JP2816557B2

JP2816557B2 - 道具箱の引き出し支持構造

Info

Publication number: JP2816557B2
Application number: JP1075845A
Authority: JP
Inventors: 昌男清本
Original assignee: 明邦化学工業株式会社
Priority date: 1989-03-27
Filing date: 1989-03-27
Publication date: 1998-10-27
Anticipated expiration: 2013-10-27
Also published as: JPH02252492A

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕この発明は、工具入れ、裁縫用具入れ、釣り具入れ等
として使用される道具箱の引き出し支持構造に関するも
のである。

〔従来の技術〕

従来、この種の道具箱の引き出し支持構造は、箱体の
両側壁の内側に引き出しの厚さ分の間隔をおいて設けた
一対のレールの間に、引き出しの両側部の上下角をそれ
ぞれ挟み込んでいた。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、上記従来の道具箱の引き出し支持構造
では、引き出しの両側部の上下角を箱体の両側壁の内側
に設けた一対のレールの間にそれぞれ挟み込んでいるの
で、引き出しの両側部の上下角が、それぞれレールを摺
動することになり、摩擦抵抗が大きくなり、引き出しの
抜き差しが行い難いという課題を有していた。また、引
き出しの両側部には、箱体の両側壁との係止構造が設け
られていなかったので、引き出しを引き過ぎると何の抵
抗もなく抜け落ちてしまうという課題を有していた。

そこで、この発明は、上記従来の道具箱の支持構造が
有する課題を解決することを目的としてなされたもので
あり、引き出しとレールとの間の摩擦抵抗がそれほど大
きくならず、引き出しの抜き差しが簡単に行え、しかも
引き出しを引き過ぎても抜け落ちない便利で使いやすい
道具箱の引き出し支持構造を提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

そのため、この発明では、引き出し（５）の両側部に
水平方向に延びるフランジ（10,10）を設け、箱体
（２）の両側壁（11,11）の内側に、上下に対向する突
条を端部に形成した溝形のレール（７）を設け、前記レ
ール（７）の溝（7a）内に引き出し（５）のフランジ
（10,10）をそれぞれ差し込んだものとした。

前記フランジ（10）に、水平方向外側に張り出した係
止部（10a）を設けると共に、箱体（２）の側壁（11）
の内部に角部（11a）を設け、引き出し（５）を引き過
ぎたときに係止部（10a）と角部（11a）が当たるように
することが好ましい。

〔作用〕

この発明の道具箱の引き出し支持構造は、上記手段を
施したため、次のような作用を有する。

引き出し（５）の両側部に設けたフランジ（10,10）
が両側壁（11,11）の内側に設けたレール（７）の溝（7
a）内にそれぞれ差し込まれ、さらにフランジ（10,10）
とは端部に形成した突条のみが接触するので、両者間の
接触面積は少なく、引き出し（５）とレール（７）との
間の摩擦抵抗が小さくなる。

さらに、前記構成に加え、フランジ（10）に水平方向
外側に張り出した係止部（10a）を設けると共に、箱体
（２）の側壁（11）の内側に角部（11a）を設け、引き
出し（５）を引き過ぎたときに係止部（10a）と角部（1
1a）が当たるようにすれば、引き出し（５）を引き過ぎ
た場合に、フランジ（10）より張り出した係止部（10
a）が箱体（２）の側壁（11）の内側に設けた角部（11
a）に当たるので、引き出し（５）が抜け落ちなくな
る。

〔実施例〕

以下、この発明の道具箱の引き出し支持構造の構成を
実施例として示した図面に基づいて説明する。

図示した道具箱（１）は、箱体（２）、箱体（２）の
上部に設けられた上蓋体（３）、箱体（２）の一側部に
設けられた側蓋体（４）、及び箱体（２）の内部に設け
られた引き出し（５）より構成されている。

前記箱体（２）は、合成樹脂により作成され、縦割り
の二分割体（2a,2b）として構成されている。そして、
これら二分割体（2a,2b）は、それぞれの端縁（6,6）を
互いにビス止め等して連結されている。前記箱体（２）
の上部に設けられた上蓋体（３）は、ヒンジ等で開閉自
在に取り付けられ、さらに箱体（２）の一側部に設けれ
た側蓋体（４）も、ヒンジ等で開閉自在に取り付けられ
ている。また、箱体（２）の両側壁（11,11）の内側に
は、二分割体（2a,2b）のそれぞれに引き出し（５）の
レール（７）及び中板（８）の支持リブ（９）が、箱体
（１）と一体成型により設けられている。

