JP2815328B2 - 芳香族ホスフェート類の粉末化方法 - Google Patents

芳香族ホスフェート類の粉末化方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、芳香族ホスフェー
ト類の粉末化方法に関する。更に詳しくは、本発明は、
合成樹脂の難燃剤や可塑剤として有用な芳香族ホスフェ
ート類を、製造後特別な精製手段に付すことなく、油状
物から簡便に粉末化する方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】芳香族
ホスフェート類は、合成樹脂の難燃剤や可塑剤として、
樹脂に難燃性や熱的安定性および/または良好な成形加
工性を与えることができる。このことから該芳香族ホス
フェート類は各種樹脂の有用な添加剤として利用されて
きた。しかしながら、芳香族ホスフェート類は、通常の
工業的製造法によって得られる限り、同族体または類似
体の副生が避けられず、油状物として得られることが殆
どである。上述のように難燃剤や可塑剤として樹脂に添
加するに当たり、油状物より粉末(結晶性粉末)の方が
有利であり、また製品としての包装や運搬にも便利であ
る。
【0003】そこで、油状物から結晶を得るには有機溶
剤を使用した再結晶法、分別蒸留法等の精製処理に付す
必要がある。しかし、このような精製処理には、特殊な
装置、熱源を必要とするのみならず、公害防止の面から
有機溶剤の回収と再利用を余儀なくされるのである。ま
た、純度がかなり高く、例えば98%程度の油状物であ
っても、固化し難い芳香族ホスフェート類もある。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
製造後の芳香族ホスフェート類を特別の精製処理に付す
ことなく固化させ粉末化する方法の必要を感じ、種々検
討した結果、特定の温度範囲の条件下で芳香族ホスフェ
ート類の油状物に応力付加を行うことにより、簡便にし
かも短時間で固化粉末化させることができることを見出
した。
【0005】かくして本発明によれば、純度約90%以
上の芳香族ホスフェート類の油状物を、温度制御可能な
ニーダー中、ニーダーのジャケットとスクリューとを共
に該芳香族ホスフェート類の融点より5〜100℃低い
温度に温度制御しなから応力付加を行って固化粉末化す
ることを特徴とする芳香族ホスフェート類の粉末化方法
が提供される。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明は、芳香族ホスフェート類
の製造とその場での連続的な処理により、粉末化した芳
香族ホスフェート類を得るために用いることが望まし
い。本発明に用いることのできる芳香族ホスフェート類
の油状物は、工業的製造法で得られる純度約90%以上
の芳香族ホスフェート類の油状物であって、例えば一般
式(I):
【0007】
【化2】
【0008】(式中、R1 及びR2 は同一または異なっ
て低級アルキル基、R3 及びR4 は同一または異なって
水素原子あるいは低級アルキル基、Yは結合手、−CH
2 −、−C(CH3 2 −、−S−、−SO2 −、−O
−、−CO−もしくは−N=N−基、kは0または1、
mは0〜4の整数、nは1〜10の整数)で示される化
合物が挙げられる。
【0009】一般式(I)の置換基R1 、R2 、R3
びR4 の「低級アルキル基」とは、炭素数1〜5の直鎖
または分枝状のアルキル基であって、具体的には、メチ
ル、エチル、 n−プロピル、 iso−プロピル、 n−ブチ
ル、 iso−ブチル、 sec−ブチル、tert−ブチル、 n−
ペンチル、 iso−ペンチル、tert−ペンチル、 neo−ペ
ンチル等が挙げられ、特にメチル基が好ましい。また、
3 及びR4 にあっては、特に水素原子が好ましい。一
般式(I)の化合物としては、n=1の場合の次式:
【0010】
【化3】
【0011】(式中、R1 、R2 、R3 、R4 、Y、k
及びmは、式(I)と同義)で示される芳香族ジホスフ
ェートが好ましく、テトラキス(2,6−ジメチルフェ
ニル)m−フェニレンビスホスフェート(化合物(1)
とする)、テトラキス(2,6−ジメチルフェニル)p
−フェニレンビスホスフェート(化合物(2)とす
る)、テトラキス(2,6−ジメチルフェニル)4,
4’−ジフェニレンビスホスフェート等が例示される
が、これらに限定されるものではない。
【0012】本発明の一般式(I)の芳香族ホスフェー
ト類の油状物は、例えば特開平5−1079号公報に記
載の製造方法等により合成することができる。すなわ
ち、芳香族モノヒドロキシ化合物とオキシハロゲン化リ
ンとをルイス酸触媒の存在下に有機溶剤中反応させて、
ジアリールホスホロハリデートを得、次いでこの生成物
に芳香族ジヒドロキシ化合物をルイス酸触媒の存在下に
