JP5176386B2 - 非水電解質電池 - Google Patents
非水電解質電池 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5176386B2 JP5176386B2 JP2007129731A JP2007129731A JP5176386B2 JP 5176386 B2 JP5176386 B2 JP 5176386B2 JP 2007129731 A JP2007129731 A JP 2007129731A JP 2007129731 A JP2007129731 A JP 2007129731A JP 5176386 B2 JP5176386 B2 JP 5176386B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- aluminum foil
- negative electrode
- positive electrode
- battery
- lithium
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Classifications
-
- Y02E60/12—
Landscapes
- Sealing Battery Cases Or Jackets (AREA)
- Primary Cells (AREA)
- Connection Of Batteries Or Terminals (AREA)
- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
Description
正極缶とリング部材とは溶着され、
負極の正極側の面にアルミニウム箔を有し、
アルミニウム箔は、負極の正極側の面と相似する形状を有し、且つ負極の正極側の面より小さい面積を有するものであり、
負極の面積S1とアルミニウム箔の面積S 2 との面積比率RS=(S 2 /S 1 )×100は、50%≦R S ≦95%の範囲内である非水電解質電池である。
負極と二酸化マンガンを含む正極と電解質とが収容された電池缶を封止する工程と
を備え、
負極の面積S1とアルミニウム箔の面積S2との面積比率RS=(S2/S1)×100は、50%≦RS≦100%の範囲内であることを特徴とする非水電解質電池の製造方法である。
(1−1)非水電解質電池の構成
まず、この発明の第1の実施形態による非水電解質電池の構成の一例について説明する。
次に、この発明の第1の実施形態による非水電解質電池の製造方法の一例について説明する。
(2−1)非水電解質電池の構成
図2は、この発明の第2の実施形態による非水電解質電池の構成の一例を示す断面図である。この第2の実施形態では、図2に示すように、正極2には、正極缶側となる面の周縁部を覆うようにしてリング部材8が設けられ、正極2とリング部材8とは密接して固定されている。また、リング部材8と正極缶1とは溶着されている。このようにすると、電池の集電効果を高めることができる。
これ以外の構成は上述の第1の実施形態におけるのと同様であるので説明を省略する。
正極2をリング部材8に対して載置し、圧入することにより、正極2とリング部材8とを一体化する。次に、リング部材8の溶着部8bを正極缶1の内側の面に対して溶着する。リング部材8と正極缶1とを溶着することにより、電池の集電効果を高めることができる。溶着の方法としては、例えば、抵抗溶接またはレーザ溶接が挙げられる。
これ以外の製造工程は上述の第1の実施形態におけるのと同様であるので説明を省略する。
また、合金化されたアルミニウム箔6に含まれるリチウムアルミニウム合金の合金粒径は以下のようにして求めた。すなわち、作製したコイン型リチウム電池を解体して、走査型電子顕微鏡(日本電子株式会社製、商品名:JSM-5600LV)にて、負極4の正極側表面に形成されたリチウムアルミニウム合金の粒径の最長径をn=20測定し、その平均粒径の値を合金粒径とした。
まず、図4Aに示すように、リチウムからなる、厚さ1.0mm、外径φ20mmの円盤状の負極4をステンレス製の負極カップ3内に収容し、一辺14.1mmの正方形に切り抜いた厚さ15μmのアルミニウム箔6を負極4に圧着した。なお、アルミニウム箔6としては、JISH0001による質別記号H16、呼称1N-30で表記される圧延したアルミニウム箔を用いた。また、負極4の面積S1とアルミニウム箔6の面積S2との面積比率RS=(S2/S1)×100は64%とした。次に、焼成電解二酸化マンガン90wt%と、グラファイトを主体とする導電材5wt%と、PTFEを主体とする結着剤5wt%とを水を用いて混合することによりミックスを作製した。次に、150℃にて加熱処理し水を蒸発乾燥させてペレット状の正極2を作製し、ステンレス製の正極缶1に収容した。次に、負極カップ3に電解液を注入し、負極4と正極2とをポリプロピレンよりなる坪量50g/m2、厚さ300μmのセパレータ5を介して対向配置し、正極缶1と負極カップ3との周縁部をポリプロピレンよりなる封口ガスケット7を介してかしめることにより密封した。なお、電解液には、プロピレンカーボネートとジメトキシエタンとを容積比4:6で混合した溶媒に対して、電解質塩としての過塩素酸リチウムを0.4mol/lの濃度で溶解させたものを用いた。以上により、電池外径φ24.0mm、総高5.0mmのコイン型リチウム電池を作製した。
