JP2812612B2 - 塗布装置および塗布方法 - Google Patents

塗布装置および塗布方法

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JP2812612B2 JP18013692A JP18013692A JP2812612B2 JP 2812612 B2 JP2812612 B2 JP 2812612B2 JP 18013692 A JP18013692 A JP 18013692A JP 18013692 A JP18013692 A JP 18013692A JP 2812612 B2 JP2812612 B2 JP 2812612B2
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節雄 石橋
聡 和賀
良亘 柿原
功 中村
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体ウエハやガラス
基板などの表面に層間絶縁層、反射防止膜あるいはパッ
シベーション膜などを形成するための塗布液を塗布する
塗布装置及び塗布方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の塗布装置として、例え
ば、図11に示すようなものが知られている。図11は
この従来の塗布装置の概略断面図である。図11におい
て、1は塗布装置、2は図示しない回転機器により回転
されるスピンナー、3はスピンナー2と一体的に連結さ
れたケース、4はケース3の内部と外部とを遮断するた
めの蓋、5はスピンナー2を上下に貫通するように形成
されて被処理物をスピンナー2の上面に真空吸引して、
固定するための吸引孔である。この吸引孔5は図示しな
い真空装置に連結されている。6は一般にピロー管と呼
ばれているもので、ケース3の内部に連通するように配
設されており、その下側端面がケース3の回転方向に対
して傾斜されている。
【0003】図11に示す塗布装置1においては、ケー
ス3が回転すると、その回転速度に応じてピロー管6の
下側端面付近とケース3の内部とに気圧差が生じるの
で、ケース3の内部の気体の一部をケース3の外部に排
気することできる。また、この塗布装置1では、スピン
ナー2の上面(主面)に真空吸引して固定された被処理
物に塗布液を滴下し、被処理物をスピンナー2で高速回
転させることにより被処理物上面に塗布膜を形成するこ
とができる。前記塗布液には、塗布液の粘度を調節する
ために有機物等(以下これを単に溶媒という)が添加さ
れている。
【0004】従って、この塗布装置1によれば、主面上
に塗布液を有する被処理物が、スピンナー2、ケース3
ならびに蓋4と一体的に高速回転され、ケース3の内部
に気流が生じにくくなるために、この塗布液が被処理物
上で均一に広がるとともに塗布液の一部が遠心力により
自然な状態で被処理物周辺領域からその周囲に飛散され
て塗布膜が被処理物に形成される。
【0005】なお、この塗布装置1には、ピロー管6か
ら排出される溶媒蒸気が外部に拡散するのを防止した
り、あるいは図示しないドレインと呼ばれる排気用孔か
ら出てくる塗布液の一部が外部へ飛散するのを防止する
ための外側ケース(図示略)が、ケース3を回動自在に
内設するように設けられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
ような塗布装置1においては、塗布膜の膜厚がばらつく
という問題、具体的には、被処理物表面の周辺領域にて
塗布膜に隆起部が生じるという問題があった。図11
は、前記の塗布装置1により塗布膜が形成された被処理
物の概略断面図である。図11において、11は被処理
物、13は被処理物11の表面に形成された塗布膜、1
4は塗布膜13の隆起部を示す。
【0007】図12に示すように隆起部14は、被処理
物11の周辺部分に生じる。これは、ケース3を高速回
転させて被処理物11上に塗布膜13を形成する際に、
塗布液から蒸発した溶媒蒸気が、ケース3の内部からピ
ロー管6を通して外部へ排気されるために、塗布液の粘
度が次第に高くなることによる。即ち、被処理物11が
高速回転されている間に塗布液の粘度が高くなると、塗
布液が遠心力によりその中心領域から周辺領域へ移動さ
れにくくなるのに加えて、周辺領域では塗布液が飛散さ
れにくくなり、さらに被処理物11の回転が停止して遠
心力が働かなくなると、その周辺領域で飛散されずに残
留した塗布液が中心領域へ広がりにくくなるので、周辺
領域に隆起部14が発生する。
【0008】そして、この被処理物11が四角形状の基
板である場合には、基板上に塗布液を滴下して高速回転
させると、遠心力により塗布液が基板の周辺領域へ移動
する際に特に基板の縁に沿ってその隅部に移動されてく
るので、隅部における隆起部14の高さと中心領域の膜
厚との差が顕著となり、隅部における隆起部14の高さ
が、基板の中心領域における膜厚の3〜5倍にもなる問
題がある。ここで例えば、塗布膜12が感光性樹脂から
なる場合には、かかる隆起部14が露光不足になるとい
う問題があり、またマスクを利用してコンタクト露光す
る場合には、隆起部14の近傍にてマスクが破損する等
の問題がある。
【0009】本発明は、このような点に鑑みて創案され
たもので、隆起部の生じていない、より均一な膜厚を有
する塗布膜を形成できる塗布装置を提供することを目的
としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の塗布装置は、上記課題を解決するために、塗布液を
布した被処理物を主面上に載置して回転せしめるスピン
ナーと、該スピンナーと一体的に形成されて該スピンナ
ーの前記主面部分を内部に配した回転ケースと、該回転
ケースとは別体に形成されて該回転ケース内部に溶媒蒸
気を供給する固定供給手段と、前記回転ケース内部の圧
