JP2815416B2 - ブレンド重合体成型物の製造方法および反応性溶液の組合せ - Google Patents
ブレンド重合体成型物の製造方法および反応性溶液の組合せInfo
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Description
【発明の詳細な説明】 a.産業上の利用分野 本発明は、ジシクロペンタジエンを主としたメタセシ
ス重合性モノマーをメタセシス重合触媒の存在下で、重
合と同時に成型を行って得る架橋重合体成型物の改良さ
れた製造方法に関するものである。さらに詳しくは、上
記の重合の際にモノマー中に低分子量のポリスチレンを
溶解しておき、メタセシス重合体とのブレンド重合体成
型物を得る製造方法に関するものである。
ス重合性モノマーをメタセシス重合触媒の存在下で、重
合と同時に成型を行って得る架橋重合体成型物の改良さ
れた製造方法に関するものである。さらに詳しくは、上
記の重合の際にモノマー中に低分子量のポリスチレンを
溶解しておき、メタセシス重合体とのブレンド重合体成
型物を得る製造方法に関するものである。
b.従来技術 有歪環状オレフィンが、メタセシス重合触媒系によっ
て開環重合することは公知である。それを利用してジシ
クロペンタジエンの如く安価に得られ、かつ、メタセシ
ス重合性の環状オレフィン基を二つ有するモノマーを液
状の状態で鋳型に流し込み、その中でバルク重合を行
い、重合と成型を一段で行う方法が提案された(例え
ば、特開昭58−129013号公報参照)。
て開環重合することは公知である。それを利用してジシ
クロペンタジエンの如く安価に得られ、かつ、メタセシ
ス重合性の環状オレフィン基を二つ有するモノマーを液
状の状態で鋳型に流し込み、その中でバルク重合を行
い、重合と成型を一段で行う方法が提案された(例え
ば、特開昭58−129013号公報参照)。
かかる方法によると、安価な鋳型を用いて、大型の成
型物が得られるため広範な用途に使用できる可能性を有
する。
型物が得られるため広範な用途に使用できる可能性を有
する。
ただ、かかる成型品は用途によって要求が異なり各種
の特性が必要に応じて要求される事になる。
の特性が必要に応じて要求される事になる。
かかる特性の改質方法としてはポリマーブレンドによ
る方法が一般によくとられる。しかしながら、前記ポリ
(ジシクロペンタジエン)の如く架橋重合体の場合は、
重合体形成後にブレンドする事が不可能であり、前もっ
てモノマー中に溶解しておく事が必要であり、かつ、か
かるモノマーが重合していった場合、生成する重合体と
一定以上の相溶性、或は親和性を有していないと、重合
途上に二つの重合体の相分離が起ってしまい、不均一な
欠陥のないブレンドしか得られない事になる。
る方法が一般によくとられる。しかしながら、前記ポリ
(ジシクロペンタジエン)の如く架橋重合体の場合は、
重合体形成後にブレンドする事が不可能であり、前もっ
てモノマー中に溶解しておく事が必要であり、かつ、か
かるモノマーが重合していった場合、生成する重合体と
一定以上の相溶性、或は親和性を有していないと、重合
途上に二つの重合体の相分離が起ってしまい、不均一な
欠陥のないブレンドしか得られない事になる。
即ち上記目的のためブレンドとして用いるためには、
ジシクロペンタジエンを主とするモノマーに可溶であ
り、かつそのメタセシス重合体と、重合途上に相分離を
大きく起してしまわないだけの親和性を有しているもの
でなくてはならない事になる。
ジシクロペンタジエンを主とするモノマーに可溶であ
り、かつそのメタセシス重合体と、重合途上に相分離を
大きく起してしまわないだけの親和性を有しているもの
でなくてはならない事になる。
ところが、かかる反応性溶液は、急速混合して、型内
に流し込む方式、例えば反応射出成型方式をとって成型
する事が好ましいが、かかる場合、反応性溶液の粘度が
一定以下、一般には、射出時の液温で1000cps以下のも
のが好ましい事になる。この事は、高分子量の重合体を
溶解するとほんの数%の溶解だけで、溶液粘度がこの粘
度に到達してしまう事を意味しておりブレンドして溶解
した側のポリマーの特性を反映しうるには一般に量が不
足する事になる。そのためかかるブレンドに用いるもの
は、比較的低分子量のものが容易に得られ、かつ、それ
でもそのポリマーの特性が発揮出来るものでなくてはな
らない事になる。
に流し込む方式、例えば反応射出成型方式をとって成型
する事が好ましいが、かかる場合、反応性溶液の粘度が
一定以下、一般には、射出時の液温で1000cps以下のも
のが好ましい事になる。この事は、高分子量の重合体を
溶解するとほんの数%の溶解だけで、溶液粘度がこの粘
度に到達してしまう事を意味しておりブレンドして溶解
した側のポリマーの特性を反映しうるには一般に量が不
足する事になる。そのためかかるブレンドに用いるもの
は、比較的低分子量のものが容易に得られ、かつ、それ
でもそのポリマーの特性が発揮出来るものでなくてはな
らない事になる。
さらに、かかる重合体は低分子量のものを得てもメタ
セシス重合触媒系に対して溶液中に共存しても、その活
性を阻害しないで用い得るものでなくてはならない。
セシス重合触媒系に対して溶液中に共存しても、その活
性を阻害しないで用い得るものでなくてはならない。
本発明者は、かかる要件を満たし、高い実用性を発揮
しうるブレンド樹脂の得られるポリマーを見出すべく鋭
意検討の結果、特定の分子量を持つ中〜低分子量のポリ
スチレン系の樹脂がかかる特性を満足しうる事を見出し
得て、本発明に到達したものである。
しうるブレンド樹脂の得られるポリマーを見出すべく鋭
意検討の結果、特定の分子量を持つ中〜低分子量のポリ
スチレン系の樹脂がかかる特性を満足しうる事を見出し
得て、本発明に到達したものである。
c.発明の構成 本発明は、 (1) モノマー中少なくとも50重量%がジシクロペン
タジエンであるメタセシス重合性モノマーを、メタセシ
ス重合触媒の共存下に重合と成型を同時におこなって重
合体成型物を得る製造方法において、数平均分子量400
〜80,000の低分子量ポリスチレン系樹脂を成型物に対し
3〜50重量%の割合でモノマーに溶解添加する事を特徴
とするブレンド重合体成型物の製造方法。
タジエンであるメタセシス重合性モノマーを、メタセシ
