、融液面レベル変位量に換算すると±44
mmとなる。前記サンプルホールド回路23は融液面位
置に対応する電圧と、あらかじめ設定、記憶した設定電
圧とを比較し、両者が等しくなるようにるつぼ駆動機構
6に指令信号を出力する。本実施例ではスキャニングミ
ラーを使用したが、ポリゴンミラーを回転させることに
よって同様の結果を得ることができる。また、信号処理
をデジタル信号によって行うことも可能である。
【0019】本実施例の融液面位置測定・制御装置を用
いた場合の測定精度を確認した。石英るつぼは直径16
インチのものを使用し、多結晶シリコン45kgを溶解
した。るつぼ駆動装置により融液面を上下に移動させて
確認したところ、0.2mmの分解能が得られることを
確認した。この値はるつぼ回転の影響を受けず、測定範
囲内のすべての位置において安定して得られた。また、
融液面位置測定信号に基づいてるつぼ上昇速度を制御
し、融液面位置を設定値に保持した結果、酸素濃度のバ
ッチ間ばらつきは本装置を使用しない場合のほぼ1/3
となった。更に、熱的条件の再現性が向上するため、単
結晶の直径のばらつきが低減した。これに対して、図6
に示した測定原理に基づく従来の測定方法では測定値の
変動が大きいため、本発明のように融液面位置の僅かな
上下変動を検出することは困難である。また、るつぼ回
転の影響も大きく、10rpmで光軸を合わせた場合、
±5rpm以上変化させると測定が不可能となった。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、融
液面に対して垂直な面内を走査する平行光線を入射角θ
で投射し、前記融液面からの反射光のうち反射角θの反
射光のみを受光することとし、受光手段による反射光検
出時における投射光の走査位置を検出した上、前記走査
位置があらかじめ設定した走査位置と一致するようにる
つぼを昇降させることによって、融液面位置を制御する
構成としたので、この融液面位置測定・制御装置を用い
て融液面位置の測定、制御を行った場合、るつぼ回転等
の影響を受けることなく、安定的に高精度の融液面位置
制御を行うことができる。従って、引き上げ単結晶中の
酸素濃度再現性が向上し、酸素濃度許容範囲の小さい単
結晶を製造する場合においても、歩留りを著しく向上さ
せることができる。また、派生的に、単結晶の直径のば
らつきを低減させることができる。更に、本発明による
融液面位置測定・制御装置は、市販されていて一般的に
入手しやすい部品を用いているので、従来の単結晶製造
装置に容易に組み込むことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】融液面位置測定・制御装置を組み込んだ半導体
単結晶製造装置の模式図である。
【図2】融液面位置測定原理の説明図である。
【図3】融液面位置測定・制御装置の受光部の構成例を
示す斜視図で、(a)はCCDリニアイメージセンサを
用いた場合、(b)はホトダイオードを用いた場合を示
す。
【図4】融液面位置検出時の信号処理回路の説明図で、
(a)は受光信号波形、(b)は信号処理回路の構成を
示す。
【図5】スキャニングミラー角度設定信号と出力電圧と
の関係の説明図である。
【図6】従来の融液面位置測定の一例を示す説明図であ
る。
【図7】ゆらぎのある融液面での反射光の散乱を示す説
明図である。
【図8】光センサと反射光の重心位置との関係を示す説
明図で、(a)は反射光重心が光センサ内にある場合、
(b)および(c)は反射光重心が光センサから外れた
場合を示す。
【符号の説明】
1,1a,1b 融液面 16d 凸レンズ 2 石英るつぼ 20 制御部 6 るつぼ駆動機構 21 光信号検出回
路 8 単結晶 10 レーザ発振器 12 f−θレンズ 13 スキャニングミラー 16 受光部 16a 光センサ 16b スリット

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 CZ法による半導体単結晶製造装置にお
    いて、入射角θで融液面に対して垂直な面内を走査する
    平行光線を投射する手段と、前記融液面からの反射光の
    うち反射角θの反射光のみを受光する受光手段と、前記
    受光手段が反射光を受光した時点に対応する投射光の走
    査位置を検出する手段と、前記検出手段によって得られ
    た投射光の走査位置が、あらかじめ設定した走査位置に
    一致するように、るつぼを昇降させる手段とを備えたこ
    とを特徴とする半導体単結晶製造装置の融液面位置測定
    ・制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1の受光手段が、1次元状に配列
    したホトダイオードまたはCCD光検出素子であって、
    配列方向を水平とし、その前方に反射角θに対して±2
    °以下に限定した方向からの反射光のみを受光するよう
    に、水平方向に長いスリットを設けたことを特徴とする
    半導体単結晶製造装置の融液面位置測定・制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1の受光手段が、SiあるいはG
    aAsを用いた一つの受光面を持った素子であって、前
    記受光面の前方に凸レンズをその焦点距離に相当する距
    離を保って設置し、前記凸レンズの前または後あるいは
    凸レンズの前後に、反射角θに対して±2°以下に限定
    した方向からの反射光のみを受光するように、水平方向
    に長いスリットを設けたことを特徴とする半導体単結晶
    製造装置の融液面位置測定・制御装置。
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