JP2815245B2 - 光記録素子 - Google Patents

光記録素子

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JP2815245B2
JP2815245B2 JP3095903A JP9590391A JP2815245B2 JP 2815245 B2 JP2815245 B2 JP 2815245B2 JP 3095903 A JP3095903 A JP 3095903A JP 9590391 A JP9590391 A JP 9590391A JP 2815245 B2 JP2815245 B2 JP 2815245B2
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豪 京田
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  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラスチック基板の一
主面上に、導電性フィラーを透明樹脂に混合したハード
コート層を形成した光記録素子に関する。
【0002】
【従来の技術とその問題点】現在、光ディスク等の光記
録素子の基板材料としてガラス又はプラスチックが使用
されるが、特にプラスチックは加工・複製が容易である
うえ材料コスト的にも有利であり、ガラス基板より好適
に使用されている。
【0003】上記プラスチックには例えばポリカーボネ
ート樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル
樹脂、アモルファスポリオレフィン樹脂等が用いられる
が、これらプラスチック自体は誘電体であるために帯電
してゴミ等が付着したり、一般に硬度が低いことから傷
がつきやすく、これがもとでビットエラーレイト(BER
;記録ビットのなかの誤り率を示すもの)を増加さ
せ、読み出し性能低下の原因となり問題である。
【0004】そこで、これらの問題を解消すべく、基板
の読み出し面にSiO2 等の無機質や導電性フィラーを含
有させた樹脂等でハードコート層を形成したものが提案
されている(特開昭63-155450 号公報、特開昭63-29244
1 号公報等参照)。
【0005】しかしながら、ハードコート層として上記
無機質を適用したプラスチックの基板では、基板とハー
ドコート層との間に脹れが生じやすく、読み出し性能が
著しく低下し問題である。
【0006】
【目的】本発明は、上述の問題点を払拭し、高い導電性
を有するうえにレーザー光による最適記録感度の変化が
小さい光記録素子を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の光記録素子は、
プラスチック基板の一主面側に光記録層を形成し、他の
主面上に導電性フィラーを透明樹脂に混合して成るハー
ドコート層を形成した光記録素子であって、前記導電性
フィラーは、前記透明樹脂の屈折率と同等もしくはそれ
以下の屈折率を有する非導電性の核の表面に、透光性か
つ導電性の表面層を形成したものから成ることを特徴と
する。
【0008】
【作用】上記構成の光記録素子によれば、透明樹脂に含
有させる導電性フィラーを2層構造とし、導電性フィラ
ーの核に屈折率が透明樹脂と同等もしくはそれ以下の材
料を用いるため、ハードコート層での光散乱を防止し
て、書き込み及び読み出し時のパワーロスを低減するこ
とができる。
【0009】また、導電性フィラーの表面に透光性でか
つ導電性の材料から成る表面層を形成したため、高信頼
性の帯電効果が得られ、ゴミ等の異物の付着が極力防止
できる。
【0010】さらに、ハードコート層でのパワーロスを
低減させるために、ハードコート層の膜厚の影響を抑制
することができ、安定した特性を有する光記録素子を提
供できる。
【0011】
【実施例】本発明に係る一実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。図1に示すように、本実施例の光ディスク
Dは基板1の一主面上に第1誘電体層2、光記録層3、
第2誘電体層4、及び金属反射層5を順次積層し、さら
に樹脂保護層6を形成する。また、読み出し面である他
の主面にはハードコート層7を形成したものである。
【0012】ここで、基板1には厚み1.2 mmのポリカー
ボネート樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、アモルフ
ァスポリオレフィン樹脂等のディスク状の透明プラスチ
ック基板が用いられる。
【0013】第1、第2誘電体層2,4の材料は、非晶
質のイットリウムサイアロン(YSiAlON)とした
が、窒化シリコン、窒化アルミニウム、窒化チタン、炭
化シリコン、硫化カドミウム、硫化亜鉛、フッ化マグネ
シウム、酸化アルミニウム、酸化セリウム、酸化ジルコ
ニウム、酸化シリコン、酸化カドミウム、酸化ビスマス
などを単独またはこれらを組合せた材料を用いてもよ
い。
【0014】光記録層3は非晶質垂直磁化膜であり、そ
の材料としてGdDyFe,GdTbFe,TbFeCo,DyFeCo,GdTbDyFe,G
dTbFeCo,TbDyFeCo,GdDyFeCo,NdGdDyFe,NdDyFeCo,NdGdDy
FeCoなどが用いられる。
【0015】金属反射層5には、Al,Cr,Ti,Cu,Ag,Au,SU
S などを単独もしくはそれらを組合せた合金が用いられ
る。
【0016】樹脂保護層6には、アクリル酸エステル
系、エポキシ系、ポリエステル系、アクリル系、アクリ
ルウレタン系などの紫外線硬化型樹脂等が用いられる。
なお、樹脂保護層6に導電性フィラーを混合した樹脂層
を設けたり、樹脂保護層6上に導電性フィラーを混合し
た樹脂層を設けて帯電防止を図ってもよく、場合によっ
ては樹脂保護層6を全く形成しなくともよい。
【0017】ハードコート層7は基板1の読み出し面に
設けた厚み1 〜15μmのハードコート層であり、後記す
る透明樹脂に図2に示すような導電性フィラーFを均一
に混合したものを用いる。ここで、導電性フィラーFは
透明樹脂に近い屈折率を有する透明の非導電性の核8
と、該核8の表面に透明樹脂より高い屈折率を有する透
明な導電性の表面層9を形成したものを用いる。
【0018】透明樹脂には、樹脂保護層6と同様な紫外
線硬化型樹脂等を用い、この屈折率は1.5 〜1.6 であ
る。
【0019】また、核8は非導電性で透明、かつ上記透
明樹脂と同等もしくはそれ以下の屈折率を有する材料で
あればよく、例えばAl2 O 3(1.6),SiO 2 (2.0),CeF
3 (1.6),MgF 2 (1.4),NdF 3 (1.6),LaF 2 (1.6),ThF 4
(1.5) などを単独もしくは適当に組合せて用いる。な
お、ここで()内は波長400 〜850nm の単色光で測定し
た屈折率を示す。
【0020】また、表面層9は透光性かつ導電性を有す
る材料であればよく、例えば厚み300 〜1500Åの、In 2
O 3(2.0) , SnO 2 (2.0) ,SnO 2 -In(2.0),SnO 2 -Sb
(2.0),Sb 2 O 3 (1.9) ,WO 3 (1.8) ,WO 3 -WO 2 (1.
8),TiO 2 (2.4) などを用い、上記核8に形成して粒径
数百〜数千Åの導電性フィラーFとする。ここで、表面
層9の形成方法は、例えば表面層9を構成する材料の飽
和溶液(溶媒としてアルコール系溶媒等を用いる)に核
8を混入して再結晶法によるか、スパッタリング等によ
る気相成膜法により形成するなどして行う。
【0021】以下に好適な具体例について説明する。ま
ず、ポリカーボネートの基板1の一主面上に、上記方法
により作製した導電性フィラーFを透明樹脂に混合し
て、スピンコート法によりハードコート層7を厚さ5 μ
mに形成した。なお、この透明樹脂にはアクリル系の紫
外線硬化型樹脂( 大日本インキ(株)製のアクリル系樹
脂;商品名SD-17 )を用い、その溶媒としてブタノール
・IPA混合溶媒を用いた。
【0022】ここで、本発明の導電性フィラーFを混入
したハードコート層7の効果を確認するために、ハード
コート層7の態様を種々に変えた4種類の試料を用意し
た。すなわち、導電性フィラーFとして、SiO 2 の核8
にSnO 2 -In の表面層9を形成した試料(A)、SiO 2
の核8にSnO 2 -Sb の表面層9を形成した試料(B)、
比較例として核8及び表面層9を同一材料のSnO 2 -Sb
とした試料(C)、及び導電性フィラーFを全く用いず
に上記透明樹脂のみから成るハードコート層7を用いた
試料(D)を用意した。なお、試料(A)及び(B)の
表面層9の膜厚は約600 Åであり、導電性フィラーFの
最大粒径は約1 μm、平均粒径で約4000Åである。ま
た、ハードコート層7中の導電性フィラーFの含有量は
約10重量%である。
【0023】このように、最初にハードコート層7を形
成するのは、光記録層3等の形成過程で読み出し面にゴ
ミ等に異物が付着するのを防止するためである。ただ
し、光記録層3等の形成後に、ハードコート層7の形成
を行っても構わない。
【0024】次に、上記各試料に対しマグネトロンスパ
ッタリング装置により、基板1の他の主面上に非晶質の
イットリウム・サイアロンから成る第1誘電体層2を膜
厚約1000Åに形成し、次いで、GdDyFeの垂直磁化膜から
成る光記録層3を膜厚約200Åに形成し、さらに、第1
誘電体層2と同様なイットリウム・サイアロンから成る
第2誘電体層4を膜厚約300 Åに形成し、その上にAlの
金属反射膜5を膜厚約1000Åに形成し、そして、この上
にアクリルウレタン系の紫外線硬化型樹脂(大日本イン
キ(株)製のアクリルウレタン系樹脂;商品名SD-301)
をスピンコート法により形成して膜厚約10μmの樹脂保
護層6とした。
【0025】上記各試料に対してハードコート層7の比
抵抗と最適記録感度の変化量△PW (mW)を測定した結
果を表1に示す。なお、最適記録感度については、まず
C/N値のレーザーパワー依存性を試料Dを用いて測定
し、C/N値が最大値を示す時のレーザーパワーを最適
記録感度の標準値とした。同様に各試料の最適記録感度
も測定し、標準値との差を△PW とした。
【0026】
【表1】
【0027】表1から明らかなように、本発明の構成を
成す導電性フィラーFを有する試料(A)及び試料
(B)では、高い導電性が得られるとともに最適記録感
度の変化量△PW もごく僅かであった。これは、ハード
コート層7での光散乱が生じにくく、レーザーの記録パ
ワーロスが最小限にとどまったためと推測される。
【0028】一方、導電性フィラーFがSnO 2 -Sb の試
料(C)の場合には、比抵抗はやや高く、しかも最適記
録感度の変化量△PW は大きく、光記録素子としては充
分なものではなかった。また、導電性フィラーFの無い
試料(D)では比抵抗が高すぎ光記録素子として全く使
用不可能なものであった。
【0029】
【発明の効果】以上のように、本発明の光記録素子によ
れば、プラスチック基板の一方の主面上に形成した導電
性フィラーを透明樹脂に混合して成るハードコート層に
おいて、導電性フィラーを、前記透明樹脂の屈折率と同
等もしくはそれ以下の屈折率を有する非導電性の核の表
面に、透光性かつ導電性の表面層を形成したことによ
り、以下に示すような効果を期待することができる。
【0030】・透明導電性材料が及ぼす光散乱が抑制さ
れ、記録・再生に必要な光エネルギーを極力小さくする
ことができる。
【0031】・高い導電性が得られるため、従来のよう
にゴミ等の異物が付着するおそれがない。
【0032】・光散乱が抑制されるため、ハードコート
層の膜厚のむらが許容でき基板の内周と外周とでハード
コート層に膜厚差があっても、記録・再生の特性変化が
ほとんどない。
【0033】・特に、導電性フィラーの核にセラミック
を用いれば、温度・湿度に安定であり、種々の環境での
耐久性に優れたハードコート層が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施例の光記録素子を示す縦断
面図である。
【図2】導電性フィラーの縦断面図である。
【符号の説明】 1 ・・・ 基板 2 ・・・ 第1誘
電体層 3 ・・・ 光記録層 4 ・・・ 第2誘
電体層 5 ・・・ 金属反射層 6 ・・・ 樹脂保
護層 7 ・・・ ハードコート層 8 ・・・ 核 9 ・・・ 表面層 D ・・・ 光記録素子 F ・・・ 導電性
フィラー

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチック基板の一主面側に光記録層
    を形成し、他の主面上に導電性フィラーを透明樹脂に混
    合して成るハードコート層を形成した光記録素子であっ
    て、前記導電性フィラーは、前記透明樹脂の屈折率と同
    等もしくはそれ以下の屈折率を有する非導電性の核の表
    面に、透光性かつ導電性の表面層を形成したものから成
    ることを特徴とする光記録素子。
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