JP2813528B2 - 鋼板矯正装置 - Google Patents

鋼板矯正装置

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JP2813528B2
JP2813528B2 JP20243093A JP20243093A JP2813528B2 JP 2813528 B2 JP2813528 B2 JP 2813528B2 JP 20243093 A JP20243093 A JP 20243093A JP 20243093 A JP20243093 A JP 20243093A JP 2813528 B2 JP2813528 B2 JP 2813528B2
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清 大石
義信 永井
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茂博 畑
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば圧延後の鋼板
に発生した反りや耳波及び歪み等による変形を取り除く
鋼板矯正装置に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼板の製造において、その厚みが4.5
ミリ以上であれば、反りや耳波等の不良形状の矯正には
かなりの時間がかかる。このため、従来、厚板鋼板の矯
正作業はオフラインで処理されることが多い。
【0003】矯正作業の基本は、鋼板の歪みや変形の大
きさを予め知り、これに応じて矯正ラムによる圧下位置
や圧下力を調整するというものである。このような作業
において、従来はラムに送り込まれる前に作業者が鋼板
の上に載り、金尺及びテーパーゲージを使って鋼板の歪
み高さを測定していた。そして、その測定結果によっ
て、歪み変形部分がラムの作業域に来るように送り、そ
の後変形の状況に応じて鋼板の上面とラムとの間に上敷
棒及び鋼板の下面と定盤との間に下敷棒を置き、ラムに
よる圧下によって矯正し、この矯正の後、作業者が矯正
処理した部分の形状を測定し、公差内であれば鋼板を送
って搬出し、公差よりも大きければ矯正をやり直す。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように厚板鋼板の
矯正作業では、鋼板の歪みや波等の変形を中腰姿勢の作
業者が手作業で調べることになるので、作業者の負担が
かなり大きく、またラムの近くの鋼板の上に載ってでの
作業なので、危険性も高い。また、作業者の技量によっ
て、歪み等の変形の大きさの認識も違うので、一様な品
質の製品の供給の障害となるほか、生産性の向上に対し
てもネックとなっている。
【0005】一方、鋼板の表面形状を測定して圧延機の
制御を行うことが特開昭61−4913号公報に開示さ
れているように、鋼板の製造ラインでも広く利用されて
いる。このような測定方法としては、たとえば様々な光
学的な検出系を利用したものがある。しかしながら、こ
のような検出系は一般に高い精度が必要とされる帯状薄
鋼板の製造ライン用のものが多く、特に厚板鋼板の矯正
の分野には未だに適用されていない。
【0006】その主な理由は、設備上の制約が大きい
外、厚板鋼板の矯正では、ラムによる圧下の際に、変形
の状況によって敷棒をセットすることが必要なためであ
る。この敷棒は、鋼板の変形個所に対して適正な位置に
置くことが重要であり、変形個所の確認や計測は作業者
の目視によって行い敷棒のセットも作業者の手作業に頼
っている。このため、適正な変形位置を捉えきれないま
ま誤った位置に敷棒をセットしたりすることも少なくな
く、矯正誤差を生じやすい結果となる。
【0007】このように、特に厚板鋼板のプレスラム式
の矯正装置では、鋼板の形状の測定から適正な矯正まで
を自動的に処理できない。また、矯正処理後の鋼板の表
面形状も作業者の計測に頼るだけなので、高品質が要求
される製品の供給にも障害がある。
【0008】本発明において解決すべき課題は、プレス
ラム方式の鋼板矯正装置において、鋼板の表面形状の測
定から矯正を経て次工程に払い出すまでの一連の処理を
自動化し作業の安全性を向上させると共に、高い品質の
鋼板が得られしかも生産性を向上させることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するためになされたものであり、その特徴とする手段
は、鋼板を搬送すると共に対向端側を上下揺動自在な一
対のローラーコンベアと、このローラーコンベアの対向
間に設けられ前記鋼板の被矯正部分を加圧ラムの上部敷
棒と定盤の下部敷棒との間に挟んで矯正する矯正機と、
前記一方のローラーコンベア又はその入り側のローラー
コンベアで搬送中の鋼板の表面形状を連続的に計測する
一次形状計測手段と、前記加圧ラムに設けられ加圧ラム
による鋼板表面圧下部の形状を計測する二次形状計測手
段と、これらの形状計測手段による形状計測結果に基い
て前記上部敷棒と下部敷棒の位置を調節する手段と、前
記他方のローラーコンベア又はその出側のローラーコン
ベアを跨いでローラーコンベアの長手方向に走行可能に
設置したマグネット式鋼板吊上払出し用の橋型クレーン
とからなることを特徴とする鋼板矯正装置である。
【0010】
【作用】前記一次形状計測手段による形状計測結果に基
いて前記上部棒敷棒と下部敷棒の位置を調節して、鋼板
の被矯正部分である変形部分に対応させると共に、これ
により加圧ラムで鋼板の該被矯正部分を実験に矯正する
際の加圧時には、該一対のローラーコンベアの対向端部
を下降揺動させて定盤の表面レベルより下方レベルに位
置させて、前記加圧ラムによる加圧力を有効に鋼板に働
かせることができる。そして、この加圧矯正直後、加圧
ラムに設けた前記二次形状計測手段によって、その加圧
ラム圧下部の鋼板の形状を測定し、矯正の良否判定を迅
速化し、再矯正する等の処置を直ちに行わしめる。鋼板
の矯正が終了するとローラーコンベア上に移動させ、前
記マグネット式鋼板吊上払出し用の橋型クレーンによっ
て、鋼板の長さ方向全域にのみ所定間隔でマグネットを
確実に載置励磁して鋼板を吸着吊上げ、走行架台で次工
程に迅速に搬送するものである。
【0011】
【実施例】図1は本発明の矯正装置の概要を示す正面
図、図2及び図3はそれぞれ要部の概略平面図及び概略
斜視図である。
【0012】矯正装置は、鋼板Sを搬送するローラ列1
と矯正機2とによって構成され、矯正機2の上流側に矯
正前の鋼板の形状検出及び位置検出のための一次計測ヘ
ッド3,パルスジェネレータ301及び始・終端検出装
置302を設け、矯正機2には鋼板の特定面の形状を検
出する二次計測ヘッド4を備える。
【0013】前記ローラ列1は、鋼板Sを厚板圧延ライ
ンから矯正機2へ送る入り側ローラーコンベア1a及び
矯正後の鋼板Sを排出する出側ローラーコンベア1bと
同コンベア1b上の鋼板を次工程に払出すマグネット式
鋼板吊上払出用の橋型クレーンMCとを備え、それらと
後述する矯正機2への鋼板Sの装入及び払出しのための
一対の搬送ローラーコンベア1c,1d及び矯正機2の
定盤6に出没自在に設けた複数の駆動ローラ14ととも
に鋼板Sを双方向に搬送可能としている。これにより、
矯正後の鋼板Sを再度一次計測ヘッド3により形状検出
することによって、鋼板S全面の矯正状況を確認するこ
とができる外、矯正前又は矯正後の鋼板Sを入り側ロー
ラーコンベア1a又は出側ローラーコンベア1b上に仮
置きすることができ、鋼板Sの矯正機2への装入と鋼板
Sの矯正時間との調整が可能となり、矯正作業を円滑化
できる。
【0014】一方、一次計測ヘッド3及び二次計測ヘッ
ド4はいずれも光学系を利用したものであり、図4にそ
の概要を示す。これは、三角測量法を利用したもので、
投光手段を構成する一対の半導体レーザ43a,43
b,透過率と反射率が1:1の比率を有する半透明鏡
(以下、「ハーフミラー」と記す)43c及び受光手段
を構成する小型テレビカメラ43dの組合せを持つ。こ
の系では、一方の半導体レーザ43aから鋼板Sに照射
された光束(以下、「レーザビーム」と記す)はハーフ
ミラー43cを介して小型テレビカメラ43dの検出デ
バイス43e上に結像される。また、他方の半導体レー
ザ43bから照射されたレーザビームは、ハーフミラー
43cを直進して同様に小型テレビカメラ43dの検出
デバイス43e上に結像される。ここで、鋼板Sの表面
に変形部分があって照射点が変位すれば、ビームスポッ
トが動いて検出デバイス43e上を移動する。そして、
検出デバイス43eを二次元素子にして、二つの半導体
レーザ43a,43bからのスポット像が画面上で重な
らないようにしておく。このような結像系のものを鋼板
Sの幅方向に多数配列することによって、多点変位計測
を行い、レーザスポット像の水平方向位置を求めれば鋼
板S′の変位を求めることができる。
【0015】ここで、一次計測ヘッド3は図1に示すよ
うに鋼板Sのパスラインの下側に組み込まれ、図4で示
した要素をパスラインと直交する方向に検出面を上向き
として複数組み配置したものとして構成される。そし
て、各組みの検出要素によって、鋼板Sの全幅の表面形
状が光学系によって計測される。また、鋼板Sの特定面
の形状を計測する二次計測ヘッド4は、後述するように
矯正機2の加圧ラム5の下面に検出面を下向きとして組
み込まれるもので、その形状計測のための光学系は図4
に示したものと同様である。
【0016】このような一次及び二次計測ヘッド3,4
をそれぞれ備えた鋼板Sの矯正ラインにおいて、一次計
測ヘッド3による形状測定結果は、図3に示すように信
号処理ユニット431やデータ処理ユニット432等に
よって画像化し、CRTに三次元的に表示させる。そし
て、この画像表示を解析することによって、圧下を加え
るべき鋼板Sの位置を設定すると同時に、一次計測ヘッ
ド3で検出した形状変位部分が矯正機2の矯正域に設定
されるように鋼板Sの始・終端検出装置302及びパル
スジェネレータ301をローラ列1に設けることによっ
て、一次計測ヘッド3による鋼板Sの形状検出位置とと
もに送り量の設定及び停止を制御する。なお、始・終端