尚、道具箱（１）は、上記した構成とすることによ
り、組立工程がそれほど増えることなく、箱体（２）の
内面にレール（７）及び支持リブ（９）を設けることが
でき、製品の低コスト化がはかれるが、上記した構成以
外にも、箱体（２）の全体を合成樹脂の一体成型により
作成し、箱体（２）とは別体をして作成した引き出し
（５）のレール（７）及び中板（８）の支持リブ（９）
を、ビス、ボルト等の止め具により箱体（２）に取り付
けることもできる。

前記引き出し（５）の両側部には、水平方向に延びる
フランジ（10）が設けられ、さらにこのフランジ（10）
にはフランジ（10）より水平方向外側に張り出した係止
部（10a）が設けられている。また、前記レール（７）
は、上下に対向する突条を端部に形成した溝形をしてお
り、前記溝（7a）の幅は引き出し（５）側が狭く側壁
（11）側が広くなっている。そして、前記レール（７）
に引き出し（５）を取り付けるには、箱体（２）の一側
部に設けられた側蓋体（４）を開いて、箱体（２）の一
側部から引き出し（５）のフランジ（10）をレール
（７）の溝（7a）内に差し込むことにより行われる。
尚、前記レール（７）の溝（7a）は、実施例に示したも
のでは二分割体（2a,2b）の一方だけに設けているが、
両方に設けてもよい。

また、実施例に示したものは、箱体（２）の両側壁
（11,11）に角部（11a）を設けている。この場合、前記
フランジ（10）の係止部（10a）は、角部（11a）に無理
押しされ、この角部（11a）を乗り越えて、レール
（７）の溝（7a）に差し込まれる。このようにすること
により、引き出し（５）を引き過ぎた場合でも、前記フ
ランジ（10）の係止部（10a）がこの角部（11a）に当た
るので、箱体（２）からの引き出し（５）の抜け落ちが
防止できる。

さらに、前記箱体（２）の支持リブ（９）に中板
（８）を取り付けるには、二分割体（2a,2b）のどちら
か一方の支持リブ（９）に中板（８）の周溝（8a）の片
側半分を嵌め込み、もう一方の支持リブ（９）に中板
（８）の周溝（8a）のもう片側半分を嵌め込んでから、
前記したように二分割体（2a,2b）の側周に設けたフラ
ンジ（６）を互いにビス止め等して連結することにより
行われる。

〔発明の効果〕

この発明では、引き出し（５）の両側部に設けたフラ
ンジ（10）が、上下に対向する突条を端部に形成した溝
形のレール（７）の溝（7a）内に差し込まれたものであ
り、両者間の接触面積が少なく、引き出し（５）とレー
ル（７）との間の摩擦抵抗が小さいので、引き出し
（５）の抜き差しが簡単に行える。

さらに、前記フランジ（10）に、水平方向外側に張り
出した係止部（10a）を設けると共に、箱体（２）の側
壁（11）の内側に角部（11a）を設け、引き出し（５）
を引き過ぎたときに係止部（10a）と角部（11a）が当た
るようにすれば、前記の効果に加え、引き出し（５）を
引き過ぎた場合に、フランジ（10）に設けた係止部（10
a）が箱体（２）の側壁（11）の内側に設けた角部（11
a）に当たり、引き出し（５）が抜け落ちないので、便
利で使いやすいものになる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この発明の道具箱の開蓋状態を示す斜視図。
第２図は、同道具箱の箱体の分解斜視図。第３図は、第
１図中のＡ−Ａ線による拡大断面図。第４図は、中板の
斜視図。第５図は、引き出しの斜視図。（２）……箱体（５）……引き出し（７）……レール（7b）……溝（10）……フランジ（10a）……係止部（11）……側壁（11a）……角部

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】引き出し（５）の両側部に水平方向に延び
るフランジ（10,10）を設け、箱体（２）の両側壁（11,
11）の内側に、上下に対向する突条を端部に形成した溝
形のレール（７）を設け、前記レール（７）の溝（7a）
内に引き出し（５）のフランジ（10,10）をそれぞれ差
し込んだことを特徴とする道具箱の引き出し支持構造。
【請求項２】前記フランジ（10）に、水平方向外側に張
り出した係止部（10a）を設けると共に、箱体（２）の
側壁（11）の内側に角部（11a）を設け、引き出し
（５）を引き過ぎたときに係止部（10a）と角部（11a）
が当たるようにしたことを特徴とする請求項１記載の道
具箱の引き出し支持構造。