図4Bに示すように、一辺17.3mmの正三角形に切り抜いた厚さ15μmのアルミニウム箔6を負極4に圧着した。なお、アルミニウム箔6としては、JISH0001による質別記号H16、呼称1N-30で表記される圧延したアルミニウム箔を用いた。また、負極4の面積S1とアルミニウム箔6の面積S2との面積比率RSを48%とした。これ以外はサンプル1と同様にしてコイン型リチウム電池を作製した。
図4Cに示すように、外径φ10.9mmの円形状に切り抜いた厚さ15μmのアルミニウム箔6を負極4に圧着した。なお、アルミニウム箔6としては、JISH0001による質別記号H16、呼称1N-30で表記される圧延したアルミニウム箔を用いた。また、負極4の面積S1とアルミニウム箔6の面積S2との面積比率RSを30%とした。これ以外はサンプル1と同様にしてコイン型リチウム電池を作製した。
図4Dに示すように、外径φ14.2mmの円形状に切り抜いた厚さ15μmのアルミニウム箔6を負極4に圧着した。なお、アルミニウム箔6としては、JISH0001による質別記号H16、呼称1N-30で表記される圧延したアルミニウム箔を用いた。また、負極4の面積S1とアルミニウム箔6の面積S2との面積比率RSを50%とした。これ以外はサンプル1と同様にしてコイン型リチウム電池を作製した。
図4Eに示すように、外径φ16.8mmの円形状に切り抜いた厚さ15μmのアルミニウム箔6を負極4に圧着した。なお、アルミニウム箔6としては、JISH0001による質別記号H16、呼称1N-30で表記される圧延したアルミニウム箔を用いた。また、負極4の面積S1とアルミニウム箔6の面積S2との面積比率RSを70%とした。これ以外はサンプル1と同様にしてコイン型リチウム電池を作製した。
図4Fに示すように、外径φ19.5mmの円形状に切り抜いた厚さ15μmのアルミニウム箔6を負極4に圧着した。なお、アルミニウム箔6としては、JISH0001による質別記号H16、呼称1N-30で表記される圧延したアルミニウム箔を用いた。また、負極4の面積S1とアルミニウム箔6の面積S2との面積比率RSを95%とした。これ以外はサンプル1と同様にしてコイン型リチウム電池を作製した。
外径φ20mmの円形状に切り抜いた厚さ15μmのアルミニウム箔6を負極4に圧着した。なお、アルミニウム箔6としては、JISH0001による質別記号H16、呼称1N-30で表記される圧延したアルミニウム箔を用いた。また、負極4の面積S1とアルミニウム箔6の面積S2との面積比率RSを100%とした。これ以外はサンプル1と同様にしてコイン型リチウム電池を作製した。
上述のようにして作製されたサンプル1〜6について重負荷パルス試験を以下のようにして行った。低温−40℃に2時間放置後、パルス試験負荷10mA、0.1secの条件にて閉路電圧を測定した。その結果を表2および図5に示す。
また、アルミニウム箔6の打ち抜き形状を円形状にすると、アルミニウム箔6の打ち抜き形状を三角形や四角形等の多角形状とするよりも面積比率RSを大きくすることができる。
以上の点を考慮すると、良好な低温重負荷特性を得るためには、面積比率RSが50%≦RS≦100%の範囲内であることが好ましい。また、面積比率RSを高くするためには、アルミニウム箔6の形状を円形状にすることが好ましい。
上述のサンプル1〜7をそれぞれ10個作製し、作製工程において負極4の外径からアルミニウム箔6がはみ出してしまう電池の個数を数えた。その結果を表3に示す。
また、アルミニウム箔6を円形状にしたサンプル3〜7でも、面積比率RSが95%を越えると、電池作製時のロケーティングが非常に難しくなり、負極4の周縁からアルミニウム箔6がはみ出す傾向がある。
以上の点を考慮すると、ハンドリング性を向上し、製造工程での不良発生率を低減するためには、アルミニウム箔6を円形状にし、面積比率RSを95%以下にすることが好ましい。
上述の2つの評価結果を総合すると、優れた低温重負荷特性およびハンドリング性を実現するためには、アルミニウム箔6を円形状にするとともに、面積比率RSを50%≦RS≦95%の範囲内にすることが好ましい。
サンプル5と同様にして、電池外径φ24.0mm、総高5.0mmのコイン型リチウム電池を作製した。