反応させ、得られる反応混合物から溶媒及び触媒を除去
し、一般式(I)で示される油状の芳香族ホスフェート
類を得る。
【0013】ここで得られる芳香族ホスフェート類の純
度は、原料、合成法及び条件により異なるが、90〜9
8%程度である。本発明で用いることのできる芳香族ホ
スフェート類の純度は、約90%以上、好ましくは約9
3%以上、より好ましくは約95%以上である。純度が
この範囲であれば、簡便にしかも短時間に固化粉末化す
ることができる。
【0014】本発明には、一般にプラスチック材料の混
練に使用されるニーダーを用いることができる。「混
練」とは、プラスチック材料に数種の添加剤を混ぜ合わ
せる場合、材料と添加剤に同時に剪断力を与え、添加剤
を材料内部に均一に分散させることをいう。本発明の
「応力付加」とは、ニーダーに供給される材料の温度を
均一にすると同時に、材料に剪断力、即ち応力を付与す
る点で「混練」と同義である。
【0015】一般にニーダーは、ミキシングロール、Σ
羽根型混練機、インテンシブミキサ等の回分式、及び高
速二軸連続ミキサ、押出機型混練機等の連続式に分類さ
れる。本発明のように固化目的でこれらの混練機を用い
る場合、生成した固化物を同時に圧搾することができる
連続式ニーダーが好ましい。また連続式はその処理能力
が高く、工業的利用面からも有利である。
【0016】特に本発明に用いることのできるニーダー
としては、押出機型混練機の一種であり強力な剪断力を
持ち混練効果が高く、連続的な固化粉末化が可能である
という特徴をもつコニーダー型混練機が適当であるが、
同様の効果がある機種であれば特にこれに限定されるも
のではない。更に、ニーダーは電気抵抗型バンドヒータ
ー、アルミニウム鋳込みヒーターまたは誘電加熱方式等
の加熱機構、並びにシリンダに設けたジャケット部及び
スクリュー内に設けたパイプに水または油を流通させる
等の加熱又は冷却機構を備え、ニーダー内部の温度を制
御することができる。
【0017】次に実際の固化粉末化プロセスを図1及び
2によって説明する。図1は本発明の粉末化方法に用い
ることのできるニーダーの回転軸方向の断面図であり、
図2は図1中のA−A断面図である。その工程は、少な
くとも固化粉末化に適する温度に加熱された芳香族ホス
フェート類の油状物が処理缶(1)より、バルブ及びポ
ンプからなる原料搬送系(2)を経て、原料受入口
(3)に送液され、続いてお互いに逆転しながら係合す
る二軸のスクリュー及びシリンダからなる混練部(4)
にて応力付加による固化粉末化が連続的に行われ、最後
に排出口(5)から芳香族ホスフェート類の粉体が連続
的に排出されることからなる。
【0018】しかし単に混練するだけでは効率よく固化
粉末化させることが不可能であり、ニーダー内部を適当
な温度範囲に制御する必要がある。最適な温度範囲は、
固化させる芳香族ホスフェート類の熱的物性の他、特に
混練時の粘度、流動性、摩擦熱、また使用する装置の特
性により変動する。その温度は、一般的には芳香族ホス
フェート類の融点より、5〜100℃低い温度、好まし
くは10〜70℃低い温度、より好ましくは10〜50
℃低い温度である。温度がこの範囲であれば、ニーダー
内の化合物に適当な応力が付加され、完全固化及び固化
時間の短縮が達成できる。
【0019】そのためニーダーには化合物、つまり芳香
族ホスフェート類の油状物を加熱又は冷却するためのジ
ャケット(6)をシリンダの周囲に形成すると共に、ス
クリューとして内部を加熱又は冷却することのできるス
クリュー(9)を備えている。例えば冷却する場合に
は、ジャケット(6)には冷却液が給液口(7)から排
液口(8)に流通しニーダー容器内部の化合物を冷却す
る。同様にしてスクリュー(9)には冷却液が軸の一端
に形成した給液口(10)から中心の往路を通って軸の
他端で折り返し、往路の外周囲に形成された復路を通っ
て軸の一端に形成された排液口(11)に流通し、スク
リュー(9)に接触する化合物を冷却する。尚、図中の
矢印FC及びFWはそれぞれ化合物及び加熱又は冷却液
の流れを示す。
【0020】処理缶(1)に投入される芳香族ホスフェ
ート類の油状物は、不完全固化物あるいは高粘度の液体
を固化に適する温度に再加熱されたものであってもよい
が、少なくとも溶媒を除去した製造後の油状物を連続的
にニーダーに供給し、粉末化する方が再加熱工程を必要
とせず、工業的に有利である。また、投入される芳香族
ホスフェート類の油状物には、固化工程で低沸点溶媒を
含有していてもよい。低沸点溶媒としては、例えば低級
アルコール、エーテル、アセトン等が挙げられる。この
低沸点溶媒は、容易に蒸発させることができるので、芳
香族ホスフェート類の物性に何ら影響を与えない。
【0021】更に、固化前の芳香族ホスフェート類の油