検出装置302には光学式,超音波式等の任意の無接触
式検出器を用いることができる。
【0017】また、一次計測ヘッド3による鋼板Sの計
測によって得られた鋼板Sの変形の状況に応じて、矯正
機2による圧下矯正部分に対応させて鋼板Sの上面及び
下面にそれぞれ上部敷棒及び下部敷棒がセットされる。
これらの上部及び下部敷棒のセットは、一次計測ヘッド
3または二次計測ヘッド4による形状計測に基いて行う
と共に、矯正直後に二次計測ヘッド4によって計測した
表面形状が不良であれば再度フィードバックしてセット
をやり直す。そして、このセットの際には、上部敷棒は
加圧ラムの軸線周りの回転を利用して方向が決められる
と同時に上部敷棒の間隔も設定される。また、下部敷棒
は前記上部敷棒の方向と平行にその上部敷棒との組合せ
に応じて位置決めを行う。
【0018】このように、矯正機2に鋼板Sが入り込む
前に一次計測ヘッド3によって、また加圧ラム5圧下部
の鋼板Sを二次計測ヘッド4によって、鋼板Sの表面形
状を測定し、その形状測定結果に基いて矯正機2によっ
て矯正することができ、従来のように作業者による手作
業を必要としない。更に、矯正機2に備えた二次計測ヘ
ッド4によって矯正後の鋼板Sの形状を測定できるの
で、矯正後の鋼板Sの形状を計測し、公差範囲内であれ
ば鋼板Sを搬送し、公差範囲よりも大きければもう一度
フィードバックして矯正をやり直す。したがって、一次
計測ヘッド3及び二次計測ヘッド4による鋼板Sの形状
計測に基づいて鋼板Sの変形部分を適正に矯正機2によ
って矯正でき、高い精度の製品が得られる。
【0019】図1,図2の矯正設備において、ローラ列
1は鋼板Sを矯正機2に送る入り側ローラーコンベア1
a及び矯正後の鋼板Sを排出する出側ローラーコンベア
1bを備え、これらのローラーコンベア1a,1bの間
に矯正機2を組み込む。矯正機2を挟む部分には、矯正
機2への鋼板Sの装入及び払出しのための一対の搬送ロ
ーラーコンベア1c,1dを設ける。これらの搬送ロー
ラーコンベア1c,1dは、入り側及び出側ローラーコ
ンベア1a,1b側を上下に揺動自在に枢着され、それ
ぞれチルトシリンダ1e,1fによって矯正機2側の部
分を支持されている。この構造により、搬送ローラーコ
ンベア1c,1dはそれぞれ矯正機2側の端部が下に斜
めに傾く姿勢を取らせることができ、矯正時の圧下力が
搬送ラインに掛かることがなくなる。
【0020】入り側ローラーコンベア1aと搬送コンベ
ア1cとの間には、先に説明した一次計測ヘッド3,パ
ルスジェネレータ301及び始・終端検出装置302を
設ける。図5に一次計測ヘッド3の組み込みを示す平面
図及び図6にライン方向に見た図をそれぞれ示す。
【0021】一次計測ヘッド3は、ラインと直交する方
向に配列した複数(図示の例では18台)のセンサユニ
ット3eから構成されたものである。各センサユニット
3eは図4で説明した光学系を備え、図7の(a)の正
面図に示すように、1台のセンサユニット3eに一対の
大光量の半導体レーザ3a,3b,ハーフミラー3c及
び小型テレビカメラ3dを平行に2組内蔵したものであ
る。なお、大光量(投射光束断面が大きいものをいう)
の半導体レーザ3a,3bにより、黒皮等による乱反射
分は信号処理ユニット431によって雑信号として処理
される。
【0022】ここで、一次計測ヘッド3による鋼板Sの
表面形状の検出について説明する。計測方法を説明する
図7の(b)において、半導体レーザ3aから照射され
たレーザビームは鋼板Sの表面のA点で反射し、半導体
レーザ3bから照射されたレーザビームは鋼板Sの表面
B点で反射して、それぞれテレビカメラ3cに受光させ
る。
【0023】それぞれの計測ポイントであるA点とB点
の間隔(ΔL)での変位量(ΔH)を鋼板Sの所要走行
距離(L)毎に連続的に計測し、変位量(ΔH)と走行
距離(L)から演算処理され、鋼板Sの形状が求められ
る。
【0024】前記のように、計測ポイントA点とB点と
を同時に計測するので、鋼板Sの振動は無視できる。ま
た、ローラの偏心等による不平衡振動については、B点
がA点に到達した時に半導体レーザ3aによる変位デー
タとの照合により補正され、この補正量により幅方向の
変位データを補正し、所要走行距離(L)はパルスジェ
ネレータ301による鋼板Sの位置データにより求めら
れ、位置検出基点である鋼板Sの始端は始・終端検出装
置302の信号により求められる。
【0025】この一次計測ヘッド3を搬送ローラーコン
ベア1cの手前に組み込むことによって、矯正機2に送
り込まれる鋼板Sの下面側の全幅の形状を測定でき、反
りや耳波等の変形部分の大きさやその位置を知ることが
できる。そして、一次計測ヘッド3による形状計測の結
果を制御系に入力して演算し、矯正機2の作動や敷棒の
位置設定等を矯正部分の矯正機2への到達に合わせて制
御してゆく。
【0026】図8は矯正機2をパスライン方向に見た
図、図9はその平面図である。
【0027】矯正機2はパスラインを跨ぐ門型のフレー
ム2aを備え、このフレーム2aに加圧ラム5を組み込
むと共にその下方に定盤6を設けたものである。フレー
ム2aの上面には、走行台車2bをパスラインと直交す
る方向にモータ2dの駆動によって走行可能に設ける。
そして、この走行台車2bの位置を検出するための適切
な検出手段を利用した走行位置検出装置2a−1をフレ
ーム2aに走行台車2bの走行方向と平行に設け、一方
走行台車2bには、加圧ラム5を連結する。加圧ラム5
はその下部分を直方体状としたものであり、その軸線周
りに90度毎に姿勢を変えることができるように回転可
能に走行台車2bに連接する。そして、この連接構造の
ために、走行台車2bには加圧ラム5を回転駆動させる
ための駆動モータ2eを設けている。
【0028】このような構成により、加圧ラム5はパス
ラインを横切る方向に自在に位置を変えることができ、
鋼板Sの矯正位置の真上に設定できる。また、駆動モー
タ2eによって加圧ラム5をその軸線周りに90度毎に
回転させると、後述する上部敷棒の鋼板Sのパス方向に
対する姿勢も変えることができる。
【0029】加圧ラム5は鋼板Sの形状矯正だけでな
く、先に説明したように二次計測ヘッド4を設けたこと
によって、鋼板Sの被矯正部である特定面の鋼板Sの状
況を直ぐに計測できる手段を組み込む。この二次計測ヘ
ッド4は、図10に示すように加圧ラム5の下面を利用
して組み込まれる複数のセンサユニット4aによって構
成される。センサユニット4aは、図に示すように、加
圧ラム5の下面に刻んだ溝5aの中に埋没するように組
み込まれ、その下端を加圧ラム5の下面よりも少し高く
して鋼板Sに接触しないようにする。また、図11はセ
ンサユニット4aの内部構造を示すものであり、このセ
ンサユニット4aの光学系は図4に示したものと同様
に、一対の半導体レーザ4b,4c,ハーフミラー4d
及びテレビカメラ4eを備えている。そして、図示の例
では、1列に合計4台のセンサユニット4aを組み合わ
せることによって、鋼板Sの幅方向に合計8点の形状検
出ポイントを設定しこれを鋼板Sの走行方向に合計6列
配置することによって、総計で48ポイントの平面的な
形状検出点を展開させている。なお、図12はこの形状
検出点の様相を示す概略図であり、4台のセンサユニッ
ト4aが合計8個の検出点CH1〜CH8を担当し、6
列のセンサユニット4a群の配置によってCH1〜CH
48の平面マトリックスの検出点としている。
【0030】ここで、一次計測ヘッド3及び二次計測ヘ
ッド4による鋼板Sの表面形状の検出及びその後の演算
処理について説明する。なお、この検出や演算処理等
は、一次計測ヘッド3及び二次計測ヘッドのいずれの場
合でも同様なので、ここでは図10及び図11に示した
二次計測ヘッド4について説明する。
【0031】図11において、センサユニット4aのテ
レビカメラ4eは、半導体レーザー4b,4cから照射
されたレーザビームの鋼板Sの表面からの反射光を受け
て、図4で説明した測定原理に従って鋼板Sの形状を計
測する。そして、このテレビカメラ4eからの出力信号
は演算回路に入力され、鋼板Sの表面形状の状況をこの
演算回路から出力させる。
【0032】図13は演算回路の概略を示すものであ
り、これには、センサユニット4aからの信号を受けて
鋼板Sの変位を演算する変位演算手段20を備える。こ
の変位演算手段20は、2つの半導体レーザー4b,4
cからのレーザビームをハーフミラー4dを通して受光
するテレビカメラ4eで受け、その受光デバイスと鋼板
Sまでの距離データとして演算する。このとき、センサ
ユニット4aと鋼板Sの平行度が確保されていないと、
変位演算手段20の出力は鋼板Sの形状を正しく反映し
ないことになる。そこで、演算回路には傾斜補正手段2
1を設け、これにより不平行分(傾斜)を補正して、鋼
板Sの形状を高精度で求める。そして、この傾斜補正手
段21からの信号は鋼板Sの形状演算手段22によって
最終的に演算され、その出力信号が各制御部に入力され
る。
【0033】ここで、傾斜補正手段21の動作について
説明する。
【0034】図14は圧延後の鋼板Sの特定面の変形状
況を模式的に見た図であり、センサユニット4a群によ
る計測位置がCH1,CH2,・・・CH48の点に設
定されている。そして、空間座標軸(X,Y,Z)をと
り、X軸方向へCH1〜CH8・・・CH41〜CH4
8が配置され、Y軸方向にはCH1〜CH41・・・C
H8〜CH48が配置されている。このような検出点の
分布配置は、図12に示したものと同様である。
【0035】いま、検出点CH1〜CH8の中で最小距
離の4チャンネルを基準に残りの4チャンネルの距離偏
差分を求め、それを図15のようにグラフ化する。次
に、第2列目(CH9〜CH16)も同様にして第2列
目内での最小距離データを基準に各チャンネルの偏差を
求めて同様に図15にグラフ化する。これを第6列目ま
で行い、そのグラフから最小2乗法により、Z=aX+
bの一次回帰式を求める。この一次式の傾きが鋼板Sの
X軸方向における傾斜量となる。
【0036】次に、検出点CH1〜CH41のY軸方向
について図16のようにグラフ化を行う。更に、検出点
CH2〜CH42についても同様に行い、検出点CH8
〜CH48まで順次グラフ化を行って最小2乗法による
一次回帰式を求める。求めた一次式は、鋼板SのY軸方
向の傾斜量となる。
【0037】以上で求めた2つの一次式からCH1〜C
H48の各変位データの傾斜補正を、傾斜補正手段21
によって二次元的に行う。そして、この傾斜補正を行っ
た後、形状演算手段22によって鋼板Sの三次元的な形
状を求める。
【0038】なお、このような形状計測の方法は、二次
計測ヘッド4が静止状態の鋼板Sの特定面の計測を行う
のに対し、走行状態の鋼板Sの計測を行う一次計測ヘッ
ド3でも同様である。
【0039】このような計測方法及び演算によって、一
次計測ヘッド3では矯正前の鋼板Sの表面形状を連続的
に計測し、矯正機2で矯正すべき鋼板Sの部分やその変
形の大きさ等を予め知ることができる。このため、この
一次計測ヘッド3によって得られた鋼板Sの状況に応じ
て、後述する敷棒の設置位置,間隔及び方向を正確に決
定することができる。また、加圧ラム5の下面に二次計
測ヘッド4を備えたことによって、加圧ラム5による矯
正の直後に鋼板Sの形状を直接計測できる。このため、
矯正後の鋼板Sが排出側に送られるのに先立って形状計
測できるので、公差よりも大きければそのまま再度加圧
ラム5による矯正を行うことができる。したがって、矯
正前の鋼板Sの形状測定による矯正が不十分であって
も、これを補償した矯正が可能となり、高い品質の鋼板
Sが得られるようになる。
【0040】更に、加圧ラム5には鋼板Sの変形の状況
に応じて圧下位置を変えるための上部敷棒を設ける。図
17はこの上部敷棒の組み込みを示す概略斜視図、図1
8はその底面図である。
【0041】加圧ラム5の底面から少し離れた高さとな
るように一対の上部敷棒7a,7bを互いに平行となる
ように配置する。これらの上部敷棒7a,7bは加圧ラ
ム5の側面に設けたモータ7cを駆動源として互いに離
れる方向及び互いに近づく方向に移動可能とする。この
駆動のため、加圧ラム5の両側の側面に設けたブラケッ
ト7dに左右を逆ネジとしたスクリュウネジ7eを回転
自在に設け、これらのスクリュウネジ7eを駆動ベルト
7f及び伝達ベルト7gによって回転させる。上部敷棒
7a,7bはそれぞれ鉛直方向の軸線を持つ移動子7
h,7iによってそれぞれスクリュウネジ7eに連接さ
れる。また、これらの上部敷棒7a,7bのセットは一
次計測ヘッド3による演算結果に基づいて、モータ7c
の出力軸の回転方向及び後述する下部敷棒との組合せに
より決まる相互の設定間隔(零から加圧ラム5の有効幅
まで)毎に移動子7h,7iを検出する近接スイッチ群
7jによって回転量を設定して自動的に行わせる。
【0042】なお、移動子7h,7iのロッドと上部敷
棒7a,7bとの連接構造は上部敷棒7a,7bの両端
部が上下に自由に移動できるようにする。これにより、
加圧ラム5が宙に浮いているときは上部敷棒7a,7b
は加圧ラム5の下面よりも少し下に位置し、このときに
スクリュウネジ7eの回転による上部敷棒7a,7bの
位置変更を行う。そして、矯正時には、まず上部敷棒7
a,7bが鋼板Sの上面に載りこの後に加圧ラム5の底
面が上部敷棒7a,7bの上に載るように動くので、最
終的には加圧ラム5の圧下力が上部敷棒7a,7bを介
して鋼板Sの上面に伝わることになる。
【0043】このような上部敷棒7a,7bの駆動系に
よってモータ7cを作動させれば、スクリュウネジ7e
が回転する。そして、2本の上部敷棒7a,7bは互い
にネジの向きが違うスクリュウネジ7eに螺合している
ので、これらのスクリュウネジ7eの回転方向に従って
2本の上部敷棒は図18に示すように互いに離れる方向
に移動したり、または互いに近づく方向に移動する。こ
のため、上部敷棒7a,7bの位置を自由に変えること
ができ、鋼板Sの変形部分の位置に対応させて上部敷棒
7a,7bの位置を設定できる。
【0044】また、ブラケット7dは図に示すように加
圧ラム5の側面よりも外側に突き出しており、スクリュ
ウネジ7eの長さを加圧ラム5の幅よりも大きくしてい
るので、二次計測ヘッド4による鋼板Sの形状測定時に
は、上部敷棒7a,7bを加圧ラム5の底面の領域の外
に位置させることで、上部敷棒7a,7bに影響される
ことなく測定できる。
【0045】一方、定盤6には鋼板Sの下面を受ける下
部敷棒を設ける。図19は下部敷棒の配置を示す定盤6
部分の平面図、図20はパスライン方向に見た図であ
り、図21は図19のA−A線矢視による断面図であ
る。
【0046】下部敷棒は、その長さ方向がパスラインと
平行する姿勢の2本の第1下部敷棒8a,8b及びパス
ラインと直交する姿勢の3本の第2下部敷棒9a,9
b,9cの組合せによって構成されている。第1下部敷
棒8a,8bはそれぞれ定盤6の上をパスラインと直交
する方向に摺動するスライダ8c,8dの上に固定さ
れ、これらのスライダ8c,8dをシフトモータ8e,
8fによってそれぞれ別個に移動させる。一方の第1下
部敷棒8aを移動させるシフトモータ8eは駆動軸8g
にその出力軸を連接し、この駆動軸8gの両端にはプー
