JP2814856B2 - 内燃機関の吸・排気弁作動装置 - Google Patents

内燃機関の吸・排気弁作動装置

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JP2814856B2
JP2814856B2 JP4270489A JP27048992A JP2814856B2 JP 2814856 B2 JP2814856 B2 JP 2814856B2 JP 4270489 A JP4270489 A JP 4270489A JP 27048992 A JP27048992 A JP 27048992A JP 2814856 B2 JP2814856 B2 JP 2814856B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低速運転時と高速運転
時とで吸気弁や排気弁の開度及びタイミングを切換える
ための、内燃機関の吸・排気弁作動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から低中速運転時のトルクと高速運
転時の出力向上を両立する目的で、運転状態に応じて吸
気弁または排気弁のリフト特性を異ならせ、これによっ
て吸排気のタイミングあるいは吸排気量を制御すること
が知られている(特開昭63−167013号公報等参
照)。
【0003】このような弁作動タイミングの制御装置
は、吸気弁及び排気弁の駆動系統に、機関の中低速運転
時に適したカムプロフィルを有する低速用カムに摺接す
るロッカアームと、前記ロッカアームと互いに変位可能
に摺接し、かつ機関の高速運転時に適合したカムプロフ
ィルを有する高速用カムと摺接する他のロッカアームと
を、備えている。そして各々のロッカアームの作動を切
換制御することにより、高速用カムと低速用カムとの切
換を行っている。そして、図7に示すように、高回転時
に排気行程と吸気行程とのオーバーラップが大きくなる
ようにしていた。
【0004】ここで、前記ロッカアームの作動を切換制
御する装置として、例えば特開平3−111610号公
報に開示される装置がある。ここで、高速用カムと低速
用カムとの切換について図8及び図9を参照しつつ簡単
に説明する。サブロッカアーム142 にはプランジャ155
を摺動自在に嵌合させる孔156 が形成され、メインロッ
カアーム141 にはプランジャ157 ,158 を摺動自在に嵌
合させる孔159 ,160 がそれぞれ形成され、プランジャ
157 の背後に油室161 が画成される一方、プランジャ15
8 の背後にリターンスプリング162 が介装される。各孔
156 ,159 ,160 は所定位置で互いに同軸方向に連続
し、かつ同一径で形成される。そして、油室161 にオイ
ルポンプより導入路170 を通って導入される作動油が、
図示しないカム切換弁を介して高速運転時に導かれ、低
速用カム149と高速用カム153 との切換を円滑に行うよ
うになっている。
【0005】そして、図8に示すように、リターンスプ
リング162 の付勢力によりプランジャ157 が孔159 の端
壁に当接した状態では、各プランジャ155 ,157 ,158
が各孔156 ,159 ,160 にそれぞれ収まって、メインロ
ッカアーム141 の揺動を拘束しないようになっている。
もって、サブロッカアーム142 はメインロッカアーム14
1 に何ら影響を与えることがない。この結果、サブロッ
カアーム142 は低速カム149 のカム形状に応じて揺動さ
せられる。
【0006】次に高速運転時になると、図9に示すよう
に、油室161 に導かれる作動油圧によりプランジャ157
が孔159 ,156 に、プランジャ155 が孔156 ,160 に渡
ってそれぞれ嵌合することにより、メインロッカアーム
141 とサブロッカアーム142が一体化する。この結果、
サブロッカアーム142 とメインロッカアーム141 とは係
合されることとなる。即ち、メインロッカアーム141 は
低速カム149 より揺動幅の大きい高速カム153 のカム形
状に応じて揺動させられる。これによって、図示しない
吸気弁等の移動ストロークが大きくなって、吸入空気流
量や排気空気量が増加する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の内燃機関の吸・排気弁の切換制御を行う装置
にあっては、低速カム149 及び高速カム153 の弁揚程特
性における緩衝部高さについては、特に考慮されたもの
ではなかった。
【0008】ここで、例えば経年劣化等により各プラン
ジャ155 ,157 ,158 と各孔156 ,159 ,160 との間に
磨耗が生じると、高速カム作動時のバルブクリアランス
が拡大することとなる。もって、バルブリフト中の開弁
期間,閉弁期間における緩衝曲線部が期間が短くなり、