ス重合触媒の共存下に重合と成型を同時におこなって重
合体成型物を得る製造方法において、数平均分子量400
〜80,000の低分子量ポリスチレン系樹脂を成型物に対し
3〜50重量%の割合でモノマーに溶解添加する事を特徴
とするブレンド重合体成型物の製造方法。
(2) メタセシス重合触媒系の触媒成分を含むメタセ
シス重合体モノマーの反応性溶液(溶液A)、およびメ
タセシス重合触媒系の活性化剤成分を含むメタセシス重
合性モノマーの反応性溶液(溶液B)より少なくともな
り、該メタセシス重合性モノマーの総量の少なくとも50
重量%がジシクロペンタジエンであり、かつ数平均分子
量400〜80,000の低分子量ポリスチレン系樹脂を溶液全
体に対し3〜50重量%の割合で、少なくとも溶液の一方
に溶解添加する事を特徴とする反応性溶液の組合せ である。
シス重合体モノマーの反応性溶液(溶液A)、およびメ
タセシス重合触媒系の活性化剤成分を含むメタセシス重
合性モノマーの反応性溶液(溶液B)より少なくともな
り、該メタセシス重合性モノマーの総量の少なくとも50
重量%がジシクロペンタジエンであり、かつ数平均分子
量400〜80,000の低分子量ポリスチレン系樹脂を溶液全
体に対し3〜50重量%の割合で、少なくとも溶液の一方
に溶解添加する事を特徴とする反応性溶液の組合せ である。
即ち、ポリスチレン系樹脂は、ジシクロペンタジエン
を主とする環状オレフィンモノマーによく溶解する事、 さらに、モノマーばかりでなく、ジシクロペンタジエ
ンを主とするモノマーがメタセシス重合した架橋重合体
と良好な相溶性を有する事、 さらにポリスチレン系樹脂はその重合特性の故にラジ
カル重合,アニオン重合,カチオン重合,いずれの重合
も容易におこり、それぞれを使いわける事によって数平
均分子量数百の低分式量のものから数千〜数万の中分子
量のもの10万以上の高分子量のものまで商業的に入手が
可能である事、 さらに、単なるポリスチレンのホモポリマー以外にも
ポリスチレンにわずかに他のビニルモノマーを共重合し
たもの、スチレンの誘導体ともいうべきポリ−ビニルト
ルエン,ポリ−α−メチルスチレンさらにハロゲン化ポ
リスチレン、例えば、ブロム化ポリスチレン,クロル化
ポリスチレン等の低〜中分子量のものが入手可能である
事等、 前述の如き、ポリ(ジシクロペンタジエン)架橋重合
体のブレンド用樹脂として要求されるすべての要件に合
致しうる事が検討の結果、判明したものである。
を主とする環状オレフィンモノマーによく溶解する事、 さらに、モノマーばかりでなく、ジシクロペンタジエ
ンを主とするモノマーがメタセシス重合した架橋重合体
と良好な相溶性を有する事、 さらにポリスチレン系樹脂はその重合特性の故にラジ
カル重合,アニオン重合,カチオン重合,いずれの重合
も容易におこり、それぞれを使いわける事によって数平
均分子量数百の低分式量のものから数千〜数万の中分子
量のもの10万以上の高分子量のものまで商業的に入手が
可能である事、 さらに、単なるポリスチレンのホモポリマー以外にも
ポリスチレンにわずかに他のビニルモノマーを共重合し
たもの、スチレンの誘導体ともいうべきポリ−ビニルト
ルエン,ポリ−α−メチルスチレンさらにハロゲン化ポ
リスチレン、例えば、ブロム化ポリスチレン,クロル化
ポリスチレン等の低〜中分子量のものが入手可能である
事等、 前述の如き、ポリ(ジシクロペンタジエン)架橋重合
体のブレンド用樹脂として要求されるすべての要件に合
致しうる事が検討の結果、判明したものである。
かかるポリスチレン系樹脂は、主鎖が飽和炭化水素よ
りなり側鎖に安定なフェニル基を有しており、主鎖が不
飽和炭化水素と環状オレフィンよりなるポリ(ジシクロ
ペンタジエン)架橋重合体と極めて対照的な構造を有し
ており、そのため、後者の特性を損う事なく、その欠点
を除く事が可能となる事を見出し得たものである。
りなり側鎖に安定なフェニル基を有しており、主鎖が不
飽和炭化水素と環状オレフィンよりなるポリ(ジシクロ
ペンタジエン)架橋重合体と極めて対照的な構造を有し
ており、そのため、後者の特性を損う事なく、その欠点
を除く事が可能となる事を見出し得たものである。
例えば、タフではあるが不飽和炭化水素を多く含むた
め耐光性やかたさにかける表面を改良する事が可能とな
り、また、さらにブロム化ポリスチレンを用いれば難燃
性を向上せしめる事が可能であり、また低分子量のポリ
スチレンを大量にブレンドすると架橋重合体であり、融
着性を有していなかった樹脂に、融着性をもたせる事が
可能になる等々である。
め耐光性やかたさにかける表面を改良する事が可能とな
り、また、さらにブロム化ポリスチレンを用いれば難燃
性を向上せしめる事が可能であり、また低分子量のポリ
スチレンを大量にブレンドすると架橋重合体であり、融
着性を有していなかった樹脂に、融着性をもたせる事が
可能になる等々である。
本発明で用いる、ポリスチレン系樹脂としてはスチレ
ンの他、スチレンの低級アルキル置換体、及び/又はハ
ロゲン置換体で、類似の重合性を有するスチレン系モノ
マーの重合体は包含する。
ンの他、スチレンの低級アルキル置換体、及び/又はハ
ロゲン置換体で、類似の重合性を有するスチレン系モノ
マーの重合体は包含する。
かかるポリスチレン類としては、ポリスチレン,ポリ
−p−,−m−又は−o−ビニルトルエン,ポリビニル
キシレン,ポリ−α−メチルスチレン,ブロム化ポリス
チレン,クロル化ポリスチレン類をあげる事が出来る。
−p−,−m−又は−o−ビニルトルエン,ポリビニル
キシレン,ポリ−α−メチルスチレン,ブロム化ポリス
チレン,クロル化ポリスチレン類をあげる事が出来る。
さらに、上記スチレン系モノマーに一般に30モル%を
超えない範囲でより好ましくは10モル%以内に他のモノ
マーを共重合したものも、本発明におけるポリスチレン
系樹脂に包含される、但しかかる共重合モノマーは、メ
タセシス重合触媒を阻止する如き官能基を有さないもの
である事が要求される。かかる共重合モノマーの例とし
てはメタクリル酸メチル,アクリル酸メチル,ブタジエ
ン,イソプレン等をあげる事が出来る。
超えない範囲でより好ましくは10モル%以内に他のモノ
マーを共重合したものも、本発明におけるポリスチレン
系樹脂に包含される、但しかかる共重合モノマーは、メ
タセシス重合触媒を阻止する如き官能基を有さないもの