力を調節するための排気手段とが設けられ、前記溶媒蒸
気の固定供給手段からの供給溶媒蒸気と前記排気手段に
よる前記回転ケース内の圧力調整とによって前記塗布液
を前記スピンナーの回転に基づき飛散しやすい粘度に保
持することを特徴とするものである。
【0011】請求項2に記載の塗布装置は上記課題を解
決するために、請求項1に記載の塗布装置における前記
排気手段が、排気装置を具備していることを特徴とする
ものである。
【0012】請求項3に記載の塗布装置は上記課題を解
決するために、請求項1に記載の塗布装置における前記
排気手段が、前記回転ケースの内部と外部とを連通する
ピロー管と、該ピロー管に配設され該ピロー管からの排
気量を調節するための排気量調整手段とを具備している
ことを特徴とするものである。
【0013】請求項4に記載の塗布装置は上記課題を解
決するために、請求項1に記載の塗布装置における前記
排気手段が、前記回転ケースの内部と外部とを連通する
複数のピロー管であって、前記回転ケースの底面におい
て前記スピンナーから前記回転ケースの内側壁までの間
の任意の位置に配設されたピロー管と、前記複数のピロ
ー管のそれぞれを開閉するピロー管位置調整手段が備え
られてなることを特徴とするものである。
【0014】請求項5に記載の塗布装置は上記課題を解
決するために、請求項1に記載の塗布装置において、前
記排気手段が、一端を前記回転ケースの内部に開口し前
記スピンナーを通って他端をスピンナー外に臨ませた排
気管と、該排気管の他端に臨む内周面に該他端と気密状
態に溝を形成し前記スピンナーに回転自在に嵌合された
リング部材と、該リング部材の前記溝と連通して配設さ
れた排気装置とを具備していることを特徴とするもので
ある。
【0015】請求項6に記載の塗布装置は上記課題を解
決するために、請求項1に記載の塗布装置において、前
記溶媒蒸気の固定供給手段が、塗布液を塗布した被処理
物の上面の少なくとも周辺部に対して溶媒蒸気を供給す
る溶媒蒸気供給部を具備していることを特徴とするもの
である。
【0016】請求項7に記載の塗布方法は上記課題を解
決すために、請求項1ないし6のいずれか1項記載の
塗布装置を使用し、前記スピンナーの主面上に塗布液を
塗布 した被処理物を載置させて前記スピンナーおよび前
記回転ケースを一体的に回転しつつ、前記塗布液が前記
スピンナーの回転に基づき飛散しやすい粘度に保持する
ように、前記溶媒蒸気の固定供給手段から溶媒蒸気を供
給するとともに前記排気手段によって前記回転ケース内
を排気することを特徴とするものである。
【0017】
【作用】請求項1ないし請求項に記載の発明による塗
布装置では、回転ケース内部に溶媒蒸気を供給する固定
供給手段および回転ケース内部の圧力を調節するための
排気手段を配設したので、溶媒蒸気を回転ケース内部に
供給することにより塗布液の粘度が高くなることを防止
できるという機能、回転ケースの回転速度に関わりなく
回転ケース内部の溶媒蒸気をケース外に排気する条件を
最適に設定し、塗布液の粘度が高くなることを防止でき
るという機能を有するので、被処理物を高速回転してい
る間においても塗布液の粘度を適正範囲に設定すること
ができる。従って、この塗布装置によれば、高速回転さ
れた被処理物表面の塗布液が、遠心力によりその中心領
域から周辺領域に移動されて、被処理物表面からその周
囲に飛散されやすくなり、更に被処理物の回転が停止し
て遠心力が働かなくなると、被処理物の周辺領域におい
て飛散しきれずに残留した塗布液が、その中心領域へ向
けて広がりやすくなるために、被処理物の周辺領域に隆
起部を生じることがなく、より均一な膜厚の塗布液を形
成することができる。
【0018】特に、請求項に記載の発明による塗布装
置では、スピンナーに排気手段の一部が配設されてお
り、塗布装置を構成する部材を狭いスペースに集中させ
て構成できるので、塗布装置を小型化でき、設置するた
めのスペースをより小さくすることができる。
【0019】請求項に記載の発明によれば、固定供給
手段により被処理物に対して溶媒蒸気を供給しつつ排気
手段により溶媒蒸気を排気しながら被処理物を回転させ
て、被処理物の上面に塗布膜を形成すると、被処理物の
上面の少なくとも周辺部の塗布膜の粘度が高くなるのを
防止でき、さらに被処理物の上面にその中心領域から周
辺領域に向かって溶媒蒸気の流れを形成できるので、被
処理物の遠心力とこの溶媒蒸気の流れとが協同して塗布
液を被処理物の上面にて中心領域から周辺領域に向けて
流動させ易くでき、さらに周辺領域からその周囲に飛散
させ易くできるため、前記塗布液を均一に塗布すること
ができ、よって均一な膜厚を有する塗布膜を形成するこ
とができる。また、被処理物の回転力が低下して遠心力
が低下した場合、または、被処理物の回転を停止させた
場合でも、被処理物の上面の少なくとも周辺部の塗布液
の粘度が高くならないように調整しているので、周辺領
域において飛散しきれずに残留した塗布液を、その中心
領域に向けて広げ、前記被処理物表面に形成された塗布
膜に隆起部を生じないようにすることができる。
【0020】また、被処理物周辺部に溶媒蒸気を供給
た場合、被処理物の周辺領域の塗布液の粘度を積極的に
低くすることができるので、被処理物周辺部からその周
囲に塗布液を飛散させる作用を奏し、塗布液を均一に塗
布することができ、隆起部を生じない均一な膜厚を有す
る塗布膜を形成することができる。
【0021】さらに、ほぼ所望の膜厚を有する塗布液を
形成するのに適した第一の回転速度で回転させる第一の
回転工程の後、前記第一の回転速度よりも大きな回転速
度で被処理物を回転させる第二の回転工程を行なった場
合、前記第一の回転速度より形成された塗布膜のうち、
被処理物上面の周辺領域において飛散しきれずに残留し
た塗布液には、前記第一の回転速度での遠心力よりも、
さらに大きな遠心力が作用するため、前記残留塗布液を
被処理物上面の周辺領域からその周囲に飛散させ、前記