緩衝部高さが低くなる。そして、さらに磨耗が進行して
いくと、カム回転角の変化に対してバルブリフト量の変
化の小さい,所謂緩衝曲線部から外れ、もって緩衝部高
さがなくなり、開弁時及び閉弁時にはバルブが急激に動
作することとなり、開弁時には誤動作を生ずる惧れがる
ある一方、閉弁時には着座音が発生するという問題もあ
る。
【0009】本発明は上記のような実情に鑑みなされた
ものであり、係止部が経年劣化等により磨耗した場合で
も、運転性に影響を与えることなく、着座音等の発生を
防止できる内燃機関の吸・排気弁作動装置を提供するこ
とを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】このため本発明は、第1
カムと、第1カムより大きなリフト量あるいは広い開弁
期間で弁を作動させる第2カムと、メインロッカシャフ
トに揺動自在に支持されて第1カムに摺接して弁を開弁
させるメインロッカアームと、前記第2カムに摺接して
前記メインロッカアームに対して相対回転可能に支持さ
れるサブロッカアームと、前記サブロッカアームとメイ
ンロッカアームとの間に介装されて両ロッカアーム相互
を係合或いは離脱して相対回転を停止或いは許容する係
合離脱手段と、を備えてなる内燃機関の吸・排気弁作動
装置において、設計点において、サブロッカアームとメ
インロッカアームとの相対回転を停止した状態でサブロ
ッカアームが第2カムのベース円に摺接したときに、メ
インロッカアームと第1カムのベース円との間に、必ず
クリアランスが設けられるようにした。
【0011】
【作用】メインロッカアームは第1のカムに摺接して揺
動し、サブロッカアームは第1のカムより大きなリフト
量あるいは広い開弁期間で弁を作動させる第2のカムに
摺接して、前記メインロッカアームに対して相対回転可
能に支持されている。また、前記サブロッカアームとメ
インロッカアームとを係合する位置にあっては、前記係
合離脱手段により、サブロッカアームとメインロッカア
ームとが係合され、第2のカムによるサブロッカアーム
の回転動作は係合離脱手段を介してメインロッカアーム
に伝達され、もって、第2のカムによりメインロッカア
ーム及びサブロッカアームが揺動する。
【0012】カムには、バルブが開く時にバルブ軸端部
において発生する衝突やバルブが閉じる時のバルフシー
トへの衝突に起因する衝撃や騒音を防止するために、
衝曲線部が設けられている。 ここで、設計点において、
サブロッカアームとメインロッカアームとの相対回転を
停止した状態でサブロッカアームが第2カムのベース円
に摺接したときに、メインロッカアームと第1カムのベ
ース円との間に、必ずクリアランスが設けられるように
したため、次の作用を奏する。
【0013】即ち、カムには、バルブが開く時にバルブ
軸端部において発生する衝突やバルブが閉じる時のバル
フシートへの衝突に起因する衝撃や騒音を防止するため
に、緩衝曲線部が設けられている。ここで、サブロッカ
アームとメインロッカアームとの相対回転を停止した状
態において、サブロッカアームが第2カムのベース円に
摺接したときに、第1カム作動時はベース円におけるメ
インロッカアームのリフト量がメインロッカアームと第
1カムのベース円との間の積極的に設けたクリアランス
に相当する量だけ大きくなる。もって、第2カム作動時
のバルブクリアランスは、第1カム作動時のバルブクリ
アランスより小さくなる。即ち、第2カム作動時は第1
カム作動時に較べて緩衝曲線部が長くなる。
【0014】従って、メインロッカアーム端部と弁との
間に設けられるバルブクリアランスが増加しても、第2
のカムによりメインロッカアーム及びサブロッカアーム
が揺動するときは、当該増加したバルブクリアランスだ
け弁をリフトさせるカム回転角の変化を、前記長くなっ
た緩衝曲線部により吸収することが可能となり、カム回
転角の変化に対してバルブリフト量の変化の小さい期間
において開弁、或いは閉弁が行われることとなり、閉弁
時における着座音の発生等が防止される。
【0015】
【実施例】まず、図1〜図4を参照しつつ、吸気弁5の
弁リフト特性の切換装置の構成を説明する。本実施例に
係る機関1では、1つの気筒について同一の機能を有す
る2つの吸気弁5,5を備えている。各気筒には2本の
吸気弁5,5に対応して単一のメインロッカアーム41が
設けられる。メインロッカアーム41の基端は各気筒に共
通なメインロッカシャフト43を介してシリンダヘッドに
揺動自在に支持され、メインロッカアーム41の先端には
吸気弁5,5のステム頂部6,6を当接させるアジャス
トスクリュ44がナット45を介して締結される。
【0016】メインロッカアーム41にはシャフト46にニ
ードルベアリング47を介してローラ48が回転自在に連結
され、このローラ48に低速用カム49を転接させるように
なっている。即ち、低速用カム49が第1カムに相当す
る。メインロッカアーム41は平面図上ほぼ矩形に形成さ
れ、メインロッカアーム41にはローラ48と並んで単一の
サブロッカアーム42が設けられる。このサブロッカアー
ム42の基端はサブロッカシャフト50を介してメインロッ
カアーム42に相対的回転可能に連結される。サブロッカ
シャフト50はサブロッカアーム42に形成された孔51に摺
動可能に嵌合する一方、各メインロッカアーム41に形成
された孔に圧入されている。
【0017】サブロッカアーム42は吸気弁5に当接する
部位を持たず、その先端には高速用カム53に摺接するカ
ムフォロア部54が円弧状に突出して形成され、その下側
にはこのカムフォロア部54を高速用カム53に押し付ける
ロストモーションスプリング39が介装される。即ち、高
速用カム53が第2カムに相当する。ここで、図3及び図
4を参照しつつ、ロッカアーム41,42相互を係合或いは
離脱して相対回転を停止或いは許容する係合離脱手段と
して、メインロッカアーム41及びサブロッカアーム42に
設けられるプランジャ55,57及び58を孔56,59及び60に
嵌合させる構成について説明する。
【0018】サブロッカアーム42にはプランジャ55を摺
動自在に嵌合させる孔56が形成され、メインロッカアー
ム41にはプランジャ57,58を摺動自在に嵌合させる孔5
9,60がそれぞれ形成され、プランジャ57の背後に油室6
1が画成される一方、プランジャ58の背後にリターンス
プリング62が介装される。各孔56,59,60は所定位置で
互いに同軸方向に連続し、かつ同一径で形成される。そ
して、油室61にオイルポンプより導入される作動油が、
後述するカム切換弁70を介して高速運転時に導かれ、前
記低速用カム49と高速用カム53との切換を円滑に行うよ
うになっている。尚、プランジャ58の嵌合する孔60の一
端には栓体63が圧入され、栓体63には空気抜き孔64が開
口している。
【0019】そして、図4に示すように、油室61に導か
れる作動油圧によりプランジャ57が孔59,56に、プラン
ジャ55が孔56,60に渡ってそれぞれ嵌合することによ
り、メインロッカアーム41とサブロッカアーム42が一体
化する。また、図3に示すように、リターンスプリング
62の付勢力によりプランジャ57が孔59の端壁に当接した
状態では、各プランジャ55,57,58が各孔56,59,60に
それぞれ収まって、メインロッカアーム41の揺動を拘束
しないようになっている。低速用カム49とこれに隣接す
る高速用カム53は、それぞれ共通のカムシャフトに一体
に形成され、エンジンの低回転時と高回転時において要
求される弁リフト特性を満足するように異なる形状(大
きさが異なる相似形も含む)に形成されている。
【0020】また、メインロッカアーム41が低速用カム
49、或いは高速用カム53のプロフィールに従って揺動す
る際には、ステム頂部6とアジャストスクリュ44との間
に、VC 53 なるバルブクリアランスが設けられてい
る。そして、本構成においては、設計点において、サブ
ロッカアーム42とメインロッカアーム41との相対回転を
プランジャ55等により停止した状態でサブロッカアーム
41のカムフォロア部54が高速用カム53のベース円に摺接
している時点において、メインロッカアーム41のカム転
接用のローラ48と低速用カム49のベース円との間に必ず
クリアランスSが設けられるようにする。かかるクリア
ランスSについて述べると、吸・排気弁作動装置の各部
のクリアランスには加工公差が累積されがちであり、設
計点において、サブロッカアーム42とメインロッカアー
ム41との相対回転をプランジャ55等により停止した状態
でサブロッカアーム41とメインロッカアーム41の両者が
ベース円に摺接するようにした場合、サブロッカアーム
41のカムフォロア部54が高速用カム53のベース円に摺接
したときに、メインロッカアーム41のカム転接用のロー
ラ48と低速用カム49のベース円との間にクリアランスが
生じるものと生じないものとが混在するのが一般的に言
えることである。 しかし、このようなクリアランスの生
じかたでは、その存在の有無によって、本発明の目的を
全ての装置において必ず達成できず、発明として全く成
立しない。 従って、本発明では、設計点において加工公
差をつみ上げていってもなおメインロッカアーム41のカ
ム転接用のローラ48と低速用カム49のベース円との間に
クリアランスが必ず生じるようにして、その目的を全て
の装置において必ず達成で きるようにするのである。
【0021】次に、以上の構成による作用を説明する。
エンジンが所定運転状態の場合に、メインロッカアーム
41は低速用カム49のプロフィールに従って揺動し、各吸
気弁及び排気弁を開閉駆動する。このとき、サブロッカ
アーム42は高速用カム53によって揺動されるものの、リ
ターンスプリング62の付勢力により各プランジャ57,5
5,58が各孔59,56,60にそれぞれ収まって、メインロ
ッカアーム41の動きを妨げることはない。
【0022】これに対して、作動油圧が油室61に導かれ
ると、各プランジャ57,55,58はリターンスプリング62
に抗して移動し、プランジャ57が各孔59,56に渡って嵌
合するとともに、プランジャ58が各孔56,60に渡って嵌
合することにより、2つのロッカアーム41,42が一体と
なって揺動する。ここに、高速用カム53は低速用カム49
に比較して、リフト量が大きくなるように形成されてい
るから、サブロッカアーム42と一体化した揺動時は、メ
インロッカアーム41のローラ48が低速用カム49から浮き
上がり、各吸気弁及び排気弁は高速用カム53のプロフィ
ールに従って開閉駆動され、リフト量が大きくなる。
【0023】ここで、経年劣化等により、各プランジャ
55,57,58と各孔56,59,60との間に磨耗が生じると、
メインロッカアーム41とサブロッカアーム42との間に隙
間等が生じ、高速カム53作動時のバルブクリアランスV
CがΔVCだけ拡大し、劣化後のバルブクリアランスV
C’は、VC’=VC+ΔVCとなる。もって、図5に
一点鎖線で示すように、開弁時にあっては、バルブリフ
トが開始される当初のカム回転角に較べてより大きなカ
ム回転角においてバルブリフトが開始されることとな
り、閉弁時においては、当初のカム回転角に較べてより
小さなカム回転角において着座が行われる。
【0024】そして、本構成においては、上記のよう
に、設計点において、サブロッカアーム42とメインロッ
カアーム41との相対回転をプランジャ55等により停止し
た状態 でサブロッカアーム41のカムフォロア部54が高速
用カム53のベース円に摺接している時点において、メイ
ンロッカアーム41のカム転接用のローラ48と低速用カム
49のベース円との間に必ずクリアランスSが設けられる
ようにした結果、低速用カム49が作動する時はベース円
におけるメインロッカアーム41のリフト量が当該クリア
ランスSに相当する量だけ大きくなる。もって、サブロ
ッカアーム42とメインロッカアーム41との相対回転をプ
ランジャ55等により停止し、両ロッカアーム41,42が一
体で運動する場合には、前記クリアランスS分だけ高速
用カム53作動時のバルブクリアランスVC 53 は、低速用
カム49作動時のバルブクリアランスVC 49 より小さくな
る。
【0025】ここで、高速用カム53による吸気弁5の弁
揚程曲線は、図5に示すようになっており、y ro53 は、
高速用カム53の開弁時の緩衝部高さ、y rc53 は、閉弁時
の緩衝部高さである。 かかる図5に示す弁揚程曲線にお
いて、上記のように、高速用カム53作動時のバルブクリ
アランスVC 53 が、低速用カム49作動時のバルブクリア
ランスより小さくなると、該曲線全体が上方に平行移動
することとなり、結果として高速用カム53作動時は低速
用カム49作動時に較べて緩衝曲線部が長くなる。 従っ
て、メインロッカアーム41端部と吸気弁55のステム頂
部6との間に設けられるバルブクリアランスVC 53 が増
加しても、サブロッカアーム42とメインロッカアーム41
との相対回転をプランジャ55等により停止し、両ロッカ
アーム41,42が一体で運動する場合には、当該増加した
バルブクリアランスは、前記クリアランスSに相当する
量により吸収することが可能となり、カム回転角の変化
に対してバルブリフト量の変化の小さい期間において開
弁、或いは閉弁が行われることとなる。
【0026】このため、より小さなカム回転角において
着座することとなっても、閉弁時における着座音が発生
に起因する騒音の発生を防止することが可能となる。
尚、低速回転時の方が機関1の運転性能に対する開弁時
期,閉弁時期の影響が大きいが、本構成にあっては、低
速用カム49に摺接してメインロッカアーム41が 揺動する
ときは、低速用カム49のカム回転角に対応して、即座に
メインロッカアーム41が揺動することとなる。従って、
応答性不良による開弁時期,閉弁時期のずれが大きく運
転性に影響するアイドル運転等の低速運転時において、
運転性に影響を及ぼすこともない。
【0027】さらに、高速運転時にあっては、開弁時期
が長くなるので、充填効率が上がり、出力が向上すると
いうメリットもある。また、高速運転時にあっては、吸
気弁5,メインロッカアーム41,及びメインロッカシャ
フト43等の弁系の撓みが増大し、静的リフト時に対して
動的リフト時は歪みが大きくなる。そして、閉弁時にお
ける、リフト終了部付近(緩衝部付近)での歪みも大き
くなり、結果的には、図6に示すような早期着座が生じ
て、早期着座後弁が跳ね上がる,所謂バウンス現象が発
生する惧れがある。当該バウンス現象の発生は前記弁系
に衝撃力を与えることとなり、耐久性上も好ましいこと
ではないと共に、開弁時期が正確でなくなるため、機関
性能も悪化することとなる。ここで、本構成では、早期
着座を防止でき、当該バウンス現象の発生をも回避する
ことが可能となる。
【0028】もって、開弁時,閉弁時にカムの切換が狙
っていたタイミングよりずれ、「プランジャはじかれ不
具合」や「トルクショック」が発生することを防止する
ことができる。
【0029】尚、以上説明した実施例においては、ロッ
カアーム41,42相互を係合或いは離脱する係合離脱手段
として、メインロッカアーム41及びサブロッカアーム42
に設けられるプランジャ55,57及び58を孔56,59及び60
に嵌合させる構成のものについて、本発明に係る構成を
用いたものについて説明したが、例えば、特開平3−4
3612号公報に示されるようなサブロッカアームの下
方に係合部材が挿入される構成の係合離脱手段を有する
ものにあっても、当該係合部材の磨耗に係るバルブクリ
アランスの拡大に起因する騒音等の発生の回避に適合で
きることは勿論である。
【0030】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明によれ
ば、第1カムと、第1カムより大きなリフト量あるいは
広い開弁期間で弁を作動させる第2カムと、メインロッ
カシャフトに揺動自在に支持されて第1カムに摺接して
弁を開弁させるメインロッカアームと、前記第2カムに
摺接して前記メインロッカアームに対して相対回転可能
に支持されるサブロッカアームと、前記サブロッカアー
ムとメインロッカアームとの間に介装されて両ロッカア
ーム相互を係合或いは離脱して相対回転を停止或いは許
容する係合離脱手段と、を備えてなる内燃機関の吸・排
気弁作動装置において、設計点において、サブロッカア
ームとメインロッカアームとの相対回転を停止した状態
でサブロッカアームが第2カムのベース円に摺接したと
きに、メインロッカアームと第1カムのベース円との間
に必ずクリアランスが設けられるようにしたことによ
り、係止部が経年劣化等により磨耗した場合でも、運転
性に影響を与えることなく、着座音等の発生を防止で
き、開弁時,閉弁時にカムの切換が狙っていたタイミン
グよりずれ、「プランジャはじかれ不具合」や「トルク
ショック」が発生することを防止することができるとい
う効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す動弁系の断面図
【図2】本発明の実施例を示す動弁系の断面図
【図3】吸気弁の弁リフト特性の切換装置に係る動弁系
の縦断面図
【図4】吸気弁の弁リフト特性の切換装置に係る動弁系
の縦断面図
【図5】同上実施例に係る高速用カムの弁揚程曲線図
【図6】本発明の作用を説明する高速用カムの弁揚程曲
線図
【図7】従来の弁作動タイミングの制御装置における弁
の切換タイミングを示す特性図
【図8】従来例を示す動弁系の横断面図
【図9】従来例を示す動弁系の横断面図
【符号の説明】
5 吸気弁 41 メインロッカアーム 42 サブロッカアーム 49 低速用カム 53 高速用カムVC 53 バルブクリアランス R 緩衝曲線部
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F01L 13/00 301 F01L 13/00 302

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1カムと、第1カムより大きなリフト量
    あるいは広い開弁期間で弁を作動させる第2カムと、メ
    インロッカシャフトに揺動自在に支持されて第1カムに
    摺接して弁を開弁させるメインロッカアームと、前記第
    2カムに摺接して前記メインロッカアームに対して相対
    回転可能に支持されるサブロッカアームと、前記サブロ
    ッカアームとメインロッカアームとの間に介装されて両
    ロッカアーム相互を係合或いは離脱して相対回転を停止
    或いは許容する係合離脱手段と、を備えてなる内燃機関
    の吸・排気弁作動装置において、設計点において、サブロッカアームとメインロッカアー
    ムとの相対回転を停止した状態でサブロッカアームが第
    2カムのベース円に摺接したときに、メインロッカアー
    ムと第1カムのベース円との間に、必ずクリアランスが
    設けられるようにした ことを特徴とする内燃機関の吸・
    排気弁作動装置。
JP4270489A 1992-10-08 1992-10-08 内燃機関の吸・排気弁作動装置 Expired - Fee Related JP2814856B2 (ja)

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