である事が要求される。かかる共重合モノマーの例とし
てはメタクリル酸メチル,アクリル酸メチル,ブタジエ
ン,イソプレン等をあげる事が出来る。
本発明で用いるポリスチレン系樹脂は、数平均分子量
が400〜80,000のものが用いられる。
が400〜80,000のものが用いられる。
数平均分子量400以下の場合は、常温で液状となりや
すく、また80,000以上では前述の如く、モノマー溶液と
した場合の粘度がわずかの溶解量でたかくなり過ぎるた
め好ましくない。さらに好ましくは900〜60,000のもの
が好ましい。
すく、また80,000以上では前述の如く、モノマー溶液と
した場合の粘度がわずかの溶解量でたかくなり過ぎるた
め好ましくない。さらに好ましくは900〜60,000のもの
が好ましい。
一般に、900〜5,000の数平均分子量のものは、融着性
や難燃剤等の機能を発揮させるのに、充分な量を添加さ
せうるため、そういった事を目的として用いられる。一
方、5,000〜80,000特に2万〜6万の数平均分子量のポ
リスチレン系樹脂は、上記メタセシス重合体に対し、ポ
リスチレン本来の特性、即ち、平面的なかたさや耐光性
等の特性を付与するために用いられる。
や難燃剤等の機能を発揮させるのに、充分な量を添加さ
せうるため、そういった事を目的として用いられる。一
方、5,000〜80,000特に2万〜6万の数平均分子量のポ
リスチレン系樹脂は、上記メタセシス重合体に対し、ポ
リスチレン本来の特性、即ち、平面的なかたさや耐光性
等の特性を付与するために用いられる。
添加量としては3〜50重量%の範囲が用いられるが特
に10〜35重量%の範囲が好適に用いられる。
に10〜35重量%の範囲が好適に用いられる。
本発明はジシクロペンタジエンを主モノマーとして用
いる。主モノマーとして用いるときは、少なくとも全モ
ノマー中50重量%以上、より好ましくは75重量%以上、
さらに好ましくは90重量%以上用いることをいう。
いる。主モノマーとして用いるときは、少なくとも全モ
ノマー中50重量%以上、より好ましくは75重量%以上、
さらに好ましくは90重量%以上用いることをいう。
反応性溶液の組合せにおいて、溶液A及び溶液B中の
メタセシス重合性モノマーの総量の少なくとも50重量%
がジシクロペンタジエンであることが好ましい。
メタセシス重合性モノマーの総量の少なくとも50重量%
がジシクロペンタジエンであることが好ましい。
ジシクロペンタジエンとともに用いられるメタセシス
重合性モノマーとしては、ノルボルネン構造或いはそれ
と同等のメタセシス重合性を有する他の環状オレフィン
1〜3個有するモノマーをあげることができる。
重合性モノマーとしては、ノルボルネン構造或いはそれ
と同等のメタセシス重合性を有する他の環状オレフィン
1〜3個有するモノマーをあげることができる。
好適な具体例としては、トリシクロペンタジエン等の
オリゴシクロペンタジエン、エチリデンノルボルネン、
ノルボルネン、5−メチルノルボルネン,ノルボルナジ
エン、6−エチリデン−1,4,5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,
6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、1,4,5,8−ジメタ
ノ−1,4,4a,5,8,8a−ヘキサヒドロナフタレン、1,4,5,8
−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタ
レン、6−メチル−1,4,5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,
8,8a−オクタヒドロナフタレン等をあげることができ
る。
オリゴシクロペンタジエン、エチリデンノルボルネン、
ノルボルネン、5−メチルノルボルネン,ノルボルナジ
エン、6−エチリデン−1,4,5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,
6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、1,4,5,8−ジメタ
ノ−1,4,4a,5,8,8a−ヘキサヒドロナフタレン、1,4,5,8
−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタ
レン、6−メチル−1,4,5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,
8,8a−オクタヒドロナフタレン等をあげることができ
る。
また、必要に応じて、酸素,窒素等の異種元素を有す
るメタセシス重合性シクロオレフィンモノマー類も用い
ることもできる。かかる極性モノマー類は、ジシクロペ
ンタジエン等との共重合で、例えば1〜20重量%程度加
えて用いられることが多い。
るメタセシス重合性シクロオレフィンモノマー類も用い
ることもできる。かかる極性モノマー類は、ジシクロペ
ンタジエン等との共重合で、例えば1〜20重量%程度加
えて用いられることが多い。
かかる極性モノマーも、ノルボルネン構造単位を有す
るものが好ましく、かつ、極性基としてはエステル基,
エーテル基,シアノ基,N−置換イミド等が好ましい。
るものが好ましく、かつ、極性基としてはエステル基,
エーテル基,シアノ基,N−置換イミド等が好ましい。
かかる共重合モノマーの具体例としては、5−メトキ
シカルボニルノルボルネン、5−(2−エチルヘキシロ
キシ)カルボニル−5−メチルノルボルネン、5−フェ
ニロキシメチルノルボルネン、5−シアノノルボルネ
ン、6−シアノ−1,4,5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,
8a−オクタヒドロナフタレン、N−ブチルナディック酸
イミド等をあげることができる。
シカルボニルノルボルネン、5−(2−エチルヘキシロ
キシ)カルボニル−5−メチルノルボルネン、5−フェ
ニロキシメチルノルボルネン、5−シアノノルボルネ
ン、6−シアノ−1,4,5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,
8a−オクタヒドロナフタレン、N−ブチルナディック酸
イミド等をあげることができる。
上述した如き、メタセシス重合性モノマーは、メタセ
シス重合触媒を不活性化する如き不純物が極力少ないも
のであることが要求される。
シス重合触媒を不活性化する如き不純物が極力少ないも
のであることが要求される。
本発明で用いるメタセシス重合触媒系における主触媒
成分としてはタングステン,レニウム,タンタル,モリ
ブデン等のハライドなどの塩類が用いられるが、タング
ステン及びモリブデンの化合物が好ましく特にタングス
テン化合物が好ましい。かかるタングステン化合物とし
ては、タングステンハライド,タングステンオキシハラ
イド,タングステン酸塩などが好ましく、より具体的に
は、タングステンヘキサクロライド,タングステンオキ
シクロライドなどが好ましい。かかるタングステン塩化
合物は、直接モノマーに添加すると、ただちにカチオン
重合を開始することが判っており好ましくない。従って
タングステン塩化合物は不活性溶媒例えばベンゼン,ト
ルエン,クロロベンゼンなどに予め懸濁し、少量のアル
コール系化合物またはフェノール系化合物を添加するこ
とによって可溶化させて使用するのが好ましい。
成分としてはタングステン,レニウム,タンタル,モリ
ブデン等のハライドなどの塩類が用いられるが、タング
ステン及びモリブデンの化合物が好ましく特にタングス
テン化合物が好ましい。かかるタングステン化合物とし
ては、タングステンハライド,タングステンオキシハラ
イド,タングステン酸塩などが好ましく、より具体的に
は、タングステンヘキサクロライド,タングステンオキ
シクロライドなどが好ましい。かかるタングステン塩化
合物は、直接モノマーに添加すると、ただちにカチオン
重合を開始することが判っており好ましくない。従って
タングステン塩化合物は不活性溶媒例えばベンゼン,ト
ルエン,クロロベンゼンなどに予め懸濁し、少量のアル
コール系化合物またはフェノール系化合物を添加するこ
とによって可溶化させて使用するのが好ましい。
さらに、上述した如き、好ましくない重合を予防する
ためにタングステン化合物1モルに対し、約1〜5モル
のルイス塩基又はキレート化剤を添加することが好まし
い。かかる添加剤としてはアセチルアセトン,アセト酢
酸アルキルエステル類,テトラヒドロフラン,ベンゾニ
トリルなどをあげることができる。また、タングステン
酸アンモニウム塩等の可溶性触媒も用いる事が出来る。
ためにタングステン化合物1モルに対し、約1〜5モル
のルイス塩基又はキレート化剤を添加することが好まし
い。かかる添加剤としてはアセチルアセトン,アセト酢
酸アルキルエステル類,テトラヒドロフラン,ベンゾニ
トリルなどをあげることができる。また、タングステン
酸アンモニウム塩等の可溶性触媒も用いる事が出来る。
かくして、触媒成分を含むモノマー溶液(溶液A)
は、実用上充分な安定性を有することになる。
は、実用上充分な安定性を有することになる。
一方メタセシス重合触媒系における活性化剤成分は、
周期律表第I〜第III族の金属のアルキル化物を中心と
する有機金属化合物、特にテトラアルキルスズ,アルキ
ルアルミニウム化合物,アルキルアルミニウムハライド
化合物が好ましく、具体的には、塩化ジエチルアルミニ
ウム,ジ塩化エチルアルミニウム,トリオクチルアルミ
ニウム,ジオクチルアルミニウムアイオダイド,テトラ
ブチル錫,トリブチル錫ハイドライドなどをあげること
ができる。これら活性化剤成分としての有機金属化合物
を、原料単量体に溶解することにより、もう一方の溶液
(溶液Bに相当)が形成される。
周期律表第I〜第III族の金属のアルキル化物を中心と
する有機金属化合物、特にテトラアルキルスズ,アルキ
ルアルミニウム化合物,アルキルアルミニウムハライド
化合物が好ましく、具体的には、塩化ジエチルアルミニ
ウム,ジ塩化エチルアルミニウム,トリオクチルアルミ
ニウム,ジオクチルアルミニウムアイオダイド,テトラ
ブチル錫,トリブチル錫ハイドライドなどをあげること
ができる。これら活性化剤成分としての有機金属化合物
を、原料単量体に溶解することにより、もう一方の溶液
(溶液Bに相当)が形成される。
本発明で用いられるポリスチレン系樹脂は一般に上記
反応性溶液A,Bのいずれか、又は、両方に添加溶解して
用いられる。
反応性溶液A,Bのいずれか、又は、両方に添加溶解して
用いられる。
上記A,B両液を反応射出成型法に用いる場合には両液
の粘度が等しいものの方が混合効率がよいのでポリスチ
レン系樹脂も、A,B両液に同じ程度溶解して用いるのが
好ましい。ただし、低重合度のポリスチレン系樹脂の種
類によってはメタセシス重合触媒の主触媒成分或は、活
性化剤成分のいずれかと相互作用を有し、徐々にその活
性を落とすものがありうるが、その場合には、その相互
作用の小さい側の触媒系成分を含有する側の液にのみ溶
解して用いるのが好ましい。かかる相互作用について
は、各々一方の触媒系成分を含有する液に該樹脂を溶解
しそれを添加しない標準溶液と長期間、保存中の適当時
期にクロスチェックしていく事により容易に判断出来
る。
の粘度が等しいものの方が混合効率がよいのでポリスチ
レン系樹脂も、A,B両液に同じ程度溶解して用いるのが
好ましい。ただし、低重合度のポリスチレン系樹脂の種
類によってはメタセシス重合触媒の主触媒成分或は、活
性化剤成分のいずれかと相互作用を有し、徐々にその活
性を落とすものがありうるが、その場合には、その相互
作用の小さい側の触媒系成分を含有する側の液にのみ溶
解して用いるのが好ましい。かかる相互作用について
は、各々一方の触媒系成分を含有する液に該樹脂を溶解
しそれを添加しない標準溶液と長期間、保存中の適当時
期にクロスチェックしていく事により容易に判断出来
る。
本発明においては、基本的に前記溶液A及び溶液Bを
混合することによって、架橋重合体成型物を得ることが
できるが、上記組成のままでは、重合反応が非常に速く
開始されるので、成型用鋳型に充分流れ込まない間に硬
化が起こることがあり、度々問題となる場合が多く、前
述の如くそのために活性調節剤を用いることが好まし
い。
混合することによって、架橋重合体成型物を得ることが
できるが、上記組成のままでは、重合反応が非常に速く
開始されるので、成型用鋳型に充分流れ込まない間に硬
化が起こることがあり、度々問題となる場合が多く、前
述の如くそのために活性調節剤を用いることが好まし
い。
かかる調節剤としては、ルイス塩基類が一般に用いら
れ、就中エーテル類,エステル類,ニトリル類などが用
いられる。具体例としては安息香酸エチル,ブチルエー
テル,ジグライムなどをあげることができる。かかる調
節剤は両液に加えることができるが一般的に、有機金属
化合物の活性化剤の成分の溶液の側に添加した方が効果
が大きい場合がある。前述と同様にルイスベース基を有
するモノマーを使用する場合には、それに調節剤の役目
をかねさせることができる。
れ、就中エーテル類,エステル類,ニトリル類などが用
いられる。具体例としては安息香酸エチル,ブチルエー
テル,ジグライムなどをあげることができる。かかる調
節剤は両液に加えることができるが一般的に、有機金属
化合物の活性化剤の成分の溶液の側に添加した方が効果
が大きい場合がある。前述と同様にルイスベース基を有
するモノマーを使用する場合には、それに調節剤の役目
をかねさせることができる。
メタセシス重合触媒系の使用量は例えば触媒成分とし
てタングステン化合物を用いる場合は、上記原料単量体
に対するタングステン化合物の比率は、モル基準で、約
1000対1〜15000対1、好ましくは2000対1の付近であ
りまた、活性化剤成分はアルキルアルミニウム類を用い
る場合には、モル基準で約100対1〜約2000対1、好ま
しくは約200対1〜約500対1の付近が用いられる。更に
上述した如き、マスク剤や調節剤については、実験によ
って上記触媒系の使用量に応じて、適宜、調節して用い
ることができる。
てタングステン化合物を用いる場合は、上記原料単量体
に対するタングステン化合物の比率は、モル基準で、約
1000対1〜15000対1、好ましくは2000対1の付近であ
りまた、活性化剤成分はアルキルアルミニウム類を用い
る場合には、モル基準で約100対1〜約2000対1、好ま
しくは約200対1〜約500対1の付近が用いられる。更に
上述した如き、マスク剤や調節剤については、実験によ
って上記触媒系の使用量に応じて、適宜、調節して用い
ることができる。
本発明の製造方法によるブレンド架橋重合体成型物
は、実用に当って、その特性を改良または維持するため
に、上記ポリスチレン系樹脂に加えてさらに各種添加剤
を配合することができる。かかる添加剤としては、充填
剤,顔料,酸化防止剤,光安定剤,難燃化剤,上記ポリ
スチレン系樹脂以外の高分子改良剤,可塑剤などがあ
る。このような添加剤においても本発明における上記ポ
リスチレン系樹脂と同じ架橋重合体が成形されて後は添
加することが不可能であるから、添加する場合には予め
前記した原料溶液に添加しておく必要がある。
は、実用に当って、その特性を改良または維持するため
に、上記ポリスチレン系樹脂に加えてさらに各種添加剤
を配合することができる。かかる添加剤としては、充填
剤,顔料,酸化防止剤,光安定剤,難燃化剤,上記ポリ
スチレン系樹脂以外の高分子改良剤,可塑剤などがあ
る。このような添加剤においても本発明における上記ポ
リスチレン系樹脂と同じ架橋重合体が成形されて後は添
加することが不可能であるから、添加する場合には予め
前記した原料溶液に添加しておく必要がある。
その最も容易な方法としては、前記溶液Aおよび溶液
Bのいずれか又は両方に前もって添加しておく方法をあ
げることができるが、その場合、その液中の反応性の強
い触媒成分や、活性化剤成分と実用上さしつかえある程
度には反応せず、かつ重合を阻害しないものでなくては
ならない。どうしても、その反応がさけえないが共存し
ても、重合は実質的に阻害しないものの場合は、単量体
と混合して、第三液を調整し、集合直前に、混合使用す
ることもできる。また、固体の充填剤の場合であって、
量成分が混合されて、重合反応を開始する直前あるいは
重合をしながら、その空隙を充分にうずめ得る形状のも
のについては、成型用鋳型内中に、前もって充填してお
くことも、可能である。
Bのいずれか又は両方に前もって添加しておく方法をあ
げることができるが、その場合、その液中の反応性の強
い触媒成分や、活性化剤成分と実用上さしつかえある程
度には反応せず、かつ重合を阻害しないものでなくては
ならない。どうしても、その反応がさけえないが共存し
ても、重合は実質的に阻害しないものの場合は、単量体
と混合して、第三液を調整し、集合直前に、混合使用す
ることもできる。また、固体の充填剤の場合であって、
量成分が混合されて、重合反応を開始する直前あるいは
重合をしながら、その空隙を充分にうずめ得る形状のも
のについては、成型用鋳型内中に、前もって充填してお
くことも、可能である。
添加剤としての補強材又は充填剤は、曲げモジュラス
を向上するのに効果がある。かかるものとしてはガラス
繊維,雲母,ウオラストナイトなどをあげることができ
る。これらを、いわゆるシランカプラーなどによって表
面処理したものも好適に使用できる。
を向上するのに効果がある。かかるものとしてはガラス
繊維,雲母,ウオラストナイトなどをあげることができ
る。これらを、いわゆるシランカプラーなどによって表
面処理したものも好適に使用できる。
また、本発明の製造方法によるブレンド架橋重合体成
型物は、酸化防止剤を添加しておくことが好ましく、そ
のためフェノール系又はアミン系の酸化防止剤を予め溶
液中に加えておくが望ましい。これら酸化防止剤の具体
例としては、2,6−t−ブチル−P−クレゾール、N,N′
−ジフェニル−P−フェニレンジアミン、テトラキス
[メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシシ
ンナメート)]メタンなどがあげられる。
型物は、酸化防止剤を添加しておくことが好ましく、そ
のためフェノール系又はアミン系の酸化防止剤を予め溶
液中に加えておくが望ましい。これら酸化防止剤の具体
例としては、2,6−t−ブチル−P−クレゾール、N,N′
−ジフェニル−P−フェニレンジアミン、テトラキス
[メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシシ
ンナメート)]メタンなどがあげられる。
また、本発明の製造方法による重合体成型物は、ポリ
スチレン系樹脂以外に他の重合体を反応性溶液状態の特
に添加しておくことができる。
スチレン系樹脂以外に他の重合体を反応性溶液状態の特
に添加しておくことができる。
かかる重合体改質剤は、その性格上数%の添加で効果
のあるものが好ましく、本発明のブレンド重合体の問題
点の大なるものである耐衝撃性を向上したり、ポリスチ
レン系樹脂をA,Bいずれかのみの溶液に溶解した場合の
反対側の粘度調節等の目的に用いられる。かかる見地か
ら、可溶性エラストマーの添加が好ましい。
のあるものが好ましく、本発明のブレンド重合体の問題
点の大なるものである耐衝撃性を向上したり、ポリスチ
レン系樹脂をA,Bいずれかのみの溶液に溶解した場合の
反対側の粘度調節等の目的に用いられる。かかる見地か
ら、可溶性エラストマーの添加が好ましい。
かかる可溶性エラストマーは、ポリ(ジシクロペタン
ジエン)類とポリスチレン系樹脂の両方にある程度の親
和性を有するものが好ましく、スチレン−ブタジエン−
スチレントリブロックゴム,スチレン−イソプレン−ス
チレントリブロックゴム,それらのオレフィン部水添ゴ
ム,スチレン−ブタジエンゴム,エチレンプロピレンゴ
ム,エチレンプロピレンジエタンポリマー等が好まし
い。特に、ポリスチレン系樹脂を溶解したのと同じ溶液
側に溶解して用いる場合は相分離を起しやすいので、ス
チレン含量の大きいものが好適に用いられる。
ジエン)類とポリスチレン系樹脂の両方にある程度の親
和性を有するものが好ましく、スチレン−ブタジエン−
スチレントリブロックゴム,スチレン−イソプレン−ス
チレントリブロックゴム,それらのオレフィン部水添ゴ
ム,スチレン−ブタジエンゴム,エチレンプロピレンゴ
ム,エチレンプロピレンジエタンポリマー等が好まし
い。特に、ポリスチレン系樹脂を溶解したのと同じ溶液
側に溶解して用いる場合は相分離を起しやすいので、ス
チレン含量の大きいものが好適に用いられる。
本発明ブレンド成型物には、可塑剤を添加使用する事
も出来る。かか可塑剤としては、樹脂との相溶性の見地
から、アルキル置換芳香族化合物、例えば、ドデシルベ
ンゼン,トリエチルビフェニル或はハロゲン化炭化水素
類、例えば塩素化パラフィン,臭素化ドデシルベンゼン
等を用いる事が出来る。
も出来る。かか可塑剤としては、樹脂との相溶性の見地
から、アルキル置換芳香族化合物、例えば、ドデシルベ
ンゼン,トリエチルビフェニル或はハロゲン化炭化水素
類、例えば塩素化パラフィン,臭素化ドデシルベンゼン
等を用いる事が出来る。
また本発明の成型物において残留モノマーが多く残る
と特有の臭が発せられることがある。かかる残留モノマ
ー減少剤としてα,α,α−トリクロルトルエン、ジク
ロルジフェニルメタン、トリクロル酢酸エステル、フタ
ル酸クロライド、安息香酸無水物、オキシ塩化リン、ベ
ンゼンスルホン酸クロライド等を挙げることができる。
さらに、着色顔料、光安定剤、さらに必要に応じて、ハ
ロゲン化ポリスチレン以外の難燃剤,発胞剤等も添加し
て用いる事が出来る。
と特有の臭が発せられることがある。かかる残留モノマ
ー減少剤としてα,α,α−トリクロルトルエン、ジク
ロルジフェニルメタン、トリクロル酢酸エステル、フタ
ル酸クロライド、安息香酸無水物、オキシ塩化リン、ベ
ンゼンスルホン酸クロライド等を挙げることができる。
さらに、着色顔料、光安定剤、さらに必要に応じて、ハ
ロゲン化ポリスチレン以外の難燃剤,発胞剤等も添加し
て用いる事が出来る。
本発明は、前記した如き該反応性溶液の組合せを用い
て、重合と成型とを同時に行うことによって実施され
る。
て、重合と成型とを同時に行うことによって実施され
る。
かかる成型法としては前述の如く、触媒と原料単量体
とをスタテックミキサー等の簡単なミキサーで混合する
か、前もって混合したプレミックスを型の中に流入せし
めるレジンインジェクション方式,触媒系を二つに分け
た溶液Aと溶液Bをヘッド部で衝突混合せしめてそのま
ま型に流し込むRIM方式を採用することができる。特にR
IM方式が一般に用いられる。
とをスタテックミキサー等の簡単なミキサーで混合する
か、前もって混合したプレミックスを型の中に流入せし
めるレジンインジェクション方式,触媒系を二つに分け
た溶液Aと溶液Bをヘッド部で衝突混合せしめてそのま
ま型に流し込むRIM方式を採用することができる。特にR
IM方式が一般に用いられる。
いずれの場合も鋳型(モールド)への注入圧力は比較
的低圧であることができ、従って安価な鋳型を使用する
ことが可能である。また、型内の重合反応が開始される
と反応熱によって型内の温度は急速に上昇し、短時間に
重合反応が終了する。ポリウレタン−RIMの場合と異な
り、モールドから離脱は容易であり、特別の離型剤を必
要としない場合が多い。
的低圧であることができ、従って安価な鋳型を使用する
ことが可能である。また、型内の重合反応が開始される
と反応熱によって型内の温度は急速に上昇し、短時間に
重合反応が終了する。ポリウレタン−RIMの場合と異な
り、モールドから離脱は容易であり、特別の離型剤を必
要としない場合が多い。
d.発明の効果 かくして得られたブレンド成型物は、そのブレンドさ
れるポリスチレン系樹脂によって、硬さや耐光性,難燃
性や融着性等の特徴が加わっており、成型物として、各
種機器のハウジング類を中心に広範な用途に用いる事が
出来る。
れるポリスチレン系樹脂によって、硬さや耐光性,難燃
性や融着性等の特徴が加わっており、成型物として、各
種機器のハウジング類を中心に広範な用途に用いる事が
出来る。
e.実施例 以下に実施例、比較例を掲げて本発明を詳述する。な
お実施例は説明のためであって、それに限定されるもの
ではない。
お実施例は説明のためであって、それに限定されるもの
ではない。
実施例1,比較例1 市販のDCPを減圧下、窒素気流中で蒸留精製し、凝固
点33.4℃を示す精製ジシクロペンタジエンを得た。ガス
クロマトグラフによる純度測定では99%以上の純度を示
した。
点33.4℃を示す精製ジシクロペンタジエンを得た。ガス
クロマトグラフによる純度測定では99%以上の純度を示
した。
市販の高純度エチリデンノルボルネン(ENB)をモノ
マーとしてそのまま使用した、ガスクロマトグラフによ
る純度測定では、99%以上を示した。
マーとしてそのまま使用した、ガスクロマトグラフによ
る純度測定では、99%以上を示した。
[主触媒濃縮液の調製] 高純度六塩化タングステン19.80g(0.05モル)を乾燥
トルエン90mlに窒素気流下で添加し、t−ブタノール0.
925gを5mlのトルエンに溶解したものを加え1時間撹拌
し、次いでノニルフェノール11.05g(0.05モル)及びト
ルンエン5mlよりなる溶液を添加し1時間窒素パージ下
に撹拌する。10gのアセチルアセトンを混合物に加え、
副生する塩化水素ガスを追い出しながら窒素パージ下に
一晩撹拌を継続し、その後、一部留出したトルエンを補
い0.5Mタングステン含有触媒濃縮液を調製した。
トルエン90mlに窒素気流下で添加し、t−ブタノール0.
925gを5mlのトルエンに溶解したものを加え1時間撹拌
し、次いでノニルフェノール11.05g(0.05モル)及びト
ルンエン5mlよりなる溶液を添加し1時間窒素パージ下
に撹拌する。10gのアセチルアセトンを混合物に加え、
副生する塩化水素ガスを追い出しながら窒素パージ下に
一晩撹拌を継続し、その後、一部留出したトルエンを補
い0.5Mタングステン含有触媒濃縮液を調製した。
[活性化剤濃縮液の調製] ジ−n−オクチルアルミニウムアイオダイド5.70g,ト
リ−n−オクチルアルミニウム31.17g,ジグライム13.42
gを窒素気流下で混合し、次いでDCPを添加し全体を100m
lになるように希釈し、1.0Mアルミニウム含有活性化剤
濃縮液を得た。
リ−n−オクチルアルミニウム31.17g,ジグライム13.42
gを窒素気流下で混合し、次いでDCPを添加し全体を100m
lになるように希釈し、1.0Mアルミニウム含有活性化剤
濃縮液を得た。
[反応性溶液Aの調製] ジシクロペタンジエン,エチリデン−ノルボルネン,
大日本インク(株)製,エラスチレン#200(数平均分
子量40,000±5,000)を、重量比で78:2:20で混合溶解し
た溶液1000gに対しE thanox 720 20g、前記主触媒溶液1
3.0ccを不活性雰囲気下で混合し反応性溶液Aとした。
大日本インク(株)製,エラスチレン#200(数平均分
子量40,000±5,000)を、重量比で78:2:20で混合溶解し
た溶液1000gに対しE thanox 720 20g、前記主触媒溶液1
3.0ccを不活性雰囲気下で混合し反応性溶液Aとした。
[反応性溶液Bの調製] 上記と同じ割合で混合した溶液1000gに対し、前記活
性化剤濃縮液33.3ccを不活性雰囲気下で混合し、反応性
溶液Bとした。
性化剤濃縮液33.3ccを不活性雰囲気下で混合し、反応性
溶液Bとした。
この溶液A,Bを用いて超小型RIM機を用いて金型温度
を、上/下各々100℃/80℃に設定し、3mm厚の成型板を
成型した。
を、上/下各々100℃/80℃に設定し、3mm厚の成型板を
成型した。
なお、比較のため、ポリスチレンを用いない場合、即
ち、ジシクロペンタジエン,エチリデン−ノルボルネン
97:3の混合溶液、前記主触媒溶液16.2cc、活性化剤濃縮
液23.7ccを用いる他は全く同様にして、3mm厚の成型板
を成型した。
ち、ジシクロペンタジエン,エチリデン−ノルボルネン
97:3の混合溶液、前記主触媒溶液16.2cc、活性化剤濃縮
液23.7ccを用いる他は全く同様にして、3mm厚の成型板
を成型した。
ポリスチレン入の板は、透明性があり表面がかたく、
かつ剛性もあがっているようで、みかけが比較の板に比
して、改良されている。曲げモジュラスを測定すると23
000Kg/cm2となり、比較板の17000Kg/cm2に比して大巾に
向上している事が確認出来た。16.5Kg/cm2荷重下での熱
変形温度とノッチ付アイゾットを測定した所、実施例の
板が87℃,4.3Kg cm/cmであり、比較例が89℃,4.8Kg cm/
cmであり、基本性能は殆んど変わらず、上記の如き特徴
が改良されている事がわかり、ハウジング用として適し
た成型物となっている事が判る。
かつ剛性もあがっているようで、みかけが比較の板に比
して、改良されている。曲げモジュラスを測定すると23
000Kg/cm2となり、比較板の17000Kg/cm2に比して大巾に
向上している事が確認出来た。16.5Kg/cm2荷重下での熱
変形温度とノッチ付アイゾットを測定した所、実施例の
板が87℃,4.3Kg cm/cmであり、比較例が89℃,4.8Kg cm/
cmであり、基本性能は殆んど変わらず、上記の如き特徴
が改良されている事がわかり、ハウジング用として適し
た成型物となっている事が判る。
実施例2 [反応性溶液Bの調製] ジシクロペタンジエン,エチリンデンノルボルネン,
試作臭素化ポリスチレン(臭素含量69.2wt%,ポリスチ
レン換算数平均分子量550,重量平均分子量/数平均分子
量2.2)を重量比で、48:1.5:50.5で混合溶解した溶液10
00gに対し実施例1で用いたのと同じ、活性化剤濃縮液5
4ccを不活性雰囲気下で混合し、反応性溶液Bとした。
試作臭素化ポリスチレン(臭素含量69.2wt%,ポリスチ
レン換算数平均分子量550,重量平均分子量/数平均分子
量2.2)を重量比で、48:1.5:50.5で混合溶解した溶液10
00gに対し実施例1で用いたのと同じ、活性化剤濃縮液5
4ccを不活性雰囲気下で混合し、反応性溶液Bとした。
[反応性溶液Aの調製] ジシクロペンタジエン,エチリンデンノルボルネン,
三井石油化学(株)製EPT−4070・エチレンプロピレン
−タ−ポリマーゴムを重量比で93/3/4の割合で混合溶解
した溶液1000gに対し、エチル社製E thanox 702,20g、
実施例1で用いたのと同じ活性化剤濃縮液16ccを不活性
雰囲気下で混合して、反応性溶液Aとした。
三井石油化学(株)製EPT−4070・エチレンプロピレン
−タ−ポリマーゴムを重量比で93/3/4の割合で混合溶解
した溶液1000gに対し、エチル社製E thanox 702,20g、
実施例1で用いたのと同じ活性化剤濃縮液16ccを不活性
雰囲気下で混合して、反応性溶液Aとした。
この溶液A,Bを用いて超小型RIM機を用いて、実施例1
と同じ条件下で、3mm厚の成型板を成型した。得られた
成型板は、ブロム化ポリスチレンのため褐色の強い板と
なったが、表面や全体のかたさが改良されているのは前
と同様であった。曲げモジュラスは20,000Kg/cm2をしめ
し、ポリスチレンを加えない比較例にし比し大巾に向上
している事が確認出来る。16.5Kg/cm2荷重下での熱変形
温度とノッチ付アイゾットを測定した所、各々90℃,12K
g cm/cmであった。
と同じ条件下で、3mm厚の成型板を成型した。得られた
成型板は、ブロム化ポリスチレンのため褐色の強い板と
なったが、表面や全体のかたさが改良されているのは前
と同様であった。曲げモジュラスは20,000Kg/cm2をしめ
し、ポリスチレンを加えない比較例にし比し大巾に向上
している事が確認出来る。16.5Kg/cm2荷重下での熱変形
温度とノッチ付アイゾットを測定した所、各々90℃,12K
g cm/cmであった。
かかる成型板をJIS K−6911及びUL94V法による難燃性
テストをおこなった所、前者では2mmで消化しグレード
では不燃グレードとなり、後者ではV1グレードに合格し
良好な難燃性をしめした。
テストをおこなった所、前者では2mmで消化しグレード
では不燃グレードとなり、後者ではV1グレードに合格し
良好な難燃性をしめした。
このように基本性能を損う事なく、難燃性が改良され
ており電子器械等のハウジング用に適した樹脂成型物が
得られている事をしめしている。
ており電子器械等のハウジング用に適した樹脂成型物が
得られている事をしめしている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 65/00 C08J 5/00
Claims (2)
- 【請求項1】モノマー中少なくとも50重量%がジシクロ
ペンタジエンであるメタセシス重合性モノマーを、メタ
セシス重合触媒の共存下に重合と成型を同時におこなっ
て重合体成型物を得る製造方法において、数平均分子量
400〜80,000の低分子量ポリスチレン系樹脂を成型物に
対し3〜50重量%の割合でモノマーに溶解添加する事を
特徴とするブレンド重合体成型物の製造方法。 - 【請求項2】メタセシス重合触媒系の触媒成分を含むメ
タセシス重合体モノマーの反応性溶液(溶液A)、およ
びメタセシス重合触媒系の活性化剤成分を含むメタセシ
ス重合性モノマーの反応性溶液(溶液B)より少なくと
もなり、該メタセシス重合性モノマーの総量の少なくと
も50重量%がジシクロペンタジエンであり、かつ数平均
分子量400〜80,000の低分子量ポリスチレン系樹脂を溶
液全体に対し3〜50重量%の割合で、少なくとも溶液の
一方に溶解添加する事を特徴とする反応性溶液の組合
せ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24227189A JP2815416B2 (ja) | 1989-09-20 | 1989-09-20 | ブレンド重合体成型物の製造方法および反応性溶液の組合せ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24227189A JP2815416B2 (ja) | 1989-09-20 | 1989-09-20 | ブレンド重合体成型物の製造方法および反応性溶液の組合せ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03106961A JPH03106961A (ja) | 1991-05-07 |
JP2815416B2 true JP2815416B2 (ja) | 1998-10-27 |
Family
ID=17086781
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24227189A Expired - Fee Related JP2815416B2 (ja) | 1989-09-20 | 1989-09-20 | ブレンド重合体成型物の製造方法および反応性溶液の組合せ |
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---|---|---|---|---|
JP5642351B2 (ja) * | 2008-03-05 | 2014-12-17 | Jsr株式会社 | 射出成形体よりなる光学部品および樹脂組成物 |
ITTO20080194A1 (it) * | 2008-03-13 | 2009-09-14 | Alenia Aeronautica Spa | Materiale composito autoriparantesi anche a bassa temperatura |
JP5169467B2 (ja) * | 2008-05-15 | 2013-03-27 | Jsr株式会社 | 射出成形体形成用樹脂組成物および射出成形体 |
KR101293899B1 (ko) * | 2010-09-17 | 2013-08-06 | (주)엘지하우시스 | 저복굴절성 고분자 블렌드를 포함하는 사출용 수지 조성물 및 이를 이용하여 제조된 전면 패널 |
GB201901021D0 (en) * | 2019-01-25 | 2019-03-13 | Advanced Insulation Ltd | A mixture curable to provide a material for thermally insulating a substrate useable subsea |
-
1989
- 1989-09-20 JP JP24227189A patent/JP2815416B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH03106961A (ja) | 1991-05-07 |
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