被処理物表面に前記塗布液を均一に塗布することが可能
であって、隆起部を形成しない均一な膜厚を有する塗布
膜形成を行なうことができる。
【0022】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例1につ
いて説明する。 (実施例1) 図1は、本発明による塗布装置の実施例1を示す概略断
面図である。図1において、図11に示す塗布装置1お
よび図12に示す被塗布物の構成要素と同一の要素につ
いては、同一の符号を付してそれらの部分の説明を簡略
化する。この例の塗布装置20は、スピンナー2とケー
ス3(回転ケース)とが一体的に連結されている。即
ち、スピンナー2は鉛直に立設され、その上部にケース
3が固定されていて、スピンナー2の上端部はケース3
の底面を貫通してケース3の内部中央に位置されてい
る。そして、このケース3の底面にはピロー管6が設け
られており、このピロー管6はケース3の底に溜る塗布
液や、バックリンス用の液が流入するのを防止するため
に、その上端部がケース3の底面より上になるように配
設されている。
【0023】蓋4はケース3の上部開口面に開閉自在に
取り付けられ、ケース3の内部空間を外界と遮断するた
めのものである。吸引孔5はスピンナー2を上下に貫通
して設けられるとともに図示略の真空装置に接続されて
いて、スピンナー2の上面に被処理物を吸引するための
ものである。
【0024】一方、符号7は、溶媒蒸気をケース3の内
部に供給するための溶媒蒸気供給手段(固定供給手段)
であり、この溶媒蒸気供給手段7は、溶媒蒸気発生装置
8と、この溶媒蒸気発生装置8に接続された導入管9
と、蓋4の底面中央部に固定された溶媒蒸気供給部10
とから構成されている。前記溶媒蒸気発生装置8は、例
えば、低沸点有機物などから溶媒蒸気を発生させるため
の超音波発振器と、この溶媒蒸気をケース3の内部に供
給する量を制御する供給量制御手段とが備えられてい
る。
【0025】前記溶媒蒸気供給部10は、筒部10aと
その下部に一体形成された漏斗状の下広がり状の拡開部
10bとからなり、筒部10aで蓋4の中央部を貫通
し、その下の拡開部10bをスピンナー2の先端部上方
に位置させてケース3内に配置されている。なお、拡開
部10bの開口面は、スピンナー2に吸着する被処理物
11の上面のほぼ全域を覆うことができる大きさに形成
されている。また、導入管9は、溶媒蒸気発生装置8で
発生させた溶媒蒸気を溶媒蒸気供給部10に導入するた
めのものであり、図示しない昇降機構により溶媒蒸気発
生装置8とともに上下に移動され、降下時にはその先端
部9aが溶媒蒸気供給部10の筒部10aに回動自在に
挿入されて筒部10aに接続されるようになっている。
【0026】なお、溶媒蒸気発生装置8として、超音波
発振器を用いた例を示したが、この他ヒータなどの加熱
器なども利用できるのはいうまでもない。また、この溶
媒供給手段7は、ここで示した例に限るものではなく、
皿やカップなどの一方が開口部を有する容器に低沸点有
機物などを直接入れたもの、あるいは、スポンジや綿な
どの繊維質の物質に低沸点有機物をしみこませたもの
を、前記容器等に載置したものであっても良く、この他
ケース3の底部に溜る塗布液やバックリンス用の液な
ど、ケース3内の気圧や温度などの条件によって、溶媒
蒸気を発生させることができるものであれば良い。
【0027】次に、前記構成の塗布装置20による塗布
膜の形成方法について説明する。前記構成からなる塗布
装置20を用いた塗布膜の形成方法については、塗布液
を有する被処理物11をケース3内に配置されたスピン
ナー2上で、溶媒蒸気を前記被処理物11の上面の少な
くとも周辺部に供給しつつ、被処理物を11回転させて
塗布膜を形成する際に、前記被処理物11の回転速度を
変化させずに前記工程を行なう塗布方法1と、前記被処
理物11の回転速度を2段階に変化させ、初めの回転速
度よりさらに大きな回転速度をもって前記工程を行なう
塗布方法2、さらに前記回転速度を3段階変化、4段階
変化させたものを考えることができるが、以下には前記
被処理物11の回転速度を一段階で処理する塗布方法1
と前記回転速度を2段階処理する塗布方法2について詳
述することとする。
【0028】(塗布方法1) 上記実施例1における塗布装置20を用いた塗布方法1
について、以下に説明する。まず、蓋4をあけた状態に
おいてスピンナー2の上に被処理物11を載置し、蓋4
を閉じた後で導入管9を下降させて、その先端部9aを
筒部10aに接続する。この後、被処理物11を真空吸
引してスピンナー2の上に固定し、図示しないノズルか
らこの被処理物11表面に塗布液を滴下する。ついで、
溶媒蒸気供給手段7からケース3の内部に溶媒蒸気を供
給しながらスピンナー2を高速回転させて塗布膜を形成
する。
【0029】ここでケース3に供給する溶媒蒸気の濃度
は、溶媒蒸気を発生させる超音波発振器の出力と、溶媒
蒸気の供給量を制御する制御手段とにより任意に変更す
ることができる。例えば、被処理物11の回転速度が低
下した場合に遠心力が低下し、塗布液の飛散がされにく
くなるので、この場合に塗布液の粘度を適正値に保持で
きるように溶媒蒸気濃度を調節するとともに、回転が停
止された場合でも塗布液の粘度を適正値にしておけば、
塗布液を流動性を適正に保持できる。より具体的には、
ケース3の回転数が低下すると、ピロー管6の下端部と
ケース3の内部との圧力差が小さくなり、排気能力が低
下するので、排気能力の減少に見合うように溶媒蒸気の
供給量を少なくするか、溶媒蒸気の濃度を低くすると良
い。
【0030】また、被処理物11の周辺領域において飛
散しきれずに残留した塗布液をその中心領域へ向けて広
がり易くするためには、被処理物11の回転速度が低下
してから回転速度が停止されるまでの間に、あるいは回
転が停止してからしばらくの間に塗布液の粘度を低くす
ることも必要となるので、回転速度の低下に伴って排気
能力が低下することを利用して、溶媒蒸気の供給量を適
宜制御して積極的に濃度を高くしたり、また、一定に維
持するものであってもよいのは勿論である。
【0031】つぎに、前記構成の塗布装置20による塗
布方法2について、その製造例を挙げて説明する。 (塗布方法2) この塗布方法2は、スピンナー2を高速回転させた後
に、さらに大きな回転速度で前記スピンナー2を高速回
転させる点のみ上記塗布方法と異なる。即ち、この塗
布方法2では、前記塗布方法1においてスピンナー2を
高速回転させた際に、被処理物11の上面周辺領域で飛
散しきれずに残留している塗布液を、その周辺領域から
周囲に飛散させることができる程度の遠心力を有する、
さらに大きな回転速度で高速回転させる工程を設けたも
のである。
【0032】そこで、本塗布方法2による塗布膜の製造
例について以下に詳述する。 (製造例) まず、30cm角のガラス基板をスピンナー2の上に載
置し、蓋4を閉じた後で導入管9を下降させて、その先
端部9aを筒部10aに接続する。この後、被処理物1
1を真空吸引して、スピンナー2の上に固定し、図示し
ないノズルからこの被処理物11表面にポリシラザン
(SiH2−NHn)からなる塗布液を滴下する。次い
で、溶媒蒸気供給手段7からケース3の内部に、m−キ
シレン蒸気からなる溶媒蒸気を供給しながら、スピンナ
ー2を回転数300〜800rpmで5〜20秒間高速
回転させた後、連続的に回転速度を上げて1500〜4
000rpmで0.3〜10秒間回転させ、次いで回転
を停止した後、さらに3〜10秒間静止させることによ
り、塗布膜を形成した。この結果、塗布膜の隆起部の高
さが、その中心領域の膜厚に比べて1.2〜2倍程度の
極めて均一な膜厚を有する塗布膜を形成することができ
た。
【0033】従って、本塗布方法2よれば、所望の膜
厚を有する塗布膜を形成するために、被処理物を回転さ
せる回転数や回転時間を任意に設定することができる
が、望ましくは、本塗布方法2における前記第二の回転
工程の回転数と回転時間は、前記第一の回転工程で形成
された塗布膜の被処理物11上面周辺領域に、飛散しき
れずに残留した塗布液の飛散処理がなされるように設定
されることが望ましい。具体的には、第二の回転工程の
回転数及び回転時間は、第一の回転工程の回転数より大
きな回転速度で短時間、例えば望ましくは5秒間以下、
より望ましくは1秒間以内に設定するとよい。そしてさ
らに、回転停止後の静置時間は、3秒間以上、さらに望
ましくは5秒以上がよい。
【0034】なお、上記塗布方法2において、溶媒蒸気
を供給しない場合についても、実験したところ、塗布膜
の隆起部の高さが、被処理物11の中心領域の膜厚に比
べて2.5〜2.8倍程度のものとなり、従来技術によ
る塗布膜よりもはるかに均一性の高い優れた塗布膜が形
成できることがわかった。また、前記製造例において
は、第一の回転工程と第二の回転工程のスピンナー2の
回転速度の切り替えを連続的に行なう例を示したが、こ
れを連続的に行なわず第一の回転工程の後、一旦、回転
速度を低下させ、あるいは回転を停止させた後に第二の
回転工程に切り替えてもよい。さらに、第一・第二の回
転工程に加え、前記第二の回転数より大きく、短時間で
処理する第三回転工程を加え、またさらに第四工程を加
え・・・と、異なる3段階以上の回転速度を有する回転
工程を連続的に切り替えて塗布膜形成を行なってもよ
い。
【0035】また、本発明の実施例1の塗布装置20に
よれば、溶媒蒸気供給部10の拡開部10bが被処理物
11の上面に対向しているので、筒部10aからケース
3に供給される溶媒蒸気は漏斗状の拡開部10bに沿っ
て速やかに拡散して広がり、被処理物11の上面全域に
均一に到達する。そして、被処理物11の上面に溶媒蒸
気が供給されると、溶媒蒸気流は塗布液の広がろうとす
る動きを促進するので、塗布液の厚さの均一化を促進で
きる。
【0036】ここで一般的には、スピンナー2の回転速
度に応じてケース3の内部の溶媒蒸気等がピロー管61
から排気される量、即ち、ケース3の内部の溶媒蒸気量
が決まるが、この実施例の塗布装置20によれば、所望
の濃度の溶媒蒸気を溶媒蒸気発生手段7からケース3内
部に供給できるので、スピンナー2の回転速度とは関わ
りなくケース3内部の溶媒蒸気濃度を任意に設定するこ
とができる。
【0037】従って、塗布装置20によれば、塗布液の
粘度が高くなることを防止できるので、高速回転された
被処理物11表面の塗布液が遠心力により中心領域から
周辺領域へ移動されて飛散されやすくなり、また、被処
理物11の回転が停止して遠心力が働かなくなると、周
辺領域において飛散されずに残留した塗布液が中心領域
に向かって広がりやすくなるために、被処理物11の周
辺領域に隆起部を生じることなく、より均一な膜厚の塗
布膜を形成することができる。
【0038】一般にピロー管を配設してなる塗布装置に
は、ピロー管から排出される溶媒蒸気などのガスや、ド
レインと呼ばれる排気孔から流出する塗布液やバックリ
ンス用の液が外部へ拡散したり、あるいは飛散するのを
防止するための外側ケースが設けられている。そこで、
次に、図1に示す本発明による塗布装置20に外側ケー
スを設けた前記実施例1の変形例である実施例2の塗布
装置について図2を参照しつつ説明する。
【0039】(実施例2) 図2に示す塗布装置201は、図1に示すケース3(回
転ケース)を回転自在に内設するように外側ケース31
が設けられており、この外側ケース31の底面下側にお
いて、外側ケース31を鉛直に立設するための支持部3
2が設けられ、一方外側ケース31の上部開口面には蓋
41が設けられている。この外側ケース31の底部がス
ピンナー2と接する部分には、スピンナー2が回転自在
となるようにリング部材などが密着して設けられてい
る。蓋41は、外側ケース31の内部空間を外界と遮断
するためのものであり、導入管9の一方の先端部9aで
貫通するための穴42と、他方の先端部9bが外側ケー
ス31の内部に貫通するための穴43とが設けられてい
る。
【0040】そして、この導入管9が下降すると先端部
9aは、穴42に対して回動自在に挿入され、かつ筒部
10aに回動自在に挿入されて筒部10aに接続され、
一方、先端部9bは穴43に挿入されて外側ケース31
の内部に接続される。ここで、先端部9aと穴42とは
シール部材等で回動自在に密着されるが、一方、先端部
9bと穴43とはシール部材等で単に密着される。これ
ら以外の構造は図1に示す塗布装置20と同様である。
【0041】この塗布装置201によれば、ケース3の
内部及び外側ケース31の内部のそれぞれに対して溶媒
蒸気を供給できるので、図1に示す塗布装置20の効果
と同様の効果を奏するとともに、ケース3の内部を短時
間で所望の塗布条件に設定でき、さらに前記ケース3の
構造は外界の温度や湿度あるいは空気の流れなどの影響
を極めて受け難い形成されてるため、その内部の雰囲気
に外部環境条件が影響することが無く、数多く基板に対
して塗布膜を形成する際に、その処理する枚数や順番に
も関わり無く、均一な膜厚を有する塗布膜を形成するこ
とができる。
【0042】なお、この塗布装置201の構造は、以上
の説明に限られるものではなく、例えば、蓋41と導入
管9の先端部9bとを、一体的に構成したものであって
も良い。一方、その先端部9aの一部に蓋41の上面に
対して密着・回動自在となるようにシール部材を設けた
ものであっても良く、この他様々な変形実施が可能であ
るのは言うまでもない。また、本発明の装置は、前記実
施例ならびにその変形例に限定されるものではなく、そ
の要旨の範囲内において種々の変形実施が可能であり、
例えば図3ならびに図4に示すような構成の装置として
も良い。
【0043】図3は本発明の実施例3の塗布装置を示す
ものである。 (実施例3) 図3に示す塗布装置30では、溶媒蒸気供給部15が、
筒部15aと、その下部に一体化された漏斗状の拡開部
15bと、拡開部15bの開口部に設けられた絞り部材
15cとからなり、拡開部15bと絞り部材15cとに
囲まれて環状の開口部15dが形成され、この環状の開
口部15aが被処理物11の周辺部に対向配置されてい
る。その他の構成は、図1に示す実施例と同等である。
【0044】この例の塗布装置30では、被処理物11
の周辺部領域の上方から溶媒蒸気を供給できる構成とな
っており、溶媒蒸気を被処理物11の周辺領域に集中的
に供給することができる。従って、この塗布装置30に
よれば、特に被処理物11の周辺領域の塗布液の粘度が
高くなるのを効率良く防止できるので、被処理物11を
高速回転させると、遠心力により中心領域から周辺領域
へ移動された塗布液が飛散されやすくなり、更に、被処
理物11の回転が停止して遠心力が働かなくなると、周
辺領域にて飛散されずに残留した塗布液が中心領域へ向
かって広がりやすくなるために、被処理物11表面の周
辺領域に隆起部のない、均一な膜厚を有する塗布膜を形
成することが可能である。
【0045】また、この例の塗布装置30によれば、溶
媒蒸気を供給する領域と、供給量と、被処理物11の回
転速度とを任意に設定することにより、所望の膜厚の塗
布膜を形成することができる。
【0046】図4は本発明の実施例4の塗布装置を示す
ものである。 (実施例4) 図4に示す塗布装置40では、図1に示す塗布装置1の
被処理物11の周辺部近傍に複数の溶媒蒸気吸入管(溶
媒蒸気排気部)16が設けられている。この溶媒蒸気吸
入管16は、溶媒蒸気供給手段7から供給される溶媒蒸
気を主として吸入排気するためのものであり、図示しな
い排気装置に接続されている。従って、図4に示す塗布
装置40によれば、溶媒蒸気供給部10の拡開部10b
から溶媒蒸気を供給するとともに、溶媒蒸気吸入管16
で溶媒蒸気を吸入することで、被処理物11の上面領域
においてその中心領域から周辺領域に向かう溶媒気流を
生じさせることができるので、この被処理物11の表面
の塗布液に遠心力とこの気流による力を同時に作用させ
ることができるので、周辺部での塗布液の飛散を良好に
行なうことができ、図1に示す塗布装置20よりも更に
均一な膜厚を有する塗布膜を形成することができる。
【0047】なお、以上の実施例では、溶媒供給手段7
が導入管9を介して溶媒蒸気発生装置8に接続された構
造を示したが、例えば、この溶媒蒸気発生装置8がケー
ス3の内部あるいは外周部に一体的に設けられた構造で
も良い。また、以上の実施例では、溶媒蒸気供給部10
および15が均一な蒸気濃度を有する溶媒蒸気を供給す
る構造を示したが、異なる蒸気濃度を有する複数の溶媒
蒸気をそれぞれ供給する複数の供給部あるいは供給管を
備えた構造でも良い。
【0048】ところで、実施例1ないし実施例4及びそ
れらの変形例では、ピロー管6や溶媒蒸気吸入管16を
用いた例を示したが、本発明者らが鋭意研究した結果、
特にピロー管6の配設位置を特定することにより、被処
理物11の上面に形成される塗布膜が、その周囲部にお
いて隆起部を極めてわずかに抑えることができることが
わかった。この位置は被処理物11の周辺部からその外
周方向にほぼ60〜85mm離れた位置であり、さらに
好ましくは65〜75mmの位置である。この位置は被
処理物11のサイズによることはなく、ほぼ一定であ
り、特に角形の被処理物11の場合には、その対角線上
で定めるのが望ましい。
【0049】ここで、本発明の実施例5として、種々の
サイズの被着基板11にも対応できる塗布装置につい
て、図5に基づいて説明する。図5に示す塗布装置20
2のケース3の底面には、複数のピロー管6がそれぞれ
その底面の半径方向の位置が異なるように設けられたピ
ロー管位置調整手段61が備えられている。このピロー
管位置調整手段61としては、例えば図6(a)に示す
ように、弁62がピロー管6内に開閉自在に設けられた
ものが、複数個配設されてなるもの、図6(b)に示す
ように、ピロー管6のケース3内部に突出する部分にね
じ溝63aを形成し、これに螺合したねじ式の蓋63が
設けられたものが複数個配設されてなるものがある。こ
の他、図示しないソレノイド等により開閉自在な蓋63
が、ピロー管6の突出する部分に設けられたものが、そ
れぞれ複数個配設されているものでもよく、あるいはピ
ロー管を設けたスライド板を被処理物11のサイズに応
じてスライドさせて、その位置を設定するものであって
も良く、その要旨の範囲内において種々の変形が可能で
ある。
【0050】また、実施例1ないし実施例5及びそれら
の変形例では、ピロー管6による排出能力がいずれもス
ピンナー2の回転速度によって定まるものなので、溶媒
蒸気をケース3内に供給するためには、その回転速度な
どによって供給量を微調整する必要があり、供給量制御
が複雑である。そこで、図7に示すようにピロー管6内
の一部に、そのコンダクタンスを制御するための弁62
を設け、この弁62の角度を微調整するための制御部6
4を接続することにより、簡単な構成でスピンナー2の
回転速度などの変化に応じて素速く対応できるようにな
っている。
【0051】次に、図8に基づいて、本発明の塗布装置
の実施例6について説明する。 (実施例6) 図8に示す塗布装置50には、ピロー管6の代わりに排
気装置17と、この排気装置17に接続され、かつ、ケ
ース3の底部を貫通してケース3の内部に連通するよう
に設けられた排気管18とからなる排気手段19が配設
されており、図1ないし図5に示すような溶媒供給手段
7が省略された構成である。
【0052】この排気装置17としては、特に30mm
Aq以上の排気圧にて、ケース3内部の圧力を微調整で
きる真空排気装置などが好適に用いられる。本発明者ら
が、鋭意研究した結果によれば、塗布膜形成中に被処理
物11の表面の塗布液が遠心力によって、飛散し易い粘
度に設定するためには、前記排気装置17の排気圧を3
0〜1000mmAqとするのが望ましく、より望まし
くは80〜300mmAqに設定するのが望ましいこと
が判明した。
【0053】30mmAq未満の場合は、ケース3内部
に他のガス分子が多く残留しているために、ケース3内
部にて、その内壁や底面に飛散されたりした塗布液表面
などから溶媒蒸気が蒸発しにくいので、被処理物11表
面の塗布液の粘度を低く維持することができない。一
方、排気圧が1000mmAqよりも大きくなると、ケ
ース3内部の溶媒蒸気を必要以上に外部に排気すること
になるので、被処理物11表面の塗布液の粘度を低く維
持することができない。ここで、排気圧を100〜20
0mmAqに設定すると、ケース3内部の溶媒蒸気圧が
極めて好ましい範囲となり、被処理物11表面に形成さ
れる塗布膜の周辺部には隆起部がほとんど生じない。な
お、本実施例6においては溶媒蒸気供給手段17とし
て、ケース3内部に塗布液を内在させた容器などを備え
てもよい。
【0054】この塗布装置50について更に詳細に説明
する。排気管18は、ケース3の底部を貫通した部分か
ら湾曲されてスピンナー2の外周面に接近され、スピン
ナー2の周面部分(図8の矢印Aで示す部分)におい
て、スピンナー2の内部に導入されてから下方に向けて
スピンナー2の外周部を浅く貫通し、スピンナー2への
導入部分の下方で再びスピンナー2の外周面(図8の矢
印Bで示す部分)に、図9に拡大して示すように露出さ
れている。そして、この排気管18の露出部分には、排
気装置17に接続された導入管22が、リング部材20
を介して接続されている。
【0055】図9において、リング部材20は導入管2
2に接続されるとともにスピンナー2の外周部に装着さ
れていて、リング部材20を介してスピンナー2は回転
自在に設けられ、リング部材20の内周部とスピンナー
2の外周面との間には、Oリング21が介挿されて気密
構造にされている。従って、ケース3と排気管22は連
通されていて、排気装置17により排気管18を介して
ケース3の内部の溶媒蒸気を排出できるようになってい
る。このように塗布装置50においては、スピンナー2
を回転させながらケース3内部を排気手段19により排
気することができるようになっている。
【0056】従って、この塗布装置50によれば、排気
手段19によりケース3内部の圧力、即ち、ケース3内
部から外部へ溶媒蒸気等を排出する速度を任意に設定で
きるために、ケース3内部の溶媒蒸気濃度をスピンナー
2の回転速度に関わりなくより望ましい条件に設定する
ことができ、これにより塗布液の粘度が高くなることを
防止できるので、図1ないし図5に示す塗布装置と同等
の効果を得ることができる。
【0057】さらに、本発明の実施例7の塗布装置につ
いて図10を参照しつつ説明する。 (実施例7) この例の塗布装置60は、ケース3に溶媒蒸気供給手段
7と排気手段19を付設したものである。この例の塗布
装置60において、図8を基に先に説明した実施例の塗
布装置50と同一の構成要素には同一の符号を付して、
それらの部分の説明は省略する。この例の塗布装置60
においては、ケース3の底面を貫通させて導入管9’を
設け、導入管9’の先端部に設けた溶媒蒸気供給部1
0’を被処理物11の周辺部に臨ませて設けるととも
に、前記排気管18と同様に導入管9’をスピンナー2
の外周部に埋め込み、排気管18の下方でスピンナー2
の外周面に露出させ、ここでリング部材20’を介して
溶媒蒸気発生装置7’に接続してい構成している。この
構造においてもスピンナー2は、リング部材20’の内
側で回転自在に設けられ、溶媒蒸気発生装置7’から所
望濃度の溶媒蒸気を被処理物11の周辺部に供給できる
ようになっている。
【0058】従って、この塗布装置60によれば、ケー
ス3内部への溶媒蒸気の供給量と、ケース3内部の圧
力、即ち、ケース3内部から外部へ溶媒蒸気等を排出す
る速度との両方を任意に設定できるために、極めて望ま
しい塗布条件を選択し設定できるので、より均一な膜厚
の塗布膜を形成することができる。
【0059】なお、図8ないし図10では、排気管およ
び導入管の一部がスピンナー2に埋め込まれた構造が示
されているが、本発明ではその要旨の範囲内において種
々の変形実施が可能であり、例えば、これらの排気管や
導入管をスピンナー2の外周部に添設した構造でも良
く、さらにスピンナー2に加工した通孔を設けてそれを
排気管や導入管の一部として代用しても良い。
【0060】また、図8に示す塗布装置50および図1
0に示す塗布装置60では、排気手段19の一部または
溶媒蒸気供給手段7’の一部の内、少なくともいずれか
一方がスピンナー2に内設され、塗布装置を構成する部
材が小さなスペース内に集約して配置されているので、
装置の小型化、軽量化がなされている。なお、図1ない
し図10に示す塗布装置では、特に被処理物11の周辺
領域の裏側に流れ込む塗布液を洗い落とすことを目的と
して、塗布液の溶媒に適した有機溶媒等をその裏面側周
辺領域に吹き付けるバックリンス手段を設けても良く、
また、このバックリンス手段の一部がスピンナー2に配
設されていても良いことは勿論である。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、塗
布装置の回転ケース内部に塗布液の溶媒蒸気を供給する
固定供給手段および回転ケース内部の圧力を調整するた
めの排気手段を配設したので、塗布液の粘度を適正範囲
内に設定することができる。従って、本発明によれば塗
布膜形成中に塗布膜の粘度が高くなることを防止できる
ので、高速回転された被処理物表面の塗布液が遠心力に
よりその中心領域から周辺領域に移動され易くなると同
時に、被処理物表面からその周囲に飛散され易くなり、
更に被処理物の回転が停止して遠心力が働くなると、被
処理物の周辺領域にて飛散しきれずに残留した塗布液が
中心領域へ向かって広がりやすくなるために、前記塗布
液を被処理物上面に均一に塗布することができ、よって
被処理物の周辺領域に隆起部を生じることなく、より均
一な膜厚を有する塗布膜を形成することができる。ま
た、スピンナーに排気手段の一部を配設した構成とした
場合、塗布装置を小型化することができ、設置スペース
をより小さくすることができる。
【0062】更に本発明によれば、被処理物の上面の少
なくとも周辺部に対して、または被処理物の上方から溶
媒蒸気を供給しつつ、被処理物の周辺部近傍から溶媒蒸
気を排気しながら被処理物を回転させ、被処理物の上面
に塗布膜を形成すると、被処理物の上面の少なくとも周
辺部の塗布膜の粘度が高くなるのを防止することができ
る。そしてさらに、前記被処理物の上面にその中心領域
から周辺部領域に向かって溶媒蒸気の流れを形成できる
ので、被処理物の遠心力とこの溶媒蒸気の流れとが同時
に作用するため、前記塗布液を前記被処理物の上面の中
心領域から周辺領域に向けて流動させ易くでき、さらに
前記周辺領域からその周囲に飛散させ易くできるため、
前記塗布液を前記被処理物上に均一に塗布することが可
能になり、均一な膜厚を有する塗布膜を形成することが
できる。
【0063】また、前記被処理物の回転力が低下して遠
心力が低下した場合、または、被処理物の回転を停止さ
せた場合でも、被処理物の上面の少なくとも周辺部の塗
布液の粘度が高くならないように調整しているので、そ
の周辺領域において飛散しきれずに残留した塗布液を、
被処理物中心領域に向けて広げることができ、その周辺
部に塗布液が残留しないように、前記塗布液を均一に前
記被処理物表面に塗布することができる。よって、均一
な膜厚を有する塗布膜の形成が可能である。
【0064】そしてさらに、本発明によれば、被処理物
周辺部に溶媒蒸気を供給することで被処理物の周辺領域
の塗布液の粘度を積極的に低くすることができるので、
被処理物周辺部からその周囲に塗布液を飛散させる作用
を奏し、塗布液の均一塗布を行なうことができ、周辺部
に隆起部を生じないように塗布することができる。
【0065】さらに、本発明によれば、ほぼ所望の膜厚
を有する塗布膜を形成するのに適した第一の回転速度で
被処理物を回転させた第一の回転工程を行なった後、前
記第一の回転速度よりも大きな第二の回転速度で被処理
物を回転させる第二の回転工程を行なった場合、前記第
一の回転速度により形成された塗布膜の被処理物上面の
周辺領域において飛散しきれずに残留した塗布液には、
その後の第二の回転工程によって、前記第一の回転速度
による遠心力よりも、さらに大きな遠心力が作用し、前
記残留塗布液を被処理物上面の周辺領域から、その周囲
に飛散させる作用を奏する。よって、前記塗布液を前記
被処理物上面に均一に塗布することでき、隆起部のない
極めて均一な膜厚を有する塗布膜を形成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る塗布装置の実施例1の概
略断面図である。
【図2】図2は、本発明に係る塗布装置の実施例2の概
略断面図である。
【図3】図3は、本発明に係る塗布装置の実施例3の概
略断面図である。
【図4】図4は、本発明に係る塗布装置の実施例4の概
略断面図である。
【図5】図5は、本発明に係る塗布装置の実施例5の概
略断面図である。
【図6】図6は、ピロー管位置調整手段の一例を示す要
部断面図である。
【図7】図7は、コンダクタンスを制御できるピロー管
の一例を示す断面図である。
【図8】図8は、本発明に係る塗布装置の実施例6の概
略断面図である。
【図9】図9は、図8に示す塗布装置の一部を拡大して
示す断面図である。
【図10】図10は、本発明に係る塗布装置の実施例7
の断面図である。
【図11】図11は、従来の塗布装置の一例を示す概略
断面図である。
【図12】図12は、図11に示す従来の塗布装置で被
処理物上に形成した塗布膜の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1、20、30、40、50、60、201、202
塗布装置、 2 スピンナー、 3 ケース、 4、41、63 蓋、 5 吸引孔、 6 ピロー管、 7、7’ 溶媒蒸気供給手段、 8、8’ 溶媒蒸気発生装置、 9、9’ 導入管、 10、10’15 溶媒蒸気供給部、 11 被塗布物、 13 塗布膜、 14 隆起部、 16 溶媒蒸気吸入管(溶媒蒸気吸入
部)、 17 排気装置、 18 排気管、 19 排気手段、 20、20’ リング部材、 21 Oリング、 22 導入管、 61 ピロー管位置調整手段 62 弁 64 制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石橋 節雄 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アル プス電気株式会社内 (72)発明者 和賀 聡 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アル プス電気株式会社内 (72)発明者 柿原 良亘 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アル プス電気株式会社内 (72)発明者 中村 功 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アル プス電気株式会社内 (72)発明者 伊藤 和彦 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アル プス電気株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−6811(JP,A) 特開 平3−38821(JP,A) 特開 平3−50717(JP,A) 特開 平3−56169(JP,A) 特開 平3−72616(JP,A) 特開 平3−175616(JP,A) 特開 平4−253321(JP,A) 特開 平2−98126(JP,A) 特開 昭64−47474(JP,A) 特開 平5−266472(JP,A) 実開 平4−114474(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B05C 11/00 - 11/08 B05D 1/40 C23C 14/22 H01L 21/31

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗布液を塗布した被処理物を主面上に載
    置して回転せしめるスピンナーと、該スピンナーと一体
    的に形成されて該スピンナーの前記主面部分を内部に配
    した回転ケースと、該回転ケースとは別体に形成されて
    該回転ケース内部に溶媒蒸気を供給する固定供給手段
    と、前記回転ケース内部の圧力を調節するための排気手
    とが設けられ、前記溶媒蒸気の固定供給手段からの供
    給溶媒蒸気と前記排気手段による前記回転ケース内の圧
    力調整とによって前記塗布液を前記スピンナーの回転に
    基づき飛散しやすい粘度に保持することを特徴とする塗
    布装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の塗布装置における前記
    排気手段が、排気装置を具備していることを特徴とする
    塗布装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の塗布装置における前記
    排気手段が、前記回転ケースの内部と外部とを連通する
    ピロー管と、該ピロー管に配設され該ピロー管からの排
    気量を調節するための排気量調整手段とを具備している
    ことを特徴とする塗布装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の塗布装置における前記
    排気手段が、前記回転ケースの内部と外部とを連通する
    複数のピロー管であって、前記回転ケースの底面におい
    前記スピンナーから前記回転ケースの内側壁までの間
    の任意の位置に配設されたピロー管と、前記複数のピロ
    ー管のそれぞれを開閉するピロー管位置調整手段が備え
    られてなることを特徴とする塗布装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の塗布装置において、前
    記排気手段が、一端を前記回転ケースの内部に開口し前
    記スピンナーを通って他端をスピンナー外に臨ませた排
    気管と、該排気管の他端に臨む内周面に該他端と気密状
    態に溝を形成し前記スピンナーに回転自在に嵌合された
    リング部材と、該リング部材の前記溝と連通して配設さ
    れた排気装置とを具備していることを特徴とする塗布装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の塗布装置において、前
    記溶媒蒸気の固定供給手段が、塗布液を塗布した被処理
    物の上面の少なくとも周辺部に対して溶媒蒸気を供給す
    る溶媒蒸気供給部を具備していることを特徴とする塗布
    装置。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれか1項記載の
    塗布装置を使用し、前記スピンナーの主面上に塗布液を
    塗布した被処理物を載置させて前記スピンナーおよび前
    記回転ケースを一体的に回転しつつ、前記塗布液が前記
    スピンナーの回転に基づき飛散しやすい粘度に保持する
    ように、前記溶媒蒸気の固定供給手段から溶媒蒸気を供
    給するとともに前記排気手段によって前記回転ケース内
    を排気することを特徴とする塗布方法。
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