外径φ16.8mmの円形状に切り抜いた厚さ50μmのアルミニウム箔6を負極4に圧着した。なお、アルミニウム箔6としては、JISH0001による質別記号H16、呼称1N-30で表記される圧延したアルミニウム箔を用いた。また、負極4の厚さD1とアルミニウム箔6の厚さD2との厚さ比率D2/D1を0.050とした。これ以外はサンプル8と同様にしてコイン型リチウム電池を作製した。
外径φ16.8mmの円形状に切り抜いた厚さ100μmのアルミニウム箔6を負極4に圧着した。なお、アルミニウム箔6としては、JISH0001による質別記号H16、呼称1N-30で表記される圧延したアルミニウム箔を用いた。また、負極4の厚さD1とアルミニウム箔6の厚さD2との厚さ比率D2/D1を0.100とした。これ以外はサンプル8と同様にしてコイン型リチウム電池を作製した。
外径φ16.8mmの円形状に切り抜いた厚さ4μmのアルミニウム箔6を負極4に圧着した。なお、アルミニウム箔6としては、JISH0001による質別記号H16、呼称1N-30で表記される圧延したアルミニウム箔を用いた。また、負極4の厚さD1とアルミニウム箔6の厚さD2との厚さ比率D2/D1を0.004とした。これ以外はサンプル8と同様にしてコイン型リチウム電池を作製した。
外径φ16.8mmの円形状に切り抜いた厚さ10μmのアルミニウム箔6を負極4に圧着した。なお、アルミニウム箔6としては、JISH0001による質別記号H16、呼称1N-30で表記される圧延したアルミニウム箔を用いた。また、負極4の厚さD1とアルミニウム箔6の厚さD2との厚さ比率D2/D1を0.010とした。これ以外はサンプル8と同様にしてコイン型リチウム電池を作製した。
上述のようにして作製されたサンプル8〜12について、組立後の電池膨れ変化量ΔHtを以下のようにして求めた。実施例及び比較例の条件にて作製された電池の作製直後の電池Ht(A)に対して、さらにこの電池を23℃環境下で24時間放置した後に測定した電池Ht(B)の関係から(B)−(A)で得られた電池Htの変化量を電池膨れ変化量(電池総高変化量)ΔHtとした。
その結果を表4に示す。
また、アルミニウム箔6の厚さが4μm未満であると、均一厚さにアルミニウム箔6を圧延することが困難となり、コイン型リチウム電池の性能にばらつきが発生してしまう。
以上の点を考慮すると、組立後の電池膨れを抑え、且つ電池性能のばらつきを抑えるためには、アルミニウム箔6の厚さD2を4μm≦D2≦15μmの範囲内にすることが好ましく、負極4の厚さD1とアルミニウム箔6の厚さD2との厚さ比率D2/D1を0.004≦D2/D1≦0.015の範囲内にすることが好ましい。
正極2に対するアルミニウム箔6の貼り付けを省略する以外は、サンプル5と同様にしてコイン型リチウム電池を作製した。
サンプル4と同様にしてコイン型リチウム電池を作製した。
サンプル6と同様にしてコイン型リチウム電池を作製した。
上述のようにして作製されたサンプル13〜15について、高温120℃の環境下に120時間保存し、この保存前後において電池高さおよび電池内部抵抗を求め、電池膨れ変化量ΔHtおよび電池内部抵抗変化量ΔImpを求めた。その結果を表5に示す。
また、高温120℃の環境下に120時間保存した後の電池内部抵抗変化量ΔImpは、アルミニウム箔6を貼り付けていないサンプル13では38Ωであるのに対して、面積比率RSが50%であるサンプル14では22Ω、面積比率RSが95%であるサンプル15では9Ωであり、面積比率RSが大きくなる程、電池内部抵抗変化量ΔImpが小さくなる傾向がある。
なお、上述したように、面積比率RSが100%以上になると、リチウムとアルミ箔の合金が微粉化するため、この粉が負極から正極に拡散し易い状態となる為に電池の内部ショートを発生する原因となってしまう。
以上の点を考慮すると、電池膨れおよび電池内部抵抗の上昇を抑制するためには、負極4に対してアルミニウム箔6を貼り付けるとともに、その面積比率RSを50%≦RS≦100%の範囲内にすることが好ましい。また、上述のハンドリング性の向上も考慮すると、面積比率RSを50%≦RS≦95%の範囲内にすることが好ましい。
負極4に貼り付けるアルミニウム箔6として、JISH0001による識別番号H16、呼称1N30で表記される、圧延、加工硬化後に焼きなまし処理しないアルミニウム箔を準備した。次に、アルミニウム箔6に含まれるアルミニウムの結晶粒径を求めた。この結晶粒径は40μmであった。次に、準備したアルミニウム箔6を用いて、サンプル6と同様にしてコイン型リチウム電池を作製した。その後、このコイン型リチウム電池を解体して、合金化されたアルミニウム箔6に含まれるリチウムアルミニウム合金の合金粒径を求めた。この合金粒径は50μmであった。
負極4に貼り付けるアルミニウム箔6として、JISH0001による識別番号H14,O、呼称8021-Oで表記される、圧延、加工硬化後に焼きなまし処理したアルミニウム箔を準備した。次に、アルミニウム箔6に含まれるアルミニウムの結晶粒径を求めた。この結晶粒径は1μmであった。次に、準備したアルミニウム箔6を用いる以外はサンプル6と同様にしてコイン型リチウム電池を作製した。その後、このコイン型リチウム電池を解体して、合金化されたアルミニウム箔6に含まれるリチウムアルミニウム合金の合金粒径を求めた。この合金粒径は2μmであった。なお、アルミニウム箔6に含まれるアルミニウムの粒径の点から、リチウムアルミニウム合金の粒子径は最小で2μmであり、これよりも小さい粒子径は得られなかった。
負極4に貼り付けるアルミニウム箔6として、JISH0001による識別番号H14,O、呼称8021-Oで表記される、圧延、加工硬化後に焼きなまし処理したアルミニウム箔を準備した。次に、アルミニウム箔6に含まれるアルミニウムの結晶粒径を求めた。この結晶粒径は3μmであった。次に、準備したアルミニウム箔6を用いる以外はサンプル6と同様にしてコイン型リチウム電池を作製した。その後、このコイン型リチウム電池を解体して、合金化されたアルミニウム箔6に含まれるリチウムアルミニウム合金の合金粒径を求めた。この合金粒径は5μmであった。
負極4に貼り付けるアルミニウム箔6として、JISH0001による識別番号H14,O、呼称8021-Oで表記される、圧延、加工硬化後に焼きなまし処理したアルミニウム箔を準備した。次に、アルミニウム箔6に含まれるアルミニウムの結晶粒径を求めた。この結晶粒径は7μmであった。次に、準備したアルミニウム箔6を用いる以外はサンプル6と同様にしてコイン型リチウム電池を作製した。その後、このコイン型リチウム電池を解体して、合金化されたアルミニウム箔6に含まれるリチウムアルミニウム合金の合金粒径を求めた。この合金粒径は10μmであった。
負極4に貼り付けるアルミニウム箔6として、JISH0001による識別番号H14,O、呼称8021-Oで表記される、圧延、加工硬化後に焼きなまし処理したアルミニウム箔を準備した。次に、アルミニウム箔6に含まれるアルミニウムの結晶粒径を求めた。この結晶粒径は10μmであった。次に、準備したアルミニウム箔6を用いる以外はサンプル6と同様にしてコイン型リチウム電池を作製した。その後、このコイン型リチウム電池を解体して、合金化されたアルミニウム箔6に含まれるリチウムアルミニウム合金の合金粒径を求めた。この合金粒径は15μmであった。
負極4に貼り付けるアルミニウム箔6として、JISH0001による識別番号H14,O、呼称8021-Oで表記される、圧延、加工硬化後に焼きなまし処理したアルミニウム箔を準備した。次に、アルミニウム箔6に含まれるアルミニウムの結晶粒径を求めた。この結晶粒径は13μmであった。次に、準備したアルミニウム箔6を用いる以外はサンプル6と同様にしてコイン型リチウム電池を作製した。その後、このコイン型リチウム電池を解体して、合金化されたアルミニウム箔6に含まれるリチウムアルミニウム合金の合金粒径を求めた。この合金粒径は20μmであった。
まず、表6を参照して、圧延、加工硬化後に焼きなまし処理しなかったサンプル16と、圧延、加工硬化後の焼きなまし処理したサンプル17〜21とを比較すると、以下のことが分かる。すなわち、質別記号H14,Oで表記される、焼きなまし処理したアルミニウムの合金化後の粒径は、質別記号H16で表記される、焼きなまし処理しなかったアルミニウムの合金化後の粒径よりも非常に細かく形成されている。また、サンプル16とサンプル17〜21とでは、初期電池総高に対する120℃保存後の電池総高の変化量はほぼ同じ程度であるのに対して、120℃高温保存24時間後の−40℃閉路電圧(300Ω、0.5sec)が異なり、サンプル16では、サンプル17〜21に比べて、120℃高温保存24時間後の−40℃閉路電圧が著しく低下する傾向がある。
リチウムからなる、厚さ1.0mm、外径φ20mmの円盤状の負極4をステンレス製の負極カップ3内に収容し、外径φ15.0mmの円形状に切り抜いた厚さ15μmのアルミニウム箔6を負極4に圧着した。なお、負極4の外径は正極2の外径よりも小さくした。次に、焼成電解二酸化マンガン(β二酸化マンガン)90wt%とグラファイトを主体とする導電材5wt%とPTFEを主体とする結着剤5wt%とを蒸留水を用いて混合することによりミックスを作製した。次に、150℃にて加熱処理し水を蒸発乾燥させたてペレット状の正極2を作製し、この正極2とステンレス製の断面L字状のリング部材8とが密接するように一体化した後、ステンレス製の正極缶1に収容した。なお、図8Aに示すように、リング部材8の内径R1と正極2の外径R2との径の比率R2/R1は0.90とした。なお、リング部材8の内径測定(穴の内径測定)には内側マイクロメータを使用し、正極2の外径の測定(円筒外径測定)には平マイクロメータを使用した。次に、負極カップ3に電解液を注入し、負極4と正極2とをポリプロピレンよりなる坪量50g/m2、厚さ300μmのセパレータ5を介して対向配置し、正極缶1と負極カップ3との周縁部をポリプロピレンよりなる封口ガスケット7を介してかしめることにより密封した。なお、電解液には、プロピレンカーボネートとジメトキシエタンとを容積比5:5で混合した溶媒に対して、電解質塩として過塩素酸リチウムを0.5mol/lの濃度で溶解させたものを用いた。以上により、電池外径φ24mm、総高5.0mmのコイン型リチウム電池を作製した。
正極缶1とリング部材8とをレーザ溶接機にて溶着する以外はサンプル22と同様にして、コイン型リチウム電池を作製した。
図8Bに示すように、リング部材8の内径R1と正極2の外径R2との径の比率R2/R1を1.00とする以外はサンプル22と同様にして、コイン型リチウム電池を作製した。
図8Cに示すように、リング部材8の内径R1と正極2の外径R2との径の比率R2/R1を1.05とする以外はサンプル22と同様にして、コイン型リチウム電池を作製した。
図8Cに示すように、リング部材8の内径R1と正極2の外径R2との径の比率R2/R1を1.10とする以外はサンプル22と同様にして、コイン型リチウム電池を作製した。
図8Cに示すように、リング部材8の内径R1と正極2の外径R2との径の比率R2/R1を1.15とする以外はサンプル22と同様にして、コイン型リチウム電池を作製した。
上述のようにして作製されたサンプル22〜27について、ヒートサイクルパルス条件試験を以下のようにして行った。23℃から−40℃へ1時間かけて降温し、−40℃で1時間温度を一定に保持した後に11mA、10msecのパルス試験を行った。その後、−40℃から120℃へ1時間かけて温度を上昇し、120℃で1時間温度を一定にした後に1時間かけて23℃の常温に戻す。この試験を50サイクル繰り返した。50サイクル後のパルス時閉路電圧の測定結果を表7および図9に示す。
リング部材8を正極缶1にレーザ溶接すると閉路電圧が増加する傾向がある。また、径の比率R2/R1が0.9〜1.1の範囲では比率R2/R1が増加すると、閉路電圧がほぼ一定の割合で増加し、径の比率R2/R1が1.1を越えると、閉路電圧が著しく低下する傾向がある。
以上の点を考慮すると、50ヒートサイクル後のパルス時閉路電圧が大きく低下することを抑制し、且つ、電子機器が一般的に動作可能な閉路電圧2.0V以上を得るためには、リング部材8を正極2と密接して固定し、正極缶1とリング部材8とを抵抗溶接またはレーザ溶接により溶着するとともに、リング部材8の内径R1と正極2の外径R2との径の比率R2/R1を1.0≦R2/R1≦1.10の範囲内にすることが好ましい。
上述のようにして作製されたサンプル22〜27について、上述の閉路電圧の評価と同様のヒートサイクルパルス条件試験を50サイクル繰り返し、初期電池内部抵抗、50サイクル後電池内部抵抗、50サイクル後電池内部抵抗変化量および50サイクル後電池内部抵抗最大値を求めた。その結果を表8および図10に示す。
また、径の比率R2/R1が1.00〜1.10の範囲内であると電池内部抵抗変化量ΔImpは3Ω程度の一定の値であるのに対して、径の比率R2/R1が1.00未満または1.10を越えると電池内部抵抗変化量ΔImpは著しく増加する傾向がある。
以上の点を考慮すると、電池内部抵抗変化量の著しい増加を抑制するためには、リング部材8と正極缶1とをレーザ溶接または抵抗溶接により溶着し、リング部材8の内径R1と正極2の外径R2との径の比率R2/R1を1.0≦R2/R1≦1.10の範囲内することが好ましい。
Claims (7)
- リチウムまたはリチウム合金を含む負極と、二酸化マンガンを含む正極と、電解質と、上記正極と係合するリング部材と、上記負極、正極、電解質およびリング部材を収容する電池缶とを備え、
上記正極缶と上記リング部材とは溶着され、
上記負極の上記正極側の面にアルミニウム箔を有し、
上記アルミニウム箔は、上記負極の上記正極側の面と相似する形状を有し、且つ上記負極の上記正極側の面より小さい面積を有するものであり、
上記負極の面積S1と上記アルミニウム箔の面積S 2 との面積比率RS=(S 2 /S 1 )×100は、50%≦R S ≦95%の範囲内である非水電解質電池。 - 上記リング部材の内径R1と上記正極の外径R2との径の比率R2/R1は、1.0≦R2/R1≦1.10の範囲内である請求項1記載の非水電解質電池。
- 上記アルミニウム箔は、合金化されており、
上記合金の粒径は、2μm以上15μm以下である請求項1から2のいずれかに記載の非水電解質電池。 - 上記アルミニウム箔は、焼きなまし処理されている請求項1から3のいずれかに記載の非水電解質電池。
- 上記アルミニウム箔の厚さは、5μm以上15μm以下の範囲内である請求項1から2のいずれかに記載の非水電解質電池。
- 上記負極の厚さD1と上記アルミニウム箔の厚さD2との厚さ比率D2/D1は、0.004≦D2/D1≦0.15の範囲内である請求項1から5のいずれかに記載の非水電解質電池。
- 上記負極の外径は上記正極の外径よりも小さい請求項1から6のいずれかに記載の非水電解質電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007129731A JP5176386B2 (ja) | 2006-09-12 | 2007-05-15 | 非水電解質電池 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006247204 | 2006-09-12 | ||
JP2006247204 | 2006-09-12 | ||
JP2007129731A JP5176386B2 (ja) | 2006-09-12 | 2007-05-15 | 非水電解質電池 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008098143A JP2008098143A (ja) | 2008-04-24 |
JP5176386B2 true JP5176386B2 (ja) | 2013-04-03 |
Family
ID=39380748
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007129731A Active JP5176386B2 (ja) | 2006-09-12 | 2007-05-15 | 非水電解質電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5176386B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105552348B (zh) * | 2015-11-23 | 2018-03-30 | 天津赫维科技有限公司 | 一种3v可充扣式锂电池锂铝合金负极的制作方法 |
WO2018154841A1 (ja) * | 2017-02-23 | 2018-08-30 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | コイン形電池 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2812943B2 (ja) * | 1987-10-17 | 1998-10-22 | ソニー株式会社 | 有機電解質電池 |
JP3701900B2 (ja) * | 2000-12-11 | 2005-10-05 | 日立マクセル株式会社 | 非水電解質電池の製造方法 |
JP4968768B2 (ja) * | 2006-03-17 | 2012-07-04 | 日立マクセルエナジー株式会社 | 筒形非水電解液電池 |
-
2007
- 2007-05-15 JP JP2007129731A patent/JP5176386B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2008098143A (ja) | 2008-04-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7575830B2 (en) | Lithium secondary battery | |
US8298707B2 (en) | Positive active material and nonaqueous electrolyte secondary battery | |
JP4986009B2 (ja) | 二次電池 | |
JP4848860B2 (ja) | 電池 | |
EP2096452A1 (en) | Lifetime estimating method and deterioration suppressing method for lithium secondary cell, lifetime estimator and deterioration suppressor, battery pack using the same, and charger | |
US20080076029A1 (en) | Battery | |
KR101404392B1 (ko) | 정극 활물질 및 비수 전해질 2차 전지 | |
US20080026296A1 (en) | Battery | |
CN110447129B (zh) | 二次电池 | |
JP2006134762A (ja) | 二次電池 | |
CN101232088B (zh) | 电池 | |
KR20120139740A (ko) | 리튬 이온 전지용 양극 활물질 재료 및 리튬 이온 전지 | |
JP4761725B2 (ja) | 非水電解質電池の製造方法 | |
JP2007157459A (ja) | 非水電解質電池 | |
JP2007188855A (ja) | 電池およびセンターピン | |
JP5176386B2 (ja) | 非水電解質電池 | |
US20080026290A1 (en) | Battery | |
JPH08250108A (ja) | リチウム二次電池用負極の製造方法およびリチウム二次電池 | |
JP5076280B2 (ja) | 非水二次電池用電解液および非水二次電池 | |
JP2005293960A (ja) | リチウムイオン二次電池用負極およびリチウムイオン二次電池 | |
KR20030097699A (ko) | 음극 재료 및 그것을 사용한 전지 | |
JP2007188859A (ja) | 電池およびセンターピン | |
KR100433592B1 (ko) | 비수전해액 이차전지용 양극 활성 물질과 이를 이용한비수 전해액 이차전지 | |
JP2005174847A (ja) | 電極及び非水電解質二次電池 | |
JP2007200756A (ja) | 電池および中心板 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20100506 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20121002 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20121119 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20121211 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20121224 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 5176386 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160118 Year of fee payment: 3 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R360 | Written notification for declining of transfer of rights |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360 |
|
R371 | Transfer withdrawn |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
|
R360 | Written notification for declining of transfer of rights |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360 |
|
R360 | Written notification for declining of transfer of rights |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360 |
|
R371 | Transfer withdrawn |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
|
R360 | Written notification for declining of transfer of rights |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360 |
|
R360 | Written notification for declining of transfer of rights |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360 |
|
R371 | Transfer withdrawn |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |