JP2812943B2 - 有機電解質電池 - Google Patents

有機電解質電池

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JP2812943B2 JP62261979A JP26197987A JP2812943B2 JP 2812943 B2 JP2812943 B2 JP 2812943B2 JP 62261979 A JP62261979 A JP 62261979A JP 26197987 A JP26197987 A JP 26197987A JP 2812943 B2 JP2812943 B2 JP 2812943B2
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    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
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    • H01M6/14Cells with non-aqueous electrolyte
    • H01M6/16Cells with non-aqueous electrolyte with organic electrolyte

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、セパレータを介して正極と負極を対向配置
してなる有機電解質電池に関するものである。 〔発明の概要〕 本発明は、所定の比表面積を有する化学合成二酸化マ
ンガンを主体とる正極とリチウムを主体とする負極とを
有機電解液を含浸させたセパレータを介して対向配置し
てなる有機電解質電池において、前記負極のセパレータ
側表面に所定の厚みを有したアルミニウム箔を設けるこ
とにより、安定した重負極放電特性を示す有機電解質電
池を提供しようとするものである。 〔従来の技術〕 リチウムもしくはリチウム合金等の軽合金を負極活物
質として用い、電解液に有機電解液を用いた、いわゆる
有機電解質電池は、エネルギ密度が高く、自己放電が少
なく、耐漏液性が良い等各種の優れた特徴を有する電池
であることから、近年特に注目されており、電卓や時計
等各種の小型電子機器のメモリーバックアップ用電源と
して広く実用化されている。 上述のような有機電解質電池としては、各種の材料を
用いた電池が挙げられるが、特に電圧が高く放電電圧が
平坦で材料費が安価であること等の点から正極活物質に
二酸化マンガンを使用し、負極活物質としてリチウムを
使用したリチウム・マンガン電池が優れた電池として挙
げられる。 上記有機電解質電池は、正極と負極との間に有機電解
液を介して電池反応を生じさせることによって電池とし
て作用するようになっている。この有機電解液は水溶液
系電解液に比べ溶液の導電率が低く液抵抗が高いことか
ら一般に軽負荷放電を行うものに限られており、ラジオ
等のように比較的重負荷での放電、例えば数mA放電が要
求される用途には不向きであった。 このような状況にあって、本発明者等は有機電解質電
池の重負荷特性に与える影響は、電解液と正極活物質と
の界面での電極反応の影響が非常に大きいものであると
の知見を得た。そして、正極活物質として比表面積が50
〜90m2/gの化学合成二酸化マンガンを使用することによ
り、数mA/cm2〜数10mA/cm2の高い電流密度で放電するこ
とが可能な有機電解質電池を提案した。 この化学合成二酸化マンガンは従来使用されていた電
解二酸化マンガンに比べ比表面積が大きいだけでなく、
粒子に存在する細孔は容積が大きいものが多いため電解
液の進入も容易で、電気化学的反応に有効な電解液と正
極活物質との界面の面積が大きく重負荷放電時の電極反
応が円滑に行われるものである。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかしながら、上記正極活物質として化学合成二酸化
マンガンを使用した場合には、該有機電解質電池作製直
後に放電試験を行ったときの結果に比べ、常温で数日間
放置した後に放電試験を行った場合は、放電時間が1割
以上も短くなってしまう電池が多発するという問題があ
った。 すなわち、この電池を作製した後2日以内に放電する
と優れた重負荷放電特性を示すが、常温で1週間程度放
置した後に同様の試験を行うと前者に比べ1〜2割程度
少ない放電時間となってしまう。これは次のような理由
によるものと考えられる。重負荷放電時の電池反応は正
極反応のしやすさに負うところが大きいが、電解液中の
イオンの移動や負極反応も円滑に行われる必要がある。
即ち、両極間に存在する電解液量が少ないと電池として
特性が充分引き出されないのである。一方、化学合成二
酸化マンガン粒子の細孔は大きさ,形状等が様々で各細
孔の電解液吸収速度も一様でない。そこで、電池の組み
立て後に電池内部の電解液が徐々に正極活物質側に取り
込まれ、負極反応面近傍の電解液が減少してしまい、重
負荷放電時の活性物質利用率が低下してしまう。 そこで、本発明は上述の問題点を解決するために提案
されたものであって、安定した重負荷放電特性を示す有
機電解質電池を目的とするものである。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は、負極活物質の電解液利用率の低下という点
に注目したものであって、化学合成二酸化マンガンを正
極活物質として用いたリチウム・マンガン電池におい
て、負極活物質であるリチウムのセパレータ側に電解保
持層としてリチウム合金を設置し、重負荷放電時の電池
反応に充分な電解液を常に負極反応面近傍に確保するこ
とにより、初期重負荷放電特性の安定化を図ろうとする
ものである。 本発明の有機電解質電池は、かかる知見に基づいて完
成されたものであって、化学合成法により合成された比
表面積50〜90m2/gの二酸化マンガンを主体とする正極と
リチウムを主体とする負極とを有機電解液を含浸させた
セパレータを介して対向配置してなる有機電解質電池に
おいて、前記負極のセパレータ側表面に該負極を構成す
るリチウムの厚さとの比(Al/Li)が0.025〜0.120であ
るアルミニウム層を設けたことを特徴とするものであ
る。 本発明において、正極活物質として使用される化学合
成二酸化マンガンは、公知の合成方法により化学合成さ
れたものがいずれも使用でき、例えば硫酸マンガンを出
発原料とし、これを炭酸マンガンとした後、水酸化反
応、酸化反応等を経てマンガン低級酸化物を合成し酸処
理を行った後、さらにクロレート反応により重質化を行
うことによって得られるものが使用可能である。得られ
る化学合成二酸化マンガンは、電解二酸化マンガンと比
較して非常にポーラスであるため、実用的な粒子径でも
非常に大きな比表面性を有するものである。また、この
化学合成二酸化マンガンは、非常に安価に得られ、優れ
た性能を有し、製造コストの面からも優れた特性を示す
材料。 このように大きな比表面積を有する化学合成二酸化マ
ンガンは、電解液との接触面積が拡大し、電解液と該化
学合成二酸化マンガンとの界面の電気化学的反応面積を
増大させ電極反応を円滑に行わせることを可能にし活物
質利用率が向上する。ここで、本発明では化学合成二酸
化マンガンの比表面積は50〜90m2/gとしている。これは
比表面積が50m2/gより小さい場合には電解液との接触面
積が減少してしまい良好な電池反応が進行しなくなるた
めである。また比表面積が90m2/gより大きい場合には比
表面積が大きく成りすぎ二酸化マンガンの充填率が減少
してしまい電解液との接触効率が劣化し良好な電池反応
が進行しなくなるためである。 一方、負極活物質は金属リチウムを主体とするもの
で、リチウム単独で負極活物質として使用してもよく、
又リチウムに鉛,錫,ビスマス,カドミウム,銅,鉄等
のうち一種以上を添加した合金を負極活物質として使用
してもよい。直、リチウムと上記他の金属との合金を負
極活物質として使用する場合には、リチウム本来の電位
を大幅に変化させない程度に上記他の金属を添加させる
ことが好ましい。 このリチウムを主体とする負極のセパレータ側には、
アルミニウム箔が設けられている。このアルミニウム箔
は、通常のアルミニウムの箔であり、金属リチウムとア
ルミニウムとの厚さの比は金属リチウムに対してアルミ
ニウの厚さとして0.25〜0.120の範囲内に限定される。
金属リチウムとアルミニウムとの厚さの比が0.025未満
であると電解液を充分に保持するに足りる合金属が形成
されず、0.120より大きい場合には実質的に活物質とし
て作用するリチウムの含有量が減ってしまい金属層が形
成されず所定の特性を有さなくなってしまうからであ
る。 ここで、上記有機電解質二次電池に使用される正極活
物質と負極活物質との重量比(Li/MnO2)は、使用する
正極活物質の比表面積によって若干異なり、略0.025〜
0.070の範囲内で最終値を決定することが好ましい。 上記有機電解質二次電池に使用される電解液は、リチ
ウム塩を電解質とし、これを有機溶剤に溶解した非水系
の有機電解質が使用される。 ここで、有機溶剤としては、エステル類,エーテル
類,3置換−2−オキサゾリジノン類及びこれらの二種以
上の混合溶剤が挙げられる。 エステル類としては、アルキレンカーボネート(エチ
レンカーボネート,プロピレンカーボネート,γ−ブチ
ルラクトン,2−メチル−γ−ブチルラクトン等)が挙げ
られる。 エーテル類としては、ジエチルエーテル、環状エーテ
ル,例えば5員環を有するエーテル〔テトラヒドロフラ
ン;置換(アルキル,アルコキシ)テトラヒドロフラン
例えば2−メチルテトラヒドロフラン,2,5−ジメチルテ
トラヒドロフラン,2−エチルテトラヒドロフラン,2,2′
−ジメチルテトラヒドロフラン,2−メトキシテトラヒド
ロフラン,2,5−ジメトキシテトラヒドロフラン等;ジオ
キソラン等〕,6員環を有するエーテル〔1,4−ジオキサ
ン,ピラン,ジヒドロピラン,テトラヒドロピラン〕,
ジメトキシエタン等が挙げられる。 3置換−2−オキサゾリジノン類としては、3−アル
キル−2−オキサゾリジノン(3−メチル−2−オキサ
ゾリジノン,3−エチル−2−オキサゾリジノン等),3−
シクロアルキル−2−オキサゾリジノン(3−シクロヘ
キシル−2−オキサゾリジノン等),3−アラルキル−2
−オキサゾリジノン(3−ベンジル−2−オキサゾリジ
ノン等),3−アリール−2−オキサゾリジノン(3−フ
ェニル−2−オキサゾリジノン等)が挙げられる。 なかでも、プロピレンカーボネートや5員環を有する
エーテル(特にテトラヒドロフラン,2−メチルテトラヒ
ドロフラン,2−エチルテトラヒドロフラン,2,5−ジメト
キシテトラヒドロフラン,2−メトキシテトラヒドロフラ
ン),3−メチル−2−オキサゾリジノン等が好ましい。 電解質としては、過塩素酸リチウム,ホウフッ化リチ
ウム,リンフッ化リチウム,塩化アルミン酸リチウム,
ハロゲン化リチウム,トリフルオロメタンスルホン酸リ
チウム等が使用可能であり、過塩素酸リチウム,ホウフ
ッ化リチウム等が好ましい。 〔作用〕 正極活物質として化学合成二酸化マンガンを用いた電
池は、当該化学合成二酸化マンガンが非常に多孔質であ
ることから、重負荷放電時の放電容量を大きなものとす
ることができるが、正極側に電解液を容易に取り込みや
すい特性を有していることから負極活物質であるリチウ
ムに電解液が浸透し難くなり、電池反応の妨げとなる。 負極活物質であるリチウムと電解液を含浸させてある
セパレータとの界面にアルミニウム箔をリチウムとアル
ミニウムとの厚みの比が0.025〜0.120の範囲となるよう
に設けると、これによりアルミニウムとリチウムが反応
してリチウムアルミニウム合金となり、このリチウム−
アルミニウム合金が多孔質であるためセパレータ中の電
解液を負極側でも充分に保持することができる。したが
って、電解液と上記負極活物質との界面の電気化学的反
応面積を増大させることができ、正極側でも負極側でも
電極反応が円滑に行われ、重負荷放電時の活物質利用率
が向上する。 〔実施例〕 以下、本発明を適用した有機電解質電池の具体的な実
施例について図面を参照して説明する。 実験例1 本実験例で作製した有機電解質電池の概略断面図を第
1図に示す。 すなわち、第1図に示すよにニッケルメッキを施した
ステンレス鋼よりなる正極罐(2)には、420℃で4時
間熱処理を施した市販の化学合成二酸化マンガン(中央
電工製,商品名CMD−1)88.9重量部,グラファイト9.3
重量部,ポリテトラフルオロエチレン1.8重量部からな
る正極合剤を直径15.4mm,高さ1.95mmの円板状に5トン/
cm2の圧力にて加圧成形した正極合剤ペレット(1)が
設置されている。そして、正極罐(2)と同様にニッケ
ルメッキを施したステンレス鋼よりなる負極罐(5)内
には、直径15.5mm,厚さ0.43mmの金属リチウム(3)が
圧着されている。この金属リチウム(3)のセパレータ
(6)との界面側には、直径15.5mm,厚さ15μmのアル
ミニウム箔(4)が圧着されている。これら正極罐
(2)と負極罐(5)は、ポリプロピレン製のセパレー
タ(6)を介して重ね合わせられており、表面にアスフ
ァルトを塗布したポリプロピレン製ガスケット(7)を
介して正極罐(2)をかしめることによって負極罐
(5)とのあいだで圧縮され電池内部の気密性を保持し
ている。セパレータ(6)には電解液が浸透しており、
該電解液はプロピレンカーボネートと1,2−ジメトキシ
エタンとの体積比1:1の混合溶媒中に過塩素酸リチウム
を0.5モル/の割合で溶解させたものを用いた。 上記構成により、直径20mm,高さ3.2mmの実施例リチウ
ム・マンガン電池を100個組み立てた。 一方、負極を構成する金属リチウムのセパレータとの
界面側にアルミニウム箔を圧着しないで、他は実施例リ
チウム・マンガン電池と同様の構成により、直径20mm,
高さ3.2mmの比較例リチウム・マンガン電池を100個組み
立てた。 作製した実施例リチウム・マンガン電池及び比較例リ
チウム・マンガン電池を用いて、21℃の条件で8mA定電
流放電試験を行い、終止電圧2.0Vに至るまでの放電時間
及び電池電圧の変化を測定し、放電容量を求めた。ま
た、放電試験は電池作製の翌日と7日間21℃放置後の条
件でそれぞれ50個ずつ行い放電時間の変化を求めた。そ
の結果を第2図に示す。 第2図は本発明に係る実施例リチウム・マンガン電池
及び比較例リチウム・マンガン電池について電池作製の
翌日及び7日間放置後に測定した代表的な放電曲線を示
すものである。第2図中曲線Aは実施例電池の電池作製
の翌日の放電曲線を、曲線Bは比較例電池の翌日の放電
曲線を、また曲線Cは実施例電池の7日間放置後の代表
的な放電曲線を、曲線Dは比較例電池の7日間放置後の
放電曲線をそれぞれ示すものである。第2図から明らか
なように、実施例電池は比較例電池と比較して放電後の
放電時間の変化が少ない。 付加的な効果として、実施例電池は比較例電池に比べ
放電時間の向上が得られるが、これは両極間に存在する
電解液量の増加に伴い活物質の利用率が高くなったため
である。 電池を製造した翌日に8mA定電流放電試験を行った全
電池50個の放電時間の平均値は実施例電池11.1時間,放
電容量89mAH、比較例電池10.1時間,放電容量81mAHであ
った。電池作製後7日間放置した電池各50個について同
様の放電試験を行い、放電時間が作製翌日の試験結果に
対して1割以上少なかった電池の個数を第1表に示し
た。 第1表より明らかなように、実施例電池は21℃の環境
条件下に電池作製後7日間保存して放電試験を行っても
2.0Vの終止電圧に達するまでの放電時間の減少はほとん
ど見られない。また、電池作製翌日の放電時間に比べ1
割以上放電時間が減少する電池は発生しなかった。即
ち、金属リチウムとセパレータとの界面側にアルミニウ
ム箔を圧着し、リチウム合金とすることにより負極側セ
パレータ近傍の電解液の保持が確実になり、電池保存時
間が長くなっても電池反応に充分必要な電解液を常に確
保することができるようになったため、大きな反応速度
が要求される高い電流密度での放電試験において安定し
た特性を得ることが可能に成ったものと考えられる。 しかしながら、リチウム・アルミニウム合金層を形成
させるために、電池組み立て時にリチウムに圧着するア
ルミニウム箔の厚さが増すにつれ、アルミニウム中に拡
散していくリチウムの量も増加する。リチウム・アルミ
ニウム合金を形成するリチウムは電池反応には関与しな
いと考えられている。従って、使用するアルミニウム箔
の厚さの増加に伴い負極量は減少することになる。 さらに、リチウムとアルミニウムは反応により多孔性
リチウム・アルミニウム合金となるため空隙を含む見掛
け上の体積の増加を伴う。実用電池ではアルミニウムと
比較すると全リチウムの原子数は大過剰であるため、一
般に厚いアルミニウムを使用する程合金としての体積増
加が大きい。したがって、組み立て後の電池総高を一定
の値に仕上げるためには、使用するアルミニウムの厚さ
より大きな厚さ分を電池の構成要素によって減少しなく
ては成らない。 また、形成されるリチウム・アルミニウム合金層の厚
さが小さすぎると安定した重負荷特性を得るのに充分な
電解液の確保がむずかい。 以上の理由から安定した重負荷特性を得るのに充分な
電解液量を保持することができるリチウム・アルミニウ
ム合金層を形成し、且つ重負荷放電容量を損なうことの
ない実用電池を提供しうる電池の厚さの比を以下のよう
にして求めた。 実験例2 本実験例で作製した有機電解質電池の構造は先の実験
例1で作製したものと同様で第1図に示されるようなも
のである。すなわち、第1図に示すようにニッケルメッ
キを施したステンレス鋼よりなる正極罐(2)には、42
0℃で4時間熱処理を施した市販の化学合成二酸化マン
ガン(中央電工製,商品名CMD−1)88.9重量部,グラ
ファイト9.3重量部,ポリテトラフルオロエチレン1.8重
量部からなる正極合剤を直径15.4mm,高さ1.95mmの円板
状に5トン/cm2の圧力にて加圧成形した正極合剤ペレッ
ト(1)が設置されている。そして、正極罐(2)と同
様にニッケルメッキを施したステンレス鋼よりなる負極
罐(5)内には、直径15.5mmの金属リチウム(3)が圧
着されている。この金属リチウム(3)のセパレータ
(6)との界面側には、直径15.5mmのアルミニウム箔
(4)が圧着されている。これら正極罐(2)と負極罐
(5)は、ポリプロピレン製のセパレータ(6)を介し
て重ね合わせられており、表面にアスファルトを塗布し
たポリプロピレン製ガスケット(7)を介して正極罐
(2)をかしめることによって負極罐(4)との間で圧
縮され電池内部の気密性を保持している。セパレータ
(6)には電解液が浸透しており、該電解液はプロピレ
ンカーボネートと1,2−ジメトキシエタンとの体積比1:1
の混合溶媒中に過塩素酸リチウムを0.5モル/の割合
で溶解させたものを用いた。 尚、本実験例ではアルミニウム箔の厚さを5〜40μm
の範囲で変え、複数の仕様の電池を作製した。金属リチ
ウムの厚さはアルミニウムとの反応後に形成されるリチ
ウム・アルミニウム合金層と負極リチウム層との厚さの
和が先の実験例1における比較例で示すリチウムの厚さ
0.43mmに等しくなるように調整した。 以上のような構成で直径20mm,高さ3.2mmのリチウム・
マンガン電池を各仕様について10個ずつ組み立てた。 作製した実施例リチウム・マンガン電池を用いて、21
℃の条件で8mA定電流放電試験を行い、終止電圧2.0Vに
至るまでの放電時間及び電池電圧の変化を測定し放電容
量を求めた。また、放電試験は電池作製の翌日と7日間
21℃放置後の条件でそれぞれ5個ずつ行い放電時間の変
化を求めた。 第3図に電池組み立て時に用いる金属リチウムの厚さ
に対するアルミニウム箔の厚さの比と電池作製翌日(第
3図中実線で示す。)及び7日間放置後(第3図中破線
で示す。)の放電試験により得られた電池放電容量との
関係を示した。尚、リチウムに対するアルミニウムの厚
さの比が0の点は先の実験例1における比較例リチウム
・マンガン電池の結果を流用した。 第3図から明らかなように、リチウム・アルミニウム
合金層の設置による重負荷特性の安定化に対する効果は
リチウムに対するアルミニウムの厚さの比が0.025以上
で得られる。また、厚さ比0.10付近からリチウム・アル
ミニウム合金層の増大に伴う負極容量減少が電池として
の放電容量を支配する領域となり、電池容量も減少す
る。 以上の結果から安定した重負荷放電特性を示す電池を
得るためにはリチウム・アルミニウム合金層の設置が有
利であり、その合金層の形成に使用されるアルミニウム
箔の厚さは金属リチウムの厚さに対する比が0.025〜0.1
20に制限される。 〔発明の効果〕 以上の説明から明らかなように、本発明の有機電解質
電池においては、正極活物質として重負荷放電時の放電
容量を大きなものとすることができる化学合成二酸化マ
ンガンを使用するとともに、負極活物質としてリチウム
を使用し、さらに負極側ではセパレータとリチウムの間
にアルミニウム箔を設け、多孔質で電解液と負極活物質
との界面の電気化学的反応面積を増大させることができ
るリチウム−アルミニウム合金を形成しているため、正
極側でも負極側でも電極反応が円滑に行われ、重負荷放
電時の活物質利用率を向上させることができる。 したがって、重負荷放電に充分対応した有機電解質電
池を提供することができる。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明に係る有機電解質電池の一例を示す概略
断面図である。 第2図は放電時間と電圧との関係を示す特性図である。 第3図はリチウムに対するアルミニウムの厚さの比と放
電容量との関係を示す特性図である。 1……正極合剤ペレット 2……正極罐 3……金属リチウム 4……アルミニウム箔 5……負極罐 6……セパレータ 7……ガスケット

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.化学合成法により合成された比表面積50〜90m2/gの
    二酸化マンガンを主体とする正極とリチウムを主体とす
    る負極とを有機電解液を含浸させたセパレータを介して
    対向配置してなる有機電解質電池において、 前記負極のセパレータ側表面に該負極を構成するリチウ
    ムの厚さとの比(Al/Li)が0.025〜0.120であるアルミ
    ニウム箔を設けたことを特徴とする有機電解質電池。
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JPS56136463A (en) * 1980-03-27 1981-10-24 Matsushita Electric Ind Co Ltd Method of producing positive active material for nonaqueous battery
JPS57848A (en) * 1980-06-02 1982-01-05 Matsushita Electric Ind Co Ltd Manufacture of positive active material for nonaqueous battery
JPS6174264A (ja) * 1984-09-17 1986-04-16 Hitachi Maxell Ltd リチウム有機一次電池

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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