状物には、必要に応じて添加剤を加えることができる。
例えば、リン系酸化防止剤は、融点近傍に加熱された状
態で黄色着色を呈し易い芳香族ホスフェート類の着色を
防止し、樹脂成形時の耐熱着色性を改善する。リン系酸
化防止剤としては、サイクリックネオペンタンテトライ
ルビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファ
イト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,
6−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイトが挙げら
れ、芳香族ホスフェート類の製造時から固化工程までの
いずれかの時点に有効量を加えることができる。
【0022】
【実施例】次に実施例により本発明を詳細に説明する
が、これらの実施例は本発明の範囲を限定するものでは
ない。また、各種物性は下記の試験方法により測定し
た。融点測定は、JIS規格K−0064に準拠して行
った。更に、純度測定はゲルパーメイションクロマトグ
ラフィーにより行った。
【0023】(合成例1)テトラキス(2,6−ジメチ
ルフェニル)m−フェニレン−ビスホスフェート(化合
物(1))は、特開平5−1079号公報に記載の製造
方法により合成した。つまり、撹拌機、滴下ロート、温
度計及び水スクラバーを連結したコンデンサーを装着し
た4つ口フラスコに、2,6−キシレノール2344g
(19.2モル)、キシレン192g、塩化マグネシウ
ム14.4g(0.15モル)を入れ、加熱混合した。
反応液の温度が120℃に達した時点で、オキシ塩化リ
ン1472g(9.59モル)を約2時間かけて添加し
た。このとき発生した塩酸ガスは水スクラバーへ導い
た。オキシ塩化リンの添加終了後、反応液の温度を徐々
に180℃まで2時間かけて昇温させ、反応を完結させ
た。
【0024】次いで、反応液にレゾルシン528g
4.80モル)、塩化アルミニウム14.4g(0.
11モル)を加え、加熱混合し、反応温度を徐々に18
0℃まで2時間かけ昇温させた。同温度にて2時間攪拌
後、200mmHg減圧下で更に2時間攪拌を行い、反
応を完結させた。反応完結後、反応液にキシレン330
0g、10%塩酸水330gを添加し、撹拌して残存す
る触媒などを除去し、更に4%食塩水990gで洗浄し
た。
【0025】得られた化合物(1)と溶剤との混合物
(化合物(1)の濃度は約50重量%)に2,6−ジ−
tert−ブチル−p−クレゾール9.92g(化合物
(1)に対して0.3重量%)、更に3%水酸化ナトリ
ウム水溶液1320gを添加し、70℃まで加熱し、1
時間加熱撹拌を行った。次いで、反応液のオイル相13
20gを6%食塩水で70℃にて洗浄後、更に4%蓚酸
水1320gで90℃にて洗浄を行い、オイル相652
8g(化合物(1)の濃度は約50重量%)を得た。得
られたオイル相から、減圧下でキシレンを除去し、化合
物(1)の油状物を得た。
【0026】(実施例1)回転数表示機能付き撹拌機
(新東科学株式会社製、HEIDON TYPE3000H型)及び温度
計を装着した1リットルコルベンに、合成例1において
得られた化合物(1)の油状物400gを入れ、低回転
で攪拌しながら温度60℃まで放冷し、湯浴で同温度に
制御した。
【0027】次いで、結晶核として結晶状の芳香族ホス
フェート類を固化対象物に対して0.1重量%を添加し
た後、攪拌機の回転数を200rpmに調節し、この時
点(S点とする)から攪拌羽根の回転数の変化と発熱に
よるコルベン内の温度を観察した。固化所要時間は、前
記S点から攪拌モーターの回転負荷による停止までの時
間とし、固化状態は、下記のように判断した。
【0028】 完全固化 :均一かつ完全に固化している状態 一部未固化:一部、周辺部に未固化部分が残る状態 不完全固化:均一に固化しているが、完全には固化して
いない状態(但し、温度の低下で完全固化状態になる) 固化所要時間は8分で完全に固化した。結果を表1に示
す。
【0029】
【表1】
【0030】得られた固化物は白色粉末で、融点94〜
98℃、純度96.5%であった。また、下記の構造式
を有していた。
【0031】
【化4】
【0032】(実施例2)設定温度を70℃とした以外
は実施例1と同様にして化合物(1)を固化させた。こ
の時、固化所要時間は8.5分で完全に固化した。結果
を表1に示す。 (比較例1)設定温度を50℃とした以外は実施例1と
同様にして化合物(1)を固化させた。この時、固化所
要時間は8.5分で一部に未固化部分が残った。結果を
表1に示す。 (比較例2)設定温度を80℃とした以外は実施例1と
同様にして化合物(1)を固化させた。この時、固化所
要時間は25分で完全に固化するには至らなかった。結
果を表1に示す。表1より、化合物(1)を固化する最
適設定温度は60〜70℃(融点より約20〜40℃低
い)であることがわかった。
【0033】(合成例2)合成例1のレゾルシンをヒド
ロキノンに代えた以外は合成例1と同様にして、テトラ
キス(2,6−ジメチルフェニル)p−フェニレンビス
ホスフェート(化合物(2))を合成し、その油状物を
得た。 (実施例4)実施例1の化合物(1)を化合物(2)に
代え、また設定温度を120、130、140、150
℃とした以外は実施例1と同様にして、化合物(2)を
固化させた。得られた固化物は白色粉末で、融点165
〜171℃、純度97.0%であった。また、下記の構
造式を有していた。
【0034】
【化5】
【0035】この時、化合物の最適設定温度は120〜
140℃(融点より約25〜50℃低い)であることが
わかった。
【0036】(実施例5) ニーダー(佐竹化学機械工業株式会社製、NES−KO
84型、容量3000cc)を用いて、合成例1におい
て得られた化合物(1)の油状物を下記条件で固化し
た。 条件 投入時の油状物温度:73℃ 投入速度 :75cc/分 投入量 :13500cc ジャケット :通水冷却(給水時水温30℃、排水時35℃) スクリュー回転数 :80rpm 得られた固化物は、均一かつ完全に固化した粉末であっ
た。
【0037】本発明は、純度約90%以上の芳香族ホス
フェート類の油状物を、温度制御可能なニーダー中、ニ
ーダーのジャケットとスクリューとを共に該芳香族ホス
フェート類の融点より5〜100℃低い温度に温度制御
しながら応力付加を行って強制的に粉末化するので、工
業的製造法で得られる芳香族ホスフェート類を、特別な
精製工程に付すことなしに簡便にしかも短時間で固化粉
末化させることができる。また、本発明は、芳香族ホス
フェート類の製造から連続的に固化粉末化できるので、
工業的に有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の粉末化方法に用いるニーダーの回転軸
方向の断面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【符号の説明】
1 処理缶 2 原料搬送系 3 原料受入口 4 混練部 5 排出口 6 ジャケット 7 給液口 8 排液口 9 スクリュー 10 給液口 11 排液口 A−A 装置断面 FC 化合物の流れ FW 液の流れ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07F 9/12 B01D 9/00 B01F 7/08 C08K 5/523 C09K 21/12 CA(STN) REGISTRY(STN) WPIDS(STN)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 純度約90%以上の芳香族ホスフェート
    類の油状物を、温度制御可能なニーダー中、ニーダーの
    ジャケットとスクリューとを共に該芳香族ホスフェート
    類の融点より5〜100℃低い温度に温度制御しながら
    応力付加を行って固化粉末化することを特徴とする芳香
    族ホスフェート類の粉末化方法。
  2. 【請求項2】 芳香族ホスフェート類が、一般式
    (I): 【化1】 (式中、R及びRは同一または異なって低級アルキ
    ル基、R及びRは同一または異なって水素原子ある
    いは低級アルキル基、Yは結合手、−CH−、−C
    (CH−、−S−、−SO−、−O−、−CO
    −もしくは−N=N−基、kは0または1、mは0〜4
    の整数、nは1〜10の整数)で示される化合物である
    請求項1記載の粉末化方法。
  3. 【請求項3】 少なくとも溶媒を除去した製造後の芳香
    族ホスフェート類の油状物を連続的にニーダーに供給
    し、固化粉末化することを特徴とする請求項1または2
    記載の粉末化方法。
  4. 【請求項4】 芳香族ホスフェート類の油状物に、耐着
    色有効量のリン系酸化防止剤を添加する請求項1〜3の
    いずれかに記載の粉末化方法。
  5. 【請求項5】 リン系酸化防止剤が、サイクリックネオ
    ペンタンテトライルビス(2,4−ジ−tert−ブチ
    ルフェニル)ホスファイトまたはサイクリックネオペン
    タンテトライルビス(2,6−ジ−tert−ブチルフ
    ェニル)ホスファイトである請求項4記載の粉末化方
    法。
JP7244690A 1995-09-22 1995-09-22 芳香族ホスフェート類の粉末化方法 Expired - Fee Related JP2815328B2 (ja)

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