JP5176386B2 - 非水電解質電池 - Google Patents

非水電解質電池 Download PDF

Info

Publication number
JP5176386B2
JP5176386B2 JP2007129731A JP2007129731A JP5176386B2 JP 5176386 B2 JP5176386 B2 JP 5176386B2 JP 2007129731 A JP2007129731 A JP 2007129731A JP 2007129731 A JP2007129731 A JP 2007129731A JP 5176386 B2 JP5176386 B2 JP 5176386B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aluminum foil
negative electrode
positive electrode
battery
lithium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007129731A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008098143A (ja
Inventor
吉則 厚美
彰浩 菅原
歩 堀田
貴夫 韮澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2007129731A priority Critical patent/JP5176386B2/ja
Publication of JP2008098143A publication Critical patent/JP2008098143A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5176386B2 publication Critical patent/JP5176386B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • Y02E60/12

Landscapes

  • Sealing Battery Cases Or Jackets (AREA)
  • Primary Cells (AREA)
  • Connection Of Batteries Or Terminals (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Description

この発明は、非水電解質電に関する。詳しくは、リチウムまたはリチウムアルミニウム合金を含む負極と、二酸化マンガンを含む正極とを備える非水電解質電池に関する。
近年、駆動用電源としてリチウム電池等が使用されるようになり、広い温度範囲において優れた特性を有するものが望まれるようになっている。例えば自動車の電子部品電源としてのリチウム電池では、低温−40℃から高温120℃の広い温度範囲で使用可能であることが要求される。このような駆動用電源としてのリチウム電池等では、低温側において重負荷パルス試験において終止電圧以上を満足することが要求され、さらに高温側において電池の膨れを初期状態に対して極力抑えること、すなわち電池が膨らまないことが要求される。
これらの特性要求に応えるために、リチウムからなる負極にアルミニウム箔を貼り付ける方法が提案されている(例えば特許文献1、特許文献2および特許文献3参照)。この方法は、特に低温重負荷特性を改善することを目的としているが、120℃の高温保存において電池の膨れを抑制する効果も確認されており、低温から高温までの広い温度範囲での特性改善効果が期待できる。
特公平7−63016号公報
特公平8−31318号公報
特公平4−2050号公報
しかしながら、リチウムからなる負極にアルミニウム箔を貼り付ける方法では、低温重負荷特性の改善は十分なものではなく、実使用上の観点からすると、低温重負荷特性の更なる改善が必要である。
したがって、この発明の目的は、優れた低温重負荷特性を実現できる非水電解質電を提供することにある。
上述の課題を解決するために、この発明の第1の発明は、リチウムまたはリチウム合金を含む負極と、二酸化マンガンを含む正極と、電解質と、正極と係合するリング部材と、負極、正極電解質およびリング部材を収容する電池缶とを備え、
正極缶とリング部材とは溶着され、
負極の正極側の面にアルミニウム箔を有し、
アルミニウム箔は、負極の正極側の面と相似する形状を有し、且つ負極の正極側の面より小さい面積を有するものであり、
負極の面積S1とアルミニウム箔の面積S 2 との面積比率RS=(S 2 /S 1 )×100は、50%≦R S ≦95%の範囲内である非水電解質電池である。
この発明の第2の発明は、リチウムまたはリチウム合金を含む負極に対してアルミニウム箔を貼り合わせる工程と、
負極と二酸化マンガンを含む正極と電解質とが収容された電池缶を封止する工程と
を備え、
負極の面積S1とアルミニウム箔の面積S2との面積比率RS=(S2/S1)×100は、50%≦RS≦100%の範囲内であることを特徴とする非水電解質電池の製造方法である。
ここで、負極の面積S1は、アルミニウム箔が配設される側の面の面積のことであり、アルミニウム箔の面積S2は、負極に配設される側の面の面積のことである。
この発明では、負極の面積S1とアルミニウム箔の面積S2との面積比率RSが50%≦RS≦100%の範囲内あるので、低温重負荷特性の著しい低下を抑制することができる。
この発明では、アルミニウム箔は、負極の正極側の面と相似する形状を有し、且つ負極の正極側の面より小さい面積を有するものであり、負極の面積S1とアルミニウム箔の面積S2との面積比率RS=(S2/S1)×100は、50%≦RS≦95%の範囲内であることが好ましい。このようにすると、製造工程において負極の周縁からアルミニウム箔がはみ出すことを抑制できる。
この発明では、アルミニウム箔の厚さは5μm以上15μm以下の範囲内であることが好ましい。このようにすると、電池の膨れを抑制でき、かつ、圧延により均一厚さのアルミニウム箔を得ることができる。
この発明では、負極の厚さD1とアルミニウム箔の厚さD2との厚さ比率D2/D1は、0.004≦D2/D1≦0.15の範囲内であることが好ましい。このようにすると、電池の膨れを抑制でき、かつ、圧延により均一厚さのアルミニウム箔を得ることができる。
この発明では、正極と係合するリング部材をさらに備え、正極缶とリング部材とは溶着されていることが好まく、溶着の方法としては、抵抗溶接またはレーザ溶接を用いることが好ましい。このように溶着すると、正極缶とリング部材および正極とのコンタクトの低下を抑制し、集電効果の低下を抑えることができる。ここで、リング部材の内径R1と正極の外径R2との径の比率R2/R1は、1.0≦R2/R1≦1.10の範囲内であることが好ましい。このようにすると、集電効果をより向上することができる。
この発明では、負極の外径は正極の外径よりも小さいことが好ましい。このようにすると、負極リチウムと正極活物質は対抗する面で反応が進行するため、正極活物質よりも負極リチウムが小さい程、負極リチウムがロス無く有効的に反応が進行する。つまり、反応効率が高い設計ができる。
この発明では、アルミニウム箔は焼きなまし処理されていることが好ましい。このようにすると、アルミニウム箔の粒径を小さくすることができる。
この発明では、アルミニウム箔は合金化されており、当該合金の粒径は2μm以上15μm以下であることが好ましい。このようにすると、負極表面の反応面積を増大させることができる。
以上説明したように、この発明によれば、低温負荷特性の著しい低下を抑制することができるので、優れた低温重負荷特性を実現することができる。
以下、この発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態の全図においては、同一または対応する部分には同一の符号を付す。
(1)第1の実施形態
(1−1)非水電解質電池の構成
まず、この発明の第1の実施形態による非水電解質電池の構成の一例について説明する。
図1は、この発明の第1の実施形態による非水電解質電池の構成の一例を示す断面図である。この非水電解質電池はいわゆるコイン型リチウム電池といわれるものであり、正極缶1内に収容された円盤状の正極2と負極カップ3内に収容された円盤状の負極4とが、セパレータ5を介して積層されたものである。また、負極4の正極側には、アルミニウム箔6が設けられている。正極缶1および負極カップ3の内部は液状の電解質である電解液により満たされており、正極缶1および負極カップ3の周縁部は封口ガスケット7を介してかしめられることにより密封されている。
正極缶1および負極カップ3は、例えば、ステンレスあるいはアルミニウム等の金属によりそれぞれ構成されている。正極缶1は正極2の集電体として機能し、負極カップ3は負極4の集電体として機能するようになっている。
負極4の面積S1とアルミニウム箔6の面積S2との面積比率RS=(S2/S1)×100は、好ましくは50%≦RS≦100%、より好ましくは50%≦RS≦95%の範囲内である。50%以上であると、低温重負荷特性を向上でき、且つ、高温保存時における電池膨れおよび電池内部抵抗上昇を抑制できる。また、100%以下であると、電池特性は良好であるが、アルミニウム箔6がリチウム等からなる負極4よりもはみ出すような製造不良が発生する虞があり、95%以下であると、負極4にアルミニウム箔6を貼り付ける場合に負極4の周縁からアルミニウム箔6がはみ出すことを抑え、製造工程における不良の発生を抑制できる。
負極4の厚さD1とアルミニウム箔6の厚さD2との厚さ比率D2/D1は、好ましくは0.004≦D2/D1≦0.15の範囲内である。0.004以上であると、アルミニウム箔6をほぼ均一な箔状に圧延することができ、0.15以下であると、電池の膨れを抑えることができるからである。
アルミニウム箔6の厚さD2は、好ましくは4μm≦D2≦15μmの範囲内である。4μm以上であると、アルミニウム箔6をほぼ均一な箔状に圧延することができ、15μm以下であると、電池の膨れを抑えることができるからである。
アルミニウム箔6は、負極4のアルミニウム箔6が設けられる側の面と相似する円形状であることが好ましい。このような形状にすると、面積比率RSを大きくできるので、低温重負荷特性等の電池特性をより向上することができる。
アルミニウム箔6は、リチウムと反応して負極表面でリチウムアルミニウム合金層となっている。その合金の粒径は、好ましくは2〜15μm、より好ましくは2〜10μmである。合金粒径が非常に小さく15μm以下であると、負極表面の反応面積が増大する、すなわち、負極表面の反応性が向上する。したがって、高温保存下で放置されることで電池が膨らみ、正極2と負極4とのコンタクトが低下した状態でも、低温での重負荷特性が著しく向上する。合金粒径を2μm未満にすることは、合金化前のアルミニウム箔6に含まれるアルミニウムの最小粒径の点から困難である。
負極4に貼り付けるアルミニウム箔6としては、例えば、圧延、加工硬化後に焼きなまし処理したアルミニウム箔、または、圧延、加工硬化のみを行い、焼きなまし処理しないアルミニウム箔を用いることができ、100℃を超える高温保存後における低温負荷特性の向上の観点から、圧延、加工硬化後に焼きなまし処理したアルミニウムを用いることが好ましい。アルミニウム箔6に含まれるアルミニウムの結晶粒径は、好ましくは1〜10μm、より好ましくは1〜7μm、更により好ましくは1〜5μmである。結晶粒径が10μm以下であると、リチウムとアルミニウムとの反応によって生成される合金の粒径を15μm以下にすることができる。したがって、高温保存下で放置されることで電池が膨らみ、正極2と負極4とのコンタクトが低下した状態でも、低温での重負荷特性が著しく向上する。結晶粒径1μm未満のアルミニウムを含むアルミニウム箔6の量産は困難である。すなわち、結晶粒径1μmが量産可能な最小粒径である。
焼きなまし処理しないアルミニウム箔6としては、例えば、JISH0001による質別記号H16、呼称1N-30で表記されるアルミニウム箔、JISH0001による質別記号H28、呼称8021-Hで表記されるアルミニウム箔等を用いることができる。焼きなまし処理したアルミニウム箔6としては、例えば、JISH0001による質別記号H14,O、呼称8021-Oで表記されるアルミニウム箔等を用いることができる。
質別記号H14,O等で表記される、焼きなまし処理したアルミニウムの結晶粒径は、質別記号H16,H28等で表記される、焼きなまし処理しないアルミニウムのものよりも、非常に細かく形成されている。その粒径としては、1〜10μmであることが好ましい。この質別記号H14,Oで表記されるアルミニウムがリチウムアルミニウム合金を形成する際には、リチウムがアルミニウムの結晶粒径に沿って拡散し、さらに粒内に入り込むと考えられる。このため、質別記号H14,Oで表記される、結晶粒径が小さいアルミニウム程反応の進行が速く、小さい合金粒径のリチウムアルミニウム合金が形成される。
正極2は、例えば、正極活物質を含み、必要に応じて導電剤と結着剤(バインダ)とを含んでいる。正極活物質としては、例えば、焼成電解二酸化マンガン(β二酸化マンガン)が挙げられる。導電剤としては、例えば、グラファイト、カーボンブラック、アセチレンブラックまたは炭素繊維等が挙げられる。結着剤としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、ポリフッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体、スチレンブタジエンゴム等が挙げられる。
負極4は、例えば、リチウムまたはリチウム合金を負極活物質として含んでいる。リチウム合金としては、例えば、リチウム以外の第2の構成元素として、アルミニウム(Al)、鉛(Pb)、スズ(Sn)、ビスマス(Bi)、カドミウム(Cd)、銅(Cu)および鉄(Fe)からなる群のうちの少なくとも1種を含むものが挙げられる。
セパレータ5は、正極2と負極4とを隔離し、両極の接触による電極の短絡を防止しつつ、リチウムイオンを通過させるものである。このセパレータ5は、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレンあるいはポリエチレン等よりなる合成樹脂製の多孔質膜、またはセラミック性の不織布等の無機材料よりなる多孔質膜により構成されている。
電解液は、有機溶媒に電解質塩としてリチウム塩を溶解させたものであり、リチウム塩が電離することによりイオン伝導性を示すようになっている。ここで、有機溶媒としては、例えば、エステル類、エーテル類、3置換−2−オキサゾリジノン類およびこれらの二種以上の混合溶媒が挙げられる。エステル類としては、例えば、アルキレンカーボネート(エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、γ−ブチルラクトン、2−メチル−γ−ブチルラクトン等)が挙げられる。エーテル類としては、例えば、ジエチルエーテル、環状エーテル、例えば5員環を有するエーテル〔テトラヒドロフラン;置換(アルキル,アルコキシ)テトラヒドロフラン例えば2−メチルテトラヒドロフラン、2,5−ジメチルテトラヒドロフラン、2−エチルテトラヒドロフラン、2,2’−ジメチルテトラヒドロフラン、2−メトキシテトラヒドロフラン、2,5−ジメトキシテトラヒドロフラン等;ジオキソラン等〕、6員環を有するエーテル〔1,4−ジオキサン、ピラン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン〕、ジメトキシエタン等が挙げられる。3置換−2−オキサゾリジノン類としては、例えば、3−アルキル−2−オキサゾリジノン(3−メチル−2−オキサゾリジノン、3−エチル−2−オキサゾリジノン等)、3−シクロアルキル−2−オキサゾリジノン(3−シクロヘキシル−2−オキサゾリジノン等)、3−アラルキル−2−オキサゾリジノン(3−ベンジル−2−オキサゾリジノン等)、3−アリール−2−オキサゾリジノン(3−フェニル−2−オキサゾリジノン等)が挙げられる。なかでも、プロピレンカーボネートや5員環を有するエーテル(特にテトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、2−エチルテトラヒドロフラン、2,5−ジメトキシテトラヒドロフラン、2−メトキシテトラヒドロフラン)、3−メチル−2−オキサゾリジノン等が好ましい。
電解質としては、例えば、過塩素酸リチウム、ホウフッ化リチウム、リンフッ化リチウム、塩化アルミン酸リチウム、ハロゲン化リチウム、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム等が使用可能であり、過塩素酸リチウム、ホウフッ化リチウム等が好ましい。
(1−2)非水電解質電池の製造方法
次に、この発明の第1の実施形態による非水電解質電池の製造方法の一例について説明する。
まず、円盤状の負極4を負極カップ3内に収容し、円形状に切り抜いたアルミニウム箔6を負極4に圧着等する。次に、焼成電解二酸化マンガンと、グラファイト等の導電材と、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の結着剤と、水とを混合した後、加熱処理し水を蒸発乾燥させてペレット状の正極2を作製し、正極缶1に収容する。
次に、負極4の周縁部に封口ガスケット7を配し、負極カップ3に電解液を注入した後、負極4と正極2とをセパレータ5を介して対向配置し、正極缶1と負極カップ3とを封口ガスケット7を介してかしめることにより密封する。以上により、目的とする非水電解質電池が得られる。
上述したように、この第1の実施形態では、焼成電解二酸化マンガンを含む正極2と、正極側の表面にアルミニウム箔6が設けられた、リチウムまたはリチウムアルミニウム合金等を含む負極4と、正極2と負極4の間に介在されたセパレータ5と、電解液とを備え、負極4の面積S1とアルミニウム箔6の面積S2との面積比率RS=(S2/S1)×100は、50%≦RS≦100%の範囲内であるので、低温重負荷特性を向上できる。また、高温保存時の電池の膨れおよび電池内部抵抗上昇を抑制できる。
(2)第2の実施形態
(2−1)非水電解質電池の構成
図2は、この発明の第2の実施形態による非水電解質電池の構成の一例を示す断面図である。この第2の実施形態では、図2に示すように、正極2には、正極缶側となる面の周縁部を覆うようにしてリング部材8が設けられ、正極2とリング部材8とは密接して固定されている。また、リング部材8と正極缶1とは溶着されている。このようにすると、電池の集電効果を高めることができる。
リング部材8の材料としては、例えばステンレス等の金属が挙げられる。リング部材8は、例えばL字状の断面を有する金属リングであり、具体的には、正極2の周面と密接する周壁部8aと、この周壁部8aに対して垂直方向で、且つリング部材の中心方向に延在する溶着部8bとを備え、この溶着部8bが正極缶1に溶着される。正極2の正極缶側となる面の周縁部には、リング部材8の形状に応じた溝2aが設けられており、正極2とリング部材8とが一体化された状態において、正極2の正極缶1と対向する側の面と、溶着部8bの正極2と対向する側の面とが面一となるようになっている。これにより、リング部材8の溶着部8bと正極2とがともに、正極缶1と密接することになる。
図3は、リング部材8の内径R1と正極2の外径R2との関係を示す断面図である。リング部材8の内径R1と正極2の外径R2との径の比率R2/R1は、好ましくは1.0≦R2/R1≦1.10の範囲内である。1.0以上であると低温重負荷特性を向上することができ、且つ電池内部抵抗の著しい上昇を抑制することができ、1.10以下であると、低温重負荷特性を著しく向上することができ、且つ電池内部抵抗の著しい上昇を抑制することができるからである。
これ以外の構成は上述の第1の実施形態におけるのと同様であるので説明を省略する。
(2−2)非水電解質電池の製造方法
正極2をリング部材8に対して載置し、圧入することにより、正極2とリング部材8とを一体化する。次に、リング部材8の溶着部8bを正極缶1の内側の面に対して溶着する。リング部材8と正極缶1とを溶着することにより、電池の集電効果を高めることができる。溶着の方法としては、例えば、抵抗溶接またはレーザ溶接が挙げられる。
これ以外の製造工程は上述の第1の実施形態におけるのと同様であるので説明を省略する。
上述したように、この発明の第2の実施形態では、焼成電解二酸化マンガンを含む正極2と、正極側の表面にアルミニウム箔6が設けられた、リチウムまたはリチウムアルミニウム合金等を含む負極4と、電解液と、正極2および負極4の間に介在するセパレータ5と、これらを収容する正極缶1とを備え、正極2に対して断面L字状等のリング部材8が密接して固定され、このリング部材8と正極缶1とが抵抗溶接またはレーザ溶接等により溶着されるので、電池の集電効果を格段に高めることができる。したがって、低温環境下でも電池内部抵抗の上昇を抑制でき、これにより重負荷特性を著しく改善できる。
また、正極とリング部材とを一体化し、正極缶にバネ性を持つ板材を抵抗溶接またはレーザ等で溶接する方法や、正極缶にカーボンを主原料とする導電性塗料を塗布して集電性を向上させる方法等を用いずに、低温および高温時に電池寸法変化が起きた場合にも集電部の接触を保ち、電池内部抵抗上昇を抑制できる。したがって、上記方法のように部品点数の増加を招くことなく、電池の集電効果を向上することができ、かつ、上記方法に比して集電効果を向上することができる。
以下、実施例によりこの発明を具体的に説明するが、この発明は実施例のみに限定されるものではない。サンプル1〜21は、第1の実施形態に対応するものであり、サンプル22〜27は、第2の実施形態に対応するものである。
以下の実施例において、アルミニウム箔6に含まれるアルミニウムの結晶粒径は以下のようにして求めた。すなわち、走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:SEM)(日本電子株式会社製、商品名:JSM-5600LV)にて、アルミニウム箔6の結晶粒径の最長径をn=20測定し、その平均粒径の値を結晶粒径とした。
また、合金化されたアルミニウム箔6に含まれるリチウムアルミニウム合金の合金粒径は以下のようにして求めた。すなわち、作製したコイン型リチウム電池を解体して、走査型電子顕微鏡(日本電子株式会社製、商品名:JSM-5600LV)にて、負極4の正極側表面に形成されたリチウムアルミニウム合金の粒径の最長径をn=20測定し、その平均粒径の値を合金粒径とした。
まず、面積比率RSと低温重負荷特性との関係、アルミニウム箔6の形状および面積比率RSとハンドリング性との関係を調べた。
表1および図4に、サンプル1〜7のコイン型リチウム電池の構成を示す。
(サンプル1)
まず、図4Aに示すように、リチウムからなる、厚さ1.0mm、外径φ20mmの円盤状の負極4をステンレス製の負極カップ3内に収容し、一辺14.1mmの正方形に切り抜いた厚さ15μmのアルミニウム箔6を負極4に圧着した。なお、アルミニウム箔6としては、JISH0001による質別記号H16、呼称1N-30で表記される圧延したアルミニウム箔を用いた。また、負極4の面積S1とアルミニウム箔6の面積S2との面積比率RS=(S2/S1)×100は64%とした。次に、焼成電解二酸化マンガン90wt%と、グラファイトを主体とする導電材5wt%と、PTFEを主体とする結着剤5wt%とを水を用いて混合することによりミックスを作製した。次に、150℃にて加熱処理し水を蒸発乾燥させてペレット状の正極2を作製し、ステンレス製の正極缶1に収容した。次に、負極カップ3に電解液を注入し、負極4と正極2とをポリプロピレンよりなる坪量50g/m2、厚さ300μmのセパレータ5を介して対向配置し、正極缶1と負極カップ3との周縁部をポリプロピレンよりなる封口ガスケット7を介してかしめることにより密封した。なお、電解液には、プロピレンカーボネートとジメトキシエタンとを容積比4:6で混合した溶媒に対して、電解質塩としての過塩素酸リチウムを0.4mol/lの濃度で溶解させたものを用いた。以上により、電池外径φ24.0mm、総高5.0mmのコイン型リチウム電池を作製した。
(サンプル2)
図4Bに示すように、一辺17.3mmの正三角形に切り抜いた厚さ15μmのアルミニウム箔6を負極4に圧着した。なお、アルミニウム箔6としては、JISH0001による質別記号H16、呼称1N-30で表記される圧延したアルミニウム箔を用いた。また、負極4の面積S1とアルミニウム箔6の面積S2との面積比率RSを48%とした。これ以外はサンプル1と同様にしてコイン型リチウム電池を作製した。
(サンプル3)
図4Cに示すように、外径φ10.9mmの円形状に切り抜いた厚さ15μmのアルミニウム箔6を負極4に圧着した。なお、アルミニウム箔6としては、JISH0001による質別記号H16、呼称1N-30で表記される圧延したアルミニウム箔を用いた。また、負極4の面積S1とアルミニウム箔6の面積S2との面積比率RSを30%とした。これ以外はサンプル1と同様にしてコイン型リチウム電池を作製した。
(サンプル4)
図4Dに示すように、外径φ14.2mmの円形状に切り抜いた厚さ15μmのアルミニウム箔6を負極4に圧着した。なお、アルミニウム箔6としては、JISH0001による質別記号H16、呼称1N-30で表記される圧延したアルミニウム箔を用いた。また、負極4の面積S1とアルミニウム箔6の面積S2との面積比率RSを50%とした。これ以外はサンプル1と同様にしてコイン型リチウム電池を作製した。
(サンプル5)
図4Eに示すように、外径φ16.8mmの円形状に切り抜いた厚さ15μmのアルミニウム箔6を負極4に圧着した。なお、アルミニウム箔6としては、JISH0001による質別記号H16、呼称1N-30で表記される圧延したアルミニウム箔を用いた。また、負極4の面積S1とアルミニウム箔6の面積S2との面積比率RSを70%とした。これ以外はサンプル1と同様にしてコイン型リチウム電池を作製した。
(サンプル6)
図4Fに示すように、外径φ19.5mmの円形状に切り抜いた厚さ15μmのアルミニウム箔6を負極4に圧着した。なお、アルミニウム箔6としては、JISH0001による質別記号H16、呼称1N-30で表記される圧延したアルミニウム箔を用いた。また、負極4の面積S1とアルミニウム箔6の面積S2との面積比率RSを95%とした。これ以外はサンプル1と同様にしてコイン型リチウム電池を作製した。
(サンプル7)
外径φ20mmの円形状に切り抜いた厚さ15μmのアルミニウム箔6を負極4に圧着した。なお、アルミニウム箔6としては、JISH0001による質別記号H16、呼称1N-30で表記される圧延したアルミニウム箔を用いた。また、負極4の面積S1とアルミニウム箔6の面積S2との面積比率RSを100%とした。これ以外はサンプル1と同様にしてコイン型リチウム電池を作製した。
(低温重負荷特性の評価)
上述のようにして作製されたサンプル1〜6について重負荷パルス試験を以下のようにして行った。低温−40℃に2時間放置後、パルス試験負荷10mA、0.1secの条件にて閉路電圧を測定した。その結果を表2および図5に示す。
表2および図5から以下のことが分かる。面積比率RSが小さくなり50%未満になると、閉回路電圧が大きく落ち込み、一般的な機器動作が可能な2.0Vを下回る傾向がある。面積比率RSが50%以上になると、閉路電圧が非常に緩やかに上昇し、良好な低温重負荷特性が得られる傾向がある。これは、リチウムからなる負極4とアルミニウム箔6が反応して合金化することでこの表面積が増大することによるものと考えられる。なお、面積比率RSが100%以上になると、リチウムとアルミニウム箔の合金が微粉化するため、この粉が負極4から正極2に拡散し易い状態となる為に電池の内部ショートを発生する原因となってしまう。
また、アルミニウム箔6の打ち抜き形状を円形状にすると、アルミニウム箔6の打ち抜き形状を三角形や四角形等の多角形状とするよりも面積比率RSを大きくすることができる。
以上の点を考慮すると、良好な低温重負荷特性を得るためには、面積比率RSが50%≦RS≦100%の範囲内であることが好ましい。また、面積比率RSを高くするためには、アルミニウム箔6の形状を円形状にすることが好ましい。
(ハンドリング性の評価)
上述のサンプル1〜7をそれぞれ10個作製し、作製工程において負極4の外径からアルミニウム箔6がはみ出してしまう電池の個数を数えた。その結果を表3に示す。
表3から以下のことが分かる。アルミニウム箔6を三角形状や正方形状にしたサンプル1,2では、いずれも負極4の外径からアルミニウム箔6がはみ出す傾向がある。これは、円盤状の負極4の中心から周縁までの距離と、三角形状や正方形状のアルミニウム箔6の重心から頂角までの距離とがほぼ同じであるため、電池作製時のロケーティングが非常に難しくなるためである。
また、アルミニウム箔6を円形状にしたサンプル3〜7でも、面積比率RSが95%を越えると、電池作製時のロケーティングが非常に難しくなり、負極4の周縁からアルミニウム箔6がはみ出す傾向がある。
以上の点を考慮すると、ハンドリング性を向上し、製造工程での不良発生率を低減するためには、アルミニウム箔6を円形状にし、面積比率RSを95%以下にすることが好ましい。
(評価の総合)
上述の2つの評価結果を総合すると、優れた低温重負荷特性およびハンドリング性を実現するためには、アルミニウム箔6を円形状にするとともに、面積比率RSを50%≦RS≦95%の範囲内にすることが好ましい。
上述のサンプル1〜7について、試験終了後に電池を解析した結果、リチウムがアルミニウムの層間に入ることにより、電極が膨れて電池総高に変化が生じていることが分かった。そこで、負極4およびアルミニウム箔6の厚さと、電池膨れ変化量(電池総高変化量)ΔHtとの関係を調べた。
(サンプル8)
サンプル5と同様にして、電池外径φ24.0mm、総高5.0mmのコイン型リチウム電池を作製した。
(サンプル9)
外径φ16.8mmの円形状に切り抜いた厚さ50μmのアルミニウム箔6を負極4に圧着した。なお、アルミニウム箔6としては、JISH0001による質別記号H16、呼称1N-30で表記される圧延したアルミニウム箔を用いた。また、負極4の厚さD1とアルミニウム箔6の厚さD2との厚さ比率D2/D1を0.050とした。これ以外はサンプル8と同様にしてコイン型リチウム電池を作製した。
(サンプル10)
外径φ16.8mmの円形状に切り抜いた厚さ100μmのアルミニウム箔6を負極4に圧着した。なお、アルミニウム箔6としては、JISH0001による質別記号H16、呼称1N-30で表記される圧延したアルミニウム箔を用いた。また、負極4の厚さD1とアルミニウム箔6の厚さD2との厚さ比率D2/D1を0.100とした。これ以外はサンプル8と同様にしてコイン型リチウム電池を作製した。
(サンプル11)
外径φ16.8mmの円形状に切り抜いた厚さ4μmのアルミニウム箔6を負極4に圧着した。なお、アルミニウム箔6としては、JISH0001による質別記号H16、呼称1N-30で表記される圧延したアルミニウム箔を用いた。また、負極4の厚さD1とアルミニウム箔6の厚さD2との厚さ比率D2/D1を0.004とした。これ以外はサンプル8と同様にしてコイン型リチウム電池を作製した。
(サンプル12)
外径φ16.8mmの円形状に切り抜いた厚さ10μmのアルミニウム箔6を負極4に圧着した。なお、アルミニウム箔6としては、JISH0001による質別記号H16、呼称1N-30で表記される圧延したアルミニウム箔を用いた。また、負極4の厚さD1とアルミニウム箔6の厚さD2との厚さ比率D2/D1を0.010とした。これ以外はサンプル8と同様にしてコイン型リチウム電池を作製した。
(組立後の電池膨れ評価)
上述のようにして作製されたサンプル8〜12について、組立後の電池膨れ変化量ΔHtを以下のようにして求めた。実施例及び比較例の条件にて作製された電池の作製直後の電池Ht(A)に対して、さらにこの電池を23℃環境下で24時間放置した後に測定した電池Ht(B)の関係から(B)−(A)で得られた電池Htの変化量を電池膨れ変化量(電池総高変化量)ΔHtとした。
その結果を表4に示す。
表4から以下のことが分かる。アルミニウム箔6の厚さD2と電池膨れ変化量ΔHtとの間には相関関係があり、アルミニウム箔6の厚さD2が15μmを越えると、組立後の電池膨れ変化量ΔHtが0.06mmを越えてしまう傾向がある。なお、上述のサンプル8〜12の電池系では、組立後の電池膨れ変化量ΔHtが0.06mmを越えると、規定の電池総高5.0mmを越えてしまうことになる。ここで、規定の電池総高とは、コイン型リチウム電池において電池の総高として規格上要求されるものである。
また、アルミニウム箔6の厚さが4μm未満であると、均一厚さにアルミニウム箔6を圧延することが困難となり、コイン型リチウム電池の性能にばらつきが発生してしまう。
以上の点を考慮すると、組立後の電池膨れを抑え、且つ電池性能のばらつきを抑えるためには、アルミニウム箔6の厚さD2を4μm≦D2≦15μmの範囲内にすることが好ましく、負極4の厚さD1とアルミニウム箔6の厚さD2との厚さ比率D2/D1を0.004≦D2/D1≦0.015の範囲内にすることが好ましい。
次に、面積比率RSと、高温120℃保存後の電池膨れ変化量ΔHtおよび電池内部抵抗変化量ΔImpとの関係を調べた。
(サンプル13)
正極2に対するアルミニウム箔6の貼り付けを省略する以外は、サンプル5と同様にしてコイン型リチウム電池を作製した。
(サンプル14)
サンプル4と同様にしてコイン型リチウム電池を作製した。
(サンプル15)
サンプル6と同様にしてコイン型リチウム電池を作製した。
(電池膨れ変化量・電池内部抵抗変化量の評価)
上述のようにして作製されたサンプル13〜15について、高温120℃の環境下に120時間保存し、この保存前後において電池高さおよび電池内部抵抗を求め、電池膨れ変化量ΔHtおよび電池内部抵抗変化量ΔImpを求めた。その結果を表5に示す。
表5から以下のことが分かる。高温120℃の環境下に120時間保存した後の電池膨れ変化量ΔHtは、アルミニウム箔6を貼り付けていないサンプル13では0.48mmであるのに対して、面積比率RSが50%であるサンプル14では0.28mm、面積比率RSが95%であるサンプル15では0.14mmであり、面積比率RSが大きくなる程、電池膨れ変化量ΔHtが小さくなる傾向がある、すなわち、合金比率が高くなる程、電池膨れ変化量ΔHtが小さくなる傾向がある。
また、高温120℃の環境下に120時間保存した後の電池内部抵抗変化量ΔImpは、アルミニウム箔6を貼り付けていないサンプル13では38Ωであるのに対して、面積比率RSが50%であるサンプル14では22Ω、面積比率RSが95%であるサンプル15では9Ωであり、面積比率RSが大きくなる程、電池内部抵抗変化量ΔImpが小さくなる傾向がある。
なお、上述したように、面積比率RSが100%以上になると、リチウムとアルミ箔の合金が微粉化するため、この粉が負極から正極に拡散し易い状態となる為に電池の内部ショートを発生する原因となってしまう。
このような電池膨れ変化量ΔHtおよび電池内部抵抗変化量ΔImpの抑制効果の発現は以下の理由によると考えられる。アルミニウム箔6を負極4に貼り付けてない場合には、高温120℃の環境下に電池を保存すると、電池が膨れ、正極缶1および正極2等のコンタクトが低下することで電池内部抵抗変化量ΔImpが上昇してしまう。これに対して、アルミニウム箔6を負極4に貼り付けている場合には、リチウムからなる負極4とアルミニウム箔6とが合金化し、リチウム単体よりも硬くなる。これによって、リチウムの反応が不活性になり、結果的に高温120℃の環境下でもリチウムが電解液と触媒反応を発生しにくくなるために、電池が膨れにくく、且つ、正極缶1および正極2等のコンタクトの低下が抑制されるために、電池内部抵抗変化量ΔImpの上昇も改善されると考えられる。
以上の点を考慮すると、電池膨れおよび電池内部抵抗の上昇を抑制するためには、負極4に対してアルミニウム箔6を貼り付けるとともに、その面積比率RSを50%≦RS≦100%の範囲内にすることが好ましい。また、上述のハンドリング性の向上も考慮すると、面積比率RSを50%≦RS≦95%の範囲内にすることが好ましい。
(サンプル16)
負極4に貼り付けるアルミニウム箔6として、JISH0001による識別番号H16、呼称1N30で表記される、圧延、加工硬化後に焼きなまし処理しないアルミニウム箔を準備した。次に、アルミニウム箔6に含まれるアルミニウムの結晶粒径を求めた。この結晶粒径は40μmであった。次に、準備したアルミニウム箔6を用いて、サンプル6と同様にしてコイン型リチウム電池を作製した。その後、このコイン型リチウム電池を解体して、合金化されたアルミニウム箔6に含まれるリチウムアルミニウム合金の合金粒径を求めた。この合金粒径は50μmであった。
(サンプル17)
負極4に貼り付けるアルミニウム箔6として、JISH0001による識別番号H14,O、呼称8021-Oで表記される、圧延、加工硬化後に焼きなまし処理したアルミニウム箔を準備した。次に、アルミニウム箔6に含まれるアルミニウムの結晶粒径を求めた。この結晶粒径は1μmであった。次に、準備したアルミニウム箔6を用いる以外はサンプル6と同様にしてコイン型リチウム電池を作製した。その後、このコイン型リチウム電池を解体して、合金化されたアルミニウム箔6に含まれるリチウムアルミニウム合金の合金粒径を求めた。この合金粒径は2μmであった。なお、アルミニウム箔6に含まれるアルミニウムの粒径の点から、リチウムアルミニウム合金の粒子径は最小で2μmであり、これよりも小さい粒子径は得られなかった。
(サンプル18)
負極4に貼り付けるアルミニウム箔6として、JISH0001による識別番号H14,O、呼称8021-Oで表記される、圧延、加工硬化後に焼きなまし処理したアルミニウム箔を準備した。次に、アルミニウム箔6に含まれるアルミニウムの結晶粒径を求めた。この結晶粒径は3μmであった。次に、準備したアルミニウム箔6を用いる以外はサンプル6と同様にしてコイン型リチウム電池を作製した。その後、このコイン型リチウム電池を解体して、合金化されたアルミニウム箔6に含まれるリチウムアルミニウム合金の合金粒径を求めた。この合金粒径は5μmであった。
(サンプル19)
負極4に貼り付けるアルミニウム箔6として、JISH0001による識別番号H14,O、呼称8021-Oで表記される、圧延、加工硬化後に焼きなまし処理したアルミニウム箔を準備した。次に、アルミニウム箔6に含まれるアルミニウムの結晶粒径を求めた。この結晶粒径は7μmであった。次に、準備したアルミニウム箔6を用いる以外はサンプル6と同様にしてコイン型リチウム電池を作製した。その後、このコイン型リチウム電池を解体して、合金化されたアルミニウム箔6に含まれるリチウムアルミニウム合金の合金粒径を求めた。この合金粒径は10μmであった。
(サンプル20)
負極4に貼り付けるアルミニウム箔6として、JISH0001による識別番号H14,O、呼称8021-Oで表記される、圧延、加工硬化後に焼きなまし処理したアルミニウム箔を準備した。次に、アルミニウム箔6に含まれるアルミニウムの結晶粒径を求めた。この結晶粒径は10μmであった。次に、準備したアルミニウム箔6を用いる以外はサンプル6と同様にしてコイン型リチウム電池を作製した。その後、このコイン型リチウム電池を解体して、合金化されたアルミニウム箔6に含まれるリチウムアルミニウム合金の合金粒径を求めた。この合金粒径は15μmであった。
(サンプル21)
負極4に貼り付けるアルミニウム箔6として、JISH0001による識別番号H14,O、呼称8021-Oで表記される、圧延、加工硬化後に焼きなまし処理したアルミニウム箔を準備した。次に、アルミニウム箔6に含まれるアルミニウムの結晶粒径を求めた。この結晶粒径は13μmであった。次に、準備したアルミニウム箔6を用いる以外はサンプル6と同様にしてコイン型リチウム電池を作製した。その後、このコイン型リチウム電池を解体して、合金化されたアルミニウム箔6に含まれるリチウムアルミニウム合金の合金粒径を求めた。この合金粒径は20μmであった。
上述のようにして作製されたサンプル16〜21の電池について、初期電池総高および高温120℃で24時間保存後の電池総高を測定した。その結果を表6に示す。次に、高温保存後のサンプル16〜21を−40℃の低温で2時間以上放置した後に、300Ω、0.5secの負荷を継いだ際の閉路電圧(Closed Circuit Voltage:CCV)を測定した。その結果を表6および図6に示す。
図7Aにサンプル16のリチウム合金のSEM写真を示す。図7Bにサンプル17のリチウム合金のSEM写真を示す。上述したように、サンプル16とサンプル17とでは、負極4に貼り付けるアルミニウム箔6として材質が異なるものを用いている。なお、図7A、図7BのSEM写真は、等倍率にて合金化されたアルミニウム箔6の表面を観察したものである。
図7A、図7Bから、サンプル17のリチウムアルミニウム合金粒径は、サンプル16のものに比べると明らかに小さいことが分かる。このように合金粒径が小さいと比表面積が大きくなるため、反応面積が増大し、その結果、低温のパルス特性が向上する。
表6および図6から以下のことが分かる。
まず、表6を参照して、圧延、加工硬化後に焼きなまし処理しなかったサンプル16と、圧延、加工硬化後の焼きなまし処理したサンプル17〜21とを比較すると、以下のことが分かる。すなわち、質別記号H14,Oで表記される、焼きなまし処理したアルミニウムの合金化後の粒径は、質別記号H16で表記される、焼きなまし処理しなかったアルミニウムの合金化後の粒径よりも非常に細かく形成されている。また、サンプル16とサンプル17〜21とでは、初期電池総高に対する120℃保存後の電池総高の変化量はほぼ同じ程度であるのに対して、120℃高温保存24時間後の−40℃閉路電圧(300Ω、0.5sec)が異なり、サンプル16では、サンプル17〜21に比べて、120℃高温保存24時間後の−40℃閉路電圧が著しく低下する傾向がある。
次に、図6のグラフを参照すると、合金粒径2〜10μmの範囲では、120℃高温保存24時間後の−40℃閉路電圧が、合金粒径が大きくなるに従って僅かながら低下する傾向がある。そして、合金粒径が10μmを超えると120℃高温保存24時間後の−40℃閉路電圧が著しく低下し、合金粒径が20μmを超えると120℃高温保存24時間後の−40℃閉路電圧の低下の度合いが小さくなる傾向がある。なお、上述したように、アルミニウム箔6に含まれるアルミニウムの粒径の点から、リチウムアルミニウム合金の粒子径は最小で2μmであり、これよりも小さい粒子径の合金を得ることは困難である。
以上の点から、高温保存後における低温重負荷特性の改善の観点からすると、圧延、加工硬化後に焼きなまし処理したアルミニウム箔を用いることが好ましく、特に、JISH0001による質別記号H14,Oで表記される、圧延、加工硬化後の焼きなまし処理したアルミニウム箔を用いることが好ましい。また、合金化されたアルミニウム箔6の合金粒径は、好ましくは2〜15μm、より好ましくは2〜10μmである。
また、質別記号H14,Oで表記される、焼きなまし処理したアルミニウムの結晶粒径は、質別記号H16で表記される、焼きなまし処理しなかったアルミニウムのものよりも、非常に細かく形成されている。また、合金化前のアルミニウム箔6の結晶粒径は、好ましくは1〜10μm、より好ましくは1〜7μm、更により好ましくは1〜5μmである。
質別記号H14,Oで表記されるアルミニウムがリチウムアルミニウム合金を形成する際には、リチウムがアルミニウムの結晶粒径に沿って拡散し、さらに粒内に入り込むと考えられる。したがって、質別記号H14,Oで表記される、結晶粒径が小さいアルミニウム程反応の進行が速く、小さい合金粒子径を有する合金が形成される。上述したように、この合金の粒径は好ましくは2〜15μm、より好ましくは2〜10μmである。このように粒径が非常に小さいと、負極表面の反応面積が著しく向上する。このため、その反応性が高まり、高温保存下で放置されることで電池が膨らみ、正極2と負極4とのコンタクトが低下した状態でも、低温での重負荷特性が著しく向上する。
次に、リング部材8の内径R1と正極2の外径R2との径の比率R2/R1と、低温重負荷特性および電池内部抵抗変化量ΔImpとの関係を調べた。
(サンプル22)
リチウムからなる、厚さ1.0mm、外径φ20mmの円盤状の負極4をステンレス製の負極カップ3内に収容し、外径φ15.0mmの円形状に切り抜いた厚さ15μmのアルミニウム箔6を負極4に圧着した。なお、負極4の外径は正極2の外径よりも小さくした。次に、焼成電解二酸化マンガン(β二酸化マンガン)90wt%とグラファイトを主体とする導電材5wt%とPTFEを主体とする結着剤5wt%とを蒸留水を用いて混合することによりミックスを作製した。次に、150℃にて加熱処理し水を蒸発乾燥させたてペレット状の正極2を作製し、この正極2とステンレス製の断面L字状のリング部材8とが密接するように一体化した後、ステンレス製の正極缶1に収容した。なお、図8Aに示すように、リング部材8の内径R1と正極2の外径R2との径の比率R2/R1は0.90とした。なお、リング部材8の内径測定(穴の内径測定)には内側マイクロメータを使用し、正極2の外径の測定(円筒外径測定)には平マイクロメータを使用した。次に、負極カップ3に電解液を注入し、負極4と正極2とをポリプロピレンよりなる坪量50g/m2、厚さ300μmのセパレータ5を介して対向配置し、正極缶1と負極カップ3との周縁部をポリプロピレンよりなる封口ガスケット7を介してかしめることにより密封した。なお、電解液には、プロピレンカーボネートとジメトキシエタンとを容積比5:5で混合した溶媒に対して、電解質塩として過塩素酸リチウムを0.5mol/lの濃度で溶解させたものを用いた。以上により、電池外径φ24mm、総高5.0mmのコイン型リチウム電池を作製した。
(サンプル23)
正極缶1とリング部材8とをレーザ溶接機にて溶着する以外はサンプル22と同様にして、コイン型リチウム電池を作製した。
(サンプル24)
図8Bに示すように、リング部材8の内径R1と正極2の外径R2との径の比率R2/R1を1.00とする以外はサンプル22と同様にして、コイン型リチウム電池を作製した。
(サンプル25)
図8Cに示すように、リング部材8の内径R1と正極2の外径R2との径の比率R2/R1を1.05とする以外はサンプル22と同様にして、コイン型リチウム電池を作製した。
(サンプル26)
図8Cに示すように、リング部材8の内径R1と正極2の外径R2との径の比率R2/R1を1.10とする以外はサンプル22と同様にして、コイン型リチウム電池を作製した。
(サンプル27)
図8Cに示すように、リング部材8の内径R1と正極2の外径R2との径の比率R2/R1を1.15とする以外はサンプル22と同様にして、コイン型リチウム電池を作製した。
(ヒートサイクルパルス条件試験後の閉路電圧の評価)
上述のようにして作製されたサンプル22〜27について、ヒートサイクルパルス条件試験を以下のようにして行った。23℃から−40℃へ1時間かけて降温し、−40℃で1時間温度を一定に保持した後に11mA、10msecのパルス試験を行った。その後、−40℃から120℃へ1時間かけて温度を上昇し、120℃で1時間温度を一定にした後に1時間かけて23℃の常温に戻す。この試験を50サイクル繰り返した。50サイクル後のパルス時閉路電圧の測定結果を表7および図9に示す。
表7および図9から以下のことが分かる。サンプル22,23,27では、電子機器が一般的に動作可能な閉路電圧2.0Vを下回ってしまうのに対して、サンプル24〜26では、2.0V以上の閉路電圧を得ることができる。
リング部材8を正極缶1にレーザ溶接すると閉路電圧が増加する傾向がある。また、径の比率R2/R1が0.9〜1.1の範囲では比率R2/R1が増加すると、閉路電圧がほぼ一定の割合で増加し、径の比率R2/R1が1.1を越えると、閉路電圧が著しく低下する傾向がある。
以上の点を考慮すると、50ヒートサイクル後のパルス時閉路電圧が大きく低下することを抑制し、且つ、電子機器が一般的に動作可能な閉路電圧2.0V以上を得るためには、リング部材8を正極2と密接して固定し、正極缶1とリング部材8とを抵抗溶接またはレーザ溶接により溶着するとともに、リング部材8の内径R1と正極2の外径R2との径の比率R2/R1を1.0≦R2/R1≦1.10の範囲内にすることが好ましい。
(ヒートサイクルパルス条件試験後の電池内部抵抗変化量の評価)
上述のようにして作製されたサンプル22〜27について、上述の閉路電圧の評価と同様のヒートサイクルパルス条件試験を50サイクル繰り返し、初期電池内部抵抗、50サイクル後電池内部抵抗、50サイクル後電池内部抵抗変化量および50サイクル後電池内部抵抗最大値を求めた。その結果を表8および図10に示す。
表8および図10から以下のことが分かる。リング部材8を正極缶1にレーザ溶接すると電池内部抵抗変化量ΔImpが著しく低下する傾向がある。これは、正極2とリング部材8とのコンタクトが著しく安定したためであると考えられる。
また、径の比率R2/R1が1.00〜1.10の範囲内であると電池内部抵抗変化量ΔImpは3Ω程度の一定の値であるのに対して、径の比率R2/R1が1.00未満または1.10を越えると電池内部抵抗変化量ΔImpは著しく増加する傾向がある。
以上の点を考慮すると、電池内部抵抗変化量の著しい増加を抑制するためには、リング部材8と正極缶1とをレーザ溶接または抵抗溶接により溶着し、リング部材8の内径R1と正極2の外径R2との径の比率R2/R1を1.0≦R2/R1≦1.10の範囲内することが好ましい。
以上、この発明の実施形態および実施例について具体的に説明したが、この発明は、上述の実施形態および実施例に限定されるものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
例えば、上述の実施形態および実施例において挙げた数値はあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる数値を用いてもよい。
また、上述の実施形態および実施例では、コイン型リチウム電池に対してこの発明を適用した場合を例として説明したが、この発明はこの例に限定されるものではなく、種々の形状の電池に対しても適用可能である。
この発明の第1の実施形態による非水電解質電池の一構成例を示す断面図である。 この発明の第2の実施形態による非水電解質電池の一構成例を示す断面図である。 この発明の第2の実施形態による非水電解質電池におけるリング部材の内径と正極の外径との関係を示す断面図である。 サンプル1〜6のコイン型リチウム電池の構成を示す略線図である。 サンプル1〜6の面積比率RSと閉路電圧との関係を示すグラフである。 サンプル16〜21の合金粒径と閉路電圧との関係を示すグラフである。 サンプル16、サンプル17の負極の正極側表面のSEM写真を示す。 サンプル22〜27のコイン型リチウム電池の構成を示す略線図である。 サンプル22〜27の径の比率R2/R1と閉路電圧との関係を示すグラフである。 サンプル22〜27の径の比率R2/R1と内部抵抗変化量との関係を示すグラフである。
符号の説明
1・・・正極缶、2・・・正極、3・・・負極カップ、4・・・負極、5・・・セパレータ、6・・・アルミニウム箔、7・・・封口ガスケット、8・・・リング部材、8a・・・周壁部、8b・・・溶着部

Claims (7)

  1. リチウムまたはリチウム合金を含む負極と、二酸化マンガンを含む正極と、電解質と、上記正極と係合するリング部材と、上記負極、正極電解質およびリング部材を収容する電池缶とを備え、
    上記正極缶と上記リング部材とは溶着され、
    上記負極の上記正極側の面にアルミニウム箔を有し、
    上記アルミニウム箔は、上記負極の上記正極側の面と相似する形状を有し、且つ上記負極の上記正極側の面より小さい面積を有するものであり、
    上記負極の面積S1と上記アルミニウム箔の面積S 2 との面積比率RS=(S 2 /S 1 )×100は、50%≦R S ≦95%の範囲内である非水電解質電池。
  2. 上記リング部材の内径R1と上記正極の外径R2との径の比率R2/R1は、1.0≦R2/R1≦1.10の範囲内であ請求項記載の非水電解質電池。
  3. 上記アルミニウム箔は、合金化されており、
    上記合金の粒径は、2μm以上15μm以下であ請求項1から2のいずれかに記載の非水電解質電池。
  4. 上記アルミニウム箔は、焼きなまし処理されてい請求項1から3のいずれかに記載の非水電解質電池。
  5. 上記アルミニウム箔の厚さは、5μm以上15μm以下の範囲内であ請求項1から2のいずれかに記載の非水電解質電池。
  6. 上記負極の厚さD1と上記アルミニウム箔の厚さD2との厚さ比率D2/D1は、0.004≦D2/D1≦0.15の範囲内であ請求項1から5のいずれかに記載の非水電解質電池。
  7. 上記負極の外径は上記正極の外径よりも小さ請求項1から6のいずれかに記載の非水電解質電池。
JP2007129731A 2006-09-12 2007-05-15 非水電解質電池 Active JP5176386B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007129731A JP5176386B2 (ja) 2006-09-12 2007-05-15 非水電解質電池

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006247204 2006-09-12
JP2006247204 2006-09-12
JP2007129731A JP5176386B2 (ja) 2006-09-12 2007-05-15 非水電解質電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008098143A JP2008098143A (ja) 2008-04-24
JP5176386B2 true JP5176386B2 (ja) 2013-04-03

Family

ID=39380748

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007129731A Active JP5176386B2 (ja) 2006-09-12 2007-05-15 非水電解質電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5176386B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105552348B (zh) * 2015-11-23 2018-03-30 天津赫维科技有限公司 一种3v可充扣式锂电池锂铝合金负极的制作方法
WO2018154841A1 (ja) * 2017-02-23 2018-08-30 パナソニックIpマネジメント株式会社 コイン形電池

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2812943B2 (ja) * 1987-10-17 1998-10-22 ソニー株式会社 有機電解質電池
JP3701900B2 (ja) * 2000-12-11 2005-10-05 日立マクセル株式会社 非水電解質電池の製造方法
JP4968768B2 (ja) * 2006-03-17 2012-07-04 日立マクセルエナジー株式会社 筒形非水電解液電池

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008098143A (ja) 2008-04-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7575830B2 (en) Lithium secondary battery
US8298707B2 (en) Positive active material and nonaqueous electrolyte secondary battery
JP4986009B2 (ja) 二次電池
JP4848860B2 (ja) 電池
EP2096452A1 (en) Lifetime estimating method and deterioration suppressing method for lithium secondary cell, lifetime estimator and deterioration suppressor, battery pack using the same, and charger
US20080076029A1 (en) Battery
KR101404392B1 (ko) 정극 활물질 및 비수 전해질 2차 전지
US20080026296A1 (en) Battery
CN110447129B (zh) 二次电池
JP2006134762A (ja) 二次電池
CN101232088B (zh) 电池
KR20120139740A (ko) 리튬 이온 전지용 양극 활물질 재료 및 리튬 이온 전지
JP4761725B2 (ja) 非水電解質電池の製造方法
JP2007157459A (ja) 非水電解質電池
JP2007188855A (ja) 電池およびセンターピン
JP5176386B2 (ja) 非水電解質電池
US20080026290A1 (en) Battery
JPH08250108A (ja) リチウム二次電池用負極の製造方法およびリチウム二次電池
JP5076280B2 (ja) 非水二次電池用電解液および非水二次電池
JP2005293960A (ja) リチウムイオン二次電池用負極およびリチウムイオン二次電池
KR20030097699A (ko) 음극 재료 및 그것을 사용한 전지
JP2007188859A (ja) 電池およびセンターピン
KR100433592B1 (ko) 비수전해액 이차전지용 양극 활성 물질과 이를 이용한비수 전해액 이차전지
JP2005174847A (ja) 電極及び非水電解質二次電池
JP2007200756A (ja) 電池および中心板

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100506

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121002

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121119

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121211

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121224

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5176386

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160118

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250