リ8lを連結する。このプーリ8lに掛け回したワイヤ
ー8hはスライダ8cのみに結合され他方のスライダ8
dにはこれに開けた孔に挿し通して自由に移動可能とす
る。また、他方の第1下部敷棒8bを移動させるシフト
モータ8fも同様にその出力軸を駆動軸8iに連接し、
この駆動軸8iにプーリ8mを連結する。このプーリ8
mに掛け回したワイヤー8jはスライダ8dのみに結合
され、他方のスライダ8cには挿し通すだけであって自
由に移動可能とする。また、シフトモータ8e,8fと
反対側の定盤6にはワイヤー8h,8jのそれぞれのプ
ーリ列8kを設ける。
【0047】このような第1下部敷棒8a,8bの駆動
系によって、シフトモータ8e,8fを作動させればワ
イヤー8h,8jを介してスライダ8c,8dを任意の
位置に任意の量だけ移動する。このため、2本の第1下
部敷棒8a,8bは定盤6の上でパスラインと平行する
方向に位置を変えたり、互いの間の距離を変更したりで
き、鋼板Sの変形部分の位置や大きさに対応した設定が
可能となる。また、図19の一点鎖線で示すように、2
本の第1下部敷棒8a,8bをパスしていく鋼板Sの外
側に退避させることもできる。
【0048】第2下部敷棒9a,9b,9cは互いに平
行に配列され鋼板Sのパスラインと直交する方向に進退
動作可能に定盤6に組み込む。定盤6には図21に示す
ように3本の溝6a,6b,6cを刻み込み、これらの
溝6a,6b,6cにそれぞれ第2下部敷棒9a,9
b,9cを固定したスライダ10a,10b,10cを
摺動自在に嵌め込む。定盤6の一端には、スライダ10
a,10cを同時に駆動するための第1シフトモータ1
1及び残りのスライダ10bを駆動するための第2シフ
トモータ12を設ける。第1シフトモータ11はその出
力軸に連結した駆動軸11a及びこれに巻き付けた2本
のワイヤー11b,11cによって第2下部敷棒9a,
9cのスライダ10a,10cを連接する。また、第2
シフトモータ12も同様に、その駆動軸12a及びワイ
ヤー12bによって残りの第2下部敷棒9bのスライダ
10bを連接する。これらのワイヤー11b,11c,
12bは第1,第2シフトモータ11,12と反対側に
設けたプーリ列13に掛け回して閉じたループを形成す
る。そして、図23に示すように、スライダ10a,1
0b,10cを貫通する部分を利用して各ワイヤー11
b,11c,12bをそれぞれのスライダ10a,10
b,10cに一体化し、プーリ列13から駆動軸11
a,12aに戻るパスのワイヤー11b,11c,12
bはそれぞれスライダ10a,10b,10cと溝6
a,6b,6cとの間の隙間を通る配線とする。
【0049】このような第2下部敷棒9a,9b,9c
の駆動系により、第1シフトモータ11を作動させる
と、両端の第2下部敷棒9a,9cのみが同時に同じ方
向へ同じ量だけ移動する。また、第2シフトモータ12
を作動させると、中央の第2下部敷棒9bだけが移動す
る。したがって、2本の第2下部敷棒9a,9cのみを
用いたり、1本の第2下部敷棒9bを用いたり、またこ
れらの全ての第2下部敷棒9a,9b,9cを用いる作
業が可能となる。
【0050】更に、図20に示すように、定盤6にはそ
の上面よりも下及び表面から突き出る位置まで昇降可能
な複数の駆動ローラ14を設ける。これらの駆動ローラ
14はそれぞれ昇降シリンダ14aに支持され、互いに
連動又は独立して自由に昇降可能である。そして、鋼板
Sの通板時にはローラ列1と同一高さに上昇させて搬送
を円滑に行い、下部敷棒8a〜9cをセットする際には
更に上昇させて鋼板Sを持ち上げて定盤6の上面と鋼板
Sの下面との間に充分な隙間ができるようにする。そし
て、下部敷棒8a〜9cのセットが完了すると、昇降シ
リンダ14aによって定盤6の下面へ下降させて鋼板S
が下部敷棒8a〜9cの上に載るようにする。
【0051】以上の構成において、入り側ローラーコン
ベア1aから矯正機2方向へ搬送される鋼板Sは、搬送
ローラーコンベア1cの手前にある光学系を利用した一
次計測ヘッド3によって形状計測される。そして、この
形状計測の結果は演算ユニット431,432や各種の
コントローラ等によって処理され、形状を矯正する部分
の位置をコントローラに入力する。この後、矯正する部
分が矯正機2の中で停止するように、たとえばローラの
回転をパルスジェネレータ301によって計測し、鋼板
Sの矯正部分を矯正機2の中に正しく位置決めして停止
させる。
【0052】この間、矯正機2側では、形状を矯正する
のに必要な上部敷棒7a,7b,第1下部敷棒8a,8
b及び第2下部敷棒9a〜9cの位置をそれぞれのモー
タ7c及びシフトモータ8e,8f,11,12によっ
てセットする。このセットは、一次計測ヘッド3による
計測結果の演算に基いてモータ7c及びシフトモータ8
e,8f,11,12の出力軸の回転方向及び回転量を
設定して行うものとする。更に、このような第1,第2
下部敷棒8a,8b,9a〜9cの設定だけでなく、走
行台車2bによる加圧ラム5の位置設定及び駆動モータ
2eによる加圧ラム5の回転を制御する。すなわち、加
圧ラム5の底面の大きさに比べて鋼板Sの幅が大きい場
合に矯正部分に加圧ラム5の位置を合わせるために走行
台車2bを移動させる。また、矯正部分の変形の状況に
応じて、上部敷棒7a,7bがパスラインと直交する方
向がよいか又はパスラインと平行とする方向がよいかに
従って駆動モータ2eによって加圧ラム5を回転させる
ことで設定するとともに、その上部敷棒7a,7bと並
行配置となる側の第1下部敷棒8a,8bもしくは第2
下部敷棒9a〜9cとを組み合わせる。
【0053】このような設定の後に、オペレータが操作
盤によって加圧ラム5を下降させて鋼板Sの矯正部分を
加圧して矯正する。図22に、上部敷棒7a,7bをパ
スラインと直交する方向に設定し、同方向の第2下部敷
棒9bとによって加圧矯正している状態を示す。
【0054】加圧ラム5による矯正の後、加圧ラム5を
計測位置まで上昇させて、二次計測ヘッド4によって矯
正部分の形状計測を行う。この計測結果は演算ユニット
や各種のコントローラによって演算され、変形度が公差
内であることが確認されると、加圧ラム5を待機位置ま
で上昇させ、鋼板Sを出側ローラーコンベア1b側に送
り、次の矯正部分の到来に対して待機する。また、変形
度が公差よりも大きければ、形状計測結果に基いて再度
上部敷棒7a,7b及び第1,第2下部敷棒8a,8
b,9a〜9cの位置設定をやり直し、加圧ラム5によ
って矯正をやり直す。このような手順によって、送られ
てくる鋼板Sを一次計測ヘッド3によって予め計測して
矯正機2の態勢を整え、矯正後には二次計測ヘッド4に
よって矯正状況の確認を行う。
【0055】このように、搬送されて来る鋼板Sの形状
測定から加圧ラム5による矯正後の形状確認を自動的に
行うことができる。このため、従来のように人手に頼る
作業に比べると、安全性が確保されると同時に作業効率
も向上する。また、形状計測も光学系等の計測手段によ
って行うので、高い精度に製品を維持でき、作業者によ
る技量の違いによる品質のばらつき等もなくなる。
【0056】次にマグネット式鋼板吊上払出し用の橋型
クレーンは、図1と図23,図24,図25,図26に
詳細に示す如く、ローラーコンベアlbを跨いでローラ
ーコンベア長手方向に走行可能に設けた走行架台31
と、走行架台31の上部に設けた昇降装置(巻上機)3
2,32より昇降自在に吊支持されてローラーコンベア
lbの鋼板搬送方向に沿って位置せしめた吊りビーム3
3と、吊りビーム33の長手方向に所定間隔で且つ吊り
ビーム33の幅方向中央部と両側部に鎖で吊り支持した
鋼板吸着搬送用マグネット34と、各マグネット34毎
に設けられマグネットが鋼板の表面に載ったことを検出
する吊下げ金垂式の載置検出装置35〔図25〕と、こ
の載置検出装置35からの検出信号を受けて検出対象の
マグネットにのみ励磁電流を供給する給電制御装置36
とから構成してある。
【0057】走行架台31の鋼板を吸着するための停止
位置では、各マグネット34は、ロ−ラーコンベアlb
の各ロール間の直上に位置して且つロール間を上下挿通
可能にして鋼板が無いとき載置検出装置35が働かない
ようになっており又鋼板があっても鋼板吸着時にロール
をも吸着しないようにしてある。又各マグネット34は
鋼板の幅方向の中央部吸着用と両側部吸着用と交互に配
置してあり、少ないマグネット数で鋼板を安定且つ確実
に吸着支持搬送できるようになっている。
【0058】そこで、マグネット式鋼板吊上払出し用の
橋型クレーンの自動鋼板吊上払出し動作サイクルは次の
通りである。
【0059】ローラーコンベアlb上方にマグネット待
機→鋼板到来停止→巻き下げ→鋼板上へのマグネット載
置検出→巻き下げ停止→所定時間停止保持し励磁電流を
鋼板上載置検出対象のマグネットのみに供給して鋼板を
磁力吸引→巻き上げ→所定高さで巻き上げ停止→走行台
車払い出し搬送走行(往路走行)→払い出し位置で走行
台車停止→巻き下げ→鋼板置場高さ位置で巻き下げ停止
→マグネットの励磁電流の供給を停止→巻き上げ→所定
高さで巻き上げ停止→走行台車戻り走行(復路走)→元
の待機位置に停止
【0060】
【発明の効果】前記一次形状計測手段による形状計測結
果に基づいて前記上部敷棒と下部敷棒の位置を調節し
て、鋼板の被矯正部分である変形部分に対応させると共
に、これにより加圧ラムで鋼板の該被矯正部分を実際に
矯正する際の加圧時には、該一対のローラーコンベアの
対向端部を下降揺動させて定盤の表面レベルより下方レ
ベルに位置させて、前記加圧ラムによる加圧力を有効に
鋼板に働かせることができる。そして、この加圧矯正直
後、加圧ラムに設けた前記二次形状計測手段によって、
その加圧ラム圧下部の鋼板の形状を計測し、矯正の良否
判定を迅速化し、再矯正する等の処置を直ちに行わしめ
る。鋼板の矯正が終了するとローラーコンベア上に移動
させ、前記マグネット式鋼板吊上払出し用の橋型クレー
ンによって、鋼板の長さ方向全域にのみ所定間隔でマグ
ネットを確実に載置励磁して鋼板を吸着吊上げ、走行架
台で次工程に迅速に搬送するものである。
【0061】このように本発明は、プレスラム方式の鋼
板矯正装置において、鋼板の表面形状の測定から矯正を
経て次工程に払い出すまでの一連の処理を自動化し作業
の安全性を向上させると共に、高い品質の鋼板が得られ
しかも生産性を有利に向上させることができるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の矯正装置における鋼板の形状測定部分
及び矯正機部分の概要を示す正面図である。
【図2】図1の概略平面図である。
【図3】本発明の矯正装置の概要を示す斜視図である。
【図4】計測ヘッドによる形状計測原理を示す図であ
る。
【図5】一次計測ヘッドのセンサユニットの配列を示す
概略平面図である。
【図6】一次計測ヘッドのセンサユニットをパスライン
方向に見た概略図である。
【図7】同図の(a)は一次計測ヘッドのセンサユニッ
トの内部構造を示す正面断面図、同図の(b)は一次計
測ヘッドによる計測方法の説明図である。
【図8】矯正機の加圧ラム及び走行台車部分をパスライ
ン方向に見た図である。
【図9】図8の平面図である。
【図10】加圧ラムへの二次計測ヘッドの組み込みを示
す概略図である。
【図11】二次計測ヘッドのセンサユニットの内部構造
及び鋼板形状の検出のための光学系を示す図である。
【図12】計測ヘッドによる検出点の分布を示すための
図である。
【図13】計測ヘッドからの信号を受けて鋼板の形状を
演算する演算回路のブロック図である。
【図14】鋼板に対する検出点の分布及び検出のための
空間座標を示す図である。
【図15】図14の空間座標におけるX軸方向の鋼板の
高さ変位を示すグラフである。
【図16】図14の空間座標におけるY軸方向の鋼板の
高さ変位を示すグラフである。
【図17】加圧ラムに設ける上部敷棒の配置を示す概略
斜視図である。
【図18】図17の底面図である。
【図19】定盤に設ける下部敷棒の配置を示す平面図で
ある。
【図20】下部敷棒の配置をパスライン方向に見た図で
ある。
【図21】図19のA−A線矢視図である。
【図22】上部敷棒と下部敷棒とによる鋼板の矯正状況
を示す図である。
【図23】マグネット式鋼板吊上払出し用の橋型クレー
ンMCを示す側面図である。
【図24】マグネット式鋼板吊上払出し用の橋型クレー
ンMCを示す正面図である。
【図25】載置検出装置35の要部拡大図である。
【図26】載置検出装置35の平面図である。
【符号の説明】
1 ローラ列 2 矯正機 3 一次計測ヘッド 4 二次計測ヘッド 5 加圧ラム 6 定盤 7a,7b 上部敷棒 8a,8b 第1下部敷棒 9a,9b,9c 第2下部敷棒 S 鋼板 S′鋼板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G01B 11/24 G01B 11/24 G (72)発明者 桑原 忍 大分県大分市明野東3丁目18−4 (72)発明者 畑 茂博 大分県大分市光吉台43 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B21D 1/06

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼板を搬送すると共に対向端側を上下揺
    動自在な一対のローラーコンベアと、このローラーコン
    ベアの対向間に設けられ前記鋼板の被矯正部分を加圧ラ
    ムの上部敷棒と定盤の下部敷棒との間に挟んで矯正する
    矯正機と、前記一方のローラーコンベア又はその入り側
    のローラーコンベアで搬送中の鋼板の表面形状を連続的
    に計測する一次形状計測手段と、前記加圧ラムに設けら
    れ加圧ラムによる鋼板表面圧下部の形状を計測する二次
    形状計測手段と、これらの形状計測手段による形状計測
    結果に基いて前記上部敷棒と下部敷棒の位置を調節する
    手段と、前記他方のローラーコンベア又はその出側のロ
    ーラーコンベアを跨いでローラーコンベアの長手方向に
    走行可能に設置したマグネット式鋼板吊上払出し用の橋
    型クレーンとからなることを特徴とする鋼板矯正装置。
  2. 【請求項2】 マグネット式鋼板吊上払出し用の橋型ク
    レーンは、ローラーコンベアを跨いでローラーコンベア
    の長手方向に、走行可能に設けた走行架台と、走行架台
    の上部に設けた昇降装置により昇降自在に吊支持されて
    ローラーコンベアの鋼板搬送方向に沿って位置せしめた
    吊りビームと、吊りビームの長手方向に所定間隔で且つ
    吊りビームの幅方向中央部または両側部に吊り支持した
    鋼板吸着搬送用のマグネットと、各マグネット毎に設け
    られマグネットが鋼板の表面に載ったことを検出する載
    置検出装置と、この載置検出装置からの検出信号を受け
    て検出対象のマグネットにのみ励磁電流を供給する給電
    制御装置とからなることを特徴とする請求項1に記載の
    鋼板矯